JP2007155831A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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一臣 坂谷
So Hirota
創 廣田
Masahiro Mitsusaki
雅弘 光崎
Mitsuru Obara
満 小原
Masaki Tanaka
雅樹 田中
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Abstract

【課題】転写ドラム方式のカラーの画像形成装置において、コスト低減と共にユーザの希望に沿ったカラー画像を形成でき、さらに画像形成に要する時間を従来よりも短縮できる装置を提供すること。
【解決手段】感光体ドラム30の周囲に、イエロー(Y)色用の現像ユニット、マゼンタ(M)色用の現像ユニット33M、シアン(C)色用の現像ユニット33C、ブラック(K)色用の現像ユニット33Kをそれぞれ格納するためのスロット81〜84を設け、各現像ユニットは各スロットに対し着脱可能に構成される。Y色用、M色用、C色用、K色用の4つの現像ユニットが4つのスロットに装着されている場合には、4色のフルカラー画像形成の実行を可能とする。Y色用を除くM色用、C色用、K色用の3つの現像ユニットが3つのスロットに装着されている場合には、3色のカラー画像形成の実行を可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、カラー画像を形成する画像形成装置および画像形成方法に関する。
カラーの画像形成装置の分野においては、いわゆる転写ドラム方式の画像形成装置が実用化されている。この転写ドラム方式の画像形成装置は、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを収納した現像ユニットが筒状の現像ラックにその周方向に沿って等間隔に装着され、この現像ラックを回転させて、各現像ユニットを感光体ドラムと対向する現像位置にその配列順に順次移動させていくことにより、各色のトナー像を感光体ドラム上に形成し、これを転写位置において転写ドラム周面に保持された記録シート上の同位置に重ねて転写することによりカラー画像を形成するものである。
編者 電子写真学会 「続 電子写真技術の基礎と応用」 発行者 株式会社 コロナ社 1996年11月15日 P.31
上記のようにカラー画像の形成に4色以上のトナーを用いれば原稿画像を忠実にカラーで再現できるが、その一方でトナーの色数が多くなると、それだけ消費されるトナー量が増えてコスト高になる。会社や一般家庭などでは、グラフの図表などをカラーで再現するのに、原稿画像に忠実でなくてもカラーで表現さえできれば良く、カラーの再現性をそれほど重視しないユーザも存在する。このようなユーザにとっては、カラーの色数よりもトナー消費にかかるコストを下げた方が高都合であるが、現状では、そのような装置は存在しない。
また、上記の転写ドラム方式は、記録シートが転写位置を通過する毎に、感光体ドラム上に形成された各色のトナー像を順次転写していく方式なので、4色のトナー像を記録シート上に全て転写するには、転写ドラムを4回転させなければならず、その回転に時間を要すれば、それだけ画像形成に要する時間も長くなってしまう。
転写ドラムの回転速度を上げればその回転に要する時間を短縮できるが、それにも限界があり、画像形成に要する時間の大幅な短縮ができないという問題がある。
このような問題は、転写ドラム方式に限られず、感光体ドラム上に順次形成された各色のトナー像を中間転写ベルト上に多重転写し、多重転写された中間転写ベルト上のトナー像をシート上に一括して転写する、いわゆる中間転写方式等にも生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、複数の現像部を用いて像担持体上にトナー像を順次形成し、形成されたトナー像を被転写体上に多重転写してカラー画像を形成する画像形成装置において、コスト低減と共に、ユーザの希望に沿ったカラー画像を形成でき、さらに画像形成に要する時間を従来よりも短縮できる画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、複数の現像ユニットを用いて1つの像担持体上に異なる色のトナー像を順次形成し、形成された各トナー像を被転写体上に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置であって、現像ユニットを格納するための格納部を4個以上備え、第1の格納部にマゼンタ色用の第1の現像ユニットが格納され、第2の格納部にシアン色用の第2の現像ユニットが格納され、第3の格納部にブラック色用の第3の現像ユニットが格納されている場合に、前記複数の現像ユニットとして第1〜第3の現像ユニットのみを用いて、カラー画像を形成する画像形成モードを実行することを特徴とする。
このようにマゼンタ,シアン,ブラックの3色によるカラー画像の形成を可能とすれば、イエローを含む4色とする場合に比べて、使用するトナーの種類が少なくなる分だけコストを下げることができ、かつ1色の画像形成に要する時間を省略できることにより、カラー画像の形成の全体に要する時間を短縮できる。そして、空きの格納部が少なくとも1つ設けられており、例えばユーザによりその空きの格納部にイエロー色用の現像ユニットが装着されたときに、4つの現像ユニットを用いて4色のカラー画像を形成できるように構成すれば、ユーザは、4色による高画質の画像を得るという効果と、3色による低コスト化と高速度化を図れるという効果を選択的に享受することが可能になる。
また、第1〜第3の現像ユニットそれぞれが第1〜第3の格納部に対し着脱可能に構成されていることを特徴とする。
このようにすれば、ユーザは、第1〜第3の現像ユニットをユニット単位で交換することができ、交換作業が簡易になる。
さらに、第1〜第3の現像ユニットとは別の第4の現像ユニットが、第1〜第3の格納部とは別の第4の格納部に対し着脱可能に構成されていることを特徴とする。
このようにすれば、第4の現像ユニットもユニット単位で交換することができる。さらに現像ユニットの組み合わせバリエーションが多くなり、より使用環境に適した組み合わせが可能である。
また、第4の現像ユニットがマゼンタ色用、シアン色用およびブラック色用のいずれかのものであり、第4の格納部に第4の現像ユニットが格納されている場合には、同じ色用の複数の現像ユニットについては、これらを切り換えて使用することを特徴とする。
このようにすれば、使用頻度の多い色の現像ユニットを複数個装着しておくことができ、ユニット交換の回数を減らしてメンテナンスの手間を省くことができる。
さらに、前記同じ色用の複数の現像ユニットのうち、1つの現像ユニットを用いて当該色の現像を行い、当該1つの現像ユニットによる現像が不可能になると、別の現像ユニットに切り換えて当該色の現像を行うことを特徴とする。
このようにすれば、前記1つの現像ユニットによる現像が不可能になった時点で、それに代わる現像ユニットを用意する必要が生じたことを知ることができ、別の現像ユニットで現像を行っている間に、現像が不可能になった前記1つの現像ユニットに代わる現像ユニットを用意したり、さらには交換したりすることができる。したがって、現像ユニットに起因する画像形成の中断が起こり難い。
また、前記同じ色用の複数の現像ユニットを交互に切り換えることを特徴とする。
このようにすれば、同じ色用の複数の現像ユニットが略同じ時期に現像不可能な状態に移行し易く、ユニットの交換等を一度にまとめてすることができるようになりメンテナンスの手間を軽減できる。
ここで、前記被転写体は、記録のためのシートであり、前記切り換えは、シート1枚ごとに実行されることを特徴とする。
このようにすれば、1枚のシートに対し1つの現像ユニットが用いられるため、ユニットの切り換えによるズレ等で画像が乱れることがない。
また、前記被転写体は、記録のためのシートであり、前記切り換えは、シート1枚に対する画像形成領域を複数の部分領域に分けたときに、各部分領域ごとに実行されることを特徴とする。
このようにすれば、同じ色用の複数の現像ユニットについて、トナーをより均等に消費させることができ、各ユニットが同時期に現像不可能な状態に移行し易くなる。
さらに、前記カラー画像の形成は、ジョブ単位で実行され、前記切り換えは、1つのジョブごとに実行されることを特徴とする。
このようにすれば、現像ユニットの切り換え制御をより簡単にすることができる。
また、前記同じ色用の複数の現像ユニットに対し、その使用方法の指定を受け付け、受け付けた使用方法に基づいて、使用する現像ユニットを切り換えることを特徴とする。
このようにすれば、例えばユーザは、希望する使用方法を使い分けることができる。
また、イエロー色用の第4の現像ユニットが、第1〜第3の格納部とは別の第4の格納部に対し着脱可能に構成されており、第4の格納部に第4の現像ユニットが格納されている場合には、前記画像形成モードに代えて、第1〜第4の4つの現像ユニットを用い、カラー画像を形成する別の画像形成モードの実行することを特徴とする。
このようにすれば、マゼンタ,シアン,ブラックの3色による低コストのカラー画像を形成可能であると共に、必要に応じてイエロー、マゼンタ,シアン,ブラックの4色による高画質のフルカラー画像も形成可能になる。
また、第1〜第3の格納部とは別の第4の格納部に、前記1つの像担持体上の残留トナーを回収する廃トナー回収ユニットが着脱可能に構成されていることを特徴とする。
このようにすれば、廃トナー回収ユニットによって像担持体上の残留トナーを回収することができるため、より画質が向上する。
ここで、前記各格納部とは別の位置に、前記1つの像担持体上の残留トナーを回収するクリーナを備え、第4の格納部に前記廃トナー回収ユニットが格納されている場合には、前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットとを切り換えて使用することを特徴とする。
このようにすれば、クリーナと廃トナー回収ユニットの両方で残留トナーを回収することができ、除去機能がより高くなる。
ここで、前記クリーナによる残留トナーの回収動作の間には、前記廃トナー回収ユニットによる残留トナーの回収を中止し、前記クリーナによる残留トナーの回収が不可能になると、前記廃トナー回収ユニットによる残留トナーの回収動作を開始することを特徴とする。
このようにすれば、主としてクリーナで残留トナーが回収されるため、廃トナー回収ユニットを現像ユニットと交換しても支障が生じ難い。
また、前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットとを交互に切り換えて使用することを特徴とする。
このようにすれば、クリーナと廃トナー回収ユニットとが、略同じ時期に回収不可能な飽和状態になり易く、例えばユーザがクリーナと廃トナー回収ユニットにより回収されたトナーを除去する作業を行う構成の場合に、その作業をクリーナと廃トナー回収ユニットについて一度のまとめて行うことができ、メンテナンスの手間を軽減できる。
さらに、前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットの使用方法の指定を受け付け、受け付けた使用方法に応じて、前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットを切り換えることを特徴とする。
このようにすれば、ユーザが使用状況に合わせて使用方法を適宜切り換えることができるため、使い勝手が良くなる。
また、前記マゼンタ色用の現像ユニットには、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック色の4色でカラー画像を形成する場合に用いられるフルカラー用マゼンタのトナーよりも、色度図上の色度点がイエローの色相に近づく方向にシフトした疑似フルカラー用マゼンタのトナーが収容され、かつ/または、前記シアン色用の現像ユニットには、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック色の4色でカラー画像を形成する場合に用いられるフルカラー用シアンのトナーよりも、色度図上の色度点がイエローの色相に近づく方向にシフトした疑似フルカラー用シアンのトナーが収容されていることを特徴とする。
このようにすれば、マゼンタ,シアン,ブラック色用の現像ユニットのみで形成したカラー画像であっても、イエロー、マゼンタ,シアン,ブラックの4色の現像ユニットで形成したフルカラー画像に近い画質のカラー画像を形成することができる。
さらに、カラー画像の形成前に、格納されている現像ユニットの中の、カラー画像を形成可能な現像ユニットの組み合わせごとに、その組み合わせに対応する画像形成モードを求め、求めた画像形成モードを示す情報を出力することを特徴とする。
このようにすれば、ユーザは、画像形成の前に実行可能な画像形成モードを知ることができ、画質およびコストを考慮して使用目的に適した方法で画像を形成することが可能になる。
ここで、前記出力された情報に示されるモードの中からユーザが希望するものの指定を受け付けると、前記画像形成モードに代えて、指定された画像形成モードを実行することを特徴とする。
このようにすれば、ユーザは、自己の希望する画像形成モードで画像を形成することができる。
ここで、前記出力された情報に示されるモードが複数ある場合には、前記指定の受付けを行い、1つの場合には、前記指定の受け付けを行わず、前記画像形成モードに代えて、当該1つの画像形成モードを実行することを特徴とする。
このようにすれば、画像形成モードに選択の余地がないときには、ユーザの指定を待つ時間が発生しないため、より迅速かつ手間をかけずに画像を形成することができる。
また、前記求めた画像形成モードが1つの場合には、前記出力を行わず、前記画像形成モードに代えて、当該1つの画像形成モードを実行することを特徴とする。
このようにすれば、前記出力に関する制御を省略することができ、制御をより簡単にすることができる。
本発明は、複数の現像ユニットを用いて1つの像担持体上に異なる色のトナー像を順次形成し、形成された各トナー像を被転写体上に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置における画像形成方法であって、現像ユニットを格納するための4個以上の格納部のうち、第1の格納部にマゼンタ色用の第1の現像ユニットが格納され、第2の格納部にシアン色用の第2の現像ユニットが格納され、第3の格納部にブラック色用の第3の現像ユニットが格納されている場合に、前記複数の現像ユニットとして第1〜第3の現像ユニットのみを用いて、カラー画像を形成する画像形成モードを実行することを特徴とする。
