JP2007145582A - 媒体分離取出機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体が積層された積層体の搬送方向先端部を捌いて、複数枚の媒体の先端部がサシミ状にて分離部に進入させ、確実に1枚ずつに分離できる媒体分離取出機構を提供する。
【解決手段】エアー噴出部を側面に備えた媒体分離取出機構において、取出ローラの中心軸を基準としてこの中心軸と媒体を積層した積層体の搬送方向前端との間の領域に向けてエアーがエアー噴出口から噴出される。この噴出エアーによって積層体の先端部が捌かれ、分離部に媒体がブロック状にまとまって進入することが阻止される。
エアー噴出口が積層媒体の搬送方向に対して直交する積層媒体側面部の両端または片端に配備され、取出ローラ中心部位置よりも搬送方向寄り領域を含むように設置する。また、上部ガイド及び下部ガイドをエアー噴出口の上部及び下部に配備することにより、エアーをより効果的に積層媒体間に挿入する。
【選択図】 図2
【解決手段】エアー噴出部を側面に備えた媒体分離取出機構において、取出ローラの中心軸を基準としてこの中心軸と媒体を積層した積層体の搬送方向前端との間の領域に向けてエアーがエアー噴出口から噴出される。この噴出エアーによって積層体の先端部が捌かれ、分離部に媒体がブロック状にまとまって進入することが阻止される。
エアー噴出口が積層媒体の搬送方向に対して直交する積層媒体側面部の両端または片端に配備され、取出ローラ中心部位置よりも搬送方向寄り領域を含むように設置する。また、上部ガイド及び下部ガイドをエアー噴出口の上部及び下部に配備することにより、エアーをより効果的に積層媒体間に挿入する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、積層された媒体を1枚ずつ分離して取出す媒体分離取出機構に係り、特に、現金自動預払機(ATM)、複写機、プリンタ、郵便物処理装置等における紙葉類(媒体)が積層された積層体から紙葉類を一枚毎に分離して取出す媒体分離取出機構に関する。
一般的に普通紙、或いは、紙幣等の紙葉類(紙及び紙以外の紙状媒体)を取り扱う現金自動預払機(ATM)、複写機、プリンタ、郵便物処理装置等の装置においては、紙葉類が積層された状態でバックアップ台上に載置され、媒体分離取出機構によってこの積層体から1枚ずつ紙葉類が取り出されて処理される。媒体分離取出機構は、上部蓋又は上部ガイドにより支持された取出ローラを備え、この取り出しローラによって積層体から紙葉類(媒体)が一枚ずつ取り出される。紙葉類を補充する際には、通常、装置の上部蓋が開かれ、或いは、バックアップ台が装置の後方或いは側面方向に引き出され、紙葉類(媒体)が積層状態で補充される。補充後、蓋が閉められ、或いは、引き出されたバックアップ台が元に戻されることによって、取出ローラが積層媒体の上方に再び位置され、媒体の取り出しが可能となる。
通常、このような媒体分離取出機構では、バックアップ台は、リフト機構により上下方向に移動が可能に維持され、このバックアップ台から最上段に積層された紙葉類(媒体)と取出ローラ間に適切な押付力が与えられている。積層された紙葉類(媒体)がこの押付力に抗して取出ローラによって取り出されて分離部に送られると、搬送ローラ及び分離ローラによって積層体から紙葉類(媒体)が1枚ずつに分離されて搬送される。
しかし、このような媒体分離取出機構を備えた装置においては、環境的要因、例えば、湿度が低く静電気が発生しやすい環境、媒体的要因、例えば、静電気を発生しやすい材料の紙葉類が取り出される場合、或いは、表面がコートされ、紙葉類が互いに密着し易い場合には、積層された紙葉類(媒体)がブロック状にまとまって分離部に進入される虞がある。ブロック状に媒体が分離部に進入すると、分離部でその搬送がロックされて分離取出ができなくなる虞がある。紙葉類(媒体)がサシミ状(くさび形状)で分離部に進入する場合には、搬送ローラ或いは分離ローラの摩擦力を利用して、分離部で紙葉類(媒体)がロックされることなく紙葉類(媒体)を1枚ずつに分離することができる。
