JP2007155932A - 偏光方向変換装置及び偏光方向変換方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏光方向を高精度に変換する。
【解決手段】TEモード成分を有する光が入射され、印加された制御電圧に応じた所定方向の直線偏光を出射するTE−TMコンバータと、駆動信号に応じてTE−TMコンバータの温度を変化させる温度調整デバイスと、TE−TMコンバータの出射光の強度が最大となるように、TE−TMコンバータの温度を調整する温度調整部とを備え、前記TE−TMコンバータの出射光における所定方向の直線偏光の強度を示す光強度信号を検出する光検出部と、基準制御値に対して振動する駆動信号を温度調整デバイスに供給しながら、光強度信号に基づき出射光の強度が大きくなる方向に基準制御値を制御する温度制御回路と有する偏光方向変換装置を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、入射された光の偏光方向を変換する偏光方向変換装置及び偏光方向変換方法に関する。
通信及び計測器の分野において、偏光状態が周期的にスクランブルする偏波スクランブラが用いられている(例えば、非特許文献1,2参照。)。偏波スクランブラは、長距離光伝送における入力端に配置されて、所定間隔で配置されたEDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)のPHB(Polarization Hole Burning)の影響を無くす目的で用いられる。また、偏波スクランブラは、光ファイバの損失及び歪み等を単方向から検出するOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)測定において、後方錯乱光の偏波状態を平均化する目的で用いられる。
また、偏波スクランブラ等に用いられるTE−TMモード変換を行うTE−TMコンバータが知られている。TE−TMコンバータは、ニオブ酸リチウム結晶の光導波路と、当該光導波路の光伝播方向に沿って設けられた櫛歯型電極とを有する。TE−TMコンバータは、櫛歯型電極に対して制御電圧が印加されることにより、当該光導波路を導波する光のTEモード成分をTMモード成分に変換、又は、TMモード成分をTEモード成分に変換する。このようなTE−TMコンバータは、TEモードからTMモードへ(又はTMモードからTEモードへ)変換した場合の強度比(変換効率)が1であるのが望ましい。
下津臣一 他、「偏光子内蔵型低DOP:LiNbO3偏波スクランブラ」、1995年電子情報通信学会総合大会、C−281、P281 Fred Heismann,"Integrated-Optic Polarization Transformer for Reset Free Endless Polarization Control",IEEE JOURNAL OF QUANTUM ELECTRONICS,Vol.25,No8,1998年,P.1898-1906
ところで、TE−TMコンバータは、位相整合条件が温度により変化するので、ある波長における変換効率が温度に応じて変動する。さらに、その位相整合条件は、TE−TMコンバータ毎に異なる。
また、TE−TMコンバータは、電極が櫛歯型であることから光の波長に対してSINC関数の特性を有するバンドフィルタとして作用するので、変換効率が最大となるピーク波長が存在する。このピーク波長は、櫛歯型電極の周期に基づき定まる。ここで、櫛歯型電極の周期は、温度によって微小変動する。従って、TE−TMコンバータは、変換効率が最大となるピーク波長が、温度に応じて変動する。
以上のように、TE−TMコンバータは、温度に応じて特性が変動する。このため、従来のTE−TMコンバータにおいては、サーミスタ等を用いて温度をモニタして、ペルチェ素子等により最適温度に調整していた。
しかしながら、最適温度は装置毎に異なるので、TE−TMコンバータ毎に出荷前等に最適温度測定及び初期設定を行わなければならず、その測定及び初期設定には多くの時間を要していた。また、装置の各部で温度がばらつく場合、温度をモニタして制御しても、安定して変換効率を最大とするのは困難である。さらに、従来のTE−TMコンバータは、入力光の波長変動により変換効率が劣化した場合には、対応することができなかった。
