JP2007155149A - スイングレジスタのブレード駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレードの駆動に伴う騒音をより容易且つ的確に低減することのできるスイングレジスタのブレード駆動装置を提供する。
【解決手段】車載空調装置のダクト出口に揺動可能に軸支された縦ブレード10a〜10eの揺動軸11に、通電加熱により収縮する左右2本の形状記憶合金(SMA)ワイヤ14L,14Rをその収縮に応じて揺動軸11が回動されるように駆動連結するとともに、両SMAワイヤ14L,14Rに交互に通電を行って縦ブレード10a〜10eを左右にスイング動作させる。
【選択図】図1
【解決手段】車載空調装置のダクト出口に揺動可能に軸支された縦ブレード10a〜10eの揺動軸11に、通電加熱により収縮する左右2本の形状記憶合金(SMA)ワイヤ14L,14Rをその収縮に応じて揺動軸11が回動されるように駆動連結するとともに、両SMAワイヤ14L,14Rに交互に通電を行って縦ブレード10a〜10eを左右にスイング動作させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、空調用通風路となるダクトの出口部分に揺動可能に軸支されたブレードを揺動させてダクト出口からの送風方向を変更するスイングレジスタのブレード駆動装置に関する。
車両等の空調装置では、その通風路(ダクト)の出口である送風口に縦ブレードおよび横ブレードをそれぞれ複数配設し、縦ブレードをアクチュエータにて左右に揺動(スイング動作)させて風向を変更するスイングレジスタが用いられている。従来、特許文献1〜4に見られるように、そうしたスイングレジスタのブレード駆動用のアクチュエータとしては通常、モータを用いるのが一般的となっている。
図7に、ブレード駆動用のアクチュエータとしてDCモータを採用する従来のスイングレジスタのブレード駆動装置の一例を示す。同図に示すように、回転軸力を発生するDCモータ50の出力軸50aは、複数のギアにより構成された減速機構51に連結されている。減速機構51の最終ギア51aは、回転運動を振幅運動に変換するクランク機構52に連結されている。クランク機構52には、先端にラックギア53が一体に振幅動作に固定されたロッドワイヤ54が連結されるとともに、そのラックギア53を介して第1ピニオンギア55aに駆動連結されている。そしてこの第1ピニオンギア55aの回転軸に同軸を有して回転可能に軸支された第2ピニオンギア55bには、ブレード57の揺動軸57aが一体回転可能に固定されたギア56が噛み合わされている。なお、第1および第2ピニオンギア55a,55bは、ばねにより互いに押圧された状態で配設されており、摩擦力を介して回転力を伝達可能とするとともに、車両搭乗者の手動操作によるブレード57の強制揺動時には互いの相対回動を許容するクラッチ機構として機能するように構成されている。
特許第3187719号公報
特許第3326409号公報
特開2002−211232号公報
実公平7−10188号公報
ところで、上記従来のようなブレード駆動用アクチュエータとしてモータを採用するスイングレジスタでは、モータや減速機構等の動作音が車室内に漏洩するため、モータの周囲をゴム等の遮音材料で覆ったり、モータおよび減速機構をケース内に収容したり、といった遮音対策が必要となっていた。そしてその分、部品点数が増加して製造コストの増大や装置の大型化を招くという問題があった。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであって、その解決しようとする課題は、ブレードの駆動に伴う騒音をより容易且つ的確に低減することのできるスイングレジスタを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、空調用通風路の出口に揺動可能に軸支されたブレードを揺動させて前記出口からの送風方向を変更するスイングレジスタのブレード駆動装置において、通電加熱により伸縮する形状記憶合金を備えるとともに、その形状記憶合金の伸縮に応じて前記ブレードが揺動されるように同形状記憶合金と前記ブレードとを駆動連結するようにした。
