JP2007150357A - 半田バンプ付き配線基板の製造方法 - Google Patents

半田バンプ付き配線基板の製造方法 Download PDF

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砂田  剛
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Abstract

【課題】半田バンプ中にボイドが形成されにくく、電子部品の電極と半田接合パッドとを半田バンプを介して強固に接合することが可能な半田バンプ付き配線基板を提供すること。
【解決手段】表面にめっき膜から成る半田接合パッド3が形成された絶縁基板1と、絶縁基板1の表面に被着されており、半田接合パッド3の中央部を露出させる開口部4aを有するとともに半田接合パッド3の外周部を被覆する耐半田樹脂層4と、開口部4a内に露出した半田接合パッド3上に接合された半田バンプ5とを具備して成る半田バンプ付き配線基板の製造方法であって、半田接合パッド3となる領域の中央部にめっき液を外周部よりも多くあててめっきを施すことによって表面が凸面となった半田接合パッド3を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体素子や抵抗器等の電子部品を搭載するための半田バンプ付き配線基板の製造方法に関するものである。
近年、半導体素子や抵抗器等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板には、ガラス基材および熱硬化性樹脂から成る絶縁板と銅箔等から成る配線導体層とを交互に複数積層して成るプリント基板や、絶縁板上に熱硬化性樹脂およびフィラーから成る絶縁層と銅めっき層から成る配線導体層とを複数積層して成るビルドアップ基板が用いられてきている。
そして、このようなプリント基板やビルドアップ基板等の配線基板の上面には、半導体素子等の電子部品の電極を接続するための半田接合パッドおよびこの半田接合パッドの中央部を露出させる耐半田樹脂層が被着形成されており、さらに、耐半田樹脂層から露出した半田接合パッド上には電子部品と半田接合パッドとを接合するための半田バンプが形成されている。
そして、このような半田バンプ付きの配線基板においては、電子部品をその各電極がそれぞれ対応する半田バンプに当接するようにして配線基板の上面に載置するとともに、これらを例えば電気炉等の加熱装置で加熱して半田バンプを溶融させて半田バンプと電子部品の電極とを接合させることによって、電子部品が配線基板上に実装される。
なお、このような半田バンプ付きの配線基板は、内部および/または表面に複数の配線導体を有する絶縁基板の表面に、配線導体に接続された略円形の複数の半田接合パッドおよびこの半田接合パッドの中央部を露出させる開口部を有する耐半田樹脂層を被着させ、次に半田接合パッド上にフラックスおよび半田粉末から成る半田ペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用して印刷塗布するとともにこれを加熱して半田ペースト中のフラックスを気化除去するとともに半田ペースト中の半田粉末を溶融させて半田接合パッド上に半田バンプを形成することによって製作されている。
特開2000−124591号公報
しかしながら、従来の半田バンプ付き配線基板によれば、半田接合パッド上に印刷塗布した半田ペースト中のフラックスを気化除去するとともに半田ペースト中の半田粉末を溶融させて半田接合パッド上に半田バンプを形成する際に、半田ペースト中に含有されるフラックスの一部が溶融した半田中に取り残されて半田バンプ中に大きなボイドを発生させてしまいやすく、半田バンプ中にそのような大きなボイドが多量に発生すると、電子部品の電極と半田接合パッドとを半田バンプを介して接合する際に、電子部品の電極と半田接合パッドとの接合がボイドにより阻害されたり、半田バンプの強度が弱いものとなって、電子部品の電極と半田接合パッドとを半田バンプを介して強固に接合することができなくなってしまうという問題点を有していた。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、半田接合パッド上に形成された半田バンプ中に大きなボイドが形成されにくく、電子部品の電極と半田接合パッドとを半田バンプを介して強固に接合することが可能な半田バンプ付き配線基板を提供することにある。
本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法は、表面にめっき膜から成る半田接合パッドが形成された絶縁基板と、該絶縁基板の表面に被着されており、前記半田接合パッドの中央部を露出させる開口部を有するとともに前記半田接合パッドの外周部を被覆する耐半田樹脂層と、前記開口部内に露出した前記半田接合パッド上に接合された半田バンプとを具備して成る半田バンプ付き配線基板の製造方法であって、前記半田接合パッドとなる領域の中央部にめっき液を外周部よりも多くあててめっきを施すことによって表面が凸面となった半田接合パッドを形成することを特徴とする。
