JP5472672B2 - 高周波回路部品およびこれを用いた通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子電気機器間における無線伝送を行なう通信装置、及びその通信装置に用いられる高周波回路部品であって、特にアンテナに接続されて信号を送受信し、同一の通信システムに対して複数の受信端子および/または送信端子を有する高周波回路部品に関する。
近年、例えば携帯電話、無線LAN通信、近距離無線規格ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)など、電子電気機器間における無線伝送を行なう通信装置の発展は止まることがない。これらの通信装置は、複合化、多機能化が進み、複数の通信システムを1つにまとめたマルチバンド対応の製品や、伝送量の大きい通信システム製品など、種々の開発、製品化が進んでいる。
そのなかで、多入力多出力(Multiple Input Multiple Output : MIMO)方式の無線通信システムが注目される。このMIMO通信システムは、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いて同一周波数において複数の信号を空間多重伝送することにより、使用周波数帯域幅を拡大することなく、伝送容量の向上、周波数利用効率の向上が図られることが期待される。N対の送受信アンテナによりN倍の伝送速度が原理的に得られる。
MIMO通信システムに関わる高周波回路装置および高周波モジュールに係る発明が、例えば特許文献1に開示されている。図10にその一例を示す。高周波モジュール89は、樹脂基板87を用いて形成される。送信用のパワーアンプ1、2や受信用のローノイズアンプ(低雑音増幅器)88a,88bやバンドパスフィルタ16a,16bなどのディスクリート部品が樹脂基板87上に他の部品と共に実装される。MIMO通信システムにおいては、2つ以上のパワーアンプ1、2が送信経路に、ローノイズアンプ88a,88bが受信経路に使用される。MIMO用フロントエンドモジュールは、送信時には複数のパワーアンプ1,2が、受信時には複数のローノイズアンプ88a,88bが同時に動作する。
特許文献1の高周波モジュールでは樹脂基板87を用いているが、複数の誘電体シートを積層したセラミック積層体を用いても良い。この場合、セラミック積層体の中に導電性パターンを形成することでバンドパスフィルタなどの受動部品を集積化することが可能となる。
特開2006−295282号公報
MIMO通信システムにおいては送受信時において複数の送信経路間や受信経路間の信号を分離して信号処理することにより高速・安定な通信を実現している。そのためMIMO通信システムの高周波モジュールにおいてはこれら複数の送信経路や受信経路間のアイソレーションを十分に確保する必要がある。
図10に示した高周波モジュール89は、MIMO通信システムの要請に十分応えるものであるが、技術進歩はその勢いを日毎に増し、高周波モジュールの小型化・高集積化の要請により送信経路や受信経路を接近させて並んで搭載させねばならない状況も生まれてきた。複数の送信経路間、受信経路間の距離が近接した場合、送信経路間や受信経路間のアイソレーションが悪化する傾向がある。先述したセラミック積層体の場合、セラミック積層体内部の電極パターン間の干渉が存在するため、経路間のアイソレーションを確保するためにはセラミック積層体内部に形成された各々の経路用電極パターンの間にグランド電極やグランド電極に接続されたスルーホールを仕切りとして形成するという手法が取られることが多い。ところが近年では高周波モジュールの小型化・高集積化の要請により、これらの仕切り用グランドパターンやスルーホールをセラミック積層体内部に形成する場所を得ることさえ困難となってきている。
セラミック積層体内部にグランドパターンやスルーホールによる仕切りが形成されない場合、各経路の電極パターン間の干渉が大きくなり、送信経路間、受信経路間のアイソレーション悪化の原因となる。またグランドのスルーホールが少ない場合、セラミック積層体内部に積層形成されたグランド電極に寄生インダクタンス成分が発生し、良好なグランド電極となりえず、グランド電極を経由して信号の漏洩が発生し経路間アイソレーション悪化の一因となる。
図9を用いて送信経路間、受信経路間のアイソレーションについて説明する。図中の増幅器はパワーアンプ、またはローノイズアンプである。経路間アイソレーションは一方の増幅器の入力側と他方の増幅器の入力側(図9中のa)、一方の増幅器の出力側と他方の増幅器の出力側(図9中のb)、一方の増幅器の出力側と他方の増幅器の入力側(図9中のc)の3通りを考慮する必要がある。これらa、b、cのどれかが悪化すると経路間アイソレーションは劣化するが、特にcのアイソレーションが不十分な場合、一方の増幅器の出力から漏洩する出力信号の一部が他方の増幅器で増幅され出力されることとなり、経路間アイソレーションへの影響が大きい。そのためcのアイソレーションを確保することが重要である。
本発明は上述の様な問題点に鑑み、一つの通信システムに対して増幅器を有する複数の送信経路、および/または一つの通信システムに対して増幅器を有する複数の受信経路を備えた高周波回路部品およびこれを用いた通信装置において、小型化・高集積化に有効な構成を提供することを目的とする。
本発明の高周波回路部品は、複数の誘電体層を積層してなる誘電体基板と、前記誘電体基板に形成されたアンテナ端子と送信端子と受信端子を有し、前記誘電体基板に増幅器が実装された高周波回路部品であって、一つの通信システムに対して複数のアンテナ端子と合計が3つ以上の送信端子と受信端子を備え、前記アンテナ端子毎に少なくとも一つの送信端子または一つの受信端子が接続可能であって、記アンテナ端子と前記送信端子との間の送信経路または前記アンテナ端子と前記受信端子との間の受信経路に高周波信号を増幅する増幅器が設けられ、もって、前記複数のアンテナ端子に応じた記送信経路に設けられた複数の増幅器または記受信経路に設けられた複数の増幅器を備え、前記誘電体基板の内層には、前記複数のアンテナ端子の内の一つと繋がる増幅器の入力側回路に対応して前記誘電体層に設けられたグランド電極または該一方の増幅器の直下の誘電体層に形成されたグランド電極からなる内部グランド導体層と、前記複数のアンテナ端子の内の他の一つと繋がる増幅器の出力側回路に対応して前記誘電体層に設けられた他のグランド電極または該他方の増幅器の直下の誘電体層に形成されたグランド電極からなる他の内部グランド導体層とが設けられており、少なくとも前記増幅器が実装された誘電体基板の最上層に隣接した誘電体層を含む複数の誘電体層には、その面内において、前記ランド電極及び前記内部グランド導体層と、他のグランド電極と他の内部グランド導体層とが互いに分離して形成され、前記各内部グランド導体層は、前記各内部グランド導体層と前記誘電体基板の実装面との間に形成された共通グランド導体層に接続されていることを特徴とする高周波回路部品である。かかる構造により、同じ一つの通信システムの他方の増幅器から出力された信号が、寄生インダクタンスを含むグランド電極を介して、一方の増幅器の入力側へと漏洩することを抑制し、一方の増幅器を配置した信号経路と他方の増幅器を配置した信号経路とのアイソレーションを確保することが可能となる。
また、前記高周波回路部品において、前記複数のアンテナ端子として第1および第2のアンテナ端子と、前記受信端子として第1通信システム用の第1および第2の受信端子と、第1通信システム用の第1の送信端子とを有し、前記第1通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第1通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第1通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、前記第1通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路に前記一方の増幅器が設けられ、前記第1通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路に前記他方の増幅器が設けられ、前記第1のアンテナ端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、前記他方の増幅器と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間の回路が前記出力側回路であることが好ましい。かかる構造により、一つの通信システムに対して二つ以上の受信経路を有し、各受信経路にそれぞれ増幅器を配置した高周波回路部品において、高周波回路部品の小型を維持しつつ、受信経路間の良好なアイソレーションが可能となる。
