JP2007149988A - レーザーリフトオフ法およびレーザーリフトオフ装置 - Google Patents

レーザーリフトオフ法およびレーザーリフトオフ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より平坦化された剥離面が得られるレーザーリフトオフ法およびレーザーリフトオフ装置を提供すること。
【解決手段】本発明による方法は、基板上に形成された結晶層に該基板側からレーザー光を照射することにより該結晶層を剥離するレーザーリフトオフ法であって、該レーザー光を楕円形にして照射することを特徴とする。本発明による装置は、基板上に形成された結晶層に該基板側からレーザー光を照射することにより該結晶層を剥離するレーザーリフトオフ装置であって、該レーザー光を楕円形にする手段を具備することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板上に形成された結晶層をレーザーで剥離させるレーザーリフトオフ法と、そのような方法に適したレーザーを具備するレーザーリフトオフ装置に関する。
窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体により形成される半導体発光素子の製造方法の製造プロセスにおいて、サファイア基板上に形成されたGaN系化合物結晶層を該サファイア基板の裏面からレーザー光を照射することにより剥離するレーザーリフトオフ技術が知られている。
例えば、サファイア基板上にGaN層を形成し、該サファイア基板の裏面からレーザー光を照射することにより、GaN層を形成するGaNが分解され、該GaN層からサファイア基板を剥離する技術が開示されている(特許文献1)。しかし、特許文献1は、照射するレーザー光の照射密度及びGaN層に吸収され易い波長のレーザー光を例示するに止まっている。また、サファイア基板からGaN系化合物結晶層を効率よく剥離するために、レーザー光の1ショットあたりの面積を大きくし、順次サファイア基板とGaN系化合物結晶層の界面にレーザー光を照射することにより、スループット良くGaN系化合物結晶層を剥離することも行われている。
特開2000−101139号公報
ところで、サファイア基板上に形成されたGaN系化合物結晶層を当該サファイア基板の裏面からレーザー光を照射することにより剥離するためには、GaN系化合物をGaとN2に分解するために必要な閾値以上の照射エネルギーを有するレーザー光を照射する必要がある。ここで、レーザー光を照射した際には、GaNが分解することによりN2ガスが発生することから、当該GaN層にせん断応力が加わり、当該レーザー光の照射領域の境界部において、クラックが生じる場合がある。例えば、図1に示すように、レーザー光の照射領域が点形状または円形状である場合、レーザー光の照射領域の境界が凹凸構造化し、その周辺にクラックが発生してしまう問題がある。特に、数μm以下の厚みのGaN系化合物結晶層を用いて素子を形成する場合には、Ga系化合物結晶層がN2ガス発生によるせん断応力に耐えるための十分な強度を有しない場合もあり、剥離後の表面が凹凸化し、容易にクラックが発生してしまう。さらに、GaN系化合物結晶層のみならず、その上に形成された結晶層にクラックが伝播し、素子そのものが破壊されてしまう場合もあり、微小なサイズの素子を形成する際の問題となっている。クラックが発生した場合、素子が所要の性能を発揮できないことになり、アブレーションにより基板から剥離して形成される素子の歩留まりの低下に繋がる。
したがって、本発明は、上述の問題点を鑑み、基板上に形成された結晶層にクラックを生じさせることなく、該基板から、平坦な剥離面を有する結晶層を剥離することができる剥離方法と、そのような方法に適したレーザーを具備する剥離装置を提供することを目的とする。
本発明は、基板上に形成された結晶層に該基板側からレーザー光を照射することにより該結晶層を剥離するレーザーリフトオフ法であって、該レーザー光を楕円形にして照射することを特徴とする方法を提供する。さらに本発明は、上記方法に適したレーザーリフトオフ装置であって、該レーザー光を楕円形にする手段を具備した装置を提供する。
本発明によると、基板上に形成された結晶層にレーザー光を楕円形にして照射することにより、レーザー光の光強度分布がなだらかになり、レーザー光が照射された領域の境界部における急激な結晶層の分解を抑制することができるため、剥離面を平坦化し、ひいてはクラックの発生を低減することが可能となる。
