JP2007145239A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連結部材の板厚を薄くでき、しかも、連結部材のスプリング爪接続部がロータの径方向外側へ変位することを抑制できるウエビング巻取装置を得る。
【解決手段】本ウエビング巻取装置のクラッチ100では、各スプリング爪182の先端側がロータの径方向外側へ弾性変形した際には、スプリング爪182の基端部もロータ124の径方向外側へ変位しようとするが、スプリング爪182の基端部は、ギヤホイール116のスペーサ部123によってロータ124径方向外側への変位を規制されると共に、ギヤホイール116のスペーサ部123は、ロータ124のフランジ部129によってロータ124径方向外側への変位を規制される。したがって、このクラッチ100では、スプリング爪182の基端部と本体部178との接続部分の剛性を充分に確保しなくても、スプリング爪182の基端部がロータ124の径方向外側へ変位することを抑制できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ウエビング巻取装置に関する。
ウエビング巻取装置としては、モータの回転力をクラッチを介して巻取軸に伝達し、ウエビングを巻き取る構成としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。前記特許文献に示されたウエビング巻取装置のクラッチでは、ロータと、ロータの外周部に取り付けられたギヤホイールとの間には、ロータの軸線方向一側に配置されたリング(連結部材)のスプリング爪が挿入配置されている。リングは、ギヤホイールに対する相対回転を規制されており、スプリング爪の先端部は、ロータの外周部に形成された外歯に係合している。これにより、ロータとギヤホイールとの相対回転が規制されている。
上記構成のウエビング巻取装置では、ロータとギヤホイールとの間に所定値以上のトルクが作用した際には、スプリング爪が弾性変形し、スプリング爪の先端部がロータの外歯の谷部から抜け出すことでロータとギヤホイールとが相対回転する構成となっている(所謂「トルクリミッタ機構」)。
しかしながら、上記構成のウエビング巻取装置では、スプリング爪は、基端部の幅方向一側だけがリングに接続された構成(所謂「片持ち構造」)である。このため、上記接続部分の剛性が充分に確保されていないと、スプリング爪先端部の変位に伴ってスプリング爪基端部の幅方向他側がロータの径方向外側へ変位してしまうので、スプリング爪先端部の変形荷重(すなわちトルクリミッタ荷重)を高く確保することができない。このため、リングの厚さ寸法を増加させて上記接続部分の剛性を確保することが行われており、リング(連結部材)の加工や寸法精度の確保が困難になる原因となっている。
特開2005−289260号公報
本発明は上記事実を考慮し、連結部材の板厚を薄くでき、しかも、連結部材のスプリング爪接続部がロータの径方向外側へ変位することを抑制できるウエビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に係る発明のウエビング巻取装置は、乗員拘束用のウエビングが巻き取られる巻取軸と、駆動源と、前記巻取軸と同軸的に設けられ、前記駆動源の駆動力が伝達されて回転するホイールと、前記ホイールの内側に同軸的に設けられると共に、前記巻取軸及び前記ホイールに対して相対回転可能とされ、軸線周り一方へ回転した際には前記巻取軸に連結されて前記巻取軸と一体に回転すると共に、外周部に外歯が形成されたロータと、ばね性を有する材料により形成され、前記ロータの軸線方向一側に設けられると共に前記ホイールに対して相対回転不能とされ、前記外歯に嵌合するスプリング爪を有し、前記ロータと前記ホイールとを連結すると共に、前記ロータと前記ホイールとの間に所定値以上のトルクが作用した際には前記スプリング爪が弾性変形することで前記ロータと前記ホイールとの連結を解除する連結部材と、前記外歯と径方向反対側で前記スプリング爪に対向して配置され、前記スプリング爪が弾性変形する際に前記連結部材の前記スプリング爪接続部が前記ロータの径方向外側へ変位することを規制する変位規制部と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載のウエビング巻取装置では、駆動源の駆動力が伝達されてホイールが軸線周り一方へ回転すると、ホイールの回転力が連結部材のスプリング爪を介してロータに伝達され、ロータが軸線周り一方へ回転し、ロータが巻取軸と連結される。これにより、ロータの回転力が巻取軸に伝達され、巻取軸が軸線周り一方へ回転し、ウエビングが巻取り又は引出しされる。
また、例えば、駆動源の駆動力によりウエビングが巻き取られている途中で、ウエビングの巻取りに抗する何らかの外力が作用し、ロータとホイールとの間に所定値以上のトルクが作用した際には、スプリング爪が弾性変形することで、ロータとホイールとの連結が解除される。これにより、ロータとホイールとの相対回転が可能となり、ウエビングが必要以上の力で巻取軸に巻き取られることが防止される。
ここで、このウエビング巻取装置では、連結部材のスプリング爪接続部は、スプリング爪が弾性変形する際に、変位規制部によってロータの径方向外側への変位を規制される。したがって、連結部材のスプリング爪接続部の剛性を充分に確保しなくても、スプリング爪の接続部がロータの径方向外側へ変位することを抑制できる。これにより、スプリング爪を含む連結部材全体の板厚を薄くすることができる。
請求項2に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項1記載のウエビングにおいて、前記連結部材は、前記ホイールに対して相対回転不能とされた本体部を有すると共に、前記スプリング爪は、基端部が前記本体部に一体的に接続されて前記ホイールと前記外歯との間に配置されると共に、前記基端部から前記ロータの周方向一側へ向けて一体的に延出された先端部が前記外歯に嵌合することを特徴としている。