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる偏光方向変換装置及び偏光方向変換方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、TEモード成分もしくはTEモード成分を有する光が入射され、印加された制御電圧に応じた所定方向の直線偏光を出射するTE−TMコンバータと、TE−TMコンバータの出射光の強度が最大となるように、TE−TMコンバータの温度を調整する温度調整部とを備える偏光方向変換装置を提供する。
偏光方向変換装置は、駆動信号に応じてTE−TMコンバータの温度を変化させる温度調整デバイスを更に備え、温度調整部は、TE−TMコンバータの出射光における所定方向の直線偏光の強度を示す光強度信号を検出する光検出部と、基準制御値に対して振動する駆動信号を温度調整デバイスに供給しながら、光強度信号に基づき出射光の強度が大きくなる方向に基準制御値を制御する温度制御回路とを有してよい。
温度制御回路は、基準周波数の発振信号に応じて基準制御値に対して振動する駆動信号を温度調整デバイスに供給しながら、光強度信号における基準周波数と同一の周波数成分が略0となるように基準制御値を制御してよい。温度制御回路は、光強度信号における発振信号と位相が同期する成分を示す誤差信号を生成する誤差信号生成回路と、誤差信号が略0となるような基準制御値を生成する基準制御値生成回路と、基準制御値と発振信号とを加算する加算回路と、加算回路の出力に応じた駆動信号を生成する駆動回路とを含んでよい。
TE−TMコンバータは、周期的に変化する制御電圧が印加されることにより、偏光方向がTEモードとTMモードとの間を周期的に変化する光を出射し、光検出部は、TE−TMコンバータから出射された光のうち、TEモード成分を有する光が入射された場合には略90度、TMモード成分を有する光が入射された場合には略0度の方向の直線偏光を検出する偏光子を含んでよい。TE−TMコンバータは、TEモード成分とTMモード成分が同等となるように制御電圧が印加され、光検出部は、TE−TMコンバータから出射された光のうち、略45度の方向の直線偏光を検出する偏光子を含んでよい。
光検出部は、TE−TMコンバータの出射光の一部を分岐する分岐部と、分岐部により分岐された光における所定の偏光を検出する偏光子と、偏光子により検出された光を電気信号に変換するフォトディテクタと、フォトディテクタから出力された電気信号に基づき光強度信号を生成する光強度信号生成回路とを含んでよい。
TE−TMコンバータは、光信号が含まれたTEモードを有する光とともに、TEモードを有する連続発振光が入射され、印加された制御電圧に応じて二つの光を所定方向の直線偏光に変換し、温度調整部は、連続発振光に基づく出射光の強度が最大となるように、TE−TMコンバータの温度を調整してよい。TE−TMコンバータは、TEモード成分もしくはTMモード成分を有する光が導波光として入射され、電界が印加されると屈折率楕円体の主軸回転が生じる電気光学結晶と、電気光学結晶に対して、導波光の伝播方向に沿って所定の周期で変化する電界を印加する電極とを有してよい。
偏光方向変換装置は、TE−TMコンバータの出射光が入射され、TEモードとTMモードとの位相差が所定の周期で変化する光を出射する位相変調器を更に備えてよい。
本発明の第2の形態においては、TE−TMコンバータに対しTEモード成分もしくはTMモード成分を有する光を入射するとともに制御電圧を印加し、当該TE−TMコンバータから印加した制御電圧に応じた所定の直線偏光を出射させる段階と、TE−TMコンバータの出射光の強度が最大となるように、TE−TMコンバータの温度を調整する温度調整部とを備える偏光方向変換方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明によれば、偏光方向を高精度に変換することができる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る偏波スクランブラ10の構成を、光源11及び偏波保存ファイバ12とともに示す。偏波スクランブラ10は、伝送信号を含んだパルス光を光源11から偏波保存ファイバ12を介して入射し、直線偏光→円偏光→対角直線偏光→逆周り円偏光→直線偏光…といったようにポアンカレ球を周回する偏光状態の光を出射する。すなわち、偏波スクランブラ10は、偏光状態が周期的にスクランブルし、無偏光に平均化した光を出射する。
