JP2007157889A - 面発光レーザモジュールおよびその作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱伝導性が良く、且つ、簡易に作製することができる面発光レーザモジュールを提供することにある。
【解決手段】InP基板1上にInPと格子整合する半導体分布反射鏡層2からなる第一反射鏡と、光通信波長帯に発振波長を有し、メサ状に加工された多重量子井戸活性層3と、InPと格子整合する半導体分布反射鏡層4、および誘電体分布反射鏡層13から構成された第二反射鏡と、多重量子井戸活性層3の周囲に形成されたFe−InP層6からなる埋め込み層とを有し、該第一反射鏡側からレーザ光が出射する面発光レーザモジュール30であって、前記第二反射鏡側をヒートシンク15上に配置させたことにより、多重量子井戸活性層3がヒートシンク15に近接し、多重量子井戸活性層3にて生じた熱をヒートシンク15に伝わり易くして、前記熱を効率良く除去するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】InP基板1上にInPと格子整合する半導体分布反射鏡層2からなる第一反射鏡と、光通信波長帯に発振波長を有し、メサ状に加工された多重量子井戸活性層3と、InPと格子整合する半導体分布反射鏡層4、および誘電体分布反射鏡層13から構成された第二反射鏡と、多重量子井戸活性層3の周囲に形成されたFe−InP層6からなる埋め込み層とを有し、該第一反射鏡側からレーザ光が出射する面発光レーザモジュール30であって、前記第二反射鏡側をヒートシンク15上に配置させたことにより、多重量子井戸活性層3がヒートシンク15に近接し、多重量子井戸活性層3にて生じた熱をヒートシンク15に伝わり易くして、前記熱を効率良く除去するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、面発光レーザモジュールおよびその作製方法に関し、特に光ファイバ通信や高速Ethernet(登録商標)等の光源として用いて好適な面発光レーザモジュールおよびその作製方法に関する。
光通信波長帯(1.3μm〜1.55μm帯)面発光レーザ(Vertical−Cavity Surface−Emitting Laser;VCSEL)は、単一縦モード動作・低消費電力・光ファイバとの結合効率が高い・高速直接変調が可能・2次元集積化などの様々な優れた特徴を有するために、メトロ・アクセス系や高速Ethernet用の光源として有望視されている。
一方、光通信波長帯面発光レーザは、単一横モード実現のために活性層体積が小さくなることと、共振器を構成する半導体DBR(Distributed Bragg Reflector;分布ブラッグ反射鏡)の熱伝導率が低いことから、素子の熱抵抗値が数1000K/Wとなり、従来の半導体レーザと比べて100倍程度高くなることが知られている。このような高い熱抵抗により活性層付近にて著しい温度上昇を招くため、光出力と温度特性の低下や長期信頼性の確保が困難であることが予想され、重大な問題となっていた(非特許文献1を参照)。
ここで、上述した光通信波長帯面発光レーザの構造は大きく2つに分けられる。一つは、熱伝導率は悪いがInP基板上に一括成長可能なInPモノリシック型面発光レーザであり、もう一つは作製プロセスが複雑になるが熱伝導性の良いGaAs系分布ブラッグ反射鏡層とInP系活性層を融着するInP/GaAs貼り付け型面発光レーザである。
前者は、半導体分布ブラッグ反射鏡にInP基板と格子整合するInP/InGaAsP、あるいはInP(AlInAs)/AlInGaAsを用いるため、半導体分布ブラッグ反射鏡と光通信波長帯で発光する活性層とをInP基板上に集積することが可能となるが、半導体分布ブラッグ反射鏡を構成するInGaAsPなどの3元以上の混晶は著しく熱伝導率が低くなるため、面発光レーザの熱抵抗は数1000K/W以上となってしまう(非特許文献2を参照)。
ところが、後者の場合に反射鏡として用いるGaAs系分布ブラッグ反射鏡は、InPとは格子整合しないものの、熱伝導性の高いGaAsとAlAsの2元系からなるため、これまでに1000K/W以下の良好な熱抵抗値を実現した報告がある(非特許文献3を参照)。
ここで、上述した従来のInP/GaAs貼り付け型面発光レーザの一例を図9に示す(非特許文献4,5を参照)。この図に示すように、面発光レーザ80は、埋め込み構造を有するInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81とundoped-GaAs基板82とをWafer−fusion技術により融着した構造となっている。なお、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81とundoped-GaAs基板82との間には、n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層83、およびundoped-GaAs/AlAs分布ブラッグ反射鏡層84が介在されており、n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層83とundoped-GaAs/AlAs分布ブラッグ反射鏡層84とが融着している界面は、fused interfaceと呼ばれている。
InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81上には、p−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層85が形成されている。InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81はメサ状に加工されており、その周囲がFe−InP層86にて埋め込まれている。Fe−InP層86上には、n−InP層87、およびp−InGaAs電流パス層88が形成されている。p−InGaAs電流パス層88およびp−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層85の上にp−InP層89が形成されている。