本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法において好ましくは、前記凸面の高さが1〜10μmであることを特徴とする。
本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法において好ましくは、前記絶縁基板は樹脂を含むことを特徴とする。
本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法において好ましくは、前記半田接合パッドは、前記凸面と反対側の表面にビア導体が一体的に形成されており、さらに前記半田接合パッドの外周部が平面視して前記突出部および前記ビア導体よりも外側に延在していることを特徴とする。
本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法において好ましくは、前記凸面とそれに連続する前記半田接合パッドの外周部表面との成す角度が鈍角であることを特徴とする。
本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法によれば、半田接合パッドとなる領域の中央部にめっき液を外周部よりも多くあててめっきを施すことによって表面が凸面となった半田接合パッドを形成することができ、半田接合パッドに半田ペーストを塗布するとともにこれを加熱して半田接合パッド上に半田バンプを形成する際に、半田ペースト中の気化したフラックスが半田接合パッドの表面から離れやすくなり、その結果、半田バンプ中に大きなボイドが形成されにくい。
次に、本発明を添付の図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法で製造した半田バンプ付き配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。また、図2は本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法で製造した半田バンプ付き配線基板の要部拡大断面図である。
図1において、1は絶縁基板、2は配線導体、3は半田接合パッド、4は耐半田樹脂層、5は半田バンプ、6は外部リードピンであり、主にこれらで本例の半田バンプ付き配線基板が構成されている。なお、この例では外部リードピン6を有する例を示したが、外部リードピン6は必ずしも必要ではなく、外部リードピン6に代えて例えば半田から成る外部接続用の端子を設けてもよい。
絶縁基板1は、例えばガラス繊維を縦横に織り込んだガラス織物にエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る板状の芯体1aの上下面にエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂から成る絶縁層1bをそれぞれ複数層ずつ積層して成り、芯体1aや各絶縁層1bの表面には銅箔や銅めっき膜等の導体層から成る複数の配線導体2が形成されている。
絶縁基板1を構成する芯体1aは、厚みが0.3〜1.5mm程度であり、その上面から下面にかけて直径が0.1〜1.0mm程度の複数の貫通孔7を有している。そして、各貫通孔7の内壁には配線導体2の一部が被着されており、芯体1aの上下面に形成された配線導体2同士が貫通孔7内の配線導体2を介して電気的に接続されている。
このような芯体1aは、ガラス織物に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させたシートを熱硬化させた後、これに上面から下面にかけて貫通孔7用のドリル加工を施すことにより製作される。なお、芯体1aの上下面の配線導体2は、芯体1a用のシートの上下全面に厚みが3〜50μm程度の銅箔を貼着しておくとともに、この銅箔をシートの硬化後にエッチング加工することにより芯体1aの上下面に所定のパターンに形成される。また、貫通孔7内の配線導体2は、芯体1aに貫通孔7を設けた後に、この貫通孔7の内壁に無電解めっき法および電解めっき法により厚みが3〜50μm程度の銅めっき膜を析出させることにより貫通孔7の内壁に被着形成される。
さらに、芯体1aは、その貫通孔7の内部にエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂から成る樹脂柱8が充填されている。樹脂柱8は、貫通孔7を塞ぐことにより貫通孔7の直上および直下に絶縁層1bを形成可能とするためのものであり、未硬化のペースト状の熱硬化性樹脂を貫通孔7内にスクリーン印刷法により充填し、これを熱硬化させた後、その上下面を略平坦に研磨することにより形成される。そして、この樹脂柱8を含む芯体1aの上下面に絶縁層1bが積層されている。
