JP2007146913A - ディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法 - Google Patents

ディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アウタパッド5aと、このアウタパッド5aの端部を係止する為の係止部25、25との引っ掛かり代を十分に大きくしつつ、十分な強度を確保できるサポート19を、短時間で製造する。
【解決手段】素板の1対の腕部を曲げ加工した後、互いに近づく方向に延出した各突出板部23、23の先端部に、第一のプレス加工により、ロータ1の径方向外側に対応する方向に曲げる曲げ加工を行ない、1対の曲げ部を形成する。その後、第二のプレス加工により、これら各曲げ部を上記ロータ1の径方向に対応する方向の両側から圧縮する様に加圧する事により、上記各係止部25、25を形成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動車の制動に使用するディスクブレーキを構成するサポートのうち、板金にプレス加工等による曲げ加工を施して造る板金製サポートの製造方法の改良に関する。
自動車の制動に使用するディスクブレーキとして、従来から各種構造のものが知られているが、厚肉鋼板等の板金に曲げ加工を施して成る板金製サポートを使用するものが、コスト並びに重量の低減を図る面から研究が進められている。図15〜18は、この様な板金製サポートを組み込んだディスクブレーキの1例として、特許文献1に記載されたものを示している。先ず、この従来構造に就いて簡単に説明する。
このディスクブレーキは、車輪と共に回転するロータ1に隣接した状態で懸架装置に対し固定されるサポート2にキャリパ3を、1対のガイドピン4a、4bにより、上記ロータ1の軸方向(図15の上下方向、図16の左右方向)の変位自在に支持している。上記サポート2には、上記ロータ1を挟んでアウタ側(車両の幅方向に関して外側)のアウタパッド5a及びインナ側(車両の幅方向に関して中央側)のインナパッド5bを、上記ロータ1の軸方向の変位自在に支持している。又、上記キャリパ3のシリンダ部6に嵌装したピストン7の先端面(図16の左端面)を、上記インナパッド5bを構成するプレッシャプレート8bに突き当て、上記キャリパ3のアウタ側端部に形成したキャリパ爪9の内側面を、アウタ側のパッド5aを構成するプレッシャプレート8aに当接させている。
制動を行なう場合には、上記シリンダ部6内への圧油の送り込みにより、上記ピストン7で上記インナパッド5bを、上記ロータ1の側面に押し付ける。この押し付けの反作用として、上記キャリパ3がインナ側に変位するので、上記キャリパ爪9が上記アウタパッド5aを上記ロータ1の側面に押し付ける。この結果、このロータ1が1対のパッド5a、5bのライニング10a、10bにより両側から強く挟持されて、制動が行なわれる。この制動の際、これら各ライニング10a、10bとロータ1との摩擦に伴って上記各パッド5a、5bに加わる制動トルクは、これら各パッド5a、5bのプレッシャプレート8a、8bを支持した、上記サポート2により支承される。
上述の様に構成し作用する従来構造の場合には、上記各パッド5a、5bに伝わる制動トルクの全部を、上記サポート2のうちで上記ロータ1の回出側(ロータ1の回転方向前方で、例えばロータ1が図15の矢印α方向に回転する場合に、同図の右側)部分で支承する。従って、この回出側部分の強度及び剛性を確保すべく、上記サポート2のアウタ側端部に、回入側(ロータ1の回転方向後方で、例えばロータ1が図15の矢印α方向に回転する場合に、同図の左側)、回出側両端部同士を結ぶ連結部11を設けている。
又、上述の図15〜18に示した従来のディスクブレーキ用板金製サポートの場合と異なり、サポート2のアウタ寄り部分(図15、17の上端寄り部分)に互いに近づく状態で設けた1対の突出板部23の、ロータ1の外径側面である片面(図15、17の表側面)に切削加工により係止溝(図示せず)を形成する事も、従来から考えられている。この様な係止溝を形成した板金製サポートの場合、アウタパッド5aの周方向(「周方向」とは特に断らない限り、ロータの周方向を言う。以下同じ。)両端部にこの周方向に突出させ、その先端部がロータの内径側に向け折れ曲がった鉤部(図示せず)を、上記各係止溝に係止する。この様な板金製サポートによれば、アウタパッド5aの周方向両端部をサポート2に対し、より有効に外れにくくできる。
但し、この様にしてサポート2のアウタ側端部に切削加工により係止溝を形成する場合には、次の様な不都合が生じる。
即ち、切削加工の為に、加工に要する時間が長くなり、しかも、切削加工時に切削屑が生じる。又、切削加工により係止溝を形成する為、上記各突出板部23、23の先端部でこれら各係止溝を形成した部分の厚さが小さくなる。この為、これら各突出板部の厚さを強度確保の面から十分に大きくする為には、上記各係止溝の深さをあまり深くする事はできない(各係止溝が浅くなる)。この為、切削加工により係止溝を形成する場合に、アウタパッド5aに設けた鉤部と係止溝との引っ掛かり部分の、ロータ1の径方向に関する長さ(引っ掛かり代)を十分に確保しつつ、各突出板部23、23の強度を十分に確保する事は難しい。しかも、切削加工により上記係止溝を形成する場合、圧延により得られた鋼板等の板金の繊維状組織の流れである、所謂ファイバーフローが途中で切断されてしまう。この為、各突出板部の強度を十分に確保する事が更に難しくなってしまう。