上記構成では、通電加熱に伴う形状記憶合金の伸縮によってブレードが揺動され、空調用通風路の出口からの送風方向が変更されるようになる。こうした構成では、それ自体には動作音を伴わない形状記憶合金の通電加熱による伸縮を利用してブレードを揺動させているため、ブレードの駆動に伴う騒音をより容易且つ的確に低減することができる。
なお、請求項1に記載のスイングレジスタのブレード駆動装置は、請求項2に記載のように、形状記憶合金を2つ設けるとともに、その一方の通電加熱により前記ブレードを一方の方向に揺動させ、他方の通電加熱により前記ブレードをもう一方向に揺動させるように構成することができる。この場合、ブレードの上下、或いは左右といった双方向へのスイング動作がいずれも、通電加熱による形状記憶合金の伸縮によって行われるようになる。そのため、ブレードのスイング速度や送風方向の調整をより容易且つ的確に行うことが可能となる。
更にそうした請求項2に記載のスイングレジスタのブレード駆動装置において、請求項3に記載のように上記2つの形状記憶合金に交互に通電する通電制御手段を備えるようにすれば、ブレードを繰り返し周期的にスイング動作させることができる。
なお、以上に記載したスイングレジスタのブレード駆動装置は、請求項4に記載のように、ブレードの揺動軸に同期回動可能に連結されたロータの側周に細線状に形成された形状記憶合金を巻き掛けるとともに、その形状記憶合金の端部を上記ロータの側周に固定した構成とすることができる。この場合、形状記憶合金の収縮が直接的に回動運動に変換されることから、ラック・アンド・ピニオン等の直動回動変換機構を設けずともブレードを回動可能となり、部品点数が低減されるようになる。
ちなみに、上記各構成のスイングレジスタのブレード駆動装置に採用される形状記憶合金としては、例えば請求項5に記載のようなチタン・ニッケル系の合金を使用することができる。
本発明のスイングレジスタのブレード駆動装置によれば、それ自体には動作音を伴わない形状記憶合金の通電加熱による伸縮を利用してブレードを駆動するようにしているため、ブレードの駆動に伴う騒音をより容易且つ的確に低減することができる。
以下、本発明を具体化したスイングレジスタのブレード駆動装置の一実施形態を、図1〜図5を参照して詳細に説明する。
本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置は、車載空調装置の送風通路(ダクト)の出口部分に設置され、その出口部分に配設された縦および横のブレードのうち、縦レジスタを左右に揺動、すなわちスイング動作させることで車室への送風方向を左右に変更するように構成されている。
本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置は、車載空調装置の送風通路(ダクト)の出口部分に設置され、その出口部分に配設された縦および横のブレードのうち、縦レジスタを左右に揺動、すなわちスイング動作させることで車室への送風方向を左右に変更するように構成されている。
本実施形態では、こうしたスイングレジスタの縦ブレードのスイング動作を、通電加熱に伴う形状記憶合金(SMA:Shape Memory Alloy)の収縮を利用して行うようにしている。ここでは形状記憶合金として、細線状のチタン・ニッケル系合金を用いている。こうした形状記憶合金を用いて縦ブレードを駆動する本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置では、それ自体には動作音を伴わない形状記憶合金の通電加熱による収縮を利用して縦ブレードが駆動されることから、格別な遮音対策を行わずとも、縦ブレードの駆動に伴う騒音を容易且つ的確に低減することができる。そしてその結果、遮音部材の設置が不要となることから、ブレード駆動装置の軽量化、省スペース化、部品点数の削減なども併せ図られるようになっている。