さらに、前記高周波回路部品において、第2通信システム用の第1の送信端子と、前記受信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の受信端子とを有し、前記第2通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第2通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第2通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、前記第2通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路に前記一方の増幅器がさらに設けられ、前記第2通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路に前記他方の増幅器がさらに設けられ、前記第1のアンテナ端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、前記他方の増幅器と前記第2通信システム用の第2の受信端子との間の回路が前記出力側回路であることが好ましい。上述の構成を、異なる通信システムを取り扱うマルチバンド高周波回路部品に適用することで、複雑なマルチバンド高周波回路部品において、高周波回路部品の小型を維持しつつ、受信経路間の良好なアイソレーションを実現することが可能となる。
また、前記高周波回路部品において、前記複数のアンテナ端子として第1および第2のアンテナ端子と、前記受信端子として第1通信システム用の第1および第2の受信端子と、前記送信端子として第1通信システム用の第1および第2の送信端子とを有し、前記第1通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第1通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に、前記第1通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第1通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、前記第1通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に、前記一方の増幅器が設けられ、前記第1通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第1通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に、前記他方の増幅器が設けられ、前記第1のアンテナ端子と前記受信経路の前記一方の増幅器との間の回路、または前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、前記受信経路の他方の増幅器と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間の回路、または前記送信経路の他方の増幅器と前記第2のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることが好ましい。かかる構造により、一つの通信システムに対して二つ以上の受信経路と二つ以上の送信経路を有する高周波回路部品において、高周波回路部品の小型を維持しつつ、受信経路間または送信経路間の良好なアイソレーションが可能となる。
さらに、前記高周波回路部品において、前記送信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の送信端子と、前記受信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の受信端子とを有し、前記第2通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第2通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に、前記第2通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第2通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、前記第2通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に、前記一方の増幅器がさらに設けられ、前記第2通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第2通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に、前記他方の増幅器がさらに設けられ、前記第1のアンテナ端子と前記受信経路の前記一方の増幅器との間の回路、または前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、前記受信経路の他方の増幅器と前記第2通信システム用の第2の受信端子との間の回路、または前記送信経路の他方の増幅器と前記第2のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることが好ましい。上述の構成を、異なる通信システムを取り扱うマルチバンド高周波回路部品に適用することで、複雑なマルチバンド高周波回路部品において、高周波回路部品の小型を維持しつつ、受信経路間または送信経路間の良好なアイソレーションを実現することが可能となる。
また、前記高周波回路部品において、前記複数のアンテナ端子として第1および第2のアンテナ端子と、前記送信端子として第1通信システム用の第1および第2の送信端子と、第1通信システム用の第1の受信端子とを有し、前記第1通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第1通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第1通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に前記一方の増幅器が設けられ、前記第1通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に前記他方の増幅器が設けられ、前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、前記他方の増幅器と前記第1のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることが好ましい。かかる構造により、一つの通信システムに対して二つ以上の送信経路を有し、各送信経路にそれぞれ増幅器を配置した高周波回路部品において、高周波回路部品の小型を維持しつつ、送信経路間の良好なアイソレーションが可能となる。
さらに、前記高周波回路部品において、第2通信システム用の第1の受信端子と、前記送信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の送信端子とを有し、前記第2通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第2通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、前記第2通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に前記一方の増幅器がさらに設けられ、前記第2通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に前記他方の増幅器がさらに設けられ、前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、前記他方の増幅器と前記第2のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることが好ましい。上述の構成を、異なる通信システムを取り扱うマルチバンド高周波回路部品に適用することで、複雑なマルチバンド高周波回路部品において、高周波回路部品の小型を維持しつつ、送信経路間の良好なアイソレーションを実現することが可能となる。
さらに、第1通信システム用の第1および第2の受信端子と、第1および第2の送信端子を有する前記高周波回路部品において、前記誘電体基板の実装面において、前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1通信システム用の第2の送信端子の間に前記第1通信システム用の第1の受信端子が配置され、前記第1通信システム用の第1の受信端子と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間に前記第1通信システム用の第2の送信端子が配置されていることが好ましい。かかる構成により、高周波回路部品において、送信経路同士や受信経路同士が直接隣接配置されることがないので、送信経路間アイソレーションや受信経路間アイソレーションをより一層向上させることが可能となる。
