JP2007150743A - 送話装置 - Google Patents

送話装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007150743A
JP2007150743A JP2005342578A JP2005342578A JP2007150743A JP 2007150743 A JP2007150743 A JP 2007150743A JP 2005342578 A JP2005342578 A JP 2005342578A JP 2005342578 A JP2005342578 A JP 2005342578A JP 2007150743 A JP2007150743 A JP 2007150743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
digital
processing unit
bit
pulse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005342578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4512028B2 (ja
Inventor
Takehiro Moriya
健弘 守谷
Noboru Harada
登 原田
Masaru Kamamoto
優 鎌本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2005342578A priority Critical patent/JP4512028B2/ja
Publication of JP2007150743A publication Critical patent/JP2007150743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4512028B2 publication Critical patent/JP4512028B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】マイクロホンのアナログ出力信号をオーバーサンプル低振幅符号化でパルス列のディジタル信号に変換し、配線数を増やすことなく雑音余裕度を向上させ、その上で指向性制御を行えるようにした送話装置を提供することを目的とする。
【解決手段】マイクロホンの出力信号をマイクロホンの傍でオーバーサンプル低振幅分解能符号化信号に変換し、そのパルス列からなるディジタル信号の遅延及び利得制御を行うことで指向性制御を行い、その後にPCM信号に変換して音声ディジタル処理を行う。
【選択図】図3

Description

複数のマイクロホンで音を収音して送話音響信号を処理する例えば、携帯電話等に用いられる送話装置に関する。
携帯電話に代表される送話装置は、高機能化が飛躍的に進み、従来では考えられなかった様な使い方をされるようになって来ている。例えば、テレビ電話機能などは、送話装置を口元から離して画像を見ながら会話する通話形態を要求する。そのような通話スタイルに対応できるようにする目的で、例えば図19(非特許文献1)に示すように携帯電話180にマイクロホンを3個設け、妨害音を抑圧する技術が検討されている。非特許文献1は、3個のマイクロホン出力の結合によって形成される空間フィルタと、スペクトル上の同一周波数成分の大きさを比較し、条件を満たすスペクトル成分を選択的に選び出すことで、携帯電話使用者の左右両側面及び前方からの妨害音を抑圧する技術に関するものである。
このように複数のマイクロホンを用いた指向性制御は、携帯機器のみならず固定の送話装置についても数多く知られている。いずれもマイクロホンからのアナログ信号をディジタル信号に変換(Analog to Digital Conversion、以降A/D変換と称する)して音声処理をCPU(ICチップ)で行うものである。
空間フィルタと帯域選択を用いた音源分離方式の携帯電話への適応(日本音響学会秋季研究発表会2005.9.27)
しかしながら、従来、マイクロホンからのアナログ信号は、そのままアナログ信号として音声処理が行われるCPUに伝送されていた。携帯電話等は、各種の機能が高密度実装されている関係から、電磁ノイズの塊である。その中でも無線機能全体を制御するシステムクロック周波数や表示パネルの制御用信号の周波数(コモン、セグメント)等の各種の周波数の信号が存在し、これら各種の周波数信号は高密度実装され、しかも同時に電流が流れる場合がかなりあり、その電源電流も大となる。その周波数の雑音及び電源電流雑音が、部品配置の都合から必然的に長くならざる負えない音声系(マイクロホン及びレシーバー)の伝送線に影響を与えることが多かった。しかも、この音声系に対する影響は使用者にノイズとして直ぐ認識されてしまうため、端末設計上の一つの課題になっている。
マイクロホン信号の雑音余裕度を上げる目的で、マイクロホンの傍でA/D変換を行って、ディジタル信号に変換してCPUに伝送する方法も考えられるが、マイクロホン信号がディジタル信号に変換された途端に、例えば8bit〜16bit等の信号に変換されるため、配線数が増えてしまう課題があった。また、このように各種機能が高密度実装された場合のみならず、例えば比較的広い空間に固定配置された複数のマイクロホンを用いる送話装置においても外部雑音の影響と、配線数の増加の問題があった。
この発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、A/D変換をΣΔオーバーサンプル低振幅符号化で行うことで、配線数を増やすことなく雑音余裕度を向上させ、その上で指向性制御を行えるようにした送話装置を提供することを目的とする。
この発明の送話装置は、オーバーサンプル低振幅分解能符号化に基づきディジタル信号を出力する複数のマイクロホンと、そのマイクロホンからのディジタル信号の少なくとも1つに対して遅延処理や利得処理を行い、且つ複数のディジタル信号を選択加算して出力するディジタル処理部と、を備える。
この発明の送話装置によれば、マイクロホンのアナログ出力信号をオーバーサンプル低振幅符号化によってディジタル化された少ない信号線で伝送することが出来るので、少ない配線数で雑音余裕度を向上することが出来る。また、低振幅符号化ディジタル信号は、遅延制御及び利得制御が容易なため、簡単な構成で周囲雑音の抑圧も可能であり、通話品質を向上させることが出来る。
また、この発明のディジタル処理部の出力を、A/D変換器を備えた既製の音声処理ICチップのA/D変換入力に入力するだけの、極めて簡単且つコストの安い方法で、周囲雑音の抑圧が可能になる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以降の説明において、同一のものには同一の参照符号を付け、説明は繰り返さない。
[この発明の基本構成]
図1にこの発明の送話装置の外観の一例を示す。図1は例えば折りたたみ式の携帯電話であり、開いた状態の正面を示している。上ケース10側には、表示パネル12とレシーバー14が配置されている。下ケース16には、キーボード18とカーソルキィー19と、下ケース16の上ケース側の短辺の両端にマイクロホンAとB、反対側の端の中央部分にマイクロホンCが配置されている。各マイクロホンA,B,Cから信号線が導出され、これら信号線にはマイクロホン出力がオーバーサンプル低振幅符号化されたディジタル信号として出力されている。このように音声系のデバイスは、ケース(筺体)の端に配置されるので、そこからの配線も長くなる。
