<第1実施形態>
図1および図2を参照して、本発明の一実施態に係る給紙装置を備えた画像形成装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る給紙装置を備えた画像形成装置の外観を示す斜視図である。図2は、上記画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ1は、図1に示すように、パーソナルコンピュータ(PC)(図示せず)等に直接またはLAN経由で接続されるプリンタ本体200と、プリンタ本体200の下方に設けられ、各種サイズのシートPを当該サイズに合わせてそれぞれ収納可能に構成されたシート供給部100とを備えている。なお、カラープリンタ1は、該カラープリンタXの動作を制御する制御回路など、一般的なカラープリンタに設けられた他の構成要素も有している。
図2に示すように、プリンタ本体200は、トナーコンテナ900Y、900M、900C、900K、中間転写ユニット92、画像形成ユニット93、露光ユニット94、シート供給部100、定着ユニット97、排紙ユニット96、装置本体の筐体90、トップカバー911及びフロントカバー912を備えている。
画像形成ユニット93は、イエロー用トナーコンテナ900Y、マゼンタ用トナーコンテナ900M、シアン用トナーコンテナ900C、ブラック用トナーコンテナ900Kと、その下方に配置され、YMCK各色に対応する現像装置10Y、10M、10C、10Kを有している。
画像形成ユニット93には、さらにそれぞれの色のトナー像を担持する感光体ドラム17(電子写真方式で潜像が形成される感光体)が各々備えられている。かかる感光体ドラム17としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。各感光体ドラム17には、対応したトナーコンテナ900Y、900M、900C、900Kからそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが供給される。
なお、本実施形態の画像形成ユニット93は、上記のようにフルカラー画像を形成することができる構成であるが、これに限定されることはなく、白黒画像やフルカラーではないカラー画像を形成する構成のものであってもよい。
感光体ドラム17の周囲には、帯電器16、現像装置10(10Y、10M、10C、10K)、転写器(転写ローラ)19及びクリーニング装置18等が配置されている。帯電器16は、感光体ドラム17の表面を均一に帯電する。帯電後の感光体ドラム17の表面は、露光ユニット94によって露光され、静電潜像が形成される。現像装置10Y、10M、10C、10Kは、それぞれトナーコンテナ900Y、900M、900C、900Kから供給される各色のトナーを用いて、各々の感光体ドラム17上に形成された静電潜像を現像(可視像化)する。転写ローラ19は、中間転写ベルト921を挟んで感光体ドラム17とニップ部を形成し、感光体ドラム17上のトナー像を中間転写ベルト921上に一次転写する。クリーニング装置18は、トナー像転写後の感光体ドラム17の周面を清掃する。
各現像装置10Y、10M、10C、10Kは、筐体20を備え、この筐体20の内部には、磁性キャリアとトナーとを有する2成分現像剤が収納されている。また、筐体20内には、筐体底部近傍に長手方向を軸方向として並列に2本の攪拌ローラ11、12(現像剤攪拌部材)が回転可能に配置されている。
筐体20の内部底面には、現像剤の循環経路が設定されており、攪拌ローラ11、12は前記循環経路内に配設されている。攪拌ローラ11、12の間の軸方向には、筐体底部から立設された仕切り壁201が設けられている。この仕切り壁201は、前記循環経路を区画するもので、仕切り壁201の周囲を周回するように前記循環経路が形成されている。2成分現像剤は、この循環経路を攪拌ローラ11及び12によって攪拌、搬送されながら帯電される。
2成分現像剤は、攪拌ローラ11及び12によって攪拌されつつ筐体20内を循環し、トナーが帯電されると共に、攪拌ローラ11上の2成分現像剤が上側に位置する磁気ローラ14に吸引されて搬送される。吸引された2成分現像剤は磁気ローラ14上に磁気ブラシ(図示せず)を形成し、その磁気ブラシがドクターブレード13によって層厚規制され、磁気ローラ14と現像ローラ15との間の電位差で現像ローラ15上にトナー層を形成する。そして、現像ローラ15上のトナー層によって感光体ドラム17上の静電潜像が現像される。
露光ユニット94は、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有し、前記画像形成ユニット93の各々に設けられた感光体ドラム17の周面に、画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
