JP2007152875A - 平版印刷版材料、平版印刷版材料の製版方法および平版印刷方法 - Google Patents

平版印刷版材料、平版印刷版材料の製版方法および平版印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、印刷再開時のスポット汚れ防止性に優れ、耐刷性に優れる平版印刷版材料、平版印刷版材料の製版方法および平版印刷を提供することにある。
【解決手段】支持体上に、(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤、(B)水溶性高分子化合物、(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物および(D)赤外分光増感剤を含有し、機上現像可能である感光層を有する平版印刷版材料であって、該(B)水溶性高分子化合物と、該(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物との質量比(C/B)が1.2以上であることを特徴とする平版印刷版材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンピュータートゥプレートシステム(CTP)に用いられる平版印刷版材料およびそれを用いた製版方法、平版印刷方法に関する。
近年、オフセット印刷用の印刷版の作製技術において、画像のデジタルデータをレーザ光源で直接感光性印刷版に記録するCTPが開発され、実用化が進んでいる。
これらのうち、比較的高い耐刷力を要求される印刷の分野においては、重合可能な化合物を含む画像記録層を有するネガ型の感光層をアルミニウム支持体上に有する印刷版材料を用いることが知られている。なかでも、レーザー光源として安価で、ランニングコストも安く、製版作業も明るい黄色セーフライト下で行えるバイオレットレーザを用いたCTPが普及してきている(例えば、特許文献1参照)。
しかし上記版材は高感度化のためラジカル重合系が用いられ、酸素遮断層を設ける必要があるがこれにより、製造時のコストアップとなるうえ、現像処理時にこの酸素遮断層を取り除くためプレウォッシュ工程が余分に必要であり、さらなるコストダウンのためにも単層化が望まれている。
一方、活性光線の照射により酸を発生し得る化合物、酸で重合し得る結合を少なくとも1つ有する化合物を含有する単層の画像形成材料が知られており(例えば、特許文献2、3、4参照)、これらは紫外線硬化や、赤色または赤外レーザによる光熱変換を利用したものである。
しかしながら、これらの画像形成材料においてもまだ、耐刷力が不十分な場合がある、印刷時印刷を一時停止して、印刷を再開する際にスポット汚れと呼ばれる汚れが発生する場合があるといった問題があった。
特開2000−35673号公報 特開平7−128850号公報 特公平7−103171号公報 特開2002−207293号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、印刷再開時のスポット汚れ防止性に優れ、耐刷性に優れる平版印刷版材料、平版印刷版材料の製版方法および平版印刷を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
1.支持体上に、(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤、(B)水溶性高分子化合物、(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物および(D)赤外分光増感剤を含有し、機上現像可能である感光層を有する平版印刷版材料であって、該(B)水溶性高分子化合物と、該(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物との質量比(C/B)が1.2以上であることを特徴とする平版印刷版材料。
2.前記感光層が、シロキサングリコール共重合体を含有することを特徴とする1に記載の平版印刷版材料。
3.前記感光層が、前記(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤として鉄アレーン錯体化合物を含有することを特徴とする1または2に記載の平版印刷版材料。
4.前記感光層が、前記(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤としてトリハロメチル化合物を含有することを特徴とする1〜3のいずれか1項に記載の平版印刷版材料。
5.前記支持体が、塩酸を含む電解液中で交流粗面化処理されたアルミニウム支持体であることを特徴とする1〜4のいずれか1項に記載の平版印刷版材料。
6.1〜5のいずれか1項に記載の平版印刷版材料を画像露光し、該画像露光後、平版印刷機上で現像処理を行い、平版印刷版を作製することを特徴とする平版印刷版材料の製版方法。
7.6に記載の平版印刷版材料の製版方法により作製された平版印刷版を用いて印刷することを特徴とする平版印刷方法。
本発明によれば、印刷再開時のスポット汚れ防止性に優れ、耐刷性に優れる平版印刷版材料、平版印刷版材料の製版方法および平版印刷が提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明は、支持体上に、(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤、(B)水溶性高分子化合物、(C)該酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物および(D)赤外分光増感剤を含有し、機上現像可能である感光層を有する平版印刷版材料であって、該(B)水溶性高分子化合物と、該(C)該酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物との質量比(C/B)が1.2以上であることを特徴とする。
本発明では、特に水溶性高分子化合物と、酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物との質量比(C/B)を1.2以上とすることにより、印刷再開時のスポット汚れ防止性に優れ、耐刷性に優れる平版印刷版材料が得れれる。
((A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤)
本発明に係る活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤(以下単に光酸発生剤と称する)について説明する。
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な光酸発生剤の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -,PF6 -,AsF6 -,SbF6 -,CF3SO3 -塩を挙げることができる。対アニオンとしてボレート化合物をもつものが酸発生能力が高く好ましい。オニウム化合物の具体的な例を以下に示す。
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。具体的な化合物を以下に例示する。
