本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
図1,2のように、本発明にかかる図柄表示装置2は、遊技機1の内部に配設されている。この図柄表示装置2は、遊技機1に固定される支持点変換装置3と、該支持点変換装置3の駆動軸10に接続されて、該駆動軸10の自転駆動により回転する表示体回動装置4と、該表示体回動装置4により、互いに対向する径方向の両側で支持されて回転する球状回転表示体5とを備えてなる。ここで、この球状回転表示体5は、表示体回動装置4と支持点変換装置3とを介して遊技機1に支持されている。
上記した支持点変換装置3は、遊技機1の機台に固定されている裏固定部材7に接合されており、駆動軸10が接続された駆動モータ12を備えている。そして、この駆動モータ12を回転制御することにより、その駆動軸10を、その回動軸線Lを回転軸心として自転駆動させる。
一方、上記した表示体回動装置4は、図5のように、略長方形板状のベース板材14と、該ベース板材14の長手方向両側に、該長手方向に沿って進退移動可能に夫々に設けられた略L字形状の表示体支持部材15,15とを備えてなる。ここで、ベース板材14の背面には、その中央位置に、上記した支持点変換装置3の駆動軸10が固結されている。また、このベース板材14の両側縁は、前方に突成された側壁20,20として形成されており、前記した表示体支持部材15,15がこの側壁20,20より外側へ移動できないようにしている。
このベース板材14には、その中央位置の長手方向両側部分に、該長手方向に沿って長尺状の案内開口21,21が夫々形成されている。そして、この長尺状の案内開口21,21に挿通される作動凸部26,26を内側端に備えたラックギア22,22が、ベース板材14の背面に、案内開口21,21に沿って往復移動可能とするように、ギア支持部材24,24により支持されて配設されている。さらに、ベース板材14の背面には、駆動モータ25,25がモータ支持部材27,27により固定されており、この駆動モータ25,25の駆動軸(図示省略)に接続されたピニオンギア23,23が、前記ラックギア22,22に夫々に噛み合わされている。この駆動モータ25,25はステッピングモータであり、正逆回転することにより、ラックギア22,22が、ベース板材14に対して、その案内開口21,21に沿って長手方向に往復移動する。
さらに、このベース板材14の前面側には、ベース板材14に沿って配設される短尺の摺動板部15a,15aと、該摺動板部15a,15aから前方へ突出する支持板部15b,15bとからなる略L字形状の表示体支持部材15,15が配設されている。この表示体支持部材15,15の摺動板部15a,15aの裏面には、上記したラックギア22,22の作動凸部26,26の先端部を嵌入する嵌入穴(図示省略)が夫々形成されている。すなわち、ラックギア22,22の作動凸部26,26は、案内開口21,21を通じてベース板材14の裏面側から前面側へ貫通し、該作動凸部26,26の先端部を、表示体支持部材15,15の摺動板部15a,15aの嵌入穴に嵌入して配設されている。さらに、この表示体支持部材15,15は、その摺動板部15a,15aを上下方向から支持する支持部材28,28によりベース板材14の前面に摺動可能に保持されている。これにより、表示体支持部材15,15は、上記した駆動モータ25,25の駆動に従って、ベース板材14の前面で、その長手方向に沿って往復移動するようになっている(図7,図8参照)。尚、表示体支持部材15,15の両者は、互いに、摺動板部15a,15aを内側として配設されている。
上記した表示体支持部材15,15の支持板部15b、15bの前側部分には、互いに対向するように、駆動モータ30,30が夫々配設されており、互いの駆動モータ30,30に夫々駆動軸31,31が接続されている(図1,図2,図7参照)。この駆動軸31,31には、その各先端部に、円盤底部分と環形状部分とを一体的に構成してなる挟持部32,32が、該円盤底部分の略中央に接合されて配設されている。この挟持部32,32の環形状部分は、その径方向に沿って環幅を有する圧接面32a,32aを備え、両側の挟持部32,32の各圧接面32a,32aは、互いに略平行となっている。また、この挟持部32,32の円盤底部分には、その内側面の中央に、円錐状の位置決め凸部32b,32bが夫々形成されている(図5,図7参照)。ここで、位置決め凸部32b,32bは、前記駆動軸31,31の軸方向に沿って突成されており、この軸方向が、駆動軸31,31が自転駆動する駆動軸心である。
このように、駆動軸31,31、挟持部32,32により、本発明にかかる支持軸部33,33が形成されている。そして、この支持軸部33,33は、図8のように、上記した表示体支持部材15,15の往復移動に伴って移動する(図7参照)。すなわち、この表示体支持部材15,15、駆動モータ25,25、ラックギア22,22、ピニオンギア23,23、支持部材28,28、ギア支持部材24,24、モータ支持部材27,27、及びベース板材14に開口された案内開口21,21により、本発明にかかる軸部位置変換装置34が構成されている。ここで、表示体支持部材15,15を、互いに最も離間させた場合の、各支持軸部33,33の位置が、本発明の開放位置g1,g1である。そして、後述するように、挟持部32,32の各圧接面32a、32aが球状回転表示体5を挟持した位置が、本発明の支持位置g2,g2である。