図2に各マイクロホンA,B,Cの出力するアナログ信号をマイクロホンの傍でディジタル信号化するΣΔ1bitA/D変換器20(以下ΣΔは省略する)の一例を示し、その動作を簡単に説明する。1bitA/D変換器20は、減算器Jとアナログ積分器Kと量子化器Lとによって構成される。減算器Jでアナログ入力と量子化器Lの出力とを減算し、アナログ入力が増加方向に変化している場合には、量子化器Lは正極性のパルスを出力する。アナログ入力が減少方向に変化すると量子化器Lは負極性のパルスを出力する。アナログ入力値が変化しない場合は、量子化器Lは正と負のパルスを交互に出力する。サンプリング周波数(パルス間隔)を2〜3MHz程度にすることによりアナログ入力信号の波形を忠実にA/D変換することが出来る。
図3にこの発明の送話装置の機能構成例を示す。図2に示したオーバーサンプル1bitA/D変換器によって、パルス列にディジタル化された各マイクロホンA,B,Cの1bit符号化信号A,B,C(1bitディジタル信号)は、ディジタル処理部30を構成する1bit信号処理部31に入力される。
マイクロホンからの1bit符号化信号A,B,Cのそれぞれについて、指向性制御を行うために、1bit信号処理部31は、各1bit符号化信号A,B,Cに遅延加算と重み付け(重み付けとは利得を与えることであり、以下利得と称する)加算を、遅延・利得設定部32からの設定値に基づいて行う。
1bit信号処理部31において遅延と利得が加算された各マイクロホンからのパルス列は、加算ディジタル処理部33の加算処理部33aにおいて加算され、1個のアナログ電圧値に変換される。その1個のアナログ電圧値は、音声処理IC34(上記したCPUに相当)に内蔵されたA/D変換処理部32bにおいて例えば振幅16bit,8KHzのピーシーエム(Pulse Code Modulation以下PCMと略す)信号に変換される。
PCM信号に変換された音声信号は、音声符号化伝送処理部35において、例えば圧縮、認識等の処理が行われる。この音声処理ICは、例えば携帯電話で在ればベースバンドICに当たるものである。
マイクロホンからの1bit符号化信号A,B,Cは、遅延・利得設定部32からの制御信号によってオン/オフが切り替えられる選択スイッチ36を介して、1bit信号処理部31に入力するようにしてもよい。例えば、選択スイッチ36によって、1bit符号化信号Aを切り離せば、マイクロホンA側から来る音源の音に対する感度を下げることが出来る。
もちろん、選択スイッチ36によって、マイクロホンからの信号を遮断するのは、極端な指向性制御の方法であり、通常は、1bit信号処理部31において、各1bit符号化信号A,B,Cに対して、遅延を付加する制御と利得を付加する処理を行って指向性制御を行う。
1bit信号処理部31に入力される各マイクロホンA,B,Cからの1bit符号化信号A,B,Cに対する、遅延量と利得量が同一だとして、携帯電話の話者が下ケース16の正面から話をした場合、1bit符号化信号A,B,Cは同一タイミング同一振幅の信号となる。
例えば、マイクロホンAからの1bit符号化信号Aを、マイクロホンBからの1bit符号化信号Bよりも遅延量を増やすと、ある位置から携帯電話の下ケース16に到達した音波は、マイクロホンA側で遅れて処理される。この場合、上記したように下ケース16の正面方向から話者が話したとしても、その遅れ時間に相当する分だけ音源がマイクロホンB側から発生しているように見える。更に1bit符号化信号Bに利得を付加すれば、その傾向をより強調することが出来る。これを逆に見れば、携帯電話のマイクロホンの指向性が、マイクロホンB側に向いていることを意味する。
この原理を利用することで、図1に示した実施例においては、下ケース16の短辺の両端にマイクロホンが配置されているので、各マイクロホンからの1bit符号化信号A,B,Cのそれぞれについて、遅延付加制御、利得付加制御を行うことで、マイクロホンA,B,Cが持つ総合収音指向特性を360°回転させることが可能である。
この指向性を制御する制御値は、遅延・利得設定部32に設定されている。その制御値を予め、指向性制御手段32aに持たせておいても良い。例えば、カーソルキィー19側を時計の文字板の12時位置、マイクロホンCの位置を6時位置とした場合に、その制御値を9時方向、或いは3時方向などに設定することが容易にできる。
または、ディジタル処理部30の出力信号を帰還させて、適応制御部37においてその制御量を適応的に発生させても良い。或いは、各マイクロホンからの信号を直接評価して制御量を発生させ、その制御量で1bit信号処理部31を制御させても良い。この制御方法については、その例を非特許文献1にも示したように色々な方法が検討され且つ公知であるので、ここでの説明は省略する。
この発明の送話装置では、各マイクロホンの出力信号をオーバーサンプル低振幅符号化でディジタル化しているので、その制御を簡単に行うことが可能である。以降にその制御方法の実施例を示し動作を説明する。
なお、加算ディジタル処理部33を構成するA/D変換処理部33bを音声処理IC34に内蔵されたA/D変換器を用いる形で説明を行ったが、この発明は必ずしもこの構成に限定されない。A/D変換器を内蔵しない音声処理IC、若しくは内蔵されたA/D変換器では要求された精度が確保出来ないような音声処理ICを用いてこの発明の送話装置を実現する場合には、図3に加算処理部33aとA/D変換処理部33bを破線で括って示しているように、加算ディジタル処理部33を音声処理IC34の外部に設けても良い。
内蔵されたA/D変換器を用いるのか、或いは外部に設けるのかについては、そのハードウェア条件や要求仕様に基づいて決められる設計事項である。一般的に内蔵されたA/D変換器を用いた方がこの発明の送話装置を安価に実現出来る。
また、図3に示す加算処理部33aの出力信号は、オーバーサンプリングされた例えば指向性制御された音響信号のアナログ信号であるので、その信号を破線で示すように音響再生器38に直接接続(必要に応じて増幅器を介して)することで音響再生器を実現することも可能である。
[第1の実施の形態]
[実施例1]
図4にこの発明の1bit信号処理装置30の実施例1を示す。図4は2つの1bit符号化信号AとBに対して遅延制御、利得制御する実施例を示している。パルス列のディジタル信号である1bit符号化信号Aは、1チャネル1bit信号処理部(以降1Ch信号処理部と略す)40aに、1bit符号化信号Aは2Ch信号処理部40bにそれぞれ入力される。それぞれのCh信号処理部40a,40bは、可変遅延器41a,41bと可変幅3値変換器42a,42bの直列接続で構成される。可変遅延器41a,41bが1bit符号化信号に付加する遅延量は、図3に示した遅延・利得設定部32からの遅延制御信号30da,30dbによって、変化する。
また、可変幅3値変換器42a,42bが可変遅延器41a,41bの出力信号に付加する利得は、利得制御信号30ga,30gbによって変化する。Ch信号処理部40a,40bの出力信号は、アナログ加算平滑器43によって1つの電圧値に変換され、A/D変換処理部33bに伝達される。
可変遅延器41a,41bについては、入力されたディジタル信号をフリップフロップ(Flip Flop以下FFと称する)や、FF等を直列に接続して構成するシフトレジスタ等で単純に遅らせるものであり、従来の遅延器と変わらないものである。したがって、説明は省略する。