また、第1通信システム用の第1および第2の受信端子と、第1および第2の送信端子と、第2通信システム用の第1および第2の受信端子と、第1および第2の送信端子を有する前記高周波回路部品において、前記誘電体基板の実装面において、前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1通信システム用の第1の受信端子との間に前記第2通信システム用の第1の送信端子が配置され、前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記第2通信システム用の第1の受信端子との間に前記第1通信システム用の第1の受信端子が配置され、前記第1通信システム用の第2の送信端子と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間に前記第2通信システム用の第2の送信端子が配置され、前記第2通信システム用の第2の送信端子と前記第2通信システム用の第2の受信端子との間に前記第1通信システム用の第2受信端子が配置されることが好ましい。かかる構成においても、送信経路間に受信経路が、受信経路間に送信経路が配置されることとなるので送信経路間アイソレーションや受信経路間アイソレーションが良好なマルチバンド高周波回路部品を実現することが可能となる。また、本構成では、同一通信システムの送信経路と受信経路が直接隣接することが無いので、送信経路の増幅器の出力信号の一部が受信回路を経由することで送信経路の増幅器の入力回路へとフィードバックされることが無く、送信経路の増幅器が発振するリスクを低減することが可能となる。
また本発明の通信装置は、前記何れかの高周波回路部品を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、一つの通信システムに対して増幅器を有する複数の送信経路、および/または一つの通信システムに対して増幅器を有する複数の受信経路を備えた高周波回路部品およびこれを用いた通信装置において、小型化・高集積化に有効な構成を提供することが可能となる。
本発明に係る高周波回路部品は、MIMO方式用の高周波回路部品である。なお、本発明においては、前記MIMOはSIMO(Single-Input, Multiple-Output)やMISO(Multiple -Input, Single -Output)も含む概念として用いる。MIMO方式では、一つの通信システムに対して、独立して同時に受信信号を出力可能な複数の受信端子および/または独立して同時に送信信号を入力可能な複数の送信端子を必要とする。かかる高周波回路部品は、例えば2.4GHz帯または5GHz帯を用いた無線LANの、アンテナ端子と送信端子または受信端子間の切り換えを行う無線LAN用のフロントエンドモジュール、前記二つの帯域を用いたデュアルバンド無線LAN用のフロントエンドモジュール、WiMAX用のフロントエンドモジュール、無線LANとWiMAXを組み合わせた複合モジュールなどがある。
本発明に係る高周波回路部品について、図面を用いて説明する。但し、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例に係る高周波回路部品の回路ブロック図である。図1は、第1の通信システムとして2.4GHz帯、第2の通信システムとして5GHz帯を用いる、2T2R(2送信系2受信系)のデュアルバンド無線LAN用の高周波モジュールの例である。なお、本発明に係る通信システムは、無線LANに限定されるものではなく、上述のように無線LAN以外の他の通信システムに適用してもよい。また、本発明に係る構成は、2T2Rよりも、さらに送信系または受信系をさらに増やした構成にも適用できる。また、図1の実施形態は、増幅器として送信経路にパワーアンプが配置され、受信経路には増幅器が配置されていない構成である。ただし、複数のアンテナ端子と複数の送信端子との間の各送信経路毎または複数のアンテナ端子と複数の受信端子との間の各受信経路毎に高周波信号を増幅する増幅器が設けられていればよいので、増幅器として受信経路にローノイズアンプが配置され、送信経路に増幅器が配置されていない構成や、受信経路にローノイズアンプ、送信経路にパワーアンプが配置された構成を用いてもよいのは言うまでもない。一方の増幅器の入力側回路に対応して設けられたグランド電極と、他方の増幅器の出力側回路に対応して設けられたグランド電極を分離するという構成は、各送信経路毎に設けられて対をなすパワーアンプ間の関係または各受信経路毎に設けられて対をなすローノイズアンプ間の関係において、同様に取り扱うことができる。
図1に示す高周波回路部品は、複数のアンテナ端子ANT1、ANT2と、アンテナ端子ANT1に接続可能な送信端子Tx2G_1、Tx5G_1、Rx2G_1およびRx5G_1(端子群1)と、アンテナ端子ANT2に接続可能な送信端子Tx2G_2、Tx5G_2、Rx2G_2およびRx5G_2(端子群2)とを有する。端子群1と端子群2は複数のアンテナ端子の各々に別々に接続可能に構成されていて、一つの通信システムに対して、複数の受信端子または送信端子を用いて、同時受信、同時送信が可能である。
第1通信システム用の送信経路を説明する。第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1は、順にフィルタLPF、パワーアンプPA2G_1、カプラCPL、ローパスフィルタLPF、分波器DIP1およびスイッチSPDT1を介して第1のアンテナ端子ANT1に接続される。すなわち、第1の送信端子Tx2G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の送信経路に、一方の増幅器としてパワーアンプPA2G_1が設けられている。図1のVCC_1は、パワーアンプPA2G_1の電源端子である。第1の送信端子Tx2G_1から入力された送信信号はパワーアンプPA2G_1により増幅される。カプラCPLで検出された信号は、ダイオードにより整流されてVdet_1から送信制御系(図示せず)に送られる。共通端子がアンテナ端子に接続された、単極双投型のスイッチSPDT1は、アンテナ端子と送信端子または受信端子との接続を切り替える。スイッチ制御端子VTX_1,VRX_1から入力される制御電圧によりスイッチSPDT1の切り替えが制御され、スイッチSPDT1の切り替えによって、第1送信端子は第1アンテナ端子に接続可能になる。
一方、第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2は、順にフィルタLPF、パワーアンプPA2G_2、カプラCPL、ローパスフィルタLPF、分波器DIP2およびスイッチSPDT2を介して第2のアンテナ端子ANT2に接続される。すなわち、第2の送信端子Tx2G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の送信経路に、他方の増幅器としてパワーアンプPA2G_2が設けられている。図1のVCC_2は、パワーアンプPA2G_2の電源端子である。第1送信端子Tx2G_2から入力された送信信号はパワーアンプPA2G_2により増幅される。カプラCPLで検出された信号は、ダイオードにより整流されてVdet_2から送信制御系(図示せず)に送られる。共通端子がアンテナ端子に接続された、単極双投型のスイッチSPDT2は、アンテナ端子と送信端子または受信端子との接続を切り替える。スイッチ制御端子VTX_2,VRX_2から入力される制御電圧によりスイッチSPDT2の切り替えが制御され、スイッチSPDT2の切り替えによって、第2の送信端子は第2のアンテナ端子に接続可能になる。
第2通信システムの送信系を説明する。第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1は、順にフィルタLPF、パワーアンプPA5G_1、カプラCPL、ローパスフィルタLPF、分波器DIP1およびスイッチSPDT1を介して第1のアンテナ端子ANT1に接続される。すなわち、第1の送信端子Tx5G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の送信経路に、一方の増幅器としてパワーアンプPA5G_1が設けられている。図1のVCC_1は、パワーアンプPA5G_1の電源端子である。第1の送信端子Tx5G_1から入力された送信信号はパワーアンプPA5G_1により増幅される。カプラCPLで検出された信号は、ダイオードにより整流されてVdet_1から送信制御系(図示せず)に送られる。スイッチ制御端子VTX_1,VRX_1から入力される制御電圧によりスイッチSPDT1の切り替えが制御され、スイッチSPDT1の切り替えによって、第1送信端子は第1のアンテナ端子に接続可能になる。分波器DIP1は、スイッチSPDT1に接続された送信経路を、周波数帯域の異なる第1の通信システムの経路と第2の通信システムの送信経路とに分岐する。