請求項2記載のウエビング巻取装置では、連結部材は、スプリング爪の基端部が本体部に接続されており、スプリング爪が弾性変形する際には、変位規制部によってスプリング爪基端部のロータ径方向外側への変位が規制される。したがって、スプリング爪の基端部と連結部材の本体部との接続部分の剛性を充分に確保しなくても、スプリング爪の基端部がロータの径方向外側へ変位することを抑制できる。これにより、スプリング爪及び本体部を含む連結部材全体の板厚を薄くすることができる。
請求項3に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項2記載のウエビング巻取装置において、前記ホイールは、前記ロータの前記変位規制部と前記スプリング爪の前記基端部との間に配置されるスペーサ部を備えたことを特徴としている。
請求項3記載のウエビング巻取装置では、スプリング爪の基端部は、ホイールのスペーサ部によってロータの径方向外側への変位を規制されると共に、ホイールのスペーサ部は、ロータの変位規制部によってロータの径方向外側への変位を規制される。
請求項4に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項2記載のウエビング巻取装置において、前記スプリング爪の前記基端部には、前記ロータの径方向外側へ突出し前記変位規制部に係合する制限突起が設けられていることを特徴としている。
請求項4記載のウエビング巻取装置では、スプリング爪の基端部に設けられた制限突起が、ロータの変位規制部に係合することでスプリング爪基端部のロータ径方向外側への変位が規制される。
以上説明した如く、本発明に係るウエビング巻取装置は、連結部材の板厚を薄くでき、しかも、連結部材のスプリング爪接続部がロータの径方向外側へ変位することを抑制できる。
<第1の実施の形態>
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10の全体構成が斜視図にて示されている。また、図2には、ウエビング巻取装置10の主要部の構成が斜視図にて示されている。さらに、図3には、ウエビング巻取装置10の全体構成が分解斜視図にて示されている。
ウエビング巻取装置10は、フレーム12を備えている。フレーム12は略板状の背板14と、この背板14の幅方向両端から一体に延出する一対の脚板16及び脚板18とによって構成されており、背板14がボルト等の図示しない締結手段によって車体に固定されることで車体に取り付けられる構成となっている。
フレーム12の一対の脚板16と脚板18との間には、ダイカスト等によって製作された巻取軸20が回転可能に配置されている。巻取軸20は全体としては鼓形状をなしており、長尺帯状に形成されたウエビング(図示省略)の基端部が連結固定されている。巻取軸20をその軸線周り一方(以下、この方向を「巻取方向」と称する)へ回転させると、ウエビングがその基端側から巻取軸20の外周部に層状に巻き取られ、一方、ウエビングをその先端側から引っ張れば、これに伴い巻取軸20が回転しながらウエビングが引き出される(以下、ウエビングを引き出す際の巻取軸20の回転方向を「引出方向」と称する)。
巻取軸20の一端側は、脚板18を貫通してフレーム12の外部に突出している。脚板18の側方には、図示を省略したロック機構が配置されている。ロック機構は、加速度センサを含んで構成されており、脚板16と脚板18との間に掛け渡されたロックプレート22、及び巻取軸20の軸芯部分に設けられたトーションバー24に連係している。車両の急減速時等には、ロック機構の作動によりトーションバー24の一端がロックプレート22を介して拘束されてエネルギー吸収が行われつつ、巻取軸20の引出方向回転が阻止される構成となっている。
一方、巻取軸20の他端側は、脚板16を貫通してフレーム12の外方に僅かに突出している。この巻取軸20の他端側には、六角柱状に形成された連結スクリュー21が同軸的かつ一体的に連結されている。
また、脚板16の外側には、クラッチ100を構成するクラッチケース101が配置されている。このクラッチケース101は、金属材料等(例えば、アルミ合金等)により箱状に形成されたものであり、脚片16とは反対側に向けて開口している。このクラッチケース101の開口側には鉄板等からなるカバークラッチ102が配置されている。これらクラッチケース101及びカバークラッチ102は、スクリュー104によって脚片16に一体的に固定されている。
クラッチケース101の底壁中央部分には、円形の貫通孔106が巻取軸20と同軸的に形成されており、連結スクリュー21が貫通している。また、この貫通孔106の周辺の部位は、脚片16とは反対側へ向けて円形状に僅かに突出しておりリング状の摺動面108が形成されている。さらに、貫通孔106の孔縁部には、脚片16とは反対側へ向けて突出した円筒状のブッシング支持部110が形成されている。このブッシング支持部110には、樹脂材料等によりリング状に形成されたブッシング112(図4及び図5参照)が支持されている。
クラッチケース101の内部には、クラッチギヤ部28が配置されている。クラッチギヤ部28は、ウォームギヤ34を備えている。ウォームギヤ34は、巻取軸20と直交する状態で自身の軸が配置され、その端部がブッシュ36、37を介してクラッチケース101に支持されており、さらに、その一端側はクラッチケース101から外方へ突出して設けられている。また、ウォームギヤ34の先端部を支持するクラッチケース101の軸受け部分には、鋼球38が収容されてウォームギヤ34の先端部に接触しており、さらに、アジャストスクリュー40が螺入している。アジャストスクリュー40は、その先端部で鋼球38を押圧することで鋼球38をウォームギヤ34の先端に圧接させている。これにより、ウォームギヤ34の軸方向の変位が規制されている(スラスト調整されている)。なお、鋼球38をアジャストスクリュー40の先端部に一体に形成する構成(アジャストスクリュー40の先端部を球状に形成する構成)としてもよい。このウォームギヤ34の上側には、クラッチ100を構成するクラッチ本体部114が設けられている。