偏波スクランブラ10は、第1偏光子21と、TE−TMコンバータ22と、第1電圧印加部23と、位相変調器24と、第2電圧印加部25と、温度調整デバイス26と、温度調整部27とを備える。
第1偏光子21は、偏波保存ファイバ12から入射されるパルス光のうち、TEモードもしくはTMモードの光、すなわち、偏光方向が略0度もしくは略90度の成分の光を透過する。
TE−TMコンバータ22は、第1偏光子21を透過したTEモード成分もしくはTMモード成分を有する光が入射されるとともに、制御電圧V1が印加される。TE−TMコンバータ22は、入射されたTEモードもしくはTMモードの光を制御電圧V1に応じてTMモードの方向に回転させることにより、所定の偏光の光を出射する。具体的には、TE−TMコンバータ22は、光導波路内を伝播するTEモード成分もしくはTMモードの一部又は全部が、印加された制御電圧V1に応じてTMモードもしくはTEモードに変換されることにより、所定の強度に調整されたTEモード成分及びTMモード成分の光を出射する。
第1電圧印加部23は、TE−TMコンバータ22に対して制御電圧V1を印加する。具体的には、第1電圧印加部23は、0(V)から、TE−TMコンバータ22がTMモードの光を出射する電圧レベル(VTM(V))もしくはTMモードの光を出射する電圧レベル(VTE(V))までの間を周期的に変化する制御電圧V1を印加する。これにより、TE−TMコンバータ22は、TEモードとTMモードとの間、すなわち、偏光が0度直線偏光→楕円偏光→90度直線偏光と周期的に変化する光を出射することができる。
位相変調器24は、TE−TMコンバータ22から出射された光が入射されるとともに、制御電圧V2が印加される。位相変調器24は、入射された光における、TEモード成分とTMモード成分との位相差を制御電圧V2に応じて周期的に変化させる。例えば、位相変調器24は、ニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶等の電気光学素子にTEモード及びTMモードの光を伝播させ、正弦波又は三角波電圧信号等を伝播方向に直交する方向に電界が印加されることにより、TEモードとTMモードとの間に周期的に位相差の変化を生じさせた光を出射する。
第2電圧印加部25は、位相変調器24に対して制御電圧V2を印加する。具体的には、第2電圧印加部25は、TEモードとTMモードとの位相差が−πからπまでの間を周期的に変化する制御電圧V2を印加する。これにより、位相変調器24は、偏光状態が周期的にスクランブルする無偏光とみなされる光を出射することができる。
温度調整デバイス26は、駆動信号に応じてTE−TMコンバータ22の温度を変化させる。温度調整デバイス26は、一例として、ペルチェ素子又はヒータ等でよい。温度調整デバイス26は、TE−TMコンバータ22とともに位相変調器24の温度を変化させてよい。
温度調整部27は、温度調整デバイス26に対して駆動信号を供給して、TE−TMコンバータ22の出射光の強度が最大となるようにTE−TMコンバータ22の温度を調整する。
以上に示した偏波スクランブラ10によれば、変換効率が最大となる温度でTE−TMコンバータ22を使用することができる。従って、偏波スクランブラ10は、全ての偏光状態で最大光量を出射できるので、均一なポアンカレ球を形成する光を出射することができる。
図2は、TE−TMコンバータ22の一例としての構成を示す。TE−TMコンバータ22は、一例として、ニオブ酸リチウム結晶等の電気光学結晶の光導波路31と、当該光導波路31の導波光の伝播方向に沿って陽極33と陰極34とが所定のピッチΛで交互に配置された櫛歯型電極32とを有する。
光導波路31は、第1偏光子21を透過したTEモードの光が入射されて、導波光として伝播する。櫛歯型電極32は、制御電圧V1が印加されることにより、導波光の伝播方向に沿ってピッチΛにより定まる所定周期で変化する電界を、光導波路31に対して印加する。光導波路31は、この電界が印加されると、電気光学結晶に屈折率楕円体の主軸回転が生じて、伝播光の偏光方向を回転する。これにより、TE−TMコンバータ22は、第1電圧印加部23から適当な制御電圧V1が与えられることによって、TEモード成分をTMモード成分に変換するので、所定の偏光を出射することができる。
図3は、温度調整部27の構成を示す。温度調整部27は、一例として、光検出部41と、温度制御回路42とを有する。