中間転写ユニット92は、中間転写ベルト921、駆動ローラ922、及び従動ローラ923を備えている。中間転写ベルト921は、複数の感光体ドラム17からトナー像が重ね塗り状態で一次転写され、このトナー像を、給紙ユニット130から供給されるシートPに二次転写部98において二次転写する。駆動ローラ922及び従動ローラ923は、中間転写ベルト921を周回駆動させる。駆動ローラ922及び従動ローラ923は、図略の筐体で回転自在に支持される。
給紙ユニット130は、画像形成される複数のシートPからなるシート束Sを収納するものであって、筐体90に対して着脱可能に装着されている。
定着ユニット97は、中間転写ユニット92から二次転写されたシートP上のトナー像に対し、定着処理を施すものであり、定着処理の完了したカラー画像付のシートPは、装置本体200の上部に形成された排出ユニット96へ向けて排出されることになる。
排紙ユニット96は、定着ユニット97から搬送されたシートPを、排紙トレイとしてのトップカバー911上に排出する。
シート供給部100は、プリンタ本体200に着脱自在に装着された複数段(本実施形態では3段)の給紙ユニット(給紙装置)130を備えている。各段の給紙ユニット130には、上記の各サイズのシート束Sがそれぞれ貯留されており、選択された給紙ユニット130では、当該給紙ユニット130に設けられたれピックアップローラ40の駆動により、シート束Sの最上層のシートPが1枚ずつ取り出されて給紙搬送路133へと繰り出され、画像形成ユニット93へ導入されるようになっている。
各給紙ユニット130は、プリンタ本体200の下部に複数積み重ねて後付装着可能な搬送機構を具備しており、所望の段数の給紙ユニット130を、いつでも後付でプリンタ本体200に装着できる。すなわち、プリンタ本体200の下部に各給紙ユニット130を複数積み重ねることにより、各給紙ユニット130が有する搬送機構が互いに結合されて、プリンタ本体200へと延びる一本の給紙搬送路133が形成される。これにより、給紙ユニット130の複数積み重ね後付装着を可能としている。
なお、本実施形態ではシート供給部100が3段の給紙ユニット130で構成された例を挙げているが、本発明はこれに限らず、給紙ユニット130が1段または2段、または4段以上の給紙ユニットで構成されたプリンタ等の画像形成装置に対しても同様に適用することができる。
次に、図1、図3ないし図5を参照し、本実施形態に係るカラープリンタ1のシート供給部100に装着される各給紙ユニット(給紙装置)130の構成について、詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係る給紙装置の構成を示す断面図である。図4は、図3に示す給紙装置における給紙カセットを給紙装置本体から引き出した状態を示す斜視図である。図5は、図3に示す給紙装置に搭載される位置検知センサを示す説明図である。
図3及び図4に示すように、給紙ユニット130は、シート収納部35の内底面に、複数枚のシート(シート状記録媒体)Pからなるシート束Sを積載するリフト板(シート積載板)31を備えている。このリフト板31は、その給紙方向上流端(図3中の左側端部)が、支持部38により回動可能に支持されている。すなわち、リフト板31は、シート収納部35の内部において、下流端を自由端として支持部38により垂直面内で回動可能となっている。支持部38は、シートPの幅方向(給紙方向と直交する方向)に対向配置されてなるシート収納部35の両側壁部に設けられている。
給紙ユニット130の給紙カセット130Aは、シート収納部35に収納されるシートPの幅方向の位置決めを行う幅合わせカーソル対34a・34bと、シートPの後端を揃える後端カーソル33と、を備えている。幅合わせカーソル対34a・34bは、図示しない案内レールに沿ってそれぞれシート幅方向(図4の矢印AA′方向)に往復移動可能に設けられている。ここではシートPが矢印B方向に送り出されるため、後端カーソル33は案内レール33a、33bに沿ってシート搬送方向と平行(図4の矢印BB′方向)に往復移動可能に設けられている。幅合わせカーソル対34a・34bおよび後端カーソル33を、積載されるシートサイズに合わせて移動させることにより、シート束Sを給紙ユニット130内の所定位置に収納する。給紙ユニット130は、カセットカバー43を備え、その表面側(図4の矢印C方向から見た側)が外部に露出してカラープリンタ1の外装面の一部を構成する。
リフト板31の給紙方向下流部下方には、リフト板31を昇降させる昇降機構30(図9)として、駆動シャフト36、押し上げ部材32、駆動連結部材(不図示)が設けられている。また、給紙ユニット本体130B側には、上記駆動連結部材に対応する受け部材(不図示)と、当該受け部材に連結する正逆転可能なリフトモータM(図9)が設けられている。給紙カセット130Aを給紙ユニット本体130Bに収納した状態では、給紙カセット130A側のシート収納部35の駆動連結部材が、給紙ユニット本体130B側の受け部材と係合して連結する。これにより、リフトモータMの動力を、駆動シャフト36に伝達することができる。駆動シャフト36、押し上げ部材32、駆動連結部材、受け部材およびリフトモータMにより、リフト板31を給紙位置と退避位置との間で変位させる昇降機構が構成されている。上記給紙位置とは、リフト板31が上昇し、リフト板31に載置されたシート束Sの上面がピックアップローラ40に当接して給紙可能な状態となる位置である。上記退避位置とは、リフト板31が一番下まで下降した位置である。
