JP2007154954A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】引き荷重が加わった場合であっても耐久性の低下を防止する。
【解決手段】雄ねじ部31を有するシャフト30にモータ47の回転を減速して伝達するウオーム58およびウオームホイール59と、シャフト30の雄ねじ部31に螺合しシャフト30の正逆回転に追従して進退するナット33と、ナット33に固定されハウジング11に対し進退する移動筒36と、シャフト30の逆回転を阻止するワンウエイクラッチ64と、シャフト30の回転時のスラスト力を受けて制動するベースプレート68Aとを備えたリニアアクチュエータ10において、ベースプレート68Aとワンウエイクラッチ64をシャフト30の雄ねじ部31と反対側端部に設置するとともに、ナット68Eを固定し、ナット68Eとベースプレート68Aとの間に耐摩耗性を有するワッシャ68Dを介設する。
【選択図】図4(a)

Description

本発明は、リニアアクチュエータに関し、特に、電動送りねじ式リニアアクチュエータに係り、例えば、医療・介護用機器に利用して有効なものに関する。
医療・介護用機器(例えば、パワーアシスト搬送装置、ベッド、立ち上り補助椅子)においては患者の寝食の負担を軽減するために、電動送りねじ式リニアアクチュエータによって立ち上り補助椅子を昇降させたり、ベッドの寝床を上下させたり、ベッドの背部や膝部の寝床を傾斜させたりすることが実施されている。
従来のこの種のリニアアクチュエータとして、雄ねじ部を有するシャフトと、このシャフトにモータの回転を減速して伝達するウオーム歯車減速装置と、シャフトの雄ねじ部に螺合してシャフトの回転によって進退する雌ねじ部材(送り用ナット)と、雌ねじ部材に固定されてハウジングに対して進退する移動筒と、シャフトの回転時のスラスト力(推力)を受けて制動するブレーキプレートと、シャフトの一方向の回転によりシャフトと連結され一体に回転してブレーキプレートとの間で制動力を発生するワンウエイクラッチとを備えており、移動筒がベッドの寝床を上下させたり、背部や膝部の寝床を傾斜させるリンクに連結具によって連結されるように構成されているもの、がある(例えば、特許文献1参照)。
なお、ブレーキプレートはベッドの寝床側からの荷重によって寝床を押し下げようとするリニアアクチュエータのシャフトの逆回転を防止して、寝床の位置を保持するために設置されている。また、ワンウエイクラッチはリニアアクチュエータによる寝床の上昇時にブレーキプレートの作用力の影響を受けないように設置されている。
リニアアクチュエータによって寝床を下降させるべくシャフトがモータの駆動によって逆回転される場合には、シャフトはブレーキプレートを引きずりながら逆回転することになる。つまり、寝床の下降方向へリニアアクチュエータを駆動する場合(負荷側逆回転作用力によってシャフトが逆回転されようとする場合を含む。) には、シャフトとワンウエイクラッチが連結され、ワンウエイクラッチのクラッチアウタとブレーキプレートとの間で摩擦摺動される。
これは「負荷による逆転トルク<ブレーキプレートの制動力<負荷による逆転トルク+モータトルク」の関係にあることを意味する。
特開2005−188536号公報
医療・介護用機器に使用されるリニアアクチュエータにおいては、リニアアクチュエータが破損しても負荷の落下に至らないように、安全上、リニアアクチュエータは所謂押し勝手に使用する(シャフトが負荷を押し上げるように使用する)のが、一般的である。
しかしながら、医療・介護用機器によっては同方向に作動中であってもリンク等の構成により、引き荷重が加わってしまう場合がある。
この場合には、本来は摺動しない部位が摺動することになるために、摩耗や摩耗粉によって耐久性が低下するという問題点がある。
本発明の目的は、引き荷重が加わった場合であっても、耐久性の低下を防止することができるリニアアクチュエータを提供することにある。