このようにすれば、イエローを含む4色とする場合に比べて、使用するトナーの種類が少なくなる分だけコストを下げることができる。また、例えば空きの格納部にイエロー色用の作像ユニットが装着されたときには、4色による高画質の画像を得るという効果と、3色による低コスト化を図れるという効果とを選択的に享受することが可能になる。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、転写ドラム方式のカラーのデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した例について説明する。
(第1の実施の形態)
(1)プリンタ全体の構成
図1は、プリンタ1の全体の構成を示す図である。
同図に示すようにプリンタ1は、プロセス部20と、給紙部40と、定着部46と、制御部100等を備えており、ネットワーク、ここではLANに接続されて、外部の端末装置(不図示)からの印刷ジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のカラーの画像形成を実行するものである。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表す。
給紙部40は、給紙カセット41,42,43を備え、給紙カセットに収容されているシート(ここでは用紙)を1枚ずつ繰り出してプロセス部20に搬送する。
プロセス部20は、主な構成要素として、露光部21と、像担持体としての感光体ドラム30と、転写材搬送体としての転写ドラム38などを備え、感光体ドラム30の周囲には、イレーサランプ31と、帯電チャージャ32と、Y,M,C,Kの再現色用の現像ユニット33Y,33M,33C,33Kと、クリーナ34と、転写チャージャ37などが配されている。
現像ユニット33Yには、Y色系のトナーを含む現像剤が収容されており、現像ユニット33Mには、M色系のトナーを含む現像剤が収容されている。同様に、現像ユニット33C,33Kには、C色系,K色系のトナーを含む現像剤が収容されている。
制御部100は、外部の端末装置から印刷ジョブのための画像信号を受信すると、この信号に必要な処理を加えて画像データを生成し、これをプリンタヘッド21のレーザダイオード(不図示)を駆動させるための駆動信号に変換する。
プリンタヘッド21は、制御部100からの駆動信号を受けて画像形成のためのレーザ光を発する。
プリンタヘッド21から発せられたレーザ光は、ポリゴンミラー22によって偏向されfθレンズ23を通過した後、折り返しミラー24、25によって光路変更されて、矢印Aの向きに回転する感光体ドラム30表面を露光走査する。
感光体ドラム30は、上記露光を受ける前に、クリーナ34で感光体表面の残留トナーを除去され、さらにイレーサランプ31による照射を受けて除電された後、帯電チャージャ32によって一様に帯電される。一様に帯電された感光面が露光されると、静電潜像が形成され、当該静電潜像は、上記いずれかの現像ユニットによってトナー像として顕像化される。
一方、給紙カセット41,42,43のいずれかからは、所望サイズの用紙が転写材として給紙され、給紙された用紙は、静電吸着チャージャ39の作用を受け、矢印B方向に回転する転写ドラム38に巻き付き(張り付き)、転写チャージャ37に臨む転写位置へと搬送され、当該転写チャージャ37の静電作用により感光体ドラム30上のトナー像が当該用紙へと転写される。
以上の露光、現像、転写等のプロセスが、K,C,M,Yの各色別にその順に単一の用紙に対して繰り返され、各色のトナー像が当該用紙上で重ね合わされてカラー画像が再現される。
4色のトナー像が転写された用紙は、分離除電チャージャ45により、転写ドラム38への吸着力が解かれて、当該転写ドラム38から離脱し、定着装置46によって、トナー像の定着がなされた後、トレイ47に排出される。
このように露光〜転写のプロセスをK,C,M,Yの順とすることで、用紙上で各色のトナー像が重ね合わされるときに、K色が最下層、その上にM色等のトナー像が位置する状態になる。K色を最下層に位置させると、その上に位置するMやC色等のトナーを定着部46においてより溶融させることができ、もって発色が良くなって、色再現性をより向上させることができる。
プリンタ1の上面の操作しやすい位置には、操作パネル11が配されている。後述のように、ユーザは、操作パネル11から希望の画像形成モードを選択できるようになっている。ここで、モードには、フルカラーモード、擬似フルカラーモードおよびモノクロモードがある。
フルカラーモードとは、色再現性を重視したモードであり、Y〜Kの4色によるカラーの画像形成、またはY,M,Cの3色によるカラーの画像形成を実行するモードである。このY〜Cの3色カラーの場合には、Y〜C色の混色によりK色が再現される。
擬似フルカラーモードとは、カラーの画像形成において色再現性よりもコストおよび速度の方を重視したモードであり、Y色を除くM,C,Kの3色によるカラーの画像形成またはM,Cの2色によるカラーの画像形成を実行するモードである。
4色カラーよりも色数が少ない分だけ色再現性は低下するが、1枚の記録シートに対し使用されるトナーの消費量を低減でき、かつ露光から転写までのプロセスを省略できることによる1枚の用紙に対する画像形成に要する時間の短縮、すなわち高速化を図れる。
この擬似フルカラーモードは、例えば会社のオフィスなどではグラフなどの図表を厳密にフルカラーで再現できなくてもカラーで表現できれば十分という場合などに用いられることが考えられる。
3色カラーとするのにY色を用いないとしたのは、Y色は他の色に比べて再現画像への影響が少ないため、色再現性の低下を最小限に抑えられるからである。また、K色を残すことで、ビジネス文書などの黒色文字をY,M,Cの混色による黒色よりもきれいに再現できるからである。M,Cの2色カラーの場合、3色よりも色再現性は低下することは否めないがコスト的にはより有利になる。
モノクロモードとは、K色によるモノクロの画像形成を実行するモードである。
なお、3色または2色カラーの画像形成は、再現すべき色別に露光〜転写のプロセスが順次繰り返されることで実行される。具体的には、例えばM,C,Kの3色カラーの場合には、K,C,Mの各色順に、露光、現像、転写のプロセスが1枚の用紙に対して繰り返し実行されることになる。モノクロの画像形成は、K色の露光〜転写のプロセスだけが1枚の用紙に対して実行される。露光、現像、転写のプロセスが、4色カラーの場合には4回繰り返され、3色カラーの場合には3回繰り返されることから、以下、4色と3色カラーを区別するときに、4サイクル、3サイクルという場合がある。
(2)現像ユニットについて
現像ユニット33Y〜33Kは、それぞれが装置本体に対しユーザによる着脱が可能に構成されている。ユーザは、必要に応じて、例えばある現像ユニットのトナーがなくなるとその現像ユニットを取り出して新たなものに容易に交換することができる。
ここでは、現像ユニットごとに、当該現像ユニットを格納するためのスロット(格納部)81〜84が装置本体に設けられており、ユーザは、装置前側の外装カバー(不図示)を開けてスロット81〜84に格納されている現像ユニットを装置手前側に引き出す、または現像ユニットを装置奥側に押し込むことで着脱できるようになっている。もちろん、着脱可能であれば、この構成に限られることはない。
現像ユニット33Y〜33Kそれぞれは、自己がどの色対応のものであるのかを示す識別信号を出力端子(不図示)から出力する信号出力部331Y,331M,331C,331Kを有している。識別信号としては、例えば信号出力部331Yからは3ビットの信号「001」が出力され、信号出力部331Mからは信号「010」が出力される。
スロット81〜84には、ユニット接続端子51〜54が配設されている。1つのスロットに1つのユニット接続端子が対応しており、ユニット接続端子51〜54は、現像ユニットがスロットに装着されると、その現像ユニットに設けられた出力端子と電気的に接続され、現像ユニットから出力される識別信号を制御部100に送る。
制御部100のユニット検知部108(図6参照)は、各現像ユニットからの識別信号を、ユニット接続端子を介して受信すると、その識別信号により示される3ビットの情報から、どの現像ユニットがどのスロットに装着されているのかを判定する。具体的には、例えばユニット接続端子51を介して受信した識別信号が「001」であった場合には、スロット81に現像ユニット33Yが装着されているとする。
各現像ユニットは、基本的に同じ形状になっているので、ユーザは、任意のスロットに任意の現像ユニットを装着することができる。
図2は、現像ユニット33Yに代えて現像ユニット33Kがスロット81に装着されている例を示す図である。
同図の場合、現像ユニット33M,33C,33Kが装着されているので、擬似フルカラーモードとモノクロモードでの画像形成が可能である。なお、現像ユニット33Kが2個装着されている状態であり、この状態の場合には、K色の画像形成の際に、いずれか一方または両方を用いる動作制御が実行される。この動作制御については後述する。
図3は、スロット81に現像ユニットが装着されていない例を示す図である。同図の場合、スロット82〜84に現像ユニット33M〜33Kが装着されているので、図2の例と同様に、擬似フルカラーモードとモノクロモードでの画像形成が可能になる。
現像ユニット33Yには、収容されているトナーの残量を検知するためのトナー残量検出センサ35Y(図6参照)が設けられている。同様に、現像ユニット33M、33C,33Kには、トナー残量検出センサ35M,35C,35Kが設けられている。トナー残量検出センサ35Y〜35Kとしては、公知の液面センサや光電センサ等を用いることができる。ここでは、その具体的な説明を省略する。
トナー残量検出センサ35Y〜35Kによる検出信号は、制御部100に送られる。制御部100は、トナー残量検出センサ35Y〜35Kからの検出信号により、現像ユニット33Y〜33K内にトナーがどの程度残っているかを検出することができる。
このように本実施の形態では、M,C,K色系のトナーを用いて擬似フルカラーモードの画像形成を可能としている。ところが、上記のM,C色系のトナーは、4色カラー、すなわちY色系のトナーを用いてカラー画像を形成する目的で製造されたトナーであるため、このM,C色系のトナーを混色しても、Y色を再現することはできない。
そこで、本実施の形態では、M,C色系のトナーだけでもY色を含むカラーの再現性の向上を図れるように、M,C色系のトナーの色度点を4色を用いる場合のものに対し変更したトナーが収容された別の現像ユニット33M´、33C´(不図示)を、例えばオプション扱いなどで用意し、これらを現像ユニット33M,33Cに代えて装置本体に装着することを可能にしている。
(3)トナーの色度点について
図4は、L表色系におけるM,C色系のトナーの色度点を示す色度図である。ここで、M,C色について、白丸印のプロットが4色カラー(Y,M,C,K色によるカラー)の場合に用いられるトナーの色度点を示しており、四角印が3色カラー(Y色を除くM,C,K色によるカラー)の場合に用いられるトナーの色度点を示している。
同図に示すように、例えばM色系のトナーについて見ると、3色カラーのものは4色カラーのものよりも赤(R)方向にシフトした位置に色度点を有し、C色系のトナーについて見ると、緑(G)方向にシフトした位置に色度点を有していることが解る。
ここで、赤方向とは、M色とY色の混色によるR(赤)色の色相方向をいい、赤方向にシフトした位置に色度点を有するとは、M色の色相をR色の色相に近づけることをいう。
同様に、緑方向とは、C色とY色の混色によるG(緑)色の色相方向をいい、緑方向にシフトした位置に色度点を有するとは、C色の色相をG色の色相に近づけることをいう。
このようにM,C色系のトナーとして、その色度点が4色カラーのものよりもR、G色の方向にシフトしたものを用いるので、Y色との減法混色で実現されるR色(R=M+Y)、G色(G=C+Y)の色再現性を、Y色のトナーがなくてもある程度確保でき、R色やG色といった使用頻度の高い色の再現性を向上できる。
M色,C色系トナーの色度点のシフト量およびシフトの方向は、実験等から予め求めることができ、もちろん上記のものに限られることはない。4色カラーに用いるM,C色系のトナーの色度点に対し、色度図上においてY色の色相に近づく方向成分を有する方向にシフトした色度点のM,C色系トナーを用いれば、色再現性を向上できるからである。
例えば、ジャパンカラー(JapanColor)を基準とする場合に、2度視野D50の観察条件において、M色系のトナーの色度点を、R色(a:68.5、b:48.0)の周辺または極めて近い位置に、C色系のトナーの色度点を、G色(a:−73.5、b:25.0)の周辺または極めて近い位置にとる構成としても良い。
さらに、SWOP(Specifications for Web Offset Publications)やEuro Colorなどの別の色基準を用いる場合でも、M色,C色系トナーの色度点をR,G色の色相またはY色の色相に近づける構成とすることで同様の効果を得られる。
なお、上記シフトしたトナーの製法としては、従来の4色カラー用トナーの製法において、上記色度点を有する色材をバインダ樹脂等に含有する方法等がとられる。
(4)現像ユニットの組み合わせについて
上記のように現像ユニットとしては33Y、33M、33M´、33C、33C´、33Kが存在し、ユーザは、任意の現像ユニットを任意のスロットに装着できる構成になっている。ところが、装着される現像ユニットの組み合わせによっては、フルカラーモード、擬似フルカラーモードおよびモノクロモードを全て実行可能な場合もあれば、どのモードも実行できない場合もあり得る。
そこで、本実施の形態では、どの色用の現像ユニットが装着されたときに、どのモードを実行可能であるのかを予め決めておき、実際に現像ユニットが装着されるとその組み合わせから実行可能なモードをユーザに知らせると共にユーザからの選択入力を受付け、選択されたモードを実行するようにしている。
図5は、現像ユニットの組み合わせと実行可能なモードの関係を示す表である。
