JP2007150566A - マルチバンド用アンテナスイッチモジュール - Google Patents

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和弘 萩原
Shigeru Kenmochi
茂 釼持
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Abstract

【課題】少なくとも3つの通信システムを共用可能なマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを得る。
【解決手段】複数のアンテナ端子と、複数の送信系に共通の経路と、複数の受信系に共通の経路とを切り替えるスイッチ回路を有し、前記スイッチ回路に接続される第1の分波回路と第2の分波回路を有し、第1の分波回路は、それぞれ高周波増幅回路とフィルタ回路を介して第1、第2の送信端子に繋がっており、第2の分波回路は、それぞれフィルタ回路を介して第1、第2の受信端子に繋がっており、前記複数のアンテナ端子と前記スイッチ回路との間には、それぞれフィルタ回路が接続され、前記アンテナ端子の一つに繋がるフィルタ回路と前記スイッチ回路との間にカップラ回路又は分配回路が接続され、前記カップラ回路又は分配回路が第3の送受信端子に繋がっているマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子電器機器間における無線伝送を行う無線通信装置に関し、特には少なくとも3つの通信周波数が異なる通信システムに共用でき、更には略同一の周波数帯を使用する少なくとも2つの異なる通信システムで共用可能なマルチバンド用アンテナスイッチモジュールに関する。
現在、IEEE802.11規格に代表される無線LAN(WLAN)によるデータ通信が広く一般化している。例えばパーソナルコンピュータ(PC)、プリンタやハードディスク、ブロードバンドルータ等のPCの周辺機器、FAX、冷蔵庫、標準テレビ(SDTV)、高品位テレビ(HDTV)、カメラ、ビデオ、携帯電話等の電子機器、自動車内や航空機内でのワイヤに変わる信号伝達手段として採用され、それぞれの電子電器機器間において無線データ伝送が行われている。
無線LANの規格として現在複数の規格が存在する。例えば、IEEE802.11aは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数多重分割)変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、その周波数帯域は5GHz帯が利用される。なおIEEE802.11aを欧州で使用可能にするための規格としてIEEE802.11hがある。
またIEEE802.11bは、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum:ダイレクト・シーケンス・スペクトル拡散)方式で、5.5Mbps、11Mbpsの高速通信をサポートするものであり、無線免許なしに自由に利用可能な2.4GHzのISM(Industrial, Scientific and Medical:産業、科学及び医療)帯域が利用される。
またIEEE802.11gは、OFDM変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、IEEE802.11bと同様に2.4GHz帯域が利用される。
またIEEE802.11bやIEEE802.11gと同じ2.4GHzのISM帯域を利用し、関連し合う電子機器との接続がケーブルを用いることなく実現でき極めて利便性の高い技術である近距離無線規格ブルートゥース(Bluetooth)が提案されている。
ブルートゥースは2.4GHzの前記ISM周波数帯を複数の無線チャンネルに分割して使用し、さらに各無線チャンネルを単位時間(1/1600秒)ごとに分割してタイムスロットとし、使用する無線チャンネルをタイムスロットごとに切り替える耐ノイズ性に優れた周波数ホッピング方式が採用されている。
無線LANはその利用が50〜100m程度の距離の範囲内にある小グループを想定しており、またデータ伝送速度も数M〜数十Mbpsと速いため、100mW程度の電力を消費する。しかし、ブルートゥースはその利用が同一敷地内、同一建物内など比較的狭い地域として想定されており電波が到達するエリアは10m程度の距離範囲であり、また伝送速度も速くても2Mbpsであるので、10mW程度の省電力に設計されている。
このように、無線LANとブルートゥースでは、伝送速度、伝送できる距離などが異なるため、同時に1つの通信装置に搭載し、用途毎に使い分け、有利な方を使用することができる。
以下説明では無線LANのIEEE802.11b、IEEE802.11gを第1の通信システムとし、無線LANのIEEE802.11aとIEEE802.11hを第2の通信システムとし、ブルートゥースを第3の通信システムとして説明する場合がある。
無線LAN(2.4GHzを使用するIEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11g)とブルートゥースを共用可能な回路が、特許文献1に記載されている。この回路は、第1のアンテナポート(PA1)と第1の通信システムの送信側回路(WLAN Tx)あるいは第2の高周波スイッチ回路(SwB)との接続を切替える第1の高周波スイッチ回路(SwA)と、第1の通信システムの受信側回路(WLAN Rx)と第1の高周波スイッチ回路(SwA)あるいは第3の高周波スイッチ回路(SwC)との接続を切替える第2の高周波スイッチ回路(SwB)と、第2のアンテナポート(PA2)と第2の通信システムの送受信回路(BTTx/Rx)あるいは第2の高周波スイッチ回路(SwB)との接続を切替える第3の高周波スイッチ回路(SwC)を有し、第1の高周波スイッチ回路(SwA)と第1の通信システムの送信側回路(WLAN Tx)との間に第2のフィルター(FL2)と、第2の高周波スイッチ回路(SwB)と第1の通信システムの受信側回路(WLAN Rx)の間に第1のフィルタ(FL1)とを備えるものである(図18参照)。