本発明に係るリニアアクチュエータは、雄ねじ部を有するシャフトと、このシャフトにモータの回転を減速して伝達する減速装置と、前記雄ねじ部に螺合して前記シャフトの正逆回転によって進退する雌ねじ部材と、この雌ねじ部材に固定されてハウジングに対して進退する移動筒と、前記シャフトの回転時のスラスト力を受けて制動するベースプレートと、前記シャフトの一方向の回転により前記シャフトと連結され一体に回転して前記ベースプレートとの間で制動力を発生するワンウエイクラッチとを備えているリニアアクチュエータであって、
前記ベースプレートおよび前記ワンウエイクラッチが前記シャフトの前記雄ねじ部と反対側端部に設置されているとともに、この端部に抜止部材が固定されており、この抜止部材と前記ベースプレートとの間には耐摩耗性を有する一対のワッシャが介設されており、片方のワッシャが前記抜止部材に回り止めされていることを特徴とする。
本発明によれば、引き荷重が加わった場合に摺動が発生する部位に耐摩耗性を有する一対のワッシャを追加することにより、摺動が発生したとしても回り止めされたワッシャと他方のワッシャとが摺動することにより、摩耗が発生するのを防止することができるので、たとえ引き荷重が発生したとしても、リニアアクチュエータの耐久性の低下を防止することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
図1に示されているように、本実施の形態に係るリニアアクチュエータは医療・介護用機器の一例であるパワーアシスト搬送装置(以下、搬送装置という。)の駆動ユニットを昇降させるためのものとして構成されている。
すなわち、リニアアクチュエータ10の固定端側になるハウジング11は搬送装置1のフレーム2の下面に突設されたブラケット4Aに枢軸3によって回転自在に枢支されている。フレーム2の下面の他の位置に突設された駆動ユニット用ブラケット4Bの下端にはアーム5を介してレバー6が回動自在に軸支されており、レバー6の下端に固定されたベース7の上には駆動ユニット8が設置されている。
リニアアクチュエータ10の自由端側になる移動筒36の先端は圧縮コイルスプリング9を介してレバー6の上端部に連結されている。
リニアアクチュエータ10の移動筒36が矢印Y方向に作動するとベース7がアーム5との結合部を中心として矢印X方向に回動するため、駆動ユニット8が昇降する。これにより、駆動ユニット8の駆動輪8aが床面に押し付けられて接地荷重が発生される。
図2および図3に示されているように、リニアアクチュエータ10はハウジング11を備えており、図2に示されているように、ハウジング11はハウジング11自体を軸方向に二分割して成る形状の第一分割体(以下、第一シェルという。)12と第二分割体(以下、第二シェルという。)13とが組み合わされて、略円筒形状に形成されている。
第一シェル12および第二シェル13は樹脂が使用されて大略半円筒形状にそれぞれ成形されており、第一シェル12と第二シェル13とは最中合わせに組み付けられた状態で締結具14(図5参照)によって締結されているとともに、開口部の外周に形成された嵌合部15には金属製のバンド16が嵌着されている。
ハウジング11のバンド16の反対側の端部には円筒形状に形成された連結具17が筒心と直交する方向に挿通されて固定されており、連結具17はリニアアクチュエータ10を搬送装置1のフレーム2に水平面内で回転自在に枢支するための枢軸3を垂直に軸架し得るように構成されている。
図4で参照されるように、ハウジング11の最中合わせされた第一シェル12と第二シェル13との合わせ面間には、支持部18と機構部19とがそれぞれ形成されている。
ハウジング11の支持部18には補強筒20の一端部が、第一シェル12と第二シェル13との間に挟み込まれて支持されており、補強筒20は機械的強度の大きい材料の一例である鉄が使用されて丸パイプ形状に形成されている。
補強筒20の内周には支持筒21の一端部が挿通されて支持されている。支持筒21は樹脂が使用されて外径が補強筒20の内径と等しい丸パイプ形状に形成されており、補強筒20の内周に外周が嵌入されることにより、補強筒20に強度を補強された状態で支持されている。