ここで、図4及び図5には、クラッチ本体部114の構成が分解斜視図により示されている。
これらの図に示す如く、クラッチ本体部114は、ホイールとしてのギヤホイール116を備えている。ギヤホイール116は樹脂材料等によりリング状に形成されて巻取軸20と同軸的に配置されており、その外周部には所謂ウォームホイール歯118が形成されている。このウォームホイール歯118は、上述したウォームギヤ34に噛み合っている。
ギヤホイール116の内側には、金属材料等(例えば、亜鉛アルミ合金等)により円盤状に形成されたロータ124がギヤホイール116と同軸的に配置されている。ロータ124は、有底円筒状の本体部126と、本体部126の軸線方向一側(図4及び図5の矢印B方向側)において本体部126の外周部から径方向に突出した鍔部128とを有している。
鍔部128の外周縁部には、ギヤホイール116側へ向けてリング状に突出する変位規制部としてのフランジ部129が形成されている。このフランジ部129は、図6に示すように、ギヤホイール116の軸線方向他側(図4及び図5では矢印B方向側)の端面に形成されたリング状の溝部131内に挿入されている。これにより、ギヤホイール116は、ロータ124に対して同軸的かつ相対回転可能に支持されている。
また、本体部126の外周部には、その周方向に沿って等間隔に複数の外歯130が形成されている。各外歯130は、本体部126の周方向に沿った一側(図4及び図5の矢印C方向側)の側壁が本体部126の周方向に対して傾斜して形成され、本体部126の周方向に沿った他側(図4及び図5の矢印D方向側)の側壁が本体部126の径方向に沿って平行に形成されている(換言すれば、断面形状が台形状とされている)。各外歯130は、上述したフランジ部129と対向している。
本体部126の底壁中央部には、略円筒状の収容部132が同軸的に形成されている。収容部132の軸線方向一側(図4及び図5では矢印A方向側)には、リング状の支軸部133が同軸的に突設されている。この支軸部133は、カバークラッチ102に形成された円孔135に、後述するホルダ170の回転支持部175を介して回転自在に支持されている。また、収容部132の軸線方向他側(図4及び図5の矢印B方向側)には、前述したブッシング112が回転自在に嵌合しており、収容部132の軸線方向他側は、ブッシング112を介してクラッチケース101に回転自在に支持されている。これにより、本体部126(ロータ126)は、自らの軸線周りに回転可能とされている。
この本体部126の収容部132内には、鉄板等により略リング状に形成されたラチェット134が収容されている。ラチェット134の外周部には、所謂ラチェット歯である外歯136が形成されている。また、ラチェット134の軸芯部には、断面六角形状の貫通孔138が形成されており、前述した連結スクリュー21が貫通した状態でその軸線回りに対しては一体的に連結されている。これにより、ラチェット134と巻取軸20とは、連結スクリュー21を介して一体的に回転するようになっている。
なお、ラチェット134の軸線方向一側(図4及び図5では矢印B方向側)は、前述したブッシング112に摺動可能に当接している。また、ラチェット134の軸線方向他端(図4及び図5では矢印A方向側)には、樹脂材料等からなるワッシャ140が取り付けられている。このワッシャ140は、収容部132のリング状の底壁に摺動可能に当接しており、これにより、ラチェット138の軸線方向に沿った変位が規制されている。
一方、本体部126の底壁には、収容部132の径方向外側において、本体部126の周方向に沿って湾曲した一対のガイド孔142が形成されている。各ガイド孔142には、それぞれ樹脂材料等により本体部126の周方向に沿って湾曲した略ブロック状に形成されたスライダ144が摺動可能に取り付けられている。これら一対のスライダ144は、本体部126の内周面及び収容部132の外周面により保持されており、ガイド孔142に沿った所定の範囲内で本体部126(ロータ124)に対して相対移動可能とされている。
各スライダ144の一側(図4及び図5では矢印A方向側)には、摺動片146が突設されており、これらの摺動片146は、カバークラッチ102に当接している。また、各スライダ144の摺動片146とは反対側には、リテーナ148が設けられている。リテーナ148は、ばね性を有する細幅な金属片で略く字形に折れ曲がっている。このリテーナ148は、長手方向中央部に設けられた連結部150がスライダ144に形成された連結孔152に嵌め込まれてスライダ144に一体的に連結されると共に、長手方向両端部がそれぞれ前述したクラッチケース101の摺動面108に押し付けられて所定量弾性変形している。
このため、スライダ144の摺動片146は、リテーナ148の弾性力によってカバークラッチ102に押し付けられており、ガイド孔142に沿ったスライダ144の移動(ロータ124に対する相対移動)には、所定の摩擦力が付与されるようになっている。このため、ロータ124が回転すると、スライダ144は、摺動片146及びリテーナ148の長手方向両端部に作用する摩擦力によって一時的にクラッチケース101及びカバークラッチ102に保持され、ロータ124に対してガイド孔142に沿った所定の範囲内で相対移動するようになっている。
また、各スライダ144の湾曲方向一端部(図4及び図5では矢印C方向側の端部)には、押圧保持片145が形成されている。これらの押圧保持片145は、それぞれ一対のロックバー154に対応している。
