JP2007149413A - 燃料電池用のセパレータ - Google Patents

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Seiji Sano
誠治 佐野
Takashi Kajiwara
▲隆▼ 梶原
Hiromichi Sato
博道 佐藤
Yutaka Hotta
裕 堀田
Fuminari Shizuku
文成 雫
Yoshifumi Ota
佳史 大田
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Abstract

【課題】燃料電池からの流体の漏洩を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】積層された複数のプレートを有するプレート積層体を備えたセパレータを用いる。ここで、プレート積層体は、内部に、複数のプレートのうちの2以上のプレートによって囲まれる流体流路を有し、プレート積層体の各プレートは、流体流路をシールするように互いに接合されている。また、セパレータは、さらに、当該セパレータが有するプレート積層体における各プレートの位置ずれを防止するための固定部材を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池用のセパレータに関するものである。
近年、燃料電池が普及しつつある。燃料電池としては、電解質膜をアノードとカソードとで挟んだ接合体を、セパレータを介在させて、複数積層した燃料電池スタックが知られている。セパレータの中には、その内部に、冷却媒体(水や空気)や発電に利用されるガス(水素ガスや空気)等の流体が流れる流路を有するものがある。このようなセパレータとして、3枚のプレートを備えるセパレータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−6104号公報
ところで、燃料電池は種々の状況下で利用され得るので、燃料電池には種々の力が加わり得る。例えば、燃料電池が車両の駆動源として利用される場合には、車両の加速や減速による力が燃料電池に加わる。また、車両衝突などの非常時には、さらに強い力が燃料電池に加わり得る。以上の結果、燃料電池を構成する部材の位置ズレや接合部分の剥離等の不具合が生じて流体が漏洩する可能性があった。
なお、このような問題は、燃料電池が車両等の移動体に搭載されている場合に限らず、据え置き型燃料電池にも共通する問題であった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池からの流体の漏洩を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、この発明による第1の態様に係るセパレータは、燃料電池用のセパレータであって、積層された複数のプレートを有するプレート積層体を備え、前記プレート積層体は、内部に、前記複数のプレートのうちの2以上のプレートによって囲まれる流体流路を有し、前記プレート積層体の各プレートは、前記流体流路をシールするように互いに接合されており、前記セパレータは、さらに、当該セパレータが有する前記プレート積層体における各プレートの位置ずれを防止するための固定部材を有する。
このセパレータによれば、プレートが接合されるとともに、さらに、固定部材によって固定されるので、燃料電池からの流体の漏洩を抑制することができる。
上記セパレータにおいて、前記固定部材は、前記各プレートを貫通する貫通部分を含むことが好ましい。
この構成によれば、貫通部分が、各プレートから積層面に平行な方向の力を受けることが可能であるので、各プレートの位置が積層面に沿ってずれることが抑制され、プレートの位置ズレに起因する流体の漏洩を抑制することができる。
上記各セパレータにおいて、前記固定部材は、前記プレート積層体の周辺部分に全周にわたって配置された複数のリベットを含むこととしてもよい。
この構成によれば、セパレータの全周が固定されるので、セパレータの強度が向上し、セパレータからの流体の漏洩を抑制することができる。
また、この発明による第2の態様に係る燃料電池は、上述した第1の態様に係るセパレータと、前記セパレータに接するとともに電解質層を含む単セルと、が積層された燃料電池スタックを備え、前記プレート積層体の一方の表面に位置する表面プレートは、前記流体流路に通じる開口を有し、前記燃料電池スタックは、さらに、前記表面プレートの表面の所定位置に押し当てられるとともに、前記開口を流れる流体の漏洩を防止するためのシール部材を有し、前記固定部材は、前記表面プレートの表面に突出する突出部分を含み、前記突出部分は、前記シール部材の位置が前記表面プレートの表面に沿って前記所定位置からずれた状態において前記シール部材に接触する位置に配置されている。
この燃料電池によれば、シール部材の位置がずれた状態において突出部分がシール部材に接触するので、シール部材の位置がさらにずれることが抑制され、シール部材の位置ズレに起因する流体の漏洩を抑制することができる。
上記燃料電池において、前記突出部分は、前記表面プレートにおける前記シール部材と接触する領域のうちの1つの連続した領域である連続接触領域と、前記表面プレートを積層方向に沿って見たときの外郭のうちの前記連続接触領域に最も近い部分との間に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、連続接触領域が表面プレートの外にはみ出ることが突出部分によって抑制されるので、流体の漏洩を適切に抑制することができる。