p−InP層89上には、メサ状のInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81の上方に位置して、SiO2/TiO2分布ブラッグ反射鏡層90が形成される一方、Fe−InP層86の上方に位置して、p−InGaAs層91、およびp電極92が形成されている。n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層83には段差部83aが形成されており、この段差部83aの上には、n電極93が形成されている。undoped-GaAs基板82の下部には、ARコーティング94が蒸着されている。
ここで、メサ状のInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81を9μm角とし、単一横モード発振する面発光レーザとした場合、図10に示すように、最高発振温度が80℃となった。また、発振波長の温度依存性および注入電力依存性から、熱抵抗値が約650K/Wとなり良好な熱抵抗値を示すことが分かった。
また、上述した面発光レーザの構造に起因した熱的優位性を確認するために行った発振閾値における定常熱分布解析結果を図11に示す。なお、図中の破線は等温線である。SiO2/TiO2分布ブラッグ反射鏡層90の周囲を空気95とした。同解析は計算の簡単化のために、全発熱量を活性領域のみに与えており、また同図中には示されていないが、GaAs基板82の下にはAlNヒートシンク、さらに同ヒートシンクの下にはCuサブキャリアまでを解析領域としており、同ヒートシンクと同サブキャリアとの界面で室温300K(27℃)に収束すると仮定した。
図11中の等温線が示すように、主な発熱源であるInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81の周囲に熱伝導性の高いFe−InP層86と、同じく熱伝導性の高いundoped-GaAs/AlAs分布ブラッグ反射鏡層84を用いているため、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層81付近で発生した熱を効果的に除去していることを確認した。
なお、上述の面発光レーザの発振閾値におけるInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層付近の温度上昇ΔT(ヒートシンクとの温度差)は、2.8Kであった。また、この温度上昇ΔTおよびその時の注入電力値から、熱抵抗値は1166K/Wとなった。この値は、先に示した実験値(650K/W)より大きく見積もられているが、これは同解析において計算の簡単化のため全ての発熱量がInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層において発生していることを仮定していることと、同じく簡単化のための構造モデルを簡略化しているためである。
上述したように、光通信波長帯面発光レーザの低熱抵抗化には、InP/GaAs貼り付け型が有利であることが知られている。
C.Wilson et al., "Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser", Cambridge University Press,1999,pp.209-211.
C.Lauer et al., "InP-based long-wavelength vertical-cavity serface-emitting lasers with buried tunnel junction", Phys. Stat.Sol.(C),1(2004)pp.2183-2209
A.Karim et al., "Wafer bonded 1.55 μm vertical-cavity lasers with continous-wave operation up to 105 ℃",Appl.Phys.Lett.78(2001)pp.2632-2633
Y.Ohiso et al.,"1.55-μm Buried-Heterostructure VCSELs With InGaAsP/InP-GaAs/AlAs DBRs on a GaAs Subtrate",IEEE J.Quantum Electron.37 (2001)pp.1194-1202
K. Asaka et al., "Low Thermal Resistance of 1.55μm Buried Heterostrure VCSEL on GaAs/AlAs DBR", 10th Optoelectronics and Communication Conference(OECC) , Seoul,Korea,july 2005,pp.330-331
しかしながら、InP/GaAs貼り付け型の光通信波長帯面発光レーザが低熱抵抗化に有利である(熱伝導性が良い)ものの、格子定数の異なるInP基板とGaAs基板を融着する複雑な作製プロセスを行う必要があり、迅速な大量生産を阻む大きな課題となっていた。
そこで、本発明は、前述した問題に鑑み提案されたもので、熱伝導性が良く、且つ、簡易に作製することができる面発光レーザモジュールおよびその作製方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決する第1の発明に係る面発光レーザモジュールは、InP基板上にInPと格子整合する半導体分布反射鏡層からなる第一反射鏡と、光通信波長帯に発振波長を有し、メサ状に加工された多重量子井戸活性層と、InPと格子整合する半導体分布反射鏡層、および誘電体分布反射鏡層から構成された第二反射鏡、または誘電体分布反射鏡層のみから構成された第二反射鏡と、前記多重量子井戸活性層の周囲に形成された埋め込み層とを有し、該第一反射鏡側からレーザ光が出射する面発光レーザモジュールであって、前記第二反射鏡側をヒートシンク上に配置させたことを特徴とする。
