JP2007146881A - 締付装置および車両用防護柵 - Google Patents

締付装置および車両用防護柵 Download PDF

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Abstract

【課題】緩み防止機構付きの締付装置であって、溶接機を必要とせず、かつ、回転式締付具の緩み止めを簡易且つ迅速に行うことが可能な締付装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ボルト11と、このボルト11に相対回転不能に装着される係合部材12と、この係合部材12の脱落を防止する脱落防止部材13と、係合部材12および脱落防止部材13の少なくとも一方の回転を防止する回転防止部材14と、を備える緩み防止機構付きの締付装置Tであって、回転防止部材14は、係合部材12および脱落防止部材13の少なくとも一方の回転軌跡よりも内側に位置する回転規制部12bを有し、脱落防止部材13は、ボルト11によって回転防止部材14に締着される座金部13aと、この座金部13aに立設された起立部13bとを有し、起立部13bで係合部材12を係止することによって係合部材12のボルト11からの脱落が防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、緩み防止機構を備えた締付装置に関し、さらには、緩み防止機構を備えた締付装置が用いられた車両用防護柵に関する。
緩み防止機構を備えた締付装置としては、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この締付装置は、ボルト(回転式締付具)と、ボルトの頭部に相対回転不能に装着される係合部材と、被締付部材に対して回転不能に取り付けられた回転防止部材とを備えて構成されていて、ボルトの頭部に係合させた係合部材を回転防止部材にスポット溶接により接合することで、ボルトの緩みを防止し、さらに、係合部材のボルトからの脱落を防止している。
ところで、道路からの車両の転落を防止する車両用防護柵が特許文献2に開示されている。この車両用防護柵は、車道に沿って設置される横梁であって、長尺の形材を長手方向に連設してなる横梁を備えている。なお、隣接する形材同士は、ボルトにより接合しているので、高規格道路の高架部分など車両の通行に伴う振動が比較的大きい区間においては、ボルトに軽微な緩みが発生する虞がある。
特開2001−317527号公報 特開2005−076349号公報
特許文献1の締付装置は、溶接機がなければ係合部材と回転防止部材とを接合することができないので、溶接機のない屋外や工場において使用する場合には、費用と労力をかけて溶接機を搬入しなければならないし、溶接機を搬入できないような場所においては、そもそも使用することができない。
なお、前記した問題点は、ナットなどボルト以外の回転式締付具の緩みを前記した座金で防止する場合にも同様に当てはまる。
このような観点から、本発明は、緩み防止機構付きの締付装置であって、溶接機を必要とせず、かつ、回転式締付具の緩み止めを簡易且つ迅速に行うことが可能な締付装置を提供することを課題とし、さらには、振動が比較的大きい区間においても安心して使用することができる車両用防護柵を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために創案された本発明に係る締付装置は、回転式締付具と、前記回転式締付具に相対回転不能に装着される係合部材と、前記係合部材の脱落を防止する脱落防止部材と、前記係合部材および前記脱落防止部材の少なくとも一方の回転を防止する回転防止部材と、を備える緩み防止機構付きの締付装置であって、前記回転防止部材は、前記係合部材および前記脱落防止部材の少なくとも一方の回転軌跡よりも内側に位置する回転規制部を有し、前記脱落防止部材は、前記回転式締付具によって前記回転防止部材に締着される座金部と、当該座金部に立設された起立部とを有し、前記起立部で前記係合部材を係止することによって前記係合部材の前記回転式締付具からの脱落が防止されることを特徴とする。
本発明に係る締付装置においては、係合部材および前記脱落防止部材の少なくとも一方の回転軌跡の内側に回転防止部材の回転規制部を設けて係合部材および前記脱落防止部材の少なくとも一方の回転を防止することで、回転式締付具の緩みを防止し、また、回転締付具と回転防止部材とに挟持させた脱落防止部材を係合部材に係止することで係合部材の脱落を防止しているので、溶接機を使用する必要がない。しかも、本発明に係る締付装置によれば、係合部材を回転式締付具に装着し、脱落防止部材を係合部材に係止するだけで、回転式締付具の緩み止めを行うことができる。つまり、本発明に係る締付装置によれば、簡易且つ迅速に回転式締付具の緩み止めを行うことができる。
なお、回転式締付具とは、ボルトやナットなど、雄ネジや雌ネジが形成された締付具の総称である。
回転防止部材は、独立の部品としてもよいが、被締付部材自体が回転防止部材を兼ねる構造としてもよい、すなわち、係合部材および脱落防止部材の少なくとも一方の回転軌跡の内側に位置する回転規制部が、被締付部材に形成されていてもよい。
脱落防止部材の起立部は、係合部材に係止可能なものであれば、その形態に特に制限はないが、例えば、屈曲可能に形成されたものであれば、屈曲させた前記起立部を前記係合部材に係止するとよい。
なお、前記係合部材に、前記起立部が挿通される開口部を形成してもよい。この場合には、前記開口部に前記起立部を挿通した後に、前記起立部を屈曲させればよい。
また、前記回転式締付具が多角形状の頭部を備えている場合には、前記係合部材として、前記頭部の側面を取り囲むように配置される囲繞部を有するものを使用するとよい。
