しかしながら、このような従来の電子辞書においては、ユーザーの様々な要望に応えるために、コンテンツ数が大幅に増えているが、キー入力部のキーの数を増やすことができないため、目的の辞書機能を開くまで、何度もキー操作を繰り返す必要があり、キー操作が複雑で、キー操作性が悪いという問題がある。
そこで、このような問題を解消するために、使用者自身がよく使う辞書機能をソフト的にすぐに呼び出せるように、キー入力部の各キーの配置を割り振ることが考えられている。しかし、このような電子辞書では、割り振ったキーの配列に応じて各キーの名称を機種ごとに第1ケースに印刷する必要あり、各キーの名称を変更するためには、第1ケースを全部交換しなければならず、多種少量生産で、多くの機種に応じた個別の第1ケースを多数用意しておかなければならないため、在庫管理が煩雑で面倒であるという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、キーの名称が異なる部分のみをユーザーの要望に応じて交換することができる電子機器を提供することである。
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図52に示すように、フロントケース(13、30)と、リアケース(14)と、これらで囲われた内部に配置されたキー入力部(4)とを有し、このキー入力部の各キーが前記フロントケースから外部に露出する電子機器において、
前記フロントケースは、前記キー入力部のキー種類に応じて複数の部分ケース部(第1〜第3部分ケース部15〜17、31〜33、70、75)に分割され、この複数の部分ケース部が相互に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする電子機器である。
請求項2に記載の発明は、図1〜図52に示すように、キー入力部(4)を有する第1ケース(1)と、表示部(6)を有する第2ケース(2)とが、ヒンジ部(3)によって回動可能に連結された電子機器において、
前記第1ケースは、フロントケース(13、30)とリアケース(14)とを有し、これらで囲われた内部に前記キー入力部が配置されると共に、前記キー入力部の各キーが前記フロントケースから外部に露出し、前記フロントケースが前記キー入力部のキー種類に応じて複数の部分ケース部(第1〜第3部分ケース部15〜17、31〜33、70、75)に分割され、この複数の部分ケース部が相互に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする電子機器である。
請求項3に記載の発明は、図1〜図12、図40〜図52に示すように、前記複数の部分ケース部が、第1〜第3部分ケース部(15〜17、70、75)からなり、前記第1部分ケース部(15)が、前記キー入力部(4)の手前側に位置する複数のキー(操作キー群4a)に対応する部分(15a)と、前記フロントケース(13)の両側部に対応する枠部(15b)とを有し、前記第2部分ケース部(16)が前記キー入力部の中間部に位置する複数のキー(文字キー群4b)に対応して前記第1部分ケース部の前記枠部の間に配置され、前記第3部分ケース部(17、70、75)が前記キー入力部の奥側に位置する複数のキー(機能キー群4c)に対応して前記第1部分ケース部の前記枠部の間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器である。
請求項4に記載の発明は、図13〜図39に示すように、前記複数の部分ケース部が、第1〜第3部分ケース部(31〜33)からなり、前記第1部分ケース部(31)が、前記キー入力部(4)の手前側に位置する複数のキー(操作キー群4a)に対応する部分(31a)と、前記フロントケース(30)の両側部に対応する枠部(31b)とを有し、前記第2部分ケース部(32)が前記キー入力部(4)の手前側に位置する前記複数のキー(操作キー群4a)を除く残りの全てのキー(文字キー群4bおよび機能キー群4c)に対応して前記第1部分ケース部の前記枠部の間に配置されると共に、前記キー入力部の奥側に位置する複数のキー(機能キー群4c)に対応する箇所に取付凹部(34)が設けられ、前記第3部分ケース(33)が前記キー入力部の奥側に位置する前記複数のキー(機能キー群4c)に対応して前記第2部分ケースの前記取付凹部内に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器である。
請求項5に記載の発明は、図1〜図52に示すように、前記複数の部分ケース部(15〜17、31〜33、70、75)のうち、少なくとも前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する部分ケース部(第3部分ケース部17、33、70、75)を、これに隣接する他の部分ケース部側(第1、第2部分ケース部15、16、31、32、またはリアケース14)に係脱可能に取り付ける係合手段(係合突起19、20、36、係合フック23、35、係止孔部18、24、37、係止凹部21、22、25、第1、第2磁石50、51、弾性突起部26)を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子機器である。
請求項6に記載の発明は、図1〜図8、図13〜図24、図40〜図52に示すように、前記係合手段が、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部17、33、70、75)に設けられた係合突起部(係合突起20、36、係合フック23、35)と、これに隣接する前記他の部分ケース部側(第1、第2部分ケース部15、16、31、32、またはリアケース14)に設けられて前記係合突起部を係脱可能に係止する係止部(係止部18、24、25、37、係止凹部21、22)とを有することを特徴とする請求項5に記載の電子機器である。
請求項7に記載の発明は、図25〜図31に示すように、前記係合手段が、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部33)に設けられた第1磁石(50)と、これに隣接する前記他の部分ケース部側(第1、第2部分ケース部15、16、31、32、またはリアケース14)側に設けられて前記第1磁石が磁力によって吸着する第2磁石(51)とを有することを特徴とする請求項5に記載の電子機器である。
請求項8に記載の発明は、図9〜図12に示すように、前記係合手段が、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部17)に設けられた係止部(係止凹部25)と、これに隣接する前記他の部分ケース部側(第1、第2部分ケース部15、16、またはリアケース14)に設けられて前記係止部に出没可能に係合する弾性突起部材(弾性突起部26)とを有することを特徴とする請求項5に記載の電子機器である。
請求項9に記載の発明は、図13〜図39に示すように、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部33)を、これに隣接する前記他の部分ケース部側(第1、第2部分ケース部15、16、またはリアケース14)に対して係脱可能に係止する前記係合手段を、前記リアケース(14)に対してロックするスライド部材(38)を備えていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の電子機器である。
請求項10に記載の発明は、図25〜図31に示すように、前記スライド部材(38)に、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部33)に設けられた前記第1磁石(50)を磁力によって吸着する前記第2磁石(51)が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の電子機器である。
請求項11に記載の発明は、図25〜図31に示すように、前記第1磁石(50)が、前記スライド部材(38)に設けられた前記第2磁石(51)を磁力によって吸着する固定磁石(52)と、前記第2磁石を磁力によって反発する解除磁石(53)とを備えていることを特徴とする請求項10に記載の電子機器である。
請求項12に記載の発明は、図22〜図39に示すように、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部17、33)とこれに隣接する前記他の部分ケース部側(第1、第2部分ケース部15、16、31、32、またはリアケース14)とを係脱可能に係止する前記係合手段をロックする位置に、前記スライド部材(38)を付勢する付勢部材(ばね部材46)を備えていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の電子機器である。
請求項13に記載の発明は、図32〜図39に示すように、前記付勢部材(ばね部材46)の付勢力に抗して前記スライド部材(38)をスライドさせて前記係合手段に対する前記スライド部材のロックを解除する補助解除部材(60)を備えていることを特徴とする請求項12に記載の電子機器である。
請求項14に記載の発明は、図32〜図39に示すように、前記補助解除部材(60)が、前記リアケース(14)に設けられて電池(8)を収納する電池収納部(9)に着脱可能に取り付けられる電池蓋(10)に解除爪(61)を設けた構成で、この解除爪を前記リアケースに設けられたロック解除孔(62)に挿入することにより、前記スライド部材(38)をスライドさせることを特徴とする請求項13に記載の電子機器である。