芯体1aの上下面に積層された絶縁層1bは、それぞれの厚みが20〜60μm程度であり、各層の上面から下面にかけて直径が30〜100μm程度の複数の貫通孔9を有しており、これらの貫通孔9内には配線導体2の一部が被着形成されている。これらの絶縁層1bは、配線導体2を高密度に配線するための絶縁間隔を提供するためのものである。そして、上層の配線導体2と下層の配線導体2とを貫通孔9内の配線導体2を介して電気的に接続することにより高密度配線を立体的に形成可能としている。
このような絶縁層1bは、厚みが20〜60μm程度の未硬化の熱硬化性樹脂のフィルムを芯体1a上下面に貼着し、これを熱硬化させるとともにレーザー加工により貫通孔9を穿孔し、さらにその上に同様にして次の絶縁層1bを順次積み重ねることによって形成される。なお、各絶縁層1b表面および貫通孔9内に被着された配線導体2は、各絶縁層1bを形成する毎に各絶縁層1bの表面および貫通孔9内に5〜50μm程度の厚みの銅めっき膜を公知のセミアディティブ法やサブトラクティブ法等のパターン形成法により所定のパターンに被着させることによって形成される。
さらに、最表層の絶縁層1b上には耐半田樹脂層4が被着されている。耐半田樹脂層4は、例えばアクリル変性エポキシ樹脂にシリカやタルク等の無機物粉末フィラーを30〜70質量%程度分散させた絶縁材料から成り、表層の配線導体2同士の電気的絶縁信頼性を高めるとともに、後述する半田接合パッド3やピン接合パッド10の絶縁基板1への接合強度を大きなものとする作用をなす。
このような耐半田樹脂層4は、その厚みが10〜50μm程度であり、感光性を有する耐半田樹脂層4用の未硬化樹脂ペーストをロールコーター法やスクリーン印刷法を採用して最表層の絶縁層1b上に塗布し、これを乾燥させた後、露光および現像処理を行なって半田接合パッド3やピン接合パッド10の中央部を露出させる開口部4a、4bを形成した後、これを熱硬化させることによって形成される。あるいは、耐半田樹脂層4用の未硬化の樹脂フィルムを最上層の絶縁層1b上に貼着した後、これを熱硬化させ、しかる後、半田接合パッド3やピン接合パッド10に対応する位置にレーザービームを照射し、硬化した樹脂フィルムを部分的に除去することによって半田接合パッド3やピン接合パッド10を露出させる開口部4a、4bを有するように形成される。
また、絶縁基板1の上面から下面にかけて形成された配線導体2は、電子部品の各電極を外部電気回路基板に接続するための導電路として機能し、絶縁基板1の上面の実装領域に設けられた部位の一部が電子部品の各電極に例えば鉛−錫合金から成る半田バンプ5を介して接合される半田接合パッド3を、絶縁基板1の下面に露出した部位の一部が外部電気回路基板に接続される外部リードピン6を接合するためのピン接合パッド10を形成している。
このような半田接合パッド3やピン接合パッド10は、配線導体2に接続された導体層から成る略円形のパターンの外周部を耐半田樹脂層4により15〜35μm程度の幅で被覆してその外周縁を画定することによりその直径が、半田接合パッド3であれば70〜200μm程度に、ピン接合パッド10であれば0.5〜2.5mm程度になるように形成されている。
なお、このように半田接合パッド3およびピン接合パッド10の外周部を耐半田樹脂層4により被覆することによって、半田接合パッド3同士やピン接合パッド10同士の電気的な短絡が有効に防止されるとともに、半田接合パッド3やピン接合パッド10の絶縁基板1に対する接合強度が高いものとなっている。
なお、通常であれば、半田接合パッド3およびピン接合パッド10の露出する表面には、半田接合パッド3やピン接合パッド10の酸化腐蝕の防止と半田バンプ5や外部リードピン6との接続を良好にするために、ニッケル、金等の良導電性で耐腐蝕性に優れた金属をめっき法により1〜20μmの厚さに被着することが好ましい。
また、半田接合パッド3には、半田バンプ5が接合されている。半田バンプ5は、鉛−錫合金等の半田材料から成り、半田接合パッド3と電子部品とを電気的および機械的に接続するための端子として機能し、電子部品の各電極がそれぞれ対応する半田バンプ5に当接するようにして電子部品を載置するとともに、これらを例えば電気炉などの加熱装置で加熱して半田バンプ5を溶融させることにより半田バンプ5と電子部品の電極とが接続される。
なお、半田接合パッド3に半田バンプ5を接合するには、半田接合パッド3上に半田ペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用して印刷塗布した後、その半田ペーストを加熱して半田ペースト中のフラックスを気化除去するとともに半田ペースト中の半田を溶融させる方法が採用される。