尚、このような表示体回動装置4は、左右対称の形態となっている。
一方、上述した球状回転表示体5には、図3,図4のように、その球面上に、互いに対向する二極部位P,Pで交わる円周上に沿って、四個の無端円弧状図柄列帯40w,40x,40y,40zが形成されている。この無端円弧状図柄列帯40w〜40zには、各図柄列帯40w〜40z毎に、複数種類の図柄11がほぼ一定間隔で夫々配列されている。本実施例にあっては、四個の無端円弧状図柄列帯40w〜40zが、二極部位P,Pで互いに約45度の角度で交差するように配設されている。ここで、各無端円弧状図柄列帯40w〜40zには、複数種類の図柄11が、夫々異なる数毎に、夫々異なる配列順序により配設されている。
この球状回転表示体5の、二極部位P,Pの中間となる円周上(以下、この円周を支持点円周Tと言う)で、各無端円弧状図柄列帯40w〜40zの帯幅の中央に位置決め穴41が夫々形成されている(図3参照)。そして、各位置決め穴41を中心として、各無端円弧状図柄列帯40w〜40zの両側に、上記した支持軸部33の圧接面32aが圧接される圧接座42a,42aが形成されている。さらに、この圧接座42a,42aと無端円弧状図柄列帯40w〜40zの両側端との間に、前記位置決め穴41を中心とする欠円形状の内嵌部42b,42bが外方へ突成されている。この内嵌部42b,42bは、圧接座42a,42aに、支持軸部33の挟持部32の圧接面32aが圧接された場合に、該挟持部32に内嵌するようになっている。
この位置決め穴41、圧接座42a,42a、内嵌部42b,42bは、各無端円弧状図柄列帯40w〜40z毎に、上記した支持点円周T上で、互いに対向するように各二箇所形成されている。そして、互いに対向する位置決め穴41,41を通る直線が、各無端円弧状図柄列帯40w〜40zをその図柄11の配列方向に沿って回転させる各仮想回転中心線Ow,Ox,Oy,Ozとなっている(図4参照)。
この互いに対向する位置決め穴41,41と、この両方の位置決め穴41毎に設けられた圧接座42a,42a及び内嵌部42b,42bとを、上述した表示体回動装置4の一対の支持軸部33,33が支持するようにしている(図8〜図11参照)。すなわち、図7,図8のように、支持軸部33,33が、互いに離間している開放位置g1,g1から支持位置g2,g2へ移動することにより、支持軸部33,33の位置決め凸部32b,32bを、球状回転表示体5の位置決め穴41,41に挿入していく。ここで、位置決め凸部32b、32bは円錐形状としていることから、位置決め穴41,41に挿入していくに従って、徐々に、支持軸部33,33の駆動軸31,31の駆動軸心と上記した仮想回転中心線Ow〜Ozとを一致させる。そして、支持軸部33の挟持部32が、その圧接面32aを圧接座42a,42aに圧接すると共に、この挟持部32に内嵌部42b,42bが内嵌する。このようにして、一対の支持軸部33,33が、球状回転表示体5を支持することとなる。尚、上述したように、支持軸部33,33が球状回転表示体5を支持可能である、該球状回転表示体5の存在位置が、本発明にかかる選択位置(図示省略、図8〜図11参照)である。
このような球状回転表示体5にあって、支持点円周T上に配設された互いに対向する一対の位置決め穴41,41が、本発明にかかる一対の被支持点対をほぼ正確に表現する部位であり、上記した一対の支持軸部33,33の各挟持部32の圧接面32aにより圧接される圧接座42a,42aによって球状回転表示体5を挟持することにより、該球状回転表示体5を一対の被支持点対で支持することとなっている。この球状回転表示体5の各位置決め穴41と、その圧接座42a,42aと、その内嵌部42b,42bとにより、表示体回動装置4の一対の支持軸部33により支持される、一対の被支持対部43w,43x,43y,43zが構成されている(図7参照)。例えば、表示体回動装置4の一対の支持軸部33,33が、球状回転表示体5の被支持対部43x,43xを支持した場合には、該支持軸部33,33の駆動軸心と仮想回転中心線Oxとが一致し、無端円弧状図柄列帯40xをその図柄11の配列方向へ回転可能となる。このように、表示体回動装置4の一対の支持軸部33,33により、球状回転表示体5の互いに対向する被支持対部43w,43w〜43z,43zを支持することによって、本発明にかかる、支持軸部33,33が球状回転表示体5をその一対の被支持点対で支持することとなっている。
ここで、無端円弧状図柄列帯40xと対応する一対の被支持対部43x,43xは、該無端円弧状図柄列帯40xと二極部位P,Pで直交する無端円弧状図柄列帯40zに設けられている。同様に、無端円弧状図柄列帯40yと対応する一対の被支持対部43y,43yは、無端円弧状図柄列帯40wに設けられ、無端円弧状図柄列帯40zと対応する一対の被支持対部43z,43zは、無端円弧状図柄列帯40xに設けられ、無端円弧状図柄列帯40wと対応する一対の被支持対部43w,43wは、無端円弧状図柄列帯40yに設けられている。
