JP2007154118A - 木炭および/または炭末色素の微粉末、マスターバッチ及び成形体 - Google Patents
木炭および/または炭末色素の微粉末、マスターバッチ及び成形体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】安全性が高い食品添加物である木炭および/または炭末色素を微粉末化すること。微粉末を用いて高分散性のマスターバッチ、及びこれを用いてフィルム、繊維等の各種合成樹脂製品の成形体を提供すること。
【解決手段】木炭および/または炭末色素からなる微粉末であって、その微粉末の70%以上が平均粒子径0.5〜30μmの範囲に分布している微粉末。微粉末が、ミル内の円周内に均等分割した位置に複数の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設け、その1個以上が原料供給ノズルであるジェットミルを用いて粉砕して得られる微粉末。
【選択図】なし
【解決手段】木炭および/または炭末色素からなる微粉末であって、その微粉末の70%以上が平均粒子径0.5〜30μmの範囲に分布している微粉末。微粉末が、ミル内の円周内に均等分割した位置に複数の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設け、その1個以上が原料供給ノズルであるジェットミルを用いて粉砕して得られる微粉末。
【選択図】なし
Description
本発明は、木炭および/または炭末色素の微粉末を含有する新規な黒色のマスターバッチに関する。更に詳しくは、フィルム、合成繊維等の各種成形体の原料として好適に用いられ、分散性及び消臭性に優れたマスターバッチに関する。
一般に木炭は、粒子径がカーボンブラックのように微細でないため、50〜100μm程度の大きさであっても微粒子として取り扱われている。しかし、この大きさでは木炭のマスターバッチ化は実用性がなかった。すなわち、木炭および/または炭末色素が樹脂と充分に混合できず、マスターバッチ中に木炭が良好に分散できないので、これを用いたフィルムや繊維等の成形体において、木炭の粗大粒子による強度不足や加工不良が生じるおそれがあった。
木炭のマスターバッチ化に際しては、木炭の微粒子化が必要である。
一般的な竹炭や植物炭末色素の分散方法としてボールミル(ポットミル)等にて長時間の分散があるが、30μm以下の微粒子とするのは現実的でなく、一般に木炭および/または炭末色素の微粒子化は困難であった。
特許文献1には、ポリエステル樹脂80〜99.5重量%と竹炭の微粉末0.5〜20重量%とを含有してなるマスターバッチが開示されている。そして、竹炭の粒子径は0.1〜100μmと非常に広い範囲が記載されているが、具体例は記載されておらず、また、微粒子化の具体的な方法も記載されていない。
一般的な竹炭や植物炭末色素の分散方法としてボールミル(ポットミル)等にて長時間の分散があるが、30μm以下の微粒子とするのは現実的でなく、一般に木炭および/または炭末色素の微粒子化は困難であった。
特許文献1には、ポリエステル樹脂80〜99.5重量%と竹炭の微粉末0.5〜20重量%とを含有してなるマスターバッチが開示されている。そして、竹炭の粒子径は0.1〜100μmと非常に広い範囲が記載されているが、具体例は記載されておらず、また、微粒子化の具体的な方法も記載されていない。
更に、木炭、特に竹炭は食品類への接触及び添加対象となる素材であり、この分散には衛生性と共に乾式での微細化という困難がある。
このような微細化の方法としては、機械的な衝撃による各種の粉砕や分散機が用いられる。例えば二本ロールにて板状にして分散させる方法、炭末色素と可食樹脂との高粘度混合物を3本ロールにて分散させる方法、中粘度状態で高速アジテーターミルで分散する方法、溶剤分を少なくした状態で炭末色素と可食樹脂とをボールミルによる衝撃を加える方法等が検討されている。しかし、これらの方法は、竹炭や炭末色素単独の(樹脂や溶剤を併用しない系の)微細化ではないため、余分な樹脂成分等が混入される。
特開平9−77907号公報
