JP2007143681A - イオントフォレーシス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオントフォレーシス装置において、例えば傷口を避けて、これを囲む大きな径の環状に、薬液を投与できるようにしたイオントフォレーシス装置の提供。
【解決手段】イオントフォレーシス装置10において、作用側電極構造体20は、円環形状の第1イオン選択性膜22の内側に順次環状の薬液保持部24、第2イオン選択性膜26、電解液保持部28を積層し、且つ、中心は円形の、作用側電極30として構成し、前記第1イオン選択性膜22部分のみが露出された作用電極側絶縁部材32によってシールした構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、薬物イオンを生体に投与するためのイオントフォレーシス装置に関する。
上記のようなイオントフォレーシス装置としては、特許文献1に記載されるように、作用側電極構造体及び非作用側電極構造体を有し、作用側電極構造体のイオン交換膜から薬液を、皮膚や粘膜に浸透させるものである。
上記のようなイオントフォレーシス装置は、大きい場合でも直径が30mm程度のまとまった範囲の皮膚や粘膜を対象としていて、例えば、傷口を避けて、その周囲から、あるいは眼球の周囲から薬物イオンを投与する等の場合、複数の作用側電極構造体を同時に使用しなければならない。
又、直径が60mmあるいは、これよりも大きい作用側電極構造体を作り、先端の中央部をシールして、周囲のみから薬物イオンを投与する構成も考えられるが、無駄が大きすぎる。
更に、従来のイオントフォレーシス装置は、作用側電極構造体の先端に設けられたイオン交換膜の面積が皮膚や粘膜への薬液浸透面積を決定するが、作用側電極構造体及び非作用側電極構造体のいずれも、予め裁断された同一の大きさのイオン交換膜、薬液保持部、電解液保持部、作用側電極あるいは非作用側電極を順次重ねて形成されていて、薬液保持部も薬液浸透面積と同一面積であるので、投与できる薬液の量がイオン交換膜の面積により限定されてしまうという問題点があった。
更に、上記のイオントフォレーシス装置においては、パーツを順次重ねて形成するので、製造工程に手間がかかるという問題点がある。
WO03037425号公報
この発明は、イオン選択性膜の面積をいたずらに大きくすることなく、広い範囲で環状に薬物イオンを十分に投与することができるようにしたイオントフォレーシス装置を提供することを解決課題とする。
又、製造が容易なイオントフォレーシス装置を提供することを解決課題とする。
(1)イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するために使用される作用側電極構造体を有するイオントフォレーシス装置であって、前記作用側電極構造体は、前記薬物イオンと同種の極性を持つ作用側電極と、この作用側電極に電気的に接続され、前記薬物イオンを保持する薬液保持部と、を少なくとも有してなり、且つ、前記作用側電極は、円盤状、長円盤状、多角形盤状のいずれかの形状とされ、前記薬液保持部は、前記作用側電極の径方向の外周を囲んで環状に配置され、前記作用側電極構造体は、厚さ方向一方の端面が生体への接触側とされ、この一方の端面における前記薬液保持部より内側部分が、作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
(2)前記薬液保持部は、前記薬物イオンと同種のイオンを選択する作用側イオン選択性膜に、前記薬物イオンを含浸させるか、該イオン選択性膜に塗布させるか、薬物イオンと微量のゲル剤との混合剤とするかのいずれかにより構成されていることを特徴とする(1)に記載のイオントフォレーシス装置。
(3)前記作用側電極と薬液保持部との間に、作用側電極を囲むように、電解液保持部と、前記薬物イオンと同種のイオンを選択する作用側イオン選択性膜と、をこの順で設けたことを特徴とする(1)に記載のイオントフォレーシス装置。
(4)前記作用電極側絶縁部材は、前記一方の端面における、薬液保持部の内周から作用側電極までの範囲をシールする作用シール材と、前記他方の端面における薬液保持部から作用側電極までの範囲をシールする絶縁性の反対側作用シール材と、を有してなることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載のイオントフォレーシス装置。
(5)イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するために使用される作用側電極構造体及び非作用側電極構造体と、これらの作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に異なる極性で接続される直流電源と、を有し、前記作用側電極構造体は、前記直流電源における、前記薬物イオンと同種の極性に接続された作用側電極と、この作用側電極に電気的に接続され、前記薬物イオンを保持する薬液保持部と、この薬液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンと同種のイオンを選択する作用側イオン選択性膜と、を少なくとも有してなり、前記非作用側電極構造体は、前記直流電源における、前記薬物イオンと反対の極性に接続された前記非作用側電極と、この非作用側電極に電気的に接続され、電解液を保持する電解液保持部と、この電解液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンと反対のイオンを選択する非作用側イオン選択性膜と、を少なくとも有してなり、前記作用側電極構造体は、前記作用側電極を中心として、これを囲むように、前記薬液保持部及び作用側イオン選択性膜を、この順で、環状に積層して構成され、且つ、前記作用側電極の中心軸線と直交する一方の端面が、生体への接触側とされ、前記薬液保持部及び作用側電極における前記一方の端面が、作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