して、本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法で製造した半田バンプ付き配線基板においては、図2に要部拡大断面図で示すように、半田接合パッド3の半田バンプ5が接合された面が凸面となっており、そのことが重要である。このように、半田接合パッド3の半田バンプ5が接合された面が凸面となっていることから、半田接合パッド3の上に半田ペーストを印刷塗布するとともにその半田ペーストを加熱して半田バンプ5を接合する際に半田ペースト中の気化したフラックスが半田接合パッド3の表面から離れやすくなり、その結果、半田バンプ5中に大きなボイドが多量に発生することが有効に防止される。
なお、半田接合パッド3の半田バンプ5が接合される表面を凸面とするには、半田接合パッド3を形成する際に、例えばめっき液が半田接合パッド3の中央部に多く当たるようなめっき液の流れを作ってめっきを施すことにより、半田接合パッド3の中央部における銅めっき膜の厚みを厚いものとすればよい。
また、半田接合パッド3の半田バンプ5が接合される凸面の高さが1μm未満の場合、半田接合パッド3に半田ペーストを印刷塗布するとともにその半田ペーストを加熱して半田バンプ5を形成する際に、半田ペースト中の気化したフラックスが半田接合パッド3から離れにくくなり、その結果、半田バンプ3中に大きなボイドが発生しやすくなる傾向にあり、他方、10μmを超えると、耐半田樹脂4の開口部4a内に露出した半田接合パッド3の外周部に耐半田樹脂層4の樹脂の残渣が発生しやすくなり、そのような残渣が発生すると、半田接合パッド3上に半田バンプ5を強固に接合することが困難となってしまう。したがって、半田接合パッド3の半田バンプ5が接合される凸面の高さは1〜10μmの範囲が好ましい。
また、ピン接合パッド10には、銅や鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属から成る外部リードピン6が半田バンプ5よりも融点が高い半田を介して接合されている。外部リードピン6は、配線基板に実装される電子部品を外部電気回路基板に電気的に接続するための端子部材として機能し、外部リードピン6を外部電気回路基板の配線導体に半田やソケットを介して接続することにより、電子部品が外部電気回路に電気的に接続されることとなる。
かくして、本発明の半田バンプ付き配線基板の製造方法によると、配線基板1の上面に電子部品をその電極が半田バンプ5に当接するようにして載置するとともに、半田バンプ5を溶融させて電子部品の電極と半田接合パッド3とを接合させることにより製品としての電子装置となる。
なお、本発明は、上述の実施形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の製造方法により製造される半田バンプ付き配線基板の実施形態の一例を示す断面図である。 図1に示す半田バンプ付き配線基板の要部拡大断面図である。
符号の説明
1・・・・・絶縁基板
2・・・・・配線導体
3・・・・・半田接合パッド
4・・・・・耐半田樹脂層
4a・・・耐半田樹脂層の開口部
5・・・・・半田バンプ

Claims (5)

  1. 表面にめっき膜から成る半田接合パッドが形成された絶縁基板と、該絶縁基板の表面に被着されており、前記半田接合パッドの中央部を露出させる開口部を有するとともに前記半田接合パッドの外周部を被覆する耐半田樹脂層と、前記開口部内に露出した前記半田接合パッド上に接合された半田バンプとを具備して成る半田バンプ付き配線基板の製造方法であって、前記半田接合パッドとなる領域の中央部にめっき液を外周部よりも多くあててめっきを施すことによって表面が凸面となった半田接合パッドを形成することを特徴とする半田バンプ付き配線基板の製造方法。
  2. 前記凸面の高さが1〜10μmであることを特徴とする請求項1記載の半田バンプ付き配線基板の製造方法。
  3. 前記絶縁基板は樹脂を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の半田バンプ付き配線基板の製造方法。
  4. 前記半田接合パッドは、前記凸面と反対側の表面にビア導体が一体的に形成されており、さらに前記半田接合パッドの外周部が平面視して前記突出部および前記ビア導体よりも外側に延在していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半田バンプ付き配線基板の製造方法。
  5. 前記凸面とそれに連続する前記半田接合パッドの外周部表面との成す角度が鈍角であることを特徴とする請求項4記載の半田バンプ付き配線基板の製造方法。
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