給紙対象のシートPの種類は、シート設定部(シート特定部)39によって選択することができる。シート設定部39は、複数の操作キーと表示部(いずれも図示せず)とから構成されている。このシート設定部39は、例えば、給紙ユニット130またはプリンタ本体200の操作パネル(不図示)に設けることができる。
なお、リフト板31を昇降させる昇降機構30を構成するリフトモータMとしては、例えば、ステッピングモータ、DCモータ等を用いることができる。
また、給紙ユニット130は、図3に示すように、ピックアップローラ40の搬送方向下流側に設けられた給紙ローラ41と、給紙ローラ41の下方に設けられた捌きローラ42とを備えている。さらに、ピックアップローラ40および給紙ローラ41の搬送方向下流側には、搬送ローラ37が設けられている。給紙ローラ41はピックアップローラ40と共に給紙ユニット本体130B側に設けられている一方、捌きローラ42および搬送ローラ37は給紙カセット130A側に設けられている。そして、給紙カセット130Aが給紙ユニット本体130Bに装着された状態では、給紙ローラ41と捌きローラ42とが当接するようになっている。
給紙ローラ41はピックアップローラ40により取り出されたシートPを搬送ローラ37へと給紙するものである。給紙ローラ41はシートPを下流へ搬送できる方向に回転するのに対して、捌きローラ42は、それとは逆に、シートPを上流へと送り返す方向に回転する。この捌きローラ42により、たとえ搬送ピックアップローラ40により取り出されたシートPが重なっていた場合でも、最上層のシートP以外が搬送ローラ対44・45方向に給紙されるのを防止でき、最上層のシートPのみが給紙ローラ41により搬送ローラ対44・45へと搬送される。そして、搬送ローラ対44・45は、シートPを給紙搬送路133(図2参照)へと搬送するようになっている。
また、給紙ユニット130は、図5(a)および図5(b)に示すように、リフト板31に載置されたシート束Sの最上層のシートPが給紙位置にあることを検出する位置検知センサPS1を備えている。この位置検知センサPS1は、遮光部材PSAと光センサPSBとから構成されている。光センサPSBは、ピックアップローラ40付近に固定して設けられた発光素子と、当該発光素子から発光された光を受光する受光素子とからなる。一方、遮光部材PSAは、ピックアップローラ40の支持部材50に設けられている。また、支持部材50は、給紙ローラ41の回動軸を中心に回動可能に設けられている。これにより、リフト板31に載置されたシート束Sの上面が、リフト板31の上昇により図5(b)に示す給紙位置に移動すると、ピックアップローラ40は、最上層のシートPに押し上げられ給紙ローラ41の回動軸を中心に回転し若干上方へ変位する。このとき、ピックアップローラ40と連動して遮光部材PSAが上方へ持ち上げられ、光センサPSBの光路を遮光し、シート束Sの上面が給紙位置にあることを検出できる構成となっている。
上記構成の給紙ユニット130において、リフトモータMの作動により、押し上げ部材32がリフト板31の底面と係合しながらリフト板31の下流端側を押し上げる。これにより、リフト板31上に積載されたシート束Sの上面が、給紙カセット130Aの上方に設けられたピックアップローラ40に当接する給紙位置へと変位する。
この時、図5(b)に示すように、ピックアップローラ40の給紙位置への変位を位置検知センサPS1が検知すると、リフトモータMの駆動が停止する。また、給紙中にシートPの減少により位置検知センサPSが非検知となったときには、前記リフトモータMを作動させシート束Sを給紙位置まで持ち上げる。
本実施形態に係る給紙ユニット130は、さらに、横温風機構150の第1吹出口155からの温風吹き付けによってシートPが浮き上がったときの浮き上がり量を検知する浮上量検知部としての第2検知センサPS2を備えている。第2検知センサPS2としては、例えば、LEDなどの光源からの光を、反射面であるシートPの表面に照射し、フォトダイオードなどの受光素子でシートPの表面からの反射光を検知することによって、浮き上がり量を検知する反射型センサや、反射面であるシートPの表面で反射された音波が戻ってくるまでの時間を計測することによって、浮き上がり量を検知する超音波センサ等を用いることができる。