この発明においては、マイクロホンの出力信号をオーバーサンプル低振幅符号化でディジタル化しているので利得制御の方法が、従来技術に対して簡単に構成できる。図4の実施例1では、マイクロホンの出力するアナログ出力信号が増加方向に変化しているときに、発生される正極性パルスと、減少方向に変化しているときに発生される負極性パルスのパルス幅を制御量に応じて変えるようにしたものである。
利得を増やしたい場合は、そのパルス幅を広く、逆に利得を減らしたい場合は、そのパルス幅を狭くする。その結果、アナログ加算平滑器43の出力する1つの電圧値の高低を制御することが可能になる。
このように利得制御を極めて簡単な構成で実現できる。図5に図4に示した実施例1をより具体的にした実施例を示し、その動作を説明する。1bit符号化信号AとBは、それぞれ1Ch,2Ch信号処理部40a,40bに入力されている。2Ch信号処理部40bは、40aの構成と全く同じであるので、詳しい構成は省略して示している。説明も1Ch側のみについて行う。
可変遅延器41aにおいて遅延が付加された正極と負極のパルス列状のディジタル信号は、可変幅3値変換器40aを構成する±分配器50に入力される。±分配器50は、例えばオペレーショナルアンプ(Operational Amplifiers、以下OPと略す)2個で構成され、正極性パルスと負極性パルスを分配しそれぞれを正極性パルスに変換する。
ここから図5の動作タイムチャートである図6も参照して動作を説明する。1bit符号化信号Aに遅延が付加された可変遅延器41aの出力信号は、例えば図6に示すように正と負のパルスから成るパルス列である。正極性パルスは、OP1でそのまま正極パルスとして、Delay型FF(以下DFFと称す)51aのクロック端子Cに接続される。負極性パルスは、OP2によって、反転されてDFF51bのクロック端子Cに接続される。
DFF51aのD端子は正電源の電位に接続されているので、正極パルス61の立下りのタイミングでDFF51aのQ端子が論理レベル1(正電源の電圧レベル、以降“1”と表記する)になる。DFF51aのQ端子が“1”の状態で、次の正極パルス62が来ると、OP1の出力端とDFF51aのQ端子との論理積を取るANDゲート52aにパルス52a-1が発生する。
ANDゲート52aの出力端は、R-Sラッチのセット(Set、以下Sと略す)端子に接続されているので、パルス52a-1が発生すると直ちにR-SラッチのQ出力は、“1”になる。R-SラッチのQ出力が“1”にセットされると、正極パルスのパルス幅を決めるプリセットカウンタ56aのクロック端子Cに接続されたゲート55aが開き、周波数信号f1でカウントを開始する。周波数信号f1は、例えば音声処理IC34のアウトプットポート端子から供給される周波数信号であり、1bit符号化信号A,Bよりも速い周波数信号である。その具体的な値は、Ch信号処理部が行う利得制御の分解能によって決定されるものである。
周波数信号f1でプリセットカウンタ56aがカウントを開始する直前に、1ショットパルス発生器57aがパルス52a-1の立ち上がりの瞬間に時間幅の狭いプリセットパルス58aを発生させる。そのプリセットパルス58aが発生すると、プリセット回路59aが、遅延・利得設定部32からの利得制御信号30gaをプリセットカウンタ56aにセットする。
図5の例では、プリセットカウンタ56aが例えば8進のバイナリーカウンタであり、3bitの利得制御信号30gaがプリセットパルス58aによってセットされる。このような動作は、1ショットパルス発生器57aが発生するプリセットパルスのパルス幅を決める周波数信号f2の周波数を、周波数信号f1よりも高くしておくことで実現できる。周波数信号f2は周波数信号f1と同様に例えば音声処理IC34のアウトプットポート端子から供給される周波数信号である。
いま例えば利得制御信号30gaが2進数の8で在ったとすると、プリセットカウンタ56aは、周波数信号f1を8個数えてキャリー信号を発生する。プリセットカウンタ56aのキャリー信号を発生するQ端子は、R-Sラッチのリセット(Reset、以下Rと略す)端子に接続されているので、パルス52a-1の立ち上がりのタイミングで“1”になったR-Sラッチ54aのQ端子の出力信号は、プリセットカウンタ56aのキャリー信号で“0”(論理レベル0、電源の負電圧)に変化する。
利得制御信号30gaの値によって、そのパルス幅を変えるR-Sラッチ54aのQ出力端子は、OP3の非反転入力+に接続される。OP3は、反転入力端子−が正電源と負電源の中間電位である接地電位に接続されているので、R-Sラッチ54aのQ出力端子に生成されたパルス幅の正極性パルスを加算処理部33aに出力する。
OP3が、加算処理部33aに正極性パルスを出力するのは、図6に示すように±分配器50の出力にパルス61,62と連続して発生した場合だけである。図6に示すようにパルス62の次に、例えばOP2の出力に負極パルスが発生すると、DFF51aのQ端子とOP2の出力端子との論理積を取るANDゲート53aが、直ちにDFF51aをリセットする。したがって、プリセットカウンタ56aでリセットされたR-Sラッチ54aのQ端子は、次の正極パルス64が来ても”0“のままである。
これは、負極パルスの場合も同様であり、負極パルス63の立ち上がりのタイミングで“1”と成ったDFF51bのQ端子は、負極パルス63の次に来るパルスが正極パルス64であるので、DFF51bのQ端子とOP1の出力端子との論理積を取るANDゲート53aが、直ちにDFF51aをリセットするからである。
正極パルス64でリセットされたDFF51bのQ端子は、次の負極パルス65の立下りのタイミングで“1”になる。DFF51bのQ端子が“1”の状態で、引き続き負極パルス66が発生すると、OP2の出力端とDFF51bのQ端子との論理積を取るANDゲート52bにパルス52b-1が発生する。
パルス52b-1が発生するとR-Sラッチ54bのQ端子は“1”にセットされる。この“1”にセットされたパルス幅が、遅延・利得設定部32からの利得制御信号30gaの値によって変化するのは、上記した動作と全く同じである。そこで、負極パルス側の構成の参照符号をbとして表し、番号が同一なものは同じものとして説明を省略する。例えば、正極パルス側のプリセットカウンタ56aに対して56bと表記する。
パルス幅が負極パルス利得制御信号30gaによって可変された負極パルスは、OP4の反転入力端子−に入力されるので、R-Sラッチ54bのQ端子に生成されるパルス幅と同じ幅で接地電位よりも低い負電圧の負極性パルスを加算処理部33aに出力する。
加算処理部33aは、OP5を用いた周知の加算回路であり、その出力電圧VoはVo=−(Vp/R1+Vm/R2)Rfで表せる。RfはOP5の反転入力端子−と出力端子との間に接続される帰還抵抗である。例えば、OP3の出力端子とOP5の反転入力端子の間に接続されるR1と、OP4の出力端子とOP5の反転入力端子の間に接続されるR2とを同じ値にしておくことで、遅延・利得設定部32からの利得制御信号30gaとによって正極、負極パルスに重み付け(利得量増加)した結果を、OP5の出力端と接地電位の間に接続された平滑コンデンサ60に充電することが出来る。
以上述べたように、正極パルスが連続すると正極性パルスVpを、正極パルスと負極パルスが交互に発生すると何も出力せず、負極パルスが連続すると負極性パルスVmを平滑コンデンサ59に供給することが出来る。したがって、遅延・利得設定部32からの利得制御信号30gaによって利得制御を行った結果の電圧を平滑コンデンサ60に充電することが出来る。