また、無線LANの2.4GHz帯を使用するIEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11gと5GHz帯を使用するIEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11hを共用可能な回路が、特許文献2(図示せず)に記載されている。この回路は、第1のアンテナポート(第2のアンテナポート)と第1および第3の通信システムの送信側回路と第1および第3の通信システムの受信側回路との経路を切替える高周波スイッチ回路と、高周波スイッチ回路の受信側回路ポートに接続され通信システムの周波数帯域に応じて高周波信号を第1の通信システムの受信側回路と第3の通信システムの受信側回路とに分波する第1の分波回路と、第1の分波回路の低周波側ポートに接続される高周波フィルタと低雑音増幅器と、第1の分波回路の高周波側ポートに接続される高周波フィルタと低雑音増幅器と、第1高周波スイッチ回路の送信側回路ポートに接続され通信システムの周波数帯域に応じて高周波信号を第1の通信システムの送信側回路と第3の通信システムの送信側回路とに分波する第2の分波回路と、第2の分波回路の低周波側ポートに接続される高周波フィルタと高周波電力増幅器と、第2の分波回路の高周波側ポートに接続される高周波フィルタと高周波電力増幅器とを備えるものである。
また、ブルートゥースと無線LANの5GHz帯を使用するIEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11hを共用可能な回路が、特許文献3に記載されている。この回路は、第1のアンテナ(8)(図31では丸付きの数字で示す、以下同様)と第2のシステムの送信側回路(1)とダイバーシチィ切替えスイッチ(4)との経路を切替える第1の高周波スイッチ回路(3)と、第2のシステムの受信側回路(2)と第1の高周波スイッチ回路(3)と第2のシステムの周波数帯域を通過帯域とする第1のバンドパスフィルタ(6)との経路を切替える第2の高周波スイッチ回路(4)とを備え、第1のバンドパスフィルタ(6)は第2のマルチバンドアンテナ(9)と第2の高周波スイッチ回路(4)との間に配置され、第3のシステムの周波数帯域を通過帯域とする第2のバンドパスフィルタ(7)は第2のマルチバンドアンテナ(9)と第3のシステムの送受信回路(5)との間に配置されるものである。(図19参照)
特開2001-24579号(図2) WO03/092997(FIG.5) 特開2003-87023号(図1)
以上のように無線LANの2.4GHz帯を使用するIEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11gとブルートゥースを共用可能な回路、無線LANの2.4GHz帯を使用するIEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11gと5GHz帯を使用するIEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11hを共用可能な回路、またブルートゥースと無線LANの5GHz帯を使用するIEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11hを共用可能な回路は提案されていた。しかし、これらの回路は2つの通信システムに対応した回路であり、無線LANの2.4GHz帯を使用するIEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11gとブルートゥースと無線LANの5GHz帯を使用するIEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11hの3つの通信システムを共用することは困難であった。
本発明は上述の様な問題点を鑑み、無線LANの2.4GHz帯を使用するIEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11gとブルートゥースと無線LANの5GHz帯を使用するIEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11hの少なくとも3つの通信システムを共用可能なマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを提供する事を目的とする。
本発明は、複数のアンテナと複数の通信システムの送信及び/又は受信回路との間に用いられるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールにおいて、少なくとも2つのアンテナ端子を有し、前記複数のアンテナ端子と、複数の送信系に共通の経路と、複数の受信系に共通の経路とを切り替えるスイッチ回路を有し、
前記複数の送信系に共通の経路に、低周波側の第1の送信経路と高周波側の第2の送信経路に分けられる第1の分波回路を有し、前記第1の送信経路に第1の高周波増幅回路を有し、前記第1の高周波増幅回路が第1のフィルタ回路を介して第1の送信端子に繋がっており、前記第2の送信経路に第2の高周波増幅回路を有し、前記第2の高周波増幅回路が第2のフィルタ回路を介して第2の送信端子に繋がっており、
前記複数の受信系に共通の経路に、低周波側の第1の受信経路と高周波側の第2の受信経路に分けられる第2の分波回路を有し、前記第1の受信経路は第3のフィルタ回路を介して第1の受信端子に繋がっており、前記第2の受信経路は第4のフィルタ回路を介して第2の受信端子に繋がっており、
前記複数のアンテナ端子と前記スイッチ回路との間には、それぞれフィルタ回路が接続され、前記アンテナ端子の一つと前記スイッチ回路との間にカップラ回路又は分配回路が接続され、前記カップラ回路又は分配回路が第3の送受信端子に繋がっていることを特徴とするマルチバンド用アンテナスイッチモジュールである。
