JP2007150696A - 通信装置及び搬送波検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】通信装置1,7が搬送波をASK変調した無線信号を用いて通信を行う場合、CPU3は、相手側より送信される搬送波の出力が開始される場合、並びに出力が停止される場合に、復調回路8により復調された後、受信データ波形を成形する2値化回路9より2値化されて出力される搬送波断続パルスに基づいて、相手側の搬送波の出力状態を検出する。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献2には、受信した電波信号を中間周波数に落とした復調前の信号に基づいてモニタ信号Sを生成し、そのモニタ信号Sと、当該信号を平均化処理した信号を基準として所定値Xを加えたレベルとを比較することで、通信相手によるキャリア出力の有無を判定するようにした構成が開示されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より簡単な構成で、相手による搬送波出力の有無を判定できる通信装置、及びその通信装置において行われる搬送波検出方法を提供することにある。
即ち、通信を開始しようとするマスタ側の通信装置が搬送波を出力する場合は、きわめて短時間内ではあるが、その振幅レベルは次第に大きくなるように、又はそのマスタが通信を停止して搬送波の出力を停止する場合は次第に小さくなるように過渡的に変化する。そして、受信側となるスレーブの通信装置では、復調した信号から受信データが含まれている情報だけを取り出すためにフィルタを備えているが、上記のように搬送波の受信レベルが過渡的に変化する場合は、上記フィルタを通過する信号成分が発生する。
その結果、マスタが搬送波の出力を開始する場合、又は搬送波の出力を停止する場合、2値化回路からは、フィルタを通過した信号成分に基づき生成されるパルス信号が出力される。従って、搬送波検出手段は、搬送波断続パルスを検出すればマスタ側の搬送波の出力状態を検出することが可能となり、検出を行なうために付加すべき構成を最小にすることができる。
一方、両者が異なる形態(例えば、振幅やパルス幅など)のパルスとして出力されるのであれば、搬送波検出手段は通信シーケンス(時間)の管理が不要となるので、搬送波断続パルスの検出をより容易に行うことができるようになる。若しくは、搬送波検出手段が通信シーケンスも管理した上で異なる出力形態の搬送波断続パルスを検出すれば、検出をより確実に行うことができる。
復調回路8は、検波回路8a,バンドパスフィルタ(BPF)8b,増幅回路8cによって構成されている。即ち、検波回路8aにより受信信号を検波・復調すると、その復調信号より、バンドパスフィルタ8bにより受信データの通信レート(例えば、212kbps)を中心とする所定の帯域のみを通過させる。そして、フィルタ8bの出力信号を、増幅回路8cにより所定のゲインで増幅する。
この場合、送信時の通信波形が受信側にも回り込むため、図5(c)に示すように、100%ASK変調されて送信されたデータに対応する波形も、2値化回路9より出力される。ベースバンド信号によって100%ASK変調を行う場合、2値化パルスはそのベースバンド信号に対応して出力される。
また、受信データパルスと搬送波断続パルスとは、例えばバンドパスフィルタ8bの遮断周波数を適宜設定することで、夫々異なるパルス幅を有する波形として出力が可能であることを、発明者は実験により確認している。
そして、2値化回路9より搬送波断続パルスが出力されるまで待機し(ステップS3)、割り込みより当該パルスが出力されたことを認識すれば(「YES」)、通信装置1が搬送波の出力を停止したことになる。従って、通信プロトコルで規定されている所定時間の経過待ちを行った後、自身が搬送波の出力を開始して(ステップS4,図2(c)参照)データ送信処理に移行する(ステップS5)。
即ち、復調回路8並びに2値化回路9は、データの受信を行なうために通信装置1,7が予め備えている構成であるから、それらを利用することで検出を行なうために付加すべき構成を最小にして、搬送波の検出を極めて簡単に行うことができる。
また、CPU3は、送信待ち状態で搬送波断続パルスが出力されたことを検出するとデータ送信処理を開始し、受信待ち状態で搬送波断続パルスが出力されたことを検出すると、通信先より送信されるデータの受信処理を開始するので、NFCIP−1のアクティブモードを採用する通信装置1,7に、本発明を有効に適用することができる。
バンドパスフィルタ8bに替えて、ローパスフィルタを用いても良い。
受信データパルスと搬送波断続パルスとの出力形態は、例えばパルスの振幅が異なるようにしても良い。
また、受信データパルスと搬送波断続パルスとは、出力波形が同一であっても良い。
通信プロトコルは、NFCIP−1のアクティブモードに限ることなく、搬送波の出力とそれに伴う制御が同様であれば、他の通信プロトコルを採用する通信装置であっても本発明を適用することができる。
Claims (5)
- 単一周波数の搬送波をベースバンド信号によってASK(Amplitude Shift Keying)変調する変調回路と、
この変調回路によって変調された信号を電波信号として送信すると共に、外部より送信された電波信号を受信するアンテナと、
このアンテナによって受信された信号を復調し、復調データを中心とする帯域の信号を通過させるフィルタを備える復調回路と、
この復調回路によって復調された信号を、設定されたしきい値と比較して2値化する2値化回路と、
この2値化回路により2値化されて出力される、相手側より送信される搬送波の出力が開始される場合、並びに出力が停止される場合に発生するパルス(搬送波断続パルス)に基づいて、前記搬送波の出力状態を検出する搬送波検出手段とを備えることを特徴とする通信装置。 - 前記2値化回路により出力される前記復調データのパルスと前記搬送波断続パルスとを、異なる形態で出力させるように構成されていることを特徴とする通請求項1記載の通信装置。
- 送信待ち状態において、前記搬送波検出手段により前記搬送波断続パルスが出力されたことが検出されると、通信先へのデータ送信処理を開始し、
受信待ち状態において、前記搬送波検出手段により前記搬送波断続パルスが出力されたことが検出されると、通信先より送信されるデータの受信処理を開始する通信制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の通信装置。 - 単一周波数の搬送波をベースバンド信号によってASK(Amplitude Shift Keying)変調し、
変調された信号を電波信号としてアンテナにより送信し、
前記アンテナによって受信された信号を復調すると、復調データを中心とする帯域の信号をフィルタにより濾波して通過させ、
前記フィルタより出力される信号を、設定されたしきい値と比較して2値化し、
相手側より送信される搬送波の出力が開始される場合、並びに出力が停止される場合に発生する2値化パルス(搬送波断続パルス)に基づいて、前記搬送波の出力状態を検出することを特徴とする搬送波検出方法。 - 送信待ち状態において、前記搬送波断続パルスが出力されたことが検出されると、通信先へのデータ送信処理を開始し、
受信待ち状態において、前記搬送波断続パルスが出力されたことが検出されると、通信先より送信されるデータのコマンド受信処理を開始することを特徴とする請求項4記載の搬送波検出方法。
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