一方、第2通信システム用の第2の送信端子Tx5G_2は、順にフィルタLPF、パワーアンプPA5G_2、カプラCPL、ローパスフィルタLPF、分波器DIP2およびスイッチSPDT2を介して第2のアンテナ端子ANT2に接続される。すなわち、第2の送信端子Tx5G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の送信経路に、他方の増幅器としてパワーアンプPA5G_2が設けられている。図1のVCC_2は、パワーアンプPA5G_2の電源端子である。第1送信端子Tx5G_2から入力された送信信号はパワーアンプPA5G_2により増幅される。カプラCPLで検出された信号は、ダイオードにより整流されてVdet_2から送信制御系(図示せず)に送られる。スイッチ制御端子VTX_2,VRX_2から入力される制御電圧によりスイッチSPDT2の切り替えが制御され、スイッチSPDT2の切り替えによって、第2の送信端子は第2のアンテナ端子に接続可能になる。分波器DIP2は、スイッチSPDT2に接続された送信経路を、周波数帯域の異なる第1の通信システムの経路と第2の通信システムの送信経路とに分岐する。
図1において、第1通信システムの受信系を説明する。第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1は、順にバランBalun、分波器DIP3およびスイッチSPDT1を介して第1のアンテナ端子ANT1に接続される。上述のスイッチSPDT1の切り替えによって、第1の受信端子は第1のアンテナ端子に接続可能になる。受信側にスイッチSPDT1が切り替えられると、第1のアンテナ端子ANT1で受信した信号は、分波器DIP3、バランBalunを通り第1の受信端子Rx2G_1に至る。一方、第2の受信端子Rx2G_2は、順にバランBalun、分波器DIP4およびスイッチSPDT2を介して第2のアンテナ端子ANT2に接続されている。受信側にスイッチSPDT2が切り替えられると、第2のアンテナ端子ANT2で受信した信号は、分波器DIP4、バランBalunを通り第2の受信端子Rx2G_2に至る。なお、本発明で規定する部分以外の回路素子の有無、配置および構成は、必要とされる特性に応じて適宜変更することができる。
第2通信システムの受信系を説明する。第2通信システム用の第1の受信端子Rx5G_1は、順にバランBalun、分波器DIP3およびスイッチSPDT1を介して第1のアンテナ端子ANT1に接続される。上述のスイッチSPDT1の切り替えによって、第1の受信端子は第1のアンテナ端子に接続可能になる。また、分波器DIP3は、スイッチSPDT1に接続された受信経路を、周波数帯域の異なる第1の通信システムの受信経路と第2の通信システムの受信経路とに分岐する。受信側にスイッチSPDT1が切り替えられると、第1のアンテナ端子ANT1で受信した信号は、分波器DIP3、バランBalunを通り第1の受信端子Rx5G_1に至る。一方、第2の受信端子Rx5G_2は、順にバランBalun、分波器DIP4およびスイッチSPDT2を介して第2のアンテナ端子ANT2に接続されている。上述のスイッチSPDT2の切り替えによって、第2の受信端子は第2のアンテナ端子に接続可能になる。また、分波器DIP4は、スイッチSPDT2に接続された受信経路を、周波数帯域の異なる第1の通信システムの受信経路と第2の通信システムの受信経路とに分岐する。受信側にスイッチSPDT2が切り替えられると、第2のアンテナ端子ANT2で受信した信号は、分波器DIP4、バランBalunを通り第2の受信端子Rx5G_2に至る。なお、本発明で規定する部分以外の回路素子の有無、配置および構成は、必要とされる特性に応じて適宜変更することができる。
上記実施形態に係る高周波モジュールの多層誘電体基板(セラミック積層体)の内部電極構造について図2を用いて説明する。該高周波モジュールは、電極パターンを印刷したセラミック誘電体シートを17層積層して形成されているが、図2にはその一部を示してある。図2に示すように本実施形態の多層誘電体基板は縦長の長方形であり、各誘電体シートの、図の上半分が第1のアンテナ端子に接続される第1の経路、下半分が第2のアンテナ端子に接続される第2の経路に相当する。
図2の1層目に示す多層誘電体基板の上面には、多層誘電体基板に内蔵されないチップ部品を搭載するための複数のランド電極が形成され、これらの電極の上にスイッチSPDT1、SPDT2、パワーアンプPA2G_1、PA5G_1、PA2G_2、PA5G_2などの半導体素子が搭載される。更に、ショットキーダイオード、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップ抵抗がそれぞれ実装される。そしてランド電極はビアホールを介して多層誘電体基板内に形成された接続線路や、伝送線路やコンデンサ素子などの回路素子と接続し、全体で高周波モジュールの回路を構成している。前記ランド電極に実装される半導体素子はベア状態で前記多層誘電体基板に実装し、樹脂封止や管封止することも出来る。このように高周波回路部品を多層誘電体基板として構成することにより、小型化・高集積化が可能であり、通信装置としても、用いる部品点数の削減が可能である。尚、送受信回路部を構成したRFICやベースバンドICを多層誘電体基板に複合化することも可能である。
図2の1層目において、実線で囲まれた4箇所にパワーアンプが搭載される。多層誘電体基板の積層方向から透視的に見た、図中Aで示した点線で囲まれた領域には、第1の経路のパワーアンプPA2G_1、PA5G_1の出力整合回路、フィルタ、分波器、スイッチ、アンテナまでの経路が多層誘電体基板内部に形成されている。該領域は、第1の経路においてパワーアンプで増幅された信号が多く流れる領域である。すなわち、第1通信システム用の送信経路の一方のパワーアンプPA2G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の回路が出力側回路としてAで示した点線で囲まれた領域に形成されている。また、第2通信システム用の送信経路の一方のパワーアンプPA5G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の回路も、同様に出力側回路としてAで示した点線で囲まれた領域に形成されている。一方、多層誘電体基板の積層方向から透視的に見た、図中Bで示した点線で囲まれた領域には、第2の経路の送信端子TX2G_2、TX5G_2、ローパスフィルタ、パワーアンプPA2G_2、PA5G_2の入力整合回路までの経路が多層誘電体基板内部に形成されている。該領域は、第2の経路においてパワーアンプで増幅される以前の信号が多く流れる領域である。すなわち、第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2と他方のパワーアンプPA2G_2との間の回路が、入力側回路としてBで示した点線で囲まれた領域に形成されている。また、第2通信システム用の第2の送信端子Tx5G_2と他方のパワーアンプPA5G_2との間の回路も、同様に入力側回路としてBで示した点線で囲まれた領域に形成されている。なお、実線で囲まれた、パワーアンプ素子を搭載する電極は、パワーアンプの出力整合回路と入力整合回路の双方と接しているため、領域A、Bのいずれにも該当する。
2層目には面内の大部分において平面状のグランド電極e11、e21が形成されている。領域Aに対応するグランド電極はe11であり、領域Bに対応するグランド電極はe21である。e11,e21はスルーホールを介して多層誘電体基板裏面のグランド電極へと接続されており、ある程度の寄生インダクタンスを含有することとなり理想的な接地状態とはならない。そのためグランド電極e11,e21のようにグランド電極のパターンを領域A、Bに分割して形成しておくことで、領域Aから領域Bへと信号の漏洩を抑制することが可能となる。図2に示す実施形態では、4層目におけるグランド電極e14,e24、5層目におけるグランド電極e15,e25、9層目におけるグランド電極e17,e27、11層目におけるグランド電極e18,e28、13層目におけるグランド電極e19,e29のように、他の誘電体層においてもグランド電極のパターンを領域A、Bで分割して形成している。すなわち、誘電体基板の内層には、第1の通信システムにおいて、対をなすパワーアンプのうち一方のパワーアンプPA2G_1の入力側回路に対応して誘電体層に設けられたグランド電極および該一方のパワーアンプPA2G_1の直下の誘電体層に形成されたグランド電極からなる一方の内部グランド導体層と、前記対のうち他方のパワーアンプPA2G_2の出力側回路に対応して誘電体層に設けられたグランド電極および該他方のパワーアンプPA2G_2の直下の誘電体層に形成されたグランド電極からなる他方の内部グランド導体層とが互いに分離して設けられている。