前記光通信波長帯としては、1.3μm〜1.55μmの範囲が挙げられる。
前記半導体分布反射鏡層としては、InP/InGaAsP、InP/AlInGaAs、AlInAs/AlInGaAsなどが挙げられる。
前記多重量子井戸活性層としては、InGaAsP/InGaAsP、InGaAs/InGaAsP、AlInAs/AlInGaAs、InP/AlInGaAsなどが挙げられる。
前記光通信波長帯としては、1.3μm〜1.55μmの範囲が挙げられる。
前記半導体分布反射鏡層としては、InP/InGaAsP、InP/AlInGaAs、AlInAs/AlInGaAsなどが挙げられる。
前記多重量子井戸活性層としては、InGaAsP/InGaAsP、InGaAs/InGaAsP、AlInAs/AlInGaAs、InP/AlInGaAsなどが挙げられる。
第1の発明に係る面発光レーザモジュールによれば、第一および第二反射鏡の半導体分布反射鏡層をInPと格子整合するものとしたことで、複雑なWafer−fusion工程を行うことなく有機金属気相成長法にて半導体分布反射鏡層を一括して作製することができるようになり、作製プロセスが簡易になる。また、多重量子井戸活性層の周囲に形成された埋め込み層を有し、前記第二反射鏡側をヒートシンク上に配置させたことにより、前記多重量子井戸活性層がヒートシンクに近接するようになり、前記多重量子井戸活性層にて発生した熱が前記埋め込み層および前記ヒートシンクに伝わり易くなる。その結果、良好な熱抵抗値を有する光通信波長帯面発光レーザモジュールを実現することが可能となる。
上述した課題を解決する第2の発明に係る面発光レーザモジュールは、第1の発明に記載された面発光レーザモジュールであって、前記埋め込み層が半絶縁性のInP層からなることを特徴とする。
前記半絶縁性のInP層として、Fe−InP層、Ru−InP層などが挙げられる。
前記半絶縁性のInP層として、Fe−InP層、Ru−InP層などが挙げられる。
上述した課題を解決する第3の発明に係る面発光レーザモジュールは、第1の発明に記載された面発光レーザモジュールであって、前記ヒートシンクに前記第二反射鏡の誘電体分布反射鏡層に接合する凹部が形成されることを特徴とする。
上述した課題を解決する第4の発明に係る面発光レーザモジュールは、第1乃至第3の何れかの発明に記載された面発光レーザモジュールであって、前記誘電体分布反射鏡層がSiO2/TiO2、CaF2/a−Si、またはCaF2/ZnSからなることを特徴とする。
上述した課題を解決する第5の発明に係る面発光レーザモジュールの作製方法は、InP基板上にInPと格子整合する半導体分布反射鏡層からなる第一反射鏡と、光通信波長帯に発振波長を有する多重量子井戸活性層、およびInPと格子整合する半導体分布反射鏡層を順次形成させ、前記多重量子井戸活性層をメサ状に加工させ、その周囲を半導体材料にて埋め込み層を形成させ、前記半導体分布反射鏡層または前記多重量子井戸活性層の上に誘電体分布反射鏡層を形成させ、前記誘電体分布反射鏡層側をヒートシンク上に配置させたことを特徴とする。
前記光通信波長帯としては、1.3μm〜1.55μmの範囲が挙げられる。
前記半導体分布反射鏡層としては、InP/InGaAsP、InP/AlInGaAs、AlInAs/AlInGaAsなどが挙げられる。
前記多重量子井戸活性層としては、InGaAsP/InGaAsP、InGaAs/InGaAsP、AlInAs/AlInGaAs、InP/AlInGaAsなどが挙げられる。
前記埋め込み層としては、Fe−InP、Ru−InP層などが挙げられる。
前記誘電体分布反射鏡層としては、SiO2/TiO2、CaF2/a−Si、またはCaF2/ZnSが挙げられる。
前記光通信波長帯としては、1.3μm〜1.55μmの範囲が挙げられる。
前記半導体分布反射鏡層としては、InP/InGaAsP、InP/AlInGaAs、AlInAs/AlInGaAsなどが挙げられる。
前記多重量子井戸活性層としては、InGaAsP/InGaAsP、InGaAs/InGaAsP、AlInAs/AlInGaAs、InP/AlInGaAsなどが挙げられる。
前記埋め込み層としては、Fe−InP、Ru−InP層などが挙げられる。
前記誘電体分布反射鏡層としては、SiO2/TiO2、CaF2/a−Si、またはCaF2/ZnSが挙げられる。
本発明に係る面発光レーザモジュールによれば、第一および第二反射鏡の半導体分布反射鏡層をInPと格子整合するものとしたことで、複雑なWafer−fusion工程を行うことなく有機金属気相成長法にて半導体分布反射鏡層を一括して作製することができるようになり、作製プロセスが簡易になる。また、多重量子井戸活性層の周囲に形成された埋め込み層を有し、前記第二反射鏡側をヒートシンク上に配置させたことにより、前記多重量子井戸活性層がヒートシンクに近接するようになり、前記多重量子井戸活性層にて発生した熱が前記埋め込み層および前記ヒートシンクに伝わり易くなる。よって、良好な熱抵抗値を有する光通信波長帯面発光レーザモジュール、すなわち、自己発熱による特性劣化を抑制することができ、高光出力・高温度特性・高信頼性を有する面発光レーザモジュールの実現が可能となった。
埋め込み層が熱伝導率の高い半絶縁性のInP層からなることにより、多重量子井戸活性層にて生じた熱を効率良く取り除くことができる。
ヒートシンクに凹部が形成されることで、ヒートシンクと第二反射鏡の誘電体分布反射鏡層とが接合し、また、第二反射鏡の多重量子井戸活性層がヒートシンクに近接するので、前記多重量子井戸活性層にて生じた熱が前記ヒートシンクにさらに伝わり易くなり、前記熱を一層効率良く取り除くことができる。
誘電体分布反射鏡層が熱伝導率が高いSiO2/TiO2、CaF2/a−Si、またはCaF2/ZnSからなることにより、第二反射鏡の多重量子井戸活性層にて生じた熱がヒートシンクにさらに一層伝わり易くなり、前記熱をより一層効率良く取り除くことができる。