図1に、そうした本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置の全体構造を示す。なお以下の説明では、このブレード駆動装置において、車載空調装置の送風通路(ダクト)の出口側を同駆動装置の前方と記載し、その反対側を同駆動装置の後方と記載する。
車載空調装置の送風通路(ダクト)の出口には、上下方向に揺動可能に軸支された複数の横ブレード(図示略)とともに、揺動軸11を中心に左右に揺動(スイング動作)可能に軸支された複数(同図では5つ)の縦ブレード10a〜10eが配設されている。羽根状に形成された各縦ブレード10a〜10eは、リンク機構12を介して互いに機械的に連結されており、一体となって同期してスイング動作されるようになっている。
これら縦ブレード10a〜10eのうち、中央に配設された縦ブレード10cの揺動軸11には、一体回動可能にロータ13が固定されている。略円柱状に形成されたロータ13の側周には、細線状に形成されたチタン・ニッケル系の形状記憶合金からなる2本のワイヤ、すなわち左SMAワイヤ14Lおよび右SMAワイヤ14Rの端部がそれぞれ固定されている。左SMAワイヤ14Lは、固定された端部からロータ13の側周に同図の反時計回りに巻き掛けられた後、同ロータ13の左後方に向けて導出されている。一方、右SMAワイヤ14Rは、固定された端部からロータ13の側周に同図の時計回りに巻き掛けられた後、同ロータ13の右後方に向けて導出されている。なお、ロータ13の回動範囲は、図示しないストッパによって適宜な範囲に制限されている。
ロータ13から導出された左右のSMAワイヤ14L,14Rは、ロータ13の左右後方に各配設された固定プーリ15L,15Rにそれぞれ巻き掛けられている。回動可能に軸支されたこれらの固定プーリ15L,15Rから駆動装置後方に向けて導出された左右のSMAワイヤ14L,14Rは、緩み防止用の可動プーリ16L,16Rにそれぞれ巻き掛けられている。可動プーリ16L,16Rは、揺動アーム18L,18Rの一端に回動可能に軸支された状態で、上記固定プーリ15L,15Rの駆動装置後方に配設されている。各揺動アーム18L,18Rは、その略中央において揺動可能に軸支されるとともに、それらの可動プーリ16L,16Rの軸支された側とは反対側の端部にコイルばね19L,19Rが伸張状態でそれぞれ固定されている。そしてそれらコイルばね19L,19Rの弾性反発力によって各揺動アーム18L,18Rは、可動プーリ16L,16Rを駆動装置後方に引き下げる方向に揺動される側に常時付勢されている。そして各SMAワイヤ14L,14Rが伸張すると、コイルばね19L,19Rの弾性反発力によって、可動プーリ16L,16Rを駆動装置後方に引き下げるように揺動アーム18L,18Rが揺動するようになる。そしてその結果、各SMAワイヤ14L,14Rの張り渡し長が伸張されて、各SMAワイヤ14L,14Rの緩みが防止されるようになっている。なお、各揺動アーム18L,18Rの駆動装置前方には、ストッパ17L,17Rが配設されている。そしてそれらストッパ17L,17Rと各揺動アーム18L,18Rとの当接により、可動プーリ16L,16Rを駆動装置前方に押し上げる側に向けての各揺動アーム18L,18Rの揺動の範囲が制限されるようになっている。
こうした緩み防止用の可動プーリ16L,16Rから駆動装置前方に向けて導出された両SMAワイヤ14L,14Rの端部は、それらSMAワイヤ14L,14Rの過熱時に強制的に通電を遮断する強制通電遮断機構20L,20Rの揺動アーム21L,21Rにそれぞれ固定されている。各強制通電遮断機構20L,20Rの揺動アーム21L,21Rは、その略中央において揺動可能に軸支され、その一端にSMAワイヤ14L,14Rの端部が固定されるとともに、他端にコイルばね23L,23Rが伸張状態で固定されている。SMAワイヤ14L,14Rの端部の固定された側の各揺動アーム21L,21Rの端部の駆動装置前方側には、SMAワイヤ14L,14Rと電気的に接続された可動電極24L,24Rが突出して設けられている。また各揺動アーム21L,21Rは、上記コイルばね23L,23Rの弾性反発力によって、SMAワイヤ14L,14Rの固定端を駆動装置前方に押し上げる方向に揺動される側に常時付勢されている。そしてその付勢によって各可動電極24L,24Rは、各揺動アーム18L,18Rの駆動装置前方に固定された板状の固定電極25L,25Rに押圧されている。
