JP2007151300A - 駆動回路の制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】故障箇所や故障モードを特定できる駆動回路制御装置を提供する。
【解決手段】モータ2と、モータに直列に接続された第1のスイッチ3及び第2のスイッチ4と、第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧を検出する第3のスイッチ9と、第1のスイッチ、第2のスイッチ及び第3のスイッチを制御して第1のスイッチと第2のスイッチとの間の異常を検出する異常検出制御手段1とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】モータ2と、モータに直列に接続された第1のスイッチ3及び第2のスイッチ4と、第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧を検出する第3のスイッチ9と、第1のスイッチ、第2のスイッチ及び第3のスイッチを制御して第1のスイッチと第2のスイッチとの間の異常を検出する異常検出制御手段1とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、モータなどの駆動回路の制御装置及び制御方法に関する。
直流モータを駆動する際、モータ回路の電源側に設けられたHiサイドスイッチと接地側に設けられたLoサイドスイッチの2系統通電方式で制御する回路が検討されている。この種の制御回路を採用すると、モータまたはスイッチの何れかで何らかの異常が発生しても確実にモータを停止することができ、信頼性を向上させることができる。
この方式における電源からモータへの通電診断は、モータの電源側もしくは接地側または双方にシャント抵抗を挿入し、このシャント抵抗に流れる電流による電圧を検出することにより、正常に通電されているかどうかを診断している。たとえば、モータ故障が原因で異常電流が流れたことをシャント抵抗の電圧値により検出すると、Hiサイドスイッチ及びLoサイドスイッチの双方にOFF指令信号を送出することでモータを停止する。
しかしながら、モータと電源との電気回路に、HiサイドスイッチとLoサイドスイッチを直列に接続し、モータの電源側及び/又は接地側にシャント抵抗を挿入して、このシャント抵抗の電圧値を検出することで故障診断を行う回路構成では、故障の原因がモータなのか、Hiサイドスイッチなのか、またはLoサイドスイッチなのかを特定することができない。また、Hiサイドスイッチ及びLoサイドスイッチにON指令信号を送出しているときに、シャント抵抗の電圧値の検出によりモータ回路に電流が流れていないことが判明しても、それがモータの断線故障によるものなのか、またはHiサイドスイッチもしくはLoサイドスイッチのオープン故障によるものなのかといった故障モードを特定することもできない。
本発明は、故障箇所や故障モードを特定できる駆動回路の制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の駆動回路の制御装置は、モータと、前記モータに直列に接続された第1のスイッチ及び第2のスイッチと、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧を検出する第3のスイッチと、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ及び前記第3のスイッチを制御して前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間の異常を検出する異常検出制御手段と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の駆動回路の制御装置は、モータと、前記モータに直列に接続された第1のスイッチ及び第2のスイッチと、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧を検出する第3のスイッチと、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ及び前記第3のスイッチを制御して前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間の異常を検出する異常検出制御手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明の駆動回路の制御方法は、モータに直列に接続された第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧を第3のスイッチにより検出し、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ及び前記第3のスイッチを制御して前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間の異常を検出することを特徴とする。