本発明によると、基板上に形成された結晶層にレーザー光を照射するに際し、該レーザー光を楕円形にして照射する。レーザー光を楕円形にする手段の一例として、シリンドリカルレンズを使用した場合を図2に示す。シリンドリカルレンズによりレーザー光を集光することにより、レーザー光が楕円形になり、その長軸(y軸)方向における光強度分布が、当該短軸(x軸)方向よりなだらかになる。したがって、このように楕円形レーザー光と基板とを、当該楕円の長軸(y軸)方向と略直交する方向(x軸方向)において相対移動させることにより、基板上のレーザー照射領域と非照射領域との境界付近における光強度分布がなだらかになる。このため該境界付近における結晶層の急激な分解が抑制され、よって剥離面を平坦化し、かつ、クラックの発生を低減することができる。
従来法により凸レンズを用いてレーザー光を集光した場合、図1に示したように、x軸、y軸のいずれの方向においても光強度分布が急峻となる。このため基板上のレーザー照射領域と非照射領域との境界付近において、結晶層が分解する際に大きな応力が発生し、剥離面が凹凸化し、クラックが発生しやすい。また、集光レンズを用いることなくデフォーカスしたレーザー光を照射した場合には、レーザー剥離可能な閾値は変化しないのに対して一度にレーザー照射される面積が増加するため、単位時間あたりの放熱が追いつかないことにより良好な剥離が損なわれ得る。本発明によりレーザー光を楕円形にして照射することにより、クラックのない平坦な剥離面を得ることが可能となる。
上述したように、本発明による効果は、レーザー光を楕円形にしたことにより得られるが、特に楕円形の長軸の短軸に対する比率が10以上、好ましくは100以上である場合に、これが顕著となる。
図3に、固定光学系を用いたレーザーリフトオフ装置の模式図を示す。図3に示した装置は、レーザー発振器1、LED2、XYステージ3、ステージ駆動部4、ビームエキスパンダ5、柱状レンズ6、集光レンズ7、CCDカメラ8、ダイクロイックミラー9および反射鏡10を含む。レーザー発振器1から放出されたレーザービーム12は、ビームエキスパンダ5、柱状レンズ6、ダイクロイックミラー9および集光レンズ7を介して集光レーザービーム13となり、ステージ駆動部4により移動するXYステージ3上のLED2の全面を照射する。柱状レンズ6と集光レンズ7を組み合わせることにより、焦点距離をx方向とy方向とで異なるようにし、例えばx方向において強くフォーカスされ、y方向にはデフォーカスされた楕円形レーザー光を形成することができる。
図4に、ビームスキャナを用いたレーザーリフトオフ装置の模式図を示す。図4に示した装置は、レーザー発振器1、LED2、XYステージ3、ステージ駆動部4、ビームエキスパンダ5、柱状レンズ6、CCDカメラ8、反射鏡10、ガルバノスキャナ11およびfθレンズ14を含む。レーザー発振器1から放出されたレーザービーム12は、ビームエキスパンダ5、柱状レンズ6、反射鏡10、ガルバノスキャナ11およびfθレンズ14を介して集光レーザービーム13となり、ステージ駆動部4により移動するXYステージ3上のLED2の全面を照射する。柱状レンズ6とfθレンズ14を組み合わせることにより、焦点距離をx方向とy方向とで異なるようにし、例えばx方向において強くフォーカスされ、y方向にはデフォーカスされた楕円形レーザー光を形成することができる。
本発明に用いられるレーザー発振器としては、結晶層を分解することにより基板から剥離することができるものであれば、いずれのレーザー発振器を用いることができる。そのようなレーザー発振器の例として、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Nd:YAGレーザーおよびYVO4レーザーを挙げることができる。また、レーザー光はパルス光として照射することができ、その場合の周波数としては0.1〜100kHz程度(あるいはパルス長としては1〜100ナノ秒程度)を使用することができる。
基板としては、結晶層が良好に形成でき、かつ、結晶層を分解するために適用な波長のレーザー光を透過するもの、例えばサファイア基板、窒化アルミニウム基板等、を用いることができる。本実施態様では、GaN系化合物の結晶層を良好に成長させることができるように主面がC面であるサファイア基板を用いている。また、本実施態様では、サファイア基板の表面にGaN系化合物の結晶層が形成されている。この結晶層の成長方法は、種々の気相成長方法を挙げることができ、例えば、有機金属化合物気相成長法(MOCVD(MOVPE)法)や分子線エピタキシー法(MBE法)などの気相成長法や、ハイドライト気相成長法(HVPE法)等を用いることができる。その中でもMOCVD法によると、迅速に結晶性の良好なものを得ることができる。MOCVD法では、GaソースとしてTMG(トリメチルガリウム)、TEG(トリエチルガリウム)などのアルキル金属化合物が多く使用され、窒素源としては、アンモニア、ヒドラジンなどのガスが使用される。また、結晶層がn型或いはp型の導電性を有するようにSi、Mgがドープされていても良い。ここで、結晶層の厚みは、微小な素子を形成可能な程度の厚みを有しており、例えば3μmの厚みとなるように結晶層が形成される。また、結晶層上に素子を構成する別の結晶層や電極層が形成されていても良く、結晶層上に形成される別の結晶層を複数層形成しておくこともできる。