なお、回転式締付具の頭部が多角形状を呈している場合には、その締付具合によって、頭部の角部(多角形の頂点)の向きが異なってしまうので、前記囲繞部に、前記頭部の角部に係合可能な複数の係合凹部を連設するとよい。このようにすると、係合部材を回転式締付具の頭部に装着する際に、頭部の角部の係合させる係合凹部を選択することが可能となるので、回転式締付具の頭部の向きが変化しても、係合部材の向きをおおよそ一定にすることが可能となる。
なお、前記係合凹部は、前記頭部の角部の側面に合せてV字状に成形されていることが望ましい。このようにすると、係合部材のがたつきが少なくなる。
前記回転防止部材は、回転式締付具とともに回転しないものであれば、その形態に特に制限はないが、好適には、脱落防止部材の座金部よりも剛性の大きい台座部を有するものであることが望ましい。この場合には、前記台座部の裏側にある当接面が、被締付部材の被締付面に当接することになる。このようにすると、被締付部材に作用する支圧応力が小さくなるので、被締付部材が薄板や軟らかい材質で形成されている場合や、被締付部材に長孔やルーズホールが形成されている場合であっても、被締付部材に変形を生じさせ難くなる。
また、本発明においては、前記した締付装置に、前記回転式締付具の締付力によって締付方向へ圧縮される可縮部材を装備させてもよい。このようにすると、回転式締付具を締め付けたときに可縮部材が圧縮されることになるので、回転式締付具の締付状況を目視により確認することが可能となる。
なお、前記可縮部材は、回転式締付具の締付力が作用する部位に装備すればよいが、回転式締付具がボルトである場合には、前記ボルトの軸部に環装するとよい。ボルトの軸部に環装可能な可縮部材としては、例えば、皿ばねやスプリングワッシャなどが該当する。特に、材料調達が容易なスプリングワッシャを可縮部材とすれば、低廉な締付装置を実現することが可能となる。
なお、回転式締付具がボルトである場合には、前記脱落防止部材の前記座金部および前記回転防止部材の前記台座部に貫通孔を設け、当該貫通孔に前記ボルトの軸部を挿通してもよい。このようにすると、脱落防止部材、回転防止部材および可縮部材をボルトの軸部に装着した状態で持ち運ぶことが可能となる。
脱落防止部材の座金部および回転防止部材の台座部に貫通孔を形成し、当該貫通孔にボルトの軸部を挿通する場合には、前記回転防止部材の前記貫通孔からの前記ボルトの抜け出しを防止する抜け止部材を装備させるとよい。このようにすると、脱落防止部材や回転防止部材をボルトの軸部に装着した状態で取り回す際に、脱落防止部材や回転防止部材が抜け落ち難くなるので、その取り扱いが容易になり、ひいては、締付作業を簡易迅速に行うことが可能となる。
なお、前記抜け止部材は、より好適には、前記ボルトの軸部に嵌装するとよい。このようにすると、抜け止部材自身がボルトの軸部から脱落し難くなるので、脱落防止部材等の抜け落ちを確実に防止することが可能となる。
前記抜け止部材の外径は、前記回転防止部材の前記貫通孔の孔径よりも大きいことが望ましい。このようにすると、回転防止部材の抜け落ちをより一層確実に防止することが可能となる。
また、前記抜け止部材の外径を、前記被締付部材に形成された挿通孔の孔径よりも小さくしておけば、ボルトを被締付部材に締め付けた際に、抜け止部材が被締付部材に形成された挿通孔に入り込むので、回転防止部材の台座部の当接面と被締付部材の被締付面とが確実に面接触することになる。
前記した課題を解決する本発明に係る車両用防護柵は、車道に沿って設置される横梁を有する車両用防護柵であって、前記横梁を構成する形材同士の継ぎ手部分に緩み防止機構付きの締付装置が使用されていることを特徴とする。
このような車両用防護柵であれば、形材同士の継ぎ手部分に緩みが発生することがないので、振動が比較的大きい区間においても安心して使用することができる。
本発明に係る締付装置によれば、溶接機が不要となり、しかも、回転式締付具の緩み止めを簡易且つ迅速に行うことが可能となる。
また、本発明に係る車両用防護柵であれば、振動が比較的大きい区間においても安心して使用することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、本発明に係る締付装置を車両用防護柵に適用する場合を例示するが、本発明に係る締付装置の用途を限定する趣旨ではない。
(車両用防護柵)
まず、第一の実施形態に係る車両用防護柵Gの構成を説明する。
車両用防護柵Gは、図1に示すように、車道Rに沿って構築された基礎コンクリートCに据え付けられる複数の支柱1(図1では一本のみ図示)と、この支柱1の車道R側に連設される横梁2,2,…と、長手方向に隣り合う横梁2,2の端部間に跨って配置される継ぎ手部材3とを備えて構成されている。
支柱1は、図1の(a)に示すように、基礎コンクリートCの上面に形成された凹部C1に設置される基部1aと、この基部1aから起立する本体部1bと、この本体部1bの最上部の車道R側に形成された保持部1cとを備えて構成されていて、基礎コンクリートCに埋設されたアンカーボルトC2を基部1aの挿通孔に挿通させ、ナットにて締着することで固定されている。なお、凹部C1には、モルタルC3が充填されている。
横梁2は、円管状を呈するアルミニウム合金(A6061S−T6)製の押出形材からなる。図2に示すように、横梁2の端部の表面に設けられた被締付面2bには、複数(本実施形態では二つ)の挿通孔2a,2aが形成されている。
継ぎ手部材3は、隣り合う横梁2,2を連結するものであり、本実施形態においては、横梁2の内部に配置されている。継ぎ手部材3には、横梁2の挿通孔2a,2aに対応する雌ネジ孔3a,3aが形成されている。なお、継ぎ手部材3は、管状を呈するアルミニウム合金(A6061S−T6)製の押出形材からなる。