また本発明では、前記カップラ回路又は分配回路が前記アンテナ端子の一つに繋がるフィルタ回路と前記スイッチ回路との間に配置されていることが好ましい。
また本発明は、積層セラミック基板の内部に電極パターン及びビア電極を形成して回路素子、配線パターンを形成し、前記積層セラミック基板上にチップ部品並びに半導体素子を搭載して構成されたマルチバンド用アンテナスイッチモジュールであって、
少なくとも2つのアンテナ端子を有し、前記複数のアンテナ端子と、複数の送信系に共通の経路と、複数の受信系に共通の経路とを切り替えるスイッチ回路を有し、
前記複数の送信系に共通の経路に、低周波側の第1の送信経路と高周波側の第2の送信経路に分けられる第1の分波回路を有し、前記第1の送信経路に第1の高周波増幅回路を有し、前記第1の高周波増幅回路が第1のフィルタ回路を介して第1の送信端子に繋がっており、前記第2の送信経路に第2の高周波増幅回路を有し、前記第2の高周波増幅回路が第2のフィルタ回路を介して第2の送信端子に繋がっており、
前記複数の受信系に共通の経路に、高周波側の第1の受信経路と低周波側の第2の受信経路に分けられる第2の分波回路を有し、前記第1の受信経路は第3のフィルタ回路を介して第1の受信端子に繋がっており、前記第2の受信経路は第4のフィルタ回路を介して第2の受信端子に繋がっており、
前記複数のアンテナ端子と前記スイッチ回路との間には、それぞれフィルタ回路が接続され、前記アンテナ端子の一つと前記スイッチ回路との間にカップラ回路又は分配回路が接続され、前記カップラ回路又は分配回路が第3の送受信端子に繋がっており、
前記分波回路はフィルタ回路の組み合わせからなり、前記複数のフィルタ回路の少なくとも一部は前記積層セラミック基板の内部に構成された回路素子から構成され、前記スイッチ回路、前記第1及び第2の高周波増幅回路を構成するための半導体素子は前記積層セラミック基板上に搭載され、また前記複数の回路を構成するための複数のチップコンデンサ、チップ抵抗器、チップインダクタが前記積層セラミック基板上に搭載されていることを特徴とするマルチバンド用アンテナスイッチモジュールである。
また本発明では、前記カップラ回路又は分配回路が前記アンテナ端子の一つに繋がるフィルタ回路と前記スイッチ回路との間に配置されていることが好ましい。
また本発明において、前記カップラ回路が第1のインダクタと第2のインダクタとの結合により構成され、前記第1のインダクタ及び第2のインダクタは、前記積層セラミック基板の内部に、それぞれ複数ターンのコイル状に形成され、かつ前記コイル状の第1のインダクタと第2のインダクタは、前記積層セラミック基板の内部で、積層方向の上下の関係となるように配置されていることが好ましい。
また本発明において、前記アンテナ端子、第1の送信端子、第2の送信端子、第1の受信端子、第2の受信端子、第3の送受信端子は、前記積層セラミック基板の実装面に周囲に整列されて構成されており、前記端子間には適宜グランド端子が配置され、前記グランド端子のいくつかに接続し、前記実装面の中央に大きな連続するグランド電極が形成されており、前記各端子の周囲並びに前記中央のグランド電極上に、前記グランド電極を分離するようにオーバーコート層が形成されていることが好ましい。
また、前記オーバーコート層によって分割された中央のグランド電極の内、少なくとも一つは、前記高周波増幅器回路用の半導体素子の放熱用端子となっていることが好ましい。このオーバーコート層は、積層セラミック基板に形成した各端子用の電極の密着強度を向上させることができ、また半田流れ等を防止し、端子間の絶縁性を向上させることができる。また、中央のグランド電極を分離するようにオーバーコート層を設けることにより、通信機器の基板への実装時に、実装位置ズレの発生等を低減することができ、生産性を向上できる。
本発明では、第1の送信端子及び第1の受信端子を第1の通信システム(無線LANのIEEE802.11b、IEEE802.11g)用として用い、第2の送信端子及び第2の受信端子を第2の通信システム(無線LANのIEEE802.11aとIEEE802.11h)用として用い、第3の送受信端子を第3の通信システム(ブルートゥース)用として用いることができる。これにより、3つの通信システムに対応し、それぞれアンテナと送信・受信回路との接続を行うことができる。
本発明において、アンテナ端子とスイッチ回路の間に設けたフィルタ回路は、高調波低減回路としての機能を有し、この高調波低減回路(フィルタ回路11、12)をアンテナトップに設けることにより、高周波増幅回路やスイッチ回路から発生した高調波を低減することができる。
また、スイッチ回路と分波回路との間あるいは高周波増幅回路との間に第2の高調波低減回路を設けてもよい。アンテナトップの高調波低減回路と第2の高調波低減回路の両方を設けることは必要でない場合が多いが、場合によっては低減する周波数帯域をずらして効率的に高調波の低減効果を狙うことを行うことも出来る。
本発明では、アンテナ端子とスイッチ回路との間に、カップラ回路又は分配回路を設けて、第3の送受信端子を接続している。このように、スイッチ回路より前のアンテナトップ部分で、第3の通信システムの送受信を行えるようにした。この回路構成にすることにより、アンテナの本数を増やすことなく、第1・第2の通信システムの受信と第3の通信システムの受信を同時に行うことが可能となる。また、アンテナと第3の通信システムの送受信端子との接続に新たにスイッチ回路を設ける必要がなく、スイッチ制御用の回路の増加を防ぐことができる。
本発明では、少なくとも2つのアンテナを使うことができるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを構成したので、ダイバーシチィ通信を行うことができ、良好な通信を行うことができる。
本発明では、積層セラミック基板を用い、複数のフィルタ回路の少なくとも一部を前記積層セラミック基板の内部に構成し、前記スイッチ回路、前記第1及び第2の高周波増幅回路を構成するための半導体素子並びに複数のチップコンデンサ、チップ抵抗器、チップインダクタを前記積層セラミック基板上に搭載することにより、小型に構成でき、しかも損失の少ないマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを得ることができる。