尚、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1の他に、特許文献2〜4がある。
実開昭52−80389号公報 特開2002−295538号公報 特開昭57−6138号公報 特開昭52−72067号公報
本発明のディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法は、この様な事情に鑑みて、アウタパッドの周方向端部を係止する為にアウタ側端部に、ロータの径方向外方に折れ曲がった係止部を設ける場合でも、上記アウタパッドとこの係止部との引っ掛かり代を十分に大きくしつつ、十分な強度を確保できる板金製サポートを、短時間で製造すべく発明したものである。
本発明のディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法は、車輪と共に回転するロータの両側にアウタパッドとインナパッドとを軸方向に変位自在に支持すると共に、これら両パッドを上記ロータの両側面に押し付ける為のキャリパをこのロータの軸方向に関する変位自在に支持し、車体に取り付ける為にこのロータの一方の側に隣接して設けた基板部と、この基板部に上記インナパッドを支持する為に形成されたインナパッド支持部と、この基板部の周方向両端部から上記ロータの外周縁部を越えて他方の側に伸びた1対の連結板部と、これら両連結板部の先端部から互いに近づき合う方向に延出された1対の突出板部と、これら各突出板部の先端部から径方向外方に折れ曲がった1対の係止部とを備えたディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法である。
そして、本発明のディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法にあっては、板金を打ち抜く事により形成した、基板部と、この基板部の周方向両端部に互いに同方向に延出する1対の腕部とを備えた素板の各腕部を曲げ加工する事により、1対ずつの連結板部と突出板部とを構成した後、これら各突出板部の先端部を、上記径方向外方に曲げ加工する事により、上記各突出板部の先端部に上記各係止部又はこれら各係止部となる部分を形成する。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、「周方向」とは、特に断らない限り使用時でのロータの周方向に対応する方向を言い、同じく「軸方向」とは、特に断らない限り使用時でのロータの軸方向に対応する方向を言い、同じく「径方向」とは、特に断らない限り使用時でのロータの径方向に対応する方向を言う。
又、好ましくは、請求項2に記載した様に、上記各係止部となる部分を径方向両側から圧縮する様に加圧する事により、上記各係止部を形成する。
上述の様に構成する本発明のディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法の場合には、得られる板金製サポートのアウタ側端部に、各突出板部の先端部から径方向外方に折れ曲がった1対の係止部を設ける事ができる為、これら各係止部にアウタパッドの周方向両端部を係止する事ができる。この為、このサポートに対しアウタパッドが外れる事を、より有効に防止し易くできる。
しかも、本発明の場合には、アウタパッドの周方向端部と係止部との引っ掛かり代を十分に大きくでき、しかも、十分な強度を確保できる板金製サポートを、短時間で製造できる。
即ち、各突出板部の先端部をロータの径方向外方に対応する方向に曲げ加工する事により、各突出板部の先端部に係止部又は係止部となる部分を形成する為、これら各係止部を形成する為に切削加工を行なう必要がなくなる。この為、圧延により得られた鋼板等の板金の繊維状組織の流れである、ファイバーフローが途中で切断されずに済む。又、各突出板部の先端部の厚さが過度に減少する事を防止できる。従って、サポートのアウタ側端部の強度が低下する事を防止できる。しかも、突出板部の先端部の厚さを十分に確保しつつ、アウタパッドの周方向端部と係止部との引っ掛かり代を十分に大きくできる。又、切削加工により係止部を形成する場合に比べて加工時間を短くできる。又、曲げ加工の際に各突出板部の端部を型で抑える事で、各係止部の必要な寸法精度を、より確保し易くなる。又、本発明によれば、係止部の加工時に切削屑が生じない。
又、請求項2に記載した構成によれば、上記各係止部の径方向に関する長さを短くし易くでき、ディスクブレーキの小型化を図り易くなると共に、上記各係止部の周方向側面とこの側面から連続する径方向側面との連続部に生じるR部(曲面部)を小さくできるか、又はなくせる。この為、上記各係止部の側面のうち、平面となる部分の割合を大きくできる。この結果、アウタパッドの周方向端部をサポートに精度良く係合させ易くできて、制動時にアウタパッドに加わる制動トルクをサポートで効率良く(大きな面積で)受ける事ができる。又、各突出板部の端部を径方向に加圧する際にこの端部を型で抑える事で、必要な寸法精度の確保を、より図り易くなる。これに対して、従来から、特許文献2に記載されている様に、板金製サポートのアウタ側端部に設けた突出板部の先端部片面に、この片面側と他面側との両側から挟持する様にプレス加工を施す事により、上記先端部片面に係止溝を形成する事も考えられている。但し、この様な特許文献2に記載された板金製サポートの製造方法の場合には、請求項2に記載した構成の場合と異なり、各係止溝の周方向側面とこの側面から連続する径方向側面との連続部に生じるR部を小さくする事は難しい。この為、アウタパッドの周方向端部をサポートに精度良く係合させる面からは未だ改良の余地がある。請求項2に記載した構成によれば、この様な特許文献2に記載された構造の場合に存在する改良点をなくすか、又は少なくできる。