なお、以下の説明においては、横梁2を「被締付部材2」と称することとし、継ぎ手部材3を「被螺合部材3」と称することとする。
(締付装置)
次に、図2乃至図5を参照して第一の実施形態に係る締付装置T1の構成を説明する。
締付装置T1は、被締付部材2を被螺合部材3に締着するためのものであり、図2に示すように、複数(本実施形態では二つ)のボルト11,11と、各ボルト11に相対回転不能に装着される係合部材12,12と、各係合部材12の脱落を防止する脱落防止部材13と、各係合部材12および各脱落防止部材13の回転を防止する回転防止部材14とを備えて構成されている。なお、本実施形態に係る締付装置T1は、ボルト11の個数に対応する数の可縮部材15,15および抜け止部材16,16をさらに備えている。
ボルト11は、回転式締付具の一種であり、被螺合部材3の雌ネジ孔3aに螺合する雄ネジが形成された軸部11a(以下、「ボルト軸部11a」という。)と、ラチェットレンチやスパナなどの締付工具が係止される正多角形状(本実施形態では正六角形)の頭部11b(以下、「ボルト頭部11b」という。)と、を備えている。
なお、ボルト軸部11aの形態やボルト頭部11bの形態は、図示のものに限定されることはなく、適宜変更しても差し支えない。また、ボルト11の材質にも特に制限はないが、被締付部材2がアルミニウム合金製である本実施形態においては、ステンレス鋼(例えば、SUS304など)製またはアルミニウム合金製であることが望ましい。
係合部材12は、ボルト頭部11bの側面を取り囲むように配置される複数の囲繞部12a,12aと、ボルト頭部11bの側方に配置される係止部12b,12bと、を備えて構成されている。なお、係合部材12は、例えば、板状部材の中心部を打ち抜くことで製作することができる。
囲繞部12a,12aは、ボルト頭部11bを挿入可能な間隔をあけて対向していて、ボルト頭部11bが挿入される空間12cを形成している。囲繞部12aには、図3の(b)に示すように、ボルト頭部11bの側面に面する部位に、ボルト頭部11bの角部に係合可能な複数の係合凹部12d,12d,…が連設されている。なお、本実施形態では、二つの囲繞部12a,12aを形成しているが、これに限定されることはなく、図示は省略するが、二つの囲繞部12a,12aを連続させて、環状の囲繞部を形成してもよいし、三つ以上の囲繞部を形成してもよい。
係合凹部12dは、ボルト頭部11bの角部の側面に合せてV字状に成形されている。なお、ボルト頭部11bの角部(頂点)の角度ピッチ(隣り合う角部の中心角)をαとすると、係合凹部12dの角度ピッチ(隣り合う係合凹部12dの中心角)βは、α/n(nは自然数)である。本実施形態においては、α=60度、n=2としているので、β=30度である。すなわち、本実施形態においては、係合部材12をボルト頭部11bに係合させる際に、その係合位置を30度ピッチで回転させることができる。
係止部12bは、図3の(a)に示すように、囲繞部12a,12aによって形成された空間12cの側方に配置されていて、空間12cの側方に開口部12eを形成している。なお、本実施形態に係る係合部材12は、空間12cを挟んで対向する一対の係止部12b,12bを備えているが、これに限定されることはなく、図示は省略するが、一つの係止部を備えるものであってもよいし、三つ以上の係止部を備えるものであってもよい。
開口部12eには、図3の(b)に示すように、後記する脱落防止部材13の起立部13bが挿入される。開口部12eは、図3の(a)に示すように、円弧状を呈しており、本実施形態においては、空間12cと連通している。なお、一対の開口部12e,12eは、同心円上に配置されている。
なお、係合部材12の形態は、締付装置T1の使用目的等に応じて適宜変更しても差し支えない。例えば、図示は省略するが、平面視楕円形、多角形状等を呈する係合部材12であってもよい。また、係合部材12の材質にも特に制限はないが、ボルト11がステンレス鋼製である本実施形態においては、ステンレス鋼(例えば、SUS304など)製やアルミニウム合金(例えば、A6063S−T5)製であることが望ましい。
図2に示す脱落防止部材13は、ボルト頭部11bと回転防止部材14との間に配置されるものであり、ボルト11によって回転防止部材14に締着される座金部13aと、この座金部13aに立設された一対の起立部13b,13bと備えて構成されている。
座金部13aは、図4の(a)に示すように、板状の座金本体131と、この座金本体131の周縁から張り出す一対の張出片132,132とを備えている。座金本体131は、後記する回転防止部材14の回転規制部14b,14b間に配置可能な形状(本実施形態では矩形)に成形されていて、座金本体131の中央部には、ボルト軸部11aが挿通される貫通孔13cが形成されている。また、一対の張出片132,132は、貫通孔13cの中心を通る直線P上に形成されている。なお、直線Pは、座金本体131の短辺および長辺と斜交している。
起立部13bは、座金部13aの張出片132の先端に立設されていて、図4の(b)に示すように、ボルト軸部11aを座金部13aの貫通孔13c(図4の(a)参照)に挿通したときに、ボルト頭部11bの側面と間隔をあけて対向する。起立した状態の起立部13bは、その中央部で内側に折れ曲がっている。すなわち、起立部13bは、張出片132の先端から座金本体131の外側に向かって立ち上がる下片133と、この下片133の上端から座金本体131の内側に向かって立ち上がる上片134とを備えている。また、起立部13bは、ボルト頭部11bの側面から離間する方向に屈曲可能であるように帯板状に成形されている。なお、屈曲させた状態の起立部13b’は、直線P(図4の(a)参照)に沿って延出する。