上記各燃料電池において、前記突出部分は4つの異方向突出部分を含み、前記各異方向突出部分は、前記表面プレートの表面に沿った方向のうちの90度ずつ異なる4方向への位置ズレをそれぞれ抑制することが好ましい。
この構成によれば、表面プレートの表面に沿った任意の方向へのシール部材の位置ズレが抑制されるので、流体の漏洩を適切に抑制することができる。
上記燃料電池において、前記固定部材は、前記プレート積層体の一方の表面上から反対側の表面上を通って再び前記一方の表面上へ至る4つのワイヤを含み、前記各ワイヤは、前記各異方向突出部分をそれぞれ含むこととしてもよい。
この構成によれば、燃料電池の製造が容易となる。
なお、この発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、セパレータ、そのセパレータを備えた燃料電池、その燃料電池を備えた車両等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池用のセパレータの構成を示す分解斜視図である。このセパレータ30は、カソード側プレート31と、アノード側プレート32と、これらのプレート31、32の間に挟まれる中間プレート33と、を備えている。これら3枚のプレートは、いずれもステンレス鋼製の矩形薄板状部材であり、積層方向(厚さ方向)に沿って見た各プレートの外郭形状は同じである。また、これら3枚のプレートは、カソード側プレート31、中間プレート33、アノード側プレート32の順に重ね合わされて拡散接合により接合される。これら3枚のプレートは、いずれも凹凸のない平坦な表面を有すると共に、各々、所定の位置に所定形状の流路用の穴を有している(図示省略。後述)。
また、各プレート31、32、33は、8つの固定用穴HLを有している。これら8つの穴HLのプレート内における位置、すなわち、積層方向D1(厚さ方向)に沿って見た各穴HLの位置は、各プレートに共通である。その結果、各プレートの8つの穴HLは、各プレートが接合された状態において、全プレートを貫通する8つのセパレータ貫通穴SH1〜SH8を形成する。
各セパレータ貫通穴SH1〜SH8は、セパレータ30(各プレート)の周辺部分に設けられている。特に、図1の例では、セパレータ30の四辺のそれぞれの近傍に、2つのセパレータ貫通穴が辺に沿って並ぶように設けられている。これらのセパレータ貫通穴SH1〜SH8には、ワイヤ101〜104が挿入されている。
第1ワイヤ101は、セパレータ30の四辺のうちの一つの辺の近傍に設けられた2つのセパレータ貫通穴SH1、SH2のそれぞれを通るループ形状を有している。第1ワイヤ101は、各貫通穴SH1、SH2のそれぞれにおいて、他方の穴に向かって折り返している。この第1ワイヤ101は、堅く締められ、そして、セパレータ30のこの周辺部分において、各プレート31、32、33を固定する。他のワイヤ102、103、104についても同様である。これらの4本のワイヤ101〜104は、プレート31、32、33を、セパレータ30の四辺近傍においてそれぞれ固定する。具体的には、第3ワイヤ103は、第1ワイヤ101近傍の辺と対向する辺の近傍の貫通穴SH5、SH6を通るループ形状を有し、第2ワイヤ102は、他の2辺の内の一方の辺の近傍の貫通穴SH3、SH4を通るループ形状を有し、第4ワイヤ104は、他方の辺の近傍の貫通穴SH7、SH8を通るループ形状を有している。
なお、ワイヤ101〜104の材料としては任意の材料を採用可能である。例えば、ステンレス鋼を用いてもよい。また、ワイヤ101〜104を締める方法としては、任意の方法を採用可能である。例えば、ワイヤの一端と他端とを引っ張った状態で、一端と他端とを溶接によって接合してもよい。また、ターンバックルを用いてワイヤの一端と他端とを連結してもよい。
図2は、セパレータ30(図1)を適用した燃料電池900の概略構成を表わす断面図である。図3は、図2の右上の破線で囲んだX領域を拡大して示す説明図である。これらの断面図は、図1におけるセパレータ30の長手方向に沿ったA−A断面に相当する。本実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池である。また、この燃料電池は、単セルを複数積層したスタック構造を有している。すなわち、本実施例の燃料電池は、図2に示すように、複数の単セル10を備えると共に、各々の単セル10間にセパレータ30を介在させつつ単セル10を積層させた構造を有している。
図2に示すように、単セル10は、電解質膜を含むMEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)12と、MEA12の外側に配設された第2ガス拡散層14,15を備える。また、図3に示すように、MEA12は、電解質膜20と、電解質膜20を間に挟んでその表面に形成された触媒電極であるカソード22およびアノード24と、上記触媒電極のさらに外側に配設された第1ガス拡散層26,28とを備えている。
電解質膜20は、例えば固体高分子電解質(例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂)で構成されている。カソード22およびアノード24は、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金、あるいは白金と他の金属から成る合金を備えている。第1ガス拡散層26,28は、カーボン製の多孔質部材であり、例えばカーボンクロスやカーボンペーパによって形成される。触媒電極を表面に形成した電解質膜20と第1ガス拡散層26,28とは、プレス接合により一体化されてMEA12となる。