後述するように、第1検知センサPS1及び第2検知センサPS2による検知結果は、制御部300に出力される。そして、本実施形態に係る給紙ユニット130は、連続給紙が行われている間に、第2検知センサPS2により検知されたシートPの浮き上がり量に応じて適宜シート捌き動作を行うように制御している。
ここで、例えば、連続給紙対象のシートPが、シート間の密着性が高い、アート紙、コート紙の場合や、坪量が100g以上のシートの場合は、横温風機構150の温風吹き付けによるシートPの浮き上がり量は、シート間の密着性が低い普通紙等に比べて少なくなる。また、高湿度環境下(50%以上)では、同一種類のシートPであっても密着性が高くなる。このように、同じ温風吹き付け動作を行っても、給紙対象のシートPの種別、環境の違い等により、シートPの浮き上がり量が異なることとなる。
そこで、給紙対象のシートPの浮き上がり量に応じて、前記シート捌き動作を行う頻度を変更すれば、連続給紙における給紙速度を無駄に低下させることなく、効率的にシートPの紙詰まりを防止することができる。
本実施形態に係る給紙ユニット130は、図2、図3、図6及び図7に示すように、温風吹付けによるシート捌き機構として横温風機構(温風機構)150を備えている。
図6は、本実施形態に係る給紙装置の構成を説明する説明図である。図7は、本実施形態に係る給紙装置に搭載される横温風機構の要部を示す水平方向の断面図である。
この横温風機構150は、給紙ユニット本体130B側に設けられている。図6に示すように、給紙ユニット本体130Bの上面における横温風機構150及び後述する上温風機構(第2温風機構)140が形成されていない部分には、天板56が形成されており、シート収納空間が当該天板56で塞がれている。
横温風機構150は、図6に示すように、給紙カセット130Aにおける給紙方向の一方の側面に沿って設けられている。また、横温風機構150は、図7に示すように、横温風室153内に設けられた、第1ファン(送風部)151及び第1ヒータ(加熱部)152を備えている。
図7に示すように、横温風機構150は、給紙ユニット130内に設けられた第1吸込口(送風部)154から、給紙ユニット130内の空気を吸い込むように構成されている。第1ファン151の回転により、横温風室(送風部)153内の空気が第1ヒータ152側へ移動すると、第1吸込口154から横温風室153内に給紙ユニット130内の空気が取り込まれる。第1ヒータ152側に移動した空気は、第1ヒータ152によって加熱され、第1温風吹出口(吹出口、送風部)155からシート束Sの側面に向けて吹き出される。
ここで、給紙位置にあるシート束Sの側面に温風を吹き付ける横温風機構150の第1温風吹出口155は、図5(b)に示すように、シート搬送方向の垂直断面でピックアップローラ40とシート束Sの上面とが当接する点Nに配向している。これにより、ピックアップローラ40により取り出される正にその位置に存するシート束Sの側面に温風を集中的に当てることができ、当該部分のシート間に効率的に温風を吹き込むことができる。よって、横温風機構150として大型のものでなくても、給紙に先立って効率的にシート束Sを捌くことができる。
本実施形態に係る給紙ユニット130は、図2、図3、図6及び図8に示すように、温風吹付けによるシート捌き機構として、横温風機構150に加え、上温風機構140を備えている。
図8は、本実施形態に係る給紙装置に搭載される上温風機構の要部構成を示す垂直方向の断面図である。
この上温風機構140は、前述の横温風機構150と同様に、給紙ユニット本体130B側に設けられている。この上温風機構140は、図8に示すように、第2吸込口(送風部)144から空気を取り込み、シート収納部35に収納されたシート束Sの上面の上方に設けられた第2温風吹出口(送風部)145からシート束Sの上面に向けて温風を吹き出す構成としている。
また、上温風機構140は、上温風室(送風部)143内に、第2ファン(送風部)141及び第2ヒータ(加熱部)142を備えている。第2吸込口144は、上温風室143の上面における、第2ファン141の上方に設けられている。すなわち、第2ファン141の回転により上温風室143の空気は第2ヒータ142側に移動し、第2吸込口144から上温風室143内に外気が取り込まれる。第2ヒータ142側に移動した空気は、第2ヒータ142によって加熱され、上温風室143の下面に設けられた第2温風吹出口145からシート束Sの上面に向けて吹き出されるようになっている。第2温風吹出口145は、上温風機構140を給紙ユニット130に装着した状態で、当該上温風機構140内における給紙方向下流側に形成されている。
上記の構成において、画像形成のために所定の給紙ユニット130が選択されると、リフト板31が上昇駆動されてシート束Sがピックアップローラ40方向へ上昇すると共に、上温風機構140が駆動されて第2温風吹出口145からシート束Sの上面に向けて温風が吹き付けられる。