図4および図5に示されているように、支持筒21の内周面には雌ねじ部材を回り止めするための回り止め部22が一対、略全長にわたってそれぞれ敷設されており、両回り止め部22、22は軸方向に一定幅一定高さに延在する細長いキー形状にそれぞれ形成されている。
図4(b)に示されているように、支持筒21の先端部の外周には鍔部23が突設されており、鍔部23の支持部18側の端面には補強筒20の先端面が対向している。支持筒21の先端開口部には外周に鍔部を有する円筒形状に形成されたプラグ24が嵌入されており、プラグ24と鍔部23との当接面間にはシールリング25が挟設されている。
また、プラグ24の内周面と移動筒36の外周面との摺接面間にもシールリング26が挟設されている。
プラグ24の外側には締結キャップ27が被せ付けられており、締結キャップ27は鍔部23に係合することにより、プラグ24やシールリング25、26を支持筒21に締結するように構成されている。
支持筒21の筒心上にはシャフト30が軸架されている。シャフト30の支持筒21に対応する領域の外周には送り用の雄ねじ部31が形成されており、雄ねじ部31には雌ねじ部32が螺合された雌ねじ部材としてのナット33が進退自在に装着されている。
ナット33の機構部19側の端部における外周部には、キー溝形状に形成された回り止め部34が一対それぞれ没設されており、両回り止め部34、34は支持筒21の内周面の一対の回り止め部22、22に軸方向に摺動自在にそれぞれ嵌合されている。
したがって、ナット33は支持筒21に回り止め部22、34によって回り止めされた状態で、軸方向に摺動するようになっている。
ナット33の外周面には連結用雄ねじ部35aが形成されており、ナット33の連結用雄ねじ部35aには、移動筒36の一端部の内周面に形成された連結用雌ねじ部35bが螺合されている。
移動筒36は支持筒21より長い丸パイプ形状に形成されており、先端部が支持筒21に嵌着されたプラグ24から先方に突き出されている。移動筒36の中間部はプラグ24によって摺動自在に支承された状態になっており、移動筒36の外周面とプラグ24の内周面との間はシールリング26によってシールされている。
移動筒36のナット33と反対側の端部には一対の長孔37、37が、互いに対向した位置で軸方向に延在するようにそれぞれ開設されており、移動筒36の先端開口部には連結具38が摺動自在に嵌入されている。
連結具38は外径が移動筒36の内径と略等しい円柱形状に形成されており、突出側の端部には移動筒36の荷重受け面である先端面に対向するように押圧部としての鍔部39が、移動筒36の外径と略等しい外径を有する円柱形の鍔形状に形成されている。
連結具38の嵌入部には長孔40が軸方向に延在するように径方向に開設されており、長孔40は移動筒36の長孔37、37に対向するように設定されている。
連結具38の嵌入側端部にはシールリング41が嵌着されており、シールリング41は連結具38の外周面と移動筒36の内周面との間をシールするように設定されている。
連結具38の突出側端面の中心線上には工具挿入穴42が没設されており、連結具38は工具挿入穴42に挿入された工具によって回転されることにより、長孔40と移動筒36の長孔37、37とを位置合わせされるようになっている。
図4(a)、図5および図6に示されているように、第一シェル12の合わせ面にはシールリング嵌入溝43が機構部19を取り囲むように配されて没設されており、シールリング嵌入溝43にはシールリング44が嵌入されている。シールリング44は機構部19を取り囲むリング形状に形成されているとともに、支持筒21に対応する部位には支持筒21の外径と等しい内径を有する円形リング形状の支持筒用シールリング部45が一体に形成されている。
支持筒用シールリング部45が支持筒21の外周に嵌着された状態で、シールリング嵌入溝43に嵌入されたシールリング44が第一シェル12と第二シェル13との間に挟み込まれると、シールリング44は支持筒用シールリング部45と共に、ハウジング11の機構部19の内側空間を外気からシールした状態になる。