第2ガス拡散層14,15は、発泡金属や金属メッシュなどの金属製多孔質体によって形成されており、本実施例では、チタン製の多孔質体を用いている。また、第2ガス拡散層14,15は、MEA12とセパレータ30との間に形成される空間全体を占めている。MEA12には、アノード側の第2ガス拡散層15を介して燃料ガス(水素含有ガス)が供給される。また、MEA12には、カソード側の第2ガス拡散層14を介して酸化ガス(酸素含有ガス)が供給される。
ここで、MEA12の外周部分には、シール部16が接合されている。シール部16は、例えば、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム等の絶縁性樹脂材料によって形成されている。このようなシール部16は、例えば、金型のキャビティ内にMEA12の外周部が収まるようにMEA12を配置し、上記樹脂材料をキャビティ内に射出成形することによって形成できる。こうすることで、MEA12とシール部16とが隙間なく接合され、酸化ガスと燃料ガスが接合部分から漏れ出すことを防止できる。なお、シール部16は、電解質膜20を保持する機能も有している。また、シール部16は、隣り合うセパレータ30の間に挟まれて所定の位置に保持される。
また、図3には、第1ワイヤ101が示されている。第1ワイヤ101は、カソード側プレート31の表面に突出した突出部分101aと、アノード側プレート32の表面に突出した突出部分101bと、各プレート31、32、33の穴(図示せず)を貫通する貫通部分101cと、を有している。図示しない他のワイヤ102、103、104についても、同様である。
図4は、MEA12と一体形成されたシール部16の概略構成を表わす平面図である。図4に示すように、シール部16は、矩形薄板状部材であり、周辺部分に設けられた6つの穴40〜45と、中央部に設けられてMEA12が組み込まれる略四角形の穴46とを有している。シール部16の四辺のうちの一つの辺の近傍には、その辺に沿って延びる穴40が形成されている。また、対向する辺の近傍には、その辺に沿って延びる穴41が形成されている。さらに、他の2辺のうちの一方の辺の近傍には、その辺に沿って延びる穴42、44が形成され、他方の辺の近傍には、その辺に沿って延びる穴43、45が形成されている。
なお、シール部16は、図2、図3に示すように所定の凹凸形状を有しており、上述の7つの穴40〜46を取り囲む位置に設けられた凸部で、隣接するセパレータ30と接触する(以下、シール部16に接するプレート31、32のことを「表面プレート31、32」とも呼ぶ)。図4では、シール部16とセパレータ30との接触部分にハッチングが付されている。接触部分は、7つの閉じた連続なループ接触部分40s〜46sを含み、これらのループ接触部分40s〜46sは、穴40〜46をそれぞれ取り囲んでいる。また、シール部16は、弾性を有する樹脂材料を用いて形成されている。燃料電池内で積層方向に押圧力が加えられることにより、シール部16は接触部分でセパレータ30に押し当てられ、各穴40〜46をシールする。なお、後述するように、6つの穴40〜45は、セパレータ30にも設けられている。従って、6つのループ接触部分40s〜45sは、セパレータ30とシール部16とを連通する6つの穴40〜45を、それぞれシールする。例えば、穴40は、ループ接触部分40sによってシールされる(図3)。
また、図4では、シール部16内部に埋め込まれているMEA12の外周線が、点線で示されている。ここで、シール部16と一体化されたMEA12における外部に露出している部分(すなわち、ループ接触部分46sで囲まれた部分)を「集電領域CA」と呼ぶ。第2ガス拡散層14,15は、集電領域CAと略同一形状に形成されており、シール部16の集電領域CAに嵌め込まれる(図2)。カソード側の第2ガス拡散層14は、カソード側第1ガス拡散層26とカソード側プレート31とに接する。アノード側の第2ガス拡散層15は、アノード側第1ガス拡散層28とアノード側プレート32とに接する。
さらに、図4には、各ワイヤ101〜104と、セパレータ30とが点線で示されている。第1ワイヤ101は、1つの連続した接触部分であるループ接触部分40sと、セパレータ30の外郭(すなわち、シール部16と接触するプレート31、32の外郭)のうちのループ接触部分40sに最も近い部分である上辺との間に位置している。従って、燃料電池に強い力が加わり、シール部16の位置が上方向にずれようとした場合には、シール部16の内のループ接触部分40sを形成する部分(図3:凸部分16a)が第1ワイヤ101の突出部分101aに接触するので、シール部16の上方向への位置ズレが抑制される。同様に、反対側の凸部分16bも突出部分101bに接触するので、さらに、シール部16の上方向への位置ズレが抑制される。以上の結果、ループ接触部分40sがセパレータ30の外にはみ出ることが抑制されるので、穴40のシールが不完全となることが抑制される。また、シール部16全体の位置ズレが抑制されるので、穴40に限らず全ての穴40〜45のシールが不完全となることが抑制される。