ここで、シート束Sの中でも、その上面や外周部分は外気に触れているため湿気を多く含み易い。すなわち、シート束Sの上面および側面は吸湿により膨潤する一方、シート束Sの内側は上面や側面と比べて湿気が少ないため膨潤度は相対的に低い。その結果、シート束Sの内側(シート同士のスペース)が負圧となり、シート同士が密着してしまうという現象が生じる。
しかしながら、本実施形態に係る給紙ユニット130は、上温風機構140を備えることにより、給紙ユニット130内のシート束Sの相対湿度(シート束Sの上面や外周部分とそれ以外の部分の相対湿度)を瞬間的に下げる機能を有している。
すなわち、上温風機構140は、密着性が特に高いシート束Sの上面から外周付近に集中して均一に温風を送り込むことができる。これにより、シート束Sの上面や外周部分の吸湿度をすばやく低下させ、当該部分の膨潤状態を解消することによって、シート束Sの相対湿度(シート束Sの上面や外周部分とそれ以外の部分の相対湿度)を瞬間的に下げ、シート束Sの内側(シート同士のスペース)の負圧も解消できる。これにより、シート同士の密着力の低下を図り、シート束Sを給紙に先駆けて効率よく捌くことができる。
また、本実施形態に係る上温風機構140は、図3に示すように、ピックアップローラ40の給紙方向上流側であって、給紙ユニット130内における給紙方向後方よりに設けられている。ここで、第2温風吹出口145は、前述の通り、上温風機構140内における給紙方向下流側に設けられているため、シート収容部35に収容されたシート束Sの上面に向けて第2温風吹出口145から良好に吹き付けることができる。このように、シート捌き効率の高い上温風機構140を給紙ユニット130内の空きスペースを有効利用して設置することにより、小型の給紙装置にも適応可能な温風アシストによるシート捌き機構を実現することができる。
次に、図9ないし図14を参照し、本実施形態に係る温風吹付けによるシート捌き動作の制御処理について説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る離間動作を伴った温風吹付け動作を制御する制御部の機能ブロック図である。図10及び図11は、図9に示す制御部による制御処理を示すフローチャートである。図12ないし図14は、本実施形態に係る給紙ユニットの要部縦断面図であり、図12は、給紙位置での温風吹き付けによるシート束の捌き状態を、図13は、離間位置での温風吹き付けによるシート束の捌き状態を示し、図14は、シート束におけるシート間の密着性が高い上位層の数枚のシートが密着したまま浮き上がった状態を示している。
本実施形態に係る給紙ユニット130は、後に説明するように、連続給紙期間中に、シートPが所定枚数(例えば10枚)連続して給紙される毎に、シート捌き動作を挿入する間欠シート捌き動作を行うことを特徴としている。
このため、例えば、アート紙やコート紙のように、シート間の密着が著しく、シートの重送を防ぐことが特に難しいシートPを大量に連続給紙した場合であっても、所定枚数毎にシートPを捌くため、確実に紙詰まりを防止することができるシート捌き機構を実現することができる。
まず、本実施形態のシート捌き動作について、図9の機能ブロック図及び図10のフローチャートを参照し説明する。
給紙ユニット130は、リフト板31を変位させて、横温風ユニット150の第1温風吹出口(吹出口)155から吹き出される温風が、シート束Sの給紙方向と平行な側面に当たる位置を変化させるシート捌き動作を行うように、昇降機構30を制御する制御部300を備えている。この制御部300により、連続給紙期間中に、シートPが所定枚数(例えば10枚)連続して給紙される毎にシート捌き動作を行うように、昇降機構30を制御している。
図9の機能ブロック図に示すように、制御部300は、情報入出力部85、温風制御部90、昇降機構制御部80および記憶部84を備えている。
情報入出力部85には、シート設定部39からのシート種別信号、第1検知センサPS1からの位置検知信号、第2検知センサPS2からの受光信号、第1タイマ86からの第1タイムアップ信号、第2タイマ87からの第2タイムアップ信号、第1カウンタ88からの出力信号、第2カウンタ89からの出力信号、湿度センサHSからの湿度値信号、プリンタ本体200側のCPU210からの温風要求信号および給紙命令信号等が入力される。
温風制御部90は、給紙命令信号および温風要求信号に基づいて、横温風機構150および上温風機構140の駆動を制御している。すなわち、温風制御部90は、これらの入力信号に基づいて、横温風機構150および上温風機構140を駆動する制御信号を、情報入出力部85を介して、両温風機構140及び150の駆動モータおよびヒータ(不図示)に出力する。
昇降機構制御部80は、下降駆動判定部82と上昇駆動判定部83とを含み、第1タイマ86からの第1タイムアップ信号、第2タイマ87からの第2タイムアップ信号、第1カウンタ88からの出力信号、及び第2カウンタ89からの出力信号に基づいて昇降機構30の昇降駆動を制御し、リフト板31を給紙位置と離間位置との間で変位させる離間動作を繰り返すように制御している。