本発明に係る面発光レーザモジュールの作製方法によれば、半導体分布反射鏡層をInPと格子整合するものとしたことで、複雑なWafer−fusion工程を行うことなく有機金属気相成長法にて半導体分布反射鏡層を一括して作製することができるようになり、作製プロセスが簡易になる。また、半導体分布反射鏡層としてInP/InGaAsPを用い、前記誘電体分布反射鏡層としてSiO2/TiO2を用いることで、従来の作製方法を用いることができ、製造コストの増加を抑制することができる。
以下に、本発明に係る面発光レーザモジュールを実施するための最良の形態を実施例に基づき具体的に説明する。
以下に、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールについて、図を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの面発光レーザ素子の作製工程を示す断面図であり、図1(a)に各層を有機金属気相成長法により作製した状態の断面、図1(b)に多重量子井戸活性層をメサ状に加工した状態の断面、図1(c)に埋め込み層を作製した状態の断面、図1(d)に電極を作製した状態の断面、図1(e)に誘電体分布反射鏡層を作製した状態の断面を示す。図2は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの断面図である。図3は、本発明に係る面発光レーザモジュールの一例を示す斜視図である。図4は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの光出力−駆動電流特性の温度依存性を示すグラフである。図5は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの定常熱分布解析結果を示す図である。
図1は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの面発光レーザ素子の作製工程を示す断面図であり、図1(a)に各層を有機金属気相成長法により作製した状態の断面、図1(b)に多重量子井戸活性層をメサ状に加工した状態の断面、図1(c)に埋め込み層を作製した状態の断面、図1(d)に電極を作製した状態の断面、図1(e)に誘電体分布反射鏡層を作製した状態の断面を示す。図2は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの断面図である。図3は、本発明に係る面発光レーザモジュールの一例を示す斜視図である。図4は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの光出力−駆動電流特性の温度依存性を示すグラフである。図5は、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールの定常熱分布解析結果を示す図である。
本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュールは、最初に、図1(a)に示すように、n−InP基板1上に、48対のn−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層2(各層の膜厚:1.55μmの光学波長λの1/4)とn−InPスペーサ層(図示せず)、光通信波長帯(1.3μm〜1.55μm)で発光する活性層であるInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸(MQW)活性層3(7well)、p−InPスペーサ層(図示せず)及び5対のp−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層4(各層の膜厚:1.55μmの光学波長λの1/4)を有機金属気相成長法(MOVPE:Metal Vapor Phase Epitaxial growth)により順次成長させて形成される。
続いて、図1(b)に示すように、n−InP基板1上の成長表面、すなわちp−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層4の表面にSiO2膜5を堆積させ、フォトリソグラフィー技術を用いて矩形にパターン形成させ、リアクティブイオンエッチング(RIE)によってInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3の下方まで、具体的にはn−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層2の途中まで、エッチングが行われて、メサ状に形成される。
続いて、図1(c)に示すように、埋め込み層であるFe−InP層6、n−InP電流ブロック層7とp−InGaAs電流パス層8を有機金属気相成長法により順次結晶成長させて形成される。埋め込み層が熱伝導率の高い半絶縁性のInP層からなることにより、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3にて生じた熱を効率良く取り除くことができる。また、Fe−InP層6の代わりに半絶縁性のInP層であるRu−InP層などを用いても良く、Fe−InP層6を用いたときと同様な作用効果を奏する。
続いて、図1(d)に示すように、SiO2膜5を除去した後、p−InP位相制御層9、p−InGaAsコンタクト層10をウェハ全面に有機金属気相成長法により順次結晶成長させて形成される。次にn−InP基板1を100μm厚程度になるまで研磨し、n−InP基板1上にn電極11を蒸着させる一方、p−InGaAsコンタクト層10にp電極12を蒸着させた後、メサ状のInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3上に位置するp−InGaAsコンタクト層10のみをエッチングにより除去させる。