図1〜14は、本発明のディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法の実施の形態の1例を示している。先ず、図1〜2に示した、本例の製造方法により得られるサポート19に就いて説明する。このサポート19は、厚肉鋼板等の板金を曲げ加工する等により一体に造ったもので、ロータ1に関してインナ側(図1の裏側、図2の表側)にこのロータ1に隣接して設けた略コ字形の基板部13aと、それぞれ1対ずつのインナパッド支持部24、24と、連結板部22、22と、突出板部23、23とを備える。このうちのインナパッド支持部24、24は、上記基板部13aの周方向両端寄り部分に、インナパッド5bを構成するプレッシャプレート8bの周方向両端部に設けた係止突部21、21を係止自在に設けている。この為に、上記各インナパッド支持部24、24は、上記基板部13aの周方向両端寄り部分の内側面(互いに対向する側面)に、互いに向き合う様に開口する状態で形成した断面コ字形の係止溝15、15(図2)を備える。制動時にロータ1からインナパッド5bに加わる制動トルクは、上記各係止溝15、15の周方向に向いた内側面でサポート19に支承される。即ち、上記各インナパッド支持部24、24は、インナパッド5bの係止突部21、21の周方向側面がロータ1の回転方向と同方向に押し付けられる、所謂押しアンカとなる。又、上記基板部13aに、車体に固定する為のボルト取り付け用の第一のねじ孔17、17を、ガイドピン4a、4b(図15、17、18参照)の基端部を結合固定する為の第二のねじ孔18、18を、それぞれ形成している。
又、上記各連結板部22、22は、上記基板部13aの周方向両端部の外周縁部からアウタ側に折れ曲がったもので、車体への取付状態では、各連結板部22、22の内周面とロータ1の外周縁とが対向する。そして、これら各連結板部22、22の先端部から上記各突出板部23、23が、互いに近づき合う方向に延出している。更に、これら各突出板部23、23の先端部に、ロータ1の径方向外方に折れ曲がった1対の係止部25、25を設けている。これら各係止部25、25に、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの両端部に設けた鉤部28、28を係止する事で、このアウタパッド5aを、ロータ1の軸方向の変位自在に、且つ、制動時にこのアウタパッド5aに加わる制動トルクを支承自在に支持する。
上述の様なサポート19を得る為に本例の場合には、次の様にしてサポート19を造る。先ず、厚肉鋼板等の板金を打ち抜き成形する事により、図5に示す様な素板20を造る。この素板20は、上記基板部13a及び各インナパッド支持部24、24に対応する形状を加工している。又、この素板20の周方向両端部に、それぞれが上記各連結板部22、22及び各突出板部23、23(図1、2参照)を構成する、1対の腕部14a、14aを、互いに同方向に延出させている。又、上記基板部13aの周方向両端寄り部分に1対のインナパッド支持部24、24を設けている。
次いで、上記素板20を構成する1対の腕部14a、14aに曲げ加工を施す事により、図9に示す様な、全体をL字形に構成した中間素材44を造る。即ち、この曲げ加工により、上記基板部13aに対応する部分の両端部外周縁からほぼ直角に折れ曲がった、1対の連結板部22、22と、これら各連結板部22、22の先端部に互いに近づく方向に延出した、1対の突出板部23、23とを有する、中間素材44を得る。この為に、本例の場合には、図5〜9に示す様な曲げ加工装置29を使用する。この曲げ加工装置29は、互いに上下方向に対向する第一の上型30及び第一の下型31と、互いに上下方向に対向する第二の上型32及び第二の下型33とを備える。このうちの第一の上型30及び第一の下型31は、上記素板20の基板部13a寄り部分を挟持する機能を有する。又、上記第一の上型30は、上方に設けた支持部分37(図9)と共に昇降自在となっている。これに対して、第一の下型31は、基台34の上面に、上下方向に伸縮自在な弾性部材35を介して、昇降自在に支持している。この弾性部材35は、スプリングを備えたもので、曲げ加工の力に対応する為にスプリング力が高く設定されている。又、上記弾性部材35の下端部は、上記基台34の上面に設けられた溝部26に固定されている。
又、上記第一の下型31の上面は、上記素板20の基板部13a寄り部分を、がたつきなく設置可能な形状としている。即ち、上記第一の下型31の上面の一端部(図5〜7、9の右端部)に第一の壁部53を、他端部(図5〜7、9の左端部)の長さ方向(図5、7の上下方向、図6、9の表裏方向)中央部に第二の壁部54を、それぞれ形成している。又、上記第一の壁部53の片面(図5〜7、9の左側面)に、上記素板20の基端部に設けた1対の突部55、55を進入自在な凹部56、56を形成している。上記第一の下型31の上面のうち、上記第一、第二の壁部53、54から外れた部分を、上記基板部13a寄り部分を載置自在な載置面41としている。上記基板部13aに設けた凹部57内に上記第二の壁部54を進入させつつ、上記載置面41に上記基板部13a寄り部分を設置した状態で、上記素板20の第一の下型31に対するずれを、上記第一、第二の壁部53、54により規制する。
