JP2007147189A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】標準的に使用される複数段階の温度だけでなく、さらに細かい中間温度を目標加熱温度として設定することが可能なものでありながら、操作の煩わしさの少ない使い勝手のよい加熱調理器を提供する。
【解決手段】目標加熱温度として設定する目標温度設定手段100が、複数段階の設定対象温度として備えさせる設定対象温度の段階数を、段階的に変化する温度幅を異ならせる状態で且つ基準とする複数段階の基準用の設定対象温度を含む状態で変化させた複数種の温度設定モードを備えて、そのうちの選択された温度設定モードにおいて、温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更が指令されるごとに、予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定するように構成され、人為式のモード選択手段のモード選択指令に基づいて、前記複数種の温度設定モードのうちのいずれかを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めるように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、被加熱物を加熱する加熱手段と、その加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、目標加熱温度の変更を指令する人為操作式の温度変更指令手段と、その温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更が指令される毎に、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定する目標温度設定手段と、前記目標温度設定手段にて設定された前記目標加熱温度に応じて前記加熱量調整手段を制御する運転制御手段とが備えられた加熱調理器に関する。
この種の加熱調理器の従来例として、次のように構成されたものがあった。
すなわち、加熱手段としてのバーナによって被加熱物を加熱して揚げ物調理を行うように構成された加熱調理器としてのガスコンロにおいて、被加熱物を加熱するときの目標加熱温度を設定するにあたり、複数段階の設定対象温度として、例えば、揚げ物調理を行うときに標準的に使用される160℃、180℃、200℃の3段階が基準用の設定対象温度として備えられ、さらに、それらの3段階の基準用の設定対象温度の夫々よりも10℃づつ高めの温度170℃、190℃、210℃も設定対象温度として備えられ、温度変更指令手段としての揚げ物スイッチにて目標加熱温度の変更が指令される毎に、前記3段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定するように構成され、さらに、揚げ物スイッチの操作を所定時間以上継続して行うこと、又は、揚げ物スイッチと他のスイッチとを同時に操作すること等、目標加熱温度の変更を指令する操作とは異なる形態の別の操作を行うことによって、そのときに設定されている基準用の設定対象温度よりも10℃高い温度を目標加熱温度とするように構成したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−61718号公報
上記従来構成は、複数段階の設定対象温度として、油を加熱して揚げ物調理を行う場合における基準となる3段階の基準用の設定対象温度以外にも、例えば170℃や190℃などの複数の基準用の設定対象温度の中間の温度等も目標加熱温度として設定することができるようにしたものである。
説明を加えると、加熱調理器を使用する使用者としては、上述したような3段階の基準用の設定対象温度のいずれか1つを選択して使用する場合のように、段階的に変化する温度幅が大きく少ない段階数の設定対象温度のうちのいずれか1つを選択して目標加熱温度として設定して使用する使用者だけでなく、複数の基準用の設定対象温度の中間の温度を選択して使用する場合のように、段階的に変化する温度幅が小さく多い段階数の設定対象温度のうちのいずれか1つを選択して目標加熱温度として設定して使用する使用者もいるので、いずれの使用者であっても好みの温度を目標加熱温度として設定することができるようにしているのである。
しかしながら、上記従来構成では、目標加熱温度として、3段階の基準用の設定対象温度のいずれか1つを選択して使用することが多い使用者は、温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更を指令する操作を行うだけで所望の温度を目標加熱温度として設定することができるので使い勝手がよいものとなるが、目標加熱温度として、上記したような複数の基準用の設定対象温度の中間の温度を選択して使用することが多い使用者にとっては、使い勝手が悪いものとなる不利があった。
すなわち、目標加熱温度として上記したような中間の温度を設定する場合には、温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更を指令する操作に加えて、目標加熱温度の変更とは異なる形態の操作を行う必要があり、操作内容が煩雑であって操作の仕方が分かり難く、使い勝手が悪いものとなっていた。
本発明の目的は、大きな温度幅で変化する少段階数の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者だけでなく、小さい温度幅で細かく変化する多段階の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者であっても、操作の煩わしさの少ない状態で目標加熱温度を設定することが可能な加熱調理器を提供する点にある。