続いて、図1(e)に示すように、SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13(各層の膜厚:1.55μmの光学波長λの1/4)を蒸着させ、p電極12の上部にあるSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡がリアクティブイオンエッチングで除去されて電極取出しが行われる。最後に、n−InP基板1の下面にARコーティング(anti-reflective coating)14が蒸着される。第一反射鏡は、n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層2から構成される。第二反射鏡は、p−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層4およびSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13から構成される。
以上の工程で、面発光レーザ素子20の作製が完了する。
続いて、面発光レーザモジュール30は、図2に示すように、SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13が下方に向けて配置された面発光レーザ素子20と、面発光レーザ素子20がAuSnハンダ(図示せず)にて固定される、熱伝導性の高いA1Nヒートシンク15とを有する。
このAlNヒートシンク15の上面には、面発光レーザ素子20のSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13の層厚に対応した凹部15a、例えば6μm程度の深さの凹部が形成されており、面発光レーザ素子20がAlNヒートシンク15に安定して固定される。
面発光レーザ素子20のSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13がAlNヒートシンク15の凹部15aに密着して配置されており、AlNヒートシンク15とSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13とが接合し、また、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3がAlNヒートシンク15に近接するので、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3にて生じた熱がAlNヒートシンク15に伝わり易くなる。その結果、前記熱を効率良く除去することができ、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3付近の温度上昇を抑制することができる。
また、同ヒートシンク15はPbSnハンダ(図示せず)を用いて、熱伝導性の高いCuサブキャリア16上に固定されており、AlNヒートシンク15に伝わった熱がCuサブキャリア16に効率良く伝えられる。なお、n電極11にAuワイヤ17が接続される一方、p電極12に別のAuワイヤ18が接続される。
ここで、上述した面発光レーザモジュール30を有するCAN型面発光レーザモジュール40を図3に示す。この図に示すように、CAN型面発光レーザモジュール40は、面発光レーザモジュール30が内部に配置され、透明な材料からなる封止窓41にてN2が封止されたモジュールケース42を有する。モジュールケース42の下部には、円盤状の台座43が取り付けられると共に、電極44が3つ取り付けられる。これらの電極44には、Auワイヤ17,18がそれぞれ取り付けられる。このようなCAN型面発光レーザモジュール40では、封止窓41から信号光が出射することとなる。
ここで、上述した第1の実施例に係る面発光レーザモジュール30に対して、光出力−駆動電力特性の温度依存性を測定したところ、図4に示すようになった。ただし、メサ状のInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3を9μm角とし、単一横モード発振させるようにした。この図に示すように、最高発振温度が130℃となることが分かった。また、発振波長の温度依存性および注入電力依存性から、熱抵抗値が365K/Wとなり、良好な熱抵抗値を示すことが分かった。
また、上述した第1の実施例に係る面発光レーザモジュール30に対して、定常熱分布を解析したところ、図5に示すようになった。なお、図中の破線は等温線である。ただし、発熱量と構造モデル、境界条件などは、計算の簡単化のために、全発熱量を活性領域であるInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3のみに与えており、AlNヒートシンク15とCuサブキャリア16との界面で室温300K(27℃)に収束すると仮定した。
この図に示すように、主な熱発生源であるInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3の周囲に熱伝導性の高いFe−InP層6を形成したこと、SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13をAlNヒートシンク15側に配置(マウント)し、AlNヒートシンク15にInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3を近接させたことで、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3付近で発生した熱がFe−InP層6やAlNヒートシンク15に伝わり易くなり、面発光レーザ素子20内部で滞留することなく効果的に除去されることを確認した。
なお、上述した面発光レーザモジュール30の発振閾値におけるInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3付近の温度上昇ΔT(ヒートシンクとの温度差)は、1.6Kであった。また、この温度上昇ΔTおよびその時の注入電力値から、熱抵抗値は664K/Wとなった。ここで、過剰評価となった理由としては、先に述べた通り、発熱量と構造モデルを簡略化したためである。