光検出部41は、TE−TMコンバータ22の出射光における所定方向の直線偏光成分の強度を示す光強度信号を検出する。ここで、所定方向とは、TEモードとTMモードとの間を周期的に変化する光を出射する本例の場合であれば、一例として、略90度の偏光成分(TEモード成分の光を入射した場合)の強度を示す光強度信号を生成する。略90度の偏光成分を検出することによって、TEモードからTMモードへの変換効率の増減を比較できる。また、光検出部41は、位相変調がされた後も当該所定方向の偏光の強度の平均値は変わらないので、位相変調器24により位相変調された後の光を検出してよい。
光検出部41は、一例として、分岐部51と、第2偏光子52と、フォトディテクタ53と、I/V変換回路54と、ローパスフィルタ55とを含む。分岐部51は、例えばビームスプリッタによって一部の光を反射し残りの光を透過することにより、TE−TMコンバータ22の出射光の一部を分岐する。第2偏光子52は、分岐部51により分岐された光から、所定方向の直線偏光を検出する。第2偏光子52は、TEモードとTMモードとの間を周期的に変化する光を出射する本例の場合、略90度の偏光成分(TEモード成分の光を入射した場合)を透過することにより検出する。フォトディテクタ53は、第2偏光子52により検出された光を受光して、その受光量に応じた電流値の電気信号に変換する。I/V変換回路54及びローパスフィルタ55は、本発明に係る光強度信号生成回路の一例である。I/V変換回路54は、フォトディテクタ53から出力された電気信号を、電圧信号に変換する。ローパスフィルタ55は、I/V変換回路54から出力された電圧信号の包絡線を検出するようにローパスフィルタリングを行う。光検出部41は、ローパスフィルタ55から出力された信号を、光強度信号として温度制御回路42に供給する。
温度制御回路42は、基準制御値に対して振動する駆動信号を温度調整デバイス26に供給しながら、光強度信号に基づき出射光の強度が大きくなる方向に前記基準制御値を制御する。より具体的には、温度制御回路42は、基準周波数の発振信号に応じて前記基準制御値に対して振動する駆動信号を温度調整デバイス26に供給しながら、光強度信号における基準周波数と同一の周波数成分が略0となるように前記基準制御値を制御する。
温度制御回路42は、一例として、基準発振器61と、誤差信号生成回路62と、PI制御回路63と、加算回路64と、駆動回路65とを含む。基準発振器61は、基準周波数fの正弦波の発振信号を出力する。基準周波数fは、制御電圧V1及びV2の周期よりも十分に小さい。
誤差信号生成回路62は、光検出部41から出力された光強度信号における発振信号と位相が同期する成分を示す誤差信号を生成する。誤差信号は、発振信号と同相成分が光強度信号により多く含まれているほど正の値が大きくなり、発振信号と逆相成分が光強度信号により多く含まれているほどより負の値が大きくなり、同相成分がないときはゼロとなる。例えば、誤差信号生成回路62は、発振信号をキャリア信号として、光検出部41から出力された光強度信号を同期検波することにより、誤差信号を生成することができる。
PI制御回路63は、本発明に係る基準制御値生成回路の一例であり、誤差信号に応じて温度調整デバイス26に供給する制御量である基準制御値を生成する。具体的には、PI制御回路63は、誤差信号に対してPI(Proportional Integral)制御等を行うための増幅及びフィルタ処理を行うことにより、誤差信号が略0となるような基準制御量を生成する。
加算回路64は、基準制御値と、所定の振幅に調整がされた発振信号とを加算する。駆動回路65は、加算回路64の出力に応じて、温度調整デバイス26を駆動する駆動信号を生成する。これにより、駆動回路65は、基準周波数の発振信号に応じて基準制御値に対して振動する駆動信号を生成することができる。
図4は、偏波スクランブラ10における各部の電圧信号の波形図を示す。なお、以下の説明は、TEモード成分の光を入射した場合における一例を示す。
図4(A)は、TE−TMコンバータ22に供給される制御電圧V1を示す。制御電圧V1は、0(V)から、TE−TMコンバータ22がTMモードの光を出射する電圧レベル(VTM(V))までの間を周期的に変化する。これにより、TE−TMコンバータ22は、TEモードとTMモードとの間を周期的に変化する光を出射することができる。