各ロックバー154は、鉄板等により略く字形に形成されて各スライダ144の湾曲方向一端側に配置されており、リング状の軸受部156を備えている。各軸受部156は、本体部126の底壁に突設された円柱状の支軸158によって回転自在に支持されている。各軸受部156のスライダ144とは反対側(図4及び図5の矢印C方向側)には、連結片160が突設されている。これらの連結片160は、軸受部156と共に支軸158周りに回動することで、その先端部がロータ124の収容部132に形成された孔部162を貫通して前述したラチェット134の外歯136に噛み合うようになっている。また、これらの連結片160は、捩りコイルスプリング164の付勢力によって常に外歯136(ラチェット134)との噛合方向へ付勢されている。なお、捩りコイルスプリング164は、ロータ124の本体部126の底壁に突設された円柱状の支軸166によって支持されている。
各軸受部156のスライダ144側(図4及び図5の矢印D方向側)には、前述した押圧保持片145に対応する解除片168が突設されている。各解除片168は、スライダ144と対向する端部がスライダ144の移動方向(図4及び図5の矢印C方向及び矢印D方向)に対して傾斜した傾斜面とされている。
ここで、図7(A)及び図7(B)に示す如く、ロータ124がスライダ144に対して相対移動することで、ロックバー154はスライダ144に対して所定の範囲内で接離移動するようになっており、ロックバー154がスライダ144に接近した状態(図7(A)図示状態)では、ロックバー154の解除片168は、スライダ144の押圧保持片145の内側(ラチェット134側)に入り込むことで、捩りコイルスプリング164の付勢力に抗して係合解除位置に保持されるようになっている。この状態では、ロックバー154の連結片160は、ラチェット134から離間するようになっている。
一方、ロックバー154がスライダ144から離間した状態(図7(B)図示状態)では、ロックバー154の解除片168は、スライダ144の押圧保持片145による保持を解除されるようになっている。この状態では、ロックバー154の連結片160は、捩りコイルスプリング164の付勢力によってラチェット134側(係合位置)へ移動され、その先端部が外歯136に噛み合うようになっている。
なお、本第1の実施の形態に係るクラッチ本体部114では、スライダ144は、通常はロックバー154に接近して配置されている。したがって、ロックバー154は、通常は解除片168がスライダ144の押圧保持片145によって保持されることで、係合解除位置(図7(A)図示状態)に保持される構成である。
一方、ロックバー154を介してロータ124とは反対側(図4及び図5の矢印A方向側)には、樹脂材料等によりリング状に形成されたホルダ170が配置されている。ホルダ170は、リング状の本体部172と、本体部172の外周部に設けられた一対の保持爪174とを備えている。本体部172は、ロックバー154の支軸158(ロータ124)に対する軸線方向の変位を規制しており、一対の保持爪174は、捩りコイルスプリング164の支軸166(ロータ124)に対する軸線方向の変位を規制している。
また、本体部172の中央部に形成された円孔173には、ロータ124の支軸部133が貫通している。この円孔173の孔縁部には、ロータ124とは反対側(カバークラッチ102側)へ向けて円筒状に僅かに突出した回転支持部175が設けられており、ロータ124の支軸部133は、この回転支持部175を介してカバークラッチ102の円孔135に回転自在に支持されている。
一方、ホルダ170の径方向外側でかつロータ124の軸線方向一側(図4及び図5の矢印A方向側)には、ばね性を有する金属材料(例えば、SUS等)から成る連結部材としてのリング176が配置されている。リング176は、リング状に形成され、ロータ124に対して同軸的に配置された本体部178を備えている。本体部178の外周部には、その径方向外側に突出した複数(本第1の実施の形態では6個)の回り止め爪180が一体に形成されている。これらの回り止め爪180は、ギヤホイール116の軸線方向一側(図4及び図5の矢印A方向側)の端面に形成された回り止め凹部122に嵌合している。これにより、リング176は、ギヤホイール116に対する相対回転を規制されている。
さらに、本体部178の外周部には、弾性(ばね性)を有する細幅な板状とされた複数(本第1の実施の形態では6個)のスプリング爪182が、本体部178の周方向に沿って一定間隔毎に一体に設けられている。各スプリング爪182は、各基端部(図4及び図5では矢印D方向側の端部)が、本体部178の外周縁から軸線方向一側(矢印B方向側)へ向けて一体的に延出されている(すなわち各基端部が本体部178に一体的に接続されている)。各スプリング爪182の各先端側は、各スプリング爪182の各基端部から本体部178の周方向一側(図4及び図5では矢印C方向側)へ向けて一体的に延出されており、各スプリング爪178は、全体として本体部178の周方向に沿って湾曲している。また、各スプリング爪182は、各長手方向中間部が本体部178の径方向内側へ向けて僅かに折り曲げられ、各先端部(図4及び図5では矢印C方向側の端部)が本体部178の径方向外側へ向けて折り曲げられている。
これらのスプリング爪182は、図8に示す如く、ロータ124の外歯130とギヤホイール116の内周部との間において、ロータ124及びギヤホイール116の周方向に沿って配置されており、自らの弾性力によってその内側部分をロータ124の外歯130に押し付けている。これにより、リング176はロータ124に一体的に保持されている。なお、図8では、ロータ124の一部を省略して図示してある。
また、ギヤホイール116の内周部には、ギヤホイール116の周方向に沿って各スプリング爪182の各基端部に対向する複数(本第1の実施の形態では6個)の周方向荷重受け部120が、ギヤホイール116の周方向に沿って一定間隔毎に形成されており、これらの周方向荷重受け部120には、各スプリング爪182の各基端部が当接している。