請求項15に記載の発明は、図40〜図44に示すように、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部70)は、前記キー入力部の前記機能キー(機能キー群4cのキートップ71)が挿入するキー挿入孔(70a〜70c)の大きさおよび形状が機種に応じて異なる複数の種類が用意され、これに伴って前記キー入力部も、その機能キーの大きさおよび形状が前記機種に応じて異なる複数の種類が用意されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の電子機器である。
請求項16に記載の発明は、図45〜図52に示すように、前記キー入力部(4)の機能キー(機能キー群4c)に対応する前記部分ケース部(第3部分ケース部75)は、前記キー入力部の前記機能キー(機能キー4cのキートップ76a、76b)が挿入するキー挿入孔(75a、75b)の数が機種に応じて異なる複数の種類が用意され、これに伴って前記キー入力部も、その機能キーの数が前記機種に応じて異なる複数の種類が用意されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の電子機器である。
請求項1に記載の発明によれば、フロントケースと、リアケースと、これらで囲われた内部に配置されたキー入力部とを有し、このキー入力部の各キーがフロントケースから外部に露出する電子機器において、フロントケースがキー入力部のキー種類に応じて複数の部分ケース部に分割されているので、複数の部分ケース部をそれぞれ個別に製作することができると共に、複数の部分ケース部にそれぞれ個別にキーの名称を印刷することができ、これによりユーザーの要望に応じてキーの名称が機種ごとに異なるフロントケースを容易に製作することができる。
この場合、特に複数の部分ケース部は相互に着脱可能に取り付けられてフロントケースを構成するので、ビスなどの締結部材を用いずに、複数の部分ケース部を簡単に且つ容易に一体化することができる。このため、ユーザーの要望に応じて複数の部分ケース部を組み合わせることができ、これによりフロントケースを容易に構成することができるので、生産性が良いばかりか、キーの名称が機種ごとに異なっても、その異なるキーの名称が表示された部分ケース部を各機種に応じて容易に交換することができる。このため、ユーザーの要望に応じてフロントケースを自由に変えることができるので、多くの機種ごとにそれぞれフロントケースを予め製作しておく必要がなく、在庫管理も容易にできる。
請求項2に記載の発明によれば、キー入力部を有する第1ケースと、表示部を有する第2ケースとが、ヒンジ部によって回動可能に連結された電子機器において、第1ケースが、フロントケースとリアケースとを有し、これらで囲われた内部にキー入力部が配置されると共に、キー入力部の各キーがフロントケースから外部に露出し、このフロントケースがキー入力部のキー種類に応じて複数の部分ケース部に分割され、この複数の部分ケース部が相互に着脱可能に取り付けられているので、キー入力部を有する第1ケースと表示部を有する第2ケースとがヒンジ部によって回動可能に連結された電子機器であっても、請求項1に記載の発明と同様、複数の部分ケース部を個別に製作することができると共に、ユーザーの要望に応じて部分ケース部を組み合わせることができるほか、キーの名称が機種ごとに異なっても、その異なったキーの名称が表示された部分ケースのみを簡単に交換することができるので、生産性が良く、在庫管理も容易にできる。
請求項3に記載の発明によれば、複数の部分ケース部が、第1〜第3部分ケース部からなり、第1部分ケース部が、キー入力部の複数の手前側に位置するキーに対応する部分と、フロントケースの両側部に対応する枠部とを有し、第2部分ケース部がキー入力部の中間部に位置する複数のキーに対応して第1部分ケース部の枠部間に配置され、第3部分ケース部がキー入力部の奥側に位置する複数のキーに対応して第1部分ケース部の枠部間に配置されているので、フロントケースを第1〜第3部分ケース部に分割しても、外観やデザイン性を損なうことがなく、第1〜第3部分ケース部を相互に取り付けることにより、フロントケースを単独に構成することができると共に、ユーザーの要望に応じてキーの名称が異なる部分ケース部を容易に交換することができる。
請求項4に記載の発明によれば、複数の部分ケース部が、第1〜第3部分ケース部からなり、第1部分ケース部が、キー入力部の手前側に位置する複数のキーに対応する部分と、フロントケースの両側部に対応する枠部とを有し、第2部分ケース部がキー入力部の手前側に位置する複数のキーを除く残りの全てキーに対応して第1部分ケース部の枠部間に配置されると共に、キー入力部の奥側に位置する複数のキーに対応する箇所に取付凹部が設けられ、第3部分ケースがキー入力部の奥側に位置する複数のキーに対応して第2部分ケースの取付凹部内に配置されるので、フロントケースを第1〜第3部分ケース部に分割しても、請求項3に記載の発明と同様、外観やデザイン性を損なうことがなく、第1〜第3部分ケース部を相互に取り付けることにより、フロントケースを単独に構成することができると共に、ユーザーの要望に応じてキーの名称が異なる部分ケース部を容易に交換することができる。
請求項5に記載の発明によれば、複数の部分ケース部のうち、少なくともキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側に係脱可能に取り付ける係合手段を備えていることにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側に係合手段によって簡単に取り付けることができると共に、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側から容易に取り外すことができ、これにより最も変更する可能性の高いキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を簡単に交換することができる。
請求項6に記載の発明によれば、係合手段が、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部に設けられた係合突起部と、これに隣接する他の部分ケース部側に設けられて係合突起部を係脱可能に係止する係止部とを有することにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部に設けられた係合突起部を、これに隣接する他の部分ケース部側に設けられた係止部に係合するだけで、係合突起部を係止部に係脱可能に係止させることができると共に、係合突起部を係止部から容易に離脱させることができる。このため、簡単な構造で、最も変更する可能性の高いキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を簡単に交換することができる。
請求項7に記載の発明によれば、係合手段が、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部に設けられた第1磁石と、これに隣接する他の部分ケース部側に設けられて第1磁石が磁力によって吸着する第2磁石とを有することにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部に設けられた第1磁石を、これに隣接する他の部分ケース部側に設けられた第2磁石に磁力によって吸着させるだけで、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側に取り付けることができると共に、第1磁石と第2磁石との磁力に抗して引き離すことにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側から容易に取り外すことができる。このため、請求項6に記載の発明と同様、簡単な構造で、最も変更する可能性の高いキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を簡単に交換することができる。
請求項8に記載の発明によれば、係合手段が、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部に設けられた係止部と、これに隣接する他の部分ケース部側に設けられて係止部に出没可能に係合する弾性突起部材とを有していることにより、この弾性突起部材の先端部をキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部の係止部に弾力的に係合させるだけで、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側に対し着脱可能に取り付けることができると共に、弾性突起部材の先端部を部分ケース部の係止部から離脱させることにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側から容易に取り外すことができる。これによっても、最も変更する可能性の高いキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を簡単に交換することができる。