本発明によれば、電子電器間における無線伝送を行う無線通信装置に関し、特に無線LANの2.4GHz帯を使用するIEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11gと5GHz帯を使用するIEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11hの2つの通信システム、及びブルートゥースを加えた3つの通信システムを共用可能な回路を構成することができ、高調波発生量が少なく小型化が可能なマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを提供することができる。
以下、本発明の実施態様を図面を参照して説明する。尚、以下の説明では、第1の送信端子及び第1の受信端子を第1の通信システム(無線LANのIEEE802.11b、IEEE802.11g)用として用い、第2の送信端子及び第2の受信端子を第2の通信システム(無線LANのIEEE802.11aとIEEE802.11h)用として用い、第3の送受信端子を第3の通信システム(ブルートゥース)用として用いた場合の実施態様を用いて説明する。これは好ましい実施態様であるが、それ以外に適用できることは言うまでもない。
図1は本発明の一実施例であるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールの回路ブロック図である。それぞれがマルチバンドアンテナに接続される2つのアンテナ端子Ant1、Ant2を有し、アンテナ端子Ant1とスイッチ回路2との間に、フィルタ回路11が接続され、アンテナ端子Ant2とスイッチ回路2との間には、フィルタ回路12とカップラ回路1が接続されている。スイッチ回路2には、第1の分波回路3と第2の分波回路4が接続され、第1の分波回路3には第1の高周波増幅回路5と第2の高周波増幅回路6が接続され、第1の高周波増幅回路5は第1のフィルタ回路7を介して、第1の送信端子Tx_2Gに接続されている。また、第2の高周波増幅回路6は第2のフィルタ回路8を介して、第2の送信端子Tx_5Gに接続されている。そして、第2の分波回路4には、第3のフィルタ回路9と第4のフィルタ回路10が接続されており、第3のフィルタ回路9は、第1の受信端子Rx_2Gに接続され、第4のフィルタ回路10は、第2の受信端子Rx_5Gに接続されている。また、カップラ回路1から第3の送受信端子Bluetoothが設けられている。ここで、V1、V2は、スイッチ回路2を制御するための制御電源端子であり、Vd、Vccは第1の高周波増幅回路5と第2の高周波増幅回路6の制御電圧端子であり、Vbb_2Gは第1の高周波増幅回路5の制御電圧端子であり、Vbb_5Gは第2の高周波増幅回路6の制御電圧端子であり、Vdet_2Gは第1の高周波増幅回路5の検波回路の出力電圧ポートであり、Vdet_5Gは第2の高周波増幅回路6の検波回路の出力電圧ポートである。
本発明によれば、2つマルチバンドアンテナにより、ダイバシティー方式をとることができる。スイッチ回路2は、4つのポート(P1、P3、P4、P5)を有し、これらの4つの経路を切替え接続するDPDT(Dual Pole Dual Throw)型のスイッチである。第1の分波器回路3は、低周波側フィルタ回路と高周波側フィルタ回路から構成され、低周波側フィルタ回路は、2.4GHz帯無線LANの送信信号を通過させ、5GHz帯無線LANの送信信号を減衰させ、一方、高周波側フィルタ回路は、5GHz帯無線LANの送信信号を通過させ、2.4GHz帯無線LANの送信信号を減衰させる。尚、第1、第2の分波回路は、3つのポートを有するSPDT(Single Pole Dual Throw)型の高周波スイッチに代えることができる。
本発明のカップラ回路1の一実施例の等価回路図を図2に示す。スイッチ回路に繋がるポートP3とフィルタ回路12に繋がるポートP2との間に、主線路lsc4−6(lsc4、lsc5、lsc6)と、その主線路に結合する副線路lsc1−3(lsc1、lsc2、lsc3)を設け、その副線路の一端をBluetooth端子とし、副線路の他端を抵抗Rcを介して接地電極に繋がっている。
本発明のスイッチ回路2の一実施例の等価回路図を図3に示す。このスイッチ回路2は、4つのポートP1、P3、P4、P5を有し、4つの電界効果トランジスタFETと、コンデンサC、制御電源端子V1、V2から構成されている。このスイッチ回路2は、ダイオードなどのスイッチング素子を用い、適宜インダクタンス素子、キャパシタンス素子を用いて構成してもよい。
本発明の第1の分波回路3の一実施例の等価回路図を図4に示す。ポートP4とポートP6の間に、伝送線路lft8、伝送線路lft9と、キャパシタンス素子cft5,9(cft5、cft9)、キャパシタンス素子cft1,3(cft1、cft3)、キャパシタンス素子cft2,4(cft2、cft4)、キャパシタンス素子cft6,10(cft6、cft10)を有し、2.4GHz帯の信号を通過させるバンドパスフィルタ回路を構成している。またポートP4とバンドパスフィルタの間に位相調整用の伝送線路lft4−6(lft4、lft5、lft6)を配置する。伝送線路lft4−6の長さは、P4からバンドパスフィルタ側を見た場合の5GHz帯のインピーダンスがオープン近辺になるようにする。
また、ポートP4とポートP7の間に、伝送線路lft1−2(lft1、lft2)、伝送線路lpta1−2(lpta1、lpta2)と、キャパシタンス素子cft11、キャパシタンス素子cft14、キャパシタンス素子cft13、キャパシタンス素子cpta2、キャパシタンス素子cpta1を有し、ハイパスフィルタ回路+ローパスパスフィルタ回路を構成している。
そして、ポートP4とポートP6の間で、2.4GHz帯無線LANの送信信号を通過させ、ポートP4とポートP7の間で、5GHz帯無線LANの送信信号を通過させ、それぞれ、他の周波数帯は阻止するように構成されている。
