JP2007152806A - フレーム組付け構造及び電子機器 - Google Patents

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宗豊 青野
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Abstract

【課題】フレーム同士を組付けたときの組付面に垂直及び平行な方向の組付精度を高精度にすることができるフレーム組付け構造及び電子機器を提供することにある。
【解決手段】フレーム221の両端部及び組付け側部材102における両端部の対応位置に締結部221f,221g,221b,221c,102b,102cをそれぞれ設け、当該対応位置に凸部102f,102gをそれぞれ形成し、フレームの一端部における締結部の近傍に旋回部221d,102dを設ける。旋回部を中心にフレームを旋回調整した後に、締結部を締結してフレームを凸部に押圧し固定する。これにより、凸部の組付面を必要最小限の面積で形成することができるので、各組付面の平面度のばらつきを容易に抑えることができる。また、フレーム固定前にフレームの一端部を中心にフレームを旋回させることができる。よって、組付面に垂直、平行な方向の組付精度を向上させることができる。
【選択図】図12

Description

本発明は、電子機器のフレーム組付け構造及びそのフレーム組付け構造を備えた電子機器に関する。
一般に、電子機器の1つである記録装置の筐体を構成するフレームは、例えば左右のサイドフレーム、メインフレーム、左右のサブフレーム、フレームトップ等を備えており、それらをネジ等により締結して剛性を確保している(特許文献1参照)。
特開2005−111680号公報
上述した例えばメインフレームに長尺フレームを組付ける構造としては、長尺フレームの全面を組付面としてメインフレームの組付面に当接させ締結して固定する構造が考えられる。しかし、広い面積の組付面の平面度のばらつきを抑えることは困難であるため、組付面に垂直な方向の組付精度が悪化するおそれがある。そこで、一般的には、長尺フレームをメインフレームに組付けたときの長尺フレームの両端部に対応するメインフレームの部分を例えば矩形面状に突設させ、長尺フレームの両端部の面とメインフレームの突設部の面とを当接させて例えば4本のネジにより締結して固定している。これにより、以前よりも狭い面積となる長尺フレームの両端部の組付面及びメインフレームの突設部の組付面の平面度のばらつきを抑えることができ、組付面に垂直な方向の組付精度を向上させることができる。ところが、このフレーム組付け構造では、長尺フレーム及びメインフレームに穿孔される4つのネジ穴の位置精度を全て高精度に加工することは困難であり、更に、長尺フレームを組付けた後の長尺フレームの位置調整も困難でるため、組付面に平行な方向の組付精度が悪化するおそれがある。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、フレーム同士を組付けたときの組付面に垂直及び平行な方向の組付精度を高精度にすることができるフレーム組付け構造及びそのフレーム組付け構造を備えた電子機器を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明のフレーム組付け構造では、電子機器のフレームの組付け構造であって、前記フレームの両端部及び組付け側部材における前記両端部の対応位置に締結部をそれぞれ設けると共に当該対応位置に凸部をそれぞれ形成し、更に前記フレームの一端部における前記締結部の近傍に旋回部を設け、前記旋回部を中心に前記フレームを旋回調整した後に、前記締結部を締結して前記フレームを前記凸部に押圧し固定するようにしたことを特徴としている。これにより、フレームの両端部の組付面と当接する凸部の組付面を必要最小限の面積で形成することができるので、各組付面の平面度のばらつきを容易に抑えることができ、組付面に垂直な方向の組付精度を向上させることができる。更に、フレーム固定前にフレームの一端部を中心にフレームを旋回させることができるので、組付面に平行な方向の組付精度も向上させることができる。
また、前記凸部は、前記締結部の両側に設けられていることを特徴としている。これにより、締結されるフレームは締結部の両側で凸部により支持されることになるので、締結部の締結力を高めることができ、締結部の緩み等による組付精度の低下を抑えることができる。そして、各端部で1つの締結部のみ設ければ良いので、締結部の位置精度を高精度とすることが容易であり、更に、締結時のフレームの捩れや歪みを最小に抑えることができるので、組付精度を向上させることができる。また、前記フレームの他端部と当接して前記旋回部を中心に前記フレームを旋回させることにより位置調整する調整手段を備えたことを特徴としている。これにより、フレーム組付後における組付面に平行な方向の組付精度を容易に向上させることができる。