請求項9に記載の発明によれば、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部とこれに隣接する他の部分ケース部側とを係脱可能に係止する係合手段をロックするスライド部材を備えていることにより、このスライド部材をスライドさせるだけで、係合手段に対するロックおよびその解除をすることができるので、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側に対して簡単に且つ確実に取り付けることができると共に、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側から容易に取り外すことができる。このため、最も変更する可能性の高いキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を簡単に交換することができると共に確実に取り付けることができる。
請求項10に記載の発明によれば、スライド部材に、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部に設けられた第1磁石を磁力によって吸着する第2磁石が設けられていることにより、スライド部材をスライドさせて第2磁石を部分ケース部の第1磁石に対応させると、第1磁石と第2磁石とが相互の磁力によって吸着するので、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部に対して簡単に取り付けることができ、またスライド部材をスライドさせて第2磁石を部分ケース部の第1磁石から離すと、第1磁石と第2磁石との相互の磁力による吸引力が低下するので、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側から容易に取り外すことができる。このため、最も変更する可能性の高いキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を簡単に交換することができる。
請求項11に記載の発明によれば、第1磁石が、スライド部材に設けられた第2磁石を磁力によって吸着する固定磁石と、第2磁石を磁力によって反発する解除磁石とを備えていることにより、スライド部材をスライドさせて第2磁石を部分ケース部の第1磁石の固定磁石に対応させると、請求項10に記載の発明と同様、第1磁石の固定磁石と第2磁石とが相互の磁力によって吸着するので、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側に対して簡単に取り付けることができる。
また、スライド部材をスライドさせて第2磁石を部分ケース部の第1磁石の固定磁石から離して第1磁石の解除磁石に対応させると、第1磁石の解除磁石と第2磁石とが相互の磁力によって反発し、これによりキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部がこれに隣接する他の部分ケース部側に対して浮き上がるので、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部をこれに隣接する他の部分ケース部側から容易に取り外すことができる。このため、最も変更する可能性の高いキー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を、より一層、簡単に交換することができる
請求項12に記載の発明によれば、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部とこれに隣接する他の部分ケース部側とを係脱可能に係止する係合手段をロックする位置に、スライド部材を付勢する付勢部材を備えていることにより、この付勢部材の付勢力に抗してスライド部材をスライドさせることにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部とこれに隣接する他の部分ケース部側とを係脱可能に係止する係合手段に対するスライド部材のロックを解除して、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を簡単に交換することができると共に、部分ケース部を交換した後には、付勢部材の付勢力によってスライド部材がスライドし、新たに装着された部分ケース部の係合手段を自動的にロックするので、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部とこれに隣接する他の部分ケース部側とを確実にロックすることができる。このため、安全性が高く、使い勝手の良いものを得ることができる。
請求項13に記載の発明によれば、付勢部材の付勢力に抗してスライド部材をスライドさせて係合手段に対するスライド部材のロックを解除する補助解除部材を備えていることにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を交換するときに、ドライバーなどの工具を用いずに、補助解除部材によって簡単にスライド部材をスライドさせて係合手段に対するスライド部材のロックを解除することができる。このため、これによっても、使い勝手の良いものを得ることができる。
請求項14に記載の発明によれば、補助解除部材が、リアケースに設けられて電池を収納する電池収納部に着脱可能に取り付けられる電池蓋に解除爪を設けた構成で、この解除爪をリアケースに設けられたロック解除孔に挿入することにより、スライド部材をスライドさせるので、ドライバーなどの工具を用いずに、電池収納部から電池蓋を取り外し、この電池蓋に設けられた解除爪をリアケースに設けられたロック解除孔に挿入するだけで、簡単に且つ容易にスライド部材をスライドさせて係合手段に対するスライド部材のロックを解除することができる。このため、いつでも何処でも、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部を交換することができるので、より一層、使い勝手の良いものを得ることができる。
請求項15に記載の発明によれば、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部は、キー入力部の機能キーが挿入するキー挿入孔の大きさおよび形状が機種に応じて異なる複数の種類が用意され、これに伴ってキー入力部も、その機能キーの大きさおよび形状が機種に応じて異なる複数の種類が用意されていることにより、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部およびキー入力部を、ユーザーが要望する機能の部分ケース部およびキー入力部と交換することができるので、ユーザーの要望に速やかに対応することができる。この場合、特にキー入力部の機能キーの形状をユーザーの好みに応じて変更することができるので、ユーザーの個性に合ったデザインを得ることができ、他の人のものとデザイン的な差別化を図ることができる。
請求項16に記載の発明によれば、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部は、キー入力部の機能キーが挿入するキー挿入孔の数が機種に応じて異なる複数の種類が用意され、これに伴ってキー入力部も、その機能キーの数が機種に応じて異なる複数の種類が用意されていることにより、請求項15に記載の発明と同様、キー入力部の機能キーに対応する部分ケース部およびキー入力部を、ユーザーが要望する機能の部分ケース部およびキー入力部と交換することができるので、ユーザーの要望に速やかに対応することができる。
(実施形態1)
以下、図1〜図8を参照して、この発明の電子機器を電子辞書に適用した実施形態1について説明する。
図1はこの発明を適用した電子辞書を開いて使用する状態を示した正面図、図2はその側面図である。
この電子辞書は、図1および図2に示すように、互いに重なり合う第1ケース1と第2ケース2とを備え、これら第1ケース1と第2ケース2とをヒンジ部3によって回動可能に連結し、このヒンジ部3を中心に第1、第2ケース1、2が相対的に回動して開閉する折り畳み式の構成になっている。
第1ケース1は、図1に示すように、全体がほぼ横長の長方形の平板状に形成され、その内部にキー入力部4がその各キーを第2ケース2に対向する面側(図1では表面側)に露出させた状態で設けられた構成になっている。このキー入力部4は、図1および図5に示すように、文字キー、カーソルキー、機能キー(ファンクションキー)などの電子辞書に必要な各種のキーを備えている。この場合、キー入力部4は、図3〜図5に示すように、スイッチ基板5上にゴムシート6を配置し、このゴムシート6にドーム部6aを各キーに対応させて形成し、このドーム部6aが押されて弾性変形したときに、スイッチ基板5の固定接点を導通させるように構成されている。
第2ケース2は、図1および図2に示すように、第1ケース1とほぼ同じ形状で同じ大きさに形成され、その内部に表示部7がその表示面を第1ケース1に対向する面側(図1では表面側)に露出させた状態で設けられた構成になっている。この表示部7は、液晶表示素子、EL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示素子などの平面型の表示素子からなり、辞書関連の情報や日付・時刻情報などの各種の情報を電気光学的に表示するように構成されている。
ヒンジ部3は、図1および図2に示すように、第1ケース1の一方の長辺部(図1では上側に位置する長辺部)における中間部分に設けられたほぼ円筒状の第1筒部3aと、これに対向する第2ケース2の長辺部(図1では下側に位置する長辺部)における両端部に設けられたほぼ円筒状の一対の第2筒部3bとを備え、第1ケース1の第1筒部3aを第2ケース2の一対の第2筒部3b間に配置し、この状態で第1筒部3aの両端面と一対の第2筒部3bの各端面とが回動可能に連結された構成になっている。