同図に示すように、例えば欄1001は、現像ユニット33Y、33M、33C、33Kが装着されている場合の例であり、全てのモードを実行できることが解る。また、例えば欄1002は、現像ユニット33M、33C、33Kが装着されている場合の例であり、擬似フルカラーモードとモノクロモードを実行できることが解る。さらに、例えば欄1003は、現像ユニット33M´、33C´、33Kが装着されている場合の例であり、この場合も擬似フルカラーモードとモノクロモードを実行できることが解る。この表に示される情報は、ユニット組み合わせ情報として予めROM107(図6)に格納される。
なお、露光〜転写のプロセスについては、4サイクルの場合に限らず、3サイクル等の場合でも、K色が用いられる場合にはK色が最初に実行される。
また、各現像ユニットには、当該ユニットがどの色に対応し、どの色度点を有するトナーが充填されたものなのかをユーザが判別するための情報(名称等)を示すラベル(不図示)が貼着されており、ユーザはそのラベルを見て各ユニットを間違えることなく判別することができるようになっている。なお、同図の「廃トナー回収ユニット」の欄については、後述するものとする。
(5)制御部100の構成
図6は、制御部100の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部100は、主な構成要素として、CPU101と、通信インターフェース(I/F)部102と、画像処理部103と、画像メモリ104と、LD駆動部105と、RAM106と、ROM107と、ユニット検知部108とを備え、バス110を介してデータをやりとりできるようになっている。
通信I/F部102は、LANカード、LANボードといったLAN等のネットワークに接続するためのインターフェースである。
ユニット検知部108は、現に装着されている各現像ユニットからの識別信号を、ユニット接続端子51〜54を介して受信して、どの現像ユニットがどのスロットに装着されているのかを検知する。
画像処理部103は、通信I/F部102を介して受信した画像信号、例えば赤(R),緑(G),青(B)色のデータにシェーディング等の公知の補正処理を施し、1画素ごとに、Y〜Kの再現色用のデジタル画像信号(画像データ)に変換し、これを画像メモリ104に出力する。
図7は、画像処理部103の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、画像処理部103は、輝度濃度変換部121と、色補正部122と、出力部123とを備える。
輝度濃度変換部121は、切換部131と変換処理部132,133とを備え、輝度データを濃度データに変換する。
切換部131は、ユーザによりフルカラーモード、擬似フルカラーモードおよびモノクロモードのうち、どのモードが選択されたのかを示すモード情報、およびユニット検知部108によるユニット検知結果に応じて、輝度/濃度の変換を変換処理部132と133のうちのいずれで行うのかを選択する。
具体的には、フルカラーモードまたはモノクロモードが選択された場合には、変換処理部133を選択する。
変換処理部133は、予め決められた変換式を用いて輝度を示すR,G,Bから濃度を示すY,M,Cへの変換を実行する。この変換式としては、公知の輝度/濃度変換で用いられる式を基本に、フルカラーモードで色再現性が最適になるように、その係数を、使用されるトナーの色度点等を考慮した上で実験等から求めることにより生成される。
ここでは、Y〜Kの4色による場合とY〜Mの3色による場合の2つの式が用意される。これは、現像ユニットの装着状況によってカラーを再現するために使用されるトナーの色の組み合わせが異なるからである。2つの式のうち、いずれを選択するかについては、ユニット検知結果により決められる。例えば、現像ユニット33Y〜33Kが装着されている場合には、Y〜Kの4色による場合の式が選択される。
一方、擬似フルカラーモードが選択された場合には、変換処理部132を選択する。
変換処理部132は、予め決められた、変換処理部133とは別の変換式を用いて、R,G,BからM,Cへの変換を実行する。別の変換式としては、擬似フルカラーモードで色再現性が最適になるように、変換処理部133における式に対し、その係数を実験等から求めることにより生成される。
変換処理部132では、擬似フルカラーモードに対応する式として、M,C,Kの3色による場合、M,Cの2色による場合、M´,C´,Kの3色による場合、M´,C´の2色による場合の4つの式が用意される。いずれの式を選択するかについては、変換処理部133の場合と同様である。
切換部131は、選択された変換処理部に、R,G,B色のデータを送る。R,G,B色のデータを受け取った変換処理部は、自己の変換式を用いて濃度データへの変換を行い、変換後のデータを、色補正部122へ出力する。
色補正部122は、補正処理部141,142とを備え、輝度濃度変換部121からのデータに、UCR(下色除去)やBP(墨生成)、γ補正等の処理を施し、K色を含む画像データに補正して、出力部123に出力する。
補正処理部142は、予め決められた、UCR等の処理のための変換式を用いて、UCR等の処理を実行する。この変換式は、UCR等で用いられる公知の式を基本に、フルカラーモードで色再現性が最適になるように、その係数を、使用されるトナーの色度点等を考慮した上で実験等から求めることにより生成される。
変換式としては、使用される色の組み合わせに対応する式、ここでは変換処理部133の2つの式それぞれに対応する式が予め用意され、変換処理部133において用いられた式に対応する式が選択される。
一方、補正処理部141は、予め決められた、補正処理部142とは別の変換式を用いて、UCR等の処理を実行する。この別の変換式は、擬似フルカラーモードで色再現性が最適になるように、その係数を実験等から求めることにより生成される。
別の変換式としては、補正処理部142と同様に、使用される色の組み合わせに対応する式、ここでは変換処理部132の4つの式それぞれに対応する式が予め用意され、変換処理部132において用いられた式に対応する式が選択される。
この意味で、変換処理部132や補正処理部141は、再現色としてのY色成分を含むデータが入力された場合でも、Y色を除く他の再現色のデータを生成する手段としての機能を有するものであるといえる。
出力部123は、補正処理部141,142からの画像データを色ごとに画像メモリ104に格納させる。
なお、変換処理部132では4つの変換式を用意するとしたが、色再現性への影響の程度に応じて、例えば変換式を2つにしたり、1つの式を共用したりする方法などを用いるとしても良い。変換等の処理の簡素化を図れる。このことは、変換処理部133、補正処理部141、142についても同様である。
また、従来の変換式を基本にその係数をモード等に応じて変える方法を用いるとしたが、その方法に限られず、例えばフルカラーモードとモノクロモードについては、基本的に従来と同じ手法により変換、補正等を行い、擬似フルカラーモードについては、本発明のM,C、K色だけを用いてカラー画像を形成する構成に対応する新たな変換式を実験等から求めるとしても良い。また、予め決められた条件に基づいてデータを変換できるものであれば、式に限られず種々の方法、例えば変換テーブル等を用いることもできる。
図6に戻り、LD駆動部105は、CPU101の制御を受けて画像メモリ104から各色ごとに画像データを読み出し、露光部21を駆動する。
ROM107は、プロセス部20における作像動作および給送部40による用紙の給送動作に関するプログラム、選択可能なプリントモードをユーザに知らせると共にその選択入力を受け付けるモード表示処理(後述)に関するプログラムなどを格納している。
RAM106は、CPU101におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。
CPU101は、ROM107から必要なプログラムを読み出して、作像、給送動作等を、タイミングを取りながら統一的に制御して円滑なプリント動作を実行させる。
また、CPU101は、装着されている現像ユニットの組み合わせに応じて各色に対する露光〜転写のタイミングを調整する処理を実行する。すなわち、現像ユニットが例えば感光体ドラム30の回転方向上流側(以下、単に「上流側」という。)からY,M,C,Kの順に装着されている場合には、現像ユニット33Kに対し、現像ユニット33Cが上流側に位置するが、K,C,M,Yの順に装着されている場合には、現像ユニット33Cが下流側に位置することになり、どのスロットにどの現像ユニットが装着されているのかによって、露光等のタイミングを調整する必要があるからである。
本実施の形態では、図5の表に示す現像ユニットの組み合わせごとに、各現像ユニットがどのスロットに装着された場合にどのタイミングで露光等を行うのが最適であるのかを予め実験等から求め、求めたタイミング情報がROM107に格納される。CPU101は、どの現像ユニットがどのスロットに装着されているのかを判定すると、装着されている現像ユニットの組み合わせに対応する露光等のタイミングを、ROM107に格納されているタイミング情報から読み出して取得し、取得したタイミング情報に基づいて露光等の画像形成動作を実行する。また、CPU101は、モード表示処理などを実行する。
(6)制御部100による処理
図8は、制御部100により実行される印刷ジョブの内容を示すフローチャートである。同図に示すように、制御部100は、印刷ジョブを受け付けるとモード表示処理を実行する(ステップS1)。
図9は、モード表示処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず現像ユニットの装着状態を検知する(ステップS21)。当該検知は、ユニット検知部108により行われる。
装着状態の検知後、Y,M,C色用の現像ユニットがスロットに装着されているか否かを判断する(ステップS22)。これら現像ユニットが装着されていることを判断すると(ステップS22で「YES」)、さらにK色用の現像ユニットがスロットに装着されているか否かを判断する(ステップS23)。K色用の現像ユニットが装着されていることを判断すると(ステップS23で「YES」)、ROM107に格納されている組み合わせ情報を参照して、Y〜K色用の現像ユニットが装着されている場合にどのモードが実行可能であるかを判定する。この判定の処理は、以下のステップにおいてK色用の現像ユニットの装着の有無が判断された後にも同様に実行される。
ここでは、フルカラーモード、擬似フルカラーモード、モノクロモードの3つのモードが選択可能とされる。判定されたモードがどのモードであるのかを示すメッセージ画面を操作パネル11上に表示させて(ステップS24)、メインルーチンにリターンする。
図10は、当該メッセージ画面111の例を示す図である。
同図に示すようにメッセージ画面111には、フルカラーモード、擬似フルカラーモード、モノクロモードを示す3つのボタンが表示される。ユーザは、自己が希望するモードを示すボタンをタッチすることにより、モードを選択することができる。なお、ユーザに対しモードの選択を促すことができれば良いので、その出力方法としては、メッセージ表示に限られず、例えばその旨を音声で出力する方法や、印刷ジョブの要求元の外部端末に対しその旨を表示させる指示を行うなどの方法としても良い。表示に限られないということは、以下に説明するメッセージ画面の表示にかかる各処理について同様である。
一方、ステップS23において、K色用の現像ユニットが装着されていないことを判断すると(ステップS23で「NO」)、上記組み合わせ情報から、フルカラーモード、擬似フルカラーモードの2つのモードが選択可能であると判定し、これらモードを示すメッセージ画面(不図示)を操作パネル11に表示させて(ステップS25)、メインルーチンにリターンする。
ステップS22において、Y,M,Cの3色のうち1色でもその現像ユニットが装着されていないことを判断すると(ステップS22で「NO」)、MとCの2色の組み合わせ、または、M’とC’の2色の組み合わせで現像ユニットが装着されているか否かを判断する(ステップS26)。
いずれかの組み合わせで現像ユニットが装着されていることを判断すると(ステップS26で「YES」)、さらにK色用の現像ユニットが装着されているか否かを判断する(ステップS27)。ここで、K色用の現像ユニットが装着されていることを判断すると(ステップS27で「YES」)、擬似フルカラーモードとモノクロモードの2つのモードが選択可能と判定し、これらモードを示すメッセージ画面(不図示)を操作パネル11に表示させ(ステップS28)、メインルーチンにリターンする。
一方、K色用の現像ユニットが装着されていないことを判断すると(ステップS27で「NO」)、擬似フルカラーモードを実行可能と判定し、これを示すメッセージ画面(不図示)を操作パネル11に表示させ(ステップS29)、メインルーチンにリターンする。
ステップS26において、いずれの組み合わせでも装着されていないことを判断すると(ステップS26で「NO」)、K色用の現像ユニットが装着されているか否かを判断する(ステップS30)。K色用の現像ユニットが装着されていることを判断すると(ステップS30で「YES」)、モノクロモードを実行可能と判定し、これを示すメッセージ画面(不図示)を操作パネル11に表示させ(ステップS31)、メインルーチンにリターンする。
ステップS30において、K色用の現像ユニットが装着されていないことを判断すると(ステップS30で「NO」)、選択可能なモードがない旨を示すメッセージ画面を操作パネル11に表示させ(ステップS32)、ステップS21に戻る。ユーザにより現像ユニットが装着され、いずれかのモードが実行可能になると、ステップS24、S25、S28、S29、S31のいずれかの処理を経てメインルーチンにリターンすることになる。この意味で、制御部100は、ステップS24〜S31等の処理を実行するときに、現像ユニットの組み合わせに対応する画像形成モードを示す情報を出力する出力手段として機能するものといえる。
なお、いずれのモードも実行できない状態が所定時間続くような場合には、当該ジョブを実行できない旨のメッセージを操作パネル11に表示させて、当該ジョブの実行を保留または削除するとすることもできる。