図2は、本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置の電気的構成を示している。同図に示すように、各SMAワイヤ14L,14Rの通電制御を司る中央演算処理装置(CPU)30には、車室内に設けられたスイングレジスタスイッチが電気的に接続されるとともに、車載空調装置の全体的な制御を司る空調コントローラからの指令信号が入力されるようになっている。ブレード駆動装置による縦ブレード10a〜10e(図1参照)の自動スイング動作は、スイングレジスタスイッチの閉(オン)操作に応じて許可され、その開(オフ)操作に応じて禁止される。また空調コントローラは、外気や車室内の温度の検出結果や車両搭乗者の操作に応じて送風温度や送風量を決定して空調装置を制御するとともに、縦ブレード10a〜10e(図1参照)のスイング動作態様を決定してCPU30に指令する。
またCPU30には、各SMAワイヤ14L,14Rの駆動回路33L、33Rが接続されている。これらの駆動回路33L,33Rは、CPU30からの指令に基づいて各々対応するSMAワイヤ14L,14Rに対する通電を実行する。各SMAワイヤ14L,14Rはそれぞれ、上記強制通電遮断機構20L,20Rの可動電極24L,24Rと固定電極25L,25Rとの接点を介して駆動回路33L,33Rに電気的に接続されるとともに、上記ロータ13(図1参照)側の端部にて接地されている。
さて以上のように構成された本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置では上述したように、細線状に形成されたチタン・ニッケル系の形状記憶合金からなるSMAワイヤ14L,14Rの通電加熱による収縮を利用して縦ブレード10a〜10eをスイング動作させるようにしている。ここで採用するSMAワイヤ14L,14Rは、形状回復時の変形の方向がその長さ方向、すなわち伸縮方向に限定されるように、素材の組織構造に異方性を持たせて形成されている。こうしたSMAワイヤ14L,14Rは、冷却すれば柔らかく弛緩して外力による引っ張りに応じて弾性的に伸張する一方、加熱すれば形状回復により収縮して硬化する。図3に、こうしたSMAワイヤ14L,14Rの温度−ひずみ線図の一例を示す。同図に示すようにSMAワイヤ14L,14Rは、加熱時には約80℃から収縮を開始するとともに、冷却時には約75℃から弛緩、伸張し始める。こうしたSMAワイヤ14L,14Rの収縮の開始温度、および弛緩−伸張の開始温度は、合金の成分調整によりある程度変更することが可能となっている。なお、SMAワイヤ14L,14Rは比較的大きい電気抵抗を有しており、通電により容易に加熱することができるようになっている。ちなみに、上記のような細線状のチタン・ニッケル系形状記憶合金からなるSMAワイヤ14L,14Rとしては、通電加熱による形状回復を通じて、最大で全長の5%以上の運動ひずみを安定して繰り返し発生可能なものが開発され、実用されている。
続いて、こうしたSMAワイヤ14L,14Rの通電加熱に伴う収縮を利用して縦ブレードをスイング動作させる本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置の動作原理を説明する。図4(a)に示すように、左SMAワイヤ14Lにのみ通電を行うと、その通電により加熱された左SMAワイヤ14Lが収縮するとともに、非加熱、すなわち冷却状態にある右SMAワイヤ14Rが弛緩して、引っ張りにより弾性的に伸張可能となることから、ロータ13は図中反時計回りに回動されるようになる。そしてその結果、ロータ13に一体化移動可能に揺動軸11の固定された縦ブレード10cが図中反時計回りにスイング動作されるようになる。