尚、上述した表示体回動装置4の挟持部32,32に配設された位置決め凸部32b,32bと、球状回転表示体5に配設された各位置決め穴41とにより、本発明にかかる位置決め手段が構成されている。
また、この球状回転表示体5には、図1のように、各被支持対部43w〜43z毎に、一方の圧接座42aに隣接する位置にセンサマーク35bが配設されている。そして、表示体回動装置4には、一方の表示体支持部材15の支持板部15bに、支持軸部33,33が球状回転表示体5の被支持対部43w〜43zを支持した状態で、前記センサマーク35bと対向する位置にフォトセンサ35aが配設されている。ここで、各センサマーク35bは、夫々異なる形態としており、フォトセンサ35aにより夫々区別して検知されるようになっている。これにより、いずれの被支持対部43w〜43zを支持するかを判断できるようにしている。
一方、上述した遊技機1には、図2のように、その裏固定部材7に配設された支持点変換装置3の下方に、固定テーブル部材8,8が設けられている。この固定テーブル部材8,8は、支持点変換装置3の直下で左右に離間するように設けられている。そして、一方の固定テーブル部材8には、図6のように、表示体保持装置6が配設されている。この表示体保持装置6には、球状回転表示体5を下方から支持する可動保持部材45と、該可動保持部材45を上下方向へ傾動させる駆動モータ46とを備えている。ここで、可動保持部材45は、上記した球状回転表示体5を下方から支えて保持できるように、該球状回転表示体5の球面形状に従って曲がる支持杆部45aと、該支持杆部45aから連成されたアーム部45bとからなる可動保持部材45とから構成されている。この可動保持部材45は、そのアーム部45bの端部で固定テーブル部材8の下面に軸支されており、上下方向に傾動可能となっている。また、駆動モータ46は、ステッピングモータであり、固定テーブル部材8の下面に配設されており、その駆動により、前記可動保持部材45を上下方向に傾動させる。そして、この駆動モータ46の駆動によって、可動保持部材45は、球状回転表示体5を保持する保持位置h1と、下方へ離間する非保持位置h2とに傾動変換するようにしている(図8参照)。
この表示体保持装置6は、上述した表示体回動装置4が球状回転表示体5を支持していない場合に、可動保持部材45を保持位置h1として球状回転表示体5を保持できる(図8(ロ)参照)。ここで、可動保持部材45の保持位置h1は、球状回転表示体5を、その二極部位P,Pを前後に位置するようにした場合に、上記した支持点変換装置の回動軸線Lが二極部位P,Pを通るようにした位置で保持できるようになっている。これにより、表示体保持装置6の可動保持部材45が球状回転表示体5を保持している場合に、支持点変換装置3を駆動して表示体回動装置4を回転することにより、該表示体回動装置4の一対の支持軸部33を、当該球状回転表示体5の支持点円周Tに沿って回転させることができる。そして、無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかをその図柄の配列方向に沿って回転する夫々の被支持対部43w,43w〜43z,43zを選択的に支持可能としている。すなわち、この表示体保持装置6は、表示体回動装置4による無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択する回転作動を補助するものであり、この図柄列帯の選択と該選択後の球状回転表示体5の回転とを、スムーズに移行させる役割を担っている。尚、保持位置h1に在る可動保持部材45により支持された球状回転表示体5の位置が、上述した本発明にかかる選択位置である(図示省略、図8〜図11参照)。
上述した支持点変換装置3、表示体回動装置4、球状回転表示体5の前側には、図1,図12のように、これらの前面を覆う前面パネル9が開閉可能に配設されている。この前面パネル9には、球状回転表示体5の、上下方向に列ぶ三個の図柄を表出する図柄表出窓50が配設されている。この図柄表出窓50は、球状回転表示体5がその二極部位P,Pを前後に位置するようにした場合に、前側の極部位Pを中央として、その上下隣りの各一個毎の図柄11を表出する。すなわち、球状回転表示体5を、水平方向に沿った仮想回転中心線Oを回転軸心として自転させた場合に、図柄11の配列方向に沿って回動する無端円弧状図柄列帯40w〜40zが、図柄表出窓50で、上下方向に変動する変動態様を表出し、停止した場合に、連続する三個の図柄11の停止態様を表出する。
一方、この遊技機1には、当該遊技機1を制御する制御回路が設けられている。この制御回路には、図13のように、基板回路が設けられた主制御基板60を備えている。ここで、前記基板回路は、遊技に関する作動を制御するためのものである。さらに、主制御基板60の基板回路上には、主制御用中央制御装置CPU61が配設されている。この主制御用中央制御装置CPU61は、マイクロコンピュータを構成し、遊技に関する統括的な制御を処理実行するものである。さらに、主制御用中央制御装置CPU61には、記憶装置ROM62が、アドレスバス(図示省略)を介して接続されている。ここで、このアドレスバスは、アドレスを指定する情報を、一方的に伝えるものである。さらに、主制御用中央制御装置CPU61には、記憶装置RAM63も、データバス(図示省略)を介して接続されている。ここで、このデータバスは、データのやり取りを行うものである。