上記では、ユーザが、メッセージ画面に表示されているモードの中から希望するモードを選択するとしたが、例えばメッセージ画面が表示されている状態で、現像ユニットの一部若しくは全部がユーザにより交換されると、ステップS21に戻り、ステップS22以降の処理を再度実行する構成をとることもできる。例えば、フルカラーモードでの印刷を希望しているが、メッセージ画面にはモノクロモードだけが実行可能な旨が表示されており、フルカラーモードを選択できないような場合に便利である。
また、例えばユーザが現像ユニットを誤って装着したと想定される場合に、その旨を示すメッセージ画面を、上記のメッセージ画面とは別に操作パネル11に表示させ、ユーザにユニットの交換を促し、その後、ステップS22以降の処理を実行するとしても良い。装着を誤った例としては、M色とC色について、現像ユニット33M´と33C、および33Mと33C´との組み合わせ、すなわち色度点をシフトさせたものとシフトさせていないものが組み合わされる場合などが考えられる。
図8に戻って、ステップS2では、ステップS1のモード表示処理により表示されているメッセージ画面において、ユーザによるタッチ入力があると、モードの選択入力を受け付けたとして、次のステップS3に移る。このとき操作パネル11上のメッセージ画面を消灯させる。この意味で、制御部100は、ステップS2の処理を実行するときに、ユーザが希望する画像形成モードの指定を受け付ける受付手段として機能するものといえる。
ステップS3では、選択されたモードを実行する際に使用されるべき現像ユニットの中に同じ色用のものが複数存在するか否かを判断する。これは、同じ色用の現像ユニットが複数存在する場合、どのユニットを用いるかを印刷の前に決めておくためである。
同じ色用の現像ユニットが存在するケースとしては、現像ユニットが、(a)4つとも同じ色用の場合、(b)3つが同色で残り1つが別の色用の場合、(c)2つが同色で残り2つがそれぞれ別の色用のある場合、(d)2つが同色で、残り2つは別の色かつ同じ色用の場合の4パターンが考えられる。
ここでは、同じ色用の現像ユニットについては、基本的に上流側のものから順にトナーが消費されるように、使用すべきユニットが決められる。
具体的には、同じ色用の現像ユニットが複数存在することを判断すると(ステップS3で「YES」)、同じ色用の現像ユニットが1組だけ存在するか否かを判断する(ステップS4)。ここで、1組だけ存在することを判断すると(ステップS4で「YES」)、同じ色用の現像ユニットの数が4つか否かを判断する(ステップS5)。4つではないことを判断すると(ステップS5で「YES」)、さらに同じ色用の現像ユニットの数が3つか否かを判断する(ステップS6)。3つではない、すなわち2つであることを判断すると(ステップS6で「NO」)、ユニット決定処理1を実行する(ステップS7)。
図11は、ユニット決定処理1のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず2つの同色用の現像ユニットに上流側から順に1番目、2番目と番号を付与する(ステップS41)。1番目の現像ユニットがトナーのない状態(エンプティ)であるか否かを判断する(ステップS42)。この判断は、トナー残留検出センサ35Y〜35Kによる検出結果に基づいて行われる。
ここで、エンプティでない、すなわち印刷に必要なトナーが残っていることを判断すると(ステップS42で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを1番目の現像ユニットに決定し(ステップS43)、メインルーチンにリターンする。
一方、1番目の現像ユニットがエンプティであることを判断すると(ステップS42で「YES」)、次に2番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS44)。2番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS44で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを2番目の現像ユニットに決定し(ステップS45)、メインルーチンにリターンする。
2番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS44で「YES」)、その色のトナーがエンプティである旨を操作パネル11に表示し(ステップS46)、ステップS42に戻る。1番目と2番目の現像ユニット両方にトナーがなければ、当該色について画像形成を実行できないので、当該色のトナーの補給または現像ユニットの交換をユーザに促すものである。ユーザによるトナー補給等の操作が行われると、ステップS42以降の処理により、使用すべき現像ユニットが決定される。このように、同じ色用の現像ユニットが2つ装着されている場合には、使用すべきユニットがいずれか1つに絞られることになる。
図8に戻って、ステップS8では、ステップS2で選択されたモードで画像形成を行うプリント処理を実行して、当該ジョブを終了する。例えば、選択されたモードが擬似フルカラーモードであり、装着されている現像ユニットが33M´,33C´,33K(1番目),33K(2番目)であり、決定されたユニットが33K(2番目)である場合には、現像ユニット33M´,33C´,33K(2番目)が擬似フルカラー画像の形成に用いられる。
以降の他のジョブが実行される場合にも、その都度、上記の処理が実行される。従って、同じ色用の現像ユニットが複数存在する場合には、上流側のユニットから順にトナーが消費されるようにその使用順が決められることになる。このことは、後述のユニット決定処理2〜4についても同様である。
なお、上記では、使用すべき現像ユニットを決める条件を、トナーエンプティか否かとしたが、これに限定されることはない。画像形成の可否とすれば良く、例えば現像ユニットの機械的、電気的な故障の有無等とすることもできる。このことは、以下の各ステップにおいてエンプティを判断する処理についても同様である。
ステップS6において、同じ色用の現像ユニットが3つ装着されていることを判断すると(ステップS6で「YES」)、ユニット決定処理2を実行する(ステップS9)。
図12は、ユニット決定処理2のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、3つの同じ色用の現像ユニットに上流側から順に1番目、2番目、3番目と番号を付与する(ステップS51)。次に、1番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS52)。エンプティではないことを判断すると(ステップS52で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを1番目のものに決定し(ステップS53)、メインルーチンにリターンする。
ステップS52において、1番目の現像ユニットがエンプティであることを判断すると(ステップS52で「YES」)、2番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS54)。2番目の現像ユニットがエンプティでないと判断すると(ステップS54で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを2番目のものに決定し(ステップS55)、メインルーチンにリターンする。
2番目の現像ユニットもエンプティであると判断すると(ステップS54で「YES」)、3番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS56)。3番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS56で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを3番目のものに決定し(ステップS57)、メインルーチンにリターンする。
3番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS56で「YES」)、その色のトナーがエンプティである旨を操作パネル11に表示し(ステップS58)、ステップS52に戻る。ユーザに当該色のトナーの補給または現像ユニットの交換をユーザに促すものである。ユーザによるトナー補給等の操作が行われると、ステップS52以降の処理により、使用すべき現像ユニットが決定される。このように、同じ色用の現像ユニットが3つ装着されている場合にも、使用すべきユニットが1つに絞られる。
図8に戻って、ステップS8のプリント処理において、同じ色用の複数の現像ユニットについてはステップS9のユニット決定処理2で決定された現像ユニットが使用されることになる。
ステップS5において、同じ色用の現像ユニットが4つ装着されていることを判断すると(ステップS5で「YES」)、ユニット決定処理3を実行する(ステップS10)。
図13は、ユニット決定処理3のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、4つの同じ色用の現像ユニットに上流側から順に1番目、2番目、3番目、4番目と番号を付与する(ステップS61)。1番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS62)。エンプティでないことを判断すると(ステップS62で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを1番目のものに決定して(ステップS63)、メインルーチンにリターンする。
一方、1番目の現像ユニットがエンプティであることを判断すると(ステップS62で「YES」)、2番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS64)。2番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS64で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを2番目のものに決定して(ステップS65)、メインルーチンにリターンする。
2番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS64で「YES」)、3番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS66)。3番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS66で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを3番目のものに決定して(ステップS67)、メインルーチンにリターンする。
3番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS66で「YES」)、4番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS68)。4番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS68で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを4番目のものに決定し(ステップS69)、メインルーチンにリターンする。
4番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS68で「YES」)、その色のトナーがエンプティである旨を操作パネル11に表示し(ステップS70)、ステップS62に戻る。ユーザに当該色のトナーの補給または現像ユニットの交換をユーザに促すものである。ユーザによるトナー補給等の操作が行われると、ステップS62以降の処理により、使用すべき現像ユニットが決定される。このように、同じ色用の現像ユニットが4つ装着されている場合にも、使用すべきユニットが1つに絞られる。
図8に戻って、ステップS8のプリント処理では、ステップS10のユニット決定処理3で決定された現像ユニットが使用されることになる。
ステップS4において、同じ色用の現像ユニットが1組ではなく2組、すなわち2つが第1の色、残り2つが別の第2の色であること、より具体的には例えば33M,33M,33K,33Kの組み合わせであることを判断すると(ステップS4で「NO」)、ユニット決定処理4を実行する(ステップS11)。
図14は、ユニット決定処理4のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、第1の色および第2の色用それぞれの現像ユニットについて、上流側から順に1番目、2番目と番号を付与する(ステップS71)。上記の例の場合、33M(第1の色の1番目),33M(第1の色の2番目),33K(第2の色の1番目),33K(第2の色の2番目)とできる。
第1の色についてその1番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS72)。エンプティでないことを判断すると(ステップS72で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを1番目のものに決定し(ステップS73)、ステップS77に移る。
ステップS72において、1番目の現像ユニットがエンプティであることを判断すると(ステップS72で「YES」)、2番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS74)。2番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS74で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを2番目のものに決定し(ステップS75)、ステップS77に移る。
2番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS74で「YES」)、その色のトナーがエンプティである旨を操作パネル11に表示し(ステップS76)、ステップS72に戻る。ユーザに当該色のトナーの補給または現像ユニットの交換をユーザに促すものである。ユーザによるトナー補給等の操作が行われると、ステップS72以降の処理により、使用すべき現像ユニットが決定される。