さらに、ギヤホイール116の内周部には、ギヤホイール116の径方向に沿って各スプリング爪182の各基端部に対向する複数(本第1の実施の形態では6個)のスペーサ部123が、ギヤホイール116の周方向に沿って一定間隔毎に形成されており、これらのスペーサ部123には、各スプリング爪182の各基端部が当接している。これにより、ギヤホイール116は、各スプリング爪182を介してロータ124に支持されており、リング176の回り止め爪180及びロータ124の鍔部128によって軸線方向移動を規制されている。
また、各スペーサ部123は、ロータ124のフランジ部129とスプリング爪182の各基端部との間に配置されており、各スプリング爪182各基端部のロータ124径方向外側への変位が各スペーサ部123により規制されると共に、各スペーサ部123のロータ124径方向外側への変位(変形)がフランジ部129により規制される構成となっている。すなわち、各スプリング爪182各基端部のロータ124径方向外側への変位は、スペーサ部123(樹脂製のギヤホイール116の一部)を介してフランジ部129(金属製のロータ124の一部)により規制される構成となっている。
さらに、各スプリング爪182の各先端部は、それぞれ外歯130の谷の部分に入り込んで外歯130の一方の側壁(本体部126の径方向に沿って平行に形成された側の側壁)に当接している。これにより、ギヤホイール116とロータ124とは、その周方向に対しては各スプリング爪182によって一体的に連結されており(相対回転を規制されており)、ギヤホイール116が回転した場合には、ギヤホイール116とロータ124とは、基本的に一体回転するようになっている。
この場合、ギヤホイール116の巻取方向への回転力は、周方向荷重受け部120を介してスプリング爪182の基端部に伝達され、スプリング爪182の先端部からロータ124の外歯130に伝達されるようになっており、ギヤホイール116は、周方向荷重受け部120を介して、スプリング爪182から作用する荷重を周方向に沿って受けるようになっている(ギヤホイール116は、スプリング爪182からの荷重受け方向がその回転方向に沿って設定されている)。
しかもこの場合、上述した如く、スプリング爪182がばね性を有する金属片であるため、ロータ124に対するギヤホイール116の相対回転で生じる回転力が、スプリング爪182の先端側をロータ124の径方向外側へ弾性変形させて、各スプリング爪182の先端部を外歯130の谷の部分から抜け出させるのに充分な大きさであれば、スプリング爪182によるギヤホイール116とロータ124との軸線周りの連結が解除されるため、ギヤホイール116とロータ124との相対回転が可能となる構成である(図9(B)参照)。
また、ギヤホイール116の引出方向への回転力は、回り止め凹部122を介してリング176の回り止め爪180に伝達され、リング176のスプリング爪182先端部からロータ124の外歯130に伝達されるようになっている。
一方、リング176のロータ124とは反対側(図4及び図5の矢印A方向側)には、樹脂材料等によってリング状に形成されたスペーサ184が配置されている。スペーサ184は、リング176とカバークラッチ102との間に挟まれており、リング176に対してその軸線周りには相対回転不能とされている。このスペーサ184は、金属製のリング176が直接カバークラッチ102と摺動することを防止し、リング176(クラッチ本体部114)のカバークラッチ102に対する相対回転を円滑にするようになっている。
以上構成のクラッチ100は、クラッチギヤ部28のウォームギヤ34が回転することで、クラッチ本体部114のギヤホイール116が回転する構成となっており、このクラッチ本体部114とクラッチギヤ部28とは、単一のケース(クラッチケース101及びカバークラッチ102)に一体的に組み付けられて、全体としてユニット化された構成となっている。
一方、図3に示す如く、カバークラッチ102の側方には、スプリング・コンプリート42が配置されている。スプリング・コンプリート42は、内部に渦巻きばね(図示省略)を収容している。この渦巻きばねは、渦巻き方向外側の端部がケース本体に係止されると共に、渦巻き方向内側の端部が、クラッチ本体部114を貫通した連結スクリュー21の先端に係止されており、巻取軸20を巻取方向へ付勢している。
また一方、巻取軸20の下方で脚板16と脚板18との間には、モータ44及びモータギヤ部46が配置されている。モータ44及びモータギヤ部46は、ハウジング48を備えている。このハウジング48の一側にモータ44が取り付けられると共に、ハウジング48の他側にモータギヤ部46が設けられている。モータ44は、その回転軸50の先端側(出力側)がハウジング48に向く状態でハウジング48の一側に固定されており、回転軸50先端(出力側)はハウジング48の他側(モータギヤ部46の側)に突出している。
ハウジング48の他側(モータギヤ部46の側)に突出するモータ44の回転軸50の先端には、モータギヤ部46の複数の平歯ギヤを構成するピニオン72が取り付けられている。また、モータギヤ部46には、各々が外歯の平歯ギヤとされたギヤ74及びギヤ76が互いに噛み合った状態で収容されている。これらのギヤ74、ギヤ76は、共に自身の軸がモータ44の回転軸50と平行な状態で配置されており、ギヤ74はピニオン72に噛み合っており、最終平歯ギヤとされるギヤ76は、前述したクラッチギヤ部28のクラッチケース101から外方へ突出するウォームギヤ34の一端部に、着脱可能に連結されている。このため、モータ44が駆動すると、ピニオン72、ギヤ74、及びギヤ76を介して駆動力が伝達されてウォームギヤ34が回転される構成である。また、これらのピニオン72、ギヤ74、及びギヤ76は、ハウジング48に取り付けられたカバーギヤ78によって被覆されている。
以上の構成のモータ44及びモータギヤ部46は、ハウジング48に一体に設けられた取付ステー84が、クラッチ本体部114及びクラッチギヤ部28を収容するクラッチケース101(すなわち、フレーム12)にスクリュウ86によって着脱可能に取り付けられている。またさらに、上述したモータ44は、例えば、前方監視装置等の検出信号に基づいて作動される構成となっている。