ここで、前記記憶装置ROM62には、演算処理に用いる動作プログラムや各種乱数テーブル等の固定データが記憶保持されている。この乱数テーブルとして、本実施例にあっては、上述した球状回転表示体5に配設された四個の無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択するための乱数テーブルや、当り又はハズレを判定する乱数テーブル等が在る。これら乱数テーブルは、予め定められた遊技条件が成立した場合に、乱数値を抽出する処理に用いられる。一方、記憶装置RAM63には、記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域、及びワークエリア等が設けられている。
また、主制御基板60の基板回路には、第一I/Oポート65a、及び第二I/Oポート65bがそれぞれ設けられている。これら第一I/Oポート65a、及び第二I/Oポート65bは、主制御用中央制御装置CPU61が周辺機器とデータ通信を行うためのものである。
前記第一I/Oポート65aには、図示しない開始ボタンの押圧操作に従ってオン作動する開始スイッチS1、図示しない停止ボタンの押圧操作に従ってオン作動する停止スイッチS2、図示しないコイン投入口へのコイン投入に伴ってオン作動する投入スイッチS3が夫々接続されており、各スイッチのオン作動による信号を入力する。そして、各スイッチから入力した信号に従って、主制御用中央制御装置CPU61は、所定の動作プログラムや乱数テーブル等を読み込み、遊技作動の制御処理を実行する。
一方、第二I/Oポート65bには、上記した支持点変換装置3、表示体回動装置4、表示体保持装置6が夫々に接続されており、当該第二I/Oポート65bを介して主制御用中央制御装置CPU61と、支持点変換装置3、表示体回動装置4、表示体保持装置6とが夫々信号をやり取りしている。さらに詳述すると、第二I/Oポート65bは、支持点変換装置3の駆動モータ12、表示体回動装置4の駆動モータ25,25及び駆動モータ30,30、表示体保持装置6の駆動モータ46に接続しており、主制御用中央制御装置CPU61からの駆動信号に従って、各駆動モータ12,25,30,46が夫々駆動制御される。
また、この第二I/Oポート65bには、上述した表示体回動装置4に配設されたフォトセンサ35aも接続されている。このフォトセンサ35aから入力される信号に従って、主制御用中央制御装置CPU61は、支持点変換装置3の駆動モータ12、表示体回動装置4の駆動モータ30,30を駆動制御するようにもしている。すなわち、フォトセンサ35aが検知した信号が、特定の無端円弧状図柄列帯40w〜40zを回転させる信号と一致するように、支持点変換装置3の駆動モータ12を駆動制御する。また、無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを回転している場合に、駆動モータ30,30の回転速度と、フォトセンサ35aが検知した信号とから、図柄表出窓50で特定の図柄11を停止表示する補正制御を行うことができるように、駆動モータ30,30を駆動制御する。
上述した主制御基板60は、無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択する処理を行うものであり、本発明にかかる図柄列選択手段を構成していると共に、上述した支持点変換装置3、表示体回動装置4、表示体保持装置6を作動制御しているものでもあり、本発明にかかる制御手段をも構成している。
次に、本実施例にあって、遊技機1の図柄表示装置2の作動制御条件について詳細に説明する。
本実施例の遊技機1にあっては、所定のコインを投入して遊技を開始するものとし、遊技中に、遊技者が開始ボタン(図示省略)を押圧操作することにより開始スイッチS1がオン作動すると、図柄表示装置2を作動し、停止ボタン(図示省略)を押圧操作することにより停止スイッチS2がオン作動すると、図柄表示装置2を停止する。そして、図柄表出窓50に停止表示した図柄11の種類に従って、賞品としてコインを払い出すようにしたものとしている。
また、この遊技機1は、無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択し、上述した図柄表出窓50で上下方向に変動表示するように、この無端円弧状図柄列帯40w〜40zの仮想回転中心線Ow〜Ozを水平方向として、球状回転表示体5を回動するようにしている(図12参照)。これは、支持点変換装置3を駆動して、表示体回動装置4が無端円弧状図柄列帯40w〜40zに対応する被支持対部43w〜43zを支持した後、さらに支持点変換装置3を駆動して、当該仮想回転中心線Ow〜Ozが水平方向に沿うようにしている。これにより、図柄表出窓50から表出する図柄11により、遊技者は、いずれの図柄列帯40w〜40zが選択されたかを推測できることともなる。