このような微細化の方法としては、機械的な衝撃による各種の粉砕や分散機が用いられる。例えば二本ロールにて板状にして分散させる方法、炭末色素と可食樹脂との高粘度混合物を3本ロールにて分散させる方法、中粘度状態で高速アジテーターミルで分散する方法、溶剤分を少なくした状態で炭末色素と可食樹脂とをボールミルによる衝撃を加える方法等が検討されている。しかし、これらの方法は、竹炭や炭末色素単独の(樹脂や溶剤を併用しない系の)微細化ではないため、余分な樹脂成分等が混入される。
本発明は、木炭および/または炭末色素を微粉末化することによって、粒子の分散が良好なマスターバッチを提供することを目的とする。更に、粗大粒子がなく外観良好で、消臭・抗菌効果を有する成形体を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の第1の発明は、木炭および/または炭末色素からなる微粉末であって、その微粉末の70%以上が平均粒子径0.5〜30μmの範囲に分布している微粉末である。
第2の発明は、微粉末が、ミル内の円周内に均等分割した位置に複数の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設け、その1個以上が原料供給ノズルであるジェットミルを用いて粉砕して得られる第1の発明に記載の微粉末である。
第3の発明は、第1または第2の発明に記載の微粉末0.5〜50重量%と、合成樹脂50〜99.5重量%とを含むマスターバッチである
第4の発明は、木炭が、竹炭である第1〜3の発明いずれかに記載のマスターバッチである。
第5の発明は、炭末色素が、植物炭末色素、カカオ炭末色素、骨炭色素、油煙色素のいずれかである第1〜第3の発明いずれかに記載のマスターバッチである。
第6の発明は、合成樹脂がオレフィン系樹脂である第3〜第5の発明いずれかに記載のマスターバッチである。
第7の発明は、合成樹脂がポリエステル系樹脂である第3〜第5の発明いずれかに記載のマスターバッチである。
第8の発明は、第3〜第7の発明いずれか記載のマスターバッチを用いて得られる成形体である。
本発明の微粉末は、木炭および/または炭末色素からなり、その70%以上が平均粒子径0.5〜30μmの範囲に分布しているので、分散が良好である。
本発明の微粉末は、ミル内の円周内に均等分割した位置に複数の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設け、その1個以上が原料供給ノズルであるジェットミルを用いて粉砕して得られるので、良好な微粉末が効率よく得られる。
本発明のマスターバッチは、上記微粉末0.5〜50重量%と、合成樹脂50〜99.5重量%とを含むので、微粉末の粉砕が効率的に行える。よって、微粉末の粒度分布がシャープになる。
本発明のマスターバッチは、木炭が竹炭、または炭末色素が植物炭末色素、カカオ炭末色素、骨炭色素、油煙色素のいずれかなので、食品と直接接触する可能性のある包装材料原料としても用いることができる。
本発明のマスターバッチは、合成樹脂がオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂なので、食品類への接触等に制限がないマスターバッチが得られる。
本発明の成形体は、上記マスターバッチを用いて得られるので、混合不均一、分散不良、粗大粒子による強度不足、成形性不良等が解決でき、成形体として優れた黒色着色を有し、脱臭効果、抗菌効果、乾燥能力等を有する。成形体のうち、フィルムや糸はその製造上、木炭の高度な分散性を要求するが、これらにおいても良好な成形性を有する。また、本発明の成形体は、食品類への接触に優れ衛生性も有する。
従来の木炭および/または炭末色素の微粉末を原料としたマスターバッチを用いたフィルムは、粗大異物による問題が多かったが、上記の如く木炭および/または炭末色素の粒径と分布を規定することで、従来のカーボンブラックマスターバッチと遜色ないレベルのフィルム用、繊維用マスターバッチが提供できる。
また、本発明は、カーボンブラックのような石油製品由来の色素を用いずに、植物を原料とした天然系の材料に由来する色素を用いるものであり、石油製品からの残留成分に起因する問題も生じない。