この場合、第1ケース1の中間部分に設けられたほぼ円筒状の第1筒部3a内には、図3に示すように、電池8を収納する電池収納部9が形成されている。この電池収納部9は、これに対応する第1ケース1の下部側(つまり後述するリアケース14の下側)に開放され、この開放された部分に細長い平板状の電池蓋10が着脱可能に取り付けられている。すなわち、この電池蓋10には、第1ケース1の下部内面、つまり後述するリアケース14に設けられた係止部9aに係脱可能に係止される係合突起10aが設けられている。
ところで、第1、第2ケース1、2のうち、キー入力部4が設けられた第1ケース1は、図1〜図7に示すように、フロントケース13とリアケース14とを備え、このフロントケース13とリアケース14との内部にキー入力部4が設けられている。この場合、リアケース14は、合成樹脂によってほぼ平板状に形成され、その奥側部(図3では右側部)に電池収納部9が設けられるヒンジ部3の第1筒部3aが一体に設けられている。また、フロントケース13は、図6および図7に示すように、第1〜第3部分ケース部15〜17の3つに分割され、この第1〜第3部分ケース部15〜17が互いに着脱可能に取り付けられるように構成されている。
第1部分ケース部15は、図1〜図8に示すように、第1ケース1の手前側に位置し、キー入力部4の手前側に位置するカーソルキーなどの操作キー群4aに対応する部分15aと、この部分15aの両側に設けられて第1ケース1の両側部に対応する枠部15bとを有し、キー入力部4の操作キー群4aに対応する部分15aに複数のキー挿入孔15cが設けられている。この複数のキー挿入孔15cは、図5〜図7に示すように、キー入力部4の操作キー群4aのカーソルキー、決定キー、シフトキーなどの各キーがそれぞれ第1ケース1の内部から挿入して外部に露出するように構成されている。この場合、操作キー群4aの各キーには、図示しないが、「決定」、「矢印」(この矢印はカーソルの移動方向およびシフト方向を示す)などが表示されている。
第2部分ケース部16は、図1〜図8に示すように、第1ケース1の中間部に位置し、キー入力部4の中間部に位置する文字キー群4bに対応する横長の平板状に形成されていると共に、図5に示す文字キー群4bの各文字キーが挿入するキー挿入孔16aが設けられ、この状態で図8に示すように、第1部分ケース部15の枠部15b間に配置されて第1部分ケース部15に着脱可能に取り付けられるように構成されている。なお、この文字キー群4bの各キーにも、それぞれ「アルファベット」や「ひらがな」などの文字が表示されている。
この場合、第2部分ケース部16における手前側に位置する下辺部および両側辺部には、図6および図7に示すように、凹部状、孔部状または凸部状の係止部18がそれぞれ設けられており、これに対応する第1部分ケース部15の各辺部における下面には、第2部分ケース部16の各係止部18に係合する凸部状、凹部状、または孔部状の係合突起19が設けられている。これにより、第2部分ケース部16は、第1部分ケース部15の枠部15b間に配置されて、第2部分ケース部16の各係止部18が第1部分ケース部15の各係合突起19に係脱可能に係合することにより、図8に示すように、第1部分ケース15に着脱可能に取り付けられるように構成されている。
第3部分ケース部17は、図1〜図8に示すように、第1ケース1の奥側(図1では上辺側)に位置し、キー入力部4の奥側に位置する機能キー群4cに対応する横方向に細長い帯板状に形成されていると共に、図5に示す機能キー群4cの各キーが挿入するキー挿入孔17aが設けられ、この状態で図3および図4に示すように、第1部分ケース部15の枠部15b間に配置されて第1部分ケース部15と第2部分ケース部16とに着脱可能に取り付けられるように構成されている。そして、この第3部分ケース部17の表面には、機能キー群4cの各キーに対応して、「国語」、「漢和」、「英和」、「和英」、「百科事典」などのキー機能が表示されている。
この場合、第3部分ケース部17における両側辺部の内面には、図4、図6〜図8に示すように、係合突起20がそれぞれ設けられており、これに対応する第1部分ケース部15の各枠部15bの外面には、第3部分ケース部17の各係合突起20が係脱可能に係合する係止凹部21がそれぞれ設けられている。また、この第3部分ケース部17の下辺部にも、係合突起20がそれぞれ設けられており、これに対応する第2部分ケース部16の上辺部には、第3部分ケース部17の各係合突起20が係脱可能に係合する係止部18がそれぞれ設けられている。
これにより、第3部分ケース部17は、図6〜図8に示すように、第1部分ケース部15の両側の枠部15bに跨って配置され、図4に示すように、第3部分ケース部17の各係合突起20が第1部分ケース部15の各係止凹部21に係脱可能に係合すると共に、図6〜図8に示すように、第2部分ケース部16の各係止部18にも係脱可能に係合することにより、第1部分ケース部15と第2部分ケース部16に着脱可能に取り付けられ、これによりフロントケース13を構成する。
また、この第3部分ケース部17の上辺部には、図3および図7に示すように、係合フック23が設けられており、これに対応する第1ケース1の第1筒部3aの縁部、つまり電池収納部9の近傍に位置するリアケース14の縁部には、第3部分ケース部17の係合フック23が係脱可能に係合する凹部状または孔部状の係止部24がそれぞれ設けられている。これにより、第3部分ケース部17は、第1部分ケース部15と第2部分ケース部16に着脱可能に取り付けられてフロントケース13を構成した状態で、リアケース14に取り付けられるときに、第3部分ケース部17の係合フック23が電池収納部9の近傍に位置するリアケース14の係止部24に係脱可能に係合し、これによりリアケース14に対しても着脱可能に取り付けられるように構成されている。
このような電子辞書によれば、キー入力部4を有する第1ケース1と、表示部7を有する第2ケース2とが、ヒンジ部3によって回動可能に連結され、第1ケース1が、フロントケース13とリアケース14とを有し、これらの内部にキー入力部4が配置され、このキー入力部4の各キーがフロントケース13から露出し、このフロントケース13がキー入力部4のキー種類に応じて第1〜第3部分ケース部15〜17に分割されているので、第1〜第3部分ケース部15〜17をそれぞれ個別に製作することができると共に、第1〜第3部分ケース部15〜17のうち、第3部分ケース部17にそれぞれ個別にキーの名称を印刷することができる。このため、キーの名称が異なっても、その異なるキーの名称が印刷された第3部分ケース部17をユーザーの要望に応じて組み合わせることにより、フロントケース13を容易に製作することができる。
また、第1〜第3部分ケース部15〜17は相互に着脱可能に取り付けられてフロントケース13を構成するので、ビスなどの締結部材を用いずに、第1〜第3部分ケース部15〜17を簡単に且つ容易に一体化することができる。このため、ユーザーの要望に応じて第1〜第3部分ケース部15〜17を組み合わせることができ、これによりフロントケース13を容易に構成することができるので、生産性が良いばかりか、第1〜第3部分ケース部15〜17のうち、特にキーの名称が機種ごとに異なる第3部分ケース部17を各機種に応じて容易に交換することができ、これによりユーザーの要望に応じてフロントケース13を自由に変えることができるので、多くの機種ごとにそれぞれフロントケース13を予め製作しておく必要がないため、在庫管理も容易にできる。
この場合、第1〜第3部分ケース部15〜17のうち、第1部分ケース部15は、キー入力部4の手前側に位置する操作キー群4aに対応する部分15aと、フロントケース13の両側部に対応する枠部15bとを有し、第2部分ケース部16はキー入力部4の中間部に位置する文字キー群4bに対応して第1部分ケース部15の枠部15b間に配置され、第3部分ケース部17はキー入力部4の奥側に位置する機能キー群4cに対応して第1部分ケース部15の枠部15b間に配置されるので、フロントケース13を第1〜第3部分ケース部15〜17に分割しても、外観やデザイン性を損なうことがなく、第1〜第3部分ケース部15〜17を相互に取り付けることにより、フロントケース13を単独に構成することができると共に、ユーザーの要望に応じてキーの名称が異なる第3部分ケース部17を容易に交換することができる。
特に、第1〜第3部分ケース部15〜17のうち、特にキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部17は、この第3部分ケース部17に設けられた各係合突起20と、これに隣接する第1、第2部分ケース部15、16に設けられた各係止部18および各係止凹部21とによって、隣接する第1、第2部分ケース部15、16に着脱可能に取り付けられているので、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部17をこれに隣接する第1、第2部分ケース部15、16に対して簡単に取り付けることができると共に、第3部分ケース部17をこれに隣接する第1、第2部分ケース部15、16から容易に取り外すことができる。
すなわち、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部17に設けられた各係合突起20を、これに隣接する第1、第2部分ケース部15、16に設けられた各係止部18および各係止凹部21に係合させるだけで、各係合突起20を各係止凹部21に係脱可能に係止させることができると共に、各係合突起20を各係止部18および各係止凹部21から容易に離脱させることができる。このため、簡単な構造で、最も変更する可能性の高いキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部17をユーザーの要望に応じて簡単に交換することができる。