上記目的達成のため、本発明の電子機器では、上記各フレーム組付け構造を備えたことを特徴としている。また、本発明の記録装置では、被記録媒体に記録する記録装置であって、上記各フレーム組付け構造を備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する電子機器又は記録装置を提供することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1及び図2は、本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方及び後方から見た斜視図、図3は、その内部構成の概略を示す斜視図、図4は、その内部構成の概略を示す断面側面図である。このインクジェット式プリンタ100は、例えばL判/2L判、ハガキ、JIS規格のA4判、A3判ノビ、A2判等のサイズの単票紙(以下、単に用紙(被記録媒体)という)にインクにより記録することができる機能を備えている。
このインクジェット式プリンタ100は、図1及び図2に示すように、全体が略直方体状のハウジング101で覆われている。そして、ハウジング101の図1に示す上面右前側には操作部110が配設され、図1に示す上面左前側にはカートリッジ収納部120が配設されている。更に、図1に示す上面後側には第1リア給紙部130が配設され、図2に示す背面側には第2リア給紙部140が配設されている。そして、図1に示す前面側には排紙部150とフロント給紙部160が配設され、図1に示す前面右側には廃インク回収部170が配設されている。また、このインクジェット式プリンタ100の内部には、図3及び図4に示す用紙搬送部180、図2及び図4に示す制御部190と、図3及び図4に示す本発明の特徴的な部分を含む記録部200が配設されている。
そして、図1及び図2に示すように、ハウジング101の上面における操作部110及びカートリッジ収納部120と第1リア給紙部130との間には、矩形状の開口部103が形成されている。この開口部103は、略矩形平板状のプリンタカバー210によって覆われている。プリンタカバー210は、後端の回動軸を中心に図示矢印a方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、プリンタカバー210を持ち上げて開口部103を開放することにより、開口部103を通して用紙搬送部180や記録部200等の内部機構のメンテナンス作業等を簡易に行うことができる。
操作部110は、図1及び図2に示すように、略矩形状の操作パネル111を備え、この操作パネル111の略中央部に操作状態等を表示する液晶パネル112が配設され、この液晶パネル112の両側にパワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタン113が配設されている。ユーザは、液晶パネル112を見て確認しながらボタン113を操作することができるので、誤操作を防止することができる。
カートリッジ収納部120は、図1及び図2に示すように、印刷用の各色(本例では9色)のインクを貯留している図3及び図4に示すインクカートリッジ121が抜き差し可能に収納されている。このカートリッジ収納部120は、断面がL字状のカートリッジカバー122によって覆われている。カートリッジカバー122は、後端の回動軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、カートリッジカバー122を持ち上げてカートリッジ収納部120を開放することにより、インクカートリッジ121を簡易に交換等することができるので、作業効率を向上させることができる。
第1リア給紙部130は、自動給紙(ASF)用であり、図1及び図2に示すように、上方に向かって矩形状に開口した第1給紙口131を開閉する機能と、給紙する用紙を1枚もしくは複数枚サポートする機能を併せ持った4段構造の第1ペーパーサポート132を備えている。この第1ペーパーサポート132は、後端の回動軸を中心に図示矢印c方向に回動可能に取り付けられている。この第1リア給紙部130で給紙される用紙は、比較的薄手の用紙(例えば、厚さ0.08mm〜0.27mm程度の普通紙や写真用紙等)が使用される。
ユーザは、インクジェット式プリンタ100の使用前においては、第1ペーパーサポート132の図示手前中央に設けられた穴132aに指を掛けて第1ペーパーサポート132を持ち上げて多段部分を引き出すことによりセッティングが完了するので、着脱式のペーパーサポートの場合に必要な保管や管理等が不要となる。更に、多段構造の第1ペーパーサポート132であるので、種々のサイズの給紙する用紙を確実にサポートすることができる。また、インクジェット式プリンタ100の使用後においては、第1ペーパーサポート132を多段部分を押し込んで閉じることにより第1給紙口131を塞ぐことができるので、プリンタ本体内への埃の侵入を防止することができると共に、第1ペーパーサポート132をコンパクトに格納しておくことができる。