(6)前記作用電極側絶縁部材は、前記一方の端面における、作用側イオン選択性膜の内周よりも内側の範囲をシールする作用シール材と、前記他方の端面における、作用側イオン選択性膜から薬液保持部及び作用側電極の範囲の他方の端面をシールする絶縁性の反対側作用シール材と、を有してなることを特徴とする(5)に記載のイオントフォレーシス装置。
(7)前記非作用側電極構造体は、前記非作用側電極を中心として、これを囲むように、前記電解液保持部及び非作用側イオン選択性膜が、この順で、環状に積層して配置され、且つ、これら電解液保持部及び非作用側電極における、前記非作用側電極の中心軸線と直交する一方の端面が生体への接触側とされ、前記電解液保持部及び非作用側電極における前記一方の端面が、非作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とする(5)又は(6)に記載のイオントフォレーシス装置。
(8)前記非作用電極側絶縁部材は、前記一方の端面における、電解液保持部から非作用側電極の範囲をシールする非作用シール材と、他方の端面における、非作用側イオン選択性膜から電解液保持部及び非作用側電極の範囲をシールする絶縁性の反対側非作用シール材と、を有してなることを特徴とする(7)に記載のイオントフォレーシス装置。
(9)前記一方の端面と直交する方向から見て、前記作用側電極及び非作用側電極は、絶縁性の分離シール材を介して隣接し、連結状態で、円形又は非円形の連続体形状とされ、前記薬液保持部と電解液保持部、前記作用側イオン選択性膜と非作用側イオン選択性膜は、それぞれ分離シール材を介して隣接し連結状態で、前記作用側電極及び非作用側電極を、この順で同心状に囲む環状体を形成していることを特徴とする(7)又は(8)に記載のイオントフォレーシス装置。
(10)前記非作用側電極構造体は、前記作用側イオン選択性膜を、絶縁材を介して囲む前記非作用側電極及びこれを囲むようにして、前記電解液保持部及び非作用側イオン選択性膜を、この順で環状に積層して構成され、且つ、これら非作用側電極、電解液保持部における前記一方の端面と連続する端面は、前記作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とする(5)又は(6)に記載のイオントフォレーシス装置。
(11)前記作用側電極構造体は、前記作用側電極と、この作用側電極の外周側に配置され、電解液を保持する電解液保持部と、この電解液保持部の外周側に配置され、前記薬物イオンと反対のイオンを選択的に通過させる第2イオン選択性膜と、この第2イオン選択性膜の外周側に配置された前記薬液保持部と、この薬液保持部の外周側に配置された前記作用側イオン選択性膜と、を有してなることを特徴とする(5)乃至(10)のいずれかに記載のイオントフォレーシス装置。
(12)前記薬液保持部、第2イオン選択性膜、電解液保持部及び作用側電極のうちいずれか隣接する2つを、前記作用側イオン選択性膜の中心軸線の方向に重ねて配置したことを特徴とする(11)に記載のイオントフォレーシス装置。
(13)前記非作用側電極構造体は、前記非作用側電極と、この非作用側電極の外周側に配置され、第2電解液を保持する第2電解液保持部と、この第2電解液保持部の外周側に配置され、前記薬物イオンと同種のイオンを選択的に通過させる第3イオン選択性膜と、この第3イオン選択性膜の外周側に配置された第3電解液保持部と、この第3電解液保持部の外周側に配置された前記非作用側イオン選択性膜と、を有してなることを特徴とする(5)乃至(10)のいずれかに記載のイオントフォレーシス装置。
(14)前記第3電解液保持部、第3イオン選択性膜、第2電解液保持部及び非作用側電極のうち、いずれか隣接する2つを、前記非作用側イオン選択性膜の中心軸線の方向に重ねて配置したことを特徴とする(13)に記載のイオントフォレーシス装置。
(15)イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するために使用される作用側電極構造体及びこれと対極となる非作用側電極構造体を有するイオントフォレーシス装置であって、前記非作用側電極構造体は、前記薬物イオンと反対の極性を持つ非作用側電極と、この非作用側電極に電気的に接続され、電解液イオンを保持する電解液保持部と、を少なくとも有してなり、且つ、前記非作用側電極は、円盤状、長円盤状、多角形盤状のいずれかの形状とされ、前記電解液保持部は、前記非作用側電極の径方向の外周を囲んで環状に配置され、厚さ方向一方の端面が生体への接触側とされ、この一方の端面における前記電解液保持部より内側部分が、非作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