下降駆動判定部82は、シート種別信号及び第1タイムアップ信号に基づいて、押し上げ部材32を下降駆動する制御信号を、情報入出力部85を介してリフトモータMに出力する。
上昇駆動判定部83は、給紙命令信号及び第2タイムアップ信号に基づいて、押し上げ部材32を介してリフト板31を上昇駆動する制御信号を、情報入出力部85を介してリフトモータMに出力する。
記憶部84には、例えば、シート設定部39によって選択される給紙対象のシートPの種類に応じた第1タイマ86の第1タイプアップ値、第2タイマ87の第2タイムアップ値、第1カウンタ88からの出力信号、第2カウンタ89からの出力信号、及び各制御部の動作プログラム等が格納されている。また、記憶部84には、判定結果やその他の情報を一時的に格納する記憶領域が設けられている。
制御部300は、例えば、CPU、メモリ(ROMおよびRAM等)、入力インタフェースおよび出力インタフェースにより構成することができる。
なお、本実施形態では、シート設定部39によって、シートPの種別を選択する構成としているが、本発明はこれに限らず、例えば、LEDなどの光源からの光を、反射面であるシートPの表面に照射し、フォトダイオードなどの受光素子でシートPの表面からの反射光を検知する反射型センサ等を用いて、給紙対象のシートPの種別を特定する構成としてもよい。
次に、図10のフローチャートに基づいて、本実施形態に係る制御部300によるシート捌き動作の制御工程について説明する。
まず、カラープリンタ1に給紙カセット130が装着されると(S1)、昇降機構制御部80の上昇駆動判定部83は、押し上げ部材32を介してリフト板31を上昇駆動させる制御信号を、制御信号出力部85を介してリフトモータMに出力する。これにより、リフト板31の上昇駆動が開始される(S2)。そして、昇降機構制御部80の上昇駆動判定部83は、押し上げ部材32を介してリフト板31を上昇駆動させる制御信号を、制御信号出力部85を介してリフトモータMに出力する。
位置検知センサPS1(図5)からの位置検出信号に基づき、リフト板31が給紙位置まで上昇したと判断すると(S3)、上昇駆動判定部83は、リフトモータMの作動を停止し、これにより、リフト板31の上昇駆動が停止する(S4)。この給紙位置で、給紙命令がなされるまで待機状態となる。
そして、操作パネルにてユーザが設定した連続給紙枚数(例えば100枚)及びシート設定部39にて選択される給紙対象のシートの種別に応じた制御信号が情報入力部85を介して入力されると、給紙準備期間が開始される(S5)。同時に、温風制御部90は、給紙命令信号及び温風要求信号に基づいて、横温風機構150の第1ファン151および第1ヒータ152、ならびに上温風機構140の第2ファン141および第2ヒータ142に対し、これらのヒータおよびファンを駆動する各制御信号を、それぞれ情報入出力部85を介して出力する(S6)。
次に、下降駆動判定部82は、リフト板31の下降駆動を開始させると共に、シート設定部39からのシート種別信号に基づいて、選択されたシートPの種類に応じた下降駆動時間を、第1所定時間として記憶部84から読み出し、第1タイマ86をスタートさせる(S7)。そして、下降駆動判定部82は、当該第1所定時間の間、リフト板31の下降駆動を継続する。
すなわち、下降駆動判定部82は、第1タイマ86からの第1タイムアップ信号に基づいて、予め設定された第1所定時間の経過の有無を判断する(S8)。第1タイムアップ信号に基づき、第1所定時間が経過したと判断すると(S8でYES)、下降駆動判定部82は、リフトモータMの作動を停止し、リフト板31の下降駆動を停止させる(S9)。
次に、上昇駆動判定部83は、第2タイマ87からの第2タイムアップ信号に基づいて、予め設定された第2所定時間の経過の有無を判断する(S10)。第2タイマ87は、第2所定時間が経過するまで計時を続け、リフト板31は離間位置で保持される。一方、第2タイムアップ信号に基づいて、第2所定時間が経過したと判断すると(S10でYES)、上昇駆動判定部83は、押し上げ部材32を介してリフト板31を上昇駆動させるための制御信号を、情報入出力部85を介してリフトモータMに出力する。これにより、リフトモータMが作動し、押し上げ部材32の上昇駆動が開始する(S11)。
次に、位置検知センサPSからの位置検知信号に基づいて、押し上げ部材32によるリフト板31の給紙位置への上昇駆動の完了を検知すると、上昇駆動判定部83は、リフトモータMを停止するように制御する(上昇駆動停止)(S12)。
そして、所定回数の離間動作が完了していなければ(S13でNO)、上記のリフト板31を給紙位置(図12)と離間位置(図13及び図14)との間で昇降駆動させる離間動作(S7〜S12)が繰り返される。
所定回数の離間動作が完了すると(S13でYES)、間欠シート捌き動作を伴う連続給紙動作が開始される(S14)。
