JP2007150541A - 画像読取装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】密着型イメージセンサ表面から原稿置きガラス台までの距離を固体毎に調整する必要が無く、解像度が悪化した領域を部分的に修正できる画像読取装置を提供する。
【解決手段】予め定められたMTF検出パターンを密着型イメージセンサが読み取った画像データに基づいて、その密着型イメージセンサのMTFを演算するMTF演算手段を備える。そのMTFに基づいて、複数個の受光素子が配列された領域を、予め定められた値よりもMTFが高い高MTF領域と、その値よりもMTFが低い低MTF領域とに分割する。そして、少なくとも低MTF領域には強調処理を行う。これにより、解像度が悪化した領域を部分的に修正することが可能となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像読取装置およびその製造方法に関するものである。
特開平10−327321号公報
従来から、ファクシミリ、コピー機、スキャナもしくはこれらの複合機には、原稿の読取を行うための画像読取装置が搭載されている。この種の画像読取装置には、原稿からの反射光を受光して光電変換する受光素子が直線状に配列されたイメージセンサが用いられる。その一種である密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)は軽量・安価に製造できるため比較的よく用いられるが、焦点深度が浅いため、レンズの取り付け部分の平坦度が悪いと解像度が悪化する問題がある。しかし、レンズ表面から原稿台までの距離を個体毎に調整すると、製造工程が増えたりコストアップになったりする。
上記特許文献1には、ストライプ帯から読み取られた画像データの最大値と最小値とに基づいてMTF(Modulation Transfer Function:正弦波パターン像のコントラストの変化を空間周波数の関数として表したもの)を演算し、この演算結果に基づいてエッジ強調ゲイン及びスムージング係数を決定する画像読み取り装置が開示されている。これにより、メカ部品の精度を高くしたり、レンズ表面から原稿台までの距離を個体毎に調整したりすることなく、画像のMTFを高くすることが可能になる。
しかしながら上記方法では、密着型イメージセンサ全体に対して一様にエッジ強調をしたりスムージング係数を決定したりするため、部分的にピントが合わない場合は、その部分のピントが合わないままになったり、どの部分もピントが合わなくなったりした。
一方、A3サイズのような幅方向に長い密着型イメージセンサは、反り等の問題を防止するために太く頑丈なフレームを用いている。すなわち、軽くて剛性が低いプラスチック製のフレームを用いると、反り等の発生により部分的にピントが合わなくなってしまうので、太くて頑丈なフレームを用いるのである。ところがこれでは、小型で軽量、安価にできるという密着型イメージセンサの特徴を生かすことができなかった。
本発明は上述のような事情を背景になされたもので、特に、密着型イメージセンサ表面から原稿台までの距離を個体毎に調整する必要が無く、解像度が悪化した領域を部分的に修正でき、A3サイズのように幅方向が長くなった場合でも軽くて安価なフレームを使用できる画像読取装置と、その製造方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、
原稿の反射光を受光して光電変換する受光素子が前記原稿の走査方向に複数個配列された密着型イメージセンサと、
予め定められたMTF検出パターンを前記密着型イメージセンサが読み取った画像データに基づいて、前記密着型イメージセンサのMTFを演算するMTF演算手段と、
そのMTF演算手段によって演算された前記MTFに基づいて、前記複数個の受光素子が配列された領域を、予め定められた値よりもMTFが高い領域である高MTF領域と、その値よりもMTFが低い領域である低MTF領域とに分割し、前記低MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対して所定の強調処理を施し、前記高MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対しては前記強調処理を施さないか又は所定の平滑処理を行う画像処理手段と、
を備えることを特徴とする画像読取装置である。