したがって、本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュール30によれば、第一反射鏡のn−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層2および第二反射鏡のp−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層4をInPと格子整合するものとしたことで、Wafer−fusion工程を用いることなく、有機金属気相成長法にて前記半導体分布反射鏡層2,4を一括して作製することができるようになり、作製プロセスが簡易になる。
また、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3の周囲に形成された埋め込み層であるFe−InP層6を有し、前記第二反射鏡のSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13側をAlNヒートシンク15上に配置させたことにより、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3がAlNヒートシンク15に近接するようになり、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3にて発生した熱がSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層13およびAlNヒートシンク15に伝わり易くなる。よって、良好な熱抵抗値を有する光通信波長帯面発光レーザモジュール、すなわち、自己発熱による特性劣化を抑制することができ、高光出力・高温度特性・高信頼性を有する面発光レーザモジュール30の実現が可能となった。
また、上述した面発光レーザモジュール30では、誘電体分布ブラック反射鏡層13の材料として、TiO2/SiO2を用いたが、同材料よりも熱伝導性に優れるCaF2/a−SiやCaF2/ZnSを用いれば、さらなる低熱抵抗化、高温度特性化、および高光出力化が得られることは明らかである。
また、上述した面発光レーザモジュール30では、n−InP基板1を100μm程度まで研磨したが、同基板におけるフリーキャリア吸収損失低減のため、同基板部分を研磨あるいはエッチングにより完全に除去するようにしても良く、このような面発光レーザモジュールでも上記面発光レーザモジュール30と同様な作用効果を奏する。
なお、上記では、半導体分布反射鏡であるn−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層2やp−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層4を用いて説明したが、これら半導体分布反射鏡の代わりに、InP/AlInGaAs、AlInAs/AlInGaAsなどの半導体分布反射鏡を用いても良く、このような組成の半導体分布反射鏡でも、n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層2やp−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層4と同様な作用効果を奏する。
また、上記では、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3を用いて説明したが、この多重量子井戸活性層の代わりに、InGaAs/InGaAsP、AlInAs/AlInGaAs、InP/AlInGaAsなどの多重量子井戸活性層を用いても良く、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層3と同様な作用効果を奏する。
以下に、本発明の第2の実施例に係る面発光レーザモジュールについて、図を用いて具体的に説明する。
図6は、本発明の第2の実施例に係る面発光レーザモジュールの面発光レーザ素子の作製工程を示す断面図であり、図6(a)に各層を有機金属気相成長法により作製した状態の断面、図6(b)に多重量子井戸活性層をメサ状に加工した状態の断面、図6(c)に埋め込み層を作製した状態の断面、図6(d)に電極を作製した状態の断面、図6(e)に誘電体分布反射鏡層を作製した状態の断面を示す。図7は、本発明の第2の実施例に係る面発光レーザモジュールの断面図である。図8は、本発明の第2の実施例に係る面発光レーザモジュールの光出力−駆動電流特性の温度依存性を示すグラフである。
本発明の第2の実施例に係る面発光レーザモジュールは、上述した本発明の第1の実施例に係る面発光レーザモジュール30において、光吸収損失の大きいp−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層を用いない構造であり、大幅な光出力の増大と閾値電流の低減、および温度特性の改善が実現可能となる。
本発明の第2の実施例に係る面発光レーザモジュールは、最初に、図6(a)に示すように、InP基板51上に、48対のn−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層52(各層の膜厚:1.55μmの光学波長λの1/4)とn−InPスペーサ層(図示せず)、光通信波長帯(1.3μm〜1.55μm)で発光する活性層であるInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸(MQW)活性層53(7well)、p−InPスペーサ層(図示せず)を有機金属気相成長法により順次成長させて形成される。