本発明の第2の分波回路4の一実施例の等価回路図を図5に示す。ポートP5とポートP8の間に、伝送線路lfr5、伝送線路lfr6と、キャパシタンス素子cfr6,10(cfr6、cfr10)、キャパシタンス素子cfr2,4(cfr2、cfr4)、キャパシタンス素子cfr1,3(cfr1、cfr3)、キャパシタンス素子cfr5,9(cfr5、cfr9)を有し、バンドパスフィルタ回路を構成している。またポートP5とバンドパスフィルタの間に位相調整用の伝送線路lfr2−4(lfr2、lfr3、lfr4)を配置する。伝送線路lfr2−4の長さは、P5からバンドパスフィルタ側を見た場合の5GHz帯のインピーダンスがオープン近辺になるようにする。
また、ポートP5とポートP9の間に、伝送線路lfr7−8(lfr7、lfr8)と、キャパシタンス素子cfr12、キャパシタンス素子cfr14、キャパシタンス素子cfr11を有し、ハイパスフィルタ回路を構成している。
そして、ポートP5とポートP8の間で、2.4GHz帯無線LANの受信信号を通過させ、ポートP5とポートP9の間で、5GHz帯無線LANの受信信号を通過させ、それぞれ、他の周波数帯は阻止するように構成されている。
本発明の第1のフィルタ回路7の一実施例の等価回路図を図6に示す。ポートP10とポートTx_2Gの間に、伝送線路lptg2、伝送線路lptg16と、キャパシタンス素子cptg5,9(cptg5、cptg9)、キャパシタンス素子cptg1,3(cptg1、cptg3)、キャパシタンス素子cptg2,4(cptg2、cptg4)、キャパシタンス素子cptg6,10(cptg6、cptg10)を有し、バンドパスフィルタ回路を構成している。
本発明の第2のフィルタ回路8の一実施例の等価回路図を図8に示す。ポートP11とポートTx_5Gの間に、伝送線路lpa1,2(lpa1、lpa2)と、キャパシタンス素子cpt4、キャパシタンス素子cpt2、キャパシタンス素子cpt1を有し、ハイパスフィルタ回路を構成している。
本発明の第3のフィルタ回路9の一実施例の等価回路図を図7に示す。ポートP8とポートRx_2Gの間に、伝送線路lprg2、伝送線路lprg1と、キャパシタンス素子cprg5,9(cprg5、cprg9)、キャパシタンス素子cprg1,3(cprg1、cprg3)、キャパシタンス素子cprg2,4(cprg2、cprg4)、キャパシタンス素子cprg6,10(cprg6、cprg10)を有し、バンドパスフィルタ回路を構成している。
本発明の第4のフィルタ回路10の一実施例の等価回路図を図9に示す。ポートP9とポートRx_5Gの間に、伝送線路lpr1−3(lpr1、lpr2、lpr3)と、キャパシタンス素子cpr4、キャパシタンス素子cpr2、キャパシタンス素子cpr1を有し、ハイパスフィルタ回路を構成している。
本発明の第1の高周波増幅回路の一実施例の等価回路図を図10に示す。この高周波増幅回路5は、ポートP6とポートP10間に構成され、制御電圧端子Vcc、Vd、Vbb_2G、検波回路の出力電圧ポートVdet_2Gを有している。この等価回路において、lcg2−5(lcg2、lcg3、lcg4、lcg5)、lcg7−11(lcg7、lcg8、lcg9、lcg10、lcg11)、lcg12−13(lcg12、lcg13)は高周波増幅回路の電源回路を構成する伝送線路であり、log1−2(log1、log2)、log3−7(log3、log4、log5、log6、log7)は出力整合回路を構成する伝送線路であり、cog1は出力整合回路を構成する容量電極であり、lig1−3(lig1、lig2、lig3)、lig4−5(lig4、lig5)は入力整合回路を構成する伝送線路であり、これらは積層セラミック基板内に構成され、その他のキャパシタンス素子、抵抗素子はチップ素子として、積層セラミック基板上に搭載される。また、この高周波増幅回路用の半導体素子I5も積層セラミック基板上に搭載される。I5の実装方法としてはベアチップ状の半導体素子を積層セラミック基板上に導電性接着剤で固定して、ワイヤボンド等で積層セラミック基板と電気的に接続しても良いし、樹脂等で封止されたパッケージ状態のI5を半田で実装しても良い。また、上記実施例で示した伝送線路や容量電極を構成する場所は積層セラミック基板の内部に限るものではなく、その一部または全てを半導体素子I5の中に集積しても良い。
本発明の第2の高周波増幅回路の一実施例の等価回路図を図11に示す。この高周波増幅回路6は、ポートP7とポートP11間に構成され、制御電圧端子Vcc、Vd、Vbb_5G、検波回路の出力電圧ポートVdet_5Gを有している。この等価回路において、lca2、lca3,5,6,7(lca3、lca5、lca6、lca7)、lca4、lca8、lca9は、高周波増幅回路の電源回路を構成する伝送線路であり、cca1、cca2、cca3はこの電源回路を構成する容量電極であり、loa1−6(loa1,loa2,loa3,loa4,loa5,loa6)、loa7は出力整合回路を構成する伝送線路であり、coa1は出力整合回路を構成する容量電極であり、、lia2−4(lia2,lia3,lia4)、lia5−11(lia5,lia6,lia7,lia8,lia9,lia10,lia11)、lia12−14(lia12,lia13,lia14)は入力整合回路を構成する伝送線路であり、cia1は入力整合回路を構成する容量電極であり、これらは積層セラミック基板内に構成され、その他のキャパシタンス素子、抵抗素子はチップ素子として、積層セラミック基板上に搭載される。また、この高周波増幅回路用の半導体素子I6も積層セラミック基板上に搭載される。I6の実装方法としてはベアチップ状の半導体素子を積層セラミック基板上に導電性接着剤で固定して、ワイヤボンド等で積層セラミック基板と電気的に接続しても良いし、樹脂等で封止されたパッケージ状態のI6を半田で実装しても良い。また、上記実施例で示した伝送線路や容量電極を構成する場所は積層セラミック基板の内部に限るものではなく、その一部または全てを半導体素子I6の中に集積しても良い。