一方、上記第二の上型32は、下方に突出する1対の脚部36、36を有するもので、上記支持部分37(図9)と共に昇降自在となっている。これら各脚部36、36の下面は、水平方向に対し、先端に向かう程第一の上型30及び第一の下型31から離れる方向に傾斜した、第一の傾斜面38、38としている。又、上記第二の下型33は、上記基台34の上面に、上記第一の下型31に対する水平方向の遠近動を可能に支持しており、片側(図5〜7、9の左側)上面に、それぞれが上記各第一の傾斜面38、38と平行な、水平方向に対し傾斜した1対の第二の傾斜面39、39を形成している。この様な構成により、上記第二の上型32が下降するのに伴って、上記各第一の傾斜面38、38と各第二の傾斜面39、39とが係合すると、これら両傾斜面38、39同士の押し付け合いにより、上記第二の下型33が上記第一の下型31に近づく方向(図5〜7、9の右方)に移動する。即ち、上記各第一、第二の傾斜面38、39がカム面としての役目を果たす。又、上記第二の下型33の他側(図5〜7、9の右側)上面に、下方に向かう程第一の下型31に近づく方向に傾斜した傾斜面40を形成している。この傾斜面40は、上記第一の下型31の上面に設けた、上記素板20を設置可能な載置面41を含む仮想平面に対し、ほぼ直交している。
又、本例の場合には、上記第二の下型33の他側上面で、傾斜面40を形成した部分の幅方向(図5、7の上下方向、図6、9の裏表方向)中央部に、受け部となる受け部材42を結合固定している。この受け部材42は、直方体状で、ボルト等の締結部材により、上記第二の下型33に一体に結合固定している。そして、この受け部材42の幅方向(図5、7の上下方向、図6、9の裏表方向)両側面を、互いに平行な平坦面43、43としている。例えば、締結部材としてボルトを使用する場合には、上記受け部材42の厚さ方向に貫通する図示しない通孔に挿通させたボルトの先端部を、上記第二の下型33に形成した図示しないねじ孔に螺合・緊締する事で、上記受け部材42をこの第二の下型33に一体に結合固定する。
更に、上記受け部材42の各平坦面43、43同士の間隔(幅方向の全長)L42(図5)を、上記素板20の1対の腕部14a、14aの先端部内側面同士の間隔L14(図5)よりも僅かに小さくしている(L42<L14)。例えば、上記第一の下型31の上面に設けた載置面41に上記素板20の基板部13寄り部分を設置し、この素板20の1対の腕部14a、14aの先端部内側面同士の間に上記受け部材42を位置させた状態で、これら内側面とこの受け部材42の各平坦面43、43とを、それぞれ0.1mm以下の隙間を介して対向させる。
上述の様に構成する曲げ加工装置29により、上記素板20を曲げ加工する作業は、次の様にして行なう。先ず、上記第一の上型30と第一の下型31とを上下方向に離隔させた状態で、この第一の下型31の載置面41に、素材20の基板部13a寄り部分を設置する。又、この素材20の1対の腕部14a、14aの先端部同士の間に、上記第二の下型33に結合固定した受け部材42を位置させる。この状態で、第一の上型30を下降させ、上記素材20を、この第一の上型30と上記第一の下型31との間で挟持し、加圧する。又、これに伴って、この第一の下型31を下降させる。そして、上記第一の上型30が第一の下型31との間で素材20を挟持するのよりも少し遅れて、前記第二の上型32の下降により、第一、第二の各傾斜面38、39同士の押し付け合いを行なわせ、前記第二の下型33を上記第一の下型31に向け移動させる。この結果、上記素板20の1対の腕部14、14の先半部を上記第二の下型33の上面に押し付けつつ、上記素板20の基板部13a寄り部分が上記第一の上型30及び第一の下型31により下方に押し下げられる。そして、上記1対の腕部14a、14aが、図5の鎖線イ、イ部分に沿って(鎖線イ、イ部分を起点として)略L字形に曲げられ、図9に示す様に、1対ずつの連結板部22と突出板部23とを備えた中間素材44となる。
又、この様な曲げ加工に伴って、鎖線イ、イ部分に沿って直角に曲げられるので、上記1対の腕部14a、14aの先端部内側面が互いに近づく方向に力が加わる。そして、これら内側面が上記受け部材42の各平坦面43、43に対し、直線方向又は曲線方向に、又はこれらを組み合わせながら相対移動しつつ摺接する。これにより、上記各腕部14a、14aの先端部の変形が、上記受け部材42により規制される。更に、上記第一、第二の上型30、32がストロークの最下点(下死点)に達した状態で、図9に示す様に、この第一の上型30の下面と、第二の下型33の上面との間で、上記突出板部23の先端部を含む上記素板20が押圧されて、これら各突出板部23の先端部が所望の形状に矯正される。又、上述の様に、曲げ加工時に上記各腕部14a、14aの先端部が変形しようとして、これら各先端部の内側面が受け部材42の各平坦面43、43に摺接し、そのまま上記各突出板部23の先端部内側面が互いの平行度を高精度に維持する。