また、本発明は、カーボンブラックのような石油製品由来の色素を用いずに、植物を原料とした天然系の材料に由来する色素を用いるものであり、石油製品からの残留成分に起因する問題も生じない。
<木炭および/または炭末色素>
本発明で用いられる木炭は、食品衛生法で既存添加物、製造用剤として認められているものである。木炭としては竹炭、シラカバ炭、ウバメガシ炭等が挙げられる。これらは黒色素であり、食品類の濾過等に用いられる。
本発明で用いられる木炭は、食品衛生法で既存添加物、製造用剤として認められているものである。木炭としては竹炭、シラカバ炭、ウバメガシ炭等が挙げられる。これらは黒色素であり、食品類の濾過等に用いられる。
本発明で用いられる炭末色素は、食品衛生法で既存添加物、着色料として認められているものである。炭末色素としては植物炭末色素、カカオ炭末色素、骨炭色素、油煙色素等が挙げられる。これらは黒色素であり、食品類の着色に用いられる。また、植物炭末色素とは、植物体を水蒸気賦活法で高温に加熱し、炭化して得られるものである。
本発明では、竹炭や植物炭末色素が好ましく用いられる。
本発明では、竹炭や植物炭末色素が好ましく用いられる。
木炭および/または炭末色素は、カーボンブラックのようにそのままの状態で微粒子としての利用が困難であるため、粉砕機にて微細化した後に用いられる。本発明では、用いられる木炭および/または炭末色素の微粉末の少なくとも70%以上が粒子径0.5〜30μmの範囲に分布していることが必要である。さらに70%以上が0.5〜5μmの範囲に分布していることがより好ましい。残りの30%未満の粒子径は、その用途にもよるが100μm以下が好ましく、更には70%以下、特には50%以下が好ましい。
尚、本発明でいう粒子径とは、粒度分布を測定し、得られた粒子径(メジアン径)によって示したものである。粒度分布の測定には、堀場製作所LA−910を使用した。木炭の微粒子は、真円に近く粒子形状が整ったものが好ましい。
<木炭および/または炭末色素の微粉末化処理>
木炭および/または炭末色素の微粉末化で用いられる粉砕機は特に限定されず、ミル内の円周内を均等分割した位置に粉砕ノズルが複数個配置され、その粉砕ノズルの間や上部に原料ノズルが設置されている一般のジェットミル等を用いることができる。材料等の温度上昇等の支障が生じなければ長時間粉砕することができる。
木炭および/または炭末色素の微粉末化で用いられる粉砕機は特に限定されず、ミル内の円周内を均等分割した位置に粉砕ノズルが複数個配置され、その粉砕ノズルの間や上部に原料ノズルが設置されている一般のジェットミル等を用いることができる。材料等の温度上昇等の支障が生じなければ長時間粉砕することができる。
また、ミル内の円周内を均等分割した位置に粉砕ノズルが複数個配置され、その1個以上が原料供給ノズルとなっているジェットミルがより好ましい。例えば、4〜10個の複数の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設けた構造が挙げられる。
円周内を均等に分割した位置より複数の高圧ジェット気流を噴射し、その少なくとも1個が原料供給ノズルであると、同心円状の旋回渦が形成でき、上記の一般のジェットミルにおける問題である高圧気流の偏向をなくすことができるので、高圧気流を効率的に粉砕に活用することができる。
この方法によれば、高圧ガスエネルギーで木炭粒子が加速され、効率の良い粒子間衝突によりシャープな粒度分布が得られる。
円周内を均等に分割した位置より複数の高圧ジェット気流を噴射し、その少なくとも1個が原料供給ノズルであると、同心円状の旋回渦が形成でき、上記の一般のジェットミルにおける問題である高圧気流の偏向をなくすことができるので、高圧気流を効率的に粉砕に活用することができる。
この方法によれば、高圧ガスエネルギーで木炭粒子が加速され、効率の良い粒子間衝突によりシャープな粒度分布が得られる。
本発明の木炭および/または炭末色素の微粉末は、合成樹脂成形体の他、インキ、塗料等の用途に好適に用いられる。
<合成樹脂>