なお、本実施形態では、横温風機構150及び上温風機構140を備えた構成について説明したが、本発明は、横温風機構150のみを備えた構成にも適応できることは言うまでもない。また、例えば、連続給紙対象のシートPがシート間の密着性が高い、アート紙、コート紙等の場合にのみ、上温風ユニット140を併用する構成としてもよい。
本実施形態では、連続給紙動作が開始された後も、所定枚数のシートPが連続して給紙される毎に、間欠シート捌き動作として、上記S6からS13までの工程を行うように制御している。
この間欠シート捌き動作を伴う連続給紙動作の制御工程を、図10及び図11のフローチャートを参照して以下に説明する。
図10に示す所定回数の離間動作の完了により給紙準備期間が終了すると、図11に示すように、連続給紙が開始される(S20)。そして、設定された枚数(例えば100枚)の連続給紙が完了するまで、第1カウンタ88により、1枚給紙される毎にカウント数がカウントアップされ、カウント数が連続給紙完了カウント数である100に達するまで(S21でYES)、連続給紙が実行される。
ここで、本実施形態では、100枚のシートPの連続給紙が完了するまでに、シートPが所定枚数(例えば10枚)連続して給紙される毎に、前記シート捌き動作を行うように、昇降機構30を制御している。
すなわち、S20で連続給紙が開始されてから、所定枚数(10枚)のシートPが連続で給紙されるまで、連続給紙が継続される(S22でYESとなるまで、S20ないしS22が繰り返される)。そして、所定枚数(10枚)の連続給紙が完了すると(S22でYES)、シート捌き動作が行われる(S23)。
すなわち、上記S23のシート捌き動作として、図10のフローチャートにおけるS6からS13までの工程が行われる。そして、S23のシート捌き動作が完了すると、再び連続給紙が開始される(S20)。
このようにして、設定された枚数(100枚)の連続給紙が完了するまで、連続給紙枚数が10枚、20枚、30枚、・・・90枚の各時点において、S23のシート捌き動作が間欠的に挿入される。
以上のように、本実施形態に係る給紙ユニット130は、複数枚のシートPからなるシート束Sを積載するリフト板31と、リフト板31に積載されたシート束Sの最上位のシートPから順に連続給紙が可能なシート給紙機構と、シート束Sにおける給紙方向と平行な側面に対し、第1温風吹出口155から温風を吹き付ける横温風機構150と、リフト板31を変位させる昇降機構30と、リフト板31を変位させて、第1温風吹出口155から吹き出される温風がシート束Sの給紙方向と平行な側面に当たる位置を変化させるシート捌き動作を行うように、昇降機構30を制御する制御部300と、を備え、制御部300は、連続給紙期間中に、シートPが所定枚数連続して給紙される毎に前記シート捌き動作を行うように、昇降機構30を制御している。
上記の構成によれば、連続給紙期間中に、シートPが所定枚数連続して給紙される毎に前記シート捌き動作を挿入する間欠シート捌き動作が行われる。
このため、例えばアート紙やコート紙のように、シート間の密着が著しくシートの重送を防ぐことが特に難しいシートPを対象に連続給紙を行った場合であっても、所定枚数毎にシートPを捌くことができる。これにより、確実に紙詰まりを防止することができるシート捌き機構を備えた給紙ユニット130を実現できる。
また、給紙ユニット130は、さらに、給紙対象のシートPの種類を特定するシート特定部39を備え、制御部300は、シート特定部39により特定されたシートPの種類に応じて、シート捌き動作の実行の有無を切り換えることが望ましい。
上記の構成によれば、例えば、連続給紙対象のシートPのシート間の密着性が高い、アート紙、コート紙等の場合や坪量が100g以上のシートの場合は、前記シート捌き動作を行う一方、シート間の密着性が低い普通紙等の場合は、前記シート捌き動作を行ないように制御することができる。これにより、必要最小限のシート捌き動作を行うようにすることができるため、連続給紙における給紙速度を無駄に低下させることなく、効率的にシートPの紙詰まりを防止することができる。
また、制御部300は、シート特定部39により特定されたシートPの種類に応じて、前記所定枚数を変更して、前記シート捌き動作を行うように制御することが望ましい。
上記の構成によれば、同一枚数(例えば100枚)のシートPを連続給紙する場合であっても、給紙対象のシートPの種別が、シート間の密着性が低い普通紙等の場合は、20枚連続して給紙される毎にシート捌き動作を行うように制御する一方、連続給紙対象のシートPがシート間の密着性が高い、アート紙、コート紙等の場合や坪量が100g以上のシートの場合は、10枚連続して給紙される毎にシート捌き動作を行うように制御することができる。
このように、給紙対象のシートPの種別に応じて、前記シート捌き動作を行う頻度を変更すれば、連続給紙における給紙速度を無駄に低下させることなく、効率的にシートPの紙詰まりを防止することができる。