第2リア給紙部140は、手差し給紙用であり、図2に示すように、後方に向かって矩形状に開口した第2給紙口141を開閉する機能と、給紙する用紙を1枚サポートする機能を併せ持った2段構造の第2ペーパーサポート142を備えている。この第2ペーパーサポート142は、下端の回動軸を中心に図示矢印d方向に回動可能に取り付けられている。この第2リア給紙部140で給紙される用紙は、第1リア給紙部130における搬送角度で給紙できない厚さの用紙(例えば、厚さ0.29mm〜0.48mm程度の画材用紙や専用紙等)が使用される。更に、第1リア給紙部130は自動給紙(ASF)用であることから給紙ローラ82で用紙をピックアップするので、この給紙ローラ82に紙粉が付着して蓄積されると、給紙ローラ82に滑りが生じて給紙不良を引き起こすおそれがある。そのため、紙粉が発生し易い用紙(例えば、厚さ0.48mm程度のVelvet Fine Art Paperや厚さ0.46mm程度のUltra Smooth Fine Art Paper)についても、第2リア給紙部140で手差し給紙させる必要がある。
ユーザは、インクジェット式プリンタ100の使用前においては、第2ペーパーサポート142の図示上部に指を掛けて第2ペーパーサポート142を押し下げて多段部分を引き出すことによりセッティングが完了するので、着脱式のペーパーサポートの場合に必要な保管や管理等が不要となる。更に、多段構造の第2ペーパーサポート142であるので、種々のサイズの給紙する用紙を確実にサポートすることができる。また、インクジェット式プリンタ100の使用後においては、第2ペーパーサポート142を多段部分を押し込んで閉じることにより第2給紙口141を塞ぐことができるので、プリンタ本体内への埃の侵入を防止することができると共に、第2ペーパーサポート142をコンパクトに格納しておくことができる。
排紙部150は、図1に示すように、前方に向かって矩形状に開口した排紙口151を開閉する機能と、排紙される用紙を1枚もしくは複数枚スタックする機能を併せ持った図3に示す第1スタッカ51と第2スタッカ52の2段構造のスタッカ152を備えている。第1スタッカ51は、第2スタッカ52の先端側で回動軸を中心に図示矢印e方向に回動可能に取り付けられている。第2スタッカ52は、排紙口151に対して斜め上下に平行移動して突出・格納可能なように取り付けられている。
ユーザは、インクジェット式プリンタ100の使用前においては、第1スタッカ51の上部に指を掛け第1スタッカ51を手前に回動させて排紙口151を開け、第1スタッカ51の先端を指で摘んで引き出し第2スタッカ52を斜め上方へ平行移動させて突出させることによりセッティングが完了するので、着脱式のスタッカの場合に必要な保管や管理等が不要となる。更に、多段構造のスタッカ152であるので、種々のサイズの排紙される用紙を確実に積層載置することができ、また、記録後の用紙は常に前面側から排紙されるので、ユーザは用紙を容易に取り出すことができる。また、インクジェット式プリンタ100の使用後においては、第1スタッカ51の先端を手で押し込むことにより第2スタッカ52を斜め下方へ平行移動させて格納すると共に、第1スタッカ51に手を添えて第1スタッカ51を後方へ回動させて排紙口151を塞ぐことができるので、プリンタ本体内への埃の侵入を防止することができると共に、スタッカ152をコンパクトに格納しておくことができる。
フロント給紙部160は、手差し給紙用であり、図3に示すように、排紙口151におけるスタッカ152の上方に配設された給紙トレイ161を備えている。この給紙トレイ161は、排紙口151に対して水平に移動可能に設けられている。このフロント給紙部160で給紙される用紙は、搬送時に折り曲げることが不可能な比較的厚手の用紙(例えば、厚さ1.2mm程度のマットボード紙等)が使用される。
ユーザは、インクジェット式プリンタ100の使用前においては、給紙トレイ161の先端を軽く押し込むことにより、給紙トレイ161のストッパが外れて給紙トレイ161が排紙口151から突出する。また、インクジェット式プリンタ100の使用後においては、給紙トレイ161の先端を軽く押し込むことにより、給紙トレイ161のストッパが掛かって給紙トレイ161が排紙口151内に格納される。従って、給紙トレイ161の配設スペース効率を高めることができる。
廃インク回収部170は、図1〜図3に示すように、廃インク等を貯留する廃インクタンク171が抜き差し可能に収納されている。この廃インクタンク171は、記録ヘッド202のクリーニング処理時やインクカートリッジの交換時に廃棄される廃インク等を貯留する。ユーザは、廃インクタンク171に廃インク等が一杯に溜まったときは、その廃インクタンク171を引き出して新しい廃インクタンク171を差し込むのみで良いので、廃インクタンク171の交換作業を簡易に行うことができる。