本発明のマスターバッチで用いられる合成樹脂は、食品類への接触等に制限がなく、食品用包装材として用いられている熱可塑性樹脂が好ましい。特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル樹脂等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、テレフタル酸とエチレングリコールとの重合により合成されるポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
本発明のマスターバッチで用いられる合成樹脂は、食品類への接触等に制限がなく、食品用包装材として用いられている熱可塑性樹脂が好ましい。特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル樹脂等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、テレフタル酸とエチレングリコールとの重合により合成されるポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
<マスターバッチ>
本発明のマスターバッチは、木炭および/または炭末色素の微粉末0.5〜50重量%と、合成樹脂50〜99.5重量%とを混合し、公知の方法で溶融混練して得られる。
本発明のマスターバッチは、木炭および/または炭末色素の微粉末0.5〜50重量%と、合成樹脂50〜99.5重量%とを混合し、公知の方法で溶融混練して得られる。
<成形体>
本発明の成形体は、マスターバッチと合成樹脂とを混合後、公知の方法で溶融混練し成形して得られる。成形体としてはフィルム、繊維等が挙げられる。合成樹脂としては、上記のマスターバッチで用いられる合成樹脂として挙げられたものが好ましく用いられる。
成形体における各構成成分の配合は、マスターバッチ10〜40重量%、合成樹脂60〜90重量%が好ましい。
尚、マスターバッチや成形体においては、必要に応じて分散剤、滑剤、着色剤等、公知の添加剤を用いることができる。
本発明の成形体は、マスターバッチと合成樹脂とを混合後、公知の方法で溶融混練し成形して得られる。成形体としてはフィルム、繊維等が挙げられる。合成樹脂としては、上記のマスターバッチで用いられる合成樹脂として挙げられたものが好ましく用いられる。
成形体における各構成成分の配合は、マスターバッチ10〜40重量%、合成樹脂60〜90重量%が好ましい。
尚、マスターバッチや成形体においては、必要に応じて分散剤、滑剤、着色剤等、公知の添加剤を用いることができる。
以下、実施例にて本発明を更に詳細に説明する。以下、%とは重量%、部とは重量部を示す。評価結果は表1に示す。
(製炭工程)
竹を製炭炉内に立てて並べ、上げ木をのせて詰める。たき口から着火し、上げ木が燃え始めた時点でたき口を閉じ、通風口だけ残して、600〜700℃程度の温度で炭化させた。窯口、煙突口を閉じて自然消化させ、その後出炭した。粗粉砕後、800℃で再炭化し、水洗後天日で乾燥し、竹炭を得た。
竹を製炭炉内に立てて並べ、上げ木をのせて詰める。たき口から着火し、上げ木が燃え始めた時点でたき口を閉じ、通風口だけ残して、600〜700℃程度の温度で炭化させた。窯口、煙突口を閉じて自然消化させ、その後出炭した。粗粉砕後、800℃で再炭化し、水洗後天日で乾燥し、竹炭を得た。
(竹炭の粉砕工程1)
ミルの円周内に均等分割した位置に8個の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設けた構造を有し、かつその1個が原料供給ノズルであるジェットミルを用いて竹炭を粉砕し、竹炭微粉末1を得た。
(竹炭の粉砕工程2)
ミルの円周内に均等分割した位置に8個の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設けた構造を有し、その粉砕ノズルの間に原料供給ノズルがあるジェットミルを用いて竹炭を粉砕し、竹炭微粉末2を得た。
(竹炭の粉砕工程3)
ミルの円周内に均等分割した位置に8個の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設けた構造を有し、その粉砕ノズルの上部に原料供給ノズルがあるジェットミルを用いて竹炭を粉砕し、竹炭微粉末3を得た。