上記本発明によると、ストライプ帯などのMTF検出パターンが予め用意されており、密着型イメージセンサにそのMTF検出パターンを読み取らせ、画像データを得る。その画像データを処理することにより、密着型イメージセンサのMTFを算出する。密着型イメージセンサはフレームに保持されており、レンズを介して光を受光する構造になっている。ここでフレームが反るとレンズの平坦度が悪くなり、ピントが部分的に合わなくなってしまう。すなわち、解像度が部分的に悪い箇所ができてしまう。そこで本発明は、受光素子が配列された方向(主走査方向)を任意の部分に分割し、その1つ1つの部分に対して画像の強調処理を選択的に実行できるようにした。すなわち、MTFを算出した後、MTFが低い部分(低MTF領域)については強調処理を施し、高い部分(高MTF領域)については強調処理を施さないか、または所定の平滑処理を行う。具体的には、MTFの測定結果に対して対応する強調フィルタまたは平滑フィルタを用意し、各画素から出力される画像データに対して、これらのフィルタを用いた処理を行う。このような処理は、本発明の画像処理手段によって行う。この処理により、密着型イメージセンサのピントが部分的に合わない場合でも、その部分だけを強調処理し、全体的に解像度の良好な画像データを得ることが可能となる。
なお、一般に密着型イメージセンサはガラスに押し付けて使用することが多く、それを前提にして、中央が凹む中凹形状に作られていることが多い。これは解像度が中央と端で異なる原因となっている。しかしながら上記本発明を利用することにより、中央部のみ、又は端部のみに強調処理を施すことができ、全体の解像度を良好に保つことができる。
また、本発明は、
前記密着型イメージセンサは、少なくともA3サイズの前記原稿を読み取り可能な大きさに構成され、かつ樹脂製のフレームによって保持されている画像読取装置
とすることができる。
A3サイズのように比較的大きい原稿を読み取れるようにすると、密着型イメージセンサもフレームも大きくなるため、フレーム自身の重量で反りが発生しやすくなる。従来は、反りを抑制するために頑丈なフレームを使用していたが、上述したようにコストや重量が増加する問題が生じていた。また、レンズと原稿置台ガラスの間の距離を工場出荷時に個別的に調整すると、工程数の増加や製造コストの増加につながる。それに対して本発明では、A3のように大きめのサイズであっても樹脂製のフレームを用いることが可能となる。すなわち、フレームの反りによってレンズの平坦度が部分的に悪くなっても、その部分だけに強調処理を施して、全体的に解像度が良好な画像データを得ることができる。このような強調処理はソフトウエア上で処理するものなので、機械的な精度を上げる場合、すなわちレンズと原稿置台ガラスの間の距離を個体毎に調整する場合と比較すると、安価に行うことができる。
また、本発明は、
前記走査方向に配列した受光素子は複数個のブロックに予め分割され、
前記画像処理手段は、前記高MTF領域か前記低MTF領域かの判断を前記ブロック毎に行う画像読取装置
とすることができる。
密着型イメージセンサの受光素子は、数千個の単位で配置されている。そのため、一つ一つの受光素子に対して高MTF領域か低MTF領域かの判断をすると、処理時間が長くなってしまう場合がある。その問題を解決するため、上記本発明では受光素子を複数個のブロックに予め分割しておき、そのブロック単位で高MTF領域か低MTF領域かの判断を行うようにした。これにより、処理時間を短くすることが可能となる。
また、本発明は、
前記画像処理手段は、強調度の異なる複数段階の強調処理と、平滑度の異なる複数段階の平滑処理とを行えるように構成され、前記高MTF領域および前記低MTF領域をそれぞれMTFの異なる複数段階の領域に分割し、その分割された前記低MTF領域のうち前記MTFが低い領域から高い領域に向かって、前記強調度が高い強調処理から低い強調処理を順に施し、前記分割された高MTF領域のうち前記MTFが高い領域から低い領域に向かって、前記平滑度が高い平滑処理から低い平滑処理を順に施す画像読取装置
とすることができる。このようにすると、強調処理および平滑処理を段階的に行うことが可能となる。
また、本発明は、
受光素子を複数個配列した密着型イメージセンサを画像読取装置に装着し、画像を読み取り可能にする工程と、
予め定められたMTF検出パターンを前記密着型イメージセンサに読み取らせ、その読み取った画像データに基づいて、前記密着型イメージセンサのMTFを演算する工程と、