次に本第1の実施の形態の作用を説明する。
上記構成のウエビング巻取装置10では、クラッチ本体部114のスライダ144は、通常は、図7(A)に示す如く、ロックバー154に接近して配置されている。したがって、ロックバー154の解除片168は、通常はスライダ144の押圧保持片145によって保持されており、ロックバー154の連結片160は、ラチェット134の外歯136から離間している。このため、ラチェット134(巻取軸20)は、ロータ124に対して相対回転自在とされている。
したがって、乗員が車両の座席に着席して、本ウエビング巻取装置10に格納されたウエビングを引っ張ると、巻取軸20が引出方向へ回転しつつウエビングが引き出される。これにより、乗員はウエビングを身体に掛けまわし、例えば、ウエビングに設けられたタングプレートをバックル装置に係合させることで、ウエビングを身体に装着することができる。
一方、例えば、車両走行中に車両の前方に障害物が存在ししかも車両と障害物との間隔(車両から障害物までの距離)が所定範囲内に達すると、モータ44の駆動が開始され、回転軸50が急激に回転される。
このモータ44の回転軸50が回転されると、その回転力がモータギヤ部46のピニオン72、ギヤ74、及びギヤ76、並びに、クラッチギヤ部28のウォームギヤ34を介してクラッチ本体部114のギヤホイール116に伝達され、ギヤホイール116が急激に巻取方向へ回転される。ギヤホイール116の巻取方向への回転は、周方向荷重受け部120を介してリング176のスプリング爪182の基端部に伝達されると共に、スプリング爪182の先端部からロータ124の外歯130に伝達され、ロータ124が急激に巻取方向へ回転される。
このとき、スライダ144は、摺動片146及びリテーナ148に作用する摩擦力によってケース(クラッチケース101及びカバークラッチ102)に保持されるため、ロータ124がスライダ144に対して所定の範囲内で相対移動し、ロータ124に支持されたロックバー154がスライダ144から離間移動する。
このため、押圧保持片145による解除片168の保持が解除され、ロックバー154の連結片160は、捩りコイルスプリング164の付勢力によってラチェット134側へ移動し、連結片160の先端部がラチェット134の外歯136に噛み合う(図7(B)の矢印E参照)。これにより、ロータ124の巻取方向への回転がロックバー154を介してラチェット134に伝達され、ラチェット134が巻取方向へ急激に回転される。このラチェット134は、巻取軸20に一体的に連結されているため、巻取軸20がラチェット134と共に巻取方向へ急激に回転される。
これにより、ウエビングが巻取軸20に巻き取られ、ウエビングの僅かな緩み、所謂「スラック」が解消されて、ウエビングによる乗員身体に対する拘束力が向上し、仮に、その後に乗員が車両急制動(急ブレーキ)の操作を行ない、車両が急減速状態になったとしてもウエビングが確実に乗員の身体を保持する。
さらに、上述の如く「スラック」が解消された状態では、乗員の身体が障害となり基本的にはそれ以上巻取軸20にウエビングを巻き取ることはできなくなる。このため、巻取軸20には、ウエビングから所定値以上の荷重が作用し、その結果、ロータ124には、ラチェット134及びロックバー154を介して所定値以上の荷重が作用する。ロータ124に所定値以上の荷重が作用すると、図9(A)及び図9(B)に示す如く、スプリング爪182が弾性変形することで、スプリング爪182の各先端部がロータ124の外歯130の谷の部分から抜け出し、ギヤホイール116とロータ124との相対的な空転が可能となる(所謂「トルクリミッタ機構」、図9(B)の矢印F参照)。
これにより、ラチェット134及びロックバー154を介してロータ124に連結された巻取軸20が、モータ44の駆動力によって必要以上の力で巻取方向へ回転されることを防止でき、ウエビングが必要以上の力で乗員の身体を締め付けることを防止できる。
しかもこの状態では、ラチェット134の外歯136が所謂ラチェット歯とされているため、図10(A)及び図10(B)に示す如く、ラチェット134(巻取軸20)がロータ124に対して巻取方向へ相対回転しようとした場合(図10(B)の矢印H参照)には、ロックバー154は、ラチェット134の外歯136に跳ね上げられることで(図10(B)の矢印G参照)、ラチェット134(巻取軸20)のロータ124に対する巻取方向への相対回転を許容する。これにより、上述した如く「スラック」が解消された状態で、例えば、車両の衝突が避けられない状況になった場合は、さらに別のプリテンショナー装置等によって巻取軸20を巻取方向へ強制的に回転させることも可能である。この場合、ウエビングによる乗員の身体の拘束力を一層上昇させることができ、車両衝突時における乗員の被害を最小限に留めることができる。
一方、上述した如き車両衝突の危険が回避された場合には、モータ44の回転軸50が逆転される。この回転軸50の回転力は、モータギヤ部46のピニオン72、ギヤ74、及びギヤ76、並びに、クラッチギヤ部28のウォームギヤ34を介してクラッチ本体部114のギヤホイール116に伝達され、ギヤホイール116が急激に引出方向へ回転される(図11(A)の矢印D参照)。
ギヤホイール116の引出方向への回転は、ギヤホイール116の回り止め凹部122を介してリング176の回り止め爪180に伝達されると共に、リング176のスプリング爪182の先端部からロータ124の外歯130に伝達され、ロータ124が急激に引出方向へ回転される。
このとき、スライダ144は、摺動片146及びリテーナ148に作用する摩擦力によってケース(クラッチケース101及びカバークラッチ102)に保持されるため、ロータ124がスライダ144に対して所定の範囲内で相対移動し、ロータ124に支持されたロックバー154がスライダ144に接近移動する。