特許文献1には、紙葉類(媒体)がブロック状にまとまって分離部に進入しないようにエアーにて紙葉類(媒体)を捌く機構が提案されている。この機構においては、紙葉類(媒体)が積層されている積層体の両側面よりエアーを積層体に向けて噴出し、紙葉類(媒体)を捌いて紙葉類(媒体)を互いに分離し、分離された紙葉類(媒体)が搬送されている。この提案では、更に、エアーにより紙葉類(媒体)が浮き上がり過ぎないように浮揚抑制部材を設けている。
特開2003−63675(第1図)
特許文献1に開示された機構では、紙葉類の全面に亘って浮揚力を与える為に、エアー噴出口は、取出ローラよりも後方(搬送方向と逆方向)に配置され、積層体側面のほぼ中央付近にエアーが吹き込まれている。エアーが吹き込まれた中央部付近の紙葉類(媒体)は、捌かれて紙葉類間の摩擦抵抗が軽減されるものの、分離部に進入する先端部にはエアーの効果が行き届かない問題がある。従って、せっかくエアーを用いていても、紙葉類(媒体)先端部が捌かれずにブロック状にまとまって分離部に進入し、分離できなくなる虞がある。
このように、積層体の側面からエアーを噴出しても、取り出された複数枚の紙葉類(媒体)の搬送方向先端部が捌かれないと、先端部がブロック状にまとまって分離部に突入し、分離部で1枚ずつに分離できなくなる問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされてものであり、その目的は、積層された媒体の搬送方向先端部を捌いて、複数枚の媒体の先端部がサシミ状(くさび形状)にて分離部に進入させ、確実に1枚ずつに分離できる機構を実現することができる媒体分離取出機構を提供することにある。
この発明によれば、
媒体が積層された積層体を載置支持する支持台と、
前記積層体の最上段から前記媒体を搬送方向に沿って取り出す取り出しローラと、
前記積層体をリフトして当該積層体と前記取出ローラとの間の押し付け力を調整できるリフト機構と、
前記積層体の側面に配置され、前記搬送方向に対して交差するようにエアーを前記積層体に向けて噴出する噴出口を備えるエアー供給機構であって、前記噴出口は、前記取出ローラの中心軸を基準としてこの中心軸と前記積層体の搬送方向前端との間の領域に前記エアーを向けるエアー供給機構と、
ことを特徴とする媒体分離取出機構が提供される。
媒体が積層された積層体を載置支持する支持台と、
前記積層体の最上段から前記媒体を搬送方向に沿って取り出す取り出しローラと、
前記積層体をリフトして当該積層体と前記取出ローラとの間の押し付け力を調整できるリフト機構と、
前記積層体の側面に配置され、前記搬送方向に対して交差するようにエアーを前記積層体に向けて噴出する噴出口を備えるエアー供給機構であって、前記噴出口は、前記取出ローラの中心軸を基準としてこの中心軸と前記積層体の搬送方向前端との間の領域に前記エアーを向けるエアー供給機構と、
ことを特徴とする媒体分離取出機構が提供される。
この発明によれば、
媒体を積層した積層体を載置支持した状態でリフトして当該積層体に押し付け力を与え、
前記積層体の最上段から前記媒体を搬送方向に沿って取り出す過程において、取り出しの基準軸と前記積層体の搬送方向前端との間の前記積層体の領域に、前記積層体の側面から前記媒体の搬送方向に対して交差するようにエアーを噴出して前記媒体を取り出す
ことを特徴とする媒体の分離取出方法が提供される。
媒体を積層した積層体を載置支持した状態でリフトして当該積層体に押し付け力を与え、
前記積層体の最上段から前記媒体を搬送方向に沿って取り出す過程において、取り出しの基準軸と前記積層体の搬送方向前端との間の前記積層体の領域に、前記積層体の側面から前記媒体の搬送方向に対して交差するようにエアーを噴出して前記媒体を取り出す
ことを特徴とする媒体の分離取出方法が提供される。
この発明の媒体分離取出機構においては、媒体が積層された積層体の先端部に効果的にエアーを供給して分離部進入前に媒体を捌くことにより、より確実に媒体を分離して取り出すことができる。