その演算されたMTFに基づいて、前記複数個の受光素子が配列された領域を、予め定められた値よりもMTFが高い領域である高MTF領域と、その値よりもMTFが低い領域である低MTF領域とに分割し、前記低MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対しては所定の強調処理を行い、前記高MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対しては前記強調処理を行わないか又は所定の平滑処理を行うように前記画像読取装置をセットする工程と、
を備えることを特徴とする画像読取装置の製造方法である。
上記発明によると、解像度が良好な画像読取装置を安価に製造することができる。この製造方法では先ず、密着型イメージセンサを画像読取装置に装着し、画像を読取可能な状態にする。例えばコピー機、ファクシミリ、スキャナ又はこれらの複合機に画像読取装置を取り付け、これらの機器上で画像読取装置を読取可能にする。取り付けた後にフレームが反る場合があるため、レンズの平面度が悪くなり、部分的に解像度が悪化することがある。それを以下の工程で補正する。まず、MTF検出パターンを読み取らせ、密着型イメージセンサのMTFを算出する。これは例えば、コピー機やファクシミリの内部にMTF演算手段(マイコン等)を設けておき、これによって演算する。その後、受光素子が配列された領域を高MTF領域と低MTF領域とに分割し、低MTF領域に対して所定の強調処理を施す。また、高MTF領域に対しては強調処理を施さないか又は所定の平滑化処理を施す。そして、受光素子のどの領域に強調処理を施すか、又は平滑化処理を施すかを所定の記憶装置に記憶しておき、出荷する。出荷後ユーザによって使用される際には、強調処理または平滑処理を自動的に施した上でコピーしたり、FAXしたりする。工場から出荷した後はフレームが変形することはあまり無いので、どの部分に強調処理や平滑処理をするかを一旦記憶しておけば、MTFの検査を再び行う必要は殆どなくなる。なお、MTF検出パターンを製品に同梱して出荷し、使用開始時にユーザが検査するようにしてもよい。
次に、本発明に係る画像読取装置の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の画像読取装置10が組み込まれた複合機1の外観図であり、図2はその断面図である。複合機1は例えば、FAX機能、スキャナ機能、コピー機能を備えた装置として構成される。複合機1は、ADF(オートドキュメントフィーダ)原稿セットトレイ3、原稿ガイド5、紙送りローラ7、ADF原稿排紙トレイ9、コンタクトガラス11と、フレーム49に収められた密着型イメージセンサ21からなるADF読み取り機構を備えている。また、これに加えて、FB(フラットベッド)押さえ板17とガラス製のFB原稿台19と、前述の密着型イメージセンサ21を含むFB読み取り機構をも備えている。
ADF読み取り機構によって画像を読み取る場合は、図2Aに示すように、ADF原稿セットトレイ3上に原稿Aをセットして読み取り開始を指令することにより、紙送りローラ7が回転して原稿Aをコンタクトガラス11上を通過させる。すると、コンタクトガラス11の直下にある密着型イメージセンサ21が、コンタクトガラス11を介して原稿Aの画像を読み取る。これに対し、FB読み取り機構によって画像を読み取る場合は、図2Bに示すように、FB原稿台19の上に原稿Bを置き、FB押さえ板17で原稿BをFB原稿台19に押し当てた状態として読み取り開始を指令することにより、密着型イメージセンサ21が図示矢印のように移動しつつ、原稿Bの画像の読み取りを実行する。
図4示すように、密着型イメージセンサ21は、受光素子20が直線状に形成されたセンサICチップ2を基板14上に複数個配置した構造となっている。受光素子20は、主走査方向(図2の紙面と直行する方向)に一定間隔を隔てて列状に配置されている。そして、密着型イメージセンサ21はフレーム49(図5、6)に保持されている。また、図6に示すようにフレーム49の内部にはLED等からなる光源15と、導光部46と、レンズアレイ47と、カバーガラス48が設けられている。光源15は赤、緑、青の光をそれぞれ発する発光素子15R,15G,15Bからなり、白色光を取り出せるようになっている。光源15から放射した光は導光部46、カバーガラス48、FB原稿台19を通り、原稿Aを照射する。原稿Aによって反射した光はFB原稿台19、カバーガラス48、レンズアレイ47を通り受光素子20に到る。受光素子20は光電変換をすることで、受光した光を画像信号として出力する。その画像信号はコネクタ18、フレキシブルフラットケーブル39を通って複合機本体1へ送信される。