この場合、第3部分ケース部17の上辺部には、係合フック23が設けられており、これに対応する第1ケース1の第1筒部3aの縁部、つまり電池収納部9の近傍に位置するリアケース14の縁部には、第3部分ケース部17の係合フック23が係脱可能に係合する係止部24がそれぞれ設けられていることにより、第1〜第3部分ケース15〜17を相互に取り付けてフロントケース13を構成し、このフロントケース13をリアケース14に装着するときに、第3部分ケース部17の係合フック23がリアケース14の縁部に設けられた係止部24に係脱可能に係合し、これにより第3部分ケース部17をリアケース14に対しても取り付けることができるので、第3部分ケース部17が横方向に細長い帯板状に形成されていても、確実に且つ良好にリアケース14に対しても取り付けることができる。
なお、上記実施形態1では、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部17を、これに隣接する第1、第2部分ケース部15、16およびリアケース14に対して着脱可能に取り付ける係合手段として、第3部分ケース部17に設けられた係合突起20および係合フック23と、第1、第2部分ケース部15、16およびリアケース14に設けられた各係止部18、24および各係止凹部21とを有する場合について述べたが、これに限らず、例えば図9〜図12に示す変形例のように構成しても良い。
すなわち、この変形例の係合手段は、第3部分ケース部17の両側内面にそれぞれ設けられた凹部状または孔部状の係止部25と、これに対応する第1部分ケース部15またはリアケース14にそれぞれ設けられた弾性突起部26とを有し、各弾性突起部26を第3部分ケース部17の各係止部25に係脱可能に係合させて、第3部分ケース部17を第1、第2部分ケース部15、16およびリアケース14に対して着脱可能に取り付けるように構成しても良い。この場合、弾性突起部26は、第1部分ケース部15の各枠部15bの先端部分に設けられていても良いが、この変形例では第3部分ケース部17の各係止部25に対応するリアケース14に設けられている。
また、この弾性突起部26は、図9および図10に示すように、第3部分ケース部17に対応するリアケース14に固定された固定板27と、この固定板27の取付孔に挿入されて先端部が第3部分ケース部17の係止部25に係脱可能に係合するピン部材28と、このピン部材28に取り付けられてピン部材28を第3部分ケース部17の係止部25に向けて押し出すように付勢するばね部材29とを備えた構成になっている。
このような係合手段を備えた電子辞書では、リアケース14に設けられた弾性突起部26におけるピン部材28の先端部を、第3部分ケース部17に設けられた係止部25に、ばね部材29のばね力によって弾力的に挿入して係合させるだけで、第3部分ケース部17を第1、第2部分ケース部15、16およびリアケース14に対し着脱可能に取り付けることができると共に、弾性突起部26のピン部材28の先端部をばね部材29のばね力に抗して第3部分ケース部17の係止部25から離脱させることにより、第3部分ケース部17を第1、第2部分ケース部15、16およびリアケース14から容易に取り外すことができる。このため、実施形態1と同様、最も変更する可能性の高いキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部17をユーザーの要望に応じて簡単に交換することができる。
(実施形態2)
次に、図13〜図21を参照して、この発明を電子辞書に適用した実施形態2について説明する。なお、図1〜図8に示された実施形態1と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子辞書は、第1ケース1のフロントケース30が実施形態1と異なる構成で、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。すなわち、このフロントケース30は、図13〜図15に示すように、第1〜第3部分ケース部31〜33の3つに分割され、この第1〜第3部分ケース部31〜33が互いに着脱可能に結合されるように構成されている。
第1部分ケース部31は、図13〜図15に示すように、第1ケース1の手前側に位置し、キー入力部4の手前側に位置するカーソルキーなどの操作キー群4aに対応する部分31aと、この部分31aの両側に設けられて第1ケース1の両側部に対応する枠部31bとを有し、キー入力部4の操作キー群4aに対応する部分31aに複数のキー挿入孔31cが設けられている。この複数のキー挿入孔31cは、図5に示したように、キー入力部4の操作キー群4aのカーソルキー、決定キー、シフトキーなどの各キーがそれぞれ第1ケース1の内部から挿入して外部に露出するように構成されている。この場合にも、操作キー4aの各キーには、「決定」、「矢印」(この矢印はカーソルの移動方向およびシフト方向を示す)などが表示されている。
第2部分ケース部32は、図13〜図15に示すように、キー入力部4の操作キー群4aを除く残りの全てのキー、つまり文字キー群4bおよび機能キー群4cに対応する横長の四角い平板状に形成されていると共に、図5に示した文字キー群4bおよび機能キー群4cの各キーが挿入するキー挿入孔32aが設けられているほか、特に機能キー群4cに対応する箇所に取付凹部34が設けられ、この状態で第1部分ケース部31の枠部31b間に配置されて第1部分ケース部31に着脱可能に取り付けられるように構成されている。なお、この文字キー群4bの各キーにも、それぞれ「アルファベット」や「ひらがな」などの文字が表示されている。
この場合、第2部分ケース部32における手前側に位置する下辺部および両側辺部には、実施形態1と同様、凹部状、孔部状または凸部状の係止部18がそれぞれ設けられており、これに対応する第1部分ケース部31の各辺部における下面には、第2部分ケース部32の各係止部18に係合する凸部状、凹部状または孔部状の係合突起19が設けられている。これにより、第2部分ケース部32は、第1部分ケース部31の枠部31b間に配置されて、第2部分ケース部32の各係止部18に第1部分ケース部31の各係合突起19が係脱可能に係合することにより、第1部分ケース31に着脱可能に取り付けられるように構成されている。
第3部分ケース部33は、図13〜図15に示すように、第1ケース1の奥側(図13では上辺側)に位置し、キー入力部4の奥側に位置する機能キー群4cに対応する横方向に細長い帯板状に形成されていると共に、図5に示した機能キー群4cの各キーが挿入するキー挿入孔33aが設けられ、この状態で図13〜図15に示すように、第2部分ケース部32の取付凹部34内に配置されて第2部分ケース部32に着脱可能に取り付けられるように構成されている。また、この第3部分ケース部33の表面にも、機能キー群4cの各キーに対応して、「英英」、「英和」、「和英」、「古語」、「国語」などのキー機能が表示されている。
この場合、第3部分ケース部33の下面における上辺側には、図15、図20および図21に示すように、複数の係合フック35がそれぞれ設けられており、その下辺側には、複数の係合突起36がそれぞれ設けられている。また、これに対応する第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部には、図14および図15に示すように、第3部分ケース部33の係合フック35および係合突起36がそれぞれ係脱可能に挿入する孔部状の係止部37がそれぞれ設けられている。
これにより、第3部分ケース部33は、図21に示すように、下辺側(同図では左側)の複数の係合突起36を第2部分ケース32の取付凹部34内の各係止部37にそれぞれ係合させ、この状態で図20に示すように上辺側(同図では右側)の複数の係合フック35を第2部分ケース部32の取付凹部34内の各係止部37にそれぞれ係合させることにより、図13および図20に示すように、第2部分ケース部32の取付凹部34内に着脱可能に取り付けられるように構成されている。
また、第3部分ケース部33の各係合フック35は、図20に示すように、スライド部材38によって係脱可能にロックされるように構成されている。このスライド部材38は、図17および図18に示すように、第1ケース1のヒンジ部3における第1筒部3a内の電池収納部9の外側部、つまり電池収納部9の近傍に位置するリアケース14に第3部分ケース部33の長手方向に沿ってスライド可能に配置されている。すなわち、このスライド部材38は、図17および図18に示すように、第3部分ケース部33に沿う細長い部材で、第3部分ケース部33の上辺側の各係合フック35に対応する箇所、つまり左右両端部および中間部にロック爪39が設けられていると共に、スライド部材38の所定箇所に位置規制部40が設けられた構成になっている。
ロック爪39は、スライド部材38がスライドすることにより、図20に示すように、第3部分ケース部33の各係合フック35に接離可能に係合するように構成されている。このロック爪39は、図17および図20に示すように、第3部分ケース部33の各係合フック35に対応すると、係合フック35と第3部分ケース部33の下面との間に配置されて、係合フック35の上下方向への移動を阻止し、またスライド部材38のスライドに伴ってロック爪39が移動すると、図18および図21に示すように、第3部分ケース部33の各係合フック35から離れて、係合フック35のロックを解除するように構成されている。