本発明に係る加熱調理器は、被加熱物を加熱する加熱手段と、その加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、目標加熱温度の変更を指令する人為操作式の温度変更指令手段と、その温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更が指令される毎に、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定する目標温度設定手段と、前記目標温度設定手段にて設定された前記目標加熱温度に応じて前記加熱量調整手段を制御する運転制御手段とが備えられたものであって、その第1特徴構成は、前記目標温度設定手段が、前記複数段階の設定対象温度として備えさせる設定対象温度の段階数を、段階的に変化する温度幅を異ならせる状態で且つ基準とする複数段階の基準用の設定対象温度を含む状態で変化させた複数種の温度設定モードを備えて、その複数種の温度設定モードのうちの選択された温度設定モードにおいて、前記温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更が指令されるごとに、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を前記目標加熱温度として設定するように構成され、且つ、人為式のモード選択手段のモード選択指令に基づいて、前記複数種の温度設定モードのうちのいずれかを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めるように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、加熱調理器を使用する使用者がモード選択手段にてモード選択指令を指令することにより、複数種の温度設定モードのうちのいずれかが目標温度設定に使用する温度設定モードとして定められ、そのように定められた温度設定モードにおいて、温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更が指令されるごとに、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度が目標加熱温度として設定されることになる。
例えば、大きな温度幅で変化する少段階数の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者は、モード選択手段にてモード選択指令を指令することにより、段階的に変化する温度幅が大きく少ない段階数の設定対象温度を備える温度設定モードを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めておけば、その後、加熱調理を行うにあたり目標加熱温度を設定するときには、目標温度設定手段にて目標加熱温度の変更を指令する操作を行うだけで、少ない段階数の設定対象温度の中から所望の温度を目標加熱温度に設定することができ、煩わしさの少ない状態で目標加熱温度を設定することができる。
又、小さい温度幅で細かく変化する多段階の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者は、モード選択手段にてモード選択指令を指令することにより、段階的に変化する温度幅が小さく多い段階数の設定対象温度を備える温度設定モードを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めておけば、その後、加熱調理を行うにあたり、目標加熱温度を設定するときには、目標温度設定手段にて目標加熱温度の変更を指令する操作を行うだけで、多い段階数の設定対象温度の中から所望の温度を目標加熱温度に設定することができ、煩わしさの少ない状態で目標加熱温度を設定することができる。
このように、大きな温度幅で変化する少ない段階数の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者だけでなく、小さい温度幅で細かく変化する多い段階数の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者であっても、温度設定モードを定めるときにはモード選択手段にてモード選択指令を指令する操作を行う必要はあるものの、温度設定モードを一旦定めたのちは、加熱調理を行うにあたり、温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更を指令する操作を行うだけでよく、使用者が目標加熱温度を設定するときの操作を、煩わしさがなく判り易い簡単なものにすることができる。
従って、大きな温度幅で変化する少段階数の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者だけでなく、小さい温度幅で細かく変化する多段階の複数の温度のうちのいずれかを選択して目標加熱温度として使用することが多い使用者であっても、操作の煩わしさの少ない状態で目標加熱温度を設定することが可能な加熱調理器を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記目標温度設定手段の前記温度設定モードが設定されたことを報知する報知手段が設けられ、前記運転制御手段が、複数種の温度設定モード夫々において互いに異なる報知内容で報知作動を実行するように前記報知手段を制御するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、複数種の温度設定モードのうちのいずれかが設定されると、他の温度設定モードとは異なる報知内容で報知作動を実行するので、使用者は、設定された温度設定モードが所望の温度設定モードであるか否かを識別することができるから、複数種の温度設定モードのうちで所望の温度設定モードを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めることを的確に行うことができる。