この様に上記素材20は、曲げ加工装置29により周方向両端部を曲げ加工されて、1対ずつの連結板部22と突出板部23とを備えた中間素材44(図9)となる。曲げ加工後、第一の上型30と第二の上型32とは元の位置に上昇し、第二の下型33も第一の下型31から離れる方向に移動するので、上記中間素材50を上記曲げ加工装置29から容易に取り外せる。尚、第二の上型32の上昇後は、第二の下型33が、引っ張りばね又は圧縮ばねを備えた図示しない移動機構により図9の左方に移動する。
次に、上記中間素材44は、次工程で、各突出板部23、23の先端部に係止部25、25(図1、2)となる部分を形成する第一のプレス加工を施して、第二中間素材50{図11、12、14(A)}とする。この第一のプレス加工は、上述の様にして造った中間素材44の各突出板部23、23の先端部に、係止部25、25となる部分である、ロータ1(図1、2)の径方向外側に対応する方向に曲げ加工した曲げ部49、49{11、12、14(A)}を形成する為に行なう。この様な第一のプレス加工を行なう際には、図10に示す様に、それぞれが上下方向に昇降自在な、上型ダイ45と下型パッド46、46との間で、上記中間素材44のアウタ側端部に設けた1対の突出板部23、23の基端寄り部分を挟持する。上記各下型パッド46、46は、それぞれ基台47に設けた溝部68の底部に、上下方向に伸縮自在な弾性部材35、35を介して、昇降自在に支持している。又、上記基台46の上面の幅方向(図10〜11の左右方向)中央部に下型ダイ48を、上方に突出する状態で固設している。そして、上記中間素材44の各突出板部23、23の先端部の、上記上型ダイ45と下型パッド46、46との間で挟持されない部分の下面に、上記下型ダイ48の上端面を対向させる。
上記第一のプレス加工を行なう際には、図11に示す様に、上記上型ダイ45と下型パッド46との間で上記各突出板部23、23を挟持した状態で、これら上型ダイ45及び下型パッド46を下降させる。これに伴って、上記各突出板部23、23の先端部は、上記下型ダイ48の上端部により、ロータ1の径方向外方に対応する方向である、図11の上方に曲げる曲げられる事により、上記各曲げ部49、49が形成され、第二中間素材50となる。この様に曲げ部49、49を形成する為に、上記上型ダイ45を下降させた状態で、この上型ダイ45を構成する、上記各突出板部23、23を押圧する1対の脚部69、69の内側面(互いに対向する面)と、上記下型ダイ48の幅方向(図10、11の左右方向)両側面との間に、上記中間素材44の板厚と同じか、又はこれよりも僅かに小さい幅(図11の左右方向寸法)を有する板状の空間70、70が形成される様にしている。
次いで、この様な第一のプレス加工により得られた第二中間素材50の、各突出板部23、23の先端部に形成した曲げ部49、49を、ロータ1(図1、2)の径方向に対応する方向の両側から圧縮する様に加圧する、第二のプレス加工を施す事により、1対の係止部25、25を形成した第三中間素材52{図13、14(B)}とする。この為に、本例の場合には、図12に示す様に、それぞれが上下方向に昇降自在な上型59と下型60との間で上記各突出板部23の曲げ部49を押圧する。上記上型59の下面で上記曲げ部49と対向する部分に段部61を形成しており、この段部61の上下方向寸法L61を、上記第二中間素材50の曲げ部49のうち、各突出板部23の本体部分のロータ1の径方向外側面に対応する、上側面62よりも上方に突出した部分の突出長さL49よりも小さくしている(L61<L49)。又、上記下型60は、基台63に設けた溝部71の底部に、上下方向に伸縮自在な弾性部材35を介して昇降自在に支持している。上記下型60の昇降は、下型ガイド部64a、64bにより案内している。尚、図12では、この下型60の上面を単なる平坦面として示しているが、実際には、図1に示す各突出板部23の下面に沿う様に、水平方向に対し傾斜した傾斜面や、曲面を有する形状とする。
上記第二のプレス加工を行なう際には、図13に示す様に、上型59を下型60に向け下降させ、これら上型59と下型60との間で上記各突出板部23を挟持した状態で、この下型60が基台63の上面に突き当たるまで、上型59を更に下降させる。そして、各突出板部23の先端部を含む部分の周囲を下型ガイド部64a、64bにより拘束しつつ、上記上型59と下型60との間で上記各突出板部23の先端部を含む部分を、ロータ1の径方向に対応する、図13の上下方向に加圧する事により、これら各突出板部23の先端部を、曲げ部49の突出長さL49(図12参照)が小さくなる様に塑性変形させる。この結果、上記各突出板部23の先端部に、各突出板部23の本体部分の上側面62からの突出長さL25が、段部61の上下方向寸法L61と同程度に小さくなった係止部25が形成され、上記第三中間素材52となる。即ち、上記各曲げ部49は、図14(A)に示す状態から(B)に示す状態に、突出長さL25が小さくなり、上記各係止部25となる。
この様にして、各突出板部23の先端部に係止部25が形成された第三中間素材52は、次の工程で、基板部13a(図1、2)に第一、第二のねじ孔17、18(図1、2)を形成する事により、前述の図1、2に示したサポート19の完成品とする。この様なサポート19の使用時には、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの両端部に形成した鉤部28、28を、上記各突出板部23に設けた係止部25、25に、ロータ1の軸方向の変位自在に係止する。