他のワイヤ102〜104も、同様に、シール部16の位置ズレを抑制する。具体的には、図4に示すように、第2ワイヤ102は、連続なループ接触部分42s、44sと、セパレータ30の外郭のうちのこれらの部分42s、44sに最も近い部分である左辺との間に位置している。従って、第2ワイヤ102は、シール部16の左方向への位置ズレを抑制する。第3ワイヤ103は、連続なループ接触部分41sと、セパレータ30の外郭のうちのこの部分41sに最も近い部分である下辺との間に位置している。従って、第3ワイヤ103は、シール部16の下方向への位置ズレを抑制する。第4ワイヤ104は、連続なループ接触部分43s、45sと、セパレータ30の外郭のうちのこれらの部分43s、45sに最も近い部分である右辺との間に位置している。従って、第4ワイヤ104は、シール部16の右方向への位置ズレを抑制する。
図5は、カソード側プレート31の形状を示す平面図である。図6は、アノード側プレート32の形状を示す平面図である。図7は、中間プレート33の形状を示す平面図である。カソード側プレート31、アノード側プレート32は、いずれも、その周辺部分において、シール部16(図4)と同様の位置に、6つの穴40〜45を備えている。これらの6つの穴40〜45は、スタック構造を形成するために各薄板状部材が積層された際に互いに重なり合って、燃料電池内部において積層方向に流体を導くマニホールドを形成する。なお、中間プレート33は、上記6つの穴40〜45のうち、2つの穴44,45を有していない。この代わりに、中間プレート33には、後述する複数の冷媒孔58が、これらの穴44,45と対向するように設けられている。
各薄板状部材16、31、32、33(図4〜図7)が備える穴40は、酸化ガスを各単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドを形成する(図中、O2 inと表わす)。カソード側プレート31(図5)は、さらに、穴40の近傍に、穴40よりも小さく、穴40に沿って配置された複数の連通孔50を備えている。これらの連通孔50は、集電領域CAと対向している。一方、中間プレート33(図7)においては、穴40の形状が他のプレート31、32とは異なっている。中間プレート33の穴40の集電領域CA側の辺は、集電領域CAへ延びる複数の延長部分を有している。以下、この延長部分を、連通部54と呼ぶ。これらの連通部54は、各連通孔50(図5)と対向するようにそれぞれ配置されている。これらの連通部54は、中間プレート33とカソード側プレート31とが積層されたときに連通孔50(図5)と重なり合って、穴40(酸化ガス供給マニホールド)と連通孔50とを連通する。穴40(酸化ガス供給マニホールド)を流れる酸化ガスは、連通部54(図7)と連通孔50(図5)とを介して、第2ガス拡散層14(図2)に流入する。このように、連通部54(図7)は、3枚のプレート31、32、33に囲まれた酸化ガス流路を形成する。第2ガス拡散層14に供給された酸素は、カソード22における電気化学反応に利用される。
同様に、各薄板状部材16、31、32、33(図4〜図7)が備える穴41は、各単セルから排出された酸化ガスを外部へ導く酸化ガス排出マニホールドを形成する(図中、O2 outと表わす)。カソード側プレート31(図5)は、穴41の近傍に、穴41に沿って配置された複数の連通孔51を備えている。これらの連通孔51は、集電領域CAと対向している。一方、中間プレート33(図7)の穴41は、穴40と同様に、連通部55を有している。この連通部55は、酸化ガス排出マニホールド(穴41)と連通孔51とを連通する。第2ガス拡散層14(図2)を通過した酸化ガスは、連通孔51(図5)と連通部55(図7)とを介して、穴41(酸化ガス排出マニホールド)へ排出される。
また、各薄板状部材16、31、32、33(図4〜図7)が備える穴42は、燃料ガスを各単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドを形成する(図中、H2 inと表わす)。アノード側プレート32(図6)は、さらに、穴42の近傍に、穴42よりも小さく、穴42に沿って配置された複数の連通孔52を備えている。これらの連通孔52は、集電領域CAと対向している。一方、中間プレート33(図7)においては、穴42は、他の穴40、41と同様に、連通孔52(図6)に連通する連通部56を含んでいる。穴42(燃料ガス供給マニホールド)を流れる燃料ガスは、連通部56(図7)と連通孔52(図6)とを介して、第2ガス拡散層15(図2)に流入する。第2ガス拡散層15に供給された水素は、アノード24における電気化学反応に利用される。
同様に、各薄板状部材16、31、32、33(図4〜図7)が備える穴43は、各単セルから排出された燃料ガスを外部へ導く燃料ガス排出マニホールドを形成する(図中、H2 outと表わす)。アノード側プレート32(図6)は、穴43の近傍に、穴43に沿って配置された複数の連通孔53を備えている。これらの連通孔53は、集電領域CAと対向している。一方、中間プレート33(図7)の穴43は、穴42と同様に、連通部57を有している。この連通部57は、燃料ガス排出マニホールド(穴43)と連通孔53(図6)と連通する。第2ガス拡散層15(図2)を通過した燃料ガスは、連通孔53(図6)と連通部57(図7)とを介して、穴43(燃料ガス排出マニホールド)へ排出される。