なお、脱落防止部材13の形態は、締付装置T1の使用目的等に応じて適宜変更しても差し支えない。例えば、図示は省略するが、座金部が平面視円形、楕円形、多角形状等を呈する脱落防止部材13であってもよい。また、脱落防止部材13の材質にも特に制限はないが、脱落防止部材13と接触する回転防止部材14がアルミニウム合金製である場合には、アルミニウム合金(例えば、A6063S−T5)製やステンレス鋼(例えば、SUS304など)製であることが望ましい。
図2に示す回転防止部材14は、台座部14aと、この台座部14aの表面(すなわち、係合部材12側の面)に突設された一対の回転規制部14bとを備えて構成されている。
台座部14aは、脱落防止部材13の裏面側(被締付部材2側)に配置される。つまり、台座部14aは、脱落防止部材13と被締付部材2との間に介設され、ボルト11を締め付けたときに、台座部14aの裏側にある当接面14cが被締付部材2の被締付面2bに当接する。
台座部14aは、平面視矩形(長方形)形状を呈する板状に成形されていて、被締付部材2の挿通孔2a,2aに対応する位置には、ボルト軸部11aが挿通される貫通孔14d,14dが形成されている。台座部14aは、脱落防止部材13の座金部13aよりも曲げ剛性が大きく、変形し難い。
台座部14aの当接面14cは、図5の(b)に示すように、被締付部材2の被締付面2bに沿うように円筒面に成形されていて、被締付面2bに隙間なく密着する。なお、本実施形態においては、台座部14aの裏面全体が当接面14cになっている。
なお、台座部14aの形態は、締付装置T1の使用目的等に応じて適宜変更しても差し支えない。例えば、図示は省略するが、平面視円形、楕円形、多角形状等を呈する台座部14aであってもよい。
回転規制部14b,14bは、図5の(a)に示すように、互いに平行に配置されていて、貫通孔14dを挟んで対向している。回転規制部14bは、台座部14aの側縁部に立設されていて、その一部が係合部材12の回転軌跡Qよりも内側に位置よりも内側に位置するとともに、脱落防止部材13の回転軌跡(図示せず)よりも内側に位置している。なお、本実施形態においては、一対の回転規制部14b,14bを設けたが、どちらか一方のみでも差し支えない。
回転防止部材14の材質には、特に制限はないが、被締付部材2がアルミニウム合金製である本実施形態においては、アルミニウム合金(例えば、A6063S−T5)製であることが望ましい。なお、回転防止部材14をアルミニウム合金製とする場合には、表面に陽極酸化皮膜を形成するとよい。
図2に示す可縮部材15は、ボルト11の締付力によって締付方向へ圧縮されるものであり、本実施形態においては、ボルト軸部11aに環装されるスプリングワッシャからなる。また、本実施形態に係る可縮部材15は、ボルト頭部11bと脱落防止部材13との間に配置されていて、ボルト11を締め付けたときに、ボルト頭部11bと脱落防止部材13とで挟持される。
なお、本実施形態においては、材料調達が容易で、締付力を確実に脱落防止部材13に伝達することが可能なスプリングワッシャを可縮部材15として用いた場合を例示したが、これに限定されることはなく、コイルばねや皿ばねを可縮部材15として用いても差し支えない。また、可縮部材15の材質にも特に制限はないが、ボルト11と脱落防止部材13がステンレス鋼製である本実施形態においては、ステンレス鋼(例えば、SUS304など)製やアルミニウム合金製であることが望ましい。
図2に示す抜け止部材16は、回転防止部材14の貫通孔14dからのボルト11の抜け出しを防止するものであり、本実施形態においては、回転防止部材14の裏側においてボルト軸部11aに嵌装されるゴム製や合成樹脂製の円環状部材(Oリング)からなる。抜け止部材16の外径は、回転防止部材14の貫通孔14dの孔径よりも大きく、かつ、被締付部材2の挿通孔2aの孔径よりも小さい。なお、抜け止部材16は、ボルト軸部11aの先端側に配置してもよいし、脱落防止部材13、回転防止部材14および可縮部材15をボルト頭部11b側に片寄らせたうえで、台座部14aの裏面に当接するように配置してもよい(図6の(a)参照)。
以上のように構成された締付装置T1の使用方法を、図6乃至図8を参照して説明する。なお、図6においては、被締付部材2および被螺合部材3については、挿通孔2aおよび雌ネジ孔3aを通る平面で切断した状態を示している。
まず、図6の(a)に示すように、ボルト軸部11aを、可縮部材15、脱落防止部材13の貫通孔13c(図2参照)および回転防止部材14の貫通孔14d(図2参照)に挿通するとともに、ボルト軸部11aに抜け止部材16を嵌め込む。
次に、図6の(b)に示すように、ボルト軸部11aを被締付部材2の挿通孔2aに挿通するとともに、ボルト頭部11bを回転させてボルト軸部11aを被螺合部材3の雌ネジ孔3aに螺合し、回転防止部材14の当接面14cを被締付部材2の被締付面2bに当接させる。
続いて、図6の(c)に示すように、図示せぬ締付工具を用いてボルト11を回転させて、ボルト軸部11aを被螺合部材3の雌ネジ孔3aに螺入し、所定の締付力になるまでボルト11を締め付ける。なお、脱落防止部材13の起立部13bがボルト頭部11bの周囲に位置しているが、ボルト頭部11bの側面との間に隙間があるので、当該隙間を利用することで、ラチェットレンチ等の締付工具をボルト頭部11bに係止することができる。また、ボルト11を締め付けると、ボルト11の締付力によって可縮部材15が締付方向(すなわち、ボルト軸部11aの軸方向)に圧縮されるので、その圧縮状況を目視により確認することで、ボルト11の締付状況を把握することができる。なお、ボルト11の締付力は、脱落防止部材13の座金部13aよりも剛性の大きい回転防止部材14の台座部14aを介して被締付部材2に作用することになる。