この発明においては、作用側電極構造体が、作用側イオン選択性膜の内周側に、薬液保持部、他のイオン選択性膜、電解液保持部及び作用側電極等が順次環状に積層して構成されているので、外周の作用側イオン選択性材料の、外径が大きくても、イオン選択性膜の面積を無駄にすることなく、広い範囲で、環状あるいは半環状に薬物イオンを投与することができる。又、上記構成により、傷口や眼球など薬物イオンを浸透させたくない部位を避けて、その周辺から薬物イオンを効果的に投与することができる。
この最良の形態に係るイオントフォレーシス装置は、作用側電極構造体が、環状の第1イオン選択性膜の内周側に、薬液保持部、第2イオン選択性膜、電解液保持部をこの順で、環状に積層して配置し、中心に作用側電極を設けて構成され、又、非作用側電極構造体は、環状の第4イオン選択性膜の内周側に、第3電解液保持部、第3イオン選択性膜、第2電解液保持部をこの順で、環状に積層して配置し、中心に非作用側電極を設けて構成され、前記作用側電極構造体の、人体の皮膚等へ接触する側の端面は、第1イオン選択性膜部分を除いて作用電極側絶縁部材によりシールされ、同様に、非作用側電極構造体における、人体の皮膚等への接触側の端面は、第4イオン選択性膜部分を除いて、非作用電極側絶縁部材によってシールされた構成となっている。
以下本発明の実施例1に係るイオントフォレーシス装置について図1、図2を参照して詳細に説明する。
この実施例1に係るイオントフォレーシス装置10は、イオントフォレーシスによりイオン性薬剤を投与するために使用される作用側電極構造体20及び非作用側電極構造体40と、これらの作用側電極構造体20及び非作用側電極構造体40に異なる極性で接続される直流電源12と、を有している。
前記作用側電極構造体20は、円環状の第1イオン選択性膜22の内周側から、同心円状に、薬液保持部24、第2イオン選択性膜26、電解液保持部28を、順次内側に環状に積層し、且つ、中心には円形の作用側電極30を設けて構成されている。
前記作用側電極構造体20の一方の端面13A(図1において下側で、且つ、人体の皮膚等への接触面)は、前記第1イオン選択性膜22の部分を除いて、その内側の円形の領域が作用電極側絶縁部材32によってシールされている。作用側電極構造体20の、前記一方の端面13Aと反対側の他方の端面13Bは、絶縁性の作用側ベースシート34に接触支持され、且つ、シールされている。又、前記第1イオン選択性膜22の外周は、作用側ベースシート34とともに容器を構成するサイドシール34Aによりシールされている。
前記作用側電極構造体20の中央に設けられた円形の作用側電極30は、直流電源12における、前記薬物イオンと同種の極性に接続されていて、例えばカーボンペースト等の非金属導電フィラーが配合された導電塗料から構成されている。この作用側電極30を銅板や金属薄膜によって構成することもできるが、ここから溶出した金属が薬剤投与に際して生体に移行することも考えられるので、非金属性が好ましい。
前記電解液保持部28は電解質を有し、この電解質は、水の電解反応(プラス極での酸化及びマイナス極での還元)よりも酸化又は還元され易い電解質、例えば、アスコルビン酸(ビタミンC)やアスコルビン酸ナトリウム等の医薬剤、乳酸、シュウ酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸及び/又はその塩を使用することが特に好ましく、これにより、酸素ガスや水素ガスの発生を抑制することが可能であり、又、溶媒に溶解した際に緩衝電解液となる組合せの複数種の電解質を配合することにより、通電中におけるpHの変動を抑制することもできる。
電解液保持部28としては、ガーゼや濾紙などの繊維シート、あるいは、アクリル系樹脂のヒドロゲル(アクリルヒドロゲル)、セグメント化ポリウレタン系ゲルなどの高分子ゲルシートなど、保水性を有する任意の素材によりなる担体に電解液を含浸又は含有させて構成されている。又、電解液を液体状態で保持するものでもよいし、電解質塗料を用いてもよい。
更に、前記電解液保持部28の外側には、前記薬物イオンと反対のイオンを選択的に通過させる前記第2イオン選択性膜26が配置され、この第2イオン選択性膜の外側には、前記イオン性薬剤を保持する薬液保持部24が配置されている。
前記第2イオン選択性膜26は、後述の、薬液保持部24中の薬物イオンと反対導電型のイオンを対イオンとするイオン交換基が導入されたイオン交換樹脂を含有し、薬液保持部28における薬効成分がカチオンとなる薬物イオンに解離する薬剤が使用される場合には陰イオン交換樹脂が配合され、逆に、薬効成分がアニオンとなる薬物イオンに解離する薬剤が使用される場合には陽イオン交換樹脂が配合される。
前記薬液保持部24は、水等の溶媒に溶解する等により薬効成分が陽又は陰のイオン(薬物イオン)に解離する薬剤(薬剤の前駆体を含む)を含有し、薬効成分がプラスのイオンに解離する薬剤としては、麻酔薬である塩酸リドカイン、麻酔薬である塩酸モルヒネ等を例示することができ、薬効成分がマイナスのイオンに解離する薬剤としては、ビタミン剤であるアスコルビン酸等を例示することができる。
又、薬液保持部24は、ガーゼや濾紙などの繊維シート、あるいは、アクリル系樹脂のヒドロゲル(アクリルヒドロゲル)、セグメント化ポリウレタン系ゲルなどの高分子ゲルシートなど、保水性を有する任意の素材よりなる担体に薬剤溶液を含浸又は含有させて構成されている。又、薬剤液を液体状態で保持するものでもよいし、薬物を塗料として塗布したものでもよい。