制動時にアウタパッド5aに加わる制動トルクは、上記各鉤部28、28及び各係止部25、25によりサポート19に支承自在となる。又、前記各インナパッド支持部24、24には、インナパッド5bを構成するプレッシャプレート8bの両端部に設けた係止突部21、21を、ロータ1の軸方向の変位自在に係止する。又、上記サポート19の基板部13aに形成した第一のねじ孔17、17に螺合、緊締したボルトにより、上記基板部13aを車体に結合固定すると共に、上記第二のねじ孔18、18に、ガイドピン4a、4b(図15、17、18参照)の基端部を結合固定する。そして、これら両ガイドピン4a、4bに、キャリパ3(図15、16参照)の一部に設けたガイドシリンダ部を、ロータ1の軸方向の変位自在に外嵌する。両ガイドピン4a、4bにキャリパ3のガイドシリンダ部を外嵌すると言った構成及びその作用に就いては、前述の図15〜16に示した構造を含め、従来から広く知られているものである為、詳しい図示並びに説明は省略する。
又、軽制動時の様にアウタパッド5aに加わる制動トルクが小さい場合には、ロータ1回入側(ロータ1が図1〜2のαで示す様に、図1の時計方向、図2の反時計方向に回転する場合には、図1の左側、図2の右側)の係止部25のみで上記制動トルクを支承する。これに対して、急制動時の様に制動トルクが大きい場合には、サポート19の回入側端部の係止部25部分が変形し、この制動トルクを1対の係止部25、25で支承する。この様に上記制動トルクを支承できる様にする為に、本例の場合には、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの周方向両端部に設けた鉤部28、28の互いに対向する先端縁65、65と、プレッシャプレート8aの本体部分の側縁との間に、上記各係止部25、25を緩く進入自在としている。又、前記サポート19及びプレッシャプレート8aに外力が加わらない、これらサポート19及びプレッシャプレート8aの自由状態で、次の(1)〜(4)に示す各部の寸法を、次の様に規制している。
(1) 1対の係止部25、25の外側面(互いに反対側の面)同士の間隔A(図1)
(2) これら両係止部25、25の内側面(互いに対向する側面)同士の間隔B(図1)
(3) 1対の鉤部28、28の先端縁65、65同士の間隔C(図3)
(4) プレッシャプレート8aの本体部分のうちで各先端縁65、65が対向する部分の間隔D(図3)
これら(1)〜(4)に示した間隔A〜Dを、A<C、且つ、B>Dと規制している。 但し、間隔A、C同士の差、間隔B、D同士の差は、それぞれ僅かずつとし、間隔A、C同士の差は規定値よりも僅かに小さくし、間隔B、D同士の差は、この規定値よりも僅かに大きくしている。勿論、ロータ1回出側の係止部25が、軽制動時に回入側の係止部25よりも先に制動トルクを支承する様に、間隔A、C同士の差を規定値よりも僅かに大きくし、間隔B、D同士の差を規定値よりも僅かに小さくしても良い。
又、上記各係止部25、25の、各突出板部23、23の本体部分の径方向外側面からの高さL25{図1、13、14(B)}、並びに径方向内側面からの高さL25´(図1)も、上記各鉤部28、28の大きさとの関係で適切に規制している。各部の寸法A〜D、L25、L25´を上述の様に規制する事により、アウタパッド5aをサポート19に対し、ロータ1の軸方向の変位自在に支持すると共に、制動時にアウタパッド5aに加わる制動トルクを、上記1対ずつの突出板部23、23及び係止部25、25により、適切に支承自在としている。例えば、急制動時の様に制動トルクが大きい場合には、この制動トルクを1対の係止部25、25で支承する。即ち、制動トルクが大きい場合には、ロータ1回入側の連結板部22、22、突出板部23、23、係止部25、25等の弾性変形量が多くなる。そして、ロータ1回出側(図1の右側、図2の左側)の係止部25及び突出板部23の端部内側縁と、アウタパッド5aのプレッシャプレート8aの本体部分の側縁とが当接する。この状態では、上記制動トルクを、ロータ1の回入側だけでなくロータ1回出側でも支承できる様になる。この為、サポート19のロータ1回入側、回出側同士を連結する連結部を省略するのにも拘らず、各部の強度並びに剛性が不足する事がない。
上述の様に構成する本例のディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法の場合には、得られるサポート19のアウタ側端部(図1の表側端部、図2の裏側端部)に、各突出板部23、23の先端部から径方向外方に折れ曲がった1対の係止部25、25を設ける事ができる為、これら各係止部25、25に、アウタパッド5aの周方向両端部に設けた鉤部28、28の先端部を係止する事ができる。この為、上記サポート19に対し上記アウタパッド5aが外れる事を、より有効に防止し易くできる。又、本例の場合には、サポート19のアウタ側端部で、ロータ1回入側(ロータ1の回転方向後側)とロータ1回出側(ロータ1の回転方向前側)とを連結する連結部を省略できる。この為、この連結部を省略できる分、サポート19を備えたディスクブレーキのコストを低減できると共に、設置スペースの有効利用を図れる。しかも、上述した理由により、上記連結部を省略するのにも拘らず、各部の強度並びに剛性が不足する事がない。