次に、第2の色の1番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS77)。2番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS77で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを1番目のものに決定し(ステップS78)、メインルーチンにリターンする。
ステップS77において、1番目の現像ユニットがエンプティであることを判断すると(ステップS77で「YES」)、2番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS79)。2番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS79で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを2番目のものに決定し(ステップS80)、メインルーチンにリターンする。
2番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS79で「YES」)、その色のトナーがエンプティである旨を操作パネル11に表示し(ステップS81)、ステップS77に戻る。当該色のトナーの補給または現像ユニットの交換をユーザに促すものである。ユーザによるトナー補給等の操作が行われると、ステップS77以降の処理により、使用すべき現像ユニットが決定される。
このように、同じ色用の現像ユニットが2組存在する場合、それぞれの色について使用すべき現像ユニットが1つに絞られる。
図8に戻って、ステップS8のプリント処理では、ステップS11のユニット決定処理4で決定された現像ユニットが使用されることになる。
ステップS3において、同じ色用の現像ユニットが存在しないことを判断すると(ステップS3で「NO」)、選択されたモードを実行するのに必要な色の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS12)。
ここで、エンプティになっている現像ユニットが存在することを判断すると(ステップS12で「YES」)、操作パネル11にその旨を表示させ(ステップS13)、ステップS12に戻る。
ユーザによるトナー補給や現像ユニットの交換等の操作が行われ、エンプティになっている現像ユニットが存在しなくなったことを判断すると(ステップS12で「NO」)、ステップS8に移り、プリント処理が実行される。
なお、上記では、ユーザがモードの選択を行うとしたが、例えばステップS1とS2の処理を実行せずにステップS3を最初に実行する構成や、ステップS1の次にS3を行う(S2の処理を省略する)構成をとるとしても良い。この場合、例えばプリンタ1が自動的にモードを選択する構成をとることができる。具体例としては、複数のモードを実行可能な場合に、画質を優先させるべく、より多数の現像ユニットを使用するモードを、実行すべきモードとして決める方法などが考えられる。また、ユーザ等がモードを予め指定できるように構成し、指定されたモードを実行すべきモードとして実行するとしても良い。
さらに、実行可能なモードが1つだけ存在する場合には、ユーザはモード選択を実質行えないことから、確認のための表示等の出力だけを行い、ユーザからの指定を受け付けず、当該1つのモードを実行する構成をとることもできる。また、出力自体を行わないとしても良い。選択等の処理を行わない分だけ処理を簡素化できCPUの負担軽減を図れる。
上記では、同色の現像ユニットが複数存在する場合、上流側のユニットから順にトナーが消費されるようにその使用順を決めるとしたが、これに限定されない。実験等から予め最適な順を決めることができる。例えば、下流側のユニットから順にするなど他の順番でトナーが消費されるように、使用すべきユニットの順を決めるとしても良い。
また、同色用の複数の現像ユニットをユニット単位で1つずつ使用して行く上記の処理と、トナーが均等消費される処理とが選択的に実行される別の構成をとることもできる。
図15は、当該別の構成をとる場合に実行されるユニット決定処理1の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、同じ色用の2つの現像ユニットに対し上流側から順に1番目、2番目と番号を付与する(ステップS91)。1番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS92)。エンプティでないことを判断すると(ステップS92で「NO」)、2番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS93)。2番目の現像ユニットもエンプティでないことを判断すると(ステップS93で「NO」)、使用条件の選択入力の受け付け処理を実行する(ステップS94)。
使用条件の選択入力の受け付けとは、同じ色用の現像ユニットについて、例えばそのトナーを均等に消費する方法や1ユニットずつ消費する方法といったトナー消費方法のユーザからの選択を受け付けることである。ここでは、消費方法として、均等や1ユニットずつなどの方法を示すボタンを操作パネル11に表示させ、ユーザによるタッチ入力を消費方法の選択入力として受け付ける。この意味で、制御部100は、ステップS94等の処理を実行するときに、使用方法の指定を受け付ける受付手段として機能するものといえる。
ユーザにより均等消費が選択されたことを判断すると(ステップS95で「YES」)、印刷に使用すべきユニットを1番目および2番目の両方に決定し(ステップS96)、メインルーチンにリターンする。
一方、1ユニットずつの消費が選択されたことを判断すると(ステップS95で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットの使用順序を上流側からと決定し(ステップS97)、メインルーチンにリターンする。
ステップS93において、2番目の現像ユニットがエンプティであることを判断すると、印刷に使用すべき現像ユニットを1番目のものに決定し(ステップS98)、メインルーチンにリターンする。
また、ステップS92において、1番目の現像ユニットがエンプティであることを判断すると、2番目の現像ユニットがエンプティであるか否かを判断する(ステップS99)。2番目の現像ユニットがエンプティでないことを判断すると(ステップS99で「NO」)、印刷に使用すべき現像ユニットを2番目のものに決定し(ステップS100)、メインルーチンにリターンする。
一方、2番目の現像ユニットもエンプティであることを判断すると(ステップS99で「YES」)、その色のトナーがエンプティである旨を操作パネル11に表示し(ステップS101)、ステップS92に戻る。当該色のトナーの補給または現像ユニットの交換をユーザに促すものである。
このように、同じ色用の現像ユニットが2つあり、いずれのユニットもエンプティでない場合には、ユーザの選択により2つの現像ユニットが、使用すべきユニットとして決められる場合が生じる。この場合、次のプリント処理のところで説明するように、この2つの現像ユニットは、トナーが均等に消費されるように交互に切り換えられて使用される。なお、図15では、同じ色用の現像ユニットが2つ存在する場合を代表例に挙げて説明したが、3つや4つ存在する場合も均等が選択された場合には、2つの場合と同様に、エンプティではない全てのユニットが、使用すべきユニットとして決定されることになる。
図16は、上記別の構成をとる場合に実行されるプリント処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、同じ色用の現像ユニットの両方使用が決定されたか否かを判断する(ステップS111)。ここでは、図15のステップS96の処理が実行された場合に、両方の使用が決定されたと判断され、ステップS97、S98、S100の処理が実行された場合に、決定されていないと判断される。なお、同じ色用の現像ユニットが3つ以上存在する場合も、図示はしていないが、同様の方法で決定の有無が判断される。
両方の使用が決定されていない、すなわち1番目または2番目の現像ユニットの使用が決定されていることを判断すると(ステップS111で「NO」)、決定された現像ユニットの使用による画像形成が実行される(ステップS112)。この場合は、図8に示すプリント処理(ステップS8)と同様の処理が行われることになる。
一方、両方の使用が決定されたことを判断すると(ステップS111で「YES」)、印刷に供される用紙の枚数を表す変数nを「1」に設定し(ステップS113)、1番目の現像ユニットに収容されているトナーの残量を「Z1」に設定すると共に(ステップS114)、2番目の現像ユニットに収容されているトナーの残量を「Z2」に設定する(ステップS115)。
トナー残量の判断は、トナー残留検出センサ35Y〜35Kからの検出信号に基づいて行われるが、これに限定されることはない。例えば、用紙毎に、各画素の階調値から画像形成により消費されるであろうトナーの量を推定して、その推定されたトナーの消費量を所定値から減算した値を、トナーの残量とする方法などをとるとしても良い。
次に、X=Z1−Z2を演算する(ステップS116)。そして、X>Aの関係が成立するか否かを判断する(ステップS117)。成立しないことを判断すると(ステッS117で「NO」)、さらにX<Aの関係が成立するか否かを判断する(ステップS118)。これも成立しないことを判断すると(ステップS118で「NO」)、1枚の用紙に対し、1番目と2番目の両方の現像ユニットを使用することを決定し(ステップS119)、領域割り当て処理が許可される(ステップS120)。
領域割り当て処理とは、2つの現像ユニットのトナー消費量を略均等にするための動作、具体的には2つの現像ユニットを所定の条件に基づいて交互に切り換えて使用する動作を実行する処理のことである。
領域割り当て処理が許可されると、1枚の用紙に対し、現像ユニットごとに画像形成すべき領域がそれぞれ割り当てられ、各現像ユニットのトナーが略均等に使用されるように、第n枚目(ここでは1枚目)の用紙に対する画像形成動作が実行される(ステップS121)。
図17は、1枚の用紙に対し、各現像ユニットに対し割り当てられた画像形成領域の様子を示す模式図である。ここで、矢印CDで示される方向は、主走査方向に相当し、矢印FDで示される方向は、副走査方向に相当し、用紙の搬送方向にも相当する。
同図に示す例では、1番目と2番目の現像ユニットに割り当てられた画像形成領域は、1枚の用紙の略半分ずつになっている。副走査方向に用紙先端から中央までの領域が1番目の現像ユニットにより形成される領域に相当し、用紙中央から後端までの領域が2番目の現像ユニットにより形成される領域に相当することを示している。
このような割り当ての方法としては、例えば1枚の用紙について、当該色のトナー像として形成されるべき画像の全画素数を主走査ラインごとに1ライン目、2ライン目・・・最終ラインの順にカウントしていき、そのカウント数が2等分される主走査ラインを求め、感光体ドラム30上において当該ラインよりも用紙先端側に相当する第1の領域を1番目の現像ユニットを用いて現像を行い、前記ラインよりも用紙後端側に相当する第2の領域については2番目の現像ユニットに切り換えて現像を行う方法がある。この切り換え方法としては、例えば現像ユニットごとに、感光体ドラム30上における第1と第2の領域が現像位置を通過するタイミングに応じて現像のための電圧の供給と停止を切り換える方法などがある。
なお、形成画像の画素数をカウントする方法としては、例えば画像メモリ104に格納されている画像データのうち当該色用のデータについて、全画素の階調値を読み出して原稿画像の背景に相当する画素以外の画素数をカウントする方法、LD駆動部105から出力される駆動信号のうち当該色用の信号について、全画素の輝度を参照し、背景に相当する画素以外の画素数をカウントする方法などをとることができる。
ステップS117において、X>Aの関係が成立することを判断すると(ステップS117で「YES」)、n枚目の用紙について使用すべき現像ユニットを1番目のものと決定し(ステップS124)、領域割り当て処理を禁止して(ステップS126)、ステップS121に移る。
また、ステップS118において、X<Aの関係が成立することを判断すると(ステップS118で「YES」)、n枚目の用紙について使用すべき現像ユニットを2番目のものと決定し(ステップS125)、領域割り当て処理を禁止して(ステップS126)、ステップS121に移る。
領域割り当て処理が禁止された場合には、決定された現像ユニットが用いられてn枚目(ここでは1枚目)の用紙に対する画像形成が実行される(ステップS121)。この処理は、ステップS112と同じである。
n枚目の用紙に対する画像形成の終了後、n枚目で最後であるか否かを判断する(ステップS122)。
画像形成されるべき用紙がまだ存在することを判断すると(ステップS122で「NO」)、現在の変数nの値に「1」をインクリメントして(ステップS123)、ステップS114に戻る。ステップS114以降では、現在のnの値、例えば2枚目の用紙に対する現像ユニットの決定、画像形成等の処理が実行される。この意味で、制御部100は、ステップS113〜S126等の処理を実行するときに、現像ユニットを切り換える切換手段として機能するものといえる。
n枚目の用紙が最後と判断されるまで、ステップS114〜S123までの処理が繰り返し実行され、最後と判断されると(ステップS122で「YES」)、メインルーチンにリターンして、当該ジョブを終了する。
このように、同じ色用の現像ユニットが2つ以上装着された場合、各ユニット内のトナー量が常時同じとは限らないため、トナー量が多いユニットを優先して使用することで、トナーの均等消費を図れる。
なお、均等消費の方法としては、上記に限られない。例えば、複数枚、1ページまたは複数ページに対する画像形成が実行される毎や、1つまたは複数のジョブが終了する毎などに、上記の処理を実行するとしても良い。
また、各ユニットのトナー残量に関係なく、用紙1枚、複数枚、1ページまたは複数ページに対する画像形成が実行される毎、1つまたは複数のジョブが終了する毎などに、使用すべきユニットを交互に切り換える方法としても良い。具体的には、例えば1枚目の用紙に対し1番目の現像ユニットを用い、2枚目の用紙に対し2番目の現像ユニットを用い、これを繰り返すことで、ある程度均等にトナーを消費させることが可能である。
図18は、4サイクルの場合と3サイクルの場合について、画像形成に要する時間(スピード)と現像ユニットの交換時期(メンテナンス)を比較した表を示す図である。