本発明のアンテナ端子Ant1と前記スイッチ回路2との間に設けられるフィルタ回路11の等価回路を図12に示す。このフィルタ回路11は、伝送線路Lsa1とキャパシタンス素子Csa1,2(Csa1、Csa2)から構成されたノッチフィルタであり、これらは積層セラミック基板内に構成される。そのフィルタ回路11とアンテナ端子Ant1の間には、チップインダクタLa1が接続されている。このチップインダクタLa1は、積層セラミック基板上に搭載される。このチップインダクタLa1により、静電気等のサージによってアンテナスイッチモジュールに搭載された半導体部品が破壊しないよう保護することができる。また、チップコンデンサCbを介してポートP1に接続される。このチップコンデンサCbは、直流カット用あり、P1に続くスイッチ回路側に設けることにより、省くこともできる。
本発明のアンテナ端子Ant2と前記スイッチ回路2との間に設けられるフィルタ回路12の等価回路を図13に示す。このフィルタ回路12は、伝送線路Lsa6とキャパシタンス素子Csa3,4(Csa3、Csa4)から構成されたノッチフィルタであり、これらは積層セラミック基板内に構成される。そのフィルタ回路12とアンテナ端子Ant2の間には、チップインダクタLa2が接続されている。このチップインダクタLa2は、積層セラミック基板上に搭載される。このチップインダクタLa2により、静電気等のサージによってアンテナスイッチモジュールに搭載された半導体部品が破壊しないよう保護することができる。また、チップコンデンサCaを介してポートP2に接続される。このチップコンデンサCaは、直流カット用あり、P2に続くスイッチ回路側に設けることにより、省くこともできる。
次に、本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを積層セラミック基板と搭載部品とにより構成した外観斜視図を図14に、その積層セラミック基板の各層の電極構成を示す展開図を図15、16、17に示す。図15は、積層セラミック基板の上から1層目〜6層目までを示し、図16は7層目〜12層目を示し、図17は13層目〜16層目、及び裏面(実装面)を示している。この積層セラミック基板と搭載部品とにより構成されたマルチバンド用アンテナスイッチモジュールは、図1に示す回路ブロックのものであり、図2〜図13に示す等価回路からなる。また、図14に示す搭載部品に付した記号は、図2〜図13の等価回路で付した記号と合致しており、図15〜図17に示す電極パターンに付した記号は、図2〜図13の等価回路で示した符号(複数の電極パターンにより構成されるものはカッコ内に記載している)に合致している。
この積層セラミック基板100は、例えば1000℃以下で低温焼結が可能なセラミック誘電体材料LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、低抵抗率のAgやCu等の導伝ペーストを印刷して所定の電極パターンを形成し、複数のグリーンシートを適宜一体的に積層し、焼結することにより製造することが出来る。
前記誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si、Srを主成分としてCa、Pb、Na、Kを複成分とする材料や、Al、Mg、Si、Gdを含む材料や、Al、Si、Zr、Mgを含む材料が用いられ、誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミック誘電体材料の他に、樹脂積層基板や樹脂とセラミック誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記セラミック基板をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAl2 O3 を主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
積層セラミック基板100は計16層のシートからなり、1〜16層が上から順番に積層されている。1層目の上面には積層基板に内蔵されないチップ部品を搭載するための複数のランド電極が形成されている。これらの電極の上に図14に示すように、スイッチ回路素子2、第1の高周波増幅回路素子I5(2.4GHz帯用)、第2の高周波増幅回路素子I6が搭載され、ワイヤーボンディングで接続されている。また、チップコンデンサC1、C3、C4、C5、C6、C9、C30、C14、C15、C17、C19、C20、C40、Ca、Cb、Cdg、Cda、チップ抵抗Rc、Rdg、Rda、R2、Rdd1、Rdd2、チップインダクタLa1、La2が搭載されている。これらは、等価回路に記載の符号と一致している。
尚、前記ランド電極に実装されるスイッチはベア状態で前記積層セラミック基板に実装し、樹脂封止や管封止することが出来る。このように高周波回路部品を積層セラミック基板として構成すれば小型化が可能である。また、送受信回路部を構成したRF-ICやベースバンドICを前記積層セラミック基板に複合化することも当然可能である。
次に、この積層セラミック基板100の内部の電極パターン構造について説明する。
図示するように2層目のグリーンシートから16層目のグリーンシートに適宜、ライン電極、コンデンサ用電極、グランド電極が形成されており、それぞれがグリーンシートに形成されたビアホール(図中、小さい四角で表示)で接続されている。そして、最下層の16層目のグリーンシート16には、広がりを有する導体層で形成されたグランド電極e1が形成されており、その裏面側には、回路基板に実装するための端子電極が形成されている。この図17に示す端子電極には、図1に示す回路ブロック図に付した端子の符号と同じ符号を付している。また、GNDはグランド電極であり、グランド接続(接地)される。尚、高周波増幅回路素子I5、I6が搭載される部分には、放熱性を高めるためにサーマルビアを上面から裏面にかけて設けている。そして、裏面ではグランド電極に接続され、そのグランド電極の一部をサーマルビア用の放熱用端子として用いることができる。また、不要なノイズ輻射を抑制するために、2層目、14層目、16層目には広いグランド電極e5、e2、e1を形成している。