一方、図4(b)に示すように、右SMAワイヤ14Rのみに通電を行うと、その通電により加熱された右SMAワイヤ14Rが収縮するとともに、冷却状態の左SMAワイヤ14Lが弛緩して弾性伸張可能となることから、ロータ13が図中時計回りに回動される。そしてその結果、そのロータ13に一体化移動可能に揺動軸11の固定された縦ブレード10cが図中時計回りにスイング動作されるようになる。従って、左右のSMAワイヤ14L,14Rに交互に通電すれば、縦ブレード10cを周期的に左右交互にスイング動作させることができる。また収縮ひずみ率が適宜に維持されるように左右いずれか一方のSMAワイヤ14L,14Rに対する通電を適宜に継続すれば、縦ブレード10cのスイング角を保持し、ダクト出口からの送風方向を所望とする方向に固定することが可能にもなる。
ところで、このようにSMAワイヤ14L,14Rを駆動源として利用するスイングレジスタのブレード駆動装置では、SMAワイヤ14L,14Rが過剰通電されると、SMAワイヤ14L,14Rが適正な使用温度範囲の上限を超えて過熱してしまうことがある。そして過熱状態が継続されると、自身の収縮力でSMAワイヤ14L,14Rに伸びなどの永久ひずみが残留してしまい、その形状回復特性が悪化するようになる。そしてその結果、縦ブレード10a〜10eを適正に揺動させることができなくなってしまうおそれがある。そのため、本実施形態では、過熱によりSMAワイヤ14L,14Rが過剰収縮したときには、上述した強制通電遮断機構20L,20Rにより、通電を強制的に遮断して、過熱状態の継続を回避するようにしている。
こうした強制通電遮断機構20L,20Rのより具体的な動作態様を、図5(a)及び(b)を併せ参照して説明する。なお同図(a),(b)では、左側の強制通電遮断機構20Lの動作態様が示されているが、右側の強制通電遮断機構20Rについてもその動作態様は同様となっている。
非過熱時には、図5(a)に示すように、強制通電遮断機構20R(20L)の揺動アーム21R(21L)の一端に設けられた可動電極24R(24L)は、同揺動アーム21R(21L)の他端に伸張状態で固定されたコイルばね23R(23L)の弾性反発力によって、板状の固定電極25R(25L)に押圧されて当接されている。そしてその可動電極24R(24L)と固定電極25R(25L)との接点を通じて、SMAワイヤ14R(14L)の通電経路が維持されるようになる。なお、コイルばね23R(23L)の弾性反発力により揺動アーム21R(21L)に付与されるモーメントは、SMAワイヤ14R(14L)に印加される張力の許容範囲の上限となる張力(許容最大張力)がSMAワイヤ14R(14L)に加えられたときにその張力により揺動アーム21R(21L)に付与されるモーメントよりも若干小さく設定されている。そのため、非過熱時には、通電加熱によるSMAワイヤ14R(14L)の収縮がコイルばね23R(23L)の収縮およびその収縮に伴う揺動アーム21R(21L)の揺動により吸収されることはないようになっている。
一方、過熱によってSMAワイヤ14R(14L)が過剰収縮すると、ロータ13(図1等参照)の回動がストッパにより規制されてそれ以上の収縮が制限されることから、SMAワイヤ14R(14L)の張力Ftが増大するようになる。そしてその張力Ftが上記許容最大張力の近傍まで増大すると、図5(b)に示すように揺動アーム21R(21L)は、コイルばね23R(23L)の弾性反発力により付与されるモーメントに抗して揺動し、可動電極24R(24L)が固定電極25R(25L)から離間する。そしてその結果、SMAワイヤ14R(14L)への通電経路が切断され、通電が強制的に遮断されるようになる。
以上説明した本実施形態のスイングレジスタのブレード駆動装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、それ自体には動作音を伴わない形状記憶合金(SMAワイヤ14L,14R)の通電加熱による収縮を利用して縦ブレード10a〜10eを駆動させているため、縦ブレード10a〜10eの駆動に伴う騒音をより容易且つ的確に低減することができる。またその結果、遮音部材の設置が不要となり、ブレード駆動装置の軽量化や省スペース化が図られるようにもなる。