図2および図6に示されているように、第一シェル12の機構部19の中間部にはハウジングと一体に形成されたモータ装着部46が、合わせ面と反対方向に突出するように設けられており、モータ装着部46にはモータ47がその中心線が第一シェル12と第二シェル13との合わせ面と直交するように装着されている。すなわち、モータ47のモータハウジング48はモータ装着部46に合わせ面と反対側から挿入されてビス等によって第一シェル12に締結されている。
モータハウジング48の開口部を塞ぐブラシホルダ49には、ターミナル50が第一シェル12と第二シェル13との合わせ面に直交するように突設されている。
ターミナル50は、絶縁性を有する樹脂が使用されて形成されたホルダ51と、ホルダ51に保持された複数本のターミナルプレート52とを備えており、ホルダ51はブラシホルダ49に固定されている。
第二シェル13のターミナル50に対向する部位には、雌カプラ部53が合わせ面と反対側に突出するように一体的に形成されており、雌カプラ部53にはターミナル50が嵌入されて露出した状態になっている。
このようにターミナル50が雌カプラ部53の内部で露出することにより、ダイレクトカプラ54がリニアアクチュエータ10に一体的に構成されている。このダイレクトカプラ54は第一シェル12と第二シェル13とを最中合わせに組み付けることにより組み立てることができる。
図6に示されているように、モータ47の回転軸55はハウジング11の機構部19の内部に挿入されており、第一シェル12に配置された第一軸受56と、第二シェル13に配置された第二軸受57とによって両持ち支持されている。
回転軸55の外周における第一軸受56と第二軸受57との間にはウオーム58が形成されており、ウオーム58はシャフト30に軸架されたウオームホイール59に噛合されている。
図6および図4(a)に示されているように、ウオームホイール59はシャフト30の雄ねじ部31に隣接する部位にスプライン結合されることにより、軸方向に摺動自在で一体的に回転するように結合されている。すなわち、ウオームホイール59の軸孔の内周面には雌スプライン60aが刻設され、シャフト30の外周面における雄ねじ部31の隣接する部位には雄スプライン60bが刻設されており、雌スプライン60aと雄スプライン60bとがスプライン結合されている。
図4(a)に示されているように、ハウジング11の機構部19におけるシャフト30のウオームホイール59よりも連結具17寄りの部位には、軸受設置部61が形成されており、軸受設置部61には深溝玉軸受62が設置されている。シャフト30は深溝玉軸受62によって回転自在に支承されている。
深溝玉軸受62はシャフト30のラジアル荷重だけでなくシャフト30のスラスト荷重も支承し得るようにサイズが大きめに設定されており、軸受設置部61は深溝玉軸受62のアウタレースの外周面を摺動させる構造に構成されている。
このようにシャフト30を回転自在に支承するラジアル転がり軸受をサイズが大きめの深溝玉軸受62によって構成し、外周面で摺動し得るように設定することにより、シャフト30のスラスト荷重を支承するスラスト軸受を省略することができる。
ハウジング11における軸受設置部61に隣接する部位には、ワンウエイクラッチ設置部63が軸受設置部61と連続して形成されており、ワンウエイクラッチ設置部63にはワンウエイクラッチ64が設置されている。
ワンウエイクラッチ64は有底円筒形状のクラッチケース65と、クラッチケース65にシャフト30の外周面に転動自在に当接するように収納された複数本のローラ66とを備えており、ローラ66がクラッチケース65の内周面とシャフト30の外周面とに楔状に噛合することにより、シャフト30の一方向の回転時にクラッチケース65とシャフト30とを連結するように構成されている。ワンウエイクラッチ64のクラッチケース65は深溝玉軸受62のアウタレースのみに接している。