次に、図7の(a)に示すように、ボルト頭部11bに係合部材12を相対回転不能に装着する。より詳細には、係合部材12の開口部12e,12eに脱落防止部材13の起立部13bを挿通させつつ、係合部材12の囲繞部12a,12aをボルト頭部11bに環装し、ボルト頭部11bの角部を係合凹部12dに係合させればよい。
なお、図7の(b)に示すように、ボルト11の締付具合によって、ボルト11ごとにボルト頭部11bの向きが異なる場合があるが、係合部材12の複数の係合凹部12d,12d,…がボルト頭部11bの角部よりも細かなピッチで連設され、かつ、起立部13bが挿入される開口部12eが円弧状の長孔になっているので、ボルト頭部11bの向きに合せて係合部材12の係合位置を小刻みに調整することができる。
また、係合部材12の開口部12eに脱落防止部材13の起立部13bを挿通すると、図7の(c)に示すように、起立部13bの上片134の外面が係合部材12の係止部12bに当接するが、係合部材12を脱落防止部材13の座金部13a側に押圧すると、起立部13bが係止部12bに押されて内側に傾倒するので(図面の右側を参照)、係合部材12を座金部13a側に押し込むことができる。そして、係合部材12が起立部13bの屈曲部分(すなわち、下片133と上片134との境界部分)を通過すると、起立部13bが元の位置に復帰し、その結果、係合部材12が仮止めされる。
その後、図8の(a)に示すように、脱落防止部材13の起立部13bを係合部材12に係止する。より詳細には、図4の(b)に示すように、起立した状態の起立部13bの下片133を、係合部材12の係止部12bを支点にしてボルト頭部11bから離間する方向に屈曲させればよい。このようにすると、係合部材12のボルト11からの脱落が防止される。なお、図8の(b)に示すように、屈曲させた状態の起立部13b’は、座金本体131の短辺および長辺と斜交する直線Pに沿って延出するので、隣り合う脱落防止部材13,13が近接している場合であっても、他の脱落防止部材13の起立部13b’に接触することはない。
そして、ボルト頭部11bに相対回転不能に装着した係合部材12またはこの係合部材12と係合した脱落防止部材13が回転防止部材14の回転規制部14bに当接することによって、ボルト11の緩み(回転)が防止される。すなわち、回転規制部14bの一部が係合部材12および脱落防止部材13の回転軌跡よりも内側に位置しているので、ボルト11が回転しようとしても、これを阻止することができる。
以上説明した本実施形態に係る締付装置T1によれば、係合部材12の回転軌跡の内側に回転防止部材14の回転規制部14bを設けて係合部材12の回転を防止することで、ボルト11の緩みを防止し、また、ボルト11と回転防止部材14とに挟持させた脱落防止部材13の起立部13bを係合部材12に係止することで係合部材12の脱落を防止しているので、溶接機を使用する必要がない。しかも、この締付装置T1によれば、係合部材12をボルト11に装着し、脱落防止部材13を係合部材12に係止するだけで、ボルト11の緩み止めを行うことができる。つまり、この締付装置T1によれば、簡易且つ迅速にボルト11の緩み止めを行うことができる。
また、回転防止部材14の台座部14aの剛性を脱落防止部材13の座金部13aよりも大きくしたので、被締付部材2に作用する支圧応力を小さくすることが可能となる。つまり、本実施形態に係る締付装置T1によれば、被締付部材2が薄板や軟らかい材質で形成されている場合や、被締付部材2に長孔やルーズホールが形成されている場合であっても、被締付部材2に変形を生じさせ難くなる。
また、脱落防止部材13の貫通孔13cおよび回転防止部材14の貫通孔14dにボルト軸部11aを挿通するとともに、ボルト軸部11aに可縮部材15を環装したので、脱落防止部材13、回転防止部材14および可縮部材15をボルト軸部11aに装着した状態で持ち運ぶことが可能となる。しかも、本実施形態においては、ボルト軸部11aに、回転防止部材14の貫通孔14dの孔径よりも外径が大きい抜け止部材16を嵌装しているので、ボルト軸部11aを下に向けても、回転防止部材14等が抜け落ち難くい。つまり、本実施形態に係る締付装置T1によれば、係合部材12以外の構成部品を組み付けた状態(すなわち、図6の(a)の状態)で取り回すことが可能となるので、締付作業を簡易迅速に行うことが可能となる。
また、本実施形態においては、抜け止部材16の外径が、被締付部材2の挿通孔2aの孔径よりも小さくしてあるので、ボルト11を被締付部材2に締め付けた際に、抜け止部材16が挿通孔2aに入り込み(図6の(b)参照)、回転防止部材14の当接面14cと被締付部材2の被締付面2bとが確実に面接触することになる。
なお、本実施形態においては、二本のボルト11,11を備える締付装置T1を例示したが、三本以上のボルトを備えるものであっても差し支えないし、一本のボルトを備えるものであっても差し支えない。なお、ボルトが一本である場合には、被締付部材等に回転防止部材を係止して回転不能にする必要がある。
また、本実施形態においては、回転式締付具がボルト11である場合を例示したが、本発明に係る締付装置の回転式締付具を限定する趣旨ではない。例えば、被螺合部材に雄ネジが突設されている場合には、図示は省略するが、ボルト11に替えてナットを使用すればよい。なお、ナットは、その全体が「頭部」となる。