用紙搬送部180は、図3及び図4に示すように、第1リア給紙部130及び第2リア給紙部140から排紙部150に掛けて配設されており、自動給紙機構181、搬送機構182、排紙機構183を備えている。自動給紙機構181は、図4に示すように、第1ペーパーサポート132にサポートされている用紙を給送するために持ち上げるホッパ81、このホッパ81により持ち上げられた用紙を取り出す給紙ローラ82、この給紙ローラ82により重送された用紙を1枚のみに分離するリタードローラ83、このリタードローラ83により分離された残りの用紙をホッパ81へ戻す紙戻しレバー84等を備えている。
ホッパ81は、用紙が載置可能な平板状に形成されて後壁と略平行に配設されており、下端が給紙ローラ82の近傍に位置し、上端が後壁頂部に近接して位置するように配設されている。そして、ホッパ81は、後壁に一端が取り付けられた図示しない圧縮バネの他端が下端側の裏面に取り付けられており、この圧縮バネの伸縮により上端側を中心に下端側が旋回するように配設されている。
給紙ローラ82は、断面の一部が切り欠かれたD字状に形成されてホッパ81の下端近傍に配設されており、間欠的に回転してホッパ81により持ち上げられた用紙を摩擦給送するようになっている。リタードローラ83は、給紙ローラ82と当接可能に配設されており、給紙ローラ82により用紙が重送されたときに最上層の用紙のみを下層の用紙から摩擦分離するようになっている。紙戻しレバー84は、爪状に形成されて給紙ローラ82の近傍に配設されており、リタードローラ83により分離された下層の用紙を爪に掛けてホッパ81へ戻すようになっている。
搬送機構182は、図4に示すように、記録動作に同期して副走査方向に用紙を送る紙送りローラ85とその従動ローラ86等が配設されている。紙送りローラ85は、プラテン203の搬送上流側に配設されており、給紙ローラ82により給送される用紙を従動ローラ86と共に挟持してプラテン203へ送り出すようになっている。
排紙機構183は、図4に示すように、排紙ローラ87と第1ギザローラ88a及び第2ギザローラ88b等を備えている。第1ギザローラ88aは、プラテン203の搬送下流側に配設され、第2ギザローラ88bと排紙ローラ87は、第1ギザローラ88aの搬送下流側に対向配設されており、プラテン203を通過してくる用紙を先ず第1ギザローラ88aで排送し、続いて第2ギザローラ88bと排紙ローラ87で挟持してスタッカ152上へ排紙するようになっている。尚、第1ギザローラ88a及び第2ギザローラ88bは、図示しない同一の保持部材により保持されている。
制御部190は、図4に示すように、プリンタコントローラを構成するメイン基板191を備えている。このメイン基板191は、図示しないCPU、ROM、RAM、ASIC等の制御素子や記憶素子、及びその他の各種回路素子が装着されている。そして、プリントエンジンを構成する用紙搬送部180や記録部200等を制御するようになっている。
記録部200には、図4に示すように、記録動作に同期して主走査方向に移動するキャリッジ201、記録動作に同期してインクを吐出する記録ヘッド202、記録時の用紙を平坦に保持するプラテン203、キャリッジ201の移動を案内するキャリッジガイド軸204と、本発明の特徴的な部分を含むキャリッジガイド軸204を支持するキャリッジガイド軸支持機構220等が配設されている。キャリッジ201は、図3に示すように、プラテン203の上方でキャリッジガイド軸204に貫装されてキャリッジベルト205に連結されており、図示しないキャリッジモータによってキャリッジベルト205が作動すると、キャリッジベルト205の動きに連行され、キャリッジガイド軸204に案内されて往復移動するようになっている。
記録ヘッド202は、図4に示すように、プラテン203と所定の間隔が空くようにしてキャリッジ201に搭載されており、2種類のブラック、例えばフォトブラックとマットブラックのインクと、イエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタ、グレー、レッドの7色のインクをそれぞれ吐出することができる。即ち、記録ヘッド202は、圧力発生室とそれに繋がるノズル開口がノズルプレートに設けられており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口から用紙に向けてコントロールされた大きさのインク滴を吐出するようになっている。
プラテン203は、矩形平板状に形成され、紙送りローラ85と排紙ローラ87の間であって記録ヘッド202と対向するように配設されており、搬送されてくる用紙を面支持するようになっている。次に、本発明の特徴的な部分を含むキャリッジガイド軸支持機構220とその周辺部の詳細について、更に図を参照して説明する。