本発明では、モータ、第1のスイッチおよび第2のスイッチの故障診断を行うにあたり第3のスイッチを設け、さらに異常検出制御手段により第1のスイッチ、第2のスイッチおよび第3のスイッチを適宜制御してモータ、第1のスイッチおよび第2のスイッチの故障解析を行う。
第3のスイッチと異常検出制御手段の存在により、モータ、第1のスイッチおよび第2のスイッチの何れかの故障を特定できる回路構成とすることができるので、それぞれの回路構成における異常を検出することで駆動回路の故障箇所や故障モードを特定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るモータ駆動回路の制御装置を示す電気回路図であり、1が制御部、2がモータ、5が駆動用電源である。
図1は、本実施形態に係るモータ駆動回路の制御装置を示す電気回路図であり、1が制御部、2がモータ、5が駆動用電源である。
モータ2は、駆動用電源5から電力の供給を受けて駆動するが、モータ2の駆動用電源側回路に設けられた第1のスイッチ3(いわゆるHiサイドスイッチ)と、モータの接地側回路に設けられた第2のスイッチ4(いわゆるLoサイドスイッチ)を、外部装置からの指令に基づき、制御部1によってON/OFF制御することで、モータ2の駆動及び停止を制御する。なお、第1のスイッチ3と第2のスイッチ4は制御部1からの指令信号によりON/OFFする。
モータ2には、モータ2のトルクを検出する駆動検出回路8が接続され、検出されたモータトルクは制御部1に送出される。この駆動検出回路8は、モータ2が駆動用電源5から電力の供給を受けて駆動しているかどうか、すなわちモータ2が正常に駆動しているかどうかを検出するのが目的であるため、トルク以外の検出方法であっても良い。
モータ2の回路には、並列に可変抵抗11と第3のスイッチ9と診断用電源10が接続されている。
可変抵抗11は、制御部1からの指令信号によって抵抗R2と抵抗R3とに可変することができ、また、このときの中間点6の中間電圧が制御部1にA/D変換された状態で入力されてモニタされるようになっている。なお、抵抗7は可変抵抗11の分圧R2,R3を目的とした抵抗である。
また、第3のスイッチ9は制御部1からの指令信号によりON/OFF制御される。診断用電源10は駆動用電源5の電圧E1よりも小さい電圧E2のものが用いられている(E2<E1)。
次に、以上の構成によるモータ駆動回路の制御装置において、制御部1の情報処理手順を説明する。
まず、ステップS1にて駆動用電源5をONしたら、ステップS2において、制御部1からの指令信号によって第1のスイッチ3、第2のスイッチ4及び第3のスイッチ9をOFFする。また、ステップS3において、制御部1からの指令信号により可変抵抗11の抵抗R2,R3の関係をR2<<R3に設定する。さらに、ステップS4にて、制御部1からの指令信号により第3のスイッチ9をONする。
この状態における等価回路を図4に示す。第2のスイッチ4をOFFするとともに、可変抵抗11の抵抗R3を抵抗R2より著しく大きく設定することで、モータ2側(モータ2と抵抗R3)には駆動用電源5からの電流がほとんど流れず、流れるときは抵抗R2側になる。
この状態において、可変抵抗11の中間点6の電圧(以下、中間電圧ともいう。)を制御部1に取り込み、この中間電圧V0が予め決められた電圧範囲a±1V内にあるかどうかを判定する(ステップS5)。
ここで、中間電圧V0は第1のスイッチ3をOFF,第2のスイッチ4をOFF,第3のスイッチ9をON,可変抵抗11の関係をR2<<R3に設定したときの中間点6の電圧をいう。
また、判定基準となる電圧a(本発明の第1の所定電圧)は、診断用電源10の電圧E2と抵抗7の抵抗値によって理論的に決まる電圧であって、図4において第1のスイッチ3がOFF,第3のスイッチ9がONとなったときの中間点6の電圧である。なお、測定誤差や電圧降下等を考慮して検出範囲に一定の幅、ここでは1Vを設けてa±1V(本発明の第1の所定電圧範囲)とする。
ステップS5において、制御部1に取り込まれた中間電圧V0が予め決められた電圧範囲a±1V内にあれば、第1のスイッチ3及び第2のスイッチ4は制御部1からの指令どおりOFFであると判定できるので、ステップS6以降へ進む。
しかしながら、中間電圧V0が予め決められた電圧範囲a±1V内にないときは、第1のスイッチ3、第2のスイッチ4またはモータ2の何れかに何らかの故障があると考えられるので、ステップS21へ進み、故障原因を特定する。
すなわち、まず、中間電圧V0がこの電圧範囲a±1Vよりも高い電圧範囲b±1V内にあるかどうかを判定する。ここで判定基準となる電圧b(本発明の第2の所定電圧)は、駆動用電源5の電圧E1、可変抵抗11の抵抗R2、診断用電源10の電圧E2および抵抗7の抵抗値によって理論的に決まる電圧であって、図4において第1のスイッチ3がON,第3のスイッチ9もONとなったときの中間点6の電圧に相当する。なおこの場合も、測定誤差や電圧降下等を考慮して検出範囲に一定の幅、ここでは1Vを設けてb±1V(本発明の第2の所定電圧範囲)とする。