1bit符号化信号B側の説明は、全く同じ動作なので省略するが、図5に示すように2Ch信号処理部40bの正極性パルスVp2と負極製パルスVm2とを、それぞれ抵抗R3とR4を介してOP5の反転入力端子−に接続することで、異なるマイクロホンBの出力信号を遅延・利得制御を行った結果を、1個の平滑コンデンサ60に充電することが出来る。
この平滑コンデンサ60の電圧をA/D変換器33bで例えば16bit,8KHzのPCM信号に変換して音声符号化伝送処理部35で音声処理を行う。
このようにこの発明による送話装置によれば、比較的に簡単な構成で複数のマイクロホンの指向性制御が可能になる。更に、マイクロホンの出力は、マイクロホンの傍でオーバーサンプル低振幅符号化によってディジタル化されてから伝送されるので、雑音余裕度を向上させることも出来る。
[実施例2]
図7にこの発明の1bit信号処理装置30の他の実施例である実施例2を示す。図7に示す実施例2は、図4に示した実施例1に対して利得制御を振幅可変で行うようにしたものである。実施例1に対して利得制御が、可変振幅変換器71a,71bで構成されている点のみが異なる。他の構成は全く同一である。
図8に振幅可変による利得制御の方法の一例を示し、その動作を説明する。正極パルスを発生するANDゲート52aがOP3の非反転入力端子+に、負極パルスを発生するANDゲート52bの出力端子がOP4の反転入力端子−に接続されている。
実施例2は、振幅可変によって利得制御を行うので、実施例1に在ったパルス幅を可変するための構成は無い。その代わりにOP3及びOP4の出力とOP5の反転入力端子との間に新たな構成が付加されている。
実施例2におけるOP3及びOP4の出力電圧レベルは、例えば正負両電源の絶対値の数分の1以下に設定されている。正極及び負極パルスのパルス幅は、1bit符号化信号A,Bと変わらない値である。その電源電圧の数分の1以下に抑圧された正極性パルスVpは、アナログスイッチ80a、81a、82a、83aの一方の入力端子に接続されている。アナログスイッチ80a〜83aは、コントロール端子Cが“1”で他方の出力端子と上記入力端子との間が低抵抗で接続され、コントロール端子Cが“0”で開放、すなわち入出力間の抵抗が無限大となる素子である。
そのアナログスイッチ80aの他方の出力端子とOP5の非反転入力端子−との間には、抵抗R84a、アナログスイッチ81aとの間には抵抗R85a、アナログスイッチ82aとの間には抵抗R86a、アナログスイッチ83aとの間には抵抗R87a、が接続されている。
各アナログスイッチ80a〜83aのコントロール端子Cには、遅延・利得設定部32からの制御信号である例えば2bitの利得制御信号30gaを4つのコントロール信号に変換するデコーダ88のデコードされた信号が接続されている。
2bitの利得制御信号30gaが2進数の0(BはBinary)のとき、デコーダ88のD0出力端子が“1”になる。1のときはD1が、2のときはD2が、3のときはD3が“1”になる。
デコーダ88のD0端子がアナログスイッチ80aのコントロール端子Cに、D1がアナログスイッチ81aのコントロール端子Cに、D2が82aに、D3が83aのコントロール端子Cに接続されている。
この状態で、抵抗R84aを帰還抵抗Rfと同じ値とし、抵抗R85aをRfの例えば1/2、抵抗R86aをRfの1/4、抵抗R87aをRfの1/8の大きさに設定しておく。そうすると、上記したように加算回路からなる加算処理部33aの出力電圧Voは、Vo=−(Vp/R1+Vm/R2)Rfの関係で表せるので、2bitの利得制御信号30gaが0のとき、平滑コンデンサ59を充電するOP5の出力電圧Voは、正極性パルスVpの1倍、利得制御信号30gaが1のとき2倍、利得制御信号30gaが2のとき4倍、利得制御信号30gaが3のとき4倍、と振幅を可変することが出来る。
負極パルス側も全く同じ構成なので参照符号をbで表記して、同じものは同じ番号とすることで説明を省略する。このようにこの発明の送話装置によれば、極めて簡単な構成でパルス振幅可変による利得制御も行うことが出来る。
[実施例3]
図9にこの発明の1bit信号処理装置30の他の実施例である実施例3を示す。図9に示す実施例3は、図4に示した実施例1に対して利得制御をパルスカウンターで行うようにしたものである。
今までの説明でも明らかなように、1bit符号化信号A,Bはパルス列によるディジタル信号であるので、一定時間の間、そのパルス列を計数することでも、マイクロホンの出力信号をPCM信号に変換することが可能である。
実施例1,2ではOPを用いたアナログ回路を一部用いたが、そうすることでこの発明を全てディジタル回路で構成することも可能である。実施例2に対して利得制御が、可変頻度変換器91a,91bに変更された点と、実施例1,2のアナログ加算平滑器43がパルスカウンター平滑器92に置き換えられている点が異なる。
その他は同じであり、可変遅延器41a,41bで遅延が付加されたパルス信号1個に対して、発生する正極性パルス及び負極性パルスの数を遅延・利得設定部32からの利得制御信号によって変化させ、そのパルスをアップダウンカウンタであるパルスカウンター平滑器92で一定時間計数するものである。
パルスカウンター平滑器92は、一定時間の間、1bit符号化信号のパルス列を数えることで例えば16bitの振幅のディジタル信号に変換する。つまり、その出力は16bitのPCM信号に変換される。そのPCM信号が帰還線92aによって帰還されているのは、単調増加若しくは減少させると、カウント値にバイアスが掛かりカウント範囲が大きくなり過ぎるのを防止するためのものである。例えば、単調増加量の例えば10分の1のカウント値を差し引くような、一定の割合でカウント値を操作する動作を行わせる。
図9の実施例3をより具体的にした機能構成例を図10に示して動作を説明する。ディジタル処理部30には、マイクロホンAからの1bit符号化信号Aと、マイクロホンBからの1bit符号化信号Bとが入力される。以降、1bit符号化信号B側の説明は、1bit符号化信号A側と全く同一であるので省略する。
1bit符号化信号Aは、可変遅延器41aにおいて、遅延・利得設定部32からの遅延制御信号30daに基づいて遅延が付加され、±分配器50aに伝達される。±分配器50aは、図5に示したOP1とOP2とで構成される±分配器50と全く同じ構成であり、1bit符号化信号Aを正極パルスと負極パルスに分配する。
±分配器50aで分配された正極パルスは、頻度可変器100aの+入力端子に、負極パルスは−入力端子に接続される。±分配器50aは、図8で示したデコーダ88とゲートによる簡単な組み合わせ論理回路で構成される。遅延・利得設定部32からの例えば2bitの利得制御信号30gaが2進数の0(BはBinary、2進)のとき、デコーダ88のD0出力端子が“1”になる。1のときはD1が、2のときはD2が、3のときはD3が“1”になる。図8で説明済みのデコーダ88の各デコード端子(出力端子)と、簡単なゲートと、で頻度可変器100aを構成することが可能である。
簡単な構成なので特に図示しないで説明を行う。例えばデコーダ88のD0出力端子と、正負極パルスと同じ周波数信号であるfaとの論理積を取ると、1個の正負極パルスに対して1個の正極性パルスVp若しくは負極性パルスVmを発生させることが出来る。
デコーダ88の各出力端子と論理積をとる周波数信号を、正負極パルスの周波数に対して2倍にすると1個の正負極パルスに対して2個の、4倍にすると1個の正負極パルスに対して4個の正極性パルスVp若しくは負極性パルスVmを発生させることが出来る。1bit符号化信号B側も同様に正極性パルスVp2と負極性パルスVm2を発生させる。