ハウジング11におけるワンウエイクラッチ設置部63と隣接する部位には、ブレーキプレート設置部67が形成されている。ブレーキプレート設置部67にはベースプレート68A、ブレーキプレート68Bおよびブレーキワッシャ68Cが、連結具17側から順に設置されており、ベースプレート68A、ブレーキプレート68Bおよびブレーキワッシャ68Cはシャフト30のワンウエイクラッチ64よりも連結具17寄りの端部外周にそれぞれ回転自在に装着されている。
ベースプレート68Aは略円形リング形状に形成されており、外周に突設された一対の係合部がブレーキプレート設置部67にそれぞれ係合されることにより、ブレーキプレート設置部67に回り止めされている。
ブレーキプレート68Bはベースプレート68Aよりも小径の略円形リング形状に形成されており、ベースプレート側主面に突設された複数の係合凸部がベースプレート68Aの各係合凹部にそれぞれ係合されることにより、ベースプレート68Aすなわちブレーキプレート設置部67に回り止めされている。
ブレーキワッシャ68Cは外形が略八角形で中心にシャフト挿通孔を有する平板形状に形成されており、ワンウエイクラッチ64のクラッチケース65のブレーキプレート側主面に没設された収容穴に嵌入されることにより、クラッチケース65に回り止めされている。したがって、ブレーキプレート68Bとブレーキワッシャ68Cとの合わせ面によって制動面が構成されている。
図4(a)および図8に示されているように、シャフト30のベースプレート68Aよりも連結具17寄りの端部外周には、耐摩耗性を有するワッシャ68Dが装着されており、シャフト30のワッシャ68Dよりも連結具17寄りの端部外周には、抜止部材としてのナット68Eが螺着されている。
図8(b)に示されているように、ワッシャ68Dは略円形リング形状に形成されており、外周には一対の係合爪a、aがそれぞれ形成されている。
ワッシャ68Dは弾性力を有する材料が使用されて塑性加工によって一体成形されており、耐摩耗用の熱処理が施されている。
図8(a)に示されているように、ワッシャ68Dの一対の係合爪a、aが六角形のナット68Eの一対の側面に係合されることにより、ワッシャ68Dはナット68Eすなわちシャフト30と一体回転するようになっている。
ブレーキプレート設置部67に組み付けられた状態において、ワッシャ68Dとベースプレート68Aとの対向面は当接しないようになっている。すなわち、ワッシャ68Dとベースプレート68Aとは制動面を構成しないようになっている。
図4(a)および図7に示されているように、ハウジング11の機構部19におけるウオーム58の軸受設置部61と反対側の片脇には、ポテンショセンサ設置部69が形成されており、ポテンショセンサ設置部69にはポテンショセンサ70がシャフト30と平行方向に設置されている。
ポテンショセンサ70のセンサ軸71はウオーム58に対向されており、センサ軸71にはドリブンギヤ72が一体回転するように固定されている。
ハウジング11の機構部19におけるポテンショセンサ70のシャフト30側の部位には、リダクションギヤ軸73が平行に軸架されており、リダクションギヤ軸73には互いに一体的に回転する大径リダクションギヤ74および小径リダクションギヤ75が回転自在に支承されている。小径リダクションギヤ75にはドリブンギヤ72が噛合されており、大径リダクションギヤ74にはシャフト30と一体回転するピニオン76が噛合されている。ピニオン76はウオームホイール59に同軸に配置されて一体成形されており、シャフト30にスプライン結合されている。
したがって、シャフト30の回転はピニオン76、大径リダクションギヤ74、小径リダクションギヤ75、ドリブンギヤ72を経由してセンサ軸71に伝達される。ポテンショセンサ70はセンサ軸71の回転量を直線運動に変換して、電圧の大きさに変換するように構成されている。
次に、作用および効果を説明する。