なお、薬液保持部24に保持される薬剤としては、上記の他に、ホルモン、DNA、RNA、たんぱく質、アミノ酸、ミネラル類も含むものとする。
前記第1イオン選択性膜22は、前記薬物イオンと同種のイオンを選択するようにされていて、薬液保持部24中の薬物イオンと同一導電型のイオンを対イオンとするイオン交換基が導入されたイオン交換樹脂を含んでいて、これは、薬液保持部24の薬効成分が、カチオン又はアニオンに解離する薬剤が使用される場合には、陽イオン交換樹脂又は陰イオン交換樹脂とされる。
上記陽イオン交換樹脂としては、ポリスチレン樹脂やアクリル酸系樹脂等の炭化水素系樹脂やパーフルオロカーボン骨格を有するフッ素系樹脂等の3次元的な網目構造を持つ高分子に、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基等の陽イオン交換基(対イオンが陽イオンである交換基)が導入されたイオン交換樹脂が制限無く使用することができる。
又、上記陰イオン交換樹脂としては、前記陽イオン交換樹脂と同様の3次元的な網目構造を持つ高分子に、1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基、4級イミダゾリウム基等の陰イオン交換基(対イオンが陰イオンである交換基)が導入されたイオン交換樹脂が制限無く使用できる。
前記非作用側電極構造体40は、円環状の第4イオン選択性膜42の内周から同心円状に、第3電解液保持部44、第3イオン選択性膜46、第2電解液保持部48を順次内側に環状に積層し、且つ、中心には円形の非作用側電極50を設けて構成されている。
前記非作用側電極構造体40における非作用側電極50は、前記直流電源12における、前記薬物イオンと反対の極性に接続されている。
前記第2電解液保持部48は、前記非作用側電極50の外側に配置され、第2電解液を保持するようにされている。更に、前記第3イオン選択性膜46は、前記第2電解液保持部48の外側に配置され、前記薬物イオンと同種のイオンを選択的に通過させるように構成されている。
前記第3電解液保持部44は、前記第3イオン選択性膜46の外側に配置され、第3電解液を保持するようにされている。前記第4イオン選択性膜42は、前記第3電解液保持部44の外側に配置され、前記薬物イオンと反対のイオンを選択的に通過させるように構成されている。
前記非作用側電極50は、作用側電極30と同様の構成であり、又、前記第2電解液保持部48及び第3電解液保持部44の構成及び成分も、前記電解液保持部28と同様である。
更に、前記第3イオン選択性膜46は、前記第1イオン選択性膜22を形成していると同様の第1のイオン交換樹脂を含んでいて、第1イオン選択性膜30と同様の、イオン選択性膜として機能する。
前記第4イオン選択性膜42は、上記と同様の第2のイオン選択性膜に含まれるイオン交換樹脂から形成されている。この第4イオン選択性膜42は、第2イオン選択性膜26と同等のイオン選択性膜として機能する。
前記非作用側電極構造体40の、図1において下側の、一方の端面40Aは、前記第4イオン選択性膜42の部分を除いて、円環状の、且つ絶縁性の非作用電極側シール材52によってシールされている。
前記一方の端面40Aと反対側の他方の端面40Bは、非作用側ベースシート54(反対側非作用シール材)により全面がシールされている。又、前記第4イオン選択性膜42の外周は、非作用側ベースシート54とともに容器を形成するサイドシール54Aによりシールされている。
前記直流電源12は、例えばボタン電池あるいは、例えば、特開平11−067236号公報、米国特許公開公報2004/0185667A1号公報、米国特許6855441号公報等に開示される薄型の電池を使用することができ、実施例形態の構造に限定されるものでない。
この直流電源12は前記作用側電極構造体20又は非作用側電極構造体40と一体的に配置されていて、直流電源12とこれら作用側電極構造体20及び非作用側電極構造体40との間では、リード線14により接続されている。
なお、前記第1イオン選択性膜22の、一方の端面12A側の端面は、前記作用電極側絶縁部材32の外側面とほぼ面一になるようにされ、同様に、第4イオン選択性膜42の一方の端面40A側の端面も、前記非作用電極側絶縁部材52の外側面とほぼ面一となるように構成されている。
なお、前記作用電極側絶縁部材32及び非作用電極側絶縁部材52の外側面には、粘着剤層56を設け、生体の皮膚や粘膜に密着できるようにすると良い。前記粘着剤層56は、例えばポリオルガノシロキサンを主成分とするシリコン系粘着剤、または、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸、ポリエタクリル酸塩等を用いる。
この実施例1に係るイオントフォレーシス装置10においては、第1イオン選択性膜22に薬液を投与できない部分を設けることなく直径を大きくして、例えば皮膚の傷口等を裂けて、これを取り囲むように薬物イオンを投与することができる。
又、作用側電極構造体20と非作用側電極構造体40とは、共に、樹木における幹のように、イオン選択性膜や電解液保持部、電極等を年輪状に配置して且つ、年輪と直交する方向に長く形成したものを輪切りにすることによって容易に、且つ、多量に製造することができる。