また、本実施形態においては、脱落防止部材13と回転防止部材14とを別体としたが、これに限定されることはなく、一体に形成されたものであっても差し支えない。
また、本実施形態においては、回転防止部材14の回転規制部14bが、係合部材12および脱落防止部材13の双方の回転軌跡よりも内側に位置する場合を例示したが、これに限定されることはない。すなわち、回転防止部材14の回転規制部14bは、係合部材12および脱落防止部材13の少なくとも一方の回転軌跡よりも内側に位置していればよい。
(第二の実施形態)
第二の実施形態に係る締付装置T2は、図9に示すように、一本のボルト11と、ボルト11に相対回転不能に装着される係合部材22と、この係合部材22の脱落を防止する脱落防止部材23と、係合部材22および脱落防止部材23の回転を防止する回転防止部材24とを備えて構成されている。なお、締付装置T2は、前記した締付装置T1(図2参照)と同様に、可縮部材15および抜け止部材16をさらに備えている。
係合部材22は、ボルト頭部11bの側面を取り囲むように配置される環状の囲繞部22aを備えて構成されている。囲繞部22aは、ボルト頭部11bが挿入される空間22cを形成している。囲繞部22aには、ボルト頭部11bの側面に面する部位に、ボルト頭部11bの角部に係合可能な複数の係合凹部22d,22d,…が連設されている。なお、係合凹部22dの構成は、第一の実施形態で説明した係合凹部12d(図3の(a)および(b)参照)と同様である。
脱落防止部材23は、ボルト頭部11bと回転防止部材24との間に配置されるものであり、ボルト11によって回転防止部材24に締着される座金部23aと、この座金部23aに立設された一対の起立部23b,23bと備えて構成されている。座金部23aには、その中央部に、ボルト軸部11aが挿通される貫通孔23cが形成されている。
起立部23bは、座金部23aの端縁から立ち上がる立上片23dと、この立上片23dの上端に形成された爪片23eとを備えている。立上片23dは、図10に示すように、ボルト軸部11aを貫通孔23c(図9参照)に挿通したときに、ボルト頭部11bの側面と間隔をあけて対向する。なお、図10においては、被締付部材2および被螺合部材3については、挿通孔2aを通る平面で切断した状態を示している。爪片23eは、係合部材22を係止するためのものであり、係合部材22の表面に引っ掛かることで、係合部材22の脱落を防止する。なお、爪片23eは、立上片23dの先端部を内側に折り返すことで形成される。
なお、本実施形態においては、脱落防止部材23は、回転防止部材24の内面に沿うような形状に成形されており、起立部23bの立上片23dの外面が回転防止部材24の回転規制部24bに当接する。
回転防止部材24は、図9に示すように、台座部24aと、この台座部24aの表面(すなわち、係合部材12側の面)に突設された一対の回転規制部24b,24bとを備えて構成されている。台座部24aおよび回転規制部24bの機能は、第一の実施形態で説明した回転防止部材14のものと同様であるので、その詳細な説明は省略するが、係合部材22および脱落防止部材23の回転軌跡よりも内側に位置している。なお、台座部24aの当接面24cが被締付部材2の被締付面2bに沿うように円筒面に成形されているので、ボルト11が多少緩んだとしても、回転防止部材24が回転することはない。つまり、回転防止部材24の当接面24cと被締付部材2の被締付面2bは、ボルト11の回転方向に互いに拘束する形状になっているので、ボルト11が多少緩んだとしても、回転防止部材24が回転することはない。
以上のように構成された締付装置T2においては、締め付けられた状態のボルト11のボルト頭部11bに係合部材22を相対回転不能に装着すると、同時に、脱落防止部材23の起立部23bが係合部材22に係止される。つまり、係合部材22の囲繞部22aをボルト頭部11bに環装する際に、係合部材22の側面(周面)が爪片23eに当接するが、係合部材22を脱落防止部材23の座金部23a側に押圧すると、爪片23eが係合部材22の側面に押されて外側に変位するので、係合部材22を座金部23a側に押し込むことができる。そして、係合部材22が爪片23eを通過すると、爪片23eが元の位置に復帰し、その結果、係合部材22が係止される(図10参照)。これにより、係合部材22は、抜け落ちることがなくなる。なお、本実施形態の如く脱落防止部材23の起立部23bの立上片23dが、回転防止部材24の回転規制部24bに当接していれば、外側に屈曲することがないので、係合部材22は故意に外そうとしない限り抜け落ちることはない。
そして、ボルト頭部11bに相対回転不能に装着した係合部材22が、回転防止部材24の回転規制部24bまたはこの回転防止部材24に相対回転不能に装着された脱落防止部材23に当接することによって、係合部材22の回転が防止され、引いては、ボルト11の緩み(回転)が防止される。
(第三の実施形態)
第三の実施形態に係る締付装置T3は、図11に示すように、二本のボルト11,11と、各ボルト11に相対回転不能に装着される係合部材22と、この係合部材22の脱落を防止する脱落防止部材33と、係合部材22および脱落防止部材33の回転を防止する回転防止部材14とを備えて構成されている。なお、締付装置T2は、前記した締付装置T1(図2参照)と同様に、可縮部材15および抜け止部材16をさらに備えている。
ここで、係合部材22は、第二の実施形態において説明したものと同様であり、回転防止部材14は、第一の実施形態において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
