JP2007151610A - 床ずれ防止用マット - Google Patents
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Abstract
【課題】平易な構成であり低コストで製造可能でありながら、使用者の体圧の分散を効率よく行うことができ、良好な通気性を維持し、湿気の防止を可能とする床ずれ防止用マットを提供する。
【解決手段】本発明の床ずれ防止用マット1は、クッション性を有するマット本体2に複数の空洞部3を形成してなる。また、マット本体2が、中空が形成された略ドーナツ状のクッション体21を平面状に連結載置してなり、クッション体21が着脱可能であり、空洞部3がクッション体21に形成された中空からなる第1空洞部31と、複数個のクッション体21に囲まれて形成される第2空洞部32とする構成とすれば、部分的な洗浄や交換が可能となり、床ずれ防止効果に加えて、作業性や経済性が良好なマット1となる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の床ずれ防止用マット1は、クッション性を有するマット本体2に複数の空洞部3を形成してなる。また、マット本体2が、中空が形成された略ドーナツ状のクッション体21を平面状に連結載置してなり、クッション体21が着脱可能であり、空洞部3がクッション体21に形成された中空からなる第1空洞部31と、複数個のクッション体21に囲まれて形成される第2空洞部32とする構成とすれば、部分的な洗浄や交換が可能となり、床ずれ防止効果に加えて、作業性や経済性が良好なマット1となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、床ずれ防止用マットに関する。更に詳しくは、病気の犬や猫などといった動物や寝たきりの人間などのように自分で寝返りができない者の身体の下に敷いて床ずれを防止するための床ずれ防止用マットに関する。
床ずれは、寝たきりの人間や、病気で動けなくなった犬や猫などの動物が、長い時間同じ姿勢で寝ていたり、栄養不良や不潔などのため、身体の一部への血液の流れが不十分となり、皮膚や筋肉が徐々に崩れていく現象である。これらの者は寝返りなどをして適当に身体の向きを変えることが困難であるために、身体の同じ部分が寝具によって血管を遮断する程の高い圧力で長時間圧迫され続け、その結果当該部分の血液の循環が阻害されて皮膚組織が壊死したり、また、繰り返し擦られた皮膚が病変することによって床ずれが生じることになる。
床ずれを防止するには、定期的に寝返り等の体位交換を行うことが望ましいとされており、この体位交換により、床ずれの要因といわれる体圧の集中、通気性不良、及び湿気などが解消されるといわれている。体位交換を行うには、床として使用するベッド、布団、マットレスなどの弾性状態を工夫する必要があるが、通常のベッド等ではこれらを実施するのは困難なことから、身体が寝具から受ける圧力を分散されることができる圧力分散機能が付いた、いわゆる床ずれ防止用マットが使用されている。
このような床ずれ防止用マットとしては、弾力性のあるマットの表面に膨出部や突起を多数設けるようにして段差を形成し、かかる段差を利用して体圧の分散を図り、体圧集中等を解消する構成が知られている。床ずれ防止用マットとしては、発泡体からなる板状体の表面側に凹部が設けられた芯材と、湾曲面を有する発泡体から形成され上記芯材の凹部に嵌合する受圧部材とからなり、受圧部材の湾曲面が芯材表面側の外方に突出するように嵌合されている構成の床ずれ防止用マットが提供されている(例えば、特許文献1)。また、多数の空気セルを平面方向に並設して空気セル群を形成するとともに、同空気セル群を、空気の給排が所定のタイミング差をもって行われる複数系統に区分して、一の系統に属する空気セルと他の系統に属する空気セルとを隣接するように配置し、前記空気セルを成型材により形成した構成の床ずれ防止用マットも提供されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、前記したマットの表面に膨出部や突起を多数設け、段差を形成するようにして構成される従来の床ずれ防止用マットにあっては、体圧の分散と、良好な通気性、湿気の防止を同時に実現することは困難であった。また、構成が複雑であるため、製造コストが高くなるという問題もあった。
本発明の目的は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、平易な構成であり低コストで製造可能でありながら、使用者の体圧の分散を効率よく行うことができ、良好な通気性を維持し、湿気の防止を可能とする床ずれ防止用マットを提供することにある。