ステップS21において、中間電圧V0が電圧範囲a±1Vではなく、それより高い電圧範囲b±1V内にあるときは、図4において第1のスイッチ3がONになっていると考えられる。しかしながら制御部1からの指令はOFFであることから、第1のスイッチ3のショート故障が生じていると判断し(ステップS22)、ステップS23へ進んでその旨の異常処理を実行する。なお、ステップS22にて判定される第1のスイッチ3のショート故障は、制御部1からのON指令に従うことができない種類のショート故障である。
これに対して、ステップS21において、中間電圧V0が電圧範囲b±1V内にないとき、すなわち、第1のスイッチ3がOFFし、第3のスイッチ9がONしていると判断されるときに、中間電圧V0が電圧範囲a±1Vにもないときは、第2のスイッチ4がONとなって図4に示すとおりの等価回路を構成していないか、あるいは第2のスイッチ4はOFFしているがモータ2が地絡して電圧範囲a±1V及びb±1Vの何れの範囲でもないかの何れかであると推定できる。
したがって、ステップS24において、図1に示す駆動検出回路8によりモータ2のトルクが発生しているかどうかを検出し、モータ2のトルクを検出したら第2のスイッチ4にショート故障が生じていると判断し(ステップS25)、ステップS23へ進んでその旨の異常処理を実行する。なお、ステップS25にて判定される第2のスイッチ4のショート故障は、制御部1からのON指令に従うことができない種類のショート故障である。
これに対して、ステップS24において、モータ2のトルクを検出しなかったときは第2のスイッチ4は指令どおりOFFしていると判断できるのでモータ2に地絡故障が生じていると判断し(ステップS26)、ステップS23へ進んでその旨の異常処理を実行する。
ステップS5へ戻り、制御部1に取り込まれた中間電圧V0が電圧範囲a±1V内にあれば、第1のスイッチ3及び第2のスイッチ4は制御部1からの指令どおりOFFであると判定できるので、ステップ6へ進み、次の診断モードに移行するために、制御部1からの指令信号により第1のスイッチ3をONする。このときの等価回路は、図4において第1のスイッチ3をONしたものである。
この状態において、可変抵抗11の中間点6の中間電圧V1を制御部1に取り込み、この中間電圧V1が上述した電圧範囲b±1V内にあるかどうかを判定する(ステップS7)。
ここで、中間電圧V1は第1のスイッチ3をON,第2のスイッチ4をOFF,第3のスイッチ9をON,可変抵抗11の関係をR2<<R3に設定したときの中間点6の電圧をいい、駆動用電源5の電圧E1が印加されるので上述した中間電圧V0よりも高い値である。
この中間電圧V1が電圧範囲b±1V内にないときは、ステップS6においてOFF状態からON状態に遷移した第1のスイッチ3のオープン故障以外の故障原因は、検出誤差等をおいて考えられない。なぜなら、第2のスイッチ4のショート故障およびモータ2の地絡故障がないことはステップS5において確認済みだからである。したがって、ステップS27において、中間電圧V1が電圧範囲a±1V内にあるかどうかを判定し、この電圧範囲にあるときは第1のスイッチ3のオープン故障であると判断して(ステップS28)、ステップS23にてその旨の異常処理を実行する。
これに対して、ステップS27において中間電圧V1が電圧範囲a±1V内にないときは、上述したとおり検出誤差以外の特定の故障原因が考えられないので、ステップS7へ戻ってこれを適当な回数だけ繰り返し、それでも中間電圧V1が電圧範囲a±1V内およびb±1V内にないときは、図示は省略するが、ステップS23にて異常処理(たとえば検出エラー)を実行する。
ステップS7において、中間電圧V1が上述した電圧範囲b±1V内にあるときは、第1のスイッチ3のオープン故障はないと判断できるので、次に第1のスイッチ3をOFFすることで第1のスイッチ3のショート故障を診断する。すなわち、ステップS8にて第1のスイッチ3をOFFにし、そのときの中間電圧V0が電圧範囲a±1V内にあるかどうかを再び判定する(ステップS9)。
第1のスイッチ3がOFF状態であるときの中間電圧V0のチェックはステップS5において実施済みであるが、その後のステップS6にて第1のスイッチ3をONし、さらにステップS8にて第1のスイッチ3をOFFしているので、この操作による第1のスイッチ3のショート故障の有無を診断する。
ステップS9において中間電圧V0が電圧範囲a±1V内にないときは、ステップS29へ進み、中間電圧V0が電圧範囲b±1V内にあるかどうかを判定する。ここで、中間電圧V0が電圧範囲b±1V内にあるときは、図4の等価回路において第1のスイッチ3がONしている状態であることから、ステップS30にて第1のスイッチ3のショート故障であると判断し、ステップS23にてその旨の異常処理を実行する。なお、ステップS30にて判定される第1のスイッチ3のショート故障は、制御部1からのOFF指令に従うことができない種類のショート故障である。