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。
本発明では、下記一般式(1)で表されるハロゲン化合物が好ましく用いられる。この中でもさらに、下記一般式(1′)で表されるハロゲン化合物が特に、好ましく用いられる。
一般式(1) R1−CY2−(C=O)−R2
一般式(1)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシアノ基を表す。R2は、一価の置換基を表す。R1とR2が結合して環を形成してもよい。Y2はハロゲン原子を表す。
一般式(1′) CY3−(C=O)−X−R3
一般式(1′)中、R3は、一価の置換基を表す。Xは、−O−または−NR4−を表す。R4は、水素原子またはアルキル基を表す。R3とR4が結合して環を形成してもよい。Y3はハロゲン原子を表す。
一般式(1)で表される構造の具体的として、BR1からBR66の化合物が挙げられる。尚、これらの化合物はハロゲン原子を臭素から塩素に置き換えた化合物も本発明においては好適に用いることができる。
本発明においては、これらの中でも特にトリハロメチル基を有するトリハロメチル化合物が好ましく用いられる。
以下にその他の具体的な化合物を例示する。
第4に、鉄アレーン錯体化合物を挙げることができる。本発明では、この鉄アレーン錯体化合物が特に好ましく用いられる。
本発明に用いられる、鉄アレーン錯体化合物は、下記一般式(a)で表される化合物が好ましい。
一般式(a)[A−Fe−B]+-
式中Aは、シクロペンタジエニル基、アルキル置換シクロペンタジエニル基を表す。式中Bはアレーンを表す。式中X-はアニオンを表す。
アレーンは芳香族環を有する化合物を表し、具体例としてはベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、ナフタレン、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、ビフェニル、フルオレン等が挙げられる。X-としては、PF6 -、BF4 -、SbF6 -、AlF4 -、CF3SO3 -等が挙げられる。
鉄アレーン錯体化合物は、重合可能な基を有する化合物に対して0.1〜20質量%の割合で含有することが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。
鉄アレーン錯体化合物としては、特開昭59−219307に記載される化合物等挙げられるが、更に好ましい具体例としては、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−クメン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−フルオレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−ナフタレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−キシレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄テトラフルオロボレート等が挙げられる。
本発明の感光層は、上述のように(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤として鉄アレーン錯体化合物を含むことが好ましくまた、トリハロメチル化合物を含むことが好ましい。
(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤の感光層に対する含有量としては0.5質量%〜10質量%が好ましく、1.5〜5.0質量%の範囲が好ましい。また(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物に対しては、0.1質量%から20質量%であることが好ましく、特に0.1〜10質量%の範囲が好ましい。
(B)水溶性高分子化合物
本発明に係る水溶性高分子化合物は、感光層に含まれる構成成分を担持し得るものであり、感光層は、結合剤として水溶性高分子化合物を含む
本発明に係る水溶性高分子化合物とは、水に対する溶解度(25℃の水100に溶解するg数)が0.1以上であり、分子量(質量平均)が500以上の化合物をいう。
本発明に係る水溶性高分子化合物としては、例えば種々の鹸化度を有するポリビニルアルコール、ヒドロキシスチレンの重合体やその共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルピロリドンやビニルピロリドンの共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸アミド、コーンスターチ、マンナン、ペクチン、寒天、デキストラン、プルラン、にかわ、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、等が挙げられる。
本発明に係る水溶性高分子化合物としては、特に非イオン性親水性基を有する高分子化合物が好ましく用いられる。
分子量としては耐刷性、画像再現性の面から重量平均分子量が1,000〜100,000の範囲が好ましく特に1,000〜50,000の範囲が好ましい。
本発明に係る感光層は化合物として、水溶性高分子化合物以外の化合物を含んでもよいが、化合物の内、水溶性高分子化合物の占める割合は、全結合材に対して、80〜100質量%が好ましく、90〜100%が特に好ましい。
本発明に係る水溶性高分子化合物の含有量としては、感光層に対して、10質量%〜95質量%が好ましく、特に30質量%〜90質量%の範囲が好ましい。
併用できる結合材としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、その他の天然樹脂等が挙げられる。
(非イオン性親水性基を有する高分子化合物)
上記の非イオン性親水性基を有する高分子化合物の非イオン性親水性基とは、水中でイオン化することなく親水性を示す基あるいは結合であり、例えばアルコール性水酸基、芳香族性水酸基、酸アミド基、スルホンアミド基、チオール基、ピロリドン基、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、糖残基などが挙げられる。
非イオン性親水性基を有する高分子化合物としては、現像性の面から、特に非イオン性親水性基を30質量%以上含有する化合物が好ましい。
また、上記非イオン性親水性基を含有する化合物は現像性、画像再現性の面から重量平均分子量が1,000〜50,000のオリゴマーまたは、ポリマーが好ましく、例えば、前記した非イオン性親水性基を側鎖に有する不飽和モノマーを1種又は2種以上重合したポリマーやポリビニルアルコール系ポリマー、多糖類であるセルロース系ポリマー、グルコース系ポリマーがあげられる。
例えば、アミド基を側鎖に有する不飽和モノマーとしては、無置換又は置換の(メタ)アクリルアミド、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等の二塩基酸のアミド化モノマー、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