頻度可変器100aのVpと信号B側の頻度可変器100bのVp2との論理和をORゲート101で取り、その出力信号をU/Dカウンタ92のアップカウント入力端子Uに入力する。同様に負極性パルス側の各頻度発生器の出力VmとVm2との論理和をORゲート102で取り、U/Dカウンタ92のダウンカウント入力端子Dに入力する。こうすることで、パルスの発生頻度によって利得が制御されたオーバーサンプル低振幅分解能符号化信号であるパルス列のディジタル信号を、U/Dカウンタ92によってPCM信号に変換することが可能である。
なお、頻度可変器100aと100bから、それぞれ出力される正負極性パルスVp,Vmと、Vp2,Vm2とのタイミングを異ならしておく必要がある。全く同じタイミングではU/Dカウンタ92で正確な計数が行えない。このタイミングをずらすのは、簡単な論理回路で実現できるので、特に図示して説明しない。また、U/Dカウンタ92の具体的な構成についても、一般的なカウンタであるので特に図示して説明しない。
以上、述べたように全てディジタル回路でこの発明の送話装置の利得制御を行うことが可能である。この発明の利得制御の方法を実施例1でパルス幅可変、実施例2でパルスの振幅可変、実施例3でパルス数の頻度可変、によって実現した例を示した。どの構成も、マイクロホンのアナログ出力信号をオーバーサンプル低振幅符号化によってパルス列からなるディジタル信号に変換してから遅延制御と利得制御を行うことで、従来のPCM信号に変換してから行う方法よりも簡単な構成で実現できるので、容易に複数のマイクロホンの指向性制御を実現することが可能になる。
なお、上記した実施例1〜3は、この発明の利得制御がパルス幅可変及びパルス振幅可変、およびパルス頻度可変によって行えることを示すための一例をそれぞれ示したものであって、各実施例にこの発明が限定されるものではない。オーバーサンプル低振幅符号化によってパルス列からなるディジタル信号を、パルス幅可変、パルス振幅可変、パルス頻度可変の何れかによって利得制御を行い、複数のマイクロホンの指向性制御をするものは、全てこの発明の技術思想に含まれるものである。
[実施例4]
上記した実施例は、複数のマイクロホンの信号を各マイクロホンの傍でオーバーサンプル低振幅符号化したディジタル信号を、それぞれ別々の配線で伝送する例で説明を行った。このような配線を減らせば雑音が影響する場所が減少するので、雑音余裕度を向上させるのに有利であることは容易に理解できる。
その1bit符号化信号を伝送する複数の配線を、信号を時分割多重して1本にすることが可能であり、その実施例を図11に示す。マイクロホンAとBからのアナログ信号は、多重化部110の1bitA/D変換器110aと110bにそれぞれ入力される。1bitA/D変換器110aは、例えば2MHz程度の周波数信号であるサンプリングクロックαでサンプリングされる。1bitA/D変換器110bは、そのサンプリングクロックαの反転した信号でサンプリングされる。図12に図11の動作タイムチャートを示す。サンプリングクロックαが“1”の時に1bitA/D変換器110aが活性化され、その逆の“0”のときに1bitA/D変換器110bが活性化される。つまり、デューティ50%で1bitA/D変換器110aと110bとが交互に活性化される。
したがって、その両者の出力信号の論理和を取るORゲート110Cの出力信号線である共通信号線111には、交互にマイクロホンAとBの信号が伝送される。その共通信号線111は、分離化部112を構成するDFF112aと112bのD端子に接続される。
DFF112aのクロック信号Cを、サンプリングクロックαの倍の周波数である周波数信号βとのα×βの信号とすることで、DFF112aは、その立ち上がりのタイミングにおける共通信号線111上の信号を保持する。α×βの信号の立ち上がりのタイミングにおいては、マイクロホンAに接続された1bitA/D変換器110aが活性化されているので、DFF112aはマイクロホンA側のディジタル信号出力を保持する。
DFF112bのクロック信号Cを、α ̄×β(記号A ̄はAの反転を意味する)とすることで、DFF112bは、その立ち上がりのタイミングにおける共通信号線111上の信号を保持する。α ̄×βの信号の立ち上がりのタイミングにおいては、マイクロホンBに接続された1bitA/D変換器110bが活性化されているので、DFF112bはマイクロホンB側のディジタル信号出力を保持する。この分離されたディジタル信号は、それぞれが1bit符号化信号A,Bとして扱うことができる。
このように簡単に多重化及びその分離を行うことが可能であるので、1bitA/D変換器に対応して必要であった配線を1本にまとめることが出来る。この結果、配線数が減るので雑音余裕度を向上させることが出来、また配線が減るので部品及び組み立て工数減少によるコストダウン効果も得ることが可能になる。
図11の考え方は、もっと多くの数のマイクロホンが比較的広い空間に固定配置された場合にも適用可能である。その例を図12に示す。図12は、部屋の窓等に取り付けられるカーテン120にこの発明による送話装置を組み込んだ例である。カーテンレール121に掛けられたカーテン120の表面全体にマイクロホンと1bitA/D変換器とから成る素子122a〜122nが多数分散配置されていて、それらの素子間が共通信号線123で結ばれている。共通信号線123に沿って破線で示すその他の制御線124が配線されている。その他の制御線124は、例えば各素子に電源を供給する電源線と、サンプリングクロックαからなる。
このような場合でも、この発明による送話装置によれば、配線数を減少させることができ、また雑音余裕度の向上を図ることが可能である。
[第2の実施の形態]
上記した第1の実施の形態では、1bitA/D変換器によってディジタル化された1bit符号化信号で説明を行った。しかし、ΣΔオーバーサンプル低振幅分解能符号化技術によるA/D変換器は3bit程度まで多bit化できることが周知である。振幅精度が求められるような場合は、2bitあるいは3bit化する場合も想定される。その場合は、各bitの重みに応じて遅延制御及び利得制御の制御値を設定すればよい。その実施例を2bitの例で以下に示す。
[実施例1]
図13に2bitA/D変換によってディジタル化された符号化信号を可変幅変換器で利得制御する実施例1を示す。マイクロホンA及びBからの信号は2bit符号化信号で送られて来るので、図4で説明したCh信号処理部40a,40bがそれぞれbitの重みに応じて下位の符号化信号の制御に可変遅延器41a0と可変幅変換器42a0、上位の符号化信号の制御に可変遅延器41a1と可変幅変換器42a1とから成る2系統の可変遅延と可変幅変換器が設けられている点が1bitA/D変換器による図4の実施例と異なっている。
bitの重みを下位のパルスを出力する可変幅3値変換器42a0の出力対して、上位の可変幅3値変変換器42a1の出力パルス幅がそもそも2倍の関係に設計されている。その上で利得量の制御もパルス幅の可変で行うものである。つまり、利得量の制御で可変するパルスの幅の大きさも、上位bitの可変変換器42a1のパルス幅に対して下位の可変変換器42a0のパルス幅を半分にすればよい。上位桁のパルス幅を下位桁のパルス幅Wsの2倍(2Ws)になるように制御すれば良い。その他の動作は先に説明した図4と全く同じである。このパルス幅を2倍に変えることは、図5に示した具体例を簡単に変更することで実現可能なので、特に具体例は示さない。