(1)本実施形態では、それ自体には動作音を伴わない形状記憶合金(SMAワイヤ14L,14R)の通電加熱による収縮を利用して縦ブレード10a〜10eを駆動させているため、縦ブレード10a〜10eの駆動に伴う騒音をより容易且つ的確に低減することができる。またその結果、遮音部材の設置が不要となり、ブレード駆動装置の軽量化や省スペース化が図られるようにもなる。
(2)SMAワイヤ14L,14Rが過熱して過剰収縮すると、その収縮力にて可動電極24L,24Rが固定電極25L,25Rから離間して、自律的にSMAワイヤ14L,14Rへの通電が強制遮断されるようになっている。そのため、過熱によるSMAワイヤ14L,14Rの形状回復特性の悪化を、ひいてはスイングレジスタのブレード駆動装置の動作特性の悪化を好適に回避することができる。
(3)縦ブレード10cの揺動軸11に一体回動可能に連結されたロータ13の側周にSMAワイヤ14L,14Rを巻き掛けるとともに、それらSMAワイヤ14L,14Rの端部を同ロータ13の側周に固定した構造としているため、SMAワイヤ14L,14Rの収縮を直接的に揺動軸11の回動運動に変換することができる。そのため、ラック・アンド・ピニオンなどの直動回動変換機構を設けずとも、縦ブレード10a〜10eを容易にスイング動作させることができる。
(4)車両搭乗者の手動操作による縦ブレード10cの強制揺動をSMAワイヤ14L,14Rの弾性変形による伸びによって吸収することができるため、従来のDCモータ駆動のブレード駆動装置に採用されるようなクラッチ機構を割愛することができるようにもなる。
(5)左右2本のSMAワイヤ14L,14Rの通電制御を通じて、容易且つ的確に縦ブレード10a〜10eのスイング動作を調整することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、それぞれ縦ブレード10a〜10eの左方向および右方向への揺動を左右のSMAワイヤ14L,14Rの通電加熱による収縮でそれぞれ行うようにしていたが、左右のいずれかに対する縦ブレード10a〜10eの揺動のみをSMAワイヤの収縮力で行い、もう一方に対する揺動はばねの弾性反発力で行うようにブレード駆動装置を構成することもできる。例えば図6に示されるスイングレジスタのブレード駆動装置では、右SMAワイヤ14Rの代わりに、形状記憶合金でない通常の金属製のワイヤ40の端部がロータ13の側周に巻き掛けられた状態で固定されている。またロータ13から導出されたこのワイヤ40の先端には、一端が車体側に固定されたコイルばね41が連結されている。このコイルばね41のばね力は、通電加熱よりSMAワイヤ14Lの発生する収縮力よりも十分に小さく設定されている。こうしたスイングレジスタのブレード駆動装置では、SMAワイヤ14Lを通電加熱により収縮させると、コイルばね41のばね力に抗してロータ13が縦ブレード10cと共に図中反時計回りに回動する。ここで通電を遮断してSMAワイヤ14Lを冷却すると、同SMAワイヤ14Lが弛緩するとともにコイルばね41のばね力にて弾性的に伸び変形することから、ロータ13が縦ブレード10cと共に図中反時計回りに回動する。そのため、こうした構成においても、上記実施形態と同様に縦ブレード10a〜10eをスイング動作させることができる。なおこうした構成においても、それ自体には動作音を伴わないSMAワイヤ14Lの通電加熱による収縮、およびコイルばね41のばね力による冷却時の同SMAワイヤ14Lの伸張を通じて縦ブレード10cが左右にスイング動作されるため、縦ブレード10cの駆動に伴う騒音をより容易且つ的確に低減することは同様に可能である。
・上記実施形態では、SMAワイヤ14L,14Rの過熱を防止すべく通電を強制遮断する強制通電遮断機構20L,20Rを設けていたが、SMAワイヤ14L,14Rの過通電の防止回路を設置するなどにより、そうした強制通電遮断機構20L,20Rが特に必要とされない場合には、これを割愛するようにしても良い。