無置換又は置換(メタ)アクリルアミドのより具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、スルホン酸プロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
また、前記イタコン酸等の二塩基酸のアミド化モノマーの場合は、一方のカルボキシル基がアミド化されたモノアミド、両方のカルボキシル基がアミド化されたジアミド、更に一方のカルボキシル基がアミド化され、他方のカルボキシル基がエステル化されたアミドエステルであってもよい。
また、例えば水酸基を有する不飽和モノマーとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及び、これらの(メタ)アクリレートにエチレンオキシド、プロピレンオキシドを付加したモノマー、メチロール(メタ)アクリルアミドや該メチロール(メタ)アクリルアミドとメチルアルコールやブチルアルコールとの縮合物であるメトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
前記「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクロイル」等の記載はそれぞれアクリルまたはメタクリル、アクリレートまたはメタアクリレート、アクリロイルまたはメタアクリロイルを意味する。
ポリビニルアルコール系ポリマーを更に詳細に説明すると、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニルモノマーのホモポリマーやコポリマーを完全又は部分加水分解して得られるポリマー、及びこのポリマーの部分ホルマール化、アセタール化、ブチラール化ポリマー等が挙げられる。
非イオン性親水性基を30質量%以上含有する化合物は、架橋剤と反応する架橋性官能基を有していてもよい。架橋性官能基の具体例としては、用いる架橋剤の種類により異なるが、非イオン性のものが好ましく、例えば、水酸基、イソシアナート基、グリシジル基、オキサゾリン基等が挙げられる。これらの架橋性官能基を導入するには、これらの官能基を有する不飽和モノマー、例えば前記した水酸基を有する不飽和モノマー、グリシジル基を有する不飽和モノマーとしてグリシジル(メタ)アクリレート等を他の(メタ)アクリレートモノマーと共重合すればよい。
非イオン性親水性基を30質量%以上含有する化合物は、前記非イオン性親水性基を有する不飽和モノマー、架橋性官能基を有する不飽和モノマー以外に、本発明の効果をさらに向上させるために、その他の共重合可能な不飽和モノマーを共重合することもできる。
その他の共重合可能な不飽和モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシ(C1〜C50)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソポロニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、α−オレフィン(C4〜C30)挙げられる。
非イオン性親水性基を30質量%以上含有する化合物を架橋するのに用いられる架橋剤として、「架橋剤ハンドブック」(金子東助、山下晋三編、大成社、昭和56年)に記載の反応から架橋剤と官能基の組み合わせを選ぶことができる。
例えば、架橋剤として非イオン性親水性基を30質量%以上含有する化合物中の架橋性官能基である水酸基、グリシジル基、場合によってはアミド基と反応する、公知の多価アルコール化合物類、多価カルボン酸化合物やその無水物類、多価グリシジル化合物(エポキシ樹脂)類、多価アミン化合物類、ポリアミド樹脂類、多価イソシアナート化合物類(ブロックイソシアナート類を含む)、オキサゾリン樹脂、アミノ樹脂、グリオキザール等が挙げられる。
前記した架橋剤の中でも、現像性、印刷適性などの面から公知の種々の多価グリシジル化合物(エポキシ樹脂)、オキサゾリン樹脂、アミノ樹脂、多価アミン化合物やポリアミド樹脂等のエポキシ樹脂用の硬化剤やグリオキザールが好ましい。
アミノ樹脂としては、公知のメラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、グリコールウリル樹脂等や、これら樹脂の変性樹脂、例えばカルボキシ変性メラミン樹脂等が挙げられる。また、架橋反応を促進するために、前記したグリシジル化合物を用いる際には3級アミン類を、アミノ樹脂を用いる場合はパラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、塩化アンモニウム等の酸性化合物を併用しても良い。感光性樹脂組成物を温風過熱、熱ローラー加熱、レーザー加熱などをすることで、これらの架橋剤が反応して非イオン性親水性基を30質量%以上含有する化合物と架橋する。
非イオン性親水性基を30質量%以上含有する化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。
1.ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体(60/40)重量平均分子量34000
商品名:ルビスコール64、ビーエーエスエフジャパン社製、VP/VA=60mol%/40mol%共重合体
2.ビニルピロリドン−1・ブテン共重合体(90/10)重量平均分子量17000
商品名:GANEX P−904 LC ISPchemicals
3.ビニルピロリドン−グリシジルメタクリレート共重合体(70/30)重量平均分子量10000
4.ポリアクリルアミド平均分子量1700
商品名:三井化学アクアポリマー(株)アコフロックN104
((C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物)
本発明に用いられる酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物としては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、特開2001−40068号、特開2001−55507号、特開2001−310938号、特開2001−310937号、特開2001−220526号に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、高感度化を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
ビニルエーテル化合物としては、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、ハイライト部の再現性を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
オキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526号、特開2001−310937号に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、ハイライト部の再現性が十分でなくなってしまう。
1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(1)で示される化合物等が挙げられる。
一般式(1)において、R1は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基或いは3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基或いはフェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基或いはブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基或いはブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、又はエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基或いはペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
つぎに、2個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
一般式(2)において、R1は、前記一般式(1)におけるものと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基或いはブチレン基等の線状或いは分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基或いはポリ(プロピレンオキシ)基等の線状或いは分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基或いはブテニレン基等の線状或いは分枝状不飽和炭化水素基、カルボニル基、カルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、又はカルバモイル基を含むアルキレン基等である。又、R3は、下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基でもある。
一般式(3)において、R4は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基或いはブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子或いは臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、又はカルバモイル基である。
一般式(4)において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32又はC(CH32である。
一般式(5)において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。nは、0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。R7は、下記一般式(6)で示される基から選択される基でもある。
一般式(6)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。mは、0〜100の整数である。
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記式(7)及び(8)で示される化合物等が挙げられる。
式(7)で示される化合物は、一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。
式(8)で示される化合物は、一般式(2)において、R1がエチル基、R3が一般式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記した化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(9)で示される化合物がある。一般式(9)において、R1は、前記一般式(1)におけるものと同様の基である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(10)で示される化合物等が挙げられる。
一般式(10)において、R1は、前記一般式(1)におけるものと同様の基である。R9は、例えば下記式(11)〜(13)で示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記式(14)で示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記式(15)で示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4である。
式(11)において、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。
式(14)において、lは1〜10の整数である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記式(16)で示される化合物等が挙げられる。
さらに、上記した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(17)で示される化合物がある。
式(17)において、R8は式(6)におけるものと同様の基である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
上記オキセタン環を有する化合物の製造方法は特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えばパティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。
又、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する、1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの例として、例えば以下の化合物が挙げられる。
ここで、pは20〜200である。
ここで、qは15〜100である。
ここで、sは20〜200である。
本発明においては光重合性化合物として少なくとも1種のオキセタン化合物と、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することが好ましい。
本発明においては、上記(B)水溶性高分子化合物と、(C)該酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物との質量比(C/B)が1.2以上であることが必要である。
本発明に係る質量比(C/B)は、ストップ汚れ防止性、耐刷性の面から1.2〜9.0の範囲にあることが好ましく、特に1.0〜2.0の範囲であることが好ましい。