同様に、第2の通信システムにおいても、対をなすパワーアンプのうち一方のパワーアンプPA5G_1の入力側回路に対応して誘電体層に設けられたグランド電極および該一方のパワーアンプPA5G_1の直下の誘電体層に形成されたグランド電極からなる一方の内部グランド導体層と、前記対のうち他方のパワーアンプPA5G_2の出力側回路に対応して誘電体層に設けられたグランド電極および該他方のパワーアンプPA5G_2の直下の誘電体層に形成されたグランド電極からなる他方の内部グランド導体層とが互いに分離して設けられている。その為高周波モジュールの小型化により送信経路間を仕切るグランドが形成できず、またグランド電極が寄生インダクタンスを含んだ場合においても、送信経路間のアイソレーションを確保することが可能となる。なお、入力側回路(出力側回路)に対応して誘電体層に設けられたグランド電極とは、入力側回路(出力側回路)において、インダクタンス素子やキャパシタンス素子を接地したり、伝送線路を構成するうえで必要とされる平面状のグランド電極等である。また、パワーアンプ(増幅器)の直下の誘電体層に形成されたグランド電極とは、パワーアンプ(増幅器)を実装する最上層に隣接した誘電体層にシールド等の目的で形成されるグランド電極である。互いに分離して設ける各内部グランド導体層は、図2に示す実施形態のように入力側回路(出力側回路)に対応して誘電体層に設けられたグランド電極と増幅器の直下の誘電体層に形成されたグランド電極とで構成されてもよいし、入力側回路(出力側回路)に対応して誘電体層に設けられたグランド電極のみ、または増幅器の直下の誘電体層に形成されたグランド電極のみで構成されていてもよい。
なお、図2に示す実施形態は、増幅器が送信信号を増幅するパワーアンプである場合に係るものであるが、増幅器が受信信号を増幅するローノイズアンプである場合には、第1のアンテナ端子ANT1と受信経路の一方のローノイズアンプとの間の回路を入力側回路、受信経路の他方のローノイズアンプと第1通信システム用の第2の受信端子Rx2G_2(第2通信システム用の第2の受信端子Rx5G_2)との間の回路を出力側回路と捉えて、上記内部グランド導体層に係る構成を満たすようにすればよい。
14層目におけるグランド電極e01、16層目におけるグランド電極e02もスルーホールを介して多層誘電体基板裏面のグランド電極へと接続されているが、スルーホール長が短いために寄生インダクタンスは無視できるほど小さい。そのため領域Aから領域Bへの信号の漏洩が無視できるので、グランド電極e01、e02は領域A、Bに分割せず、一体として形成している。すなわち、各内部グランド導体層は、該各内部グランド導体層と多層誘電体基板の実装面(裏面)との間の14層目および16層目に形成された、共通グランド導体層であるグランド電極e01、e02に接続されている。かかる共通グランド導体層であるグランド電極e01、e02は実装面側から4層目までの誘電体層に形成されており、グランド電極e01、e02よりも下層側(該グランド電極と実装面との間)は主として接地容量や半導体素子の電源線路が形成されている領域である。
図2の多層誘電体基板の内部電極構造についてさらに説明する。領域A、Bに分割された、内部グランド導体層を構成する平面状のグランド電極は、同一層(2層目、4層目、5層目、9層目、11層目、13層目)に形成して、A領域に形成されたグランド電極とB領域に形成されたグランド電極は同層に配置しており、下層(14層目、16層目)に形成された共通グランド導体層との積層方向の距離が同じになるようにしてある。さらに、内部グランド導体層を構成する平面状のグランド電極を含め、共通グランド導体層よりも上層側では、第1のアンテナ端子に接続される信号経路に係るグランド電極と、第2のアンテナ端子に接続される信号経路に係るグランド電極とは各誘電体層で同形状になっている。すなわち、矩形を二分割する中心線の両側で同じ電極パターンが形成されており、並進対称性を有している。かかる点は、グランド電極に限らず、グランド電極間に形成されている、フィルタや分波器等を構成する伝送線路パターンや容量電極パターンについても同様である。すなわち、第1層目から第13層目までは、第1のアンテナ端子に接続される信号経路に係る電極パターンと、第2のアンテナ端子に接続される信号経路に係る電極パターンは全て同じ形状・配置にしてある。これによって第1および第2のアンテナ端子に接続される信号経路に係る電極パターンの設計を共通化することができる。
多層誘電体基板の実装面である裏面の端子配置は、図の左上から左下に向かってTx2G_1、Tx5G_1、Rx2G_1、Rx5G_1、Tx2G_2、Tx5G_2、Rx2G_2、Rx5G_2と並んでいる。すなわち、第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1と第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1との間に第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1が配置され、第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1と第2通信システム用の第1の受信端子Rx5G_1との間に第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1が配置され、第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2と第1通信システム用の第2の受信端子Rx2G_1との間に第2通信システム用の第2の送信端子Tx5G_2が配置され、第2通信システム用の第2の送信端子Tx5G_2と第2通信システム用の第2の受信端子Rx5G_2との間に第1通信システム用の第2の受信端子Rx2G_2が配置されている。このような配置とすることで同一通信システムの送信端子・受信端子、さらにはそれに接続される送信経路・受信経路が隣接配置されることが無くなり、送受信時の経路間アイソレーションを大きくすることが可能となる。また、送信時において、パワーアンプから出力された送信信号が受信回路を経由することで、パワーアンプの入力側回路へフィードバックすることを防ぎ、発振のリスクを低減することが可能となる。また、第1通信システム用の第1、第2の送信端子および第1、第2の受信端子、並びに第2通信システム用の第1、第2の送信端子および第1、第2の受信端子は、矩形である実装面の一辺に沿って形成されており、アンテナ端子ANT1、ANT2はかかる一辺に対向する一辺に沿って形成されている。
本実施形態の効果について図3を用いて示す。領域Aから領域Bへの信号の漏洩を防ぐということは、経路1のパワーアンプの出力から経路2のパワーアンプの入力へのアイソレーションを向上させることとなる。図3には一例としてパワーアンプPA2G_1の出力からパワーアンプPA2G_2の入力へのアイソレーションの評価結果を示す。2層目に存在するグランド電極e11,e21を分割した場合のアイソレーションは分割しなかった場合に比べて10dB改善していることが分かる。
なお、本実施例では第1の経路におけるパワーアンプの出力側を領域A、第2の経路におけるパワーアンプの入力側を領域Bとして説明をしたが、その逆に第2の経路におけるパワーアンプの出力側から第1の経路におけるパワーアンプの入力側へのアイソレーションについても同様であり、ここでは説明を省略する。
本発明に係る高周波回路部品の高周波回路は図1に示すデュアルバンドの2T2Rの実施形態に限らない。例えば図4に示すようなシングルバンドの2T2Rの高周波回路を有する高周波回路部品に適用することもできる。図4に示す実施形態はシングルバンドであるので、分波器DIP1〜DIP4を必要としない点が図1に示す実施形態と異なる。すなわち図4に示す実施形態では、複数のアンテナ端子として第1および第2のアンテナ端子ANT1、ANT2と、複数の受信端子として第1通信システム用の第1および第2の受信端子Rx2G_1、Rx2G_2と、複数の送信端子として第1通信システム用の第1および第2の送信端子Tx2G_1、Tx2G_2とを有する。第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第1通信システム用の第2の受信端子Rx2G_2は第2のアンテナ端子ANT2に接続可能に、第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2は第2のアンテナ端子ANT2に接続可能に構成されている。さらに、第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の送信経路に、一方の増幅器PA2G_1が設けられ、第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の送信経路に、他方の増幅器PA2G_2が設けられている。この場合、第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1と一方の増幅器PA2G_1との間の回路が入力側回路であり、送信経路の他方の増幅器PA2G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の回路が出力側回路である。かかる入力側回路および出力側回路に関して、図1、2に示す実施形態と同様の、内部グランド導体層に係る構成が満たされるようにする。その他の部分については図1、2に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、図4に示す実施形態の送信経路のパワーアンプに代えて、または加えて、第1の通信システムの各受信経路にローノイズアンプを設けて、対をなすローノイズアンプ間の関係において、図1、2に示す実施形態と同様の、内部グランド導体層に係る構成が満たされるようにしてもよい。