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成に加えて、前記目標温度設定手段にて設定された前記目標加熱温度を表示するための表示ランプが、設定対象温度の段階数が少ない少段階数の温度設定モードにおける複数の設定対象温度の夫々に対応する状態で設定個数並べる状態で設けられ、前記運転制御手段が、前記目標温度設定手段にて設定された前記目標加熱温度が前記各表示ランプに対応する設定対象温度であるときは、その設定対象温度に対応する表示ランプを点灯表示し、前記目標温度設定手段にて設定された目標加熱温度が前記各表示ランプに対応する複数段階の設定対象温度の中間の温度であるときは、設定された目標加熱温度よりも高い設定対象温度に対応する表示ランプ、及び、設定された目標加熱温度よりも低い設定対象温度に対応する表示ランプの夫々を点灯表示するように構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、前記目標加熱温度を表示するための表示ランプの個数を、少段階数の温度設定モードにおける複数の設定対象温度に対応する少ない個数で済ませるようにしながら、目標温度設定手段にて設定された目標加熱温度が各表示ランプに対応する複数段階の設定対象温度の中間の温度であるときは、設定された目標加熱温度よりも高い設定対象温度に対応する表示ランプ、及び、設定された目標加熱温度よりも低い設定対象温度に対応する表示ランプの夫々を点灯表示する構成とすることで、中間の温度であることを適切に表示することができる。
従って、表示ランプの個数を少ない個数で済ませて構成の簡素化を図ることができるものでありながら、多段階数の温度設定モードにおいても、目標温度設定手段にて設定された目標加熱温度を適切に表示させることが可能となる。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記目標温度設定手段における目標温度設定に使用する温度設定モードを記憶する無電源型の記憶手段が備えられ、前記目標温度設定手段が、前記記憶手段に記憶されている前記温度設定モードにて前記目標加熱温度を設定するように構成されている点にある。
第4特徴構成によれば、無電源型の記憶手段によって目標温度設定手段における目標温度設定に使用する温度設定モード記憶される。この無電源型の記憶手段は、電源供給が停止されたのちも記憶情報が消えることなくそのまま保持することができる。従って、電源供給が一旦停止した後に、再度、使用者が目標加熱温度を設定するときであっても、記憶手段に記憶されている温度設定モードにて目標加熱温度を設定することができるから、使用者は温度設定モードを選択し直す必要がなく、温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更を指令する操作を行うだけでよく、使い勝手がよいものとなる。
本発明の第5特徴構成は、第1特徴構成〜第4特徴構成のいずれかに加えて、前記温度変更指令手段及び前記モード選択手段の夫々を兼用構成する1つの手動操作スイッチが備えられ、前記手動操作スイッチがオン状態に切り換わることにより、前記目標加熱温度の変更を指令するように構成され、且つ、前記手動操作スイッチがオン状態を継続する時間が設定時間以上になることにより、前記モード選択指令を指令するように構成されている点にある。
第5特徴構成によれば、使用者が前記手動操作スイッチをオン状態に切り換える操作を行うことにより、目標加熱温度の変更が指令されて、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定することができる。
又、使用者が前記手動操作スイッチをオン状態に切り換えてそのオン状態を設定時間以上継続することにより、モード選択指令が指令されて、複数種の温度設定モードのうちのいずれかを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めることができる。
すなわち、前記温度変更指令手段及び前記モード選択手段の夫々を1つの手動操作スイッチにて兼用構成することで、構成の簡素化を図ることができるものでありながら、目標加熱温度の変更の指令、及び、モード選択指令の夫々を適正に行うことができる。
本発明の第6特徴構成は、第1特徴構成〜第5特徴構成のいずれかに加えて、前記目標温度設定手段が、前記複数種の温度設定モードとして、段階的に変化する温度幅が20℃である少段階数の温度設定モードと、段階的に変化する温度幅が10℃である多段階数の温度設定モードとを備えて構成されている点にある。
第6特徴構成によれば、複数種の温度設定モードとして、段階的に変化する温度幅が20℃である少段階数の温度設定モードと、段階的に変化する温度幅が10℃である多段階数の温度設定モードとを備えているから、少段階数の温度設定モードを選択していると、20℃の温度幅をもって段階的に変化する複数の設定対象温度の中から適切な設定対象温度を目標加熱温度として設定することができる。加熱調理器では、20℃ずつ変化する温度であれば一般によく使用される標準的な調理用の加熱温度に設定することが可能である。
又、多段階数の温度設定モードを選択していると、10℃の温度幅をもって段階的に変化する複数の設定対象温度の中から適切な設定対象温度を目標加熱温度として設定することができる。従って、加熱調理器を用いて被加熱物を加熱するときに、標準的な調理用の加熱温度の中間の温度で被加熱物を加熱したいような場合であっても、10℃の温度幅をもって多段階に目標加熱温度を設定することで、所望の加熱温度にて被加熱物を加熱させることが可能となる。
本発明の第7特徴構成は、第1特徴構成〜第6特徴構成のいずれかに加えて、前記加熱手段が、被加熱物として加熱用容器に収容された調理物を加熱するように構成され、前記加熱用容器の温度を検出する温度検出手段が備えられ、前記運転制御手段が、前記温度検出手段の検出情報に基づいて前記加熱量調整手段を制御するように構成されている点にある。