フレーム49は樹脂製であり、A3サイズの原稿を読取可能な大きさに構成されている。樹脂製であるため軽量で安価に製造できるが、反りやすいため部分的に平坦度が悪くなる問題がある。フレーム49が反るとレンズアレイ47とFB原稿台19との間の距離が変わり、ピントが合わなくなってしまう。特に密着型イメージセンサではレンズアレイ47の焦点深度が浅いため、僅かな反りでもピントが変わりやすい。この問題を解決するために、本発明ではMTF演算手段および画像処理手段を設け、部分的に強調処理を行うようにした。
次に、図3Aのブロック図について説明する。このように、複合機1の本体内部に含まれるメインボード28は、CPU30,RAM31,ROM32,ゲートアレイ33,NCU(Network Control Unit:網制御装置)34,モデム35,EEPROM36,コーデック37,DMAC(Direct Memory Access Controller)38などを含んで構成されている。これらの部品はバスライン26により相互に接続されている。バスライン26には、アドレスバス、データバス、および制御信号線が含まれる。また、ゲートアレイ33には密着型イメージセンサ21、記録部22、操作部23、表示部24および外部接続部25が接続されている。NCU34には、電話回線27が接続されている。
CPU30は、複合機1の全体の動作を制御する。また、図3Bに示すように、ROM32にはMTF演算プログラム32a、画像処理プログラム32b、FAX制御プログラム32c、スキャナ制御プログラム32d、コピー制御プログラム32e等の各種プログラムが記憶されている。MTF演算プログラム32aは、後述するMTF検出パターン48を密着型イメージセンサ21に読み取らせ、その読み取った画像データに基づいてMTFを演算するプログラムである。また、画像処理プログラム32bは、MTF演算プログラム32aによって算出されたMTFに基づいて、複数個の受光素子21が配列した領域を、予め定められた値よりもMTFが高い高MTF領域と、その値よりもMTFが低い低MTF領域とに分割し、低MTF領域の受光素子から出力される画像信号に強調処理を行い、高MTF領域の受光素子から出力される画像信号には強調処理を行わないか又は平滑処理を行うプログラムである。これらMTF演算プログラム32a、画像処理プログラム32bをCPU30が読み出して実行することで、本発明のMTF演算手段および画像処理手段が実現される。本発明の画像読取装置10は、これらMTF演算手段および画像処理手段と、上述した密着型イメージセンサ21とを含むものである。一方、ROM32に記憶されているFAX制御プログラム32c、スキャナ制御プログラム32d、コピー制御プログラム32eは、それぞれFAX機能、スキャナ機能、コピー機能を制御するためのプログラムである。
次に、MTFを算出する方法について説明する。図7に示すように所定の幾何学模様を施したMTF検出パターン50(例えばストライプ帯)が予め用意されている。工場での製品出荷時などに、このMTF検出パターン50を密着型イメージセンサ21に読み取らせ、画像信号を取り出す。その後、得られた画像信号に基づいてMTFを算出する。具体的には、画像信号の最大値と最小値から、MTF=(max−min)/(max+min)で表される式に基づいて、MTF演算プログラム32aが算出する。
レンズアレイ47の表面位置とMTFとの関係を図9Aに示す。上述したようにフレーム49が反るため、レンズアレイ47が理想ピント位置から部分的に外れている。そのためMTFを算出すると、理想ピント位置に近い部分はMTFが高くなり、理想ピント位置から外れた部分はMTFが低くなる。図9Aの例では、密着型イメージセンサ21の中央と両端のみピントが合っており、その間はピントが合っていない状態になっている。