なお、図4に示す実施形態の場合、図2に示す実施形態と同様の観点から、第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1と第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2の間に第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1が配置され、第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1と第1通信システム用の第2の受信端子Rx2G_2との間に第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2が配置される。また、第1通信システム用の第1、第2の送信端子および第1、第2の受信端子は、矩形である実装面の一辺に沿って形成され、アンテナ端子ANT1、ANT2はかかる一辺に対向する一辺に沿って形成される。
本発明に係る高周波回路部品の高周波回路として、図5に示すようなシングルバンドの1T2R、図6に示すようなデュアルバンドの1T2Rの実施形態を採用することもできる。図5、6に示す実施形態は1T2Rであるので、第2の送信端子を必要としない点が図1、図4に示す実施形態と異なる。すなわち図5に示す実施形態では、第1および第2のアンテナ端子ANT1、ANT2と、複数の受信端子として第1通信システム用の第1および第2の受信端子Rx2G_1、Rx2G_2と、第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1とを有する。第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1は、パワーアンプPA2G_1を介して第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第1通信システム用の第2の受信端子Rx2G_2は第2のアンテナ端子ANT2に接続可能に構成されている。さらに、第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の受信経路に一方の増幅器としてローノイズアンプLNA2G_1が設けられ、第1通信システム用の第2の受信端子Rx2G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の受信経路に他方の増幅器としてローノイズアンプLNA2G_2が設けられている。この場合、第1のアンテナ端子ANT1と一方の増幅器(ローノイズアンプLNA2G_1)との間の回路が入力側回路であり、他方の増幅器(ローノイズアンプLNA2G_2)と第1通信システム用の第2の受信端子との間の回路が出力側回路である。かかる入力側回路および出力側回路に関して、図2に示す実施形態と同様の、内部グランド導体層に係る構成が満たされるようにする。
また、図6に示す実施形態では、図5に示す実施形態の高周波回路に加えて、第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1と、複数の受信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の受信端子Rx5G_1、Rx5G_2とを有する。第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第2通信システム用の第1の受信端子Rx5G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第2通信システム用の第2の受信端子Rx5G_2は第2のアンテナ端子ANT2に接続可能に構成されている。第2通信システム用の第1の受信端子Rx5G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の受信経路に一方の増幅器としてローノイズアンプLNA5G_1がさらに設けられ、第2通信システム用の第2の受信端子Rx5G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の受信経路に他方の増幅器ローノイズアンプLNA5G_2がさらに設けられている。この場合、第1のアンテナ端子ANT1とさらに設けた一方の増幅器(ローノイズアンプLNA5G_1)との間の回路が入力側回路であり、さらに設けた他方の増幅器(ローノイズアンプLNA5G_2)と第2通信システム用の第2の受信端子Rx5G_2との間の回路が出力側回路である。かかる入力側回路および出力側回路に関して、図2に示す実施形態と同様の、内部グランド導体層に係る構成が満たされるようにする。図5および図6に示した実施形態とも、その他の部分については図2、4に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。
本発明に係る高周波回路部品の高周波回路として、図7に示すようなシングルバンドの2T1R、図8に示すようなデュアルバンドの2T1Rの実施形態を採用することもできる。図7、8に示す実施形態は2T1Rであるので、第2の受信端子を必要としない点が図1、図4に示す実施形態と異なる。すなわち図7に示す実施形態では、第1および第2のアンテナ端子ANT1、ANT2と、第1通信システム用の第1および第2の送信端子Tx2G_1、Tx2G_2と、第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1とを有する。第1通信システム用の第1の受信端子Rx2G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2は第2のアンテナ端子ANT2に接続可能に構成されている。第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の送信経路に一方の増幅器PA2G_1が設けられ、第1通信システム用の第2の送信端子Tx2G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の送信経路に他方の増幅器増幅器PA2G_2が設けられている。第1通信システム用の第1の送信端子Tx2G_1と一方の増幅器増幅器PA2G_1との間の回路が入力側回路であり、他方の増幅器PA2G_2と第1のアンテナ端子ANT2との間の回路が出力側回路である。かかる入力側回路および出力側回路に関して、図2に示す実施形態と同様の、内部グランド導体層に係る構成が満たされるようにする。
また、図8に示す実施形態では、図7に示す実施形態の高周波回路に加えて、第2通信システム用の第1の受信端子Rx5G_1と、複数の送信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の送信端子Tx5G_1、Tx5G_2とを有する。第2通信システム用の第1の受信端子Rx5G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1は第1のアンテナ端子ANT1に接続可能に、第2通信システム用の第2の送信端子Tx5G_2は第2のアンテナ端子ANT2に接続可能に構成されている。第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1と第1のアンテナ端子ANT1との間の送信経路に一方の増幅器PA5G_1がさらに設けられ、第2通信システム用の第2の送信端子Tx5G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の送信経路に他方の増幅器PA5G_2がさらに設けられている。第2通信システム用の第1の送信端子Tx5G_1と一方の増幅器PA5G_1との間の回路が入力側回路であり、他方の増幅器PA5G_2と第2のアンテナ端子ANT2との間の回路が出力側回路である。かかる入力側回路および出力側回路に関して、図2に示す実施形態と同様の、内部グランド導体層に係る構成が満たされるようにする。図7および図8に示した実施形態とも、その他の部分については図2、4に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。