このようにGaN系化合物の結晶層の上に発光素子(LED)を構成した積層構造体100の例を図5に示す。サファイア基板110の上に、順に、剥離層としてのGaN系化合物結晶層120、n型AlGaN層130、AlGaN系量子井戸活性層140、p型AlGaN層150、p型GaN層160、p電極層170、導電性接着剤層180および導電性支持体190が積層されている。n型AlGaN層130から導電性接着剤層180までがLED構造部200を構成する。
剥離層としてのGaN系化合物結晶層120は、レーザー照射により融解除去されることの他、サファイア基板110とGaN系化合物結晶層120の上に成長させるn型AlGaN層130、及びそれに引き続いて成長させる各層との間の格子不整合を緩和してミスフィット転位を防止することを目的として設けられる。このGaN系化合物結晶層120の厚さは1nm〜数百μmといった広い範囲で設定することができる。
n型AlGaN層130の材料としては、AlGaN系量子井戸活性層140の材料よりもバンドギャップが大きくなるように設計されたn型AlGaN系化合物半導体が使用される。n型AlGaN層の材料の好適例として、Al組成が30原子%(Ga組成は70原子%)程度のn型AlGaN系化合物半導体が挙げられる。このn型AlGaN系化合物半導体にドープされるn型ドーパントとしては、例えばシラン、テトラエチルシリコン等のSi源が挙げられる。n型ドーパントは、n型AlGaN層のキャリア濃度が2〜3×1018cm-2程度になるような量でドープすればよい。n型AlGaN層の厚さは、一般に1〜2μmの範囲内とすればよい。
AlGaN系量子井戸活性層140の材料としては、例えば波長200〜350nmの深紫外発光が可能なAlGaN系化合物半導体を使用することができる。また、量子井戸活性層の材料は、上記n型AlGaN層130の材料および後述するp型AlGaN層150の材料よりもバンドギャップが小さくなるように設計される。量子井戸活性層は単一量子井戸(SQW)構造であっても多重量子井戸(MQW)構造であってもよい。量子井戸活性層の好適例として、AlxGa1-xN/AlyGa1-yN系量子井戸活性層(x=0.15、y=0.20)であって、膜厚がそれぞれ3nm/8nmであるものを3〜5周期形成させたMQW構造が挙げられる。
p型AlGaN層150の材料としては、上記AlGaN系量子井戸活性層140の材料よりもバンドギャップが大きくなるように設計されたp型AlGaN系化合物半導体が使用される。p型AlGaN層の材料の好適例として、Al組成が24〜30原子%(Ga組成は70〜76原子%)程度のp型AlGaN系化合物半導体が挙げられる。このp型AlGaN系化合物半導体にドープされるp型ドーパントとしては、例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム等のMg源が挙げられる。p型ドーパントは、p型AlGaN層のキャリア濃度が1×1017cm-2程度になるような量でドープすればよい。p型AlGaN層の厚さは、一般に10〜100nmの範囲内とすればよい。
後述するp電極層170との接触抵抗を下げるため、p型GaN層160が積層されている。p型GaN層160の材料としては、上記p型AlGaN層150よりもバンドギャップが大きくなるように設計されたp型GaN系化合物半導体が使用される。例えば、p型GaNの他、上記p型AlGaN層を構成するp型AlGaNとは組成が異なるp型AlGaNを使用してもよい。p型GaN系化合物半導体にドープされるp型ドーパントとしては、例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム等のMg源が挙げられる。p型ドーパントは、p型GaN層のキャリア濃度が5×1017cm-2程度になるような量でドープすればよい。p型GaN層160の厚さは、一般に10〜200nmの範囲内とすればよい。
p電極層170の材料としては、p型GaN層160へ正孔を効率よく注入することができるものであれば特に制限はない。p電極層170の材料の好適例として、Ni/Au、Pt/Pd/Au、Pt、Pd/Ni/Au、Pd/Ag/Au/Ti/Au、Ni/ITO、Pd/Re、Ni/ZnO,Ni(Mg)/Au、Ni(La)/Au等が挙げられる。p電極層の厚さは、一般に20〜3000nmの範囲内とすればよい。