一方、ピントを保証できるための値(ピント保証値)が予め定められており、このピント保証値よりもMTFが低い低MTF領域と、ピント保証値よりもMTFが高い高MTF領域とを分ける処理が画像処理プログラム32bによって行われる。その後、低MTF領域の受光素子20から出力される画像信号に対して強調処理を施し、高MTF領域の受光素子20から出力される画像信号に対して平滑処理を行う。これにより図9Bに示すように、全ての受光素子20においてピント保証値を上回るようになる。また、高MTF領域と低MTF領域との間でMTFの差が小さくなるので、解像度が全体的に均一になる。なお、図9A,Bの例では高MTF領域に平滑化処理を行っているが、この処理を行わないようにしてもよい。
強調処理や平滑処理には、周知の方法が用いられる。例えば図10Aに示すようなフィルタを予め用意しておき、これと画素データ値(密着型イメージセンサ21の受光素子20から出力される画像信号)を用いて図10Cに示す演算を行う。フィルタの数値を変更することにより、強調や平滑の度合いを変えることができる。なお、図10Aの例では3×3のフィルタを用いたが、必要に応じて5×5のフィルタや、7×7のフィルタなど任意のものを用いることができる。
なお、図9の実施形態では低MTF領域に1種類の強調処理しか施さなかったが、複数種類の強調処理を行うようにしてもよい。すなわち、強調の度合いが異なる複数種類のフィルタを予め用意しておき、低MTF領域のうちMTFが特に低い部分には強めの強調処理を行い、MTFが僅かに低い部分には弱めの強調処理を行う。また、平滑処理に関しても、複数種類のフィルタを用意しておき、高MTF領域のうちMTFが特に高い部分には強めの平滑処理を行い、MTFが僅かに高い部分には弱めの平滑処理を行ってもよい。換言すると、高MTF領域および低MTF領域をMTFが異なる複数段階の領域に分割し、分割された低MTF領域のうちMTFが低い領域から高い領域に向かって、強調度が高い強調処理から低い強調処理を順に施し、分割された高MTF領域のうちMTFが高い領域から低い領域に向かって、平滑度が高い平滑処理から低い平滑処理を順に施す。このようにすると、強調処理および平滑処理を段階的に行うことが可能になり、解像度が一層均一な画像を得ることができる。
次に、本発明の画像処理装置10および該画像処理装置10を含む複合機1について、さらに詳細に説明する。まず、図3Aのブロック図に戻ると、上述したように複合機10にはCPU30、NCU34等が接続されている。このNCU34は公衆電話回線27に接続されて回線の接続/切断等の網制御を行なうものである。また、RAM31はCPU30の作業領域や読み取った画像の展開領域などのためにラインバッファメモリとして用いられる。モデム35は、ファクシミリデータの変調や復調などを行なう。ROM32は図3Bに示す各種プログラムの他、設定値などのデータを記憶している。EEPROM36は各種のフラグや設定情報などを記憶する。また、EEPROM36は、密着型イメージセンサ21に設けられた複数個の受光素子20からそれぞれ出力される画像信号のうち、どの画像信号に対して強調処理を施し、どの画像信号に対して平滑処理を施すかを記憶しておく。ユーザが原稿等の画像を読み取る操作を行った場合は、CPU30がこの情報を読み出すとともに、画像処理プログラム32bを実行して上述の強調処理を行う。一方、ゲートアレイ33はCPU30と密着型イメージセンサ21等の各部との入出力インターフェースとして機能する。コーデック37はファクシミリデータの符号化や復号化を行なう。DMAC38は、主にRAM31へのデータの書き込みや読み出しを行なう。
記録部22はレーザプリンタなどであり、記録紙に対して画像を記録する機能を備えるものである。操作部23は、使用者により押下された操作ボタンに対応して操作信号をCPU30に伝えるためのものである。表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示ディスプレイ)などを備えており、複合機1の動作状態などを表示する。外部接続部25は、複合機1に対してパーソナルコンピュータなどの外部機器を接続する際に用いられる。
密着型イメージセンサ21について更に詳細に説明する。図11のように、センサICチップ2は、例えば1,728個のような所定個数の受光素子20を構成する周知のフォトトランジスタPT1〜PTnを備えている。これらのフォトトランジスタPT1〜PTnは、光を受けると、その受光量に対応した電荷を蓄える。このセンサICチップ2自体の基本的な回路構成は、従来のものと同様である。また、複数のセンサICチップ2は、複数の受光素子20の列方向に並ぶようにして基板14の表面に実装されている。