ステップS9に戻り、中間電圧V0が電圧範囲a±1V内にあるときは、第1のスイッチ3のショート故障はないと判断できるので、次の診断モードに移行する。すなわち、ステップS10にて制御部1から可変抵抗11に対して指令信号を送出し、今度は可変抵抗11の抵抗R2,R3の関係をR2>>R3に設定する。さらに、ステップS11にて、制御部1からの指令信号により第2のスイッチ4をONする。
この状態における等価回路を図5に示す。ステップS4において第3のスイッチ9はON,ステップS8において第1のスイッチ3はOFF,ステップS11において第2のスイッチ4はONとされていることから、診断用電源10の電圧E2が第3のスイッチ9、抵抗7、可変抵抗11、モータ2及び第2のスイッチ4に印加されていることになる。なお、可変抵抗11の抵抗R2を抵抗R3より著しく大きく設定することで、モータ2側(モータ2と抵抗R2)には診断用電源10からの電流がほとんど流れず、流れるときは抵抗R3側になる。
この状態において、可変抵抗11の中間点6の中間電圧V2を制御部1に取り込み、この中間電圧V2が予め決められた電圧範囲c±1V内にあるかどうかを判定する(ステップS12)。
ここで、中間電圧V2は第1のスイッチ3をOFF,第2のスイッチ4をON,第3のスイッチ9をON,可変抵抗11の関係をR2>>R3に設定したときの中間点6の電圧をいう。
また、ここで判定基準となる電圧c(本発明の第3の所定電圧)は、診断用電源10の電圧E2と抵抗7の抵抗値と抵抗R3の抵抗値によって理論的に決まる電圧であって、図5において第2のスイッチ4および第3のスイッチ9がONとなったときの中間点6の電圧である。なお、測定誤差や電圧降下等を考慮して検出範囲に一定の幅、ここでは1Vを設けてc±1V(本発明の第3の所定電圧範囲)とする。
ステップS12において、制御部1に取り込まれる中間電圧V2が予め決められた電圧範囲c±1V内にあれば、制御部1からの指令どおり第1のスイッチ3がOFFで、第2のスイッチ4がONであると判定できるので、ステップS13以降へ進む。
しかしながら、中間電圧V2が予め決められた電圧範囲c±1V内にないときは、第2のスイッチ4のオープン故障であると考えられるので、ステップS31へ進み、中間電圧V2が、電圧範囲a±1V内にあるかどうかを判定し、この電圧範囲a±1V内にあれば、第2のスイッチ4のオープン故障であると判断し(ステップS32)、ステップS23へ進んでその旨の異常処理を実行する。
これに対して、ステップS31において中間電圧V2が電圧範囲a±1V内にないときは、検出誤差以外の特定の故障原因が考えられないので、ステップS12へ戻ってこれを適当な回数だけ繰り返し、それでも中間電圧V2が電圧範囲a±1V内にないときは、図示は省略するが、ステップS23にて異常処理(たとえば検出エラー)を実行する。
次に、ステップS13にて第2のスイッチ4をOFFする。これにより、図5に示す等価回路どおりになるが、このときの中間電圧V0が適切に電圧範囲a±1V内にあるかどうかを判定し、電圧範囲内にあるときは次の診断モードへ移行すべくステップS15へ進む。
ステップS14において、中間電圧V0が適切に電圧範囲a±1V内にないときは、ステップS33へ進み、中間電圧V0が電圧範囲c±1V内にあるかどうかを判定する。ここで、中間電圧V0が電圧範囲c±1V内にあるときは、図5の等価回路において第2のスイッチ4がONしている状態であることから、ステップS34にて第2のスイッチ4のショート故障であると判断し、ステップS23にてその旨の異常処理を実行する。なお、ステップS33にて判定される第2のスイッチ4のショート故障は、制御部1からのOFF指令に従うことができない種類のショート故障である。
ステップS15に戻り、制御部1から可変抵抗11に対して指令信号を送出し、今度は可変抵抗11の抵抗R2,R3の関係を再びR2<<R3に設定する。さらに、ステップS16にて、制御部1からの指令信号により第2のスイッチ4をONする。この状態における等価回路も図5に示すとおりであるが、可変抵抗11の抵抗R3を抵抗R2より著しく大きく設定することで、抵抗R3側には診断用電源10からの電流がほとんど流れず、流れるときはモータ2側になる。
この状態において、可変抵抗11の中間点6の中間電圧V3を制御部1に取り込み、この中間電圧V3が予め決められた電圧範囲d±0.5V内にあるかどうかを判定する(ステップS17)。
ここで、中間電圧V3は第1のスイッチ3をOFF,第2のスイッチ4をON,第3のスイッチ9をON,可変抵抗11の関係をR2<<R3に設定したときの中間点6の電圧をいい、診断用電源10の電圧E2がモータ2側へ流れるので上述した中間電圧V2よりも若干低い値である。