図4(B)は、位相変調器24に供給される制御電圧V2を示す。制御電圧V2は、TEモードとTMモードとの位相差が−πとなる電圧レベルから、πとなる電圧レベルまでの間を周期的に変化する。また、その周期は、一例として制御電圧V1の周期の2倍である。これにより、TE−TMコンバータ22は、TEモードとTMモードとの間を周期的に変化する直線偏光を出射することができる。
図4(C)は、PI制御回路63から出力される基準制御値に、基準発振器61から出力される基準周波数fの発振信号が加算された信号を示す。この加算信号に応じた駆動信号により温度調整デバイス26が駆動されるので、TE−TMコンバータ22の温度は、基準制御値に応じた基準温度を中心に、微小に上限に変動する。なお、その変動の周期は、例えば、数秒程度である。
図4(D)は、I/V変換回路54の出力信号を示す。I/V変換回路54の出力信号は、TE−TMコンバータ22から出射された光のうち90度の偏光成分(TMモード成分)の光量を表している。I/V変換回路54の出力信号は、制御電圧V1に同期して周期的に変動するとともに、温度に応じて変換効率が変動することによりそのピーク値(電圧レベル(VTM(V))が印加された時の値)が低周期で変化している。
図4(E)は、光検出部41から出力される光強度信号を示す。光強度信号は、I/V変換回路54の包絡線に一致している。
図5は、TMモードの光を出射する電圧レベル(VTM)が印加されている時における、TE−TMコンバータ22の温度Tに対する透過光量Pを示す。図6は、温度変動した場合の透過光量Pの変化を示す。TE−TMコンバータ22の透過光量Pは、図5に示すように、ある温度Tにおいて透過光量が最大となるピーク特性を有する。すなわち、TE−TMコンバータ22の変換効率は、温度Tを中心としたピーク特性となる。
ここで、図6(A)に示すように、周波数fの正弦波信号によりTE−TMコンバータ22の温度を変動させたとする。
ピーク温度Tより低い温度T(図5のピーク特性の立上り部分)を中心に温度を微小変動させた場合、温度Tに対してほぼ比例して透過光量Pが増減する。従って、当該場合における透過光量Pの交流特性は、図6(B)に示すように、周波数fの正弦波信号と位相同期する。
ピーク温度Tより高い温度T(図5のピーク特性の立下り部分)を中心に温度を微小変動させた場合、温度Tに対してほぼ反比例して透過光量Pが増減する。従って、当該場合における透過光量Pの交流特性は、図6(D)に示すように、周波数fの正弦波信号と、同一周波数の逆位相特性となる。
ピーク温度Tを中心にTE−TMコンバータ22の温度を正弦波変動させた場合、ピーク温度Tよりも温度が低い部分では透過光量Pが比例し、高い部分では透過光量Pが反比例する。従って、当該場合における透過光量Pの交流特性は、図6(C)に示すように、2×fの周波数の正弦波となる。
従って、周波数fの正弦波信号によりTE−TMコンバータ22の温度を変動させた場合、その正弦波の中心温度がピーク温度Tから離れるに従って透過光量Pに含まれる周波数f成分が増加する。たたし、ピーク温度Tからプラス側に離れる場合とマイナス側に離れる場合とで、位相は反転している。そして、その正弦波の中心温度がピーク温度Tであれば透過光量Pに含まれる周波数fの正弦波信号成分は0となる。
図7は、温度Tに対する誤差信号生成回路62から出力される誤差信号を示す。
TE−TMコンバータ22の変換効率がピーク特性を有するので、温度調整部27は、ピーク温度Tを中心に温度変動させることにより、偏光方向が90度の光強度信号を基本周波数fの2倍の周波数で変動させることができる。それに対して、温度調整部27は、ピーク温度Tからずれた温度を中心に温度変動させることにより、そのずれ量の大きさに応じた量の基本周波数成分を、偏光方向が90度の光強度信号に加えることができる。また、光強度信号に加わる基本周波数成分は、ピーク温度Tを挟んで位相が逆転する。
従って、光強度信号に含まれている周波数f成分を示す誤差信号は、図7に示すように、温度Tがピーク温度Tより低い場合にはその差分に応じて大きくなり、温度Tがピーク温度Tよりも高い場合にはその差分に応じて小さくなるいわゆるS字特性を有することとなる。
これにより、温度調整部27は、誤差信号が正の場合には温度を上げて誤差信号を0とするように制御し、誤差信号が負の場合には温度を下げて誤差信号が0となるように制御することにより、TE−TMコンバータ22の温度をピーク温度とすることができる。
図8は、TE−TMコンバータ22がTEモード成分とTMモード成分が等しい光を出射する第1変形例に係る偏波スクランブラ10を示す。図3に示した構成要素と同様の機能の構成要素は、図面中に同一の符号を付けてその詳細な説明を省略し、以下相違点について説明する。