このため、スライダ144の押圧保持片145が、ロックバー154の解除片168の傾斜した端面を押圧することによって、解除片168が捩りコイルスプリング164の付勢力に抗してラチェット134側へ移動され(図11(B)の矢印J参照)、ロックバー154の連結片160がラチェット134の外歯136から離間する。更にロックバー154がスライダ144に接近すると、ロックバー154の解除片168は、スライダ144の押圧保持片145の内側(ラチェット134側)に入り込み、ロックバー154は、係合解除位置に保持される(図11(B)図示状態)。これにより、ロータ124とラチェット134とは再び相対回転可能とされ、巻取軸20の自在な回転が可能となる。
ここで、このウエビング巻取装置10のクラッチ100では、前述の如くトルクリミッタ機構が作動した際、すなわち、各スプリング爪182の先端側がロータの径方向外側へ弾性変形した際には、各スプリング爪182の各基端部もロータ124の径方向外側へ変位しようとするが、各スプリング爪182の各基端部は、ギヤホイール116の各スペーサ部123によってロータ124径方向外側への変位を規制されると共に、ギヤホイール116の各スペーサ部123は、ロータ124のフランジ部129によってロータ124径方向外側への変位を規制される。すなわち、このクラッチ100では、各スプリング爪182の各基端部に作用するロータ124径方向外側へ向いた荷重は、樹脂製のギヤホイール116(スペーサ部123)を介して金属製のロータ124(フランジ部129)により受け止められる構成である。したがって、このクラッチ100では、各スプリング爪182の各基端部と本体部178との接続部分の剛性を充分に確保しなくても、各スプリング爪182の各基端部がロータ124の径方向外側へ変位することを抑制できる。これにより、各スプリング爪182及び本体部178を含むリング176全体の板厚を薄くすることができ、リング176の加工や寸法精度の確保が容易になると共に、リング176の重量を低減でき、しかも、リング176の製造コストを低減できる。
しかも、このクラッチ100では、上述の如く、各スプリング爪182の各基端部から樹脂製のギヤホイール116に作用する荷重が金属製のロータ124によって支持される構成であるので、トルクリミッタ機構の作動時にギヤホイール116が変形することを防止できる。したがって、このクラッチ100では、ギヤホイール116の剛性を高める必要がなく、これにより、ギヤホイール116を薄肉に成形することができるので、クラッチ100の小型軽量化を図ることができる。
また、このクラッチ100では、金属製のスプリング爪182と金属製のフランジ部129との間に、スプリング爪182と一体で回転する樹脂製のスペーサ部123が介在された構成であるため、金属製のスプリング爪182と金属製のフランジ部129とが直接擦れ合いながら相対回転することを防止できる。
なお、上記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、ギヤホイール116に設けられたスペーサ部123がスプリング爪182の基端部に当接し、スペーサ部123がロータ124のフランジ部129によって補強される構成としたが、これに限らず、スペーサ部123を省略すると共に、フランジ部129を直接スプリング爪182の基端部に当接させてスプリング爪182基端部のロータ124径方向外側への変位を規制する構成としてもよい。但しこの場合、スプリング爪182の先端側が弾性変形する際に、スプリング爪182の先端側とフランジ部129とが干渉しないように、両者をロータ124の軸線方向にオフセットして配置させる必要がある。
また、上記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、変位規制部としてのフランジ部129がロータ124に一体的に設けられた構成としたが、これに限らず、変位規制部がロータ124と別体に形成され、ロータ124に取り付けられる構成としてもよい。
さらに、上記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、クラッチ100によりモータ44の回転軸50の回転を巻取軸20に伝達して、巻取軸20をウエビング巻取方向へ回転させる構成としたが、これに限らず、クラッチによりモータ44の回転軸50の回転を巻取軸20に伝達して、巻取軸20をウエビング引出方向へ回転させる構成としてもよい。この点は以下に説明する本発明の第2の実施の形態においても同様である。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1の実施の形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
図12には、本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置200を構成するクラッチ本体部202の部分的な構成が平面図にて示されている。また、図13には、クラッチ本体部202の部分的な構成が断面図にて示されている。
このウエビング巻取装置200は、前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10と基本的に同様の構成であり、このウエビング巻取装置200のクラッチ本体部202は、前記第1の実施の形態に係るクラッチ本体部114と基本的に同様の構成とされている。
但し、このクラッチ本体部202は、前記第1の実施の形態に係るリング176及びギヤホイール116とは異なるリング204及びギヤホイール206を備えている。本第2の実施の形態に係るリング204は、前記第1の実施の形態に係るリング176と基本的に同様の構成とされているが、このリング204では、図14に示すように、各スプリング爪182の基端部(矢印D方向側の端部)には、本体部178とは反対側の端縁部から本体部178の径方向外側へ向けて突出する規制突起208が設けられている。また、ギヤホイール206は、前記第1の実施の形態に係るギヤホイール116と基本的に同様の構成とされているが、各スペーサ部123には、各規制突起208を収容する収容凹部210が形成されている。なお、図14は、ロータ124の一部を省略して図示してある。