第7特徴構成によれば、目標加熱温度を適切な温度に設定しておくと、温度検出手段によって加熱用容器の温度を検出して、その温度検出手段にて検出される加熱用容器の温度が目標加熱温度に対応する温度になるように加熱量調整手段を制御することで、調理物を所望の加熱温度にて加熱することが可能となる。
以下、本発明に係る加熱調理器の実施形態をガスコンロに適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ガスコンロは、被加熱物としての調理物を例えば鍋等の加熱用容器に収容された状態で加熱する2つのコンロ部C1,C2と、1つのグリル調理部Gとを備えて構成され、前面パネル部には、前記各コンロ部C1,C2及びグリル調理部Gに対して点火・消火を指令するための3個の点消火操作具S1,S2,S3、前記各コンロ部C1,C2及びグリル調理部Gにおける火力を調整するための3個の火力調整レバーRE、調理用の各種の設定を行う設定用操作部Aなどが設けられ、各コンロ部C1,C2の後方側にはグリル調理部Gにて発生する煙や燃焼排ガス等を排出する排気口1が設けられている。
前記2つのコンロ部C1,C2のうち第1のコンロ部C1は高火力のバーナB1で構成され、第2のコンロ部C2は標準火力のバーナB2で構成されている。前記各コンロ部C1,C2には、夫々、各バーナB1、B2の外方側に吹き溢れた煮汁等を受け止めるための円環状の受皿や加熱用容器Yを載置支持する五徳51等が備えられている。
説明を加えると、図3に示すように、第1のコンロ部C1におけるバーナB1は、点火のために火花放電する点火プラグP1及びバーナ燃焼状態を検出する熱電対T1が取付けられている。バーナB1に対する燃料供給路には、閉弁付勢型の開閉弁V1と流量調整用のニードル弁M1が設けられている。開閉弁V1は、詳細は図示しないが電磁コイルを励磁することによって開弁状態に維持することができるように構成され、且つ、点消火操作具S1を外方に突出している消火用位置から点火位置まで押し込み操作することにより開弁状態に切り換わるように機械的に連係される構成となっている。又、ニードル弁M1は前記火力調整レバーREが手動で移動操作されることによってガス流量を変更調整することができる構成となっている。
そして、熱電対T1がバーナ燃焼状態を検出すると、開閉弁V1の電磁コイルを励磁して開弁状態に維持されるように構成され、且つ、例えば煮汁等の吹き溢れ等に起因してバーナB1の炎が消されたような場合には、電磁コイルの励磁を停止して開閉弁V1を閉弁させて、炎が消された状態で不測に燃料供給が継続されることを未然に防止するようになっている。
第2のコンロ部C2におけるバーナB2は、バーナキャップの中央部に上下方向に貫通する開口が設けられ、この開口を通して、調理物tを収容する加熱用容器Yの底面温度を検出する温度検出手段としてのサーミスタからなる温度センサST1を下方側から挿通させて上方に突出させる形式となっている。そして、この温度センサST1の検出結果に基づいて加熱量を調節することにより温度調整したり、燃料供給を停止させて過熱防止を図るようになっている。又、このバーナB2に対する燃料供給路にはオリフィスOFを備えたバイパス路BPが設けられ、そのバイパス路BPに並列に設けられるガス流路に加熱量調整手段としての温調用の電磁弁V2が備えられている。尚、それら以外の構成、即ち、点火プラグP2、熱電対T2、開閉弁V3、点消火操作具S2、流量調整用のニードル弁M2などの構成は、第1のコンロ部C1についてのものと同様である。
グリル調理部Gはテーブルコンロの装置内部に配置されており、魚等の調理物を載置する部分が引き出し式になっている。調理物の載置部の上方及び下方には、裏表両面を同時に加熱調理できるように、面状の上面バーナGB1と2つの下面バーナGB2,GB3とを備えた両面バーナにて構成され、グリル点火用パイロットGP、及び、グリル点火用パイロットGPから遠い方の下面バーナGB2の夫々に点火プラグP3、P4が備えられ、バーナ燃焼状態を検出する熱電対T3と、グリル水入れ皿の異常加熱を検出するグリル過熱防止センサST2も設けられている。点火時には点火プラグP3によって、グリル点火用パイロットバーナGPに点火され、その火が、上面バーナGB1と下面バーナGB3を点火させ、同時に点火プラグP4によって下面バーナGB2に点火される方式となっており、バーナ燃焼状態を検出する熱電対T3によって燃焼状態を検知している。そして、それらの構成以外の開閉弁V4、点消火操作具S3、流量調整用のニードル弁M3などの構成は、第1のコンロ部C1についてのものと同様であり、点消火操作具S3を押すことにより、点火操作と開弁操作が行われ、上記のようなガス燃焼が開始される。
前記各点消火操作具S1、S2、S3は、夫々、前面パネル部から外方に突出する消火用位置から点火位置まで押し込み操作した後に手を離すと燃焼用操作位置に保持され、再度、押し操作して手を離すと消火用位置に戻るように構成されている。そして、これら各点消火操作具S1、S2、S3夫々の押し操作に伴って入り状態に切り換わる点消火スイッチ8、9、10が各別に設けられ、前記燃焼用操作位置及び点火位置に操作されているときには、対応する点消火スイッチがオン状態となり、点消火操作具が消火用位置にあると点消火スイッチがオフするように構成されている。