本遊技機1の球状回転表示体5には、図3,図4のように、四個の無端円弧状図柄列帯40w〜40zに、六種類の図柄11が夫々異なる配列順序及び配列個数で夫々に配されている。この六種類の図柄11の中で、「7」、「ベル」、「旗」を当り図柄11aとしている。そして、この当り図柄11aが、上記した図柄表出窓50の、上部位置50a、中央位置50b、下部位置50cで停止表示された場合に当たりとなるようにしている。詳細には、当り図柄11aの「7」が中央位置50bで停止表示すると、10枚のコインが賞品として払い出され、この「7」が上部位置50a又は下部位置50cで停止表示すると、次回から三回の遊技で、この当り図柄11aの配列個数の多い無端円弧状図柄列帯40y,40z,40wが選択される確率を高確率とする。また、「ベル」が、中央位置50bで停止表示した場合には5枚のコインが払い出され、上部位置50a又は下部位置50cで停止表示した場合には、次回の遊技で、当り図柄11aの配列個数の多い無端円弧状図柄列帯40y,40z,40wが選択される確率を高確率とする。また、「旗」が、中央位置50bで停止表示すると3枚のコインが払い出され、上部位置50a又は下部位置50cで停止表示した場合は「ベル」と同様とする。このように、図柄表出窓50の各部位50a〜50cで当り図柄11aが停止表示することにより、遊技者に利益が供与される。
本遊技機1は、所定のコイン投入口(図示省略)から投入されるコインの数に従って、四種類の無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれを選択するか、その選択確率を変化させるようにしている。無端円弧状図柄列帯40w〜40zにあって、上記した各当り図柄11aの配列個数の最も少ないものを図柄列帯40xとし、該図柄列帯40xに対して、当り図柄11aの「旗」を比較的多く含むものを図柄列帯40yとし、該図柄列帯40yに対して、当り図柄11aの「ベル」を比較的多く含み、「ベル」及び「旗」の配列数の多いものを図柄列帯40zとし、該図柄列帯40zに対して、当り図柄11aの「7」を比較的多く含み、「7」、「ベル」、「旗」の配列数の多いものを図柄列帯40wとしている。したがって、無端円弧状図柄列帯40x、図柄列帯40y、図柄列帯40z、図柄列帯40wの順に、図柄表出窓50に当り図柄11aが表出する可能性が高くなると共に、遊技者に供与される利益も大きくなる傾向にある。
この無端円弧状図柄列帯40w〜40zを選択する処理は、上述したように主制御基板60により実行される(図13参照)。主制御用中央制御装置CPU61は、記憶装置ROM62に記憶保持されている、無端円弧状図柄列帯40w〜40zを選択するための乱数テーブルから乱数値を抽出する。この乱数値は、コイン投入口に配設した投入スイッチS3から入力する信号数の増加に伴って、各図柄列帯40w,40x、40y、40zの順に選択される確率を高めるように設定されている。また、上述したように、当り図柄11aが、図柄表出窓50の上部位置50a又は50cで表示された場合には、選択確率アップフラグを立て、投入スイッチS3の信号数に「2」を加算するようにしている。すなわち、コイン1枚の投入で3枚投入した場合と同じ選択確率とし、コイン2枚の投入で4枚投入した場合と同じ選択確率としている。そして、この乱数テーブルから抽出された乱数値に従って、四個の無端円弧状図柄列帯40w〜40zからいずれかが選択される。
一方、主制御基板60は、上述したように、図示しない開始ボタンが遊技者により押圧操作されると、開始スイッチS1のオン信号を入力して、表示体回動装置4の駆動モータ30,30へ駆動指示し、球状回転表示体5を、そのセンサマーク35bをフォトセンサ35aが検知するまで回動制御する。そして、上記のように無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択した処理に従って、支持点変換装置3、表示体回動装置4、表示体保持装置6の各駆動モータ12,25,30,46を駆動制御し、球状回転表示体5を回転する。この後、図示しない停止ボタンが遊技者により押圧操作されると、停止スイッチS2のオン信号を入力し、その操作タイミングに従って、当り又はハズレを判定するための乱数テーブルから乱数値を抽出し、該乱数値に従って、図柄表出窓50で停止表示する図柄11を決定して、表示体回動装置4の駆動モータ30,30を停止制御する。
次に、遊技機1の図柄表示装置2による遊技の進行を順に説明する。
例えば、遊技者が2枚のコインをコイン投入口(図示省略)から投入すると、投入スイッチS3により、コインを検知する毎に、その信号を主制御基板60に出力する。そして、主制御用中央制御装置CPU61は、この信号をカウントすることにより、コイン投入数を確定し、これを記憶装置RAM63に一時的に記憶する。この後、遊技者が、図示しない開始ボタンを押圧操作すると、開始スイッチS1がオン作動して、この信号を主制御基板60に出力する。主制御用中央制御装置CPU61は、この信号を入力すると、所定の動作プログラムを読み込み支持点変換装置3、表示体回動装置4、表示体保持装置6を夫々駆動する制御を開始する。先ず、記憶装置ROM62から無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択する乱数テーブルを読み込み、乱数値を抽出する。そして、この乱数値から、記憶装置RAM63に記憶保持されているコイン投入数に応じて、四種の無端円弧状図柄列帯40w〜40zから一種類を選択する。ここで、最も当り図柄11aの配列数が多い無端円弧状図柄列帯40wが選択されたとする。