多層誘電体基板は、例えば1000℃以下で低温焼結が可能なセラミック誘電体材料からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、低抵抗率のAgやCu等の導電ペーストを印刷して所定の電極パターンを形成し、複数のグリーンシートを適宜一体的に積層し、焼結することにより製造することが出来る。
なお、電極パターンは印刷法によるのが最も通常であるが、スパッタリング、真空蒸着、メッキなどによる薄膜法で形成することもできる。L/S(ライン/スペース)に優れた高周波回路部品が製造できる。印刷法でも、Agナノ粒子を用いるとL/S(ライン/スペース)に優れた、集積度の極めて高い高周波回路部品が製造できる。
誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si、Srを主成分としてCa、Pb、Na、Kを複成分とする材料や、Al、Mg、Si、Gdを含む材料や、Al、Si、Zr、Mgを含む材料が用いられる。誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミック誘電体材料の他に、樹脂積層基板や樹脂とセラミック誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記セラミック基板をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAlを主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
また、積層基板の高周波増幅回路用の半導体素子が搭載される部分には、複数のサーマルビアが上面から裏面にかけて設けられている。これは放熱性を高めるためである。また、不要なノイズ輻射を抑制するために、適宜内部のグリーンシートに広いグランド電極を形成している。
積層基板には各回路が積層基板に三次元的に構成される。ここで、各回路を構成する電極パターンは、それぞれ他の回路を構成する電極パターンとの不要な電磁気的干渉を防ぐように、グランド電極(平面的なグランド電極やこのグランド電極につながるビアホール)により分離する等、積層方向に見て互いが重ならないようにすると良い。
本発明の高周波回路部品は、MIMO方式を採用する各種通信装置に展開することが可能である。特に高周波を扱う、携帯電話機、Bluetooth(登録商標)通信機器、無線LAN通信機器(802.11a/b/g/n)、WIMAX(802.16e)、IEEE802.20(I-burst)などにも応用することが可能である。例えば、2.4GHz帯無線LAN(IEEE802.11bおよび/あるいはIEEE802.11g)と5GHz帯無線LAN(IEEE802.11a)の2つの通信システムを共用可能な高周波フロントエンドモジュールあるいはIEEE802.11nの規格に対応可能な高周波フロントエンドモジュールとなし、これを備えた小型のマルチバンド通信装置を実現することが出来る。通信システムは上記した周波数帯域や通信規格に限るものではなく各種通信システムに利用可能である。また、2つの通信システムだけではなく、例えば分波回路を更に多段に分岐する態様をとることにより、より多数の通信システムに対応可能となる。マルチバンド通信装置としては、例えば携帯電話に代表される無線通信機器、パーソナルコンピュータ(PC)、プリンタやハードディスク、ブロードバンドルータ等のPCの周辺機器、FAX、冷蔵庫、標準テレビ(SDTV)、高品位テレビ(HDTV)、カメラ、ビデオ、等の家庭内電子機器などに展開が出来る。
本発明の実施形態に係る高周波回路部品の回路ブロック図である。 本発明の実施形態に係る多層誘電体基板の積層図である。 本発明の実施形態の効果を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る高周波回路部品の回路ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る高周波回路部品の回路ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る高周波回路部品の回路ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る高周波回路部品の回路ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る高周波回路部品の回路ブロック図である。 経路間のアイソレーションに関する説明図である。 従来の高周波モジュールの説明図である。
符号の説明
ANT1、ANT2:アンテナ端子
SPDT1、SPDT2:スイッチ
DIP1〜4:分波器
PA2G_1、PA5G_1、PA2G_2、PA5G_2:パワーアンプ
e11、e21、e14、e24、e15、e25、e17、e27、e19、e29、e01、e02:グランド電極
Tx2G_1、Tx2G_2、Tx5G_1、Tx5G_2:送信端子
Rx2G_1、Rx2G_2、Rx5G_1、Rx5G_2:送信端子

Claims (10)

  1. 複数の誘電体層を積層してなる誘電体基板と、
    前記誘電体基板に形成されたアンテナ端子と送信端子と受信端子を有し、前記誘電体基板に増幅器が実装された高周波回路部品であって、
    一つの通信システムに対して複数のアンテナ端子と合計が3つ以上の送信端子と受信端子を備え、前記アンテナ端子毎に少なくとも一つの送信端子または一つの受信端子が接続可能であって、
    記アンテナ端子と前記送信端子との間の送信経路または前記アンテナ端子と前記受信端子との間の受信経路に高周波信号を増幅する増幅器が設けられて、もって、前記複数のアンテナ端子に応じた記送信経路に設けられた複数の増幅器または記受信経路に設けられた複数の増幅器を備え、
    前記誘電体基板の内層には、前記複数のアンテナ端子の内の一つと繋がる増幅器の入力側回路に対応して前記誘電体層に設けられたグランド電極または該一方の増幅器の直下の誘電体層に形成されたグランド電極と、前記各グランド電極を含む内部グランド導体層と、
    前記複数のアンテナ端子の内の他の一つと繋がる増幅器の出力側回路に対応して前記誘電体層に設けられた他のグランド電極または該他方の増幅器の直下の誘電体層に形成された他のグランド電極と、前記各他のグランド電極を含む他の内部グランド導体層が設けられており、
    少なくとも前記増幅器が実装された誘電体基板の最上層に隣接した誘電体層を含む複数の誘電体層には、その面内において、前記内部グランド導体層と前記他のグランド導体層とが互いに分離して形成され、
    前記各内部グランド導体層と前記他のグランド導体層とは、それらが形成された誘電体層の内の最も前記誘電体基板の実装面に近い誘電体層と前記実装面との間に形成された共通グランド導体層に接続されていることを特徴とする高周波回路部品。
  2. 前記複数のアンテナ端子として第1および第2のアンテナ端子と、
    記受信端子として第1通信システム用の第1および第2の受信端子と、
    第1通信システム用の第1の送信端子とを有し、
    前記第1通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第1通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第1通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、
    前記第1通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路に前記一方の増幅器が設けられ、
    前記第1通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路に前記他方の増幅器が設けられ、
    前記第1のアンテナ端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、
    前記他方の増幅器と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間の回路が前記出力側回路であることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路部品。
  3. 第2通信システム用の第1の送信端子と、
    記受信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の受信端子とを有し、