予め、リニアアクチュエータ10は搬送装置1に図1に示されているように組み付けられる。すなわち、枢軸3が搬送装置1のブラケット4Aに挿通されてリニアアクチュエータ10の連結具17に挿通されることにより、リニアアクチュエータ10は枢軸3によって搬送装置1のフレーム2に水平面内で回転自在に枢支される。他方、リニアアクチュエータ10の移動筒36側の連結具38に駆動ユニット8のレバー6の圧縮コイルスプリング9が係止される。
リニアアクチュエータ10が搬送装置1に組み付けられた後に、モータ47が正方向に回転運転されると、回転軸55の駆動力がウオーム58およびウオームホイール59を介してシャフト30に伝達される。
この正回転時にはワンウエイクラッチ64とシャフト30との連結が解除されるために、シャフト30のみが正回転する。この際には、ワンウエイクラッチ64に固定されたブレーキワッシャ68Cとブレーキプレート68Bとの間の制動力は、起こらない。
シャフト30がモータ47によって正回転されると、ナット33は支持筒21に沿って前進される状態になるために、ナット33に連結された移動筒36は支持筒21から押し出されて行く。
移動筒36の前進によって移動筒36の連結具38に連結されたレバー6が、図1において時計回り方向に回動されるため、駆動ユニット8の駆動輪8aを床面に押接される。
この状態で、駆動ユニット8の駆動輪8aがモータ8bによって回転駆動されると、搬送装置1は駆動ユニット8によってアシストされる状態になる。
他方、シャフト30の正回転はピニオン76、大径リダクションギヤ74、小径リダクションギヤ75、ドリブンギヤ72を経由してセンサ軸71に減速されて伝達される。
センサ軸71の回転数はポテンショセンサ70によって電圧値に変換されて、搬送装置1の作動を制御するコントローラ(図示せず)に送信される。
所定のポテンショ電圧を検出すると、コントローラはモータ47を自動的に止める。
モータ47の運転が停止されると、駆動ユニット8からの反力がナット33へ、ナット33を後退させる方向の力として移動筒36を介して作用する状態になるために、シャフト30には移動筒36すなわち負荷側から逆回転させようとする負荷側逆回転作用力が、ナット33の雌ねじ部32およびシャフト30の送り用雄ねじ部31の作用によって加わる。
この負荷側逆回転作用力はクラッチケース65とシャフト30とを連結させるように作用するために、ワンウエイクラッチ64のクラッチケース65の底面に回り止めされたブレーキワッシャ68Cとハウジング11に固定のベースプレート68Aに回り止めされたブレーキプレート68Bとの合わせ面によって制動面が形成され、シャフト30は逆回転を阻止される。
したがって、リニアアクチュエータ10は駆動ユニット8の駆動輪8aを床面に押接させた状態を維持することができる。
モータ47が逆方向に回転運転されると、回転軸55の逆回転駆動力はウオーム58およびウオームホイール59を介してシャフト30に伝達される。
シャフト30がモータ47によって逆回転されると、ナット33は支持筒21に沿って後退される状態になるために、ナット33に連結された移動筒36は支持筒21に引き込まれて行く。
移動筒36の後退によって移動筒36の連結具38に連結されたレバー6が、図1において反時計回り方向に回動されるため、駆動ユニット8の駆動輪8aが床面から浮かされる。
この状態では、搬送装置1は駆動ユニット8によってアシストされない状態になる。
この際にはシャフト30が逆回転するために、ワンウエイクラッチ64はシャフト30と噛み合うが、ブレーキプレート68Bとブレーキワッシャ68Cとの間の制動力は、モータ47のシャフト30に対する駆動力よりも小さく設定されているので、ワンウエイクラッチ64はハウジング11に対して空回りすることにより、シャフト30のハウジング11に対する逆回転を許容する。
つまり、シャフト30がハウジング11に対して逆回転することにより、ナット33を支持筒21に沿って後退させるので、ナット33に連結された移動筒36を支持筒21に引き込むことができる。