(ここは、現請求項1がオープンクレームであるため、上限を示せ(片方が限りなく少なくていいはずはないでしょう)、となる可能性が高いので、実際に効果があると思われる範囲で絞っていただけますでしょうか)。
(B)の感光層に対する含有割合としては、10質量%から40質量%が好ましく、特に20質量%〜35質量%が好ましい。
また(C)の感光層に対する含有割合としては、10質量%から90質量%が好ましく、特に25質量%〜60質量%が好ましい。
(D)赤外分光増感剤
本発明に係る赤外分光増感剤としては、波長700nmから1200nmの範囲に吸収をもつ色材が好ましく用いられる。
波長700nmから1200nmの範囲に吸収をもつ色材としては、特に限定は無いが、US5340699号、特開2001−175006号公報、特表2002−537419号公報、特開2002−341519号公報、特開2003−76010号公報、特開2002−278057号公報、特開2003−5363号公報、特開2001−125260号公報、特開2002−23360号公報、特開2002−40638号公報、特開2002−62642号公報、特開2002−2787057号公報等に記載のある、赤外線吸収剤、光熱変換剤、近赤外染料、顔料を用いることができる。
好ましくは、シアニン色素、スクアリリウム色素、オキソノール色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素、ポリメチン色素、油溶性フタロシアニン色素、トリアリールアミン色素、チアゾリウム色素、オキサゾリウム色素、ポリアニリン色素、ポリピロール色素、ポリチオフェン色素を用いることができる。
その他、カーボンブラック、チタンブラック、酸価鉄粉、コロイド銀等の顔料類も好ましく用いる事ができる。吸光係数、光熱変換効率、価格等の観点から、染料類として特に好ましいのは、シアニン色素であり、顔料類として特に好ましいのは、カーボンブラックである。
シアニン色素の好ましい具体例を以下に挙げる。
700nmから1200nmの範囲に吸収をもつ色材の、画像記録層中の添加量は、色材の吸光係数により異なるが、露光波長における平版印刷版原版の反射濃度が、0.3〜3.0の範囲となる量を添加することが好ましい。更に好ましくは、該濃度が0.5から2.0の範囲となる添加量とすることである。例えば、上記の好ましい具体例に挙げたシアニン色素の場合は、該濃度とするために、10〜100mg/m2程度となる量を画像記録層中に添加する。
(シロキサングリコール共重合体)
本発明に係るシロキサングリコール共重合体とは、ポリシロキサン基及びポリオキシアルキレン基を有する共重合体である。
シロキサングリコール共重合体の例としては、ムンチング・ケミー社のエダプランLA411,413(商品名)が挙げられる。
シロキサングリコール共重合体としては、ポリシロキサン基として、ジメチルシロキサン結合を12以上有し、ポリオキシアルキレン基として、ポリオキシエチレン基またはポリオキシプロピレン基を有する共重合体が挙げられる。
本発明においては、シロキサングリコール共重合体として、下記の一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表される共重合体が好ましく用いられる。
上記一般式(1)〜(4)中、Rは脂肪族性不飽和基を含まない、炭素原子数1〜10の炭化水素基を表し、Meはメチル基を表す。Gはポリオキシアルキレン基部分を意味しており、−D(OR1mAを表し、Dは炭素数1〜30のアルキレン基を、R1は炭素数2〜10のアルキレン基を表し、mは1以上の整数を表し、Aは封鎖基を表す。aは0または1を表し、nは1以上の値を表し、bは0〜50の値を表し、cは1〜50の値を表す。
上記Rは、脂肪族性不飽和基を含まない、炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基、フェニル基、トリル基、ベンジル基、キシリル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、β−フェニルプロピル基またはβ−フェニルエチル基が挙げられる。
Dは炭素数1〜30のアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、オクチレン基、デシレン基、オクタデシレン基、ミリシレン基が挙げられる。Dの炭素数としては、1〜16が好ましい。
1は炭素数2〜10のアルキレン基であり、例えば、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基が挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく用いられる。
OR1は、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン単位等だけであってもよいし、これらの単位の組み合わせであってもよい。
mは1以上であり1000若しくはそれ以上であってもよいが、10〜100であることが好ましい。
Aは、封鎖基であり、Gの末端基としては例えば、ヒドロキシ基(Aが水素原子)、エーテル基(Aがメチル基、ブチル基、フェニル基などの一価の炭化水素基)、カルボキシル基、カルボキシル基の塩もしくはエステルが挙げられる。
nは1以上であり、1500もしくはそれ以上であってもよく、ジメチルシロキサン単位(OSiMe2)の数としては、G含有単位に対して、10:1以上〜50:1以下であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲においては50:1以上であってもよい。
シロキサングリコール共重合体の含有量としては、感光層に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましく、さらに0.03質量%〜5質量%が好ましく、特に0.05質量%〜2質量%が好ましい。
また(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物に対する含有量としては、0.001質量%〜10質量%が好ましく、さらに0.003質量%〜5質量%が好ましく、特に0.005質量%〜1質量%が好ましい。
本発明に感光層には、上記した成分の他に、平版印刷版材料の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性二重二重結合化合物の不要な重合を阻止するために、重合防止剤を添加することが望ましい。適当な重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート等があげられる。
重合防止剤の添加量は、感光層の全固形分の質量に対して、約0.01%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加したり、塗布後の乾燥の過程で感光性層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜約10%が好ましい。