導電性接着剤180としては、例えばAu/Ge系半田を厚さ0.5〜100μm程度で使用することができる。次いで、この導電性接着剤180を介して導電性支持体190を接合させる。導電性支持体190は、サファイア基板除去後に発光素子を支持する役割を担うと共に、p電極層170への電流注入機能をも有する。導電性支持体190の材料としては、GaAs、SiC、Si、Ge、C、Cu、Al、Mo、Ti、Ni、W、Ta、CuW、Au/Ni等が挙げられる。導電性支持体190の厚さは、一般に50〜5000μmの範囲内とすればよい。
本発明によると、サファイア基板110側から所定の波長を有するレーザー光を楕円形にして照射することにより結晶層120を融解させる。レーザーとしては、例えばNd−YAGレーザーの第3高調波(355nm)または第4高調波(266nm)を使用すればよい。このような楕円形レーザー光を、当該楕円の長軸(y軸)方向と直交する方向(x軸方向)において走査しながらサファイア基板側から照射することにより、結晶層120が融解し、これと共にサファイア基板110が容易に除去される。露出されたn型AlGaN層130の表面は平坦化され、またクラックの発生も抑えられる。
例1(比較例)
以下のように本発明による方法によりAlGaN系LEDを製造した。各層の結晶成長に際しては、有機金属気相堆積法(MOCVD)を使用した。また、キャリアガスには水素(H2)を使用した。但し、p層電極と導電性支持体との接合は、後のITO電極の蒸着時の基板温度を高めるため、半田には金ゲルマニウム合金(金:12%)を用いて行った。
所定の結晶成長装置にC面サファイア基板を装填した。Ga源としてトリメチルガリウム(TMG)を、そして窒素源としてアンモニア(NH3)を供給し、温度550℃において、サファイア基板上に厚さ20nmのGaN層を結晶層として成長させた。
続いて、温度を1120℃に上昇させ、Ga源としてTMGを、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)を、窒素源としてNH3を、そしてn型ドーパント源としてテトラエチルシリコン(TESi)を供給し、GaN層の上に厚さ1μmのn型Al0.3Ga0.7N層を成長させた。
続いて、温度を1120℃に維持したまま、Ga源としてTMGを、Al源としてTMAを、そして窒素源としてNH3を供給するに際し、TMGとTMAの流量を変更することにより、n型Al0.3Ga0.7N層の上に8nm厚のAl0.2Ga0.8N障壁層と3nm厚のAl0.15Ga0.85N井戸層が5周期からなるAlGaN系多重量子井戸活性層を成長させた。
続いて、温度を1120℃に維持したまま、Ga源としてTMGを、Al源としてTMAを、窒素源としてNH3を、そしてp型ドーパント源としてビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CP2Mg)を供給し、AlGaN系多重量子井戸活性層の上に厚さ40nmのp型Al0.3Ga0.7N層を成長させた。
続いて、温度を1080℃とし、Ga源としてTMGを、窒素源としてNH3を、そしてp型ドーパント源としてCP2Mgを供給し、p型Al0.3Ga0.7N層の上に厚さ40nmのp型GaN層を成長させた。
続いて、結晶成長装置から上記結晶成長法で形成した半導体積層体を取り出し、電気炉(真空理工株式会社製:HPC−5000)で、窒素雰囲気中30分、850℃でp型化の活性化アニールを行った。次いで、活性化アニールを行った後、70℃の王水で10分間表面処理を行った積層体を蒸着装置(アネルバ株式会社製:型式VI−43N)に装着し、p型GaN層の上に厚さ20nmのNiと厚さ700nmの金を連続して蒸着した。蒸着後、積層体を蒸着装置から取り出し、電気炉(真空理工株式会社製:HPC−5000)で、450℃5分間、窒素含有量80%および酸素含有量20%の混合ガス雰囲気中でアニールを行いp型電極を形成した。p型電極を形成後、張り合わせ工程のために、積層体を適当なサイズに切断した。積層体をサポートする厚さ350μmのGaAsからなる導電性支持体を適当なサイズに切断した後、アセトン、メタノール、超純水で洗浄し、乾燥させた。乾燥後、支持体の上に厚さ40μmの金ゲルマニウム合金(金:12%)を配置し、その後積層体のp型電極面を下にして配置し、電気炉(真空理工株式会社製:HPC−5000)で、窒素雰囲気中、450℃で5分間加熱を行い積層体と支持体を接合させた。
次いで、得られた積層体をサファイア基板を上向きにしてXYステージ上に配置した。XYステージを30mm/秒で移動させながら、サファイア基板側から、直径20μmのスポット状にフォーカスしたQスイッチLD励起Nd:YVO4レーザー(スペクトラフィジックス株式会社製:型式BL6S−266Q)(波長266nm)を順次照射してGaN層を融解させた。その後、半導体積層体を約50℃に加熱してサファイア基板を除去した。