以下、必要に応じて図面を参照しながら、この発明の一実施の形態に係る媒体分離取出機構を説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る積層体から紙葉類(媒体)を分離して取り出す媒体分離取出機構を概略的に示す斜視図である。図1に示されるように、媒体分離取出機構では、紙葉類(媒体)1を積層した積層体10がバックアップ台(支持台)4に収納載置されている。このバックアップ台4は、リフト機構12によって上下動され、常に積層体10の最上段、即ち、最上面の紙葉類(媒体)を分離取り出し可能に所定位置に配置している。
積層体10から紙葉類(媒体)1を取り出す取出ローラ3が上部蓋又は上部ガイド(いずれも図示せず)により支持固定されている。紙葉類(媒体)1を補充する際は、上部蓋が開かれ、バックアップ台4が装置の後方或いは側方に引き出されて紙葉類(媒体)1が補充される。ここで、紙葉類(媒体)の搬送方向14を基準とすると、搬送方向14の反対方向が装置の後方に相当し、搬送方向の側方が装置の側方に相当する。紙葉類(媒体)1がバックアップ台4上に積層されて紙葉類1が補充された後に、蓋が閉められ、引き出されたバックアップ台4が元に戻されると、取出ローラ3は、積層体10の上方に位置されることとなる。バックアップ台4がリフト機構12によって上方に移動されると、このリフト機構12によって最上段の紙葉類(媒体)1と取出ローラ3との間に適切な押付力が付与されて紙葉類(媒体)1の分離取り出しが可能となる。紙葉類(媒体)1と取出ローラ3とは、略線接触或いは帯状接触され、この接触領域と取り出しローラ3の中心軸(取り出しの基準軸)とを含む面は、搬送方向14に対して略直交する関係に維持されている。
積層体10から紙葉類(媒体)1が取出ローラ3によって取り出されて分離部2に送られると、分離部2においては、互いにローラ面が接触して回転される搬送ローラ2a及び分離ローラ2b間に紙葉類(媒体)1が供給され、この搬送ローラ2a及び分離ローラ2bによって紙葉類(媒体)1が1枚ずつに分離されて紙葉類を処理する処理部(図示せず)に搬送される。これら取り出しローラ3、搬送ローラ2a及び分離ローラ2bは、互いに協同して動作されるようにローラ駆動部16により駆動される。
図1に示す媒体分離取出機構においては、エアーを積層体10に供給するエアー供給機構5が積層体10の片側に配置されている。後に説明されるように、2つのエアー供給機構5が用意され、このエアー供給機構5が夫々積層体10の両側に配備されても良い。エアー供給機構5は、搬送方向に対して略直交する方向にエアーを噴出するエアー噴出口5aを備え、エアー噴出口5aは、取出ローラ3の中心軸を基準として取出ローラ3の中心軸と搬送方向の紙葉類1の先端との間の領域5b(斜め線で示している。)を含むようにエアーを積層体10に供給している。即ち、エアーは、取出ローラ3と紙葉類1との接触部と紙葉類1の搬送方向先端との間の領域にも供給される。エアー噴出口5aから噴出されるエアーは、エアー供給部18から適切なタイミングで供給される。
エアー供給機構5は、エアー噴出口5aの上部及び下部に設けた上部ガイド6a及び下部ガイド6bを備え、この上部ガイド6a及び下部ガイド6bは、エアーが噴出される領域を規制し、効果的に積層体10の紙葉類(媒体)1間にエアーを供給している。上面ガイド6aは、回動軸6cを中心として回転可能に構成され、紙葉類1の補充の際に紙葉類1のバックアップ台4への収納配置を阻害しないように退避することができる。後に説明されるように、上部ガイド6aのみでなく、下部ガイド6bも回動軸6cを中心として回転可能に構成されても良く、これら上部ガイド6a及び下部ガイド6bは、ガイド駆動機構20によって所定のタイミングで回動されて所定配置される。