本実施形態は、さらに、横温風機構150の第1温風吹出口155からの温風吹き付けによってシートPが浮き上がったときの浮き上がり量を検知する第2検知センサSP2を備え、制御部300は、第2検知センサSP2により検知されたシートPの浮き上がり量に応じて、前記シート捌き動作の実行の有無を切り換える構成とすることが望ましい。
上記の構成によれば、例えば、給紙対象のシートPが、シート間の密着性が低く捌き易い普通紙等であって、第2検知センサPS2により、温風吹き付けによりシートPが十分浮き上がっていることが検知された場合には、前記間欠シート捌き動作は行わない構成とすることができる。
このように、前記間欠シート捌き動作を、必要がある場合にのみ実行するように構成すれば、連続給紙における給紙速度を無駄に低下させることなく、効率的にシート状記録媒体の紙詰まりを防止することができる。
ここで、例えば、連続給紙対象のシートPが、シート間の密着性が高い、アート紙、コート紙等の場合や、坪量が100g以上のシートの場合は、横温風機構150の温風吹き付けによるシートPの浮き上がり量は、シート間の密着性が低い普通紙等に比べて少なくなる。また、高湿度環境下(例えば50%以上)では、同一種類のシートPであっても密着性が高くなる。このように、同じ温風吹き付け動作を行っても、給紙対象のシートPの種別、環境の違い等により、シートPの浮き上がり量が異なることとなる。
そこで、上記の構成によれば、同一枚数(例えば100枚)のシートPを連続給紙する場合であっても、温風吹き付けにより、シートPの十分な浮き上がり量が検知された場合は、連続給紙が行われている期間中におけるシート捌き動作は行わないように制御する一方、浮き上がり量が少ない場合は、連続給紙が行われている期間中におけるシート捌き動作を行うように制御することができる。
このように、給紙対象のシートPの浮き上がり量に応じて、前記シート捌き動作を行う頻度を変更すれば、連続給紙における給紙速度を無駄に低下させることなく、効率的にシートPの紙詰まりを防止することができる。
なお、湿度センサHSからの湿度値信号に基づいて、例えば50%以上の湿度値が検出された場合にのみ、上記連続給紙が行われている期間中におけるシート捌き動作を行うように制御する構成としてもよい。
また、上記の構成において、第2検知センサPS2により検知されたシートPの浮き上がり量に応じて、前記所定枚数を変更して、前記シート捌き動作を行うように制御する構成としてもよい。
例えば、給紙準備期間中における、温風吹き付けによってシートPが浮き上がったときの浮き上がり量を第2検知センサPS2によって検知し、制御部300は、第2検知センサPS2の検知結果を受けて、前記所定枚数をシートPの浮き上がり量に応じて変更して、前記シート捌き動作を行うように制御する構成としてもよい。
ここで、例えば、連続給紙対象のシートPがシート間の密着性が高い、アート紙、コート紙等の場合や坪量が100g以上のシートの場合は、横温風機構150の温風吹き付けによるシートPの浮き上がり量は、シート間の密着性が低い普通紙等に比べて少なくなる。また、高湿度環境下(例えば50%以上)では、同一種類のシートPであっても密着性が高くなる。このように、同じ温風吹き付け動作を行っても、給紙対象のシートPの種別、環境の違い等により、シートPの浮き上がり量が異なることとなる。
そこで、上記の構成によれば、例えば、同一枚数(例えば100枚)のシートPを連続給紙する場合であっても、シートPの浮き上がり量が大きい場合は、例えば、20枚連続して給紙される毎にシート捌き動作を行うように制御する一方、浮き上がり量が少ない場合は、10枚連続して給紙される毎にシート捌き動作を行うように制御することができる。
このように、給紙対象のシートPの浮き上がり量に応じて、前記シート捌き動作を行う頻度を変更すれば、連続給紙における給紙速度を無駄に低下させることなく、効率的にシートPの紙詰まりを防止することができる。
1……カラープリンタ(画像形成装置)、30……昇降機構、31……リフト板(シート積載板)、32……押し上げ部材(昇降機構)、39……シート設定部(シート特定部)、ピックアップローラ(シート給紙機構)40……ピックアップローラ(シート給紙機構)、41……給紙ローラ(シート給紙機構)、42……捌きローラ(シート給紙機構)、80……昇降機構制御部、82……下降駆動判定部、83……上昇駆動判定部、84……記憶部、85……情報入出力部、86……第1タイマ、87……第2タイマ、88……第1カウンタ、89……第2カウンタ、100……シート供給部、130……給紙ユニット(給紙装置)、130A……給紙カセット、130B……給紙ユニット本体、140……上温風機構(温風機構)、150……横温風機構(温風機構)、155……第1温風吹出口(吹出口、送風部)、200……プリンタ本体、300……制御部、P……シート、S……シート束、PS1……第1位置検知センサ、PS2……第2位置検知センサ(浮上量検知部)、M……リフトモータ(昇降機構)、HS……湿度センサ