そして、目標加熱温度の変更を指令する人為操作式の温度変更指令手段SRと、その温度変更指令手段SRにて揚げ物調理を行うときの目標加熱温度の変更が指令される毎に、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定する目標温度設定手段100と、温度変更指令手段SRにて設定された目標加熱温度に応じて温調用の電磁弁V2を制御する運転制御手段101とが備えられている。又、前記目標温度設定手段100が、複数段階の設定対象温度として備えさせる設定対象温度の段階数を、段階的に変化する温度幅を異ならせる状態で且つ基準とする複数段階の基準用の設定対象温度を含む状態で変化させた複数種の温度設定モードを備えて、その複数種の温度設定モードのうちの選択された温度設定モードにおいて、前記温度変更指令手段SRにて目標加熱温度の変更が指令されるごとに、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定するように構成され、且つ、人為式のモード選択手段MSのモード選択指令に基づいて、複数種の温度設定モードのうちのいずれかを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めるように構成されている。
そして、前記温度変更指令手段SR及び前記モード選択手段MSの夫々を兼用構成する1つの手動操作スイッチが備えられ、前記手動操作スイッチがオン状態に切り換わることにより、前記目標加熱温度の変更を指令するように構成され、且つ、前記手動操作スイッチがオン状態を継続する時間が設定時間以上になることにより、前記モード選択指令を指令するように構成されている。
以下、具体的な構成について説明する。
前面パネルに設けられる設定用操作部Aには、図2に示すように、油を加熱して天ぷら等の揚げ物調理を行うための揚げ物運転を指令するとともに、揚げ物運転における目標加熱温度の変更を指令し、且つ、モード選択指令を指令する前記手動操作スイッチとしての揚げ物スイッチ2、湯沸かし運転を指令する湯沸かしスイッチ3、ごはん又はおかゆを炊くための炊飯運転を指令する炊飯スイッチ4、揚げ物運転状態であることを示すとともに揚げ物運転において目標加熱温度を示す3個の揚げ物表示ランプ5、湯沸かし運転であることを示す湯沸かしランプ6、炊飯運転状態であって「おかゆ」か「ごはん」のいずれかを示す炊飯ランプ7などが設けられている。
前記揚げ物スイッチ2、湯沸かしスイッチ3、及び、炊飯スイッチ4は、人為操作にて押し操作されるスイッチであって、押し操作されている間はオン状態に切り換わり、押し操作を解除するとオフ状態に切り換わる構成となっている。又、上記したような揚げ物運転、湯沸かし運転、炊飯運転は、第2のコンロ部C2における標準火力のバーナB2を用いて行うものであり、このバーナB2が被加熱物を加熱する加熱手段を構成することになる。
又、図3に示すように、このガスコンロには、各部の作動状態を制御する制御部Hが備えられ、この制御部Hが各種の操作具やスイッチ類の操作に対応させて各部の運転を制御するように構成されている。つまり、この制御部Hを利用して、前記目標温度設定手段100及び運転制御手段101が構成されている。前記制御部Hはマイクロコンピュータを備えて構成されており、図4に示すように、乾電池BTから制御部Hへの電源供給の入切を行う電源スイッチ部12と、各種の情報を記憶することが可能な無電源型の記憶手段としての不揮発性メモリ14等も併せて備えられている。電源スイッチ部12は、前記点消火スイッチ8、9、10のいずれかがオンすると、スイッチングトランジスタ13がオンして制御部Hに対して電源を供給する状態に切り換わり、前記全てのスイッチがオフすると、スイッチングトランジスタ13がオフして制御部Hに対する電源供給が停止される構成となっている。
前記制御部Hは、3個の点消火操作具S1,S2,S3のいずれかが押し操作されると、操作された点消火操作具に対応する点消火スイッチがオン状態に切り換わることにより、電源が供給されて点火開始が指令され、バーナの点火処理を実行するように構成されている。例えば、第1のコンロ部に対応する点消火操作具S1が点火位置まで押し込み操作されると、開閉弁V1が開弁操作されている状態で点火プラグP1を作動させ、熱電対T1がバーナ燃焼状態を検出すると、制御部Hが開閉弁V1の電磁コイルを励磁して開閉弁V1を開弁状態に維持させる。従って、その後、点消火操作具S1が燃焼用操作位置に保持されているとバーナ燃焼状態を維持することになる。又、例えば煮汁の吹き零れ等によってバーナB1の炎が消されたような場合には、熱電対T1がバーナ燃焼状態を検出しなくなるので、電磁コイルの励磁を停止して開閉弁V1が閉弁してバーナB1への燃料供給を停止させる消火処理を実行する。
又、前記制御部Hは、設定用操作部Aにおける湯沸かしスイッチ3が操作されて湯沸かし運転が指令されると、温度センサST1にて検出される鍋等の加熱用容器Yの底面温度が沸騰温度(約100℃)になると電磁弁V2を閉弁させて燃料供給量を抑制して小火にさせて、その後、5分間経過すると自動消火させる湯沸かし用運転処理を実行する。又、火力調整レバーREが炊飯用の位置に調節されている状態で、設定用操作部Aにおける炊飯スイッチ4が操作されて炊飯運転が指令されると、炊飯用として設定された加熱状態となるように燃焼状態を制御し炊飯が終了すると自動消火させる炊飯用運転処理を実行するように構成されている。
そして、制御部Hは、設定用操作部Aにおける揚げ物スイッチ2が操作されて揚げ物運転が指令されると、揚げ物運転を実行するときの目標加熱温度を揚げ物スイッチ2の操作にて指令された温度に設定して、その設定された目標加熱温度に応じて温調用の電磁弁V2を制御するように構成されている。
又、制御部Hは、前記複数種の温度設定モードとして、段階的に変化する温度幅が20℃である少段階数の温度設定モードと、段階的に変化する温度幅が10℃である多段階数の温度設定モードとを備えて構成されている。つまり、揚げ物スイッチ2にて目標加熱温度の変更が指令される毎に、10℃ずつ5段階の異なる設定対象温度、具体的には、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定する多段階数の温度設定モードである5段階設定モードと、揚げ物スイッチ2にて目標加熱温度の変更が指令される毎に、20℃ずつ3段階の異なる設定対象温度、具体的には、160℃、180℃、200℃のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定する少段階数の温度設定モードである3段階設定モードとを備えて構成されている。