しかも、本例の場合には、アウタパッド5aの周方向端部を係止する為の係止部25、25の周方向側面の形状及び寸法の精度を十分に高くでき、しかも、十分な強度を確保できるサポート19を、短時間で製造できる。
即ち、本例の場合には、前記第一のプレス加工で、各突出板部23、23の先端部をロータ1の径方向外方に対応する方向に曲げ加工する事により、各突出板部23、23の先端部に係止部25、25となる部分である、曲げ部49、49を形成する為、これら各係止部25、25を形成する為に切削加工を行なう必要がなくなる。この為、圧延により得られた鋼板等の板金の繊維状組織の流れである、ファイバーフローが途中で切断されずに済む。又、各突出板部23、23の先端部の厚さが過度に減少する事を防止できる。従って、サポート19のアウタ側端部の強度が低下する事を防止できる。しかも、各突出板部23、23の先端部の厚さを十分に確保しつつ、アウタパッド5aの周方向端部に設けた鉤部28、28と係止部25、25との引っ掛かり代を十分に大きくできる。又、切削加工により係止部を形成する場合に比べて加工時間を短くできる。又、本例によれば、上記係止部25、25の加工時に切削屑が生じない。
更に、本例の場合には、前記第二のプレス加工で、上記各曲げ部49、49をロータ1の径方向に対応する方向の両側から圧縮する様に加圧する事により、上記各係止部25、25を形成している。この為、これら各係止部25、25の径方向に関する長さを短くし易くでき、ディスクブレーキの小型化を図り易くなると共に、上記各係止部25、25の周方向側面と、この側面から連続するロータ1の径方向側面との連続部に生じるR部(曲面部)を小さくできるか、又はなくせる。即ち、前述の図14(A)に示す状態から、各曲げ部49を径方向に圧縮する様に加圧する事で、図14(B)に示す様に、各係止部25の径方向の寸法が小さくなる。そして、これに伴って、各突出板部23の先端部の周方向内側面{各突出板部23同士で互いに対向する側面で、図14(B)の右側面}とこの先端部の径方向内側面との連続部に生じるR部66{図14(B)}と、各突出板部23の先端部の周方向外側面{各突出板部23同士で互いに反対側となる面で、図14(B)の左側面}と各突出板部23の本体部分の径方向外側面との連続部に生じるR部67{図14(B)}とを、何れも小さくできるか又はなくせる。この為、各係止部25の周方向側面のうち、平面となる部分の割合を大きくでき、各突出板部23の先端部の周方向内側面のうち、制動時にアウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8a(図1、3)の本体部分の周方向側面により押される、押しアンカとなる部分の面積と、各突出板部23の先端部の周方向外側面のうち、制動時にプレッシャプレート8aの周方向端部に設けた鉤部28(図1、3)の先端縁65により押される、引きアンカとなる部分の面積とを、何れも有効に確保できる。従って、アウタパッド5aの周方向端部をサポート19に精度良く係合させ易くできて、制動時にアウタパッド5aに加わる制動トルクをサポート19で効率良く受ける事ができる。又、本例の様に、各突出板部23の端部を曲げ加工したり、径方向に加圧する際に、この端部を上型ダイ45(図10、11)、上型59、下型ガイド部64a、64b(図12、13)で抑える事で、各係止部25の必要な寸法精度の確保を、より図り易くなる。
しかも、本例の場合には、上記サポート19を、能率良く、且つ精度良く造れる。即ち、サポート19を構成する素板20の1対の腕部14a、14a(図5、6)に曲げ加工を施す際に、両腕部14a、14aの先端部同士の間に配置した受け部材42(図5〜7、9)によりこれら腕部14a、14aの先端部の変形を規制している。この為、得られるサポート19での、これら各腕部14a、14aの先端部の所望形状からのずれを僅少にできる。この為、サポート19を、能率良く、且つ精度良く造れる。例えば、上記素板20に曲げ加工を施す際に、前述の図5〜9に示した曲げ加工装置29で、第二の下型33に受け部材42を設けないものを使用した場合、上記曲げ加工に伴って、素板20の1対の腕部14a、14aの先端部が基板部13a側に近づく様に変形する。この場合には、各突出板部23、23の先端部が互いにハ字形に傾斜して、各突出板部23、23に係止部25、25を精度良く形成する事が難しくなる。これに対して、本例の場合には、上述の様に素板20に曲げ加工を施す際に、上述の様に受け部材42を設けている為、この様な不都合をなくせる。
又、本例の場合には、上述の様なサポート19の完成品を得る為に、従来から考えられている製造方法に使用する、第二の下型33に、受け部材42を設けるだけで良く、製造コストを徒に高くする事がない。
又、本例の場合には、上記受け部材42を、上記曲げ加工に使用する第二の下型33に一体に結合固定すると共に、曲げ加工時に、上記1対の腕部14a、14aの先端部同士の間に配置した上記受け部材42の両側面に、これら両腕部14a、14aの側面を摺動させつつ、これら各腕部14a、14aに曲げ加工を施している。この為、上記サポート19を、より能率良く、且つ、精度良く造れる。