第1電圧印加部23は、TE−TMコンバータ22がTEモード成分とTMモード成分が等しい光を出射する電圧レベルの制御電圧V1を印加してよい。TE−TMコンバータ22は、偏光方向が略45度となる光を出射する制御電圧V1が印加されることにより、TEモード成分とTMモード成分とが同一レベルに調整された光を位相変調器24に対して入射する。これにより、位相変調器24は、周期的にスクランブルする無偏光とみなされる光を出射することができる。
ここで、このような偏光を出射する場合、第2偏光子52は、45度の偏光成分の光を検出する。これにより、TEモードからTMモードへの変換効率の増減を比較できる。そして、温度調整部27は、45度の偏光成分の光が最大となるようにTE−TMコンバータ22の温度を調整する。
これにより、第1変形例に係る偏波スクランブラ10は、TE−TMコンバータ22により偏光方向が45度の光を出射する場合において、変換効率を最大とすることができる。
図9は、信号光に並行して参照光が入射される第2変形例に係る偏波スクランブラ10を示す。図3に示した構成要素と同様の機能の構成要素は、図面中に同一の符号を付けてその詳細な説明を省略し、以下相違点について説明する。
偏波スクランブラ10は、光信号が含まれたTEモードを有する光(信号光)と並行して、光強度信号を常時検出できるTEモードを有する連続発振光(参照光)が入射されてよい。この場合、TE−TMコンバータ22は、印加された制御電圧V1に応じて、信号光及び参照光を所定の直線偏光に変換する。位相変調器24も、印加された制御電圧V2に応じて信号光及び参照光の位相を変調する。位相変調器24から出力された信号光は、出力光として外部に出射される。位相変調器24から出力された参照光は、光検出部41に入射される。これにより、光検出部41は、連続的に参照光が入射される。
光検出部41は、分岐部51に代えて、導波部70を有する。導波部70は、入射された参照光を第2偏光子52に導く。そして、温度調整部27は、参照光に基づく出射光における所定の方向の偏光成分が最大となるようにTE−TMコンバータ22の温度を調整する。光検出部41は、連続的に入射される参照光に基づき光強度信号を生成する。
これにより、第2変形例に係る偏波スクランブラ10は、連続的に入射される参照光に基づき制御ができるので、信号光として連続してパルス光が入射されない場合であっても、変換効率を最大とすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
偏波スクランブラ10の構成を光源11及び偏波保存ファイバ12とともに示す。 TE−TMコンバータ22の一例としての構成を示す。 温度調整部27の具体的な構成を示す。 (A)はTE−TMコンバータ22に供給される制御電圧V1を示す。(B)は位相変調器24に供給される制御電圧V2を示す。(C)は基準制御値と発振信号とを加算した信号を示す。(D)はI/V変換回路54の出力信号を示す。(E)は光強度信号を示す。 TMモードの光を出射する電圧レベル(VTM)が印加されている時における、TE−TMコンバータ22の温度Tに対する透過光量Pを示す。 (A)はTE−TMコンバータ22の温度変化を示す。(B)は温度Tを中心に温度を微小変化させた場合における透過光量Pを示す。(C)はピーク温度Tを中心に温度を微小変化させた場合における透過光量Pを示す。(D)は温度Tを中心に温度を微小変化させた場合における透過光量Pを示す。 温度Tに対する誤差信号生成回路62から出力される誤差信号を示す。 第1変形例に係る偏波スクランブラ10を示す。 第2変形例に係る偏波スクランブラ10を示す。
符号の説明
10 偏波スクランブラ
11 光源
12 偏波保存ファイバ
21 第1偏光子
22 TE−TMコンバータ
23 第1電圧印加部
24 位相変調器
25 第2電圧印加部
26 温度調整デバイス
27 温度調整部
31 光導波路
32 櫛歯型電極
33 陽極
34 陰極
41 光検出部
42 温度制御回路
51 分岐部
52 第2偏光子
53 フォトディテクタ
54 I/V変換回路
55 ローパスフィルタ
61 基準発振器
62 誤差信号生成回路
63 PI制御回路
64 加算回路
65 駆動回路
70 導波部

Claims (11)