脱落防止部材33は、ボルト頭部11bと回転防止部材14との間に配置されるものであり、ボルト11によって回転防止部材14に締着される座金部33aと、この座金部33aに立設された一対の起立部33b,33bと備えて構成されている。座金部33aには、その中央部に、ボルト軸部11aが挿通される貫通孔33cが形成されている。
起立部33bは、座金部33aの端縁から立ち上がる立上片33dと、この立上片33dの側端から側方に張り出す張出片33eとを備えている。立上片33dは、ボルト軸部11aを貫通孔33cに挿通したときに、ボルト頭部11bの側面と間隔をあけて対向する。張出片33eは、係合部材22を係止するためのものであり、屈曲させたときに係合部材22の表面に引っ掛かることで、係合部材22の脱落を防止する。なお、起立部33bは、立上片33dと張出片33eとの境界部分において係合部材22側(内側)に屈曲可能であるように(図12参照)、板状に成形されている。
なお、本実施形態においては、図12に示すように、回転防止部材14の回転規制部14bが、係合部材22の回転軌跡Qよりも内側に位置するとともに、脱落防止部材33の回転軌跡Rよりも内側に位置している。つまり、回転防止部材14によって係合部材22および脱落防止部材33の回転が防止される。
以上のように構成された締付装置T3においては、係合部材22をボルト頭部11bに相対回転不能に装着した後に、脱落防止部材33の起立部33bを屈曲させることで、起立部33bが係合部材22に係止される。つまり、係合部材22の囲繞部22aをボルト頭部11bに環装した後に、脱落防止部材33の張出片33eを、その基端部分を折れ点としてボルト11側に屈曲させると、張出片33eが係合部材22の表面側に位置し、その結果、係合部材22の脱落が防止される。
そして、回転防止部材14の回転規制部14bまたはこの回転規制部14bによって相対回転が規制された脱落防止部材33に、ボルト頭部11bに相対回転不能に装着した係合部材22が当接することによって、ボルト11の緩み(回転)が防止される。
(第四の実施形態)
前記した各実施形態においては、回転防止部材14(あるいは、回転防止部材24)と被締付部材2とを別体としたが、これに限定されることはなく、図13に示す第四の実施形態に係る締付装置T4のように、被締付部材2を回転防止部材としてもよい。
第四の実施形態に係る締付装置T4は、一本のボルト11と、ボルト11に相対回転不能に装着される係合部材12と、この係合部材12の脱落を防止する脱落防止部材43と、この脱落防止部材43の回転を防止する回転防止部材として機能する被締付部材2とを備えて構成されている。なお、締付装置T4は、可縮部材15、抜け止部材16およびワッシャ47を備えている。
ここで、係合部材11、可縮部材15、抜け止部材16は、第一の実施形態において説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
脱落防止部材43は、ボルト頭部11bと回転防止部材でもある被締付部材2との間(より詳細には、ボルト頭部11bと可縮部材15との間)に配置されるものであり、ボルト11によって被締付部材2の被締付面2bに締着される座金部43aと、この座金部43aに立設された一対の起立部43b,43bと備えて構成されている。
座金部43aは、図14の(a)および(b)にも示すように、後記する被締付部材2の回転規制部2c,2c間に配置可能な形状(本実施形態では矩形)に成形されている。なお、座金部43aには、ボルト軸部11aが挿通される貫通孔43c(図13参照)が形成されている。
起立部43bは、座金部43aの端縁に立設されていて、ボルト軸部11aを座金部43aの貫通孔43c(図13参照)に挿通したときに、ボルト頭部11bの側面と間隔をあけて対向する。起立部43bは、ボルト頭部11bの側面から離間する方向に屈曲可能であるように帯板状に成形されている。
回転防止部材である被締付部材2は、図14の(b)に示すように、脱落防止部材43の回転軌跡R1,R2よりも内側に位置する回転規制部2c,2cを備えている。なお、回転規制部2c,2cの一方は、係合部材12の回転軌跡よりも内側に位置している。
以上のように構成された締付装置T4においては、係合部材12をボルト頭部11bに相対回転不能に装着した後に、脱落防止部材43の起立部43bを屈曲させることで、起立部43bが係合部材12に係止される。つまり、係合部材12の開口部12e,12e(図13参照)に脱落防止部材43の起立部43bを挿通させつつ、係合部材12の囲繞部12a,12aをボルト頭部11bに環装し、ボルト頭部11bの角部を係合凹部12dに係合させ、その後、起立した状態の起立部43bを、係合部材12の係止部12bを支点にしてボルト頭部11bから離間する方向に屈曲させれば、係合部材12の脱落が防止される。
そして、ボルト頭部11bに相対回転不能に係合した係合部材12が回転防止部材である被締付部材2の回転規制部2c,2cに当接するか、あるいは、係合部材12と係合した脱落防止部材43が回転規制部2c,2cに当接することによって、ボルト11の緩み(回転)が防止される。
このような締付装置T4によれば、前記した回転防止部材12(図2参照)が不要になるので、部品点数を削減することが可能となる。