また、ここで判定基準となる電圧d(本発明の第4の所定電圧)は、診断用電源10の電圧E2と抵抗7の抵抗値と抵抗R2の抵抗値とモータ2の抵抗値によって理論的に決まる電圧であって、図5において第2のスイッチ4および第3のスイッチ9がONとなったときの中間点6の電圧である。なお、測定誤差や電圧降下等を考慮して検出範囲に一定の幅、ここでは0.5Vを設けてd±0.5V(本発明の第4の所定電圧範囲)とする。
ステップS17において、制御部1に取り込まれる中間電圧V3が予め決められた電圧範囲d±0.5V内にあれば、制御部1からの指令どおり第1のスイッチ3がOFFで、第2のスイッチ4がONであると判定できるので、ステップS18以降へ進む。
しかしながら、中間電圧V3が予め決められた電圧範囲d±0.5V内にないときは、モータ2に何らかの故障原因があると考えられるので、ステップS35へ進み、中間電圧V3が、電圧範囲a±1V内にあるかどうかを判定し、この電圧範囲a±1V内にあれば、モータ2の断線故障であると判断し(ステップS36)、ステップS23へ進んでその旨の異常処理を実行する。
これに対して、ステップS35において中間電圧V3が電圧範囲a±1V内にないときは、モータ2の巻線の短絡しか考えられないので、モータ巻線の短絡故障であると判断し(ステップS37)、ステップS23へ進んでその旨の異常処理を実行する。
以上の診断を終了したら、ステップS18にて第2のスイッチ4をOFFするとともに、ステップS19にて第3のスイッチ9もOFFし、最後にステップS20にて駆動用電源5をOFFすることで、診断を終了する。
以上のとおり、本実施形態に係るモータ駆動回路の制御装置によれば、故障原因がモータ2、第1のスイッチ3、第2のスイッチ4の何れであるかを特定することができる。
これに加えて、モータ2の故障であるときは、その故障内容がモータ地絡故障、断線故障、巻線間の短絡故障の何れであるかを特定することができる。同様に第1のスイッチ3または第2のスイッチ4の故障であるときは、その故障内容がショート故障、オープン故障の何れであるかを特定でき、さらにショート故障の場合にはON指令に従わないショート故障かOFF指令に従わないショート故障かを特定することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…制御部(異常検出制御手段)
2…モータ
3…第1のスイッチ
4…第2のスイッチ
5…電源
6…可変抵抗の中間点
7…抵抗
8…駆動検出回路
9…第3のスイッチ
10…診断用電源
11…可変抵抗
2…モータ
3…第1のスイッチ
4…第2のスイッチ
5…電源
6…可変抵抗の中間点
7…抵抗
8…駆動検出回路
9…第3のスイッチ
10…診断用電源
11…可変抵抗
Claims (13)
- モータと、前記モータに直列に接続された第1のスイッチ及び第2のスイッチと、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧を検出する第3のスイッチと、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ及び前記第3のスイッチを制御して前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間の異常を検出する異常検出制御手段と、を有することを特徴とする駆動回路の制御装置。
- 前記第3のスイッチは、前記モータに並列に接続された可変抵抗であることを特徴とする請求項1記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記モータが異常であるか、前記第1のスイッチまたは前記第2のスイッチが異常であるかを特定することを特徴とする請求項1または2記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにON指令を送出し、前記第2のスイッチにOFF指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れないように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第1の所定電圧範囲にあるときは、前記第1のスイッチのオープン故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにON指令を送出し、前記第2のスイッチにOFF指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れないように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第2の所定電圧範囲にあるときは、前記第1のスイッチのショート故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにOFF指令を送出し、前記第2のスイッチにOFF指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れないように