尚、本例の場合には、各突出板部23、23の先端部に係止部25、25を形成する為に、第一のプレス加工により曲げ部49、49を形成した後、第二のプレス加工によりこれら曲げ部49、49を圧縮する様に加圧して、上記係止部25、25を形成している。但し、本発明では、各突出板部23、23の平板状の先端部を、ロータ1の径方向外側に対応する方向に曲げる曲げ加工を施すのみで、各突出板部23、23の本体部分からの突出長さが比較的小さい係止部25、25を形成する事もできる。この場合には、第二のプレス加工を省略できる。但し、この様にして係止部25、25を形成する場合には、各係止部25、25の形状の精度を高くする事が本例の場合よりも難しくなる。この為、各係止部25、25の形状精度を有効に確保する面からは、本例の様に、曲げ部49、49を形成した後、これら曲げ部49、49を径方向に対応する方向に圧縮する様に加圧する事
が望ましい。
又、本例の場合には、サポート19のアウタ側端部で、ロータ1回入側の端部とロータ1回出側の端部とを連結する連結部を省略している。但し、本発明は、この様なサポートを製造する場合に限定するものではなく、例えば、サポートのアウタ側端部に、ロータ回入側とロータ回出側との端部同士を連結する連結部を設ける事もできる。この様なサポートの場合、本例の製造方法により得られるサポート19に比べて、アウタ側端部の強度を、より向上させる事ができる。
本発明の実施の形態の1例の製造方法により得られるサポートを、アウタ、インナ両パッドと組合せた状態で、アウタ側から見た図。 図1をインナ側から見た図。 アウタパッドを取り出して示す図。 インナパッドを取り出して示す図。 素板から中間素材を得る為の曲げ加工装置の下型部分を、この素板を設置した状態で示す略平面図。 図5のA−A断面図。 上記曲げ加工装置の下型部分の一部を、上方から見た斜視図。 同じく第二の上型及び第二の下型の一部を、図7の左方から見た斜視図。 上記曲げ加工装置により素板に曲げ加工を施す場合の曲げ加工の最終段階を示す、図6と同様の図。 上記中間素材の突出板部の先端部に曲げ部を形成する為に、第一のプレス加工を行なう際の、初期の状態を示す略断面図。 同じく最終段階を示す、図10と同様の図。 上記第一のプレス加工を行なう事により得た第二中間素材に第二のプレス加工を行なう際の、初期の状態を示す略断面図。 同じく最終段階を示す、図12と同様の図。 (A)は、第一のプレス加工を行なう事により曲げ部を形成した突出板部の先端部を、(B)は、第二のプレス加工を行なう事により係止部を形成した突出板部の先端部を、それぞれ示す図。 ディスクブレーキの従来構造の1例を、一部を切断して外径側から見た図。 図15のB−B断面図。 図15のサポートのみを取り出して外径側から見た図。 図17の下方に相当するインナ側から見た図。
符号の説明
1 ロータ
2 サポート
3 キャリパ
4a、4b ガイドピン
5a アウタパッド
5b インナパッド
6 シリンダ部
7 ピストン
8a、8b プレッシャプレート
9 キャリパ爪
10a、10b ライニング
11 連結部
13a 基板部
14a 腕部
15 係止溝
17 第一のねじ孔
18 第二のねじ孔
19 サポート
20 素板
21 係止突部
22 連結板部
23 突出板部
24 インナパッド支持部
25 係止部
26 溝部
28 鉤部
29 曲げ加工装置
30 第一の上型
31 第一の下型
32 第二の上型
33 第二の下型
34 基台
35 弾性部材
36 脚部
37 支持部分
38 第一の傾斜面
39 第二の傾斜面
40 傾斜面
41 載置面
42 受け部材
43 平坦面
44 中間素材
45 上型ダイ
46 下型パッド
47 基台
48 下型ダイ
49 曲げ部
50 第二中間素材
52 第三中間素材
53 第一の壁部
54 第二の壁部
55 突部
56 凹部
57 凹部
59 上型
60 下型
61 段部
62 上側面
63 基台
64a、64b 下型ガイド部
65 先端縁
66 R部
67 R部
68 溝部
69 脚部
70 空間
71 溝部

Claims (2)

  1. 車輪と共に回転するロータの両側にアウタパッドとインナパッドとを軸方向に変位自在に支持すると共に、これら両パッドを上記ロータの両側面に押し付ける為のキャリパをこのロータの軸方向に関する変位自在に支持し、車体に取り付ける為にこのロータの一方の側に隣接して設けた基板部と、この基板部に上記インナパッドを支持する為に形成されたインナパッド支持部と、この基板部の周方向両端部から上記ロータの外周縁部を越えて他方の側に伸びた1対の連結板部と、これら両連結板部の先端部から互いに近づき合う方向に延出された1対の突出板部と、これら各突出板部の先端部から径方向外方に折れ曲がった1対の係止部とを備えたディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法であって、
    板金を打ち抜く事により形成した、基板部と、この基板部の周方向両端部に互いに同方向に延出する1対の腕部とを備えた素板の各腕部を曲げ加工する事により、1対ずつの連結板部と突出板部とを構成した後、これら各突出板部の先端部を上記径方向外方に曲げ加工する事により、上記各突出板部の先端部に上記各係止部又はこれら各係止部となる部分を形成するディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法。
  2. 上記各係止部となる部分を上記径方向両側から圧縮する様に加圧する事により、上記各係止部を形成する、請求項1に記載したディスクブレーキ用板金製サポートの製造方法。
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