また、位置規制部40は、図17および図18に示すように、スライド部材38に設けられた弾性変形部41と、リアケース14における電池収納部9の近傍に位置する箇所に設けられた固定突起部42とを備えている。従って、この位置規制部40は、スライド部材38がスライドするときに、スライド部材38の弾性変形部41がリアケース14の固定突起部42に当接して弾性変形し、この弾性変形部41がリアケース14の固定突起部42を乗り越えることにより、リアケース14の固定突起部42がスライド部材38の弾性変形部41を係止するように構成されている。これにより、位置規制部40は、スライド部材38をロック位置とロック解除位置とに位置規制するように構成されている。
そして、このスライド部材38は、図17〜図21に示すように、電池収納部9の近傍に位置するリアケース14にスライド可能に配置され、この状態で図19に示すようにスライド部材38のほぼ中間部に設けられた治具挿入穴部43が、リアケース14に設けられた長孔44に対応し、このリアケース14の長孔44からスライド部材38の治具挿入穴部43にピン状の治具(図示せず)を挿入し、このピン状の治具をリアケース14の長孔44に沿って移動させることにより、スライド部材38がスライドするように構成されている。なお、リアケース14の長孔44は、電池収納部9に電池蓋10が装着されると、この電池蓋10によって覆われるように構成されている。
このような電子辞書によれば、実施形態1と同様の作用効果があるほか、特にキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33に係合フック35および係合突起36が設けられ、第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部に係合フック35および係合突起36が挿入する係止部37が設けられているので、実施形態1と同様、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33を第2部分ケース部32の取付凹部34内に着脱可能に取り付けることができ、これにより第3部分ケース部33をユーザーの要望に応じて交換することができる。
すなわち、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33に設けられた係合フック35および係合突起36を、第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部に設けられた各係止部37に係合させるだけで、係合フック35および係合突起36を各係止部37に係脱可能に係止させることができると共に、係合フック35および係合突起36を各係止部37から容易に離脱させることができる。このため、最も変更する可能性の高いキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33をユーザーの要望に応じて簡単に交換することができる。
この場合、特に第2部分ケース部32の取付凹部34に装着された第3部分ケース部33の係合フック35をロックするスライド部材38を備えていることにより、このスライド部材38をスライドさせるだけで、第2部分ケース部32の係止部37に係合した第3部分ケース部33の係合フック35をリアケース14に対してロックし、且つそのロック解除をすることができるので、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33を第2部分ケース部32およびリアケース14に対して確実に取り付けることができると共に、第3部分ケース部33を第2部分ケース部32およびリアケース14から容易に取り外すことができる。
これにより、最も変更する可能性の高いキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33を交換することができるので、実施形態1と同様、ユーザーの要望に応じてフロントケース30を容易に構成することができる。このため、生産性が良いばかりか、第1〜第3部分ケース部31〜33のうち、キーの名称が機種ごとに異なっても、その異なるキーの名称が表示された第3部分ケース部33を各機種に応じて容易に交換することができる。これにより、ユーザーの要望に応じてフロントケース30を自由に変えることができるので、多くの機種ごとにそれぞれフロントケース30を予め製作しておく必要がないため、在庫管理も容易にできる。
なお、上記実施形態2では、スライド部材38が位置規制部40によって所定位置に位置規制されるように構成した場合について述べたが、これに限らず、例えば図22〜図24に示すように、スライド部材38にばね部材46を設け、このばね部材46のばね力によってスライド部材38のロック爪39が所定位置、つまり第3部分ケース部33の係合フック35を係止する位置にスライド部材38を付勢するように構成しても良い。
このように構成すれば、第3部分ケース部33を交換するとき、ピン状の治具(図示せず)によってスライド部材38をばね部材46のばね力に抗してスライドさせることにより、第3部分ケース部33を第2部分ケース32の取付凹部34から取り外して交換することができるほか、特に交換した後はピン状の治具をスライド部材38の治具挿入穴部43およびリアケース14の長孔44から取り出すと、ばね部材46のばね力によってスライド部材38が自動的に元の位置に戻り、スライド部材38のロック爪39が新たに装着された第3部分ケース部33の係合フック35を係止するので、安全性が高く、使い勝手の良いものを得ることができる。
(実施形態3)
次に、図25〜図31を参照して、この発明を電子辞書に適用した実施形態3について説明する。この場合には、図13〜図24に示された実施形態2およびその変形例と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子辞書は、第1ケース1のフロントケース30における第3部分ケース部33と第2部分ケース部32との係合手段が実施形態2と異なる構成で、これ以外は実施形態2とほぼ同じ構成になっている。この場合にも、フロントケース30は、図13〜図15に示した実施形態2と同様、第1〜第3部分ケース部31〜33の3つに分割され、この第1〜第3部分ケース部31〜33が互いに着脱可能に取り付けられるように構成されている。
そして、第3部分ケース部33の下面における上辺側には、図26〜図28に示すように、複数の第1磁石50が設けられており、その下辺側には、実施形態2と同様、複数の係合突起36が設けられている。この複数の係合突起36は、実施形態2と同様、第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部に設けられた孔部状の係止部37に挿入して係止されるように構成されている。また、第1ケース1のヒンジ部3における第1筒部3a内に設けられた電池収納部9の外側部、つまり電池収納部9の近傍に位置するリアケース14には、実施形態2と同様、スライド部材38が第3部分ケース部33の長手方向に沿ってスライド可能に配置されている。
このスライド部材38は、その所定箇所つまり両端部および中間部に複数の第2磁石51が第3部分ケース部33の第1磁石50にそれぞれ対応して設けられているほか、実施形態2の変形例と同様、ばね部材46によって所定位置に付勢されるように構成されている。この場合、第3部分ケース部33の第1磁石50は、スライド部材38の第2磁石51に相互の磁力によって吸着する固定磁石52と、スライド部材38の第2磁石51に対して相互の磁力によって反発する解除磁石53とを備えている。この解除磁石53は、固定磁石52のN極とS極とを反転させて配置したものである。
従って、スライド部材38は、ばね部材46によってスライド部材38の第2磁石51が第3部分ケース部33の第1磁石50の固定磁石52に対応する位置に付勢され、この状態でピン状の治具(図示せず)をリアケース14の長孔44からスライド部材38の治具挿入穴部43に挿入し、このピン状の治具をばね部材46のばね力に抗してリアケース14の長孔44に沿って移動させると、スライド部材38がスライドして第2磁石51が第3部分ケース部33の第1磁石50の解除磁石53に対応するように構成されている。
このような電子辞書によれば、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33に第1磁石50および係合突起36が設けられ、第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部に係合突起36が係合する係止部37が設けられていると共に、スライド部材38に第2磁石51が設けられていることにより、実施形態2と同様、第3部分ケース部33に設けられた係合突起36を第2部分ケース部32の係止部37に係合させた状態で、第3部分ケース部33の第1磁石50の固定磁石52にスライド部材38の第2磁石51を対応させるだけで、第1磁石50の固定磁石52と第2磁石51とがその相互の磁力によって吸着するので、第3部分ケース部33を第2部分ケース部32の取付凹部34内に簡単に取り付けることができる。
また、この電子辞書では、ピン状の治具によってスライド部材38をばね部材46のばね力に抗してスライドさせて、スライド部材38の第2磁石51を第3部分ケース部33の第1磁石50の解除磁石53に対応させると、第2磁石51と解除磁石53とがその相互の磁力によって反発し、これにより第3部分ケース部33が第2部分ケース部32の取付凹部34内に浮き上がるので、簡単に第3部分ケース部33を第2部分ケース部32の取付凹部34内から取り外すことができる。このため、最も変更する可能性の高いキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33を、ユーザーの要望に応じて、実施形態2よりも、簡単に交換することができる。