[実施例2]
図14は、2bitの桁の重み付けを振幅で行い、利得制御をパルス幅可変で行うようにした例である。ディジタル信号A,Bの上位桁の利得制御を行う可変幅3値変換器130a1と131b1の振幅2hは、下位桁の利得制御を行う可変幅3値変換器130a0と131b0の振幅hの2倍の振幅に設定されている。この状態でパルス幅を、利得制御信号によって可変することで利得制御を行う。
[実施例3]
図15は、2bitA/D変換によってディジタル化された符号化信号の重み付け加算処理の重みの区別を全て振幅制御で行う例である。1bitA/D変換の場合を説明した図7の可変振幅変換器71a,71bが、図15では2bitの重みに対応した出力する可変振幅4値変換器140a,140bに置き換わっている点が異なる。つまり、図7の具体的動作を説明した図8においては、正極性パルス及び負極性パルスを生成するOP3およびOP4の出力が“1”と“0“の2値であったのに対し、可変振幅4値変換器140a,140bでは、”00“,”01“,”10“,”11“の4つの値の正極パルス及び負極パルスを生成する。このようにすることで多bit化に対応することが可能である。
[実施例4]
図16は、2bitの重み付けをパルスの頻度で調整する例を示す。上位の桁は下位のbitの2倍の頻度としたものである。1bitA/Dの場合を説明した図9の可変頻度変換器91a,91bが、図16においては下位bitの可変頻度変換器150a0,150b0、上位bitの可変頻度変換器150a1,150b1と、bitの重みに対応して2つの可変頻度変換器で構成されている点が異なる。上位bitの可変頻度変換器150a1,150b1は、下位bitの可変頻度変換器150a0,150b0に対して2倍のパルス数を発生させる関係に設計される。その出力信号を図10で示したように入力端子を増やしたORゲートを介してパルスカウンター平滑器92に入力すればよい。
[実施例5]
図17は、上位桁と下位桁とをまとめ、それぞれについてカウント値を求め、その後に上位桁を2倍して下位桁に加えるようにしたものである。上位桁のディジタル信号Aについて、可変遅延器41a1,41b1と可変頻度変換器91a1,91b1とが直列に接続され、ディジタル信号Bについても可変遅延器41a0,41b0と可変頻度変換器91a0,91b0とが直列に接続されている。
上位桁の可変頻度変換器91a1と91b1の出力信号は、上位桁用のパルスカウンター平滑器92aで計数され、下位桁の可変頻度変換器91a0と91b0の出力信号は、下位桁用のパルスカウンター平滑器92bで計数される。上位桁用のパルスカウンター平滑器92aのPCM信号は2倍手段160(単純な1bitシフト)で2倍され、加算器161において下位桁用のパルスカウンター平滑器92bのPCM信号に加算される。加算器161の出力するPCM信号が指向性制御された音声データとなる。
このように上位と下位の桁を分けて構成することも出来る。
以上述べたようにこの発明の送話装置は、多bit化にも対応することが可能である。
なお、上記してきた実施例は、全て1個のPCM信号に変換した後に音声処理IC34において、音声符号化伝送処理を行う形で説明を行って来た。しかし、複数のマイクロホン、それぞれのディジタル信号をPCM信号に変換した後に遅延・利得制御を行っても良い。その例を図18に示す。
図18に示す例は、マイクロホンのアナログ信号をオーバーサンプル低振幅符号化したディジタル信号を直接、既存のA/D変換器を持たない音声処理IC等のポートに入力してこの発明を実現したものである。この構成の特徴は、既製のICで構成可能であり特別なハードウェアの必要がない点である。つまり、ICのポートに入力されるパルス列のディジタル信号を、ソフトウェアで計数してPCM信号に変換し、その後に遅延・利得制御をディジタル信号処理部171で行うものである。
この発明の送話装置の外観の一例を示す図。 ΣΔ1bitA/D変換器の一例を示す図。 この発明の送話装置の機能構成例を示す図。 この発明の1bit信号処理装置30の実施例1を示す図。 図4の実施例1をより具体的にした機能構成例を示す図。 図5の機能構成の動作タイムチャートを示す図。 この発明の1bit信号処理装置30の実施例2を示す図。 実施例2の振幅可変による利得制御の方法の一例を示す図。 この発明の1bit信号処理装置30の実施例3を示す図。 実施例3をより具体的にした機能構成例を示す図。 図11(a)複数の配線を時分割多重して1本にした実施例4の機能構成を示す図。図11(b)は図11(a)の動作タイムチャートを示す図。 多数のマイクロホンが比較的広い空間に固定配置された例を示す図。 2bitA/D変換によってディジタル化された符号化信号を可変幅変換器で利得制御する実施例1を示す図。 2bitA/D変換によってディジタル化された符号化信号を可変幅変換器で利得制御する実施例2を示す図。 2bitA/D変換によってディジタル化された符号化信号を可変幅変換器で利得制御する実施例3を示す図。 2bitの重み付けをパルスの頻度で調整する例をこの発明の実施例4を示す図。 2bitの重み付けをパルスの頻度で調整する例をこの発明の実施例5を示す図。 既存の音声処理IC等を用いてこの発明を実施する例を示す図。 携帯電話にマイクロホンを3個設け妨害音を抑圧する技術を示す図。

Claims (10)

  1. オーバーサンプル低振幅分解能符号化に基づいたディジタル信号を出力する複数のマイクロホンと、
    上記ディジタル信号の少なくとも1つに対して遅延処理や利得処理を行い、且つ複数のディジタル信号を選択加算して出力するディジタル処理部と、
    を備えたことを特徴とする送話装置。
  2. 請求項1に記載の送話装置において、
    上記ディジタル処理部は、その遅延量や利得量やディジタル信号の選択が予め設定されている処理部であることを特徴とする送話装置。
  3. 請求項1に記載の送話装置において、
    上記ディジタル処理部に対し、その遅延量や利得量やディジタル信号の選択を設定する遅延・利得設定部を備えることを特徴とする送話装置。
  4. 請求項1に記載の送話装置において、
    上記ディジタル処理部の出力信号や入力信号に基づき、遅延量や利得量やディジタル信号の選択を制御して上記複数のマイクロホンの総合収音指向特性を制御する指向性制御手段を備えることを特徴とする送話装置。
  5. 請求項1乃至4に記載した何れかの送話装置において、
    上記ディジタル処理部が、上記ディジタル信号のビット毎に遅延処理とパルス幅可変による利得処理を行う1ビット信号処理部と、上記1ビット信号処理部の出力信号を加算する加算処理部を具備することを特徴とする送話装置。
  6. 請求項1乃至4に記載した何れかの送話装置において、
    上記ディジタル処理部が、上記ディジタル信号のビット毎に遅延処理とパルス振幅可変による利得処理を行う1ビット信号処理部と、上記1ビット信号処理部の出力信号を加算する加算処理部を具備することを特徴とする送話装置。
  7. 請求項1乃至4に記載した何れかの送話装置において、
    上記ディジタル処理部が、上記ディジタル信号のビット毎に遅延処理とパルスの発生頻度可変による利得処理を行う1ビット信号処理部と、上記1ビット信号処理部の出力パルス信号を計数して上記PCM信号を出力するパルスカウンター平滑部と、を具備することを特徴とする送話装置。
  8. 請求項1乃至6に記載した何れかの送話装置において、