各グリーンシートに設けた伝送線路やキャパシタを形成する電極パターンは図2〜図13に用いた符号と同じ符号を付けて示したので、詳細な説明は省略する。但し、積層セラミック基板には各回路が三次元的に構成されるが、各回路を構成する電極パターンは、他の回路を構成する電極パターンとの不要な電磁気的干渉を防ぐように、グランド電極(平面的なグランド電極(グランド電極には最初にeの符号を付した)やこのグランド電極につながるビアホール)により分離したり、積層方向に見て互いが重ならないように配置するようにしている。
この積層セラミック基板100の裏面には、図17に示すように端子電極が形成されている。この裏面には大きなグランド電極GNDを設け、入出力端子間へ延びたグランド電極端子を設けている、周囲の4辺にはアンテナポート(Ant1、Ant2)と、2.4GHz帯無線LANの送信ポート(Tx_2G)、受信ポート(Rx_2G)、5GHz帯無線LANの送信ポート(Tx_5G)、受信ポート(Rx_5G)、スイッチ回路の制御用のコントロールポート(V1、V2)、高周波増幅回路用の電源ポート(Vcc、Vbb_2G、Vbb_5G、Vd)、検波回路の出力電圧ポート(Vdet_2G、Vdet_5G)、グランド端子GND、そしてブルートゥース用の送受信端子(Bluetooth)の端子電極が図に示すように配置されている。また、本実施例では前記端子電極をLGA(Land Grid Array)としているが、BGA(Ball Grid Array)なども採用することが出来る。
この裏面に設けた各端子電極(各ポート用電極)は、端子保護並びに端子間絶縁のために、各端子間及び端子の周囲を覆うようにオーバーコート層を設けることができる。このオーバーコート層を、前記大きなグランド電極上にも設け、この大きなグランド電極を見掛け上、複数のグランド電極に分割することができる。無線機器の基板上に当該アンテナスイッチモジュールを実装する手段としては、無線機器の基板上の対応する電極状にペースト状の半田を塗布し、その上に当該アンテナスイッチモジュールを乗せ、高温雰囲気中で半田を溶融することが一般的である。この実装時には溶融した半田の表面張力によりアンテナスイッチモジュールの位置が動くことがある。アンテナスイッチモジュールの底面にある大きなグランド電極を細分することにより、溶融時のアンテナスイッチモジュールの移動位置を制御することができる。これにより、アンテナスイッチモジュールを基板に乗せる際の位置ズレを起因とする実装ズレを低減することが可能となる。
以上により、無線LANとブルートゥースの同時受信が可能な小型かつ低挿入損失なアンテナスイッチモジュールを実現することが可能となる。
以上説明したように、本発明のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールは、例えば2.4GHz帯無線LAN(IEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11g)と5GHz帯無線LAN(IEEE802.11aおよび/あるいはIEEE802.11h)とブルートゥースの3つの通信システムを共用可能なRFフロントエンド回路となすことができ、これを備えた小型のマルチバンド通信装置を実現することが出来る。通信システムは上記した周波数帯域や通信規格に限るものではなく各種通信システムに利用可能である。また、マルチバンド通信装置としては、例えば携帯電話に代表される無線通信機器、パーソナルコンピュータ(PC)、プリンタやハードディスク、ブロードバンドルータ等のPCの周辺機器、FAX、冷蔵庫、標準テレビ(SDTV)、高品位テレビ(HDTV)、カメラ、ビデオ、等の家庭内電子機器などに展開が出来る。
本発明に係る一実施例に係る高周波回路の回路ブロックである。 本発明に係るカップラ回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係るスイッチ回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第1の分波回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第2の分波回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第1のフィルタ回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第3のフィルタ回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第2のフィルタ回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第4のフィルタ回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第1の高周波増幅回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係る第2の高周波増幅回路の一実施例の等価回路図である。 本発明に係るアンテナ端子Ant1とスイッチ回路2との間に設けられるフィルタ回路の等価回路である。 本発明に係るアンテナ端子Ant2とスイッチ回路2との間に設けられるフィルタ回路の等価回路である。 本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを積層セラミック基板と搭載部品とにより構成した外観斜視図である。 本発明に係る積層セラミック基板の1層目〜6層目の電極パターンを示す分解斜視図である。 本発明に係る積層セラミック基板の7層目〜12層目の電極パターンを示す分解斜視図である。 本発明に係る積層セラミック基板の13層目〜16層目、及び裏面(実装面)の電極パターンを示す分解斜視図である。 従来例の回路ブロック図である。 別の従来例の回路ブロック図である。