また、図4のように、6つのセンサICチップ2(2a〜2f)は、その列の一端から他端に向かう一定の順序で2つのセンサICチップ2を1ブロック単位とする、計3つのブロックB1(ICチップ2a,2b)〜B3(ICチップ2e,2f)に分けられている。基板14の表面には図示しない配線パターンが形成されており、この配線パターンの一端は、基板14の一側縁部に設けられたコネクタ18に繋がっている。そして、基板14の外部からセンサICチップ2への電力供給や各種の信号の入出力などは、このコネクタ18に接続されたフレキシブルフラットケーブル39を介して行なわれるようになっている。また、フレキシブルフラットケーブル39は密着型イメージセンサ21の可動距離を吸収するための長さを有していて、他の一端はメインボード28に接続されている。
図12のように、ゲートアレイ33は、CPU30の統括的な制御の下に、密着型イメージセンサ21に対してスタートパルスSPおよびクロック信号CLK等を供給するCIS制御ブロック43、サンプルホールド回路(S/H)40,マルチプレクサ41,およびアナログ・デジタル変換器(A/D)42によって構成されるアナログフロントエンド(AFE)回路、そのAFE回路に各種制御信号を送るアナログフロントエンド(AFE)制御ブロック44、アナログ・デジタル変換器42から出力されたデジタル信号をサンプリングして、RAM31に含まれる画像メモリの所定領域に順次書き込むメモリ書込み制御ブロック45などが設けられている。
スタートパルスSPは、3つのブロックB1〜B3のそれぞれの左に位置する計3つのセンサICチップ2(2a,2c,2e)に分かれて入力されるようになっている。図11に示すように、例えばブロックB1の右のセンサICチップ2(2b)は、左のセンサICチップ2(2a)の端子P4からシリアルアウト信号SOが出力され、且つこれがスタートパルスSPとして入力されることによりその駆動を開始するようになっている。他のブロックB2,B3のセンサICチップ2も同様な構成になっており、3つのブロックB1〜B3のいずれにおいても左のセンサICチップ2(2a,2c,2e)の駆動を終えた後に、右のセンサICチップ2(2b,2d,2f)が駆動を開始するようになっている。ゲートアレイ33から送出されるクロック信号CLKは、6つのセンサICチップ2(2a〜2f)のそれぞれに分かれて入力されるようになっている。
使用者の操作部23の操作に基づいて原稿の読み取り動作が開始されると、ゲートアレイ33から出力されるスタートパルスSPが端子P1に入力され、シフトレジスタ29は、端子P2に入力されるクロック信号CLKに基づいて複数のFET1〜FETnを一定の方向に順次オン状態としていく。すると、複数のフォトトランジスタPT1〜PTnに蓄えられていた電荷は一定の順序で放出されていき、増幅器Opによって増幅されてから端子P3から画像信号AOとしてシリアル出力される。この画像信号AOは、アナログ信号である。センサICチップ2は、最終のフォトトランジスタPTnから画像信号が出力された時点でシリアルアウト信号SOを出力する端子P4も備えている。その他、センサICチップ2は、このセンサICチップ2内の各部を動作させるのに必要な駆動電力を供給するための電圧VDD印加用端子P5や、グランドGND接続用の端子P6も備えている。
例えばブロックB1では、スタートパルスSPがセンサICチップ2aの端子P1に入力されると、クロック信号CLKに基づいて端子P3から画像信号AOが出力される。クロック信号CLKによってFETnがオン状態となった後、すなわちセンサICチップ2aが画像信号AOの出力を終了した後に、シリアルアウト信号SOが出力され、センサICチップ2bのスタートパルスSPとして入力される。そして、センサICチップ2bからの画像信号が出力端子CH1から出力される。
図12において、密着型イメージセンサ21の3個のブロックB1〜B3の各出力端子CH1〜CH3から出力されるアナログの各読み取り信号は、フレキシブルフラットケーブル39を経由してゲートアレイ33に送られ、サンプルホールド回路40において各画像信号が所定の出力レベルに安定するまで一時保存される。その後、AFE制御ブロック44の指令に基づいて順次アナログ・デジタル変換が行なわれる。