図2に示すように、エアー供給機構5の作動時には、ガイド駆動機構20によって、上面ガイド6aが回転されて上面ガイド6aは、最上段の紙葉類(媒体)1から一定距離だけ間隔を空けて紙葉類(媒体)1の上方に配置される。下面ガイド6bが回転されない構造にあっては、下面ガイド6bは、積層体10の側面(紙葉類1の端面)に軽く触れるように配置されている。図3に示すように、エアー供給機構5の作動時には、噴出口5aから搬送方向14に略直交する矢印22で示される方向にエアーが放出され、これら上面ガイド6a及び下面ガイド6bによって、エアーの噴出し領域が規制され、この領域で積層体10の紙葉類1が上面ガイド6a及び下面ガイド6b間にて捌かれることとなる。ここで、積層体10の紙葉類1は、帯状或いは線状に取り出しローラ3に接触されて取り出しローラ3によって抑え付けられていることから、エアーが供給された積層体10の紙葉類1は、取り出しローラ3を基点として上下に振動するように捌かれることとなる。エアー供給機構5の非作動時には、ガイド駆動機構20によって、上面ガイド6aは、回転されて上面ガイド6aが最上段の紙葉類(媒体)1上から退避されて積層体10上の空間から除去される。
尚、図1に示されるようにリフト機構12、ローラ駆動部16、ガイド駆動機構20及びエアー供給部18は、制御部30の制御下で動作され、後にフローチャートを参照して説明するように各部の動作タイミングがこの制御部30で制御される。
図4に示されるように下面ガイド6bが上面ガイド6aとともにガイド駆動機構20によって回転される構造では、図5に示されるように、エアー供給機構5の作動時に、積層体10内に下面ガイド6bが挿入される。エアー供給機構5の非作動時には、ガイド駆動機構20によって上面ガイド6a及び下面ガイド6bが積層体10外に退避される。即ち、図5に示すように、エアー供給機構5の作動時には、上面ガイド6aは、最上段の紙葉類(媒体)1から一定距離だけ間隔を空けてその上方に配置され、下面ガイド6bは、積層体10の側面から積層体10内に進入され、紙葉類(媒体)1の面に触れるように噴出口5aの面より積層体10内に進入して配置されている。図5に示すように、エアー供給機構5の作動時には、噴出口5aから矢印22で示されるようにエアーが放出され、これら上面ガイド6a及び下面ガイド6bによって、エアーの噴出し領域が規制され、この領域で積層体10の紙葉類1が上面ガイド6a及び下面ガイド6b間で捌かれることとなる。
図4及び図5に示すように下面ガイド6bが矢印24で示すように回転されて積層体10内に進入する場合には、下面ガイド6bは、積層体10の隅(コーナー)から積層体10内に進入されることが好ましく、図6に示すように下面ガイド6bの側辺と積層体10の前端の辺のなす進入角θが理想的には45度前後、好ましくは、略20〜80度の間に定められることが好ましい。ここで、進入角θは、下面ガイド6bの側部が積層体10の隅(コーナー)に接触した際において、下面ガイド6bの側辺と積層体10の搬送方向の前端辺との成す角として定義される。
尚、下面ガイド6bの挿入時には、エアー供給機構5が作動されて噴出口5aからエアーが噴出され、エアーが噴出して状態で下面ガイド6bが積層体10の隅(コーナー)への接触を開始しても良い。エアーを噴出しながら下面ガイド6bが積層体10に進入する方がより積層体10に下面ガイド6bを挿入し易い。
図7及び図8に示されるようにエアー供給機構5は、積層体10の片側に限らず、両側に設けられ、積層体10の両側からエアーが供給されても良い。各エアー供給機構5のエアー噴出口5aは、図1に示した同様に、取出ローラ3の中心軸を基準として取出ローラ3の中心軸と搬送方向の紙葉類1の先端との間の領域5b(斜め線で示している。)を含むようにエアーを積層体10に供給している。即ち、エアーは、取出ローラ3と紙葉類1との接触部と紙葉類1の搬送方向先端との間の領域5bにも供給される。