  1. TEモード成分もしくはTEモード成分を有する光が入射され、印加された制御電圧に応じた所定方向の直線偏光を出射するTE−TMコンバータと、
    前記TE−TMコンバータの出射光の強度が最大となるように、前記TE−TMコンバータの温度を調整する温度調整部と
    を備える偏光方向変換装置。
  2. 駆動信号に応じて前記TE−TMコンバータの温度を変化させる温度調整デバイスを更に備え、
    前記温度調整部は、
    前記TE−TMコンバータの出射光における所定方向の直線偏光の強度を示す光強度信号を検出する光検出部と、
    基準制御値に対して振動する前記駆動信号を前記温度調整デバイスに供給しながら、前記光強度信号に基づき前記出射光の強度が大きくなる方向に前記基準制御値を制御する温度制御回路と
    を有する請求項1に記載の偏光方向変換装置。
  3. 前記温度制御回路は、
    基準周波数の発振信号に応じて前記基準制御値に対して振動する前記駆動信号を前記温度調整デバイスに供給しながら、前記光強度信号における前記基準周波数と同一の周波数成分が略0となるように前記基準制御値を制御する
    請求項2に記載の偏光方向変換装置。
  4. 前記温度制御回路は、
    前記光強度信号における前記発振信号と位相が同期する成分を示す誤差信号を生成する誤差信号生成回路と、
    前記誤差信号が略0となるような前記基準制御値を生成する基準制御値生成回路と、
    前記基準制御値と前記発振信号とを加算する加算回路と、
    前記加算回路の出力に応じた前記駆動信号を生成する駆動回路とを含む
    請求項3に記載の偏光方向変換装置。
  5. 前記TE−TMコンバータは、周期的に変化する前記制御電圧が印加されることにより、偏光方向がTEモードとTMモードとの間を周期的に変化する光を出射し、
    前記光検出部は、前記TE−TMコンバータから出射された光のうち、TEモード成分を有する光が入射された場合には略90度、TMモード成分を有する光が入射された場合には略0度の方向の直線偏光を検出する偏光子を含む
    請求項2に記載の偏光方向変換装置。
  6. 前記TE−TMコンバータは、TEモード成分とTMモード成分が同等となるように制御電圧が印加され、
    前記光検出部は、前記TE−TMコンバータから出射された光のうち、略45度の方向の直線偏光を検出する偏光子を含む
    請求項2に記載の偏光方向変換装置。
  7. 前記光検出部は、
    前記TE−TMコンバータの出射光の一部を分岐する分岐部と、
    前記分岐部により分岐された光における所定の偏光を検出する偏光子と、
    前記偏光子により検出された光を電気信号に変換するフォトディテクタと、
    前記フォトディテクタから出力された電気信号に基づき前記光強度信号を生成する光強度信号生成回路とを含む
    請求項2に記載の偏光方向変換装置。
  8. 前記TE−TMコンバータは、光信号が含まれたTEモードを有する光とともに、TEモードを有する連続発振光が入射され、印加された制御電圧に応じて二つの前記光を所定方向の直線偏光に変換し、
    前記温度調整部は、前記連続発振光に基づく出射光の強度が最大となるように、前記TE−TMコンバータの温度を調整する
    請求項1に記載の偏光方向変換装置。
  9. 前記TE−TMコンバータは、
    前記TEモード成分もしくはTMモード成分を有する光が導波光として入射され、電界が印加されると屈折率楕円体の主軸回転が生じる電気光学結晶と、
    前記電気光学結晶に対して、前記導波光の伝播方向に沿って所定の周期で変化する前記電界を印加する電極と
    を有する請求項1に記載の偏光方向変換装置。
  10. 前記TE−TMコンバータの出射光が入射され、TEモードとTMモードとの位相差が所定の周期で変化する光を出射する位相変調器
    を更に備える請求項1に記載の偏光方向変換装置。
  11. TE−TMコンバータに対しTEモード成分もしくはTMモード成分を有する光を入射するとともに制御電圧を印加し、当該TE−TMコンバータから印加した制御電圧に応じた所定の直線偏光を出射させる段階と、
    前記TE−TMコンバータの出射光の強度が最大となるように、前記TE−TMコンバータの温度を調整する温度調整部と
    を備える偏光方向変換方法。
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