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第2の所定電圧範囲にあるときは、前記第1のスイッチのショート故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにOFF指令を送出し、前記第2のスイッチにON指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れないように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第1の所定電圧範囲にあるときは、前記第2のスイッチのオープン故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにOFF指令を送出し、前記第2のスイッチにOFF指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れないように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第1の所定電圧範囲及び第2の所定電圧範囲の何れでもなく、かつ前記モータが回転しているときは、前記第2のスイッチのショート故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにOFF指令を送出し、前記第2のスイッチにON指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れないように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第3の所定電圧範囲にあるときは、前記第2のスイッチのショート故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにOFF指令を送出し、前記第2のスイッチにOFF指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れないように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第1の所定電圧範囲及び第2の所定電圧範囲の何れでもなく、かつ前記モータが回転していないときは、前記モータの地絡故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにOFF指令を送出し、前記第2のスイッチにON指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れるように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第1の所定電圧範囲にあるときは、前記モータの断線故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- 前記異常検出制御手段は、前記第1のスイッチにOFF指令を送出し、前記第2のスイッチにON指令を送出し、前記第3のスイッチを前記モータへ電流が流れるように制御したときに、前記第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧が第1の所定電圧範囲及び第4の所定電圧範囲の何れにもないときは、前記モータの巻線の短絡故障であると特定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の駆動回路の制御装置。
- モータに直列に接続された第1のスイッチと第2のスイッチとの接続間の電圧を第3のスイッチにより検出し、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ及び前記第3のスイッチを制御して前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間の異常を検出することを特徴とする駆動回路の制御方法。
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---|---|---|---|---|
CN102150359A (zh) * | 2008-09-17 | 2011-08-10 | 株式会社捷太格特 | 电动机控制装置及电动动力转向装置 |
JP2012086699A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Yuhshin Co Ltd | 電動ステアリングロック装置 |
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-
2005
- 2005-11-28 JP JP2005342365A patent/JP2007151300A/ja active Pending
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