・上記実施形態では、ロータ13を縦ブレード10cの揺動軸11に一体に固定するようにしていたが、ギア等の動力伝達機構を用いてロータ13と縦ブレード10cの揺動軸11とを同期回動可能に駆動連結するようにしても良い。
・上記実施形態では、SMAワイヤ14L,14Rをロータ13の側周に巻き掛け、固定することで、SMAワイヤ14L,14Rの収縮による直線運動を直接的にロータ13の回動運動、ひいては縦ブレード10cの揺動運動に変換するようにしていたが、そうした直線運動から揺動運動への変換を別の機構により行うようにすることもできる。例えばSMAワイヤ14L,14Rの収縮によりラックを振幅運動させるとともに、縦ブレード10cの揺動軸11に同期回動可能に連結されたピニオンをそのラックに噛み合わせることで、縦ブレード10cを揺動させるように構成することができる。
・上記実施形態では、細線状に形成された形状記憶合金であるSMAワイヤ14L,14Rを用いて縦ブレード10cを揺動させていたが、これに代えてコイル状等の他の形状に形成された形状記憶合金を用いて縦ブレード10cを揺動させるようにすることもできる。要は、通電加熱により収縮する形状記憶合金を用い、その形状記憶合金の収縮に応じてブレードが揺動されるように形状記憶合金とブレードとを駆動連結する構成とされていれば、低騒音でのブレード駆動が可能なスイングレジスタのブレード駆動装置を具現とすることができる。
・通電加熱による形状回復で十分に大きい収縮量および収縮力を発生可能な形状記憶合金であれば、チタン・ニッケル系以外の形状記憶合金をブレードの駆動源として採用するようにしても良い。
・本発明に係るスイングレジスタのブレード駆動装置は、横ブレードを上下方向へのスイング動作させるための装置として実現することもできる。
10a〜10e…縦ブレード、11…揺動軸、12…リンク機構、13…ロータ、14L,14R…形状記憶合金(SMA)ワイヤ、15L,15R…固定プーリ、16L,16R…可動プーリ、17L,17R…ストッパ、18L,18R…揺動アーム、19L,19R…コイルばね、20L,20R…強制通電遮断機構(21L,21R…揺動アーム、23L,23R…コイルばね、24L,24R…可動電極、25L,25R…固定電極)、30…中央演算処理装置(CPU)、33L,33R…駆動回路、40…ワイヤ、41…コイルばね、50…DCモータ、51…減速機構、51a…最終ギア、52…クランク機構、53…ラックギア、54…ロッドワイヤ、55a…第1ピニオンギア、55b…第2ピニオンギア。
Claims (5)
- 空調用通風路の出口に揺動可能に軸支されたブレードを揺動させて前記出口からの送風方向を変更するスイングレジスタのブレード駆動装置において、
通電加熱により伸縮する形状記憶合金を備えるとともに、その形状記憶合金の伸縮に応じて前記ブレードが揺動されるように同形状記憶合金と前記ブレードとを駆動連結した
ことを特徴とするスイングレジスタのブレード駆動装置。 - 前記形状記憶合金を2つ設けるとともに、その一方の通電加熱により前記ブレードを一方の方向に揺動させ、他方の通電加熱により前記ブレードをもう一方向に揺動させる
請求項1に記載のスイングレジスタのブレード駆動装置。 - 前記2つの形状記憶合金に交互に通電する通電制御手段を備える
請求項2に記載のスイングレジスタのブレード駆動装置。 - 前記ブレードの揺動軸に同期回動可能に連結されたロータの側周に細線状に形成された前記形状記憶合金を巻き掛けるとともに、同形状記憶合金の端部を前記ロータの側周に固定した
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイングレジスタのブレード駆動装置。 - 前記形状記憶合金は、チタン・ニッケル系の合金である
請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイングレジスタのブレード駆動装置。
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