また、積層体10の先端をエアーで捌くことがまずは重要であるが、好ましくは、紙葉類1の全面が捌かれると、紙葉類1が分離し易い。図7及び図8に示される媒体分離取り出し機構においては、エアー噴出口5aから搬送方向14に対して略直交方向に噴出されず、搬送方向14に対して斜め後方の方向(搬送方向に対して交差する方向)であって、エアーが搬送方向とは反対方向27に向けられるように噴出されることが好ましい。エアー噴出口5aは、積層体側辺に平行に位置されるが、図8に示すようにエアー噴出口5aにエアーを導く流路5cが矢印に示すように斜めにエアー供給機構5に形成され、エアー噴出方が積層体10の後方27に向けられる。従って、図8に示されるように、エアーは、図8に破線28に示すように紙葉類1の先端部からその後方に向かって流れ、紙葉類1の先端部が噴出エアーにより比較的強い力で捌かれ、紙葉類1の先端部からその後方に向けて比較的弱い力で捌かれ、紙葉類1の全面に亘ってエアーで振動が与えられることとなる。
尚、上述した実施例において、下面ガイド6bが上面ガイド6aとともに回転されて積層体10内に進入される場合には、下面ガイド6bは、図9(a)に示すように積層体10に進入し易いようにナイフエッジ状に形成されることが好ましい。下面ガイド6bは、上面ガイド6aとともに回転されて積層体10内に進入される場合に限らず、図9(b)に示されるように下面ガイド6bが上面ガイド6aとは独立に積層体10内に挿入されても良い。即ち、ガイド駆動機構20が下面ガイド6b及び上面ガイド6aを独立に駆動して上面ガイド6aを回転駆動して積層体10の上部に配置し、下面ガイド6bを図9(b)に示すように前進させて積層体10内に配置し、また、後退させて積層体10から退避させても良い。
次に、図10に示すフローチャートを参照して図1から図9に示される媒体分離取出機構の動作について説明する。
始めに、ステップS10で動作が開始されると、媒体の補充動作がある場合には、媒体供給工程では、蓋等が開かれ、バックアップ台4への紙葉類1の供給が可能なようにバックアップ台4が装置外部に露出される。この状態で、ステップS12に示されるように、紙葉類1がバックアップ台4上に補充され、ステップS14に示されるように蓋が閉められると、制御部30の制御下でリフト機構12が動作されてバックアップ台4が上昇し、ステップS18に示すように取出ローラ3と紙葉類1と間の押付力が適正範囲内になるように設定される。媒体分離取出機構においては、ステップS20に示されるようにガイド機構20が動作されて上面ガイド6a及び/又は下面ガイド6bが所定位置まで回転移動される。次に、ステップS22に示されるように、エアー供給部28からのエアーの供給が開始されてエアーがエアー供給機構5から噴出されて、紙葉類1間の摩擦抵抗が軽減された状態に維持される。この状態において、ローラ駆動部16が動作して取り出しローラ3が紙葉類1を搬送ローラ2a及び分離ローラ2b間に引き出される。紙葉類1は、1枚ごとに搬送ローラ2a及び分離ローラ2b間を通過して処理部(図示せず)に次々に取り出される。
ステップS24に示すようにユーザが指定した枚数が規定枚数以上かが確認される。ここで、ユーザが指定した枚数がバックアップ台4上に載置されている規定枚数を超える際には、ステップS26に示すように規定枚数の紙葉類1が分離取り出された後に、ローラ3,2a、2bの回転が停止され、上面ガイド6a及び/又は下面ガイド6bが退避される。改めてバックアップ台4に規定枚数の紙葉類1が補充されてバックアップ台1が上昇されるステップS16に戻される。ユーザが指定した枚数の分離取り出しが完了するまで、ステップS16からステップS26が繰り返される。
ユーザが指定した枚数の分離取り出しが完了すると、ステップS30に示すようにローラ3,2a、2bの回転が停止され、上面ガイド6a及び/又は下面ガイド6bが退避されて一連の分離取り出し動作がステップS32に示すように完了される。
上述したように、この発明の媒体分離取出機構においては、積層体の搬送方向先端部がエアーにより捌かれ、取出ローラにより複数枚の媒体が分離部に搬送される際にサシミ状(くさび形状)に進入し、分離部で確実に分離できる。また、上部ガイド及び下部ガイドをエアー噴出口の上部及び下部に配備することにより、エアーをより効果的に積層媒体間に供給することができる。また、エアーの噴出し角度が積層媒体側面に対して搬送方向とは逆方向に斜めに噴出する場合には、積層媒体の先端部ばかりでなく、後方にもエアーが噴出し、紙が捌かれ、より確実に媒体を分離して取出すことができる。