3段階設定モードが前記基準とする複数段階の基準用の設定対象温度からなり、5段階数設定モードが複数段階の基準用の設定対象温度の間に位置する温度を含むものとなる。尚、複数段階の基準用の設定対象温度としては、一般的に使用頻度が高い標準的な複数段階の温度、すなわち、上述したような、160℃、180℃、200℃の夫々が設定されることになる。
そして、前記設定用操作部Aに備えられる3個の揚げ物表示ランプ5は、前記3段階設定モードにおける3つの設定対象温度、160℃、180℃、200℃の夫々に対応する状態で並べる状態で設けられている。従って、3段階設定モードが、複数段階の設定対象温度の段階数が少ない少段数の温度設定モードに対応し、5段階設定モードが、複数段階の設定対象温度の段階数が少段数の温度設定モードよりも多い多段数の温度設定モードに対応する。
前記制御部Hは、揚げ物スイッチ2にて設定された目標加熱温度が各揚げ物表示ランプ5に対応する設定対象温度であるときは、その設定対象温度に対応する揚げ物表示ランプ5を点灯表示し、揚げ物スイッチ2にて設定された目標加熱温度が各揚げ物表示ランプ5に対応する複数段階の設定対象温度の中間の温度であるときは、設定された目標加熱温度よりも高い設定対象温度に対応する揚げ物表示ランプ5、及び、設定された目標加熱温度よりも低い設定対象温度に対応する揚げ物表示ランプ5の夫々を点灯表示するように構成されている。
例えば、設定された目標加熱温度が160℃であれば、160℃に対応する揚げ物表示ランプ5だけを点灯表示し、設定された目標加熱温度が170℃であれば、160℃に対応する表示ランプ5と、180℃に対応する表示ランプ5とを共に点灯表示することになる。
さらに、制御部Hは、揚げ物スイッチ2がオン状態を継続する時間が設定時間以上になることにより、モード選択指令が指令され、2つの温度設定モードのうちのいずれか、具体的には、現在設定されている温度設定モードとは異なる温度設定モードを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めるように構成されている。又、温度設定モードが設定されたことを報知する報知手段としてのブザーBZが設けられ、制御部Hが、複数種の温度設定モード夫々において互いに異なる報知内容で報知作動を実行するようにブザーBZを制御するように構成されている。
次に、制御部Hによる揚げ物運転を実行するときの制御動作についてフローチャートに基づいて説明する。
図5に示すように、第2のコンロ部C2における標準火力のバーナB2に対する点消火操作具S2が操作されて点火が指令されると、前記バーナB2に対する上述したような点火処理を実行する(ステップ1、2)。そして、後述するような目標加熱温度設定処理、及び、加熱量調整処理を実行し(ステップ3、4)、点消火操作具S2が再度操作されて消火が指令されると、バーナB2に対する消火処理を実行する(ステップ5、6)。
図6及び図7を参照しながら目標加熱温度設定処理について説明する。
揚げ物スイッチ2がオン操作されると、不揮発性メモリ14に書き込まれている内容から、現在の設定モードが5段階設定モードであるか3段階設定モードであるかを判別する(ステップ11、12、13)。尚、運転が初めて開始されるときには、予め不揮発性メモリ14に3段階設定モードが書き込み記憶されている。
そして、ステップ13にて3段階設定モードであることが判別されると、そのときに設定されている目標加熱温度が180℃であれば目標加熱温度を200℃に変更設定して200℃に対応する揚げ物表示ランプ5を点灯させる(ステップ14、15)。3段階設定モードであることが判別されたときに設定されている目標加熱温度が200℃であれば、目標加熱温度を160℃に変更設定して160℃に対応する揚げ物表示ランプ5を点灯させ(ステップ16、17)。3段階設定モードであることが判別されたときに設定されている目標加熱温度が160℃であれば、目標加熱温度の設定を解除して全ての揚げ物表示ランプ5を消灯して、目標加熱温度設定処理を終了する(ステップ18、19)。但し、揚げ物スイッチ2がオン操作されたときに目標加熱温度が未だ設定されていないときには、180℃が目標加熱温度として設定されることになる(ステップ20)。
ステップ13において、5段階設定モードであることが判別されると、そのときに設定されている目標加熱温度が180℃であれば、目標加熱温度を190℃に変更設定して、180℃に対応する揚げ物表示ランプ5、及び、200℃に対応する揚げ物表示ランプ5を夫々点灯させる(ステップ21、22)。
5段階設定モードであることが判別されたときに設定されている目標加熱温度が190℃であれば、目標加熱温度を200℃に変更設定して200℃に対応する揚げ物表示ランプ5を点灯させ、目標加熱温度が200℃であれば目標加熱温度を160℃に変更設定して160℃に対応する揚げ物表示ランプ5を点灯させる(ステップ23〜26)。
5段階設定モードであることが判別されたときに設定されている目標加熱温度が160℃であれば、目標加熱温度を170℃に変更設定して160℃に対応する揚げ物表示ランプ5、及び、180℃に対応する揚げ物表示ランプ5とを夫々点灯させる(ステップ27、28)。そして、5段階設定モードであることが判別されたときに設定されている目標加熱温度が170℃であれば、目標加熱温度の設定を解除して全ての揚げ物表示ランプ5を消灯して、温度設定処理を終了する(ステップ29、19)。3段階設定モードの場合と同様に、揚げ物スイッチ2がオン操作されたときに目標加熱温度が未だ設定されていないときには、180℃が目標加熱温度として設定されることになる(ステップ30)。