    上記複数のディジタルマイクロホンのディジタル出力信号が一組の共通信号線に時分割多重化されて伝送されることを特徴とする送話装置。
  9. 請求項1乃至7に記載した何れかの送話装置において、
    上記ディジタル処理部の利得処理部は、上記ディジタル信号のビット毎に、そのビットの重みに応じて上記利得処理の制御量が変更されるものであることを特徴とする送話装置。
  10. 請求項1乃至6及び請求項8及び9に記載した何れかの送話装置において、
    上記ディジタル信号が音響再生器に入力されることを特徴とする送話装置。
JP2005342578A 2005-11-28 2005-11-28 送話装置 Active JP4512028B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005342578A JP4512028B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 送話装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005342578A JP4512028B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 送話装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007150743A true JP2007150743A (ja) 2007-06-14
JP4512028B2 JP4512028B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=38211612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005342578A Active JP4512028B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 送話装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4512028B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009218860A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Audio Technica Corp デジタルマイクロホン
JP2012524505A (ja) * 2010-02-18 2012-10-11 クゥアルコム・インコーポレイテッド ロバストな雑音低減のためのマイクロフォンアレイサブセット選択
WO2013033001A1 (en) * 2011-09-01 2013-03-07 Knowles Electronics, Llc System and a method for streaming pdm data from or to at least one audio component
US9401158B1 (en) 2015-09-14 2016-07-26 Knowles Electronics, Llc Microphone signal fusion
US9779716B2 (en) 2015-12-30 2017-10-03 Knowles Electronics, Llc Occlusion reduction and active noise reduction based on seal quality
US9812149B2 (en) 2016-01-28 2017-11-07 Knowles Electronics, Llc Methods and systems for providing consistency in noise reduction during speech and non-speech periods
US9830930B2 (en) 2015-12-30 2017-11-28 Knowles Electronics, Llc Voice-enhanced awareness mode

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06335082A (ja) * 1993-05-18 1994-12-02 Sharp Corp スピーカ駆動装置
JPH09185379A (ja) * 1996-01-08 1997-07-15 Sony Corp サンプリング音源装置
JPH10155107A (ja) * 1996-11-20 1998-06-09 Kyocera Corp マイクロホン内蔵型ビデオカメラ
JPH10335956A (ja) * 1997-04-02 1998-12-18 Sharp Corp 1ビットデジタル信号の音量制御方法および装置
JP2000332553A (ja) * 1999-05-21 2000-11-30 Sharp Corp 1ビットディジタルアンプ装置
JP2002271885A (ja) * 2001-03-07 2002-09-20 Sony Corp マイクロホン装置
WO2003063158A2 (en) * 2002-01-23 2003-07-31 Koninklijke Philips Electronics N.V. Mixing system for mixing oversampled digital audio signals
JP2004502391A (ja) * 2000-07-05 2004-01-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 集積化バイアスを有するマイクロホン用a/d変換器
JP2004040223A (ja) * 2002-06-28 2004-02-05 Sumitomo Electric Ind Ltd 光受信器および光通信システム
JP2004186820A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Sharp Corp 1ビット信号処理装置およびそれを備えるディスク再生装置
JP2004191545A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多チャネル符号化装置、復号化装置
JP2005519547A (ja) * 2002-03-07 2005-06-30 ザーリンク セミコンダクター エービー デジタルマイクロホン

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06335082A (ja) * 1993-05-18 1994-12-02 Sharp Corp スピーカ駆動装置
JPH09185379A (ja) * 1996-01-08 1997-07-15 Sony Corp サンプリング音源装置
JPH10155107A (ja) * 1996-11-20 1998-06-09 Kyocera Corp マイクロホン内蔵型ビデオカメラ
JPH10335956A (ja) * 1997-04-02 1998-12-18 Sharp Corp 1ビットデジタル信号の音量制御方法および装置
JP2000332553A (ja) * 1999-05-21 2000-11-30 Sharp Corp 1ビットディジタルアンプ装置