ミルの円周内に均等分割した位置に8個の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設けた構造を有し、かつその1個が原料供給ノズルであるジェットミルを用いて竹炭を粉砕し、竹炭微粉末1を得た。
(竹炭の粉砕工程2)
ミルの円周内に均等分割した位置に8個の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設けた構造を有し、その粉砕ノズルの間に原料供給ノズルがあるジェットミルを用いて竹炭を粉砕し、竹炭微粉末2を得た。
(竹炭の粉砕工程3)
ミルの円周内に均等分割した位置に8個の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設けた構造を有し、その粉砕ノズルの上部に原料供給ノズルがあるジェットミルを用いて竹炭を粉砕し、竹炭微粉末3を得た。
(竹炭微粒子の粒径分布の評価)
竹炭微粉末の粒径は、堀場製作所LA−910を使用して粒度分布を測定し、粒径0.5〜30μmの範囲の分布を調べた。
竹炭微粉末の粒径は、堀場製作所LA−910を使用して粒度分布を測定し、粒径0.5〜30μmの範囲の分布を調べた。
[実施例1]
1.フィルムの製造
(マスターバッチ1の作製)
ポリエチレン樹脂75部に対して、竹炭微粉末1を25部混合し、これを溶融押し出ししてマスターバッチ1を作製した。
1.フィルムの製造
(マスターバッチ1の作製)
ポリエチレン樹脂75部に対して、竹炭微粉末1を25部混合し、これを溶融押し出ししてマスターバッチ1を作製した。
(ポリエチレンフィルムの作製)
マスターバッチ1 1/希釈樹脂(ポリエチレン)10の割合で混合後、Tダイにて10μm厚のフィルムを作製した。
マスターバッチ1 1/希釈樹脂(ポリエチレン)10の割合で混合後、Tダイにて10μm厚のフィルムを作製した。
(分散性の評価)
単位面積(1.2m2)あたりのブツ数を目視にて数えた。
(消臭性の評価)
500mlのガラス製三角フラスコの口を下にして、口の直下に発煙している線香を5秒間置いた後、すばやく三角フラスコを横にしてフィルム(1.2m2)を投入し、ガラス栓で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開け、10人が残臭を嗅いで官能評価した。
その時の臭気を以下の評価点数で評価し、平均値を出した。2:臭いがする、1:何の臭いかわかる弱い臭い、0:無臭
単位面積(1.2m2)あたりのブツ数を目視にて数えた。
(消臭性の評価)
500mlのガラス製三角フラスコの口を下にして、口の直下に発煙している線香を5秒間置いた後、すばやく三角フラスコを横にしてフィルム(1.2m2)を投入し、ガラス栓で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開け、10人が残臭を嗅いで官能評価した。
その時の臭気を以下の評価点数で評価し、平均値を出した。2:臭いがする、1:何の臭いかわかる弱い臭い、0:無臭
2.糸の製造
(マスターバッチ4の作製)
ポリエステル樹脂70部に対して、竹炭微粉末1を30部混合し、これをリボン状に溶融押し出しして切断し、ペレット状のマスターバッチ4を作製した。
(紡糸工程)
ポリエステル樹脂83部とマスターバッチ2 17部とを、溶融紡糸機のエクストルーダーに供給し、300℃で加熱溶融し、口径0.3mmの細孔を有する口金の前記細孔から押し出し、冷却筒で冷却空気を吹きつけて固化し、この固化した糸条にオイリングを施した後、円筒形のドラムに巻き取った。
(マスターバッチ4の作製)
ポリエステル樹脂70部に対して、竹炭微粉末1を30部混合し、これをリボン状に溶融押し出しして切断し、ペレット状のマスターバッチ4を作製した。
(紡糸工程)
ポリエステル樹脂83部とマスターバッチ2 17部とを、溶融紡糸機のエクストルーダーに供給し、300℃で加熱溶融し、口径0.3mmの細孔を有する口金の前記細孔から押し出し、冷却筒で冷却空気を吹きつけて固化し、この固化した糸条にオイリングを施した後、円筒形のドラムに巻き取った。