その後、デジタル信号に変換された画像信号はRAM31の画像メモリに保存され、画像処理プログラム32bによって上述した強調処理または平滑処理が施される。そして、例えばコピー機能を用いる場合は強調処理後または平滑処理後の画像データを用いて印刷を行う。また、スキャナ機能を用いる場合は、強調処理後または平滑処理後の画像データを、外部接続部25を通してPC等へ送信する。さらに、FAX機能を用いる場合は、強調処理後または平滑処理後の画像データを送信する。
本発明の画像読取装置を備えた複合機の一例。 複合機の動作状態説明図。 画像読取装置のブロック構成図。 密着型イメージセンサの斜視図。 フレームの斜視図。 フレームの断面図。 MTF検出パターンの例。 ストライプと画像出力の関係を示す図。 MTF認識値分布図の例。 強調処理または平滑処理の原理を説明するための図。 密着型イメージセンサの詳細機構を示す図。 密着型イメージセンサからの信号の流れを示す図。
符号の説明
1 複合機
2 センサICチップ
10 画像読取装置
15 光源
19 FB原稿台
20 受光素子
21 密着型イメージセンサ
32a MTF演算プログラム
32b 画像処理プログラム
47 レンズアレイ
48 カバーガラス

Claims (5)

  1. 原稿の反射光を受光して光電変換する受光素子が前記原稿の走査方向に複数個配列された密着型イメージセンサと、
    予め定められたMTF検出パターンを前記密着型イメージセンサが読み取った画像データに基づいて、前記密着型イメージセンサのMTFを演算するMTF演算手段と、
    そのMTF演算手段によって演算された前記MTFに基づいて、前記複数個の受光素子が配列された領域を、予め定められた値よりもMTFが高い領域である高MTF領域と、その値よりもMTFが低い領域である低MTF領域とに分割し、前記低MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対して所定の強調処理を施し、前記高MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対しては前記強調処理を施さないか又は所定の平滑処理を行う画像処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記密着型イメージセンサは、少なくともA3サイズの前記原稿を読み取り可能な大きさに構成され、かつ樹脂製のフレームによって保持されている請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記走査方向に配列した受光素子は複数個のブロックに予め分割され、
    前記画像処理手段は、前記高MTF領域か前記低MTF領域かの判断を前記ブロック毎に行う請求項1または2に記載の画像読取装置。
  4. 前記画像処理手段は、強調度の異なる複数段階の強調処理と、平滑度の異なる複数段階の平滑処理とを行えるように構成され、前記高MTF領域および前記低MTF領域をそれぞれMTFの異なる複数段階の領域に分割し、その分割された前記低MTF領域のうち前記MTFが低い領域から高い領域に向かって、前記強調度が高い強調処理から低い強調処理を順に施し、前記分割された高MTF領域のうち前記MTFが高い領域から低い領域に向かって、前記平滑度が高い平滑処理から低い平滑処理を順に施す請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 受光素子を複数個配列した密着型イメージセンサを画像読取装置に装着し、画像を読み取り可能にする工程と、
    予め定められたMTF検出パターンを前記密着型イメージセンサに読み取らせ、その読み取った画像データに基づいて、前記密着型イメージセンサのMTFを演算する工程と、
    その演算されたMTFに基づいて、前記複数個の受光素子が配列された領域を、予め定められた値よりもMTFが高い領域である高MTF領域と、その値よりもMTFが低い領域である低MTF領域とに分割し、前記低MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対しては所定の強調処理を行い、前記高MTF領域の受光素子から出力される画像信号に対しては前記強調処理を行わないか又は所定の平滑処理を行うように前記画像読取装置をセットする工程と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置の製造方法。
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