他方、シャフト30の逆回転はピニオン76、大径リダクションギヤ74、小径リダクションギヤ75、ドリブンギヤ72を経由してセンサ軸71に減速されて伝達される。
センサ軸71の回転数はポテンショセンサ70によって電圧値に変換されて、搬送装置1の作動を制御するコントローラ(図示せず)に送信される。
所定のポテンショ電圧を検出すると、コントローラはモータ47を自動的に止める。
モータ47の運転が停止されると、移動筒36には駆動ユニット8の荷重によってナット33に後退させる方向の力が作用する状態になるが、負荷側逆回転力がシャフト30に常に加わったとしても、シャフト30の逆回転は前述した作用によって防止されることになる。
ところで、シャフト30がモータ47によって逆回転される際に、駆動ユニット8が不慮に固定された場合には、リニアアクチュエータに引き荷重が加わったような状態になる。
リニアアクチュエータに引き荷重が加わると、雄ねじ部31と雌ねじ部32との作用によって、シャフト30には連結具17と反対方向に付勢する引張力が加わるので、シャフト30の端部に固定されたナット68Eがワッシャ68Dを挟んでベースプレート68Aの連結具17側である裏面に押接してしまう。
このように、ナット68Eがワッシャ68Dを挟んでベースプレート68Aに押接した状態で、ナット68Eおよびワッシャ68Dがシャフト30と共に逆回転すると、ナット68Eとワッシャ68Dとの合わせ面間およびワッシャ68Dとベースプレート68Aとの合わせ面間において摺動が発生する可能性がある。
しかし、本実施の形態においては、ワッシャ68Dはナット68Eに回り止めされているために、ナット68Eとワッシャ68Dとの間での摺動は発生しない。したがって、ナット68Eとワッシャ68Dとの間の摩擦によって摩耗粉が発生する事態は、未然に防止することができる。
他方、ワッシャ68Dとベースプレート68Aとの間での摺動は発生するが、ワッシャ68Dおよびベースプレート68Aは耐摩耗性を有するので摩擦による摩耗粉が発生する事態は未然に防止することができる。
図9は本発明の他の実施の形態であるリニアアクチュエータを示しており、図4(a)に相当する正面断面図である。
本実施の形態が前記実施の形態と異なる点は、ワンウエイクラッチ64、ベースプレート68A、ブレーキプレート68Bおよびブレーキワッシャ68Cが省略されており、ナット68Eがワッシャ68Dを挟んで深溝玉軸受62のインナレースを締結している点である。
なお、ワンウエイクラッチ設置部63およびブレーキプレート設置部67の内部には、カラー68Fが嵌装されている。
本実施の形態によれば、ワンウエイクラッチ64、ベースプレート68A、ブレーキプレート68Bおよびブレーキワッシャ68Cが省略されているので、リニアアクチュエータは押し引きに兼用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、リニアアクチュエータ10は移動筒36の伸長によって負荷を移動させるように構成するに限らず、すなわち、押し勝手に構成するに限らず、リニアアクチュエータ10の移動筒36の短縮によって負荷を移動させるように、すなわち引き勝手に構成してもよい。
前記実施の形態においては、リニアアクチュエータが医療・介護用機器に使用される場合について説明したが、本発明に係るアクチュエータはこれに限らず、自動車電装品等の用途にも適用することができる。
本発明の一実施の形態であるリニアアクチュエータが使用された医療・介護用パワーアシスト搬送装置を示す正面図である。 本発明の一実施の形態であるリニアアクチュエータを示す正面図である。 平面図である。 機構部を示す平面断面図である。 支持部を示す平面断面図である。 (a)は図3のa−a線に沿う側面断面図、(b)は図3のb−b線に沿う側面断面図である。 図4(a)のVI−VI線に沿う側面断面図である。 図4(a)のVII−VII線に沿う一部省略側面断面図である。 図4(a)のVIII部を示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態であるリニアアクチュエータを示しており、図4(a)に相当する正面断面図である。