続いて、図6(b)に示すように、InP基板51上の成長表面、すなわちInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53の表面にSiO2膜55を堆積させ、フォトリソグラフィー技術を用いて矩形にパターン形成させ、リアクティブイオンエッチング(RIE)によってInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53の下方まで、具体的にはn−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層52の途中まで、エッチングが行われて、メサ状に形成される。
続いて、図6(c)に示すように、埋め込み層であるFe−InP層56、n−InP電流ブロック層57とp−InGaAs電流パス層58を有機金属気相成長法により結晶成長させて形成される。埋め込み層が熱伝導率の高い半絶縁性のInP層からなることにより、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53にて生じた熱を効率良く取り除くことができる。また、Fe−InP層6の代わりに半絶縁性のInP層であるRu−InP層などを用いても良く、Fe−InP層6を用いたときと同様な作用効果を奏する。
続いて、図6(d)に示すように、SiO2膜55を除去した後、p−InP位相制御層59、p−InGaAsコンタクト層60をウェハ全面に有機金属気相成長法により順次結晶成長させて形成される。次にn−InP基板51を100μm厚程度になるまで研磨し、n−InP基板51上にn電極61を蒸着させる一方、p−InGaAsコンタクト層60にp電極62を蒸着させた後、メサ状のInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53上に位置するp−InGaAsコンタクト層60のみをエッチングにより除去させる。
続いて、図6(e)に示すように、SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63(各層の膜厚:1.55μmの光学波長λの1/4)を蒸着させ、p電極62の上部にあるSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層がリアクティブイオンエッチングで除去されて電極取出しが行われる。最後に、InP基板51側の下面にはARコーティング(anti-reflective coating)64が蒸着される。第一反射鏡は、n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層52から構成される。第二反射鏡は、SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63から構成される。
以上の工程で、面発光レーザ素子70の作製が完了する。
続いて、面発光レーザモジュール80は、図7に示すように、SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63が下方に向けられて配置された面発光レーザ素子70と、面発光レーザ素子70がAuSnハンダ(図示せず)にて固定される、熱伝導性の高いA1Nヒートシンク65とを有する。
このA1Nヒートシンク65の上面には、面発光レーザ素子70のSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63の層厚に対応した凹部65a、例えば6μm程度の深さの凹部が形成されており、面発光レーザ素子70がAlNヒートシンク65に安定して固定される。
面発光レーザ素子70のSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63側がAlNヒートシンク65上の凹部65aに密着して配置されており、AlNヒートシンク65とSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63とが接合し、また、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53付近の温度上昇を抑制することができる。
このような構造の面発光レーザ素子70は、上述したCAN型面発光レーザモジュール40のモジュールケース42内に配置させることができる。
ここで、上述した第2の実施例に係る面発光レーザモジュール80に対して、光出力−駆動電力特性の温度依存性を測定したところ、図8に示すようになった。ただし、メサ状のInGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53を9μm角とし、単一横モード発振させるようにした。この図に示すように、50℃において最高光出力が3.0mWとなり、閾値電流0.8mAとなり、最高発振温度が150℃となることが分かった。また、発振波長の温度依存性および注入電力依存性から、熱抵抗値が350K/Wとなり、良好な熱抵抗値を示すことが分かった。すなわち、面発光レーザモジュール70を構成する第二反射鏡をSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63のみで構成することにより、光出力の大幅な増大と閾値電流の低減、および高温度動作を実現することが分かった。
したがって、本発明の第2の実施例に係る面発光レーザモジュール80によれば、上述した第1の実施例に係る面発光レーザモジュール30と同様な作用効果を奏する他、第二反射鏡をSiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層63のみで構成したことにより、光出力の大幅な増大と閾値電流の低減、および高温度動作を実現することができる。
また、上述した面発光レーザモジュール70では、誘電体分布ブラック反射鏡層63の材料として、TiO2/SiO2を用いたが、同材料よりも熱伝導性に優れるCaF2/a−SiやCaF2/ZnSを用いれば、さらなる低熱抵抗化、高温度特性化、および高光出力化が得られることは明らかである。
また、上述した面発光レーザモジュール70では、n−InP基板51を100μm程度まで研磨したが、同基板におけるフリーキャリア吸収損失低減のために、同基板部分を研磨あるいはエッチングにより完全に除去するようにしても良く、このような面発光レーザモジュールでも上記面発光レーザモジュール70と同様な作用効果を奏する。