サファイア基板の除去により露出されたn型AlGaN層の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した写真を図6に示す。剥離表面には金属Ga粒子以外に縁取りされた突起物が存在していた。
例2(発明例)
サファイア基板側から順次照射するQスイッチLD励起Nd:YVO4レーザー(波長266nm)を、シリンドリカルレンズで楕円形(長軸径600μm:短軸径3.5μm)にフォーカスして照射したことを除き、例1と同様にしてサファイア基板を除去した。その際、積層体を載せたXYステージを、当該楕円の長軸方向と略直交する方向において移動させた。
サファイア基板の除去により露出されたn型AlGaN層の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した写真を図7に示す。剥離表面には金属Ga粒子以外に何も認められず、表面が平坦であることが観測された。
例3(比較例)
サファイア基板側から照射するQスイッチLD励起Nd:YVO4レーザー(波長266nm)を、デフォーカスして円形(直径100μm)で照射したことを除き、例1と同様にしてサファイア基板を除去した。
サファイア基板の除去により露出されたn型AlGaN層の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した写真を図8に示す。レーザーの多重照射により加熱されて剥離層の一部が浮き上がったことが観測された。
例4(発明例)
例2で得られた露出されたn型AlGaN層の表面をCMP法で研磨した。次いで、レーザー堆積装置(日本真空株式会社製)を用い、SnO2とIn23をSn含有量が15質量%となるように混合した混合物から、温度800℃において、n型Al0.3Ga0.7N層の上に厚さ300nmの高錫濃度ITO電極からなるn層電極を蒸着した。
ITO電極を堆積させて得られたLEDに電流10mAを注入して発光スペクトルを測定したところ、図9に示したように、例2で得られたLEDは深紫外光域の波長320nm付近にピークを有することがわかった。
従来の凸レンズにより集光されたレーザー光の模式図と光強度分布を示すグラフである。 シリンドリカルレンズにより集光されたレーザー光の模式図と光強度分布を示すグラフである。 固定光学系を用いたレーザーリフトオフ装置の模式図である。 ビームスキャナを用いたレーザーリフトオフ装置の模式図である。 結晶層の上にLEDを構成した積層構造体の一例を示す略横断面図である。 例1で得られたn型AlGaN層の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 例2で得られたn型AlGaN層の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 例3で得られたn型AlGaN層の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 例4で得られたLEDの発光スペクトルを示すグラフである。
符号の説明
1 レーザー発振器
2 LED
3 XYステージ
4 ステージ駆動部
5 ビームエキスパンダ
6 柱状レンズ
7 集光レンズ
8 CCDカメラ
9 ダイクロイックミラー
10 反射鏡
11 ガルバノスキャナ
12 レーザービーム
13 集光レーザービーム
14 fθレンズ
100 積層構造体
110 サファイア基板
120 剥離層としてのGaN系化合物結晶層
130 n型AlGaN層
140 AlGaN系量子井戸活性層
150 p型AlGaN層
160 p型GaN層
170 p電極層
180 導電性接着剤層
190 導電性支持体
200 LED構造部

Claims (6)

  1. 基板上に形成された結晶層に該基板側からレーザー光を照射することにより該結晶層を剥離するレーザーリフトオフ法であって、該レーザー光を楕円形にして照射することを特徴とする方法。
  2. 該楕円形レーザー光と基板とを、当該楕円の長軸方向と略直交する方向において相対移動させながら照射する、請求項1に記載の方法。
  3. 該レーザー光を楕円形にするためにシリンドリカルレンズを用いる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 該楕円形の長軸の短軸に対する比率が10以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 基板上に形成された結晶層に該基板側からレーザー光を照射することにより該結晶層を剥離するレーザーリフトオフ装置であって、該レーザー光を楕円形にする手段を具備した装置。
  6. 該手段がシリンドリカルレンズである、請求項5に記載の装置。
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