図5は、上記キャリッジガイド軸支持機構220とその周辺部を前面側から見た斜視図、図6は、それを背面側から見た斜視図、図7は、キャリッジガイド軸支持機構220の平面図、図8は、その側面図である。このキャリッジガイド軸支持機構220は、図5に示すように、キャリッジガイド軸204を中支えするキャリッジフレーム(フレーム)221と、キャリッジガイド軸204の平行度を調整するキャリッジ調整カム(調整手段)222を備えている。そして、キャリッジガイド軸支持機構220は、主走査方向に配設されているメインフレーム(組付け側部材)102の前面側に組付けられている。
キャリッジフレーム221は、図5に示すように、断面がコの字の帯板状(以下、コの字の内側面をフレーム前面、コの字の外側面をフレーム背面という)に形成されており、長手方向に等間隔でフレーム前面側に凸状であって先端に穴の開いた中支え部221aが複数(この例では5つ)形成されている。そして、キャリッジガイド軸204は、その周面に上記中支え部221aに対応させて図示しないネジ穴が穿設されており、フレーム背面側から中支え部221aを貫通させた図6に示すネジ204aにより固定されている。
キャリッジ調整カム222は、図5、図7及び図8に示すように、円盤状の当接部222aと、この当接部222aと一体化された扇盤状の調節部222bを備えている。当接部222aは、中心から偏心した位置に回転軸穴222cが穿設されている。また、調節部222bは、略中心に円弧状の長穴222dが穿設され、周面にノッチ222eが形成されている。そして、キャリッジ調整カム222は、当接部222aの周面がメインフレーム102に取り付けられたキャリッジフレーム221の他端側下面に当接するように、回転軸穴222cとメインフレーム102に穿設された図6に示す軸穴102hに回転軸222fが貫装されて取り付けられている。また、長穴222dには、メインフレーム102に穿設された図6に示すネジ穴102iに螺合してキャリッジ調整カム222を固定するネジ222gが挿入されている。ノッチ222eには、メインフレーム102に取り付けられた図7に示す爪223が噛み合わされており、ラチェットとして機能するようになっている。
図9は、キャリッジフレーム221とメインフレーム102の組付け構造を示す分解斜視図、図10は、図9のA部及びB部の拡大斜視図、図11は、キャリッジフレーム221をメインフレーム102に組付けたときの要部の斜視図、図12は、その断面側面図である。キャリッジフレーム221は、図9に示すように、両端部に孔(締結部)221b、221cが穿孔されていると共に、一端部の孔221bから上へ所定間隔を空けて軸穴(旋回部)221dが穿設され、他端部の孔221cから上へ所定間隔を空けて係止爪221eがフレーム背面側に突設されている。
一方、メインフレーム102は、図9及び図10に示すように、キャリッジフレーム221の上記両端部に対応する位置が前面側に向けて矩形面状に突出した突出部102aとして絞り加工されている。各突出部102aには、キャリッジフレーム221の孔221b、221cに対応する位置にネジ穴(締結部)102b、102cが穿設され、キャリッジフレーム221の軸穴221dに対応する位置に旋回軸(旋回部)102dが突設され、係止爪221eに対応する位置に長穴102eが穿設されている。更に、各突出部102aには、ネジ穴102b、102cの上下方向に一定間隔を空けて前面側に向けて円形面状に凸となる凸部102f、102gが半抜き加工されている。
このような構成のキャリッジフレーム221をメインフレーム102に組付ける場合、図11及び図12に示すように、キャリッジフレーム221の軸穴221dに旋回軸102dを貫装すると共に、図9に示す係止爪221eを長穴102eに係止する。これにより、キャリッジフレーム221は、旋回軸102dを中心にメインフレーム102の前面に沿って係止爪221eが長穴102eの両端と当接可能な範囲内で旋回可能に取り付けられる。そして、図5に示すキャリッジ調整カム222のネジ222gを緩め、キャリッジ調整カム222の当接部222aを偏心回転させることにより、キャリッジフレーム221を旋回軸102dを中心にメインフレーム102の前面に沿って旋回させて位置調整する。
そして、図11及び図12に示すように、ネジ221fをキャリッジフレーム221の孔221bに貫通させてネジ穴102bに螺合し締結することにより、キャリッジフレーム221の一端側裏面を凸部102fに押圧して固定すると共に、図9に示すネジ221gをキャリッジフレーム221の孔221cを貫通させてネジ穴102cに螺合し締結することにより、キャリッジフレーム221の他端側裏面を凸部102gに押圧して固定する。以上によりキャリッジフレーム221のメインフレーム102に対する組付けが完了する。
このように、メインフレーム102の凸部102f、102gの頂面(組付面)が、キャリッジフレーム221の両端部の裏面(組付面)に当接して支持するので、凸部102f、102gの頂面を必要最小限の面積で形成することにより、各組付面の平面度のばらつきを容易に抑えることができ、組付面に垂直な方向の組付精度を向上させることができる。更に、キャリッジフレーム221をメインフレーム102に固定する前に、キャリッジフレーム221をメインフレーム102の旋回軸102dを中心にキャリッジ調整カム222により旋回させることにより、キャリッジフレーム221の位置調整を容易に行うことができ、組付面に平行な方向の組付精度も向上させることができる。従って、キャリッジガイド軸204とプラテン203との平行度を高精度に調整することができる。