また、着色剤も使用することができ、着色剤としては、市販のものを含め従来公知のものが好適に使用できる。例えば、改訂新版「顔料便覧」,日本顔料技術協会編(誠文堂新光社)、カラーインデックス便覧等に述べられているものが挙げられる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、赤色顔料、褐色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料等が挙げられる。具体的には、無機顔料(二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄、ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等)及び有機顔料(アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその誘導体、キナクリドン顔料等)が挙げられる。
これらの中でも、使用する露光レーザーに対応した分光増感色素の吸収波長域に実質的に吸収を持たない顔料を選択して使用することが好ましく、この場合、使用するレーザー波長での積分球を用いた顔料の反射吸収が0.05以下であることが好ましい。又、顔料の添加量としては、上記組成物の固形分に対し0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜5質量%である。
また、感光層は、本発明の性能を損わない範囲で、界面活性剤を塗布性改良剤として含有することが出来る。その中でも好ましいのはフッ素系界面活性剤である。
また、硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は全固形分の10質量%以下が好ましい。
また、本発明に係る感光層を作製するための感光層用塗工液を調製する際に使用する溶剤としては、例えば、アルコール:多価アルコールの誘導体類では、sec−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、又エーテル類:プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、又ケトン類、アルデヒド類:ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、又エステル類:乳酸エチル、乳酸ブチル、シュウ酸ジエチル、安息香酸メチル等が好ましく挙げられる。
本発明に係る支持体は感光層を担持可能な板状体またはフィルム体であり、感光層が設けられる側に親水性表面を有するのが好ましい。
親水性表面を有する支持体としては、基材表面を親水化処理し、親水性の表面層を有する基材、親水性物質を含む親水性層を設けた基材を用いることができる。
本発明の支持体として、例えばアルミニウム、ステンレス、クロム、ニッケル等の金属板、また、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムに前述の金属薄膜をラミネートまたは蒸着したもの等が挙げられる。
支持体の厚さとしては、印刷機に取り付け可能であれば特に制限されるものではないが、50〜500μmのものが一般的に取り扱いやすい。
本発明に係る支持体としては、基材表面を親水化処理した金属板が好ましく用いられる。
金属板としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が挙げられるが、本発明においては、比重と剛性との関係から、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金(以下両者含めてアルミニウム板と称する)が好ましく、加えて、公知の粗面化処理、陽極酸化処理、表面親水化処理のいずれかの処理がなされたもの(所謂アルミ砂目板)がより好ましい。
支持体のアルミニウム合金としては、種々のものが使用でき、例えば、珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニウムの合金が用いられる。
支持体は、粗面化(砂目立て処理)するに先立って表面の圧延油を除去するために脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理としては、トリクレン、シンナー等の溶剤を用いる脱脂処理、ケシロン、トリエタノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂処理等が用いられる。又、脱脂処理には、苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用いることもできる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、上記脱脂処理のみでは除去できない汚れや酸化皮膜も除去することができる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、支持体の表面にはスマットが生成するので、この場合には、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、或いはそれらの混酸に浸漬しデスマット処理を施すことが好ましい。
粗面化の方法としては、電解により粗面化を行うがその前に例えば、機械的方法による粗面化を行うことができる。
用いられる機械的粗面化法は特に限定されるものではないが、ブラシ研磨法、ホーニング研磨法が好ましい。ブラシ研磨法による粗面化は、例えば、直径0.2〜0.8mmのブラシ毛を使用した回転ブラシを回転し、支持体表面に、例えば、粒径10〜100μmの火山灰の粒子を水に均一に分散させたスラリーを供給しながら、ブラシを押し付けて行うことができる。ホーニング研磨による粗面化は、例えば、粒径10〜100μmの火山灰の粒子を水に均一に分散させ、ノズルより圧力をかけ射出し、支持体表面に斜めから衝突させて粗面化を行うことができる。又、例えば、支持体表面に、粒径10〜100μmの研磨剤粒子を、100〜200μmの間隔で、2.5×103〜10×103個/cm2の密度で存在するように塗布したシートを張り合わせ、圧力をかけてシートの粗面パターンを転写することにより粗面化を行うこともできる。
上記の機械的粗面化法で粗面化した後、支持体の表面に食い込んだ研磨剤、形成されたアルミニウム屑等を取り除くため、酸又はアルカリの水溶液に浸漬することが好ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液を用いるのが好ましい。表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5〜5g/m2が好ましい。アルカリ水溶液で浸漬処理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好ましい。
粗面化の方法としては、電解による粗面化を行う。酸性電解液中で電気化学的に粗面化を行う方法であり、酸性電解液は、0.4質量%以上2.8質量%以下の濃度の塩酸系又は硝酸溶液中で、実効値が30A/dm2以上100A/dm2以下の電流密度で10秒以上120秒以下、電解粗面化を行う。塩酸あるいは硝酸の濃度は、より好ましくは1質量%以上2.3質量%以下である。電流密度は、より好ましくは30A/dm2以上80A/dm2以下、更に好ましくは40A/dm2以上75A/dm2以下である。