次に、図3を参照して、本発明の実施例2に係るイオントフォレーシス装置60について説明する。
このイオントフォレーシス装置60は、作用側電極構造体62における前記第1イオン選択性膜に相当する部分を、前記一方の端面13A側の薄い第1イオン交換樹脂の膜22Aと、他の部分である延長部22Bとを重ねて構成したものであり、延長部22Bは、薬液保持部24から延長された構成としたものである。
又、非作用側電極構造体64では、第4イオン選択性膜に相当する部分を、前記一方の端面40A側の膜状の第4イオン交換樹脂の膜42Aと、その、図3において上側部分の、前記第3電解液保持部44からの延長部42Bとから構成したものである。
このイオントフォレーシス装置60においては、薬液保持部24に対して延長部24Aが、又第3電解液保持部44に対して延長部44Aが、それぞれ加えられて、投与する薬液量を増大することができる。
次に図4に示される本発明の実施例3について説明する。
この実施例3に係るイオントフォレーシス装置80は、図1及び図2に示される実施例1に係るイオントフォレーシス装置10に示される、平面視で円形の作用側電極構造体及び非作用側電極構造体を二等分割したと同等の、平面視で半円形状の作用側電極構造体82及び非作用側電極構造体84を、絶縁性の分離シール材86を介して隣接して連結した状態で、平面視で円形となるように構成したものである。
従って、このイオントフォレーシス装置80は、いずれも半円弧状で、且つ、分離シール材86を介して連結された第1イオン選択性膜22Aと第4イオン選択性膜42Aとからなる第1環状体88と、薬液保持部24Aと第3電解液保持部44Aとからなる第2環状体90と、第2イオン選択性膜26Aと第3イオン選択性膜46Aとからなる第3環状体92と、電解液保持部28Aと第2電解液保持部48Aとからなる第4環状体94と、を有している。これらが、共に平面視で半円形状、且つ、分離シール材86を介して連結された作用側電極30Aと非作用側電極50Aからなる中心の円形を、外側から内側にこの順で同心状に囲むように構成されている。
このイオントフォレーシス装置80は、まず、平面視で円形状の作用側電極構造体及び非作用側電極構造体をそれぞれ形成した後に、これらを直径線に沿って2分割して、半円形状の作用側電極構造体82及び非作用側電極構造体84を形成し、これらを、分離シール材86を介して円形となるように接続して製造すればよい。
次に、図5に示される本発明の実施例4に係るイオントフォレーシス装置100について説明する。
このイオントフォレーシス装置100は、図1、図2に示されるイオントフォレーシス装置10における作用側電極構造体20の外側に、これを同心円状に取り囲むようにして非作用側電極構造体102を形成したものである。
なお、第1イオン選択性膜22の外側には円環状の非作用側電極104が、絶縁材106を介して隣接して設けられている。即ち、非作用側電極構造体102は、非作用側電極104が環状体であり、これから第4イオン選択性膜42まで、実施例1と同一の順序で、且つ、実施例1よりも大きい直径で配置されている。
他の構成は、前記イオントフォレーシス装置10におけると同一であるので、同一構成部分に実施例1と同一の符号を付することにより説明を省略するものとする。
次に、図6に示される本発明の実施例5に係るイオントフォレーシス装置110について説明する。
このイオントフォレーシス装置110の作用側電極構造体112は、円環状の薬液保持部114の内周側に、第1イオン選択性膜116、薬液補給層118、内側ライナー120、第2イオン選択性膜122、電解液保持部124を順次環状に積層し、且つ、中心に円形の作用側電極126を設けて構成したものである。
前記イオン選択性膜116、第2イオン選択性膜122、電解液保持部124、作用側電極126は、前記実施例1における第1イオン選択性膜22、第2イオン選択性膜26、電解液保持部28、及び、作用側電極30と同一の構成であるので説明を省略する。
前記薬液保持部114は、前記実施例1における薬液保持部24で用いたと同様の薬物イオンを塗布したものである。また、薬液補給層118は、同様の薬物イオンから構成されている。
前記内側ライナー120は、剥離紙あるいは剥離フィルムなどから構成され、前記薬液補給層118と第2イオン選択性膜122とが接触しないようにしておいて、保存期間中に電解液保持部124における電解液と薬液補給層118における薬物イオンの拡散による混合を防止するものである。
なお前記内側ライナー120は、第2イオン選択性膜122に粘着性がないために、これと接触する側は剥離剤が不要であり、従って、内側ライナー120は防水性の薄膜であればよい。
前記作用側電極構造体112の、図6における下側の端面は、薬液保持部114の内側、即ち、第1イオン選択性膜116から、前記作用側電極126までの範囲で、作用シール材128によってシールされている。
この作用シール材128の外側に前記薬液保持部114が露出しているが、この露出している薬液保持部114の先端は、剥離が容易な外側ライナー130によってシールされている。
又、前記作用側電極構造体112における、前記作用シール材128と反対側の端面、即ち作用側電極126から最外周の薬液保持部114までの範囲の全部を、作用側ベースシートとなる一枚の、反対側作用絶縁部材132によりシールされている。