また、メインフレーム102及びキャリッジフレーム221には、孔221b、221c及びネジ穴102b、102cが2つ穿孔されるのみであるため、それらの位置精度を高精度に加工することが容易となる。更に、2つのネジ221f、221gのみであるため、それらによる締結時のメインフレーム102及びキャリッジフレーム221の捩れや歪みを最小に抑えることができるので、それらの組付精度を向上させることができる。また、キャリッジフレーム221の各端部は、1つのネジ221f又は221gの両側でそれぞれ2つの凸部102fと102f又は102gと102gにより支持されることになるので、ネジ221f又は221gを締結することにより発生する2つの凸部102fと102f又は102gと102g間での弾性力によりネジ221f又は221gの締結力を高めることができ、ネジ221f又は221gの緩み等による組付精度の低下を抑えることができる。
尚、上述した実施形態では、キャリッジフレーム221の各端部を1つのネジ221f又は221gにより締結するように構成したが、任意の数のネジにより締結するように構成しても良い。また、ネジ221f又は221gの両側を必要最小限の面積の円形状の頂面を有する2つの凸部102f又は102gにより支持するように構成したが、任意の形状の頂面を有する任意の数の凸部により支持するように構成しても良い。
フレームを備えた記録装置としてインクジェット式プリンタを例に説明したが、フレームを備えた記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。また、記録装置に限らず、フレームを備えた全ての電子機器にも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。 図1のプリンタの外観構成の全体を斜め後方から見た斜視図である。 図1のプリンタの内部構成の概略を示す斜視図である。 図1のプリンタの内部構成の概略を示す断面側面図である。 図1のプリンタのキャリッジガイド軸支持機構とその周辺部を前面側から見た斜視図である。 図5を背面側から見た斜視図である。 図5のキャリッジガイド軸支持機構の平面図である。 図7の側面図である。 図1のプリンタのキャリッジフレームとメインフレームの組付け構造を示す分解斜視図である。 図9のA部及びB部の拡大斜視図である。 図9のキャリッジフレームをメインフレームに組付けたときの要部の斜視図である。 図11の断面側面図である。
符号の説明
100 インクジェット式プリンタ、102 メインフレーム、102a 突出部、102b、102c ネジ穴、102d 旋回軸、102e 長穴、102f、102g 凸部、110 操作部、120 カートリッジ収納部、130 第1リア給紙部、140 第2リア給紙部、150 排紙部、160 フロント給紙部、170 廃インク回収部、180 用紙搬送部、190 制御部、200 記録部、210 プリンタカバー、220 キャリッジガイド軸支持機構、221 キャリッジフレーム、221b、221c 孔、221d 軸穴、221e 係止爪、221f、221g ネジ、222 キャリッジ調整カム

Claims (5)

  1. 電子機器のフレームの組付け構造であって、
    前記フレームの両端部及び組付け側部材における前記両端部の対応位置に締結部をそれぞれ設けると共に当該対応位置に凸部をそれぞれ形成し、更に前記フレームの一端部における前記締結部の近傍に旋回部を設け、前記旋回部を中心に前記フレームを旋回調整した後に、前記締結部を締結して前記フレームを前記凸部に押圧し固定するようにしたことを特徴とするフレーム組付け構造。
  2. 前記凸部は、前記締結部の両側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフレーム組付け構造。
  3. 前記フレームの他端部と当接して前記旋回部を中心に前記フレームを旋回させることにより位置調整する調整手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のフレーム組付け構造。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のフレーム組付け構造を備えたことを特徴とする電子機器。
  5. 被記録媒体に記録する記録装置であることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
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