また、各薄板状部材16、31、32(図4〜図6)が備える穴44は、冷却水などの冷媒を各セパレータ30内に分配する冷媒供給マニホールドを形成する(図中、水 inと表わす)。同様に、穴45は、各セパレータ30から排出された冷媒を外部へ導く冷媒排出マニホールドを形成する(図中、水 outと表わす)。中間プレート33(図7)は、集電領域CAと対向する部分を横切るとともに互いに平行に形成された細長い複数の冷媒孔58を備えている。これらの冷媒孔58の各端部は、各プレート31、32、33が積層されたときに、穴44、45とそれぞれ重なり合う。冷媒供給マニホールド(穴44)を流れる冷媒は、冷媒孔58を介して、冷媒排出マニホールド(穴45)へ流れる。このように、冷媒孔58は、3枚のプレート31、32、33に囲まれた冷媒流路を形成する。
なお、上述したように、各プレート31、32、33は、それぞれ平板を用いて形成されているので、所定の穴を有する各プレート31、32、33の加工は簡単である。また、内部に流体流路を有するセパレータ30の形成には、これらのプレートを接合すればよいので、セパレータ30の製造が簡単である。
以上のように、第1実施例のセパレータ30では、各プレート31、32、33が接合されているので、これらのプレート31、32、33によって囲まれた流体流路(例えば、酸化ガス供給マニホールド(図4〜図7:穴40)や酸化ガス流路(図7:連通部54))から流体が漏洩することが防止される。さらに、このセパレータ30では、各プレート31、32、33が、ワイヤ101〜104によって締められているので、各プレート31、32、33の位置ズレや接合部分の剥離に対する耐久性を向上させることができる。特に、第1実施例のセパレータ30では、各ワイヤ101〜104は、全てのプレート31、32、33を貫通する貫通部分(例えば、図3の貫通部分101c)を有している。この貫通部分は、各プレート31、32、33から、積層面(接合面)に平行な方向の力を受けることが可能である。その結果、各プレート31、32、33の位置が、積層面に平行な方向にずれることが抑制される。以上の結果、第1実施例のセパレータ30では、各プレート31、32、33の位置ズレや剥離が抑制され、その結果、セパレータ30内部の流路からの流体の漏洩が抑制される。
また、第1実施例では、セパレータ30に、セパレータ30表面の開口(穴40〜45)をシールするシール部16(ループ接触部分40s〜45s)が押し当てられる。一方、各ワイヤ101〜104は、セパレータ30の表面に突出した突出部分(例えば、図3の突出部分101a、101b)を、それぞれ有している。ここで、各ワイヤ101〜104の配置は、シール部16の位置がセパレータ30の表面に沿ってずれた状態において、突出部分がシール部16に接触するように、設定されている。従って、シール部16の位置がさらにずれることが抑制される。特に、第1実施例では、図4に示すように、各ワイヤ101〜104は、各ループ接触部分40s〜45sと、セパレータ30の外郭の内のその接触部分に最も近い部分との間に、それぞれ配置されている(例えば、第1ワイヤ101は、ループ接触部分40sと、ループ接触部分40sに最も近い上辺との間に設けられている)。その結果、接触部分がセパレータ30の外にはみ出ることが抑制される。さらに、4つのワイヤ101〜104は、90度ずつ異なる4方向への位置ズレ(図4における上下左右)を、それぞれ抑制する。その結果、シール部16の位置が、セパレータ30の表面に沿った任意の方向へずれることが抑制される。以上の結果、第1実施例のセパレータ30では、シール部16の位置ズレに起因する流体の漏洩を抑制することができる。
また、第1実施例では、各ワイヤ101〜104が、各プレート31、32、33を固定し、さらに、シール部16の位置ズレ抑制する突出部分を含んでいる。従って、突出部分を、各プレートを固定するワイヤとは別の部材として構成する場合と比べて、セパレータ30の製造が容易となる。
B.第2実施例:
図8は、第2実施例におけるカソード側プレートの形状を示す平面図である。図5に示す第1実施例との差異は、カソード側プレート31aの四辺のそれぞれの近傍に、3以上の固定用穴HL1〜HL4が辺に沿って並ぶように設けられている点だけである。他の構成は、図5に示すカソード側プレート31と同じである。
積層方向に沿って見たときに、カソード側プレート31aの上辺の近傍に設けられた複数の第1穴HL1は、図5の例で第1ワイヤ101と対向していた部分に配置されている。同様に、左辺近傍に設けられた複数の第2穴HL2は、第2ワイヤ102と対向していた部分に配置され、下辺近傍に設けられた複数の第3穴HL3は、第3ワイヤ103と対向していた部分に配置され、右辺近傍に設けられた複数の第4穴HL4は、第4ワイヤ104と対向していた部分に配置されている。
また、図8には、シール部とカソード側プレート31aとの接触部分40s〜46sが、ハッチングによって示されている。第2実施例におけるシール部の構成は、図4に示す第1実施例のシール部16と同じである。従って、接触部分の形状は図4の例と同じである。
なお、図示は省略するが、第2実施例では、アノード側プレートと中間プレートとのそれぞれにも、カソード側プレート31aと同じ位置に固定用穴HL1〜HL4が設けられている。各プレートの固定用穴HL1〜HL4は、図1に示す第1実施例と同様に、各プレートが接合された状態において、全プレートを貫通するセパレータ貫通穴を形成する。
図9は、第2実施例における燃料電池の概略構成を示す断面図である。この断面図は、図8におけるカソード側プレート31aの長手方向に沿ったB−B断面に相当する。また、図9には、図3と同様の断面の一部が示されている。図3に示す燃料電池900との差異は、ワイヤの代わりにリベット110が用いられている点だけである。