符号の説明
1 カップラ
2 スイッチ回路
3 第1の分波回路
4 第2の分波回路
5 第1の高周波増幅回路
6 第2の高周波増幅回路
7 第1のフィルタ回路
8 第2のフィルタ回路
9 第3のフィルタ回路
10 第4のフィルタ回路
11、12 フィルタ回路

Claims (7)

  1. 複数のアンテナと複数の通信システムの送信及び/又は受信回路との間に用いられるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールにおいて、少なくとも2つのアンテナ端子を有し、前記複数のアンテナ端子と、複数の送信系に共通の経路と、複数の受信系に共通の経路とを切り替えるスイッチ回路を有し、
    前記複数の送信系に共通の経路に、低周波側の第1の送信経路と高周波側の第2の送信経路に分けられる第1の分波回路を有し、前記第1の送信経路に第1の高周波増幅回路を有し、前記第1の高周波増幅回路が第1のフィルタ回路を介して第1の送信端子に繋がっており、前記第2の送信経路に第2の高周波増幅回路を有し、前記第2の高周波増幅回路が第2のフィルタ回路を介して第2の送信端子に繋がっており、
    前記複数の受信系に共通の経路に、低周波側の第1の受信経路と高周波側の第2の受信経路に分けられる第2の分波回路を有し、前記第1の受信経路は第3のフィルタ回路を介して第1の受信端子に繋がっており、前記第2の受信経路は第4のフィルタ回路を介して第2の受信端子に繋がっており、
    前記複数のアンテナ端子と前記スイッチ回路との間には、それぞれフィルタ回路が接続され、前記アンテナ端子の一つと前記スイッチ回路との間にカップラ回路又は分配回路が接続され、前記カップラ回路又は分配回路が第3の送受信端子に繋がっていることを特徴とするマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  2. 前記カップラ回路又は分配回路が前記アンテナ端子の一つに繋がるフィルタ回路と前記スイッチ回路との間に配置されていることを特徴とする請求項1記載のマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  3. 積層セラミック基板の内部に電極パターン及びビア電極を形成して回路素子、配線パターンを形成し、前記積層セラミック基板上にチップ部品並びに半導体素子を搭載して構成されたマルチバンド用アンテナスイッチモジュールであって、
    少なくとも2つのアンテナ端子を有し、前記複数のアンテナ端子と、複数の送信系に共通の経路と、複数の受信系に共通の経路とを切り替えるスイッチ回路を有し、
    前記複数の送信系に共通の経路に、低周波側の第1の送信経路と高周波側の第2の送信経路に分けられる第1の分波回路を有し、前記第1の送信経路に第1の高周波増幅回路を有し、前記第1の高周波増幅回路が第1のフィルタ回路を介して第1の送信端子に繋がっており、前記第2の送信経路に第2の高周波増幅回路を有し、前記第2の高周波増幅回路が第2のフィルタ回路を介して第2の送信端子に繋がっており、
    前記複数の受信系に共通の経路に、低周波側の第1の受信経路と高周波側の第2の受信経路に分けられる第2の分波回路を有し、前記第1の受信経路は第3のフィルタ回路を介して第1の受信端子に繋がっており、前記第2の受信経路は第4のフィルタ回路を介して第2の受信端子に繋がっており、
    前記複数のアンテナ端子と前記スイッチ回路との間には、それぞれフィルタ回路が接続され、前記アンテナ端子の一つと前記スイッチ回路との間にカップラ回路又は分配回路が接続され、前記カップラ回路又は分配回路が第3の送受信端子に繋がっており、
    前記分波回路はフィルタ回路の組み合わせからなり、前記複数のフィルタ回路の少なくとも一部は前記積層セラミック基板の内部に構成された回路素子から構成され、前記スイッチ回路、前記第1及び第2の高周波増幅回路を構成するための半導体素子は前記積層セラミック基板上に搭載され、また前記複数の回路を構成するための複数のチップコンデンサ、チップ抵抗器、チップインダクタが前記積層セラミック基板上に搭載されていることを特徴とするマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  4. 前記カップラ回路又は分配回路が前記アンテナ端子の一つに繋がるフィルタ回路と前記スイッチ回路との間に配置されていることを特徴とする請求項3記載のマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  5. 前記カップラ回路が第1のインダクタと第2のインダクタとの結合により構成され、前記第1のインダクタ及び第2のインダクタは、前記積層セラミック基板の内部に、それぞれ複数ターンのコイル状に形成され、かつ前記コイル状の第1のインダクタと第2のインダクタは、前記積層セラミック基板の内部で、積層方向の上下の関係となるように配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  6. 前記アンテナ端子、第1の送信端子、第2の送信端子、第1の受信端子、第2の受信端子、第3の送受信端子は、前記積層セラミック基板の実装面に整列されて構成されており、前記端子間には適宜グランド端子が配置され、前記グランド端子のいくつかに接続し、前記実装面の中央に大きな連続するグランド電極が形成されており、前記各端子の周囲並びに前記中央のグランド電極上に、前記グランド電極を分離するようにオーバーコート層が形成されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  7. 前記オーバーコート層によって分離された中央のグランド電極の内、少なくとも一つは、前記高周波増幅器回路用の半導体素子の放熱用端子となっていることを特徴とする請求項6に記載のマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
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