(延伸工程)
巻き取った糸条を延伸機に供給し、温度85℃、延伸速度150m/分で4倍に加熱延伸し、巻縮機で巻縮をかけた後、続いて無緊張下で熱処理し、64mmに切断してステープルとした。
(製綿工程)
ポリエステルのステープルを用いて、常法によりポリエステル綿を製造した。
巻き取った糸条を延伸機に供給し、温度85℃、延伸速度150m/分で4倍に加熱延伸し、巻縮機で巻縮をかけた後、続いて無緊張下で熱処理し、64mmに切断してステープルとした。
(製綿工程)
ポリエステルのステープルを用いて、常法によりポリエステル綿を製造した。
(分散性の評価)
紡糸工程を以下の基準で評価した。○:実用上問題ない、×:問題ある
紡糸工程を以下の基準で評価した。○:実用上問題ない、×:問題ある
(消臭性の評価)
500mlのガラス製三角フラスコの口を下にして、口の直下に発煙している線香を5秒間置いた後、すばやく三角フラスコを横にしてポリエチレン綿5gを投入し、ガラス栓で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開け、10人が残臭を嗅いで官能評価した。
その時の臭気を以下の評価点数で評価し、平均値を出した。2:臭いがする、1:何の臭いかわかる弱い臭い、0:無臭
500mlのガラス製三角フラスコの口を下にして、口の直下に発煙している線香を5秒間置いた後、すばやく三角フラスコを横にしてポリエチレン綿5gを投入し、ガラス栓で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開け、10人が残臭を嗅いで官能評価した。
その時の臭気を以下の評価点数で評価し、平均値を出した。2:臭いがする、1:何の臭いかわかる弱い臭い、0:無臭
[比較例1、2]
実施例1と同様にマスターバッチ2、3、5、6を製造し、これを用いてフィルム及び繊維を製造し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1と同様にマスターバッチ2、3、5、6を製造し、これを用いてフィルム及び繊維を製造し、実施例1と同様に評価を行った。
Claims (8)
- 木炭および/または炭末色素からなる微粉末であって、その微粉末の70%以上が平均粒子径0.5〜30μmの範囲に分布している微粉末。
- 微粉末が、ミル内の円周内に均等分割した位置に複数の高圧ジェット気流を噴射する粉砕ノズルを設け、その1個以上が原料供給ノズルであるジェットミルを用いて粉砕して得られる請求項1に記載の微粉末。
- 請求項1または2に記載の微粉末0.5〜50重量%と、合成樹脂50〜99.5重量%とを含むマスターバッチ。
- 木炭が、竹炭である請求項1〜3いずれかに記載のマスターバッチ。
- 炭末色素が、植物炭末色素、カカオ炭末色素、骨炭色素、油煙色素のいずれかである請求項1〜3いずれかに記載のマスターバッチ。
- 合成樹脂がオレフィン系樹脂である請求項3〜5いずれかに記載のマスターバッチ。
- 合成樹脂がポリエステル系樹脂である請求項3〜5いずれかに記載のマスターバッチ。
- 請求項3〜7いずれか記載のマスターバッチを用いて得られる成形体。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012097151A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | ヒートセットオフ輪インキ組成物 |
JP2013523987A (ja) * | 2010-04-13 | 2013-06-17 | コリア コンポジット テクノロジー シーオー.,エルティーディー., | 炭入りプラスチック包装材及びその製造方法 |
WO2020224183A1 (zh) * | 2019-05-09 | 2020-11-12 | 王金琪 | 一种纳米增韧耐磨塑料母料及制备方法 |
-
2005
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