(a)は第一の実施形態に係る締付装置が使用された車両用防護柵を説明するための側断面図であって(b)のX−X断面図、(b)は(a)のY矢視図である。 第一の実施形態に係る締付装置の分解斜視図である。 (a)は係合部材を示す平面図、(b)は係合部材とボルト頭部との位置関係を示す平面図である。 (a)は脱落防止部材を示す平面図、(b)は(a)のZ1−Z1線断面図である。 (a)は回転防止部材を示す平面図、(b)は側面図である。 第一の実施形態に係る締付装置の使用方法を説明する図であって、(a)は締付装置を装着する前の状態を示す図、(b)は回転式締付具を雌ネジ孔に螺入した状態を示す図、(c)は回転式締付具を締め付けた状態を示す図である。 (a)は係合部材の装着状況を説明するための斜視図、(b)は同じく平面図、(c)は(b)のZ2−Z2断面図である。 (a)は第一の実施形態に係る締付装置の脱落防止部材の起立部を折り曲げた状態を示す斜視図、(b)は同じく平面図である。 第二の実施形態に係る締付装置の分解斜視図である。 第二の実施形態に係る締付装置の回転式締付具を締め付けた状態を示す断面図である。 第三の実施形態に係る締付装置の分解斜視図である。 第三の実施形態に係る締付装置の脱落防止部材の起立部を折り曲げた状態を示す平面図である。 第四の実施形態に係る締付装置の分解斜視図である。 (a)は第四の実施形態に係る締付装置の回転式締付具を締め付けた状態を示す断面図、(b)は第四の実施形態に係る締付装置の脱落防止部材の起立部を折り曲げた状態を示す平面図である。
符号の説明
T1〜T4 締付装置
11 ボルト(回転式締付具)
12 係合部材
12a 囲繞部
12d 係合凹部
12e 開口部
13 脱落防止部材
13a 座金部
13b 起立部
14 回転防止部材
14a 台座部
14b 回転規制部
15 可縮部材
16 抜け止部材
2 被締付部材
2a 挿通孔
2b 被締付面

Claims (17)

  1. 回転式締付具と、
    前記回転式締付具に相対回転不能に装着される係合部材と、
    前記係合部材の脱落を防止する脱落防止部材と、
    前記係合部材および前記脱落防止部材の少なくとも一方の回転を防止する回転防止部材と、を備える緩み防止機構付きの締付装置であって、
    前記回転防止部材は、前記係合部材および前記脱落防止部材の少なくとも一方の回転軌跡よりも内側に位置する回転規制部を有し、
    前記脱落防止部材は、前記回転式締付具によって前記回転防止部材に締着される座金部と、当該座金部に立設された起立部とを有し、
    前記起立部を前記係合部材に係止することによって前記係合部材の前記回転式締付具からの脱落が防止されることを特徴とする締付装置。
  2. 前記起立部は、屈曲可能に形成されており、
    屈曲させた前記起立部を前記係合部材に係止することを特徴とする請求項1に記載の締付装置。
  3. 前記係合部材には、前記起立部が挿通される開口部が形成されており、
    前記起立部が前記開口部に挿通されていることを特徴とする請求項2に記載の締付装置。
  4. 前記回転式締付具は、多角形状の頭部を備えており、
    前記係合部材は、前記頭部の側面を取り囲むように配置される囲繞部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の締付装置。
  5. 前記囲繞部には、前記頭部の角部に係合可能な複数の係合凹部が連設されていることを特徴とする請求項4に記載の締付装置。
  6. 前記係合凹部は、前記頭部の角部の側面に合せてV字状に成形されていることを特徴とする請求項5に記載の締付装置。
  7. 前記回転式締付具の締付力によって締付方向へ圧縮される可縮部材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の締付装置。
  8. 前記回転式締付具は、雄ネジが形成された軸部を有するボルトであり、
    前記可縮部材が、前記ボルトの前記軸部に環装されていることを特徴とする請求項7に記載の締付装置。
  9. 前記回転防止部材は、前記座金部よりも剛性の大きい台座部を有し、
    前記台座部の裏側にある当接面が、被締付部材の被締付面に当接することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の締付装置。
  10. 前記回転式締付具は、雄ネジが形成された軸部を有するボルトであり、
    前記脱落防止部材の前記座金部および前記回転防止部材の前記台座部が、貫通孔を有しており、
    前記貫通孔に前記ボルトの軸部が挿通されていることを特徴とする請求項9に記載の締付装置。
  11. 前記回転防止部材の前記貫通孔からの前記ボルトの抜け出しを防止する抜け止部材をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の締付装置。
  12. 前記抜け止部材が、前記ボルトの軸部に嵌装されていることを特徴とする請求項11に記載の締付装置。
  13. 前記抜け止部材の外径が、前記回転防止部材の前記貫通孔の孔径よりも大きいことを特徴とする請求項12に記載の締付装置。
  14. 前記抜け止部材の外径が、前記被締付部材に形成された挿通孔の孔径よりも小さいことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の締付装置。
  15. 前記回転防止部材の当接面と前記被締付部材の被締付面は、前記回転締付具の回転方向に互いに拘束する形状であることを特徴とする請求項9乃至請求項14のいずれか一項に記載の締付装置。
  16. 被締付部材が前記回転防止部材を兼ねており、前記被締付部材の一部に前記回転規制部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の締付装置。
  17. 車道に沿って設置される横梁を有する車両用防護柵であって、
    前記横梁を構成する形材同士の継ぎ手部分に緩み防止機構付きの締付装置が使用されていることを特徴とする車両用防護柵。
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