図中の左上には、セパレータ貫通穴SHaが示されている。このセパレータ貫通穴SHaは、カソード側プレート31aと、アノード側プレート32aと、中間プレート33aとのそれぞれに設けられている第1穴HL1が繋がったものである。このセパレータ貫通穴SHaには、リベット110が挿入されている。このリベット110によって、3枚のプレート31a、32a、33aが固定される。セパレータ30aの他の位置の穴HL1〜HL4(図8参照)についても、同様に、リベットによって各プレート31a、32a、33aが固定される(図示省略)。
また、リベット110は、カソード側プレート31aの表面に突出した突出部分110aと、アノード側プレート32aの表面に突出した突出部分110bと、各プレート31a、32a、33aを貫通する貫通部分110cと、を有している。突出部分110a、110bは、図3の突出部分101a、101bと同様に、シール部16に接触することによって、シール部16の上方向への位置ズレを抑制する。他の位置(図8)のリベットについても同様である。
このように、第2実施例のセパレータ30aでは、第1実施例のセパレータ30よりも多くの数のセパレータ貫通穴(例えば、図9のセパレータ貫通穴SHa)に、リベットが打たれている。その結果、各プレート31a、32a、33aの位置ズレや接合部分の剥離がさらに抑制され、その結果、セパレータ30a内部の流路からの流体の漏洩がさらに抑制される。
また、第2実施例のセパレータ30aでは、積層方向に沿って見たときに、第1実施例において4つのワイヤ101〜104(図5)のそれぞれと対向していた部分に、ワイヤの代わりに複数のリベットが打たれる(図8。穴HL1〜HL4)。すなわち、これらのリベットの突出部分(例えば、図9の突出部分110a、110b)は、シール部の位置がセパレータの表面に沿ってずれた状態において、シール部材に接触する位置に配置されている。従って、これらのリベットの突出部分(例えば、図9の突出部分110a、110b)は、第1実施例の各ワイヤ101〜104と同様に、シール部16の位置ズレを抑制する。従って、第2実施例のセパレータ30aは、第1実施例のセパレータ30と同様に、シール部16の位置ズレに起因して流体が漏洩することが抑制される。
C.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
図1に示す第1実施例において、ワイヤがループ形状を有していなくてもよい。図10は、セパレータの変形例の構成を示す断面図である。この図中では、ワイヤ120にハッチングが付されている。また、各プレート31、32、33の詳細な構成の図示は省略されている。このセパレータ30bでは、ワイヤ120は、C字形状を有しており、ステープラーのように3枚のプレート31、32、33をとめている。
また、固定用穴HLを用いずに、ワイヤによって各プレート31、32、33を固定してもよい。図11は、セパレータの変形例の構成を示す断面図である。図10との差異は、ワイヤ130が、セパレータ30cの貫通穴を通らずにセパレータ30cの外周を囲むループ形状を有している点だけである。この例では、各プレート31、32、33の固定用穴HLを省略可能である。
いずれの場合も、ワイヤの位置は、上述の第1実施例のワイヤ101〜104と同様に、シール部(図示せず)の位置がセパレータの表面に沿ってずれた状態において、ワイヤの突出部分がシール部に接触するように、設定されることが好ましい。こうすれば、シール部の位置ズレを抑え、シール部の位置ズレによって流体が漏洩することを抑制することができる。
変形例2:
上記各実施例において、固定用穴HLの数は任意に設定可能である。ただし、矩形の4つの辺のそれぞれの近傍に少なくとも2以上の穴HLを設けることが好ましい。こうすれば、各プレートの位置ズレや接合部分の剥離に対する耐久性を向上させることができる。また、図8の例のように、セパレータの周辺部分の全周にわたって固定用穴が設けられていることが好ましい。こうすれば、セパレータの全周を固定することができるので、セパレータの強度向上が容易となる。さらに、セパレータの周辺部分に固定部材(例えば、ワイヤやリベット)の突出部分を配置することも容易となる。その結果、シール部がセパレータの外にはみ出ることの抑制が容易となり、流体の漏洩抑制も容易となる。
変形例3:
上記各実施例において、固定部材としては、ワイヤ(図1:ワイヤ101〜104)やリベット(図9:リベット110)に限らず、セパレータを構成するために積層される複数の部材を固定し、各部材の位置ズレを抑制する任意の部材を採用可能である。例えば、ボルトとナットとを固定部材として採用してもよい。この場合には、ボルトをセパレータ貫通穴(例えば、図9のセパレータ貫通穴SHa)に貫通させて、ナットを締めればよい。また、固定部材の材料としても、種々の材料を採用可能である。例えば、ステンレス鋼を採用してもよく、また、カーボンを採用してもよい。
また、固定部材としては、セパレータを構成するために積層される複数のプレート(例えば、図1のプレート31、32、33)を貫通するものに限らず、これらのプレートを貫通せずにプレートを固定するものであってもよい。図12は、セパレータの変形例の構成を示す断面図である。図11の例との差異は、ワイヤ130の代わりにクリップ140が採用されている点だけである。このクリップ140は、C字形状を有し、3枚のプレート31、32、33の接合体の端部を挟んでいる。このセパレータ30dでは、各プレートの固定用穴HLを省略することができる。ただし、固定部材が、貫通部分を含むことが好ましい。こうすれば、各プレートの積層面に沿った位置ズレを、さらに抑制し、流体が漏洩することを抑制できる。