主制御用中央制御装置CPU61は、無端円弧状図柄列帯40wを選択すると、該無端円弧状図柄列帯40wを、その仮想回転中心線Owを水平方向として回転するように、支持点変換装置3、表示体回動装置4、表示体保持装置6を夫々駆動制御する。先ず、図柄表出窓50で上下方向に変動表示する表示体回動装置4の駆動モータ30,30を駆動制御して、表示体回動装置4のフォトセンサ35aが球状回転表示体5のセンサマーク35bを検知するところまで、球状回転表示体5を回転させ、一方の極部位Pを正面(図柄表出窓50の中央位置50b)に向いた状態として保持する。すなわち、球状回転表示体5は、二極部位P,Pが前後端に夫々位置した状態となっている。
尚ここで、表示体回動装置4は、図9(イ)のように、支持軸部33,33により、球状回転表示体5を、無端円弧状図柄列帯40yをその仮想回転中心線Oyを水平方向に沿った状態で保持しているとする。すなわち、図柄表出窓50(図12参照)には、無端円弧状図柄列帯40yの図柄11,11aが停止表示されている。この保持状態にあって、表示体回動装置4の支持軸部33,33が支持位置g2,g2に在り、かつ、表示体保持装置6の可動保持部材45は非保持位置h2に在る。
上述のように、センサマーク35bを検知したフォトセンサ35aからの信号により、現状で、表示体回動装置4の支持軸部33,33が支持している被支持対部43y,43yを確認する。この場合、新たに選択された無端円弧状図柄列帯40wの仮想回転中心線Owは垂直方向であることから、この被支持対部43w,43wを支持するためには、表示体回動装置4の各支持軸部33,33を上下に配置させねばならない。しかし、本実施例にあっては、表示体保持装置6が、その可動保持部材45により球状回転表示体5を下方から支持するようにしたものであるから、前記のように、表示体回動装置4を、その支持軸部33,33を上下に配置することができない。このような場合には、一旦、表示体回動装置4を回動させ、新たに選択した無端円弧状図柄列帯40wが斜め方向となるように球状回転表示体5をその支持点円周Tに沿って回転する。その後に、表示体回動装置4を、当該無端円弧状図柄列帯40wに対応する被支持対部43w,43wを支持するように回動させている。
上述した無端円弧状図柄列帯40wを支持して回動させるまでの過程を詳述する。表示体回動装置4が、無端円弧状図柄列帯40yに対応する被支持対部43y,43yを支持していることを確認すると、図9(ロ)のように、支持点変換装置3の駆動モータ12を駆動させ、表示体回動装置4を、その支持軸部33が支持点円周Tに沿って回転するように、正面視反時計回りに約45度回動する。これにより、無端円弧状図柄列帯40zが図柄表出窓50で表出可能な状態となる。この後、表示体保持装置6の駆動モータ46を駆動して、図9(ハ)のように、可動保持部材45を非保持位置h2から保持位置h1へ位置変換させ、該可動保持部材45により球状回転表示体5を下方から支えて保持する。
表示体保持装置6の可動保持部材45により球状回転表示体5が保持されると、図10(ニ)のように、表示体回動装置4の軸部位置変換装置34(図1、図5参照)の駆動モータ25,25を駆動し、両方の表示体支持部材15,15を、その支持軸部33,33が支持位置g2,g2から開放位置g1,g1へ位置変換するように、外方へ移動させる。この後、支持点変換装置3の駆動モータ12を駆動させ、表示体回動装置4を、図10(ホ)のように、その支持軸部33が支持点円周Tに沿って回転するように、正面視時計回りに約90度回動する。そして、この軸部位置変換装置34の駆動モータ25,25を駆動し、表示体支持部材15,15を、図10(ヘ)のように、その支持軸部33,33が開放位置g1,g1から支持位置g2,g2へ位置変換するように、内方へ移動させる。これにより、球状回転表示体5が、上記選択された無端円弧状図柄列帯40wに対応する被支持対部43w,43wで、表示体回動装置4の支持軸部33,33により支持されることとなる。
ここで、表示体回動装置4の支持軸部33,33が開放位置g1,g1(図7(ロ)参照)から支持位置g2,g2(図7(イ)参照)へ移動する場合にあっては、先ず、該支持軸部33,33の各位置決め凸部32b,32bが、被支持対部43w,43wの位置決め穴41,41に夫々に挿入していく。この位置決め凸部32b,32bは、上述したように略円錐形状であることから、位置決め穴41,41に挿入されていくに従って、該位置決め穴41,41を所在する無端円弧状図柄列帯40wの仮想回転中心線Owと、支持軸部33,33の駆動軸31,31の駆動軸心とを一致させることとなっている。そして、支持軸部33,33の挟持部32,32の各圧接面32a,32aが、被支持対部43w,43wの圧接座42a,42aに圧接され、この一対の支持軸部33,33が被支持対部43w,43wを挟持することとなる。これにより、表示体回動装置4は、その支持軸部33,33によって、無端円弧状図柄列帯40wの仮想回転中心線上に在る被支持対部43w,43wを挟持して、球状回転表示体5を支持する。