本発明の床ずれ防止用マットは、人間や動物が横臥可能な大きさを備えた床ずれ防止用マットであって、クッション性を有するマット本体に複数の空洞部を形成してなることを特徴とする。
本発明の床ずれ防止用マットは、人間や動物が横臥可能な大きさを備え、クッション性に富んだマット本体に複数の空洞部を形成した構成を採用しているので、クッション性と適度な凹凸を兼ね備えたマットとなり、長時間身体の下に敷いた場合であっても、使用者の体圧が分散され、体圧集中が解消される。また、マット本体に形成された複数の空洞部により、通気性も良好となるため湿気防止を図ることができ、その結果、使用者の床ずれを効率よく防止することができる。更には、クッション性を有するマット本体に複数の空洞部を形成するという簡便な構成であるため、前記の効果を奏する床ずれ防止用マットを低コストで製造可能である。
本発明の床ずれ防止用マットは、前記マット本体が略ドーナツ状のクッション体を平面状に連結載置してなり、前記クッション体が着脱可能であり、前記空洞部が、前記クッション体に形成された中空からなる第1空洞部と、複数の前記クッション体に囲まれて形成される第2空洞部であることが好ましい。
この本発明によれば、マット本体として中空を形成した略ドーナツ状のクッション体を複数個平面状に連結載置してなる構成を採用するとともに、このクッション体が互いに着脱可能であるようにしたので、マットの部分的な洗浄や交換が可能となるため、マット全体を洗浄、交換する必要もなく、床ずれ防止効果に加えて、洗浄や交換における作業性や経済性が優れた床ずれ防止用マットとなる。また、空洞部が、クッション体に形成された中空からなる第1空洞部と、複数のクッション体に囲まれて形成される第2空洞部であるので、マットに2種類の空洞部がバランスよく配置され、体圧集中を確実に解消させ、床ずれ防止効果が更に向上する。
この本発明によれば、マット本体として中空を形成した略ドーナツ状のクッション体を複数個平面状に連結載置してなる構成を採用するとともに、このクッション体が互いに着脱可能であるようにしたので、マットの部分的な洗浄や交換が可能となるため、マット全体を洗浄、交換する必要もなく、床ずれ防止効果に加えて、洗浄や交換における作業性や経済性が優れた床ずれ防止用マットとなる。また、空洞部が、クッション体に形成された中空からなる第1空洞部と、複数のクッション体に囲まれて形成される第2空洞部であるので、マットに2種類の空洞部がバランスよく配置され、体圧集中を確実に解消させ、床ずれ防止効果が更に向上する。
本発明の床ずれ防止用マットは、前記第1空洞部と前記第2空洞部の面積比が3/1〜1/3であることが好ましい。
この本発明によれば、マットに形成される第1空洞部と第2空洞部の面積比(第1空洞部の面積/第2空洞部の面積)を3/1〜1/3とすることにより、マットに存在する2種類の空洞部のバランスがとれ、適度の通気性を有しながら、体圧の分散を効率よく実施することができる床ずれ防止用マットを提供することができる。
この本発明によれば、マットに形成される第1空洞部と第2空洞部の面積比(第1空洞部の面積/第2空洞部の面積)を3/1〜1/3とすることにより、マットに存在する2種類の空洞部のバランスがとれ、適度の通気性を有しながら、体圧の分散を効率よく実施することができる床ずれ防止用マットを提供することができる。
本発明の床ずれ防止用マットは、前記マット本体が、内部に空気を充填したエアーマットであることが好ましい。
この本発明によれば、マット本体をその内部に空気を充填する構成のエアーマット(エアークッション)とすることにより、浮遊感を備え、体圧の分散効果がより向上されたマットとなるとともに、使用しないときはクッション体から空気を抜き取ることができるため、容易に折りたたむことができ、収納性、携帯性に富んだマットとなる。また、エアーマットの構成を採用することにより、マット全体も軽量化される。
この本発明によれば、マット本体をその内部に空気を充填する構成のエアーマット(エアークッション)とすることにより、浮遊感を備え、体圧の分散効果がより向上されたマットとなるとともに、使用しないときはクッション体から空気を抜き取ることができるため、容易に折りたたむことができ、収納性、携帯性に富んだマットとなる。また、エアーマットの構成を採用することにより、マット全体も軽量化される。
本発明の床ずれ防止用マットは、前記マット本体が、内部に液体を充填したウォーターマットであることが好ましい。
この本発明によれば、マット本体をその内部に水等の液体を充填するウォーターマット(ウォータークッション)とすることにより、前記したエアークッションとする構成と同様、浮遊感を備え、体圧の分散効果がより向上されたマットとなるとともに、使用しないときはクッション体から液体を抜き取ることができるため、容易に折りたたむことができ、収納性、携帯性に富んだマットとなる。