各収容凹部210内に配置された各規制突起208の先端は、図13示すように、ロータ124のフランジ部129の内周に係合(当接)しており、これにより、各スプリング爪182の各基端部のロータ124径方向外側への変位が規制されている。
このウエビング巻取装置200では、他の構成部品は、前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10と同様の構成とされている。
上記構成のウエビング巻取装置200においても、前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10と基本的に同様の効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の主要部の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の全体構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの主要部の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの主要部の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの部分的な構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの構成を示し、(A)はロックバーがスライダに保持された状態を示す側面図であり、(B)はロックバーがラチェットに係合した状態を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの部分的な構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの構成を示し、(A)はスプリング爪によってギヤホイールとロータとが連結された状態を示す側面図であり、(B)はギヤホイールとロータとが相対的に空転した状態を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの構成を示し、(A)はロックバーがラチェットに係合した状態を示す側面図であり、(B)はロックバーがラチェットのロータに対するウエビング巻取方向への相対回転を許容した状態を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの構成を示し、(A)はロックバーがラチェットに係合した状態を示す側面図であり、(B)はロックバーがスライダに保持された状態を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの部分的な構成を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるクラッチの部分的な構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるリングの部分的な構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 ウエビング巻取装置
20 巻取軸
44 モータ(駆動源)
116 ギヤホイール(ホイール)
123 スペーサ部
124 ロータ
129 フランジ部(変位規制部)
130 外歯
176 リング(連結部材)
178 本体部
182 スプリング爪
200 ウエビング巻取装置
204 リング(連結部材)
206 ギヤホイール(ホイール)
208 規制突起

Claims (4)

  1. 乗員拘束用のウエビングが巻き取られる巻取軸と、
    駆動源と、
    前記巻取軸と同軸的に設けられ、前記駆動源の駆動力が伝達されて回転するホイールと、
    前記ホイールの内側に同軸的に設けられると共に、前記巻取軸及び前記ホイールに対して相対回転可能とされ、軸線周り一方へ回転した際には前記巻取軸に連結されて前記巻取軸と一体に回転すると共に、外周部に外歯が形成されたロータと、
    ばね性を有する材料により形成され、前記ロータの軸線方向一側に設けられると共に前記ホイールに対して相対回転不能とされ、前記外歯に嵌合するスプリング爪を有し、前記ロータと前記ホイールとを連結すると共に、前記ロータと前記ホイールとの間に所定値以上のトルクが作用した際には前記スプリング爪が弾性変形することで前記ロータと前記ホイールとの連結を解除する連結部材と、
    前記外歯と径方向反対側で前記スプリング爪に対向して配置され、前記スプリング爪が弾性変形する際に前記連結部材の前記スプリング爪接続部が前記ロータの径方向外側へ変位することを規制する変位規制部と、
    を備えたウエビング巻取装置。
  2. 前記連結部材は、前記ホイールに対して相対回転不能とされた本体部を有すると共に、前記スプリング爪は、基端部が前記本体部に一体的に接続されて前記ホイールと前記外歯との間に配置されると共に、前記基端部から前記ロータの周方向一側へ向けて一体的に延出された先端部が前記外歯に嵌合することを特徴とする請求項1記載のウエビング巻取装置。
  3. 前記ホイールは、前記ロータの前記変位規制部と前記スプリング爪の前記基端部との間に配置されるスペーサ部を備えたことを特徴とする請求項2記載のウエビング巻取装置。
  4. 前記スプリング爪の前記基端部には、前記ロータの径方向外側へ突出し前記変位規制部に係合する制限突起が設けられていることを特徴とする請求項2記載のウエビング巻取装置。
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