又、前記内側ライナー120は、薬液補給層118と第2イオン選択性膜122との間において二つ折りに収納されていて、その一方の端部120Aが、作用側電極構造体112の、図6における上方に突出され、ここを引っ張ることによって、内側ライナー120を薬液補給層118と第2イオン選択性膜122との間から引き抜くことができるようにされている。
前記内側ライナー120の、外部に突出している端部120Aは、前記反対側作用絶縁部材132を貫通して突出されている。
非作用側電極構造体113の構成については説明を省略する。
この実施例に係るイオントフォレーシス装置110を使用する際は、前記外側ライナー130をはがして、薬液保持部114を露出させるとともに、前記内側ライナー120を、外側から端部120Aを引っ張ることによって、薬液補給層118と第2イオン選択性膜122との間から引き抜き、両者を接触させる。これにより前記薬物イオンと異なるイオンが、薬液補給層118から第2イオン選択性膜122を通って電解液保持部124に移動できるようにされる。
なお、前記薬液保持部114は、第1イオン選択性膜116に塗布された薬物イオンから構成されているが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば、前記第1イオン選択性膜116に、薬物イオンを含浸させたり、薬物イオンと微量のゲル剤との混合剤を前記第1イオン選択性膜116の外側に設けるようにしてもよい。
上記各実施例によれば、前記第1イオン選択性膜あるいは薬液保持部114の中心側を無駄にすることなく、その直径を大きく設定することができる。
又、従来のように、イオン選択性膜上に厚さ方向に薬液層などを積層すると、どうしても厚くなり、柔軟性が失われるが、上記各実施例の構成では、作用側電極構造体及び/又は非作用側電極構造体を薄くすることができ、従って、使用時における皮膚追従性が向上されるという効果がある。
更に、上記各実施例では、各層間の幅を自由に選択することができるため、例えば、イオン選択性膜などのイオン選択性膜の幅を広くすることによって、電極液と薬物イオンとが混合しないようにすることができる。
さらにまた、上記各実施例によれば、外周の環状の薬液保持部あるいは第1イオン選択性膜の内側に樹木の幹における年輪状に各層を形成し、これを輪切りにすれば、簡単に、且つ低コストで製造することができる。
例えば作用側電極構造体の場合は、ベースシート上に、作用側電極、電解液保持部、第2イオン選択性膜、薬液保持部、第1イオン選択性膜をこの順で、塗布、膜の貼り付け、印刷、あるいはスプレーなどによって順次形成したのち、全体を年輪状に、即ち、ロール状に形成し、しかる後に、これを輪切りにすれば、例えば、図1に示されるような作用側電極構造体を得ることができる。
なお、上記実施例1〜5は、第1イオン選択性膜、薬液保持部、第2イオン選択性膜、電解液保持部および、作用側電極とから作用側電極構造体を形成し、また、非作用側電極構造体は、第4イオン選択性膜、第3電解液保持部、第3イオン選択性膜、第2電解液保持部、非作用側電極からそれぞれ構成しているが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば、作用側電極構造体については、薬液保持部と作用側電極から構成してもよく、また、第1イオン選択性膜、薬液保持部、作用側電極から構成したものであってもよい。
又、前記各実施例において、作用側電極構造体あるいは非作用側電極構造体を構成する各層は、中心側から順次リング状に積層して構成しているが、本発明はこれに限定されるものでなく、平面視形状が長円形、あるいは、四角形、六角形などの多角形であってもよい。この場合、作用側電極及び/又は非作用側電極、あるいは、これらが連結されたものの形状は、円盤状、長円盤状又は多角形盤状となる。
更に又、最も外側の第1イオン選択性膜と中心の作用側電極、あるいは薬液保持部と作用側電極の間、非作用側電極構造体にあっては、第4イオン選択性膜と非作用側電極との間の複数の層を、例えば、図7〜図9に示されたイオントフォレーシス装置140、150あるいは160のように、一部を、厚さ方向に積層してもよい。
前記イオントフォレーシス装置140は作用側電極構造体142及び非作用側電極構造体144から、イオントフォレーシス装置150は作用側電極構造体152及び非作用側電極構造体154から又、イオントフォレーシス装置160は作用側電極構造体162及び非作用側電極構造体164から、それぞれ構成されている。又、図7〜図9において、実施例1の構成と同一部分には同一符号を付して説明を省略するものとする。
これらの場合、電気的な接触順序を、前記各実施例と同一となるようにするために、側面にシール材156を設けて短絡しないようにしている。
イオントフォレーシス装置において、電気抵抗は主に各層の界面に生じるが、これらの接触面積に依存する。上記図7〜図9の構成において、隣接する層間の一部又は全部が厚さ方向に重なるので、この部分では、接触面積は印刷精度にのみ依存し、管理が容易である。
なお、前記第1イオン選択性膜が、イオン交換樹脂を含む膜から構成されているが、本発明はこれに限定されるものでなく、目的のイオンを選択的に通過させる機能を有するイオン選択性膜であればよい。