この本発明によれば、マット本体をその内部に水等の液体を充填するウォーターマット(ウォータークッション)とすることにより、前記したエアークッションとする構成と同様、浮遊感を備え、体圧の分散効果がより向上されたマットとなるとともに、使用しないときはクッション体から液体を抜き取ることができるため、容易に折りたたむことができ、収納性、携帯性に富んだマットとなる。
本発明の床ずれ防止用マットは、人間や動物が横臥可能な大きさを備えた、クッション性と適度な凹凸を兼ね備えたマットであり、病気の犬や猫などといった動物や寝たきりの人間などのように自分で寝返りのできない者の身体の下に長時間敷いた場合であっても、使用者の体圧が適度に分散され、体圧集中が解消されるとともに、通気性も良好となるため湿気防止を図ることができ、使用者の床ずれを効率よく防止することができる。また、クッション性を有するマット本体に複数の空洞部を形成するという簡便な構成であるため、低コストで製造でき、コスト的にも優れた床ずれ防止用マットとなる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1ないし図6を用いて、本発明の床ずれ防止用マット(以下、単に「マット」とする場合もある。)の一態様を説明する。図1は、本発明の床ずれ防止用マット1を示した斜視図である。図1に示す第1実施形態に係る床ずれ防止用マット1は、人間や動物が横臥可能な大きさ(幅、長さ、厚さ)を備え、クッション性を有するマット本体2に複数の空洞部3を形成してなり、マット本体2として、中空を備えた略ドーナツ状のクッション部22からなるクッション体21を複数個平面状に連結載置することにより構成される。なお、図1に示す床ずれ防止用マット1にあっては、クッション体21を幅方向に3つ、長さ方向に5個ずつ、計15個を連結載置して全体が矩形状となる態様を例として示している。また、図1において、クッション体21、クッション部22、第1空洞部31、第2空洞部32、第1連結部41、第2連結部42については、その一部に対してのみ示している(以下、図6及び図8についても同じ。)。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1ないし図6を用いて、本発明の床ずれ防止用マット(以下、単に「マット」とする場合もある。)の一態様を説明する。図1は、本発明の床ずれ防止用マット1を示した斜視図である。図1に示す第1実施形態に係る床ずれ防止用マット1は、人間や動物が横臥可能な大きさ(幅、長さ、厚さ)を備え、クッション性を有するマット本体2に複数の空洞部3を形成してなり、マット本体2として、中空を備えた略ドーナツ状のクッション部22からなるクッション体21を複数個平面状に連結載置することにより構成される。なお、図1に示す床ずれ防止用マット1にあっては、クッション体21を幅方向に3つ、長さ方向に5個ずつ、計15個を連結載置して全体が矩形状となる態様を例として示している。また、図1において、クッション体21、クッション部22、第1空洞部31、第2空洞部32、第1連結部41、第2連結部42については、その一部に対してのみ示している(以下、図6及び図8についても同じ。)。
本発明の床ずれ防止用マット1の大きさは、人間や犬、猫などの動物が横臥可能な大きさであれば特に制限はなく、また、その形状は、平面視で長方形、正方形等の多角形状、円形、楕円形状の任意の形状とすることができる。ここで、その形状を汎用的な長方形、正方形等の四角形状とした場合にあっては、例えば、幅を100〜200cm程度、長さを100〜250cm程度、厚さを5〜15cm程度とすればよいが、特にこの範囲には限定されない。
図2は床ずれ防止用マット1を構成するクッション体21の斜視図、図3は当該クッション体21の平面図、をそれぞれ示す。クッション体21は、その中央部に対して、クッション部22に取り囲まれて形成される中空である空洞部3(第1空洞部31)を備える。図1に示すように、第1実施形態の床ずれ防止用マット1は、当該第1空洞部31と、4つのクッション体21に囲まれて形成される第2空洞部32を備え、この第1空洞部31と第2空洞部32が空洞部3となる。
クッション体21は、クッション性(緩衝性)を有するものであれば特に制限はなく、例えば、その内部に空気を充填する構成のエアーマット(エアークッションとも呼ばれる。)や、その内部に水等の液体を充填する構成のウォーターマット(ウォータークッションとも呼ばれる。)とすれば、浮遊感を備えたものとなるとともに、使用しないときはクッション体21から空気や液体を抜き取ることができる。その結果、クッション体21ないしは床ずれ防止用マット1を容易に折りたたむことができ、収納性、携帯性に富むことになる。