また、固定部材の位置としては、シール部材の位置がずれた状態で固定部材の突出部分とシール部材とが接触する位置に限らず、他の任意の位置を設定可能である。ただし、固定部材の突出部分と位置のずれたシール部材とが接触する位置に固定部材を配置すれば、シール部材の位置ズレを抑制し、流体の漏洩を抑制できる。
また、セパレータを積層方向に沿って見たときの固定部材の位置は、連続接触領域と、表面プレートの外郭のうちのその連続接触領域に最も近い部分との間に限らず、他の任意の位置を採用可能である。ここで、連続接触領域とは、シール部材と表面プレートとが接触する領域のうちの1つの連続した領域(例えば、図4のループ接触部分40s)である。また、表面プレートとは、セパレータが有する複数のプレートのうちのシール部と接触するプレート(例えば、図3のプレート31、32)である。また、外郭とは、積層方向に沿って見たときの外郭を意味している。例えば、図4の例において、固定部材を、ループ接触部分40sとループ接触部分46sとの間に設けてもよい。ただし、固定部材の位置を、連続接触領域と、表面プレートの外郭のうちのその連続接触領域に最も近い部分との間に設定すれば、シール部材がセパレータの外にはみ出ることを抑制し、流体の漏洩を抑制できる。
また、固定部材によって抑制されるシール部材の位置ズレ方向としては、任意の方向を採用可能である。例えば、図4に示す実施例において、第1ワイヤ101を省略してもよい。この場合には、各ワイヤ102〜104によって、シール部16の左右下のそれぞれの方向への位置ズレが抑制される。ただし、上記各実施例のように、突出部分が4つの異方向突出部分を含み(例えば、図4の各ワイヤ101〜104の突出部分)、これらの異方向突出部分が、表面プレートの表面に沿った方向のうちの90度ずつ異なる4方向への位置ズレを抑制することが好ましい。こうすれば、表面プレートの表面に沿った任意の方向へのシール部材の位置ズレが抑制され、流体が漏洩することが抑制される。
なお、セパレータの一方の面のみにおいて、突出部分が位置ズレしたシール部材と接触する構成を採用してもよい。ただし、一方の面と他方の面との両方において突出部分が位置ズレしたシール部材と接触する構成を採用すれば、シール部材の位置ズレの抑制の効果が顕著となる。また、セパレータの一方の面と他方の面とで、突出部分とシール部材との接触位置が異なっていても良い。
変形例4:
上記各実施例において、各プレート31、32、33の材料としては、種々の導電性材料(例えば、ステンレス鋼、チタン、チタン合金といった金属や、カーボン板)を採用可能である。また、接合方法としても任意の方法を採用可能である。材料として金属を採用する場合には、例えば、拡散接合や蝋付け、溶接を採用可能である。また、材料としてカーボン板を採用する場合には、例えば、接着剤を用いて接合する方法を採用可能である。なお、材料としては、非導電性材料(例えば、樹脂)を採用してもよい。ただし、集電効率の向上のためには、少なくとも電極に接する部材(カソード側プレート31とアノード側プレート32)が、導電性材料によって形成されることが好ましい。
変形例5:
セパレータのプレート(例えば、プレート31、32、33:図1、図3)の構成としては、上述の各実施例の構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、4枚以上のプレートを接合することによってセパレータを構成してもよい。また、2枚のプレートを接合することによってセパレータを構成してもよい。また、積層方向に沿って見たときの外郭形状が、プレート毎に異なっていても良い。また、セパレータ内部の流体流路の構成としても、上述の各実施例の構成に限らず、任意の構成を採用可能である。例えば、図7の例における複数の連通部54が、一つの幅広な流路にまとめられていてもよい。いずれの場合も、各プレートを接合することによって、流体流路をシールする、すなわち、流体流路からの漏洩を防止することが可能となる。
また、各プレートにおける他の部材(例えば、プレートやシール部材)との積層面が平坦でなくてもよい。ただし、積層面が平坦であれば、平板に所定の穴を開けることによって各プレートを形成することができるので、各プレートの加工が容易となる。また、プレートの、シール部材と接する面が平坦である場合には、シール部材の位置がずれやすくなる場合がある。そこで、セパレータが、シール部の位置がプレートの表面に沿ってずれた状態においてシール部材に接触する突出部分を有することとすれば、シール部材の位置ズレを抑え、流体の漏洩を抑制することができる。ここで、上記各実施例のように、固定部材が突出部分を含む構成を採用すれば、突出部分を固定部材とは別の部材として構成する場合と比べて、セパレータの製造が容易となる。
変形例6:
上述の各実施例におけるセパレータを適用する燃料電池としては、固体高分子電解質型燃料電池に限らず、種々の燃料電池を採用可能である。例えば、固体酸化物電解質型や、リン酸電解質型や、アルカリ水溶液電解質型や、溶融炭酸塩電解質型等の種々の型の燃料電池を採用可能である。また、燃料電池における流体流路の構成としても、上述の各実施例における構成に限らず、種々の構成を採用可能である。さらに、単セルの構成としても、上述の実施例における構成に限らず、種々の構成を採用可能である。