このように表示体回動装置4が球状回転表示体5を支持すると、図11(ト)のように、表示体保持装置6を駆動して、可動保持部材45を非保持位置h2とする。その後、図11(チ)のように、支持点変換装置3を駆動して、表示体回動装置4を、その支持軸部33が支持点円周Tに沿って回転するように、正面視反時計回りに約45度回転させる。これにより、選択された無端円弧状図柄列帯40wが、その図柄を図柄表出窓50に沿って表出することとなる(図13参照)。そして、表示体回動装置4の表示体支持部材15,15の各駆動モータ30,30を同回転速度で同調して駆動することにより、挟持部32,32を自転して、無端円弧状図柄列帯40wがその図柄の配列方向に沿って回転するように、球状回転表示体5を回動させる。図柄表出窓50では、無端円弧状図柄列帯40wの図柄11が変動表示する。
この無端円弧状図柄列帯40wが図柄表出窓50で変動表示すると、遊技者はタイミングを見計らって停止ボタン(図示省略)を押圧操作する。これにより停止スイッチS2から信号が主制御基盤60へ出力され、主制御用中央制御装置CPU61が、この信号の入力タイミングに従って、当り又はハズレを判定するための乱数テーブルから乱数値を抽出する。この乱数テーブルには、図柄表出窓50で停止する図柄11を決定する複数の乱数値が格納されており、ここから抽出された乱数値に従って当り又はハズレが決定する。そして、この乱数値に従って、図柄表出窓50の上部位置50a、中央位置50b、下部位置50cのいずれかで特定の図柄11を停止させるように、表示体回動装置4の駆動モータ30,30を停止制御する。そして、球状回転表示体5を回転停止する。尚、このように特定の図柄11を図柄表出窓50の上部位置50a、中央位置50b、下部位置50cで停止表示するための駆動モータ30,30の停止制御は、上述したフォトセンサ35aが検知するセンサマーク35bのタイミングと、駆動モータ30,30の回転速度とにより、無端円弧状図柄列帯40wの回転中の周方向位置を検知することにより行っている。
そして、無端円弧状図柄列帯40wの変動表示が終了し、図柄表出窓50に上下方向に三個の図柄11が停止表示され、図柄表出窓50の上部位置50a,中央位置50b,下部位置50cで、上述したような当り図柄11aが停止表示すると(図12参照)、この結果に従って、上述した利益が遊技者に供与されることとなる。ここで、利益供与の制御処理として、球状回転表示体5が回転停止すると、主制御用中央制御装置CPU61が既に抽出した乱数値に従って所定の利益供与を行うようになっている。例えば、賞品として所定数のコインを払い出す場合には、主制御用中央制御装置CPU61が、コインの払い出しを行う払出装置(図示省略)を制御し、コインの払い出しを実行する。一方、次回のゲームでコインの投入数を上乗せする利益の場合には、主制御用中央制御装置CPU61が、この処理を行うフラグを立て、次回のゲームが開始されると該フラグに従って乱数値の抽出を実行するようにしている。
このように本実施例の遊技機では遊技が進行していく。そして、各ゲーム毎に、図柄表出窓50で変動し停止する、無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択することとなる。これにより、図柄表出窓50で図柄の多彩な変動態様と停止態様とが表出され、遊技者の興趣感を比較的長期に亘って維持でき得る。さらに、各無端円弧状図柄列帯40w〜40z毎に、遊技者に利益を供与する当り図柄11aの配列数を異ならせたことにより、いずれの無端円弧状図柄列帯40w〜40zが選択されたかということを、図柄表出窓50に表出する図柄から推測するという新たな遊技性が発揮され、当該遊技の興趣性を向上させることができる。
さらに、上述した図柄表示装置2は、球状回転表示体5を、表示体回動装置4の一対の支持軸部33,33により支持し回動させるようにすると共に、表示体回動装置4を支持点変換装置3が回動させることにより、選択された特定の無端円弧状図柄列帯40w〜40zに対応する被支持対部43w〜43zを支持できるようにしていることから、本図柄表示装置2の各駆動モータを駆動制御することにより、安定的かつ正確に制御することができ得る。特に、無端円弧状図柄列帯40w〜40zに対応する被支持対部43w〜43zのいずれかを、表示体回動装置4の支持軸部33,33により挟持し、その駆動モータ30,30の自転駆動を伝達して回転するようにしていることから、該駆動モータ30,30の駆動制御により、図柄表出窓50で停止する図柄11を遊技状況に応じて所定数個進めたりする等の補正を実行する停止補正制御を正確に行うことができ得る。さらに、位置決め凸部32b,32bと位置決め穴41,41とにより、球状回転表示体5の回転中に、回転軸心がぶれることもなく、支持軸部33,33の駆動軸心と仮想回転中心線Ow〜Ozのいずれかとが一致した状態を維持でき得る。これによっても、球状回転表示体5の回転を安定的に制御できる効果を発揮している。したがって、特定の位置で停止した図柄の種類によって賞品を供与する構成の遊技機、例えばパチンコ機やスロットマシン等にも好適に用い得るものである。