このようにクッション体21をエアーマットやウォーターマットとする場合にあっては、クッション体21をゴムや合成樹脂等の非通気基材を用いて形成し、これを従来公知の充填手段を用いて空気や水を注入、充填するようにすればよい。なお、非通気基材の表面に肌触りのよい繊維布を被覆するようにすれば、更に使用感が向上するので好ましい。
クッション体21は、通気性のよい繊維布で形成された基材の内部に綿などの緩衝材料を封入した構成としてもよく、このような構成とすれば、クッション体21の通気性をより向上させることができる。また、クッション体21をウレタンフォーム等の合成樹脂からなる弾性発泡体で形成するようにしても問題はない。
更には、クッション体21には抗菌・防カビ処理を施すようにすれば、クッション体21に抗菌・防カビ性能を付与することができ、マット1の清潔感が向上する。かかる処理としては、クッション体21を構成する基材を成形する際に従来公知の抗菌・防カビ性能を有する物質を成形材料にブレンドするようにして成形したり、クッション体21を構成する基材の繊維に抗菌・防カビ性能を有する物質を練り込んだり、あるいは基材を抗菌・防カビ性能を有する物質を溶かした溶液に浸漬させたりすればよく、その手段には特に制限はない。
図2及び図3に示すように、本実施形態のクッション体21における略ドーナツ状のクッション部22の周縁には、中心から見て90°ごとに、隣接する他のクッション体(図示しない)と連結一体化するための連結部4が形成されている。この連結部4は、2つの突起411が形成された第1連結部41と、当該突起411を嵌め込むための2つの穴421が形成された第2連結部42が、中心から対称の位置にそれぞれ2つずつ形成されている。第1連結部41は、隣接する他のクッション体(図示しない)の第2連結部と連結し、第2連結部42は、隣接する他のクッション体(図示しない)の第1連結部と連結して一体化し、床ずれ防止用マット1を形成することになる。
図4は、2つのクッション体21a,21bが連結一体化される状態を示す概略図を示した。また、図5は図4の部分拡大図であり、図5(A)は連結前の状態、図5(B)は連結後の状態をそれぞれ示す。2つのクッション体21a,21bは、図5(A)にある状態で、一方のクッション体21aの第1連結部41に形成された2つの突起411を、他方のクッション体21bの第2連結部42に形成された2つの穴421に嵌め込み、図5(B)に示すようにして嵌合させ、連結一体化させる。このようにして、2つのクッション体21a、21bにあって隣り合う第1連結部41と第2連結部42は、突起411を穴421に嵌め込むが、嵌め込んだ突起411を穴421から外すことにより容易に取り外しすることができるため、クッション体21は簡便な操作で互いに着脱可能となる。
本発明の床ずれ防止用マット1は、病気の動物や寝たきりの人間などのように自分で寝返りのできない者に使用されることになるため、腰や臀部などの身体におけるある特定の部位が長時間密着し、その結果、マット1における当該部位と密着する部分の損傷が激しくなる。また、失禁などによる汚損もあるため、定期的な洗浄、交換を余儀なくされる場合が多い。一方、本実施形態のように、床ずれ防止用マット1が複数のクッション体21からなり、かかるクッション体21が容易に着脱できるようにされていれば、マット1の部分的な洗浄や交換が可能となるため、マット1全体を洗浄、交換する必要もない。このように、クッション体21が容易に着脱可能であることにより、床ずれ防止効果を備えることに加えて、洗浄等において作業性や経済性が優れた床ずれ防止用マット1となる。なお、かかる効果は、比較的人間よりも自由が利かない犬、猫といった動物に対して顕著であり、そのため本実施形態の床ずれ防止用マット1は、特に動物に適用するのに有効である。
第1実施形態の床ずれ防止用マット1は、このようにして隣接するクッション体21を複数個平面状に連結載置してなり、前記した図1にあるように、空洞部3として、クッション体21に形成された中空からなる第1空洞部31に加えて、4つのクッション体21に囲まれて形成される第2空洞部32を備えることになる。
第1空洞部31と第2空洞部32の面積比(第1空洞部31の面積/第2空洞部32の面積)は、3/1〜1/3であることが好ましく、2/1〜1/2であることが更に好ましく、3/2〜2/3であることが特に好ましい。両者の面積比がかかる範囲内であれば、2種の空洞部31,32のバランスがとれ、適度の通気性を有しながら、体圧の分散を効率よく実施することができる床ずれ防止用マット1を提供することができるため好ましい。