同図に示すように、4サイクルをスピード「1」およびメンテナンスを「通常」とした場合、3サイクルでは、現像ユニットの数に関わらず、露光、現像、転写のプロセスが1回少ない分だけスピードが速く、ここでは4/3倍になり、メンテナンスは、1色を使用しない分だけ交換時期が長くなる、すなわちメンテナンスの作業回数が減ることが解る。
以上説明したように、カラー画像形成に際にフルカラーモード以外に擬似フルカラーモードの実行を可能とすることで、ユーザはフルカラーと擬似フルカラーを選択でき、自己の希望に応じてフルカラーモードによる高画質化、擬似フルカラーモードによる高速化と高メンテナンス性というそれぞれの効果を享受することが可能になる。
(第2の実施の形態)
上記実施の形態では、スロット81〜84に現像ユニットが装着される構成例を説明したが、本実施の形態では、現像ユニットに代えて、感光体ドラム30上の残留トナーを回収するための廃トナー回収ユニットを着脱可能な構成になっており、その点が上記実施の形態と異なっている。以下、説明の都合上、第1の実施の形態と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
(1)プリンタの構成
図19は、本実施の形態におけるプリンタ2の感光体ドラム30周辺の構成例を示す図である。同図は、スロット81に廃トナー回収ユニット60が装着され、スロット82,83,84に現像ユニット33M´,33C´,33Kが装着されている場合の例を示している。また、図20は、本実施の形態における制御部120の構成例を示す図である。
図19に示すように、廃トナー回収ユニット60は、現像ユニット33Y等と概観の形状およびその大きさが略同じになっており、スロット81〜84のうちのどのスロットにも装着できるようになっている。
廃トナー回収ユニット60は、本体部61と、ブレード62と、切換モータ63、信号出力部66などを備え、感光体ドラム30上の残留トナーを回収する。
本体部61は、内部が空洞になっており、回収された廃トナーを収容するものである。
ブレード62は、その軸64を中心に同図の矢印方向に回動可能に保持されると共に、その軸64は、図示しない歯車等からなる動力伝達機構を介して切換モータ63の回転軸と連結されている。
切換モータ63は、制御部120に接続されており、制御部120は、切換モータ63を回転駆動させることにより、ブレード62を図19の実線および破線の位置に移動させることができる。ここで、ブレード62の破線の位置とは、ブレード62の先端が感光体ドラム30周面に当接する位置であり、実線の位置とは、ブレード62の先端が感光体ドラム30周面から離間している位置を示す。感光体ドラム30上の残留トナーは、ブレード62が破線の位置にあるときに当該ブレード62により掻き取られ、掻き取られたトナーは、本体部61の内部に収容される。
信号出力部66は、自己が廃トナーを収容するユニットであることを示す識別信号、例えば3ビットの信号で「111」などを出力端子(不図示)から出力するものである。この出力端子は、廃トナー収容ユニット60が装着されたスロットのユニット接続端子と電気的に接続される。これにより、現像ユニットがスロットに装着された場合と同様に、廃トナー収容ユニット60の信号出力部66から出力される識別信号が制御部120に送られることになる。
制御部120のユニット検知部108(図20)は、現像ユニットだけでなく、廃トナー収容ユニット60からの識別信号を受信し、その信号に示される3ビットの情報を読み取ることで廃トナー収容ユニット60がどのスロットに装着されているのかを検出することができる。
廃トナー回収ユニット60を装着する場合にどの現像ユニットと組み合わせて使用できるのかについては、図5の表の「廃トナー回収ユニット」欄に丸印が付されている各欄に示される組み合わせとして予め決められている。例えば、欄1004であれば、現像ユニット33M´,33C´,33K、廃トナー回収ユニット60の組み合わせになる(図19の例)。
さらに、廃トナー回収ユニット60には、回収されているトナーの量を検知するための回収トナー検出センサ65(図20参照)が設けられている。回収トナー検出センサ65としては、公知の液面センサや光電センサ、嵩センサ等を用いることができ、本体部61に収容されているトナーの量に応じた信号が出力されるようになっている。
回収トナー検出センサ65による検出信号は、制御部120に送られる。制御部120は、回収トナー検出センサ65からの検出信号により、廃トナー回収ユニット60にどれだけの量のトナーが回収されているか、および回収が可能か否かを判定できる。
また、本実施の形態では、図19に示すように第1の実施の形態におけるクリーナ34に代えてクリーナ70が配置されている。
クリーナ70は、クリーナ本体71と、ブレード72と、切換モータ73と、回収タンク76などを備える。
クリーナ本体71は、内部が空洞になっており、ここでは内部にスクリュー状の回転軸(不図示)が配置され、当該回転軸の回転により、ブレード72により掻き取られた廃トナーを回収タンク76に向けて搬送し、回収タンク76内に収容させるものである。
回収タンク76は、装置奥側に配置されており、クリーナ本体71により搬送されて来る廃トナーを収容する。この回収タンク71は、ユーザによる交換が可能になっている。
ブレード72は、その軸74を中心に同図の矢印方向に回動可能に保持されると共に、その軸74は、図示しない歯車等からなる動力伝達機構を介して切換モータ73の回転軸と連結されている。
切換モータ73は、制御部120に接続されており、制御部120は、切換モータ73を回転駆動させることにより、ブレード72を図19の実線および破線の位置に移動させることができる。ブレード72の実線の位置とは、ブレード72の先端が感光体ドラム30周面に当接する位置であり、破線の位置とは、ブレード72の先端が感光体ドラム30周面から離間している位置を示す。感光体ドラム30上の残留トナーは、ブレード72が実線の位置にあるときに当該ブレード72により掻き取られ、掻き取られたトナーは、クリーナ本体71を介して回収タンク76に搬送され、その内部に収容される。
クリーナ70には、回収されているトナーの量を検知するための回収トナー検出センサ75(図20参照)が設けられている。回収トナー検出センサ75は、基本的に回収トナー検出センサ65と同機能を有するものであり、公知の液面センサ等を用いることができ、回収タンク76に回収されているトナーの量に応じた信号が出力されるようになっている。
制御部120は、回収トナー検出センサ75からの検出信号により、回収タンク76にどれだけの量のトナーが回収されているか、および回収が可能か否かを判定できる。
本実施の形態では、廃トナー回収ユニット60が装着されると現像ユニットを格納できるスロットが3つになるので、3サイクルによる画像形成だけが可能になるが(図18)、基本的に画像形成動作自体は、第1の実施の形態と同様の制御により実行される。なお、フルカラーモードについては、Y,M,C色の組み合わせによるものになる。
(2)制御部120によるクリーニング処理
図21は、制御部120によるクリーニング処理の内容を示すフローチャートである。この処理は、1枚の用紙に対する印刷が行われる毎に実行される。
同図に示すように、クリーナ70が残留トナーを回収できない状態(以下、「飽和状態」という。)であるか否かを判断する(ステップS131)。この判断は、回収トナー検出センサ75からの検出信号に基づいて行われる。
飽和状態でない、すなわち残留トナーを回収できることを判断すると(ステップS131で「NO」)、クリーナ70を使用してクリーニングを行う(ステップS132)。具体的には、ブレード62、72が共に実線の位置(図19)に位置するように、切り換えモータ63、73の駆動制御を行う。
一方、クリーナ70が飽和状態にあることを判断すると(ステップS131で「YES」)、廃トナー回収ユニット60が装着されているか否かを判断する(ステップS133)。装着されていることを判断すると(ステップS133で「YES」)、廃トナー回収ユニット60が飽和状態か否かを判断する(ステップS134)。この判断は、回収トナー検出センサ65からの検出信号に基づいて行われる。
飽和状態でないことを判断すると(ステップS134で「NO」)、廃トナー回収ユニット60を使用してクリーニングを行う(ステップS135)。具体的には、ブレード62、72が共に破線の位置(図19)に位置するように、切り換えモータ63、73の駆動制御を行う。
ステップS133において、廃トナー回収ユニット60が装着されていないことを判断すると、ステップS136において、クリーナ70の回収タンク76の交換または廃トナー回収ユニット60の装着を促すメッセージを操作パネル11に表示させ、ステップS131に戻る。
また、ステップS134において、廃トナー回収ユニット60が飽和状態であることを判断すると、クリーナ70の回収タンク76の交換または廃トナー回収ユニット60の交換を促すメッセージを操作パネル11に表示させ(ステップS137)、ステップS131に戻る。
ユーザにより回収タンク76が交換され、または廃トナー回収ユニット60が装着、交換されると、ステップS131以降の処理によりクリーナ70または廃トナー回収ユニット60のいずれか一方が用いられてクリーニングが行われる。この意味で、制御部100等は、当該クリーニング処理を実行するときに、現像ユニットを切り換える切換手段として機能するものといえる。
なお、上記では、主としてクリーナ70でクリーニングを行い、クリーナ70が飽和状態になったときに予備として廃トナー回収ユニット60を使用する構成としたが、主として廃トナー回収ユニット60でクリーニングを行い、予備としてクリーナ70を使用する構成であってもよい。
(3)制御部120による別のクリーニング処理
上記クリーニング処理では、クリーナ70が飽和状態になると次に廃トナー回収ユニット60を使用するとしたが、使用順はこれに限定されない。例えば、クリーナ70と廃トナー回収ユニット60のトナー回収量が同じになるように双方を交互に使用する構成としても良い。
図22は、別のクリーニング処理の内容を示すフローチャートである。この処理は、1枚の用紙に対する印刷が行われる毎に実行される。
同図に示すように、クリーナ70が飽和状態であるか否かを判断する(ステップS141)。飽和状態でないことを判断すると(ステップS141で「NO」)、廃トナー回収ユニット60が装着されているか否かを判断する(ステップS142)。装着されていることを判断すると(ステップS142で「YES」)、廃トナー回収ユニット60が飽和状態か否かを判断する(ステップS143)。飽和状態でないことを判断すると(ステップS143で「NO」)、クリーナ70と廃トナー回収ユニット60のいずれを使用するかを決定し、決定された方を用いてクリーニングを行う(ステップS144)。
この決定方法としては、例えば次の方法をとることができる。
(ア)クリーナ70の回収タンク76内のトナー回収量をA(0≦A≦100)、廃トナー回収ユニット60の本体部61内のトナー回収量をB(0≦B≦100)、ここで「0」を未回収(空き)状態、「100」を飽和状態とする。
(イ)A≦Bの状態であれば、クリーナ70のブレード72と廃トナー回収ユニット60のブレード62をそれぞれ実線の位置に移動させて、クリーナ70でクリーニングを行う。
(ウ)A>Bの状態であれば、ブレード72とブレード62をそれぞれ破線の位置に移動させて、廃トナー回収ユニット60でクリーニングを行うものである。
当該クリーニング処理は、用紙1枚ごとに実行されるので、クリーナ70と廃トナー回収ユニット60は、その回収量に応じて交互に使用されることになり、双方の回収量を略均等とすることができる。
ステップS142において、廃トナー回収ユニット60が装着されていないことを判断すると、ステップS145においてクリーナ70を使用してクリーニングを行う。具体的には、ブレード72とブレード62をそれぞれ実線の位置に移動させる。
ステップS143において、廃トナー回収ユニット60が飽和状態であることを判断すると、ステップS146において廃トナー回収ユニット60の交換を促すメッセージを操作パネル11に表示させ、ステップS145に移る。この場合、クリーナ70が使用されることになる。
ステップS141において、クリーナ70が飽和状態であることを判断すると、ステップS147において廃トナー回収ユニット60が装着されているか否かを判断する。装着されていることを判断すると(ステップS147で「YES」)、廃トナー回収ユニット60を使用してクリーニングを行う(ステップS148)。具体的には、ブレード72とブレード62をそれぞれ破線の位置に移動させる。
一方、廃トナー回収ユニット60が装着されていないことを判断すると(ステップS147で「NO」)、クリーナ70の回収タンク76の交換または廃トナー回収ユニット60の装着を促すメッセージを操作パネルに表示させて(ステップS149)、ステップS141に戻る。ユーザにより回収タンク76が交換され、または廃トナー回収ユニット60が装着されると、ステップS141以降の処理によりクリーナ70または廃トナー回収ユニット60のいずれか一方が用いられクリーニングが行われる。
このように現像ユニットに代えて廃トナー回収ユニット60を装着可能とすることにより、クリーナ70の回収タンク76が一杯になってもその時点で回収タンク76を交換する必要がなくなり、クリーナ70だけが備えられる構成に比べて、回収タンク76の交換作業の回数が減り、メンテナンス性が向上する。
なお、上記では、制御部120がクリーナ70と廃トナー回収ユニット60のいずれを用いるかを決めるとしたが、例えばその使用方法の指定をユーザから受け付けるための画面(不図示)を操作パネル11に表示し、当該画面において指定された使用方法によりクリーナ70と廃トナー回収ユニット60を切り換えてトナー除去を行う処理を実行するとしても良い。この場合、制御部120、操作パネル11等は、当該処理を実行するときにクリーナ70と廃トナー回収ユニット60の使用方法の指定を受け付ける受付手段として機能すると共に、受け付けた使用方法に応じてクリーナ70と廃トナー回収ユニット60を切り換えて使用する切換手段として機能するものといえる。
また、クリーニング処理を1枚の用紙への画像形成が実行される毎に行うとしたが、実行タイミングはこれに限られない。例えば、複数枚、1ページまたは複数ページに対する画像形成が実行される毎、1つまたは複数のジョブが終了する毎などのタイミングで実行するとしても良い。