図9(イ)には、目標加熱温度Tsが160℃の場合の表示状態、同図(ロ)には、目標加熱温度Tsが170℃の場合の表示状態を示している。
前記揚げ物スイッチ2が押し操作されているオン状態が設定時間(3秒間)以上継続して操作されたことが判別されると(ステップ12)、そのときに設定されている温度設定モードが5段階設定モードであれば、温度設定モードを3段階設定モードに切り換えて設定してブザーBZを3回間欠的に鳴動させ(ステップ32、33)、そのときに設定されている温度設定モードが3段階設定モードであれば、温度設定モードを5段階設定モードに切り換えて設定してブザーBZを5回間欠的に鳴動させる(ステップ34、35)。そして、その変更した温度設定モードの情報を不揮発性メモリ14に記憶させるようにメモリ内容を書き換える(ステップ36)。
このように、変更した温度設定モードの情報を不揮発性メモリ14に記憶させるようにしたので、バーナB2の加熱作動が停止したのちにおいても、変更した温度設定モードの情報が記憶されており、次回の加熱作動開始の際には、その不揮発性メモリ14に記憶されている温度設定モードにて目標加熱温度の設定が行われることになる。
次に、加熱量調整処理について説明する。
この加熱量調整処理は、図8に示すように、目標加熱温度設定処理にて目標加熱温度Tsが設定されていれば、温度センサST1にて検出される加熱用容器Yの底面温度Txが目標加熱温度Tsに到達するまでは、温調用の電磁弁V2を開弁状態にして火力調整器REにて設定されている設定火力に調整し(ステップ41、42、43)、加熱用容器Yの底面温度Txが目標加熱温度Tsに到達すると、温調用の電磁弁V2を閉弁させる(ステップ44)。そうすると、オリフィスOF付きのバイパス路BPだけを通過して燃料が供給されるので、燃料供給量が小量に絞られてバーナB2が小さい加熱量で燃焼する小火力状態になる。そして、加熱用容器Yの底面温度Txが目標加熱温度Tsに到達した回数が今回の揚げ物調理運転を開始してから1回目であれば、ブザーBZを鳴らして目標加熱温度になったことを使用者に報知する(ステップ45、46)。
燃料供給量が小量に絞られて小火力状態になると、加熱用容器Yの底面温度Txが目標加熱温度Tsよりも低下してくるので、温調用の電磁弁V2を開弁して火力調整器REにて設定されている設定火力状態に戻すことになり、以降、小火力の状態と設定火力の状態とを繰り返しながら調理物の温度がほぼ目標加熱温度に近い温度に維持されることになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、前記温度変更指令手段及び前記モード選択手段の夫々を兼用構成する1つの手動操作スイッチとしての揚げ物スイッチが設けられ、揚げ物スイッチがオン状態に切り換わることにより目標加熱温度の変更が指令され、揚げ物スイッチがオン状態を継続する時間が設定時間以上になることによりモード選択指令が指令される構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成するものでもよい。
例えば、揚げ物スイッチと、他のいずれかのスイッチとが同時に押し操作されると、モード選択指令が指令される構成としてもよい。又、揚げ物スイッチにて前記温度変更指令手段を構成し、この揚げ物スイッチとは別に前記モード選択手段MSを構成する専用の手動操作スイッチを備える構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、前記複数種の温度設定モードとして、段階的に変化する温度幅が20℃である少段階数の温度設定モードと、段階的に変化する温度幅が10℃である多段階数の温度設定モードとを備えるものを例示したが、このような構成に限らず、例えば、複数段階の設定対象温度の段階的に変化する温度幅が、例えば、5℃、15℃等、種々の異なる温度幅で段階的に変化する複数種の温度設定モードを備える構成としてもよく、2種類の温度設定モードに限らず、3種類以上の温度設定モードを備える構成としてもよい。又、複数段階の設定対象温度の具体的な数値としては、上記実施形態で例示したものに限定されるものではなく、他の数値を用いるものでもよい。
(3)上記実施形態では、複数種の温度設定モード夫々において互いに異なる報知内容として、ブザーの鳴動回数を異ならせる構成としたが、このような構成に代えて、ブザーの発生音の長さや音の周波数を異ならせる構成としてもよい。又、報知手段としては、ブザーBZを用いる代わりに、スピーカを用いて、例えば、「温度を5段階に変更可能です」というような音声で報知するようにしてもよく、あるいは、画像表示で報知するようにしてもよい。又、このような報知作動を実行しない構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、前記目標加熱温度を表示するための表示ランプが、設定対象温度の段階数が少ない少段階数(3段階)の温度設定モードにおける設定対象温度の夫々に対応する状態で設定個数並べる状態で設けられる構成としたが、このような構成に限らず、多段階数(5段階)の温度設定モードにおける設定対象温度の夫々に対応する状態で設定個数並べる状態で設ける構成としてもよく、又、このような表示ランプに代えて、液晶表示装置やLED表示装置等を用いて目標加熱温度を数値で表示する表示装置を設ける構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、前記温度設定モードを記憶する記憶手段として、無電源型のメモリである不揮発性メモリが設けられる構成としたが、加熱手段が加熱作動を停止しているときであっても前記制御部にバックアップ用の電源が供給されるものであれば、不揮発性メモリに限らず、揮発性のメモリに記憶してもよい。