また、かかる第1空洞部31や第2空洞部32の面積は、それぞれの形状を変更することにより調整することができる。第1空洞部31の形状は、円形状、楕円形状、三角形状、正方形状や長方形状等の四角形状、五角形状等の多角形状等の任意の形状とすることができる。一方、第2空洞部32の形状は、複数のクッション体21により取り囲まれて決定されるため、クッション体21の周縁部の形状に応じて適宜決定すればよい。
なお、第1空洞部31の面積を20〜200cm2程度、より好ましくは20〜100cm2程度、更に好ましくは30〜50cm2程度として、第2空洞部32の面積も前記した面積比に対応して選定すれば、マット1全体に対するバランスも適度であり、床ずれ防止性能を備え、強度も良好なマット1となる。また、床ずれ防止マット1における第1空洞部31及び第2空洞部32の数は、マット1の面積等に応じて適宜決定すればよい。
図6は、床ずれ防止用マット1の使用状態の一例を示した概略図である。図6に示すように、床ずれ防止用マット1は、図6の示すような寝たきりの犬Xや、病気で身動きが取れない動物、寝たきりの人間などのように自分で寝返りのできない者の身体の下に敷いて使用される。
寝たきりの犬Xは、自分で寝返りができないため、腰がマット1に密着するような状態で長時間寝転んでいるが、本実施形態の床ずれ防止用マット1は、クッション性に富んだマット本体2に第1空洞部31及び第2空洞部32といった複数種の空洞部3を複数個形成した構成を採用しているので、クッション性と適度な凹凸を兼ね備えたマット1となり、犬Xの身体の下に長時間敷いた場合であっても、体圧が適度に分散され、体圧集中が解消されることになる。また、マット本体2に形成された複数の空洞部3により、通気性も良好となり、湿気防止を図ることができる。これにより、使用者の床ずれを効率よく防止することができる。
また、本実施形態の如く、マット本体2として略ドーナツ状のクッション部22からなるクッション体21を平面状に連結載置してなる構成を採用するとともに、このクッション体21が互いに着脱可能であるようにしたので、マット1の部分的な洗浄や交換が可能となり、マット1の全体を洗浄、交換する必要もない。よって、床ずれ防止効果を備えることに加えて、洗浄等においても作業性や経済性の良好な床ずれ防止用マット1となる。更には、第1空洞部31と第2空洞部32という2種類の空洞部3がマット1にバランスよく配置され、体圧集中を確実に解消させ、床ずれ防止効果が更に向上する。
そして、床ずれ防止用マット1は、第1空洞部31が形成されたクッション体21を平面状に連結載置してなる構成であるため、低コストで製造可能である。
[第2実施形態] 以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、すでに第1実施形態で説明した部分と同一あるいは略同一である部分は、共通する符号を付して説明を省略する。
図7は、第2実施形態に係る床ずれ防止用マット1aを示した斜視図である。第1実施形態に係る床ずれ防止用マット1は、マット本体2として、中空を備えた略ドーナツ状のクッション部22からなるクッション体21を複数個平面状に連結載置することにより構成されるものであったが、本実施形態にあっては、クッション性を備えた矩形状の1枚のマット本体2に対して複数の空洞部3を形成することにより、床ずれ防止用マット1aが構成される点で相違する。
第2実施形態に係る床ずれ防止用マット1aも、マット本体2に複数の空洞部3を形成した平易な構成を採用しているので、低コストで製造可能であるとともに、クッション性と適度な凹凸を兼ね備えたマットとなり、使用者の体圧集中が解消され、また、通気性も良好で、湿気防止を図ることができるため、使用者の床ずれを効率よく防止することができる。
[実施形態の変形]
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。本発明は前記した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良は、本発明に含まれるものである。
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。本発明は前記した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良は、本発明に含まれるものである。
また、前記した第1実施形態においては、床ずれ防止用マット1を構成するドーナツ状のクッション体21の例として、図1ないし図3に示すように、正方形状の4つの隅角を丸ませた(角をとった)マット状ないし板状の中空体を示したが、本願明細書における「ドーナツ状」はかかる形状には限定されず、中空の円形状や、中空の矩形状、中空の多角形状など、平面視してドーナツ状となる形状を広く含むものである。