符号の説明
1…医療・介護用パワーアシスト搬送装置(医療・介護用機器)、2…フレーム、3…枢軸、4A、4B…ブラケット、5…アーム、6…レバー、7…ベース、8…駆動ユニット、8a…駆動輪、8b…モータ、9…圧縮コイルスプリング、10…リニアアクチュエータ、11…ハウジング、12…第一シェル(第一分割体)、13…第二シェル(第二分割体)、14…締結具、15…嵌合部、16…バンド、17…連結具、18…支持部、19…機構部、20…補強筒、21…支持筒、22…回り止め部、23…鍔部、24…プラグ、25、26…シールリング、27…締結キャップ、30…シャフト、31…雄ねじ部、32…雌ねじ部、33…ナット(雌ねじ部材)、34…回り止め部、35a…連結用雄ねじ部、35b…連結用雌ねじ部、36…移動筒、37…長孔、38…連結具、39…鍔部(押圧部)、40…長孔、41…シールリング、42…工具挿入穴、43…シールリング嵌入溝、44…シールリング、45…支持筒用シールリング部、46…モータ装着部、47…モータ、48…モータハウジング、49…ブラシホルダ、50…ターミナル、51…ホルダ、52…ターミナルプレート、53…雌カプラ部、54…ダイレクトカプラ、55…回転軸、56…第一軸受、57…第二軸受、58…ウオーム、59…ウオームホイール、60a…雌スプライン、60b…雄スプライン、61…軸受設置部、62…深溝玉軸受(スラスト軸受兼用ラジアル転がり軸受)、63…ワンウエイクラッチ設置部、64…ワンウエイクラッチ、65…クラッチケース、66…ローラ、67…ブレーキプレート設置部、68A…ベースプレート、68B…ブレーキプレート、68C…ブレーキワッシャ、68D…ワッシャ、68E…ナット(抜止部材)、68F…カラー、69…ポテンショセンサ設置部、70…ポテンショセンサ、71…センサ軸、72…ドリブンギヤ、73…リダクションギヤ軸、74…大径リダクションギヤ、75…小径リダクションギヤ、76…ピニオン。

Claims (3)

  1. 雄ねじ部を有するシャフトと、このシャフトにモータの回転を減速して伝達する減速装置と、前記雄ねじ部に螺合して前記シャフトの正逆回転によって進退する雌ねじ部材と、この雌ねじ部材に固定されてハウジングに対して進退する移動筒と、前記シャフトの回転時のスラスト力を受けて制動するベースプレートと、前記シャフトの一方向の回転により前記シャフトと連結され一体に回転して前記ベースプレートとの間で制動力を発生するワンウエイクラッチとを備えているリニアアクチュエータであって、
    前記ベースプレートおよび前記ワンウエイクラッチが前記シャフトの前記雄ねじ部と反対側端部に設置されているとともに、この端部に抜止部材が固定されており、この抜止部材と前記ベースプレートとの間には耐摩耗性を有する一対のワッシャが介設されており、片方のワッシャが前記抜止部材に回り止めされていることを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 前記ワッシャには前記抜止部材に係合する係合爪が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
  3. 雄ねじ部を有するシャフトと、このシャフトを回転自在に支承する軸受と、前記シャフトにモータの回転を減速して伝達する減速装置と、前記雄ねじ部に螺合して前記シャフトの正逆回転によって進退する雌ねじ部材と、この雌ねじ部材に固定されてハウジングに対して進退する移動筒と、を備えているリニアアクチュエータであって、
    前記シャフトの前記雄ねじ部と反対側端部に抜止部材が固定されており、この抜止部材と前記軸受との間には耐摩耗性を有するワッシャが介設されており、このワッシャは前記抜止部材に回り止めされていることを特徴とするリニアアクチュエータ。
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