なお、上記では、半導体分布反射鏡であるn−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層52を用いて説明したが、この半導体分布反射鏡の代わりに、InP/AlInGaAs、AlInAs/AlInGaAsなどの半導体分布反射鏡を用いても良く、このような組成の半導体分布反射鏡でも、n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層52と同様な作用効果を奏する。
また、上記では、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53を用いて説明したが、この多重量子井戸活性層の代わりに、InGaAs/InGaAsP、AlInAs/AlInGaAs、InP/AlInGaAsなどの多重量子井戸活性層を用いても良く、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層53と同様な作用効果を奏する。
本発明は、面発光レーザモジュールおよびその作製方法に利用することが可能であり、特に光ファイバ通信や高速Ethernet等の光源として用いて好適な面発光レーザモジュールおよびその作製方法に利用することが可能である。
1 n−InP基板
2 n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層
3 InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層
4 p−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層
5 SiO2膜
6 Fe−InP層
7 n−InP電流ブロック層
8 p−InGaAs電流パス層
9 p−InP位相制御層
10 p−InGaAsコンタクト層
11 n電極
12 p電極
13 SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層
14 ARコーティング
15 A1Nヒートシンク
16 Cuサブキャリア
17,18 Auワイヤ
20 面発光レーザ素子
30 面発光レーザモジュール
2 n−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層
3 InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層
4 p−InP/InGaAsP分布ブラッグ反射鏡層
5 SiO2膜
6 Fe−InP層
7 n−InP電流ブロック層
8 p−InGaAs電流パス層
9 p−InP位相制御層
10 p−InGaAsコンタクト層
11 n電極
12 p電極
13 SiO2/TiO2誘電体分布ブラッグ反射鏡層
14 ARコーティング
15 A1Nヒートシンク
16 Cuサブキャリア
17,18 Auワイヤ
20 面発光レーザ素子
30 面発光レーザモジュール
Claims (5)
- InP基板上にInPと格子整合する半導体分布反射鏡層からなる第一反射鏡と、光通信波長帯に発振波長を有し、メサ状に加工された多重量子井戸活性層と、InPと格子整合する半導体分布反射鏡層、および誘電体分布反射鏡層から構成された第二反射鏡、または誘電体分布反射鏡層のみから構成された第二反射鏡と、前記多重量子井戸活性層の周囲に形成された埋め込み層とを有し、該第一反射鏡側からレーザ光が出射する面発光レーザモジュールであって、
前記第二反射鏡側をヒートシンク上に配置させた
ことを特徴とする面発光レーザモジュール。 - 請求項1に記載された面発光レーザモジュールであって、
前記埋め込み層が半絶縁性のInP層からなる
ことを特徴とする面発光レーザモジュール。 - 請求項1に記載された面発光レーザモジュールであって、
前記ヒートシンクに前記第二反射鏡の誘電体分布反射鏡層に接合する凹部が形成される
ことを特徴とする面発光レーザモジュール。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載された面発光レーザモジュールであって、
前記誘電体分布反射鏡層がSiO2/TiO2、CaF2/a−Si、またはCaF2/ZnSからなる
ことを特徴とする面発光レーザモジュール。 - InP基板上にInPと格子整合する半導体分布反射鏡層からなる第一反射鏡と、光通信波長帯に発振波長を有する多重量子井戸活性層、およびInPと格子整合する半導体分布反射鏡層を順次形成させ、前記多重量子井戸活性層をメサ状に加工させ、その周囲を半導体材料にて埋め込み層を形成させ、前記半導体分布反射鏡層または前記多重量子井戸活性層の上に誘電体分布反射鏡層を形成させ、前記誘電体分布反射鏡層側をヒートシンク上に配置させた
ことを特徴とする面発光レーザモジュールの作製方法。
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JP2005348974A JP2007157889A (ja) | 2005-12-02 | 2005-12-02 | 面発光レーザモジュールおよびその作製方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019124163A1 (ja) * | 2017-12-22 | 2019-06-27 | ソニー株式会社 | 発光素子 |
JP2021082782A (ja) * | 2019-11-22 | 2021-05-27 | 株式会社リコー | 面発光レーザ素子、面発光レーザ、面発光レーザ装置、光源装置及び検出装置 |
-
2005
- 2005-12-02 JP JP2005348974A patent/JP2007157889A/ja not_active Withdrawn
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