この場合、特にスライド部材38がばね部材46によって所定位置に付勢されているので、第3部分ケース部33を交換した後にピン状の治具をスライド部材38の治具挿入穴部43およびリアケース14の長孔44から取り出すと、ばね部材46のばね力によってスライド部材38が自動的に元の位置に戻り、スライド部材38の第2磁石51が新たに装着された第3部分ケース部33の第1磁石50の固定磁石52に対応して吸着し、これにより第3部分ケース部33を第2部分ケース部32の取付凹部34内に確実に取り付けることができるので、これによっても、安全性が高く、使い勝手の良いものを得ることができる。
なお、上記実施形態3では、第2磁石51をスライド部材38に設けた場合について述べたが、これに限らず、実施形態1、2において、第2磁石51を第2部分ケース部16、32に直接設けると共に、第3部分ケース部17、33に第1磁石50を設け、この第1磁石50と第2磁石51とを相互の磁力によって吸着させることにより、第3部分ケース部17、33を第2部分ケース部16、32に対して着脱可能に取り付けるように構成しても良い。この場合には、第1磁石50は固定磁石52のみを第3部分ケース部17、33に設け、この第3部分ケース部17、33を取り外すときに、第1、第2磁石50、51をその相互の磁力に抗して引き離すようにすれば良い。
(実施形態4)
次に、図32〜図39を参照して、この発明を電子辞書に適用した実施形態4について説明する。この場合にも、図13〜図24に示された実施形態2およびその変形例と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子辞書は、第1ケース1のフロントケース30において、第2部分ケース部32の取付凹部34内の係止部37に係合する第3部分ケース部33の係合フック35に対するスライド部材38のロックを解除する補助解除部材60を備えた構成で、これ以外は実施形態2およびその変形例とほぼ同じ構成になっている。
この場合にも、フロントケース30は、図13〜図15に示した実施形態2と同様、第1〜第3部分ケース部31〜33の3つに分割され、この第1〜第3部分ケース部31〜33が互いに着脱可能に取り付けられるように構成されている。また、第3部分ケース部33の下面における上辺側には、図33および図34に示すように、複数の係合フック35がそれぞれ設けられており、その下辺側には、複数の係合突起36がそれぞれ設けられている。これに対応する第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部には、第3部分ケース部33の係合フック35および係合突起36がそれぞれ係脱可能に挿入する孔部状の係止部37がそれぞれ設けられている。
これにより、第3部分ケース部33は、図35に示すように、下辺側(同図では左側)の複数の係合突起36を第2部分ケース32の係止部37に係合させ、この状態で図34に示すように上辺側(同図では右側)の複数の係合フック35を第2部分ケース32の取付凹部34内の係止部37に係合させることにより、第2部分ケース部32の取付凹部34内に着脱可能に取り付けられるように構成されている。この場合、第1ケース1のヒンジ部3における第1筒部3a内に設けられた電池収納部9の外側部、つまり電池収納部9の近傍に位置するリアケース14には、実施形態2と同様、スライド部材38が第3部分ケース部33の長手方向に沿ってスライド可能に配置されている。
このスライド部材38は、実施形態2およびその変形例と同様、第3部分ケース部33に沿う細長い部材で、第3部分ケース部33の上辺側の各係合フック35に対応する箇所、つまり左右両端部および中間部にロック爪39が設けられ、ばね部材46によって所定位置に付勢されるように構成されている。この場合、ロック爪39は、実施形態2と同様、スライド部材38がスライドすることにより、第3部分ケース部33の各係合フック35に接離可能に係合するように構成されている。また、このロック爪39の端面には、図37および図39に示すように、ガイド傾斜部39aがそれぞれ設けられている。
ところで、補助解除部材60は、図32に示すように、第1ケース1のリアケース14に設けられた電池収納部9を開閉可能に塞ぐ電池蓋10の一側部に複数の解除爪61をスライド部材38の各ロック爪39に対応させて設け、この解除爪61の先端部に図37および図39に示すように傾斜部61aをそれぞれ設けた構成になっている。この場合、リアケース14には、図32に示すように、スライド部材38の各ロック爪39に対応してロック解除孔62がそれぞれ設けられている。
これにより、補助解除部材60は、図32に示すように、電池収納部9から電池蓋12を取り外し、この電池蓋12の各解除爪61をリアケース14に設けられた各ロック解除孔62に挿入すると、図36〜図39に示すように、解除爪61のガイド傾斜部61aがスライド部材38の各ロック爪39に設けられたガイド傾斜部39aに当接して互いにガイド傾斜部61a、39aに沿って摺動することにより、ロック爪39が解除爪61で押されてばね部材46のばね力に抗してスライド部材38をスライドさせ、これによりロック爪39による第3部分ケース部33の係合フック35のロックを解除するように構成されている。
このような電子辞書によれば、実施形態2と同様、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33に設けられた係合フック35および係合突起36を、第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部に設けられた各係止部37に係合させ、この状態で第3部分ケース部33の係合フック35をロックするスライド部材38をスライドさせるだけで、第3部分ケース部33を第2部分ケース部32の取付凹部34内に簡単に且つ確実に取り付けることができると共に、第3部分ケース部33の係合フック35に対するスライド部材38のロックを解除して、第3部分ケース部33を第2部分ケース部32から容易に取り外すことができる。このため、これによっても、最も変更する可能性の高いキー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33をユーザーの要望に応じて簡単に交換することができる。
この場合、特にスライド部材38をばね部材46のばね力に抗してスライドさせてスライド部材38のロック爪39による第3部分ケース部33の係合フック35のロックを解除する補助解除部材60を備えているので、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33を交換するときに、ドライバーなどの工具を用いずに、補助解除部材60によって簡単にスライド部材38をスライドさせてロック爪39によるロックを解除することができる。
すなわち、この補助解除部材60は、リアケース14に設けられて電池8を収納する電池収納部9に着脱可能に取り付けられる電池蓋10に複数の解除爪61を設け、この解除爪61をリアケース14に設けられたロック解除孔62に挿入することにより、スライド部材38をスライドさせるので、ドライバーなどの工具を用いずに、電池収納部9から電池蓋10を取り外し、この電池蓋10に設けられた解除爪61をリアケース14のロック解除孔62に挿入するだけで、簡単に且つ容易にスライド部材38をスライドさせてロック爪39による第3部分ケース部33の係合フック35のロックを解除することができる。このため、いつでも何処でも、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33を簡単に交換することができるので、より一層、使い勝手の良いものを得ることができる。
なお、上記実施形態4では、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部33を、これに隣接する第2部分ケース部32の取付凹部34内に着脱可能に取り付ける係合手段として、第3部分ケース部33に設けられた係合突起36および係合フック35と、第2部分ケース部32の取付凹部34内の縁部に設けられた各係止部37とを有する場合について述べたが、これに限らず、例えば実施形態3と同様、第1、第2磁石50、51によって第3部分ケース33を第2部分ケース部32の取付凹部34内に着脱可能に取り付ける構成にも適用することができる。
(実施形態5)
次に、図40〜図44を参照して、この発明を電子辞書に適用した実施形態5について説明する。この場合には、図1〜図8に示された実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子辞書は、実施形態1の第1ケース1のフロントケース13における第3部分ケース部70およびキー入力部4のキートップ71が機種に応じて異なる複数の種類が用意された構成で、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
この場合、フロントケース13は、実施形態1と同様、第1〜第3部分ケース部15、16、70の3つに分割され、この第1〜第3部分ケース部15、16、70が互いに着脱可能に取り付けられるように構成されている。そして、第1〜第3部分ケース部15、16、70のうち、特に第3部分ケース部70は、図42〜図44に示すように、3種類が用意されている。すなわち、この第3部分ケース部70は、キー入力部4の機能キー群4cの各キーが挿入するキー挿入孔70a〜70cの大きさおよび形状が機種に応じて異なっている。