図8は、本発明の第1実施形態に係る床ずれ防止用マットの変形例を示した斜視図である。かかる床ずれ防止用マット1bは、ドーナツ状のクッション体21として中空の略円形状を採用している。かかる床ずれ防止用マット1bにあっては、ドーナツ状のクッション体21の形状が中空の略円形状であるため、床ずれ防止用マット1と比較して第2空洞部32の面積が大きくなっている。なお、図8においては、図1と同様、クッション体21を幅方向に3つ、長さ方向に5個ずつ、計15個を連結載置して全体が矩形状となる態様を例として示している。かかるクッション体21の数量についても、使用者の体型等に応じて適宜決定することができる。
前記した実施形態では、2つのクッション体21を連結する連結部4として、突起411を有する第1連結部41と、当該突起411と嵌合する穴421を有する第2連結部42を示したが、これには限定されず、例えば、図示しないマジックテープ(登録商標)のループ面を一方のクッション体21に、フック面を他方のクッション体21に備えるようにし、両者を着脱可能とするような構成を採用してもよい等、その構成は適宜決定することができる。
前記した実施形態では、床ずれ防止用マット1,1a,1bに空洞部3がある程度整列して並んでいる態様を示したが、これには限定されず、空洞部3はランダムに並ぶようにしても問題はない。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
本発明の床ずれ防止用マットは、例えば、病気で寝たきりの犬、猫等の動物や、長期入院患者、寝たきり老人、車椅子生活者等が身体の下に敷いて使用する福祉用、介護用のマットとして使用することができる。
1 … 床ずれ防止用マット
1a … 床ずれ防止用マット
1b … 床ずれ防止用マット
2 … マット本体
21 … クッション体
21a… クッション体
21b… クッション体
22 … クッション部
3 … 空洞部
31 … 第1空洞部
32 … 第2空洞部
4 … 連結部
41 … 第1連結部
411… 突起
42 … 第2連結部
421… 穴
X … 犬
1a … 床ずれ防止用マット
1b … 床ずれ防止用マット
2 … マット本体
21 … クッション体
21a… クッション体
21b… クッション体
22 … クッション部
3 … 空洞部
31 … 第1空洞部
32 … 第2空洞部
4 … 連結部
41 … 第1連結部
411… 突起
42 … 第2連結部
421… 穴
X … 犬
Claims (5)
- 人間や動物が横臥可能な大きさを備えた床ずれ防止用マットであって、
クッション性を有するマット本体に複数の空洞部を形成してなることを特徴とする床ずれ防止用マット。 - 前記マット本体が略ドーナツ状のクッション体を平面状に連結載置してなり、
前記クッション体が着脱可能であり、
前記空洞部が、前記クッション体に形成された中空からなる第1空洞部と、
複数の前記クッション体に囲まれて形成される第2空洞部であることを特徴とする請求項1に記載の床ずれ防止用マット。 - 前記第1空洞部と前記第2空洞部の面積比が3/1〜1/3であることを特徴とする請求項2に記載の床ずれ防止用マット。
- 前記マット本体が、内部に空気を充填したエアーマットであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の床ずれ防止用マット。
- 前記マット本体が、内部に液体を充填したウォーターマットであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の床ずれ防止用マット。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102145068B1 (ko) * | 2019-05-22 | 2020-08-18 | 이강혁 | 결합 및 분리가 가능한 물놀이용 튜브 |
CN114795742A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-07-29 | 深圳市人民医院 | 一种预防压疮检测隔垫 |
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2005
- 2005-11-30 JP JP2005346980A patent/JP2007151610A/ja active Pending
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