本発明の一実施例としての燃料電池用のセパレータの構成を示す分解斜視図である。 セパレータ30(図1)を適用した燃料電池900の概略構成を表わす断面図である。 図2の右上の破線で囲んだX領域を拡大して示す説明図である。 MEA12と一体形成されたシール部16の概略構成を表わす平面図である。 カソード側プレート31の形状を示す平面図である。 アノード側プレート32の形状を示す平面図である。 中間プレート33の形状を示す平面図である。 第2実施例におけるカソード側プレートの形状を示す平面図である。 第2実施例における燃料電池の概略構成を示す断面図である。 セパレータの変形例の構成を示す断面図である。 セパレータの変形例の構成を示す断面図である。 セパレータの変形例の構成を示す断面図である。
符号の説明
10...単セル
12...膜−電極接合体(MEA)
14...第2ガス拡散層
15...第2ガス拡散層
16...シール部
16...薄板状部材
16a、16b...凸部分
20...電解質膜
22...カソード
24...アノード
26...カソード側第1ガス拡散層
28...アノード側第1ガス拡散層
30、30a、30b、30c、30d...セパレータ
31、31a...カソード側プレート
32、32a...アノード側プレート
33、33a...中間プレート
40...穴
40s...ループ接触部分
41〜46...穴
41s〜46s...ループ接触部分
50〜53...連通孔
54〜57...連通部
58...冷媒孔
101...第1ワイヤ
102...第2ワイヤ
103...第3ワイヤ
104...第4ワイヤ
101a...突出部分
101b...突出部分
101c...貫通部分
110...リベット
110a...突出部分
110b...突出部分
110c...貫通部分
120、130...ワイヤ
140...クリップ
900...燃料電池
CA...集電領域
HL、HL1〜HL4...固定用穴
SH1〜SH8、SHa...セパレータ貫通穴

Claims (7)

  1. 燃料電池用のセパレータであって、
    積層された複数のプレートを有するプレート積層体を備え、
    前記プレート積層体は、内部に、前記複数のプレートのうちの2以上のプレートによって囲まれる流体流路を有し、
    前記プレート積層体の各プレートは、前記流体流路をシールするように互いに接合されており、
    前記セパレータは、さらに、当該セパレータが有する前記プレート積層体における各プレートの位置ずれを防止するための固定部材を有する、
    セパレータ。
  2. 請求項1に記載のセパレータであって、
    前記固定部材は、前記各プレートを貫通する貫通部分を含む、セパレータ。
  3. 請求項2に記載のセパレータであって、
    前記固定部材は、前記プレート積層体の周辺部分に全周にわたって配置された複数のリベットを含む、セパレータ。
  4. 燃料電池であって、
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のセパレータと、前記セパレータに接するとともに電解質層を含む単セルと、が積層された燃料電池スタックを備え、
    前記プレート積層体の一方の表面に位置する表面プレートは、前記流体流路に通じる開口を有し、
    前記燃料電池スタックは、さらに、前記表面プレートの表面の所定位置に押し当てられるとともに、前記開口を流れる流体の漏洩を防止するためのシール部材を有し、
    前記固定部材は、前記表面プレートの表面に突出する突出部分を含み、
    前記突出部分は、前記シール部材の位置が前記表面プレートの表面に沿って前記所定位置からずれた状態において前記シール部材に接触する位置に配置されている、
    燃料電池。
  5. 請求項4に記載の燃料電池であって、
    前記突出部分は、前記表面プレートにおける前記シール部材と接触する領域のうちの1つの連続した領域である連続接触領域と、前記表面プレートを積層方向に沿って見たときの外郭のうちの前記連続接触領域に最も近い部分との間に設けられている、燃料電池。
  6. 請求項4または請求項5に記載の燃料電池であって、
    前記突出部分は4つの異方向突出部分を含み、
    前記各異方向突出部分は、前記表面プレートの表面に沿った方向のうちの90度ずつ異なる4方向への位置ズレをそれぞれ抑制する、燃料電池。
  7. 請求項6に記載の燃料電池であって、
    前記固定部材は、前記プレート積層体の一方の表面上から反対側の表面上を通って再び前記一方の表面上へ至る4つのワイヤを含み、
    前記各ワイヤは、前記各異方向突出部分をそれぞれ含む、燃料電池。
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JP2009135068A (ja) * 2007-11-05 2009-06-18 Dainippon Printing Co Ltd ガスケット付き電解質膜−触媒層接合体、これを用いたガスケット付き電解質膜−電極接合体、及び固体高分子形燃料電池
JP2010113945A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Toyota Motor Corp 燃料電池用セパレータ

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