    前記第2通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第2通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第2通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、
    前記第2通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路に前記一方の増幅器がさらに設けられ、
    前記第2通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路に前記他方の増幅器がさらに設けられ、
    前記第1のアンテナ端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、
    前記他方の増幅器と前記第2通信システム用の第2の受信端子との間の回路が前記出力側回路であることを特徴とする請求項2に記載の高周波回路部品。
  4. 前記複数のアンテナ端子として第1および第2のアンテナ端子と、
    記受信端子として第1通信システム用の第1および第2の受信端子と、
    記送信端子として第1通信システム用の第1および第2の送信端子とを有し、
    前記第1通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第1通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第1通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第1通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、
    前記第1通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に、前記一方の増幅器が設けられ、
    前記第1通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第1通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に、前記他方の増幅器が設けられ、
    前記第1のアンテナ端子と前記受信経路の前記一方の増幅器との間の回路、または前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、
    前記受信経路の他方の増幅器と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間の回路、または前記送信経路の他方の増幅器と前記第2のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路部品。
  5. 記送信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の送信端子と、
    記受信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の受信端子とを有し、
    前記第2通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第2通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第2通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第2通信システム用の第2の受信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、
    前記第2通信システム用の第1の受信端子と前記第1のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に、前記一方の増幅器がさらに設けられ、
    前記第2通信システム用の第2の受信端子と前記第2のアンテナ端子との間の受信経路、または前記第2通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に、前記他方の増幅器がさらに設けられ、
    前記第1のアンテナ端子と前記受信経路の前記一方の増幅器との間の回路、または前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、
    前記受信経路の他方の増幅器と前記第2通信システム用の第2の受信端子との間の回路、または前記送信経路の他方の増幅器と前記第2のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることを特徴とする請求項4に記載の高周波回路部品。
  6. 前記複数のアンテナ端子として第1および第2のアンテナ端子と、
    記送信端子として第1通信システム用の第1および第2の送信端子と、
    第1通信システム用の第1の受信端子とを有し、
    前記第1通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第1通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第1通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、
    前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に前記一方の増幅器が設けられ、
    前記第1通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に前記他方の増幅器が設けられ、
    前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、
    前記他方の増幅器と前記第1のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路部品。
  7. 第2通信システム用の第1の受信端子と、
    記送信端子としてさらに第2通信システム用の第1および第2の送信端子とを有し、
    前記第2通信システム用の第1の受信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第2通信システム用の第1の送信端子は前記第1のアンテナ端子に接続可能に、
    前記第2通信システム用の第2の送信端子は前記第2のアンテナ端子に接続可能に構成され、
    前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記第1のアンテナ端子との間の送信経路に前記一方の増幅器がさらに設けられ、
    前記第2通信システム用の第2の送信端子と前記第2のアンテナ端子との間の送信経路に前記他方の増幅器がさらに設けられ、
    前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記一方の増幅器との間の回路が前記入力側回路であり、
    前記他方の増幅器と前記第2のアンテナ端子との間の回路が前記出力側回路であることを特徴とする請求項6に記載の高周波回路部品。
  8. 前記誘電体基板の実装面において、前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1通信システム用の第2の送信端子の間に前記第1通信システム用の第1の受信端子が配置され、
    前記第1通信システム用の第1の受信端子と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間に前記第1通信システム用の第2の送信端子が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の高周波回路部品
  9. 前記誘電体基板の実装面において、前記第1通信システム用の第1の送信端子と前記第1通信システム用の第1の受信端子との間に前記第2通信システム用の第1の送信端子が配置され、
    前記第2通信システム用の第1の送信端子と前記第2通信システム用の第1の受信端子との間に前記第1通信システム用の第1の受信端子が配置され、
    前記第1通信システム用の第2の送信端子と前記第1通信システム用の第2の受信端子との間に前記第2通信システム用の第2の送信端子が配置され、
    前記第2通信システム用の第2の送信端子と前記第2通信システム用の第2の受信端子との間に前記第1通信システム用の第2受信端子が配置されることを特徴とする請求項5に記載の高周波回路部品
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の高周波回路部品を用いたことを特徴とする通信装置。
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