一方、上述した実施例の他の構成として、例えば、図14のように、各無端円弧状図柄列帯を異なる円弧表面形状とすることもできる。ここで、無端円弧状図柄列帯80yは、ほぼ球面上に沿って配設され、無端円弧状図柄列帯80zは、二極部位P,Pを長径とする略楕円表面上に沿って配設されるようにしている。さらに、無端円弧状図柄列帯80xは、球面に内接する多角形表面上に、所定数の図柄毎に配設するものとしている。このように、無端円弧状図柄列帯80x,80y,80zを配設した球状回転表示体81を用いることにより、図柄表出窓50で一層変化に富んだ多彩な変動態様及び停止態様が表出され、遊技に対する興趣を長期的に維持する効果が高まる。尚、球状回転表示体を、その全ての無端円弧状図柄列帯を楕円表面上に配設した構成としても良いし、全ての無端円弧状図柄列帯を多角形表面上に配設した構成としても良い。すなわち、球状回転表示体にあっては、全体形状がほぼ球状であれば、その円周に沿って形成される無端円弧状図柄列帯の配設形態を様々に設定することが可能である。
また、上述した実施例にあっては、一個の球状回転表示体5を回転して、図柄表出窓50で停止した図柄に従って遊技者に利益供与する場合が生じる遊技機1であるが、この他の構成として、上記した球状回転表示体5を複数個備える構成とすることができる。これにより、それぞれの図柄表出窓50で表出される変動態様や停止態様がさらに変化に富んだ多彩なものとなるから、上述した本発明にかかる作用効果が一層顕著に発揮され得る。例えば、パチンコ機やスロットマシンのように、三個の図柄表出窓で夫々に図柄を変動表示する構成にあって、該図柄を変動表示する装置に換わって、本実施例の図柄表示装置2を適用することができ得る。尚、パチンコ機やスロットマシンにあって、三個の図柄表出窓の中で、一個又は二個だけに、本発明にかかる球状回転表示体を備えた図柄表示装置を配設するようにしても良い。
また、上述した実施例にあっては、選択された無端円弧状図柄列帯40wを図柄表出窓50で変動表示するようにした後に、該無端円弧状図柄列帯40wを変動開始するように制御した構成であるが、この他の構成として、表示体回動装置4が被支持対部43w,43wを支持したら直ぐに無端円弧状図柄列帯40wを変動開始し、該無端円弧状図柄列帯40wを変動しながら図柄表出窓50で変動表示するように、支持点変換装置3を駆動制御するようにしても良い。また、選択された無端円弧状図柄列帯40wを、図柄表出窓50に沿って変動させないようにして、球状回転表示体5を回動することもできる。
また、上述した実施例の図柄表出窓50は上下方向に長尺な形状としているが、斜め方向や横方向に長尺とする形状のものとすることもできる。さらに、異なる複数の方向に複数の図柄を表出できる形状としても良い。
また、上述した実施例にあっては、表示体回動装置4の位置決め凸部32b,32bを球状回転表示体5の位置決め穴41,41に挿入することにより、支持軸部33,33の駆動軸心と仮想回転中心線Ow〜Ozのいずれかとを一致させるようにした構成であるが、この他にも、一方に嵌合突部を設け、他方に該嵌合突部を嵌合する被嵌合部を設ける構成のように、互いに嵌合する部位を備えたものとすることができる。例えば、表示体回動装置4の挟持部32の環形状部分に内方へ突出するキー部を設けると共に、球状回転表示体5の圧接座42aに、該キー部と嵌合することにより駆動軸心と仮想回転中心線Ow〜Ozのいずれかとを一致させるキー溝を設けた構成とすることもできる。また、被支持対部43w〜43zの内嵌部42b,42bと挟持部32,32の環形状部分との嵌め合わせ寸法を、比較的精度良く設定することにより、支持軸部33,33の駆動軸心と仮想回転中心線Ow〜Ozとを一致させるようにした構成としても良い。一方、このような嵌合部位を夫々に設けた他の構成として、位置決め用のセンサを設け、該センサに従って支持軸部33,33が被支持対部43w〜43zのいずれかを挟持する構成とすることもできる。
また、上述した実施例にあっては、球状回転表示体5を下方から保持する表示体保持装置6を備えた構成であるが、この他に、表示体保持装置が球状回転表示体5を上方から保持する構成や、球状回転表示体5の前後から保持する構成とすることもできる。ここで、上方や前後方向から保持するようにする場合には、例えば、可動保持部材に磁石等を配して、磁力により球状回転表示体5を保持する構成等とすることができる。
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜実施でき得る。本実施例では、コイン投入数に従って無端円弧状図柄列帯40w〜40zを選択する確率を変化するように制御しているが、他の制御として、例えば、別に演出表示する表示装置を備え、該表示装置で特定の演出が表示されることにより、無端円弧状図柄列帯40w〜40zのいずれかを選択するようにすることも可能である。