さらに、図21に示すクリーニング処理と図22に示すクリーニング処理とを別々の扱いとしたが、例えば1つの装置において各処理をユーザが操作パネル11または外部端末から任意に選択できる構成にするとしても良い。
(第3の実施の形態)
上記実施の形態では、複数の現像ユニットを感光体ドラム30の周囲に並べて配置する構成例を説明したが、本実施の形態では、複数の現像ユニットをラックに装着し、ラックを回転させて各現像ユニットを順次現像位置に移動させる構成になっており、その点が異なっている。
(1)プリンタの構成
図23は、本実施の形態におけるプリンタ80の構成例を示す図である。
同図に示すように、プリンタ80は、給紙部810と、作像部820と、中間転写部830と、定着部840などを備えている。このプリンタ80は、複数の現像ユニットを用いて1つの像担持体上に異なる色のトナー像を順次形成し、形成された各トナー像を中間転写ベルトなどの被転写体上に多重転写して行き、転写された各色のトナー像を一括してシート上に転写する、いわゆる中間転写方式のプリンタである。
給紙部810は、給紙カセット811と繰り出しローラ812などを備え、給紙カセット811内の用紙Sを繰り出しローラ812により1枚ずつ繰り出して、繰り出された用紙Sを搬送ローラ813、814を介して二次転写位置816まで搬送させる。
中間転写部830は、駆動ローラ832と、従動ローラ834と、テンションローラ833と、これらローラに張架される中間転写体としての中間転写ベルト831と、中間転写ベルト831上の残留トナーを掻きとって除去するクリーナ836などを備える。
作像部820は、感光体ドラム91と、帯電器92と、露光部93と、現像部94と、一次転写ローラ95と、クリーナ96と、廃トナー搬送ボックス97等を備えている。クリーナ96は、クリーナブレード961を備え、このクリーナブレード961が感光体ドラム91表面に当接し感光体ドラム91表面上の残留トナーを掻きとって除去し感光体ドラム91を清掃する。
露光部93は、レーザダイオードを内蔵し、制御部99からの駆動信号に基づいて、再現色ごとに感光体ドラム91の表面を露光する。
感光体ドラム91は、上記露光を受ける前にクリーナ96で感光体表面の残留トナーを除去された後、帯電器92により一様に帯電されており、このように一様に帯電した状態で露光を受けると、感光体ドラム91表面の感光体に静電潜像が形成される。
現像部94は、ラック941に複数の現像ユニットが装着されてなる。
ラック941には、仕切部材943により分けられた4つの格納部(格納空間)が設けられており、ユーザは、装置前側から装置奥側に現像ユニットをいずれかの格納部に挿入または装置手前側に引き出すことで着脱できるようになっている。また、第2の実施の形態と同様に廃トナー回収ユニットの着脱も可能になっている。
同図は、M,C,K色系のトナーを含む現像剤を収容した3つの現像ユニット940M,940C,940Kと、廃トナー回収ユニット98とがラック941に装着された場合の例を示している。廃トナー回収ユニット98は、クリーナ96により感光体ドラム91表面から掻き取られた廃トナー、およびクリーナ836により中間転写ベルト831表面から掻き取られた廃トナーを、廃トナー搬送ボックス97を介して回収するためのものである。この廃トナー回収の構成については後述する。なお、どのユニットがどの格納部に装着されているのかを検出する方法については、第2の実施の形態と同じなので、ここではその説明を省略する。
ラック941は、支軸942を中心に、現像切換モータ(不図示)により矢印B方向に回転駆動されるようになっており、次の再現色に対応するいずれかの現像ユニットが感光体ドラム91と対向する現像位置に位置するように、制御部99により回転制御されて、感光体ドラム91表面上の静電潜像を現像する。同図は、M色用の現像ユニット940Mが現像位置に位置している状態を示している。なお、装置本体には、ラック941の回転角を検出するセンサ(不図示)が設けられており、制御部99は、当該センサからの検出信号に基づいて、どの現像ユニットが現像位置に位置しているのかを判定することができる。
感光体ドラム91上に作像されたトナー像は、一次転写位置951において、一次転写ローラ95と感光体ドラム91との間で発生する電界により、矢印A方向に回転する中間転写ベルト831上に転写される。その際、感光体ドラム91上における作像動作は、装着されている現像ユニットのトナー色に応じて、ここではM,C,Kの各色のトナー像が、その順に中間転写ベルト831上の同じ位置に転写されるように、露光、現像ユニットの切換動作などのタイミングが制御されることにより実行される。これにより、各色のトナー像が中間転写ベルト831上に順次重ねられてカラーのトナー像が形成される。
中間転写ベルト831上への各色のトナー像の一次転写が終了すると、そのトナー像は、二次転写位置816において用紙S上に一括して二次転写されると共に、搬送ローラ815により搬送され、定着部840において用紙S上に定着された後、排出トレイ817上に排出される。
(2)廃トナーの回収
図24(a)は、廃トナーが回収される様子を模式的に示した図であり、図24(b)は、廃トナー回収ユニット98の概観を示す斜視図である。図24(a)は、装置後側から廃トナー搬送ボックス97、クリーナ96等を見たときの斜視図になっている。なお、廃トナーの回収の様子をわかり易くするために説明に不要な部材、例えば感光体ドラムや現像ユニット等を省略している。
図24(a)に示すように、クリーナ96により感光体ドラム91表面から掻き取られた廃トナーは、クリーナ96の搬送スクリュ962により装置後側(矢印方向)に送られ、廃トナー搬送ボックス97の開口971を介して、廃トナー搬送ボックス97の内部に収容される。廃トナー搬送ボックス97内には、傾斜板972が設けられており、開口971から落下した廃トナーは、傾斜板972上をすべり降りて、廃トナー搬送ボックス97の下部973に送られる。
また、クリーナ836により中間転写ベルト831表面から掻き取られた廃トナーは、クリーナ96同様に装置後側に送られ、廃トナー搬送ボックス97の開口974から落下して、廃トナー搬送ボックス97内の下部973に収容される。
廃トナー搬送ボックス97の下部973と、パイプ状の支軸942とは連通しており、廃トナー搬送ボックス97の下部973に溜まった廃トナーは、支軸942の内部を通って、支軸942の下方に設けられたスリット状の開口9422(図25(a)参照)から落下し、図24(b)に示す廃トナー回収ユニット98の開口981を介して廃トナー回収ユニット98内部に回収されるようになっている。この廃トナー回収の具体的な構成を図25、図26を用いて説明する。
図25(a)は、ラック941を構成する主要部材の分解斜視図である。同図に示すように、ラック941は、支軸942と、4つの仕切部材943と、円筒部材951と、シャッター952と、圧縮ばね955などを備えている。
支軸942は、パイプ状になっており、その内部に廃トナーを搬送するための搬送スクリュ9421が配され、この搬送スクリュ9421の回転により廃トナー搬送ボックス97の下部973に溜まった廃トナーが装置前側に送られるようになっている。なお、支軸942は固定軸であり、下部に設けられた開口9422は、常にその位置に固定になっている。
円筒部材951には支軸942が嵌挿されており、円筒部材951は、支軸942を中心にその軸周りに回転することができるようになっている。
4つの仕切部材943は、それぞれ円筒部材951の外表面の、円周方向に略90°の角度をもった位置に取着されている。
円筒部材951の、仕切部材943により仕切られた4つの領域971〜974それぞれには、装置前後方向に所定の間隔をおいて複数の開口961が設けられている。同図では、領域971についてのみ示しているが、他の領域972〜974についても同様である。
シャッター952は、図示しない保持部材により、円筒部材951の外表面に沿って装置前後方向にスライド自在に保持されており、圧縮ばね955により常に装置前側に付勢されている。シャッター952には、装置前後方向に所定の間隔をおいて複数の開口953が設けられている。この開口953の大きさは、円筒部材951の開口961よりも一回り小さくなっているが、開口の、装置前後方向における配置ピッチは略等しくなっている。なお、他の領域972〜974においても同様の構成のシャッター952が配されている。
シャッター952を、その開口953と円筒部材951の開口961とが重なるように位置させると、円筒部材951の開口961を開けたままの状態にすることができ、重ならないようにずらして位置させると、開口961を塞いだ状態にすることができる。図25(b)は、開口961がシャッター952により塞がれた状態を示す図であり、図25(c)は、シャッター952により開いたままの状態を示す図である。
本実施の形態では、ラック941に現像ユニットが装着された場合に、シャッター952が図25(b)の状態になり、廃トナー回収ユニット98が装着された場合に、図25(c)の状態になるようにすることで、現像ユニットが装着された場合には、シャッター952により開口961が塞がれて、支軸942内の廃トナーが外に出ることがなく、逆に廃トナー回収ユニット98が装着された場合には、ラック941の回転により廃トナー回収ユニット98が最下位置に移動したときに、支軸942内の廃トナーを、開口9422、開口961、開口953、開口981を介して廃トナー回収ユニット98内部に落下させて回収する構成をとっている。
図26(a)は、現像ユニット940Mが装着されているときのシャッター952の位置を示す図であり、図26(b)は、廃トナー回収ユニット98が装着されているときのシャッター952の位置を示す図である。なお、両図では、当該ユニットがラック941の回転により最下位置に移動したときの状態を示しており、またシャッター952の位置を判り易くするため、支軸942、円筒部材951、シャッター952の各部材、および廃トナー回収ユニット98の開口981の部分を縦断面図としている。また、シャッター952は、ユニットが未装着の状態では、圧縮ばね955の付勢力により装置前側一杯の位置に位置している(開口961が塞がれた状態になっている)ものとする。
また、廃トナー回収ユニット98の開口981側の面980(図24(b))の形状は、廃トナー回収ユニット98が装着されたときに、シャッター952の外表面に略密着する状態になるように湾曲した形状に形成されている。
図26(a)に示すように、現像ユニット940Mが装着される場合には、ユニット940Mの装置後側の端部「A」がシャッター952の凸部954に丁度当接する状態になり、シャッター952がその位置から移動せず、開口961はシャッター952により塞がれた状態のままになる。
一方、図26(b)に示すように、廃トナー回収ユニット98が装着される場合には、ユニット98の端部「A」によりシャッター952の凸部954が圧縮ばね955の付勢力に抗して装置後側に押し込まれ、これによりシャッター952が装置後側に移動し、開口961が開いた状態になる。これは、当該ユニット98の部分「B」の装置前後方向における長さが、現像ユニット940Mのものよりも短く設定されているからである。
廃トナー回収ユニット98が装着されている間は、開口961が開いた状態になる。従って、ラック941が回転し、廃トナー回収ユニット98が最下位置に移動するごとに、支軸942内の廃トナーが、開口9422、961、953、981を介して落下し、廃トナー回収ユニット98内に回収されることになる。
なお、廃トナー回収ユニット98内の廃トナーが一杯になってユニットを交換する場合には、ユニットが最下位置に位置している(開口981が上方に位置している)ときに装置前側に引き出される。
このように複数の現像ユニットが装着されたラック941を回転する構成においても、現像ユニットに代えて廃トナー回収ユニット98を装着できる構成とすることにより、クリーナ96、836それぞれに回収タンクを設け、これらを個別に交換するといった構成をとる場合に比べて、その交換サイクルをより長くとることができ、それだけ交換作業の回数が減り、交換の手間を低減できる。
なお、本発明は、画像形成装置に限られず、上記擬似フルカラーモード等における画像形成方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
また、本発明に係るプログラムは、上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラムやオペレーティングシステム(OS)に含まれるプログラムなど、別途情報処理装置にインストールすることができる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュータに実行させるようにしても良い。従って、上記した本発明の記録媒体に必ずしも上記全てのモジュールを記録している必要はないし、また必ずしも全てのモジュールを伝送する必要もない。さらに所定の処理を専用ハードウェアを利用して実行させるようにすることができる場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、K色の露光〜転写のプロセスを最初に行うとしたが、例えば現像特性、定着特性等によってプロセスの順序が再現性にほとんど影響を与えない場合等もあり、その意味でプロセスの実行順は上記のものに限られない。実験等から最適な順序を決めるとしても良い。その順序に応じた露光等のタイミング情報がROM107に予め格納される。
(2)また、各モードにおいて、どの現像ユニットがどのスロットに装着されるのが最適であるのかを予め決めておけば、装着されている現像ユニットの組み合わせが最適な組み合わせになるように、ユーザに対し現像ユニットの入れ換えの指示、例えば「スロット83とスロット84に装着されている各現像ユニットを入れ換えてください」という旨のメッセージを操作パネル11に表示させ、現像ユニットの入れ換えを促すようにすることもできる。
なお、ユーザに知らせることができれば、上記指示の出力はメッセージ表示に限られることはない。例えば、音声出力する方法、ジョブの要求元の端末装置等に出力し、そのディスプレイ上に表示させる方法等をとることもできる。