本発明の実施例1に係るイオントフォレーシス装置を示す断面図 同平面図 本発明の実施例2に係るイオントフォレーシス装置を示す図1と同様の断面図 本発明の実施例3に係るイオントフォレーシス装置を示す平面図 本発明の実施例4に係るイオントフォレーシス装置を示す図2と同様の平面図 本発明の実施例5に係るイオントフォレーシス装置を示す図1と同様の断面図 作用側電極構造体あるいは非作用側電極構造体における中間層の積層方法の変形例を模式的に示す断面図 同他の変形例を模式的に示す断面図 更に他の変形例を模式的に示す断面図
符号の説明
10、60、80、90、100、110、140、150、160…イオントフォレーシス装置
12…直流電源
13A、40A…一方の端面
20、62、82、112、142、152、162…作用側電極構造体
22、22A、62、116…第1イオン選択性膜
24、24A、114…薬液保持部
26、26A、122…第2イオン選択性膜
28、28A、124…電解液保持部
30、30A、126…作用側電極
32…作用電極側絶縁部材
34…作用側ベースシート(反対側作用シール材)
40、64、84、102、113、144、154、164…非作用側電極構造体
13B、40B…他方の端面
42、42A、64…第4イオン選択性膜
44、44A…第3電解液保持部
22A、42A…延長部
46、46A…第3イオン選択性膜
48、48A…第2電解液保持部
50、50A、104…非作用側電極
52…非作用電極側絶縁部材
54…非作用側ベースシート(反対側非作用シール材)
56…粘着剤層
86…分離シール材
88…第1環状体
90…第2環状体
92…第3環状体
106…絶縁材
120…内側ライナー
128…作用シール材
132…反対側作用シール材
156…シール材

Claims (15)

  1. イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するために使用される作用側電極構造体を有するイオントフォレーシス装置であって、
    前記作用側電極構造体は、前記薬物イオンと同種の極性を持つ作用側電極と、この作用側電極に電気的に接続され、前記薬物イオンを保持する薬液保持部と、を少なくとも有してなり、且つ、前記作用側電極は、円盤状、長円盤状、多角形盤状のいずれかの形状とされ、前記薬液保持部は、前記作用側電極の径方向の外周を囲んで環状に配置され、前記作用側電極構造体は、厚さ方向一方の端面が生体への接触側とされ、この一方の端面における前記薬液保持部より内側部分が、作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  2. 請求項1において、
    前記薬液保持部は、前記薬物イオンと同種のイオンを選択する作用側イオン選択性膜に、前記薬物イオンを含浸させるか、該イオン選択性膜に塗布させるか、薬物イオンと微量のゲル剤との混合剤とするかのいずれかにより構成されていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  3. 請求項1において、
    前記作用側電極と薬液保持部との間に、作用側電極を囲むように、電解液保持部と、前記薬物イオンと同種のイオンを選択する作用側イオン選択性膜と、をこの順で設けたことを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記作用電極側絶縁部材は、前記一方の端面における、薬液保持部の内周から作用側電極までの範囲をシールする作用シール材と、前記他方の端面における薬液保持部から作用側電極までの範囲をシールする絶縁性の反対側作用シール材と、を有してなることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  5. イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するために使用される作用側電極構造体及び非作用側電極構造体と、これらの作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に異なる極性で接続される直流電源と、を有し、
    前記作用側電極構造体は、前記直流電源における、前記薬物イオンと同種の極性に接続された作用側電極と、この作用側電極に電気的に接続され、前記薬物イオンを保持する薬液保持部と、この薬液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンと同種のイオンを選択する作用側イオン選択性膜と、を少なくとも有してなり、
    前記非作用側電極構造体は、前記直流電源における、前記薬物イオンと反対の極性に接続された前記非作用側電極と、この非作用側電極に電気的に接続され、電解液を保持する電解液保持部と、この電解液保持部の前面に配置され、前記薬物イオンと反対のイオンを選択する非作用側イオン選択性膜と、を少なくとも有してなり、
    前記作用側電極構造体は、前記作用側電極を中心として、これを囲むように、前記薬液保持部及び作用側イオン選択性膜を、この順で、環状に積層して構成され、且つ、前記作用側電極の中心軸線と直交する一方の端面が、生体への接触側とされ、前記薬液保持部及び作用側電極における前記一方の端面が、作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  6. 請求項5において、