本発明においては、支持体として、塩酸を含む電解液中で交流電解粗面化処理したアルミ支持体を用いた場合、本発明の効果が特に大きく、スポット汚れ防止性、耐刷性の面からこのアルミニウム支持体が好ましく用いられる。
この電解粗面化法を行う温度は、特に制限されないが、5℃以上80℃以下の範囲を用いることが好ましく、10℃以上60℃以下の範囲から選ぶのが更に好ましい。印加電圧も特に制限されないが、1〜50ボルトの範囲の電圧を印加することによって行うことが好ましく、10〜30ボルトの範囲から選ぶのが更に好ましい。電気量も特に制限されないが、100〜5000C/dm2の範囲を用いることが好ましく、100〜2000C/dm2の範囲から選ぶのが更に好ましい。
電解液には、必要に応じて、硝酸塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム酸、ホウ酸、酢酸、シュウ酸等を加えることができる。
上記の電解粗面化法で粗面化した後、表面のアルミニウム屑等を取り除くため、酸又はアルカリの水溶液に浸漬することが好ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。これらの中でもアルカリの水溶液を用いるのが好ましい。表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5〜5g/m2が好ましい。又、アルカリの水溶液で浸漬処理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好ましい。
電解粗面化処理の次には、陽極酸化処理を行うことができる。本発明において用いることができる陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
陽極酸化処理を行うことにより、支持体上には酸化皮膜が形成される。該陽極酸化処理には、硫酸及び/又は燐酸等を10〜50%の濃度で含む水溶液を電解液として、電流密度1〜10A/dm2で電解する方法が好ましく用いられるが、他に、米国特許第1,412,768号公報に記載されている硫酸中で高電流密度で電解する方法や、同3,511,661号公報に記載されている燐酸を用いて電解する方法、クロム酸、シュウ酸、マロン酸等を一種又は二種以上含む溶液を用いる方法等が挙げられる。形成された陽極酸化被覆量は、1〜50mg/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2である。陽極酸化被覆量は、例えばアルミニウム板を燐酸クロム酸溶液(燐酸85%液:35ml、酸化クロム(IV):20gを1Lの水に溶解して作製)に浸積し、酸化被膜を溶解し、板の被覆溶解前後の質量変化測定等から求められる。
本発明においては、支持体が陽極酸化処理後に温度が20℃以上50℃以下の珪酸ナトリウム溶液で処理されていることが好ましい。該温度は、20℃以上50℃以下が好ましく、20℃以上45℃以下がより好ましい。20℃未満では汚し回復が悪くなることがある。また、50℃より高いと耐刷性が悪くなることがある。珪酸ナトリウムの濃度は特に規定はないが、0.01%以上35%以下が好ましく、0.1%以上5%以下がより好ましい。
本発明においては、支持体が陽極酸化処理後に温度が20℃以上70℃以下のポリビニルホスホン酸溶液で処理されていることが好ましい。該温度は、20℃以上70℃以下が好ましく、30℃以上65℃以下がより好ましい。20℃未満では汚し回復が悪くなることがある。また、70℃より高いと耐刷性が悪くなるなることがある。ポリビニルホスホン酸溶液の濃度は特に規定はないが、0.01%以上35%以下が好ましく、0.1%以上5%以下がより好ましい。
支持体として用いられるプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、セルロースエステル類等のフィルムを挙げることができる。
本発明において、感光層は、感光層用の塗工液を調製し、感光層用塗工液を、従来公知の方法で支持体上に塗布し、乾燥することにより得らる。これにより平版印刷版材料を作製することが出来る。塗工液の塗布方法としては、例えばエアドクタコータ法、ブレードコータ法、ワイヤバー法、ナイフコータ法、ディップコータ法、リバースロールコータ法、グラビヤコータ法、キャストコーティング法、カーテンコータ法及び押し出しコータ法等を挙げることが出来る。
感光層の塗設での乾燥温度は、非画線部のカブリ等の観点より、60〜160℃の範囲が好ましく、より好ましくは80〜140℃、特に好ましくは、90〜120℃の範囲である。
(製版方法)
本発明に係る活性光線の光源としては赤外、近赤外領域に発光波長を有するレーザー光源が好ましく用いらる。
本発明の平版印刷版の製版方法において、画像露光はレーザーを光源として用いることが好ましい。
レーザー露光の場合には、光をビーム状に絞り画像データに応じた走査露光が可能なので、マスク材料を使用せず、直接書込みを行うのに適している。又、レーザーを光源として用いる場合には、露光面積を微小サイズに絞ることが容易であり、高解像度の画像形成が可能となる。
レーザー光源としては、YAGレーザー、半導体レーザー等を好適に用いることが可能であるが、700〜1200nm域で連続発振可能なレーザーを用いることが、本発明の効果を発揮する上で、特に好ましい。
レーザーの走査方法としては、円筒外面走査、円筒内面走査、平面走査などがある。円筒外面走査では、記録材料を外面に巻き付けたドラムを回転させながらレーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査としレーザー光の移動を副走査とする。
円筒内面走査では、ドラムの内面に記録材料を固定し、レーザービームを内側から照射し、光学系の一部又は全部を回転させることにより円周方向に主走査を行い、光学系の一部又は全部をドラムの軸に平行に直線移動させることにより軸方向に副走査を行う。
平面走査では、ポリゴンミラーやガルバノミラーとfθレンズ等を組み合わせてレーザー光の主走査を行い、記録媒体の移動により副走査を行う。
レーザー光のエネルギーを有効に利用する為に、光学系を単純に設計可能で、かつ光源と記録材料の距離を短くできる円筒外面走査は特に好ましい。
本発明では、感光層が機上現像可能な層であるが、機上現像可能な層とは、画像露光により画像形成後、印刷装置上で湿し水または湿し水と印刷インキを用いて非画像部を除去することが可能な層であり、いわゆる現像工程を印刷装置上で行うことができる層である。
(印刷)
本発明の平版印刷方法において、印刷機としては、印刷版面上に湿し水を供給する部材、インクを供給する部材を有する公知の平版印刷機を用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、実施例における「部」は、特に断りない限り「質量部」を表す。
《支持体の作製》
厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050,調質H16)を65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間の脱脂処理を行った後、水洗した。この脱脂アルミニウム板を、25℃に保たれた10%硫酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後、水洗した。次いで、このアルミニウム板を、塩酸濃度11g/L、温度25℃、周波数50Hz、50A/dm2の交流電流において20秒間電解粗面化処理を行った。
電解粗面化を行った後、水洗し、50℃に保たれた1%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行い、水洗し、50℃に保たれた30%硫酸中で30秒間中和処理を行い、水洗した。次いで、30%硫酸溶液中で、25℃、電流密度30A/dm2、電圧25Vの条件下に30秒間陽極酸化処理を行い、水洗した。更に、0.44%のポリビニルホスホン酸水溶液に、75℃、30秒間ディップ処理を行い、次いで蒸留水で水洗し、25℃の冷風で乾燥し、平版印刷版材料用支持体を得た。この時、表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.50μmであった。
前記支持体に下記組成の感光性塗布液を乾燥後の膜厚が2.0g/m2になるように塗布し、95℃で1分間乾燥し、平版印刷版材料を得た。
《感光性塗布液》
酸重合性化合物 表1に記載
水溶性高分子化合物 表1に記載
色素(D−5) 3.0質量部
酸発生剤(η−クメン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート) 3.0質量部
トリハロアルキル化合物(BR22) 3.0質量部
N−フェニルグリシンベンジルエステル 4.0質量部
フタロシアニン顔料(MHI454:御国色素社製) 6.0質量部
シリコン系界面活性剤(エダプランLA411) 0.5質量部
PGM(プロピレングリコールモノメチルエーテル) 700質量部
MEK(メチルエチルケトン) 上記と合計して1000質量部となる量
〈印刷評価〉
このようにして作製した平版印刷版材料について、830nmの光源を備えたプレートセッター(トレンドセッター3244:Creo社製)を用いて2400dpi(dpiとは1インチ即ち2.54cm当たりのドット数を表す)の解像度で175線の画像を200mJ/cm2で露光を行った。露光した画像はベタ画像と1〜99%の網点画像とを含むものである。
露光後、そのままの状態で印刷機(小森コーポレーション製のLITHRONE26)にかけて、湿し水としてアストロマーク3(日研化学研究所製)の2質量%溶液、インクとして東洋インキ製造株式会社製の大豆油タイプのTKハイエコーSOY1の紅のインクを使用してコート紙に印刷を行った。
(耐刷性)
印刷開始のシークエンスはPS版の印刷シークエンスで行った。印刷後に版面を観察したところ、本発明に係る印刷版試料は非画像部が問題なく除去されていた。ハイライト部の点細りの発生する印刷枚数を耐刷性の指標とした。
(ストップ汚れ防止性)
耐刷性の評価と同様に印刷を行い、5000枚刷った時点でいったん印刷機を停止し、1時間放置した後印刷を開始し、その時の印刷物100cm2当たりに発生した微点状の汚れをルーペで観察し、その発生個数を計数した。微点状の汚れの発生個数として20個以下であれば実用上許容範囲であり、20個より上であると実用上問題になると判定した。
結果を表1に示す。表1から本発明の平版印刷版材料は、ストップ汚れ防止性に優れ、耐刷性に優れることが分かる。
HDGE:1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル
OX−1:下記オキセタン化合物(20)
M−3:N−n−ブチルジエタノールアミン(1モル)、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン(2モル)、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(2モル)の反応生成物
C−1:下記C−1
4G:付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合含有単量体NKエステル4G(新中村化学社製ポリエチレングリコールジメタクリレート)
P−1:ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体(60/40)重量平均分子量34000(ルビスコール64、ビーエーエスエフジャパン社製、VP/VA=60mol%/40mol%共重合体)
B−1:メチルメタクリレート(1.25モル)、エチルメタクリレート(:0.10モル)、メタクリル酸(0.73モル)の共重合体(重量平均分子量:55,000(GPC:ポリスチレン換算))

Claims (7)

  1. 支持体上に、(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤、(B)水溶性高分子化合物、(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物および(D)赤外分光増感剤を含有し、機上現像可能である感光層を有する平版印刷版材料であって、該(B)水溶性高分子化合物と、該(C)酸で重合可能な基を少なくとも1つ有する化合物との質量比(C/B)が1.2以上であることを特徴とする平版印刷版材料。
  2. 前記感光層が、シロキサングリコール共重合体を含有することを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版材料。
  3. 前記感光層が、前記(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤として鉄アレーン錯体化合物を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の平版印刷版材料。
  4. 前記感光層が、前記(A)活性光線の照射により酸を発生し得る酸発生剤としてトリハロメチル化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の平版印刷版材料。
  5. 前記支持体が、塩酸を含む電解液中で交流粗面化処理されたアルミニウム支持体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の平版印刷版材料。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の平版印刷版材料を画像露光し、該画像露光後、平版印刷機上で現像処理を行い、平版印刷版を作製することを特徴とする平版印刷版材料の製版方法。
  7. 請求項6に記載の平版印刷版材料の製版方法により作製された平版印刷版を用いて印刷することを特徴とする平版印刷方法。
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