(3)上記実施の形態では、現像ユニットを装着するためのスロット(格納部)を4個設けた構成例を説明したが、格納部の数はこれに限られない。例えば、5個以上とすることができる。この場合、例えば現像ユニット33M´を1つ、現像ユニット33C´を2つ、現像ユニット33Kを2つ装着することができる。2つの現像ユニット33C´を上記のように切り換えて使用すれば,現像ユニット33C´の交換サイクルが伸び、それだけユーザにとって交換に要する手間が少なくなる。
また、上記では、全での現像ユニットを各スロットに着脱可能としたが、例えばマゼンタ色用、シアン色用、ブラック色用の現像ユニットについては、第1、第2、第3のスロットに固定的に配置し、別の第4のスロットに、別の現像ユニットをユーザによる着脱が可能になるように構成しても良い。少なくとも擬似フルカラーモードを実行でき、現像ユニット33Yが第4のスロットに装着されればフルカラーモードの実行も可能になる。
(4)上記実施の形態では、図5の表に示すように、擬似フルカラーモードにおいて、M色とC色について、現像ユニット33Mと33C(色度点がシフトされていないトナーが収容されているユニット同士)、および33M´と33C´(シフトされたトナーが収容されているユニット同士)を組み合わせるとしたが、色度点の調整次第では、例えば現像ユニット33Mと33C´の組み合わせや、現像ユニット33M´と33Cの組み合わせにより、擬似フルカラー画像を形成することも考えられる。
(5)上記第2の実施の形態では、被転写体としてのシート(例えば用紙)を転写ドラムに巻きつける、いわゆる転写ドラム方式のプリンタの例を説明し、第3の実施の形態では、中間転写方式のプリンタの例を説明したが、本発明はこれらに限られない。複数の現像ユニットを用いて1つの像担持体上に異なる色のトナー像を順次形成し、形成された各トナー像を被転写体上に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置であれば良い。
なお、上記では転写ドラムを用いたが、シートを搬送できるものであればドラム状に限られず、例えばベルト状としても良い。また、中間転写方式においては被転写体としてベルト状のものを用いることに限られず、例えばドラム状であっても良い。
また、現像ユニットを移動させる方式としては、現像ラックを回転させて各色用の現像ユニットを順次現像位置に移動させる回転方式に限られず、例えば各現像ユニットを個別に移動させるスライド方式、各現像ユニットを並べてラックに収納し、これを直線上に移動させるエレベータ方式などをとることもできる。
上記では、本発明をプリンタに適用した場合の例を説明したが、画像形成装置としては、プリンタに限られず、複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
さらに、現像ユニットの判別方法として識別信号を用いるとしたが、判別できる方法であればこれに限られない。例えば、ユニットごとに、所定位置に識別のためのコードを印刷しておき、各ユニットが装置本体に装着されたときに、そのコードを読み取って、どの位置にどのユニットが装着されたのかを判別する方法などが考えられる。
また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、カラー画像形成を行う画像形成装置に広く適用することができる。
第1の実施の形態におけるプリンタ1の全体の構成を示す図である。 プリンタ1において、現像ユニット33Yに代えて現像ユニット33Kがスロット81に装着されている例を示す図である。 スロット81に現像ユニットが装着されていない例を示す図である。 表色系におけるM,C色系のトナーの色度点を示す色度図である。 現像ユニットの組み合わせと実行可能なモードの関係を示す図である。 プリンタ1の制御部100の構成を示すブロック図である。 制御部100内の画像処理部103の構成を示すブロック図である。 制御部100により実行される印刷ジョブの内容を示すフローチャートである。 印刷ジョブにおけるモード表示処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 モード表示処理において表示されるメッセージ画面111の例を示す図である。 印刷ジョブにおけるユニット決定処理1のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 印刷ジョブにおけるユニット決定処理2のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 印刷ジョブにおけるユニット決定処理3のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 印刷ジョブにおけるユニット決定処理4のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 上記とは別のユニット決定処理1の内容を示すフローチャートである 上記とは別のプリント処理の内容を示すフローチャートである。 1枚の用紙に対し、各現像ユニットに対し割り当てられた画像形成領域の様子を示す模式図である。 4サイクルの場合と3サイクルの場合について、画像形成に要する時間(スピード)と現像ユニットの交換時期(メンテナンス)を比較した表を示す図である。 第2の実施の形態におけるプリンタ2の構成例を示す図である。 プリンタ2の制御部120の構成例を示す図である。 制御部120によるクリーニング処理の内容を示すフローチャートである。 別のクリーニング処理の内容を示すフローチャートである。 第3の実施の形態におけるプリンタ80の構成例を示す図である。 (a)は、廃トナーが回収される様子を模式的に示した図であり、(b)は、廃トナー回収ユニット98の概観を示す斜視図である。 プリンタ80に配されるラック941を構成する主要部材の分解斜視図である。 ラック941に配されるシャッター952の位置の様子を示す図である。
符号の説明
1、2、80 プリンタ
20 プロセス部
30、91 感光体ドラム
33Y、33M、33M´、33C、33C´、33K、940M、940C、940K 現像ユニット
60、98 廃トナー回収ユニット
70、96、836 クリーナ
81、82、83、84 スロット
99、100、120 制御部
103 画像処理部
108 ユニット検知部

Claims (22)

  1. 複数の現像ユニットを用いて1つの像担持体上に異なる色のトナー像を順次形成し、形成された各トナー像を被転写体上に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置であって、
    現像ユニットを格納するための格納部を4個以上備え、
    第1の格納部にマゼンタ色用の第1の現像ユニットが格納され、第2の格納部にシアン色用の第2の現像ユニットが格納され、第3の格納部にブラック色用の第3の現像ユニットが格納されている場合に、
    前記複数の現像ユニットとして第1〜第3の現像ユニットのみを用いて、カラー画像を形成する画像形成モードを実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 第1〜第3の現像ユニットそれぞれが第1〜第3の格納部に対し着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 第1〜第3の現像ユニットとは別の第4の現像ユニットが、第1〜第3の格納部とは別の第4の格納部に対し着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 第4の現像ユニットがマゼンタ色用、シアン色用およびブラック色用のいずれかのものであり、
    第4の格納部に第4の現像ユニットが格納されている場合には、
    同じ色用の複数の現像ユニットについては、これらを切り換えて使用することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記同じ色用の複数の現像ユニットのうち、1つの現像ユニットを用いて当該色の現像を行い、当該1つの現像ユニットによる現像が不可能になると、別の現像ユニットに切り換えて当該色の現像を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記同じ色用の複数の現像ユニットを交互に切り換えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記被転写体は、記録のためのシートであり、
    前記切り換えは、シート1枚ごとに実行されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記被転写体は、記録のためのシートであり、
    前記切り換えは、シート1枚に対する画像形成領域を複数の部分領域に分けたときに、各部分領域ごとに実行されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記カラー画像の形成は、ジョブ単位で実行され、
    前記切り換えは、1つのジョブごとに実行されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  10. 前記同じ色用の複数の現像ユニットに対し、その使用方法の指定を受け付け、受け付けた使用方法に基づいて、使用する現像ユニットを切り換えることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  11. イエロー色用の第4の現像ユニットが、第1〜第3の格納部とは別の第4の格納部に対し着脱可能に構成されており、
    第4の格納部に第4の現像ユニットが格納されている場合には、
    前記画像形成モードに代えて、第1〜第4の4つの現像ユニットを用い、カラー画像を形成する別の画像形成モードの実行することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  12. 第1〜第3の格納部とは別の第4の格納部に、前記1つの像担持体上の残留トナーを回収する廃トナー回収ユニットが着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  13. 前記各格納部とは別の位置に、前記1つの像担持体上の残留トナーを回収するクリーナを備え、
    第4の格納部に前記廃トナー回収ユニットが格納されている場合には、
    前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットとを切り換えて使用することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記クリーナによる残留トナーの回収動作の間には、前記廃トナー回収ユニットによる残留トナーの回収を中止し、前記クリーナによる残留トナーの回収が不可能になると、前記廃トナー回収ユニットによる残留トナーの回収動作を開始することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットとを交互に切り換えて使用することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  16. 前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットの使用方法の指定を受け付け、受け付けた使用方法に応じて、前記クリーナと前記廃トナー回収ユニットを切り換えることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  17. 前記マゼンタ色用の現像ユニットには、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック色の4色でカラー画像を形成する場合に用いられるフルカラー用マゼンタのトナーよりも、色度図上の色度点がイエローの色相に近づく方向にシフトした疑似フルカラー用マゼンタのトナーが収容され、かつ/または、
    前記シアン色用の現像ユニットには、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック色の4色でカラー画像を形成する場合に用いられるフルカラー用シアンのトナーよりも、色度図上の色度点がイエローの色相に近づく方向にシフトした疑似フルカラー用シアンのトナーが収容されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. カラー画像の形成前に、格納されている現像ユニットの中の、カラー画像を形成可能な現像ユニットの組み合わせごとに、その組み合わせに対応する画像形成モードを求め、求めた画像形成モードを示す情報を出力することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記出力された情報に示されるモードの中からユーザが希望するものの指定を受け付けると、前記画像形成モードに代えて、指定された画像形成モードを実行することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記出力された情報に示されるモードが複数ある場合には、前記指定の受付けを行い、1つの場合には、前記指定の受け付けを行わず、前記画像形成モードに代えて、当該1つの画像形成モードを実行することを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
  21. 前記求めた画像形成モードが1つの場合には、前記出力を行わず、前記画像形成モードに代えて、当該1つの画像形成モードを実行することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  22. 複数の現像ユニットを用いて1つの像担持体上に異なる色のトナー像を順次形成し、形成された各トナー像を被転写体上に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置における画像形成方法であって、
    現像ユニットを格納するための4個以上の格納部のうち、第1の格納部にマゼンタ色用の第1の現像ユニットが格納され、第2の格納部にシアン色用の第2の現像ユニットが格納され、第3の格納部にブラック色用の第3の現像ユニットが格納されている場合に、
    前記複数の現像ユニットとして第1〜第3の現像ユニットのみを用いて、カラー画像を形成する画像形成モードを実行することを特徴とする画像形成方法。
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