JP2004502391A (ja) * 2000-07-05 2004-01-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 集積化バイアスを有するマイクロホン用a/d変換器
JP2002271885A (ja) * 2001-03-07 2002-09-20 Sony Corp マイクロホン装置
WO2003063158A2 (en) * 2002-01-23 2003-07-31 Koninklijke Philips Electronics N.V. Mixing system for mixing oversampled digital audio signals
JP2005519547A (ja) * 2002-03-07 2005-06-30 ザーリンク セミコンダクター エービー デジタルマイクロホン
JP2004040223A (ja) * 2002-06-28 2004-02-05 Sumitomo Electric Ind Ltd 光受信器および光通信システム
JP2004186820A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Sharp Corp 1ビット信号処理装置およびそれを備えるディスク再生装置
JP2004191545A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多チャネル符号化装置、復号化装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009218860A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Audio Technica Corp デジタルマイクロホン
JP2012524505A (ja) * 2010-02-18 2012-10-11 クゥアルコム・インコーポレイテッド ロバストな雑音低減のためのマイクロフォンアレイサブセット選択
CN102763160A (zh) * 2010-02-18 2012-10-31 高通股份有限公司 用于稳健噪声降低的麦克风阵列子组选择
KR101337695B1 (ko) 2010-02-18 2013-12-06 퀄컴 인코포레이티드 강력한 노이즈 저감을 위한 마이크로폰 어레이 서브세트 선택
US8897455B2 (en) 2010-02-18 2014-11-25 Qualcomm Incorporated Microphone array subset selection for robust noise reduction
WO2013033001A1 (en) * 2011-09-01 2013-03-07 Knowles Electronics, Llc System and a method for streaming pdm data from or to at least one audio component
US9401158B1 (en) 2015-09-14 2016-07-26 Knowles Electronics, Llc Microphone signal fusion
US9961443B2 (en) 2015-09-14 2018-05-01 Knowles Electronics, Llc Microphone signal fusion
US9779716B2 (en) 2015-12-30 2017-10-03 Knowles Electronics, Llc Occlusion reduction and active noise reduction based on seal quality
US9830930B2 (en) 2015-12-30 2017-11-28 Knowles Electronics, Llc Voice-enhanced awareness mode
US9812149B2 (en) 2016-01-28 2017-11-07 Knowles Electronics, Llc Methods and systems for providing consistency in noise reduction during speech and non-speech periods

Also Published As

Publication number Publication date
JP4512028B2 (ja) 2010-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4512028B2 (ja) 送話装置
JP5311156B2 (ja) デジタルアナログ変換装置
EP1449404B1 (en) A high efficiency driver for miniature loudspeakers
CN108694959A (zh) 语音能量检测
JP2017516389A (ja) 切換可能な2次再生経路
CN101060550B (zh) 语音通信终端的杂音去除装置
CN103262571A (zh) 自适应噪声消除
CN109565636A (zh) 具有改进频率响应和噪声特性的数字麦克风组件
US6438434B1 (en) Mixing, coding and decoding devices and methods
CN109479174A (zh) 具有数字反馈环路的麦克风组装件
CN102067571B (zh) 单换能器全双工通话电路
WO2012082359A1 (en) Adaptive noise cancellation
KR20040111385A (ko) 디지털 마이크로폰
CN102480665A (zh) 模拟至数字转换器、声音处理装置及模拟至数字转换方法
JP5079101B2 (ja) デジタルアナログ変換装置
CN114598969A (zh) 一种数字扬声器音量控制方法、装置、设备及介质
CN102480296B (zh) 模拟数字转换器、声音处理装置、以及模拟数字转换方法
CN110010117A (zh) 一种语音主动降噪的方法及装置
Jung et al. An oversampled digital PWM linearization technique for digital-to-analog conversion
JP2679916B2 (ja) 電子交換機のPCM CODEC(CODER and DECODER)集積回路
JP2005531972A (ja) アイドルトーン低減シグマデルタ変換用回路配置および方法
JPH1084281A (ja) Da変換装置
Flanagan Parametric representation of speech signals [dsp history]
Sällberg et al. Speech enhancement implementations in the digital, analog, and hybrid domain
US20240107231A1 (en) Filters and filter chains

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100427

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4512028

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350