    前記作用電極側絶縁部材は、前記一方の端面における、作用側イオン選択性膜の内周よりも内側の範囲をシールする作用シール材と、前記他方の端面における、作用側イオン選択性膜から薬液保持部及び作用側電極の範囲の他方の端面をシールする絶縁性の反対側作用シール材と、を有してなることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  7. 請求項5又は6において、
    前記非作用側電極構造体は、前記非作用側電極を中心として、これを囲むように、前記電解液保持部及び非作用側イオン選択性膜が、この順で、環状に積層して配置され、且つ、前記非作用側電極の中心軸線と直交する一方の端面が生体への接触側とされ、前記電解液保持部及び非作用側電極における前記一方の端面が、非作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  8. 請求項7において、
    前記非作用電極側絶縁部材は、前記一方の端面における、電解液保持部から非作用側電極の範囲をシールする非作用シール材と、他方の端面における、非作用側イオン選択性膜から電解液保持部及び非作用側電極の範囲をシールする絶縁性の反対側非作用シール材と、を有してなることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  9. 請求項7又は8において、
    前記一方の端面と直交する方向から見て、前記作用側電極及び非作用側電極は、絶縁性の分離シール材を介して隣接し、連結状態で、円形又は非円形の連続体形状とされ、
    前記薬液保持部と電解液保持部、前記作用側イオン選択性膜と非作用側イオン選択性膜は、それぞれ分離シール材を介して隣接し連結状態で、前記作用側電極及び非作用側電極を、この順で同心状に囲む環状体を形成していることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  10. 請求項5又は6において、
    前記非作用側電極構造体は、前記作用側イオン選択性膜を、絶縁材を介して囲む前記非作用側電極及びこれを囲むようにして、前記電解液保持部及び非作用側イオン選択性膜を、この順で環状に積層して構成され、且つ、これら非作用側電極、電解液保持部における前記一方の端面と連続する端面は、前記作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  11. 請求項5乃至10のいずれかにおいて、
    前記作用側電極構造体は、前記作用側電極と、この作用側電極の外周側に配置され、電解液を保持する電解液保持部と、この電解液保持部の外周側に配置され、前記薬物イオンと反対のイオンを選択的に通過させる第2イオン選択性膜と、この第2イオン選択性膜の外周側に配置された前記薬液保持部と、この薬液保持部の外周側に配置された前記作用側イオン選択性膜と、を有してなることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  12. 請求項11において、
    前記薬液保持部、第2イオン選択性膜、電解液保持部及び作用側電極のうちいずれか隣接する2つを、前記作用側イオン選択性膜の中心軸線の方向に重ねて配置したことを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  13. 請求項5乃至10のいずれかにおいて、
    前記非作用側電極構造体は、前記非作用側電極と、この非作用側電極の外周側に配置され、第2電解液を保持する第2電解液保持部と、この第2電解液保持部の外周側に配置され、前記薬物イオンと同種のイオンを選択的に通過させる第3イオン選択性膜と、この第3イオン選択性膜の外周側に配置された第3電解液保持部と、この第3電解液保持部の外周側に配置された前記非作用側イオン選択性膜と、を有してなることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  14. 請求項13において、
    前記第3電解液保持部、第3イオン選択性膜、第2電解液保持部及び非作用側電極のうち、いずれか隣接する2つを、前記非作用側イオン選択性膜の中心軸線の方向に重ねて配置したことを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  15. イオントフォレーシスにより薬物イオンを投与するために使用される作用側電極構造体及びこれと対極となる非作用側電極構造体を有するイオントフォレーシス装置であって、
    前記非作用側電極構造体は、前記薬物イオンと反対の極性を持つ非作用側電極と、この非作用側電極に電気的に接続され、電解液イオンを保持する電解液保持部と、を少なくとも有してなり、且つ、前記非作用側電極は、円盤状、長円盤状、多角形盤状のいずれかの形状とされ、前記電解液保持部は、前記非作用側電極の径方向の外周を囲んで環状に配置され、厚さ方向一方の端面が生体への接触側とされ、この一方の端面における前記電解液保持部より内側部分が、非作用電極側絶縁部材によりシールされていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
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