例えば、3種類のうち、1種類目の第3部分ケース部70は、図42に示すように、複数のキー挿入孔70aが上下の幅の狭い細長い長方形状に形成されており、2種類目の第3部分ケース部70は、図43に示すように、複数のキー挿入孔70bが1種類目よりも幅の広い四角形状に形成され、3種類目の第3部分ケース部70は、図44に示すように、複数のキー挿入孔70cがほぼ楕円形状に形成されている。この場合、1種類目の第3部分ケース部70の表面には、機能キー群4cの各キーに対応して、「国語」、「漢和」、「英和」、「和英」、「百科事典」などのキー機能が表示されている。なお、2種類目および3種類目の各第3部分ケース部70の表面には、キー機能は表示されていない。
また、キー入力部4は、実施形態1と同様、スイッチ基板5上にゴムシート6を配置し、このゴムシート6にドーム部6aを各キーに対応させて形成し、このドーム部6aが弾性変形してスイッチ基板5の固定接点を導通させるように構成されている。このキー入力部4は、図41に示すように、ゴムシート6の各ドーム部6a上に長方形状のキー取付部6bがそれぞれ形成され、このキー取付部6bにキートップ71がそれぞれ取り付けられるように構成されている。この場合、キー入力部4の機能キー群4cに対応するキートップ71は、第3部分ケース部70の各種のキー挿入孔70a〜70cに応じて3種類が用意されている。
例えば、3種類のキートップ71のうち、1種類目のキートップ71aは、図42に示すように、1種類目の第3部分ケース部70のキー挿入孔70aに対応する細長い長方形状に形成されており、2種類目のキートップ71bは、図43に示すように、2種類目の第3部分ケース部70のキー挿入孔70bに対応する幅広の四角形状に形成されている。また、3種類目のキートップ71cは、図44に示すように、3種類目の第3部分ケース部70のキー挿入孔70cに対応するほぼ楕円形状に形成されている。この場合、1種類目のキートップ71aには、キー機能は表示されていないが、2種類目および3種類目の各キートップ71b、71cには、「国語」、「漢和」、「英和」、「和英」、「百科事典」などのキー機能がそれぞれ表示されている。
このような電子辞書によれば、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部70は、キー入力部4の機能キー群4cの各キートップ71が挿入するキー挿入孔70a〜70cの大きさおよび形状が機種に応じて異なる複数の種類が用意され、これに伴ってキー入力部4も、その機能キー郡4cの各キートップ71の大きさおよび形状が機種に応じて異なる複数の種類が用意されていることにより、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部70およびキー入力部4のキートップ71をユーザが要望する機能の第3部分ケース部70およびキー入力部4と交換することができるので、ユーザの要望に速やかに対応することができる。この場合、特にキー入力部4の機能キーの形状をユーザーの好みに応じて変更することができるので、ユーザーの個性に合ったデザインを得ることができ、他の人のものとデザイン的な差別化を図ることができる。
(実施形態6)
次に、図45〜図52を参照して、この発明を電子辞書に適用した実施形態6について説明する。この場合にも、図1〜図8に示された実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子辞書は、実施形態1の第1ケース1のフロントケース13における第3部分ケース部75およびキー入力部4のキートップ76が機種に応じて異なる複数の種類が用意された構成で、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。この場合、フロントケース13は、実施形態1と同様、第1〜第3部分ケース部15、16、75の3つに分割され、この第1〜第3部分ケース部15、16、75が互いに着脱可能に取り付けられるように構成されている。
この第1〜第3部分ケース部15、16、75のうち、第3部分ケース部75は、図47および図51に示すように、2種類が用意されている。すなわち、この第3部分ケース部75は、キー入力部4の機能キー群4cの各キーが挿入するキー挿入孔75a、75bの数が機種に応じて異なっている。例えば、2種類のうち、1種類目の第3部分ケース部75は、図47に示すように、複数のキー挿入孔75aが細長い長方形状に形成されており、2種類目の第3部分ケース部75は、図51に示すように、多数のキー挿入孔75bが円形状に形成されている。
また、キー入力部4は、図5に示した実施形態1と同様、スイッチ基板5上にゴムシート6を配置し、このゴムシート6にドーム部6aを各キーに対応させて形成し、このドーム部6aが弾性変形してスイッチ基板5の固定接点を導通させるように構成されている。このキー入力部4は、ゴムシート6の各ドーム部6a上にキー取付部6bが形成され、このキー取付部6bにキートップ76がそれぞれ取り付けられるように構成されている。この場合、キー入力部4の機能キー群4cの各キー取付部6bは、図47および図51に示すように、円柱状に多数形成されている。
そして、キー入力部4の機能キー群4cに対応するキートップ76は、第3部分ケース部70のキー挿入孔75a、75bの数に応じて2種類が用意されている。例えば、2種類のキートップ76のうち、1種類目のキートップ76aは、図47に示すように、1種類目の第3部分ケース部75のキー挿入孔75aに対応する細長い長方形状に形成されており、2種類目のキートップ76bは、図51に示すように、1枚のキーシート77に2種類目の第3部分ケース部75のキー挿入孔75bにそれぞれ対応する円柱部77aを形成した構成になっている。
この場合、1種類目のキートップ76aは、図48に示すように、キー入力部4の機能キー群4cに対応するゴムシート6の2つのキー取付部6bに跨って取り付けられている。このときには、キー操作時における荷重が2つのキー取付部6bに均一に加わるように、キートップ76bとキー取付部6bとの間に荷重調整板(図示せず)が配置されている。また、2種類目のキートップ76bは、図51に示すように、一枚のキーシート77に形成された円柱部77aがキー入力部4の機能キー群4cに対応するゴムシート6の各キー取付部6bにそれぞれ対応して配置されている。なお、2種類の第3部分ケース部75の各表面には、機能キー群4cの各キーに対応して、「国語」、「漢和」、「英和」、「和英」、「百科事典」などのキー機能がそれぞれ表示されている。
ところで、このキー入力部4には、機能キー群4cのキー数に応じてキー機能を切り替えるための切替スイッチ部78を備えている。すなわち、この切替スイッチ78は、図47〜図52に示すように、機能キー群4cに対応するゴムシート6に設けられたドーム部78aと、1種類目の第3部分ケース部75に設けられてドーム部78aを押圧する押圧突起部79と、2種類目の第3部分ケース部75に設けられてドーム部78aを押圧しない非押圧凹部80とで構成されている。
従って、切替スイッチ78は、図47に示すように、細長い長方形のキー挿入孔75aが複数形成された第3部分ケース部75が装着されたときに、図49に示すように、その第3部分ケース部75に設けられた押圧突起部79が、ゴムシート6に設けられたドーム部78aを押圧して変形させ、切替スイッチ78をオン状態にすることにより、第3部分ケース部75のキー挿入孔75aの数に対応するモードに切り替わるように構成されている。
また、この切替スイッチ78は、図51に示すように、円形状のキー挿入孔75bが多数形成された第3部分ケース部75が装着されたときに、図52に示すように、その第3部分ケース部75に設けられた非押圧凹部80に、機能キー群4cに対応するゴムシート6に設けられたドーム部78aが挿入して変形せず、切替スイッチ78をオフ状態にすることにより、第3部分ケース部75のキー挿入孔75aの数に対応するモードに切り替わるように構成されている。
このような電子辞書によれば、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部75は、キー入力部4の機能キー群4cの各キートップ76が挿入するキー挿入孔75a、75bの数が機種に応じて異なる複数の種類が用意され、これに伴ってキー入力部4も、その機能キー郡4cの各キートップ76の数が機種に応じて異なる複数の種類が用意されていることにより、キー入力部4の機能キー群4cに対応する第3部分ケース部75およびキー入力部4のキートップ76をユーザが要望する機能の第3部分ケース部75およびキー入力部4と交換することができるので、ユーザの要望に速やかに対応することができる。
なお、上記実施形態5、6では、第3部分ケース部70、75が組み込まれたフロントケース13が実施形態1と同様に構成されている場合について述べたが、これに限らず、実施形態2〜4と同様、第1〜第3部分ケース部31〜33からなるフロンとケース30の第3部分ケース部33にも、実施形態5、6の第3部分ケース部70、75を適用することができる。
また、上記実施形態1〜6およびその各変形例では、折り畳み式の電子辞書に適用した場合について述べたが、これに限らず、例えば1つのケースにキー入力部と表示部とを設けた非折り畳み式の電子辞書にも適用することができる。
さらに、上記実施形態1〜6およびその各変形例では、電子辞書に適用した場合について述べたが、これに限らず、携帯電話機、ノート型パソコン、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)などの各種の電子機器に広く適用することができる。