(6)上記実施形態では、前記加熱用容器の温度を検出する温度検出手段としての温度センサが備えられ、前記運転制御手段が、前記温度センサの検出情報に基づいて、前記目標加熱温度に応じて加熱量調整手段としての温調用の電磁弁を開弁状態と閉弁状態とに切り換えて、バーナが大きな加熱量で燃焼する状態と小さい加熱量で燃焼する状態とを交互に繰り返す制御を行う構成としたが、このような構成に限らず、次のように構成してもよい。
つまり、加熱量調整手段を、バーナの加熱量すなわち燃料供給量を無段階に変更調整することが可能な流量調整弁にて構成し、前記目標加熱温度に加熱するための加熱量を予め実験等により求めておき、バーナの加熱量(燃料供給量)を目標加熱温度に対応する加熱量にするように流量調整弁を制御する構成としてもよい。
(7)上記実施形態では、加熱調理器としてガスを燃料としたバーナを用いたガスコンロで説明したが、加熱手段として、電気ヒータや電磁誘導式の加熱手段等を用いた加熱調理器であってもよい。
全体斜視図 設定用操作部の正面図 概略構成図 電源供給状態を示す回路図 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 制御動作のフローチャート 設定用表示部の表示状態を示す図
符号の説明
2 手動操作スイッチ
5 表示ランプ
14 記憶手段
100 目標温度設定手段
101 運転制御手段
B2 加熱手段
BZ 報知手段
MS モード選択手段
SR 温度変更指令手段
ST1 温度検出手段
V2 加熱量調整手段

Claims (7)

  1. 被加熱物を加熱する加熱手段と、その加熱手段の加熱量を変更調整する加熱量調整手段と、目標加熱温度の変更を指令する人為操作式の温度変更指令手段と、その温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更が指令される毎に、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を目標加熱温度として設定する目標温度設定手段と、前記目標温度設定手段にて設定された前記目標加熱温度に応じて前記加熱量調整手段を制御する運転制御手段とが備えられた加熱調理器であって、
    前記目標温度設定手段が、
    前記複数段階の設定対象温度として備えさせる設定対象温度の段階数を、段階的に変化する温度幅を異ならせる状態で且つ基準とする複数段階の基準用の設定対象温度を含む状態で変化させた複数種の温度設定モードを備えて、その複数種の温度設定モードのうちの選択された温度設定モードにおいて、前記温度変更指令手段にて目標加熱温度の変更が指令されるごとに、複数段階の設定対象温度のうちから予め設定された順序で定まる設定対象温度を前記目標加熱温度として設定するように構成され、且つ、
    人為式のモード選択手段のモード選択指令に基づいて、前記複数種の温度設定モードのうちのいずれかを目標温度設定に使用する温度設定モードとして定めるように構成されている加熱調理器。
  2. 前記目標温度設定手段の前記温度設定モードが設定されたことを報知する報知手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、複数種の温度設定モード夫々において互いに異なる報知内容で報知作動を実行するように前記報知手段を制御するように構成されている請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記目標温度設定手段にて設定された前記目標加熱温度を表示するための表示ランプが、設定対象温度の段階数が少ない少段階数の温度設定モードにおける複数の設定対象温度の夫々に対応する状態で設定個数並べる状態で設けられ、
    前記運転制御手段が、
    前記目標温度設定手段にて設定された前記目標加熱温度が前記各表示ランプに対応する設定対象温度であるときは、その設定対象温度に対応する表示ランプを点灯表示し、
    前記目標温度設定手段にて設定された目標加熱温度が前記各表示ランプに対応する複数段階の設定対象温度の中間の温度であるときは、設定された目標加熱温度よりも高い設定対象温度に対応する表示ランプ、及び、設定された目標加熱温度よりも低い設定対象温度に対応する表示ランプの夫々を点灯表示するように構成されている請求項1又は2記載の加熱制御装置。
  4. 前記目標温度設定手段における目標温度設定に使用する温度設定モードを記憶する無電源型の記憶手段が備えられ、
    前記目標温度設定手段が、前記記憶手段に記憶されている前記温度設定モードにて前記目標加熱温度を設定するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記温度変更指令手段及び前記モード選択手段の夫々を兼用構成する1つの手動操作スイッチが備えられ、
    前記手動操作スイッチがオン状態に切り換わることにより、前記目標加熱温度の変更を指令するように構成され、且つ、前記手動操作スイッチがオン状態を継続する時間が設定時間以上になることにより、前記モード選択指令を指令するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  6. 前記目標温度設定手段が、前記複数種の温度設定モードとして、段階的に変化する温度幅が20℃である少段階数の温度設定モードと、段階的に変化する温度幅が10℃である多段階数の温度設定モードとを備えて構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  7. 前記加熱手段が、被加熱物として加熱用容器に収容された調理物を加熱するように構成され、
    前記加熱用容器の温度を検出する温度検出手段が備えられ、
    前記運転制御手段が、前記温度検出手段の検出情報に基づいて前記加熱量調整手段を制御するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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