以上のように、この発明の媒体分離取出機構においては、エアーが噴出される積層体10内の領域が取出ローラ中心よりも搬送方向前方の領域を少なくとも含むように設定され、上面ガイド及び下面ガイドにより上下エアーの噴出し領域を規制している。従って、効果的に積層体10にエアーを吹き込み、捌くことができる。その結果、媒体先端がブロック状にまとまって分離部に進入することによる分離不能が生ぜず、安定して積層体から媒体を分離取出することができる。
1...積層体、2...分離部、2a...搬送ローラ、2b...分離ローラ、3...取出ローラ、4...バックアップ台、5...エアー噴出部、5a...噴出口、5b...噴出しエリア、5c...エアー噴出し流路、6a...上面ガイド、6b...下面ガイド、6c...回転軸、10...紙葉類(媒体)、12...リフト機構、16...ローラ駆動部、18...エアー供給部、20...ガイド駆動機構、30...制御部
Claims (6)
- 媒体が積層された積層体を載置支持する支持台と、
前記積層体の最上段から前記媒体を搬送方向に沿って取り出す取り出しローラと、
前記積層体をリフトして当該積層体と前記取出ローラとの間の押し付け力を調整できるリフト機構と、
前記積層体の側面に配置され、前記搬送方向に対して交差するようにエアーを前記積層体に向けて噴出する噴出口を備えるエアー供給機構であって、前記噴出口は、前記取出ローラの中心軸を基準としてこの中心軸と前記積層体の搬送方向前端との間の領域に前記エアーを向けるエアー供給機構と、
ことを特徴とする媒体分離取出機構。 - 前記エアー供給機構は、前記エアー噴出時に当該エアーを前記積層体に向ける上部ガイド及び下部ガイドを具備し、前記上部ガイドは、前記エアー噴出時に前記積層体上に配置されることを特徴とする請求項1の媒体分離取出機構。
- 前記エアー供給機構は、前記エアー噴出時に当該エアーを前記積層体に向ける上部ガイド及び下部ガイドを具備し、前記上部ガイドは、前記エアー噴出時に前記積層体上に配置され、前記下部ガイドは、前記積層体中に進入することを特徴とする請求項1の媒体分離取出機構。
- 前記下部ガイドは、前記積層体の搬送方向前端に対して略20〜80度の範囲内の角度を成して前記積層体中に進入することを特徴とする請求項3の媒体分離取出機構。
- 前記噴出口は、前記搬送方向に対して略直交して、或いは、前記搬送方向とは逆方向斜めに前記エアーを噴出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの媒体分離取出機構。
- 媒体を積層した積層体を載置支持した状態でリフトして当該積層体に押し付け力を与え、
前記積層体の最上段から前記媒体を搬送方向に沿って取り出す過程において、取り出しの基準軸と前記積層体の搬送方向前端との間の前記積層体の領域に、前記積層体の側面から前記媒体の搬送方向に対して交差するようにエアーを噴出して前記媒体を取り出す
ことを特徴とする媒体の分離取出方法。
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JP2005345983A JP2007145582A (ja) | 2005-11-30 | 2005-11-30 | 媒体分離取出機構 |
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JP2005345983A Pending JP2007145582A (ja) | 2005-11-30 | 2005-11-30 | 媒体分離取出機構 |
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- 2005-11-30 JP JP2005345983A patent/JP2007145582A/ja active Pending
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