JP2007143613A - 卓球用ラケットのブレード - Google Patents
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Abstract
【課題】卓球用ラケットの本体部分を構成しているブレードを改良することにより、適度な反発性とボールコントロール性を兼ね備えた卓球用ラケットのためのブレードを提供することを目的としている。
【解決手段】卓球用ラケットを構成するブレード5であって、前記ブレード5の構成は、中芯部材7と、その中芯部材7の両側に設けられた中間部材10と、さらにその外側に接着された表面部材8から成る構成となっている。前記中間部材10としては、50tex〜200tex(g/1000m)の炭素繊維を糸103として、その糸103を縦・横・±斜めの4方向に、前記糸間の空隙9の割合が大きくなるように編み込むことで各糸を重合させて形成した繊維シート102を用いた。
【選択図】図3
【解決手段】卓球用ラケットを構成するブレード5であって、前記ブレード5の構成は、中芯部材7と、その中芯部材7の両側に設けられた中間部材10と、さらにその外側に接着された表面部材8から成る構成となっている。前記中間部材10としては、50tex〜200tex(g/1000m)の炭素繊維を糸103として、その糸103を縦・横・±斜めの4方向に、前記糸間の空隙9の割合が大きくなるように編み込むことで各糸を重合させて形成した繊維シート102を用いた。
【選択図】図3
Description
本発明は、卓球用ラケットの本体部分であるブレードの改良に関するものである。
通常、卓球用ラケット1は、図1に示すようにラケット本体部分を成すブレード5と、そのブレード5の打球面部に貼着されるラバー2およびブレード5の基端のグリップ部4に取り付けられたグリップ6から構成されている。従来より、卓球用ラケットとして求められる性能としては、軽量であること、かつ、ボールを打ったときの反発力が高いことである。
すなわち、卓球用ラケットを軽量化してスイングスピードを高めると同時に、卓球用ラケットの打球面部の剛性を大きくすることで打球面の反発力を大きくし、早い打球を打ち返すことができるようにしている。
すなわち、卓球用ラケットを軽量化してスイングスピードを高めると同時に、卓球用ラケットの打球面部の剛性を大きくすることで打球面の反発力を大きくし、早い打球を打ち返すことができるようにしている。
前記の目的を達成するためには、例えば、前記ブレードについて、特許文献1では、図6に示すようにブレード50を、透孔を有する金属や合成樹脂製の中芯52とその中芯52の両面に表面板51を貼着した構成としたものが開示されている。この卓球用ラケットは前記表面板51の厚さ、材質および、前記中芯52の材質、大きさ、厚さ等を所望のものとして木材以上の反発力を得ることを図っている。
また、最近では、振動減衰を目的として、卓球用ラケットの打球部の弾力性を向上させるものがある。具体的には、特許文献2に開示され、図7に示すように、ブレード53を、木質板56の表裏両面に、炭素繊維と全芳香族ポリエステル繊維で交織してなる繊維シート55を貼着し、さらにそれらの表面に木質薄板54を積層して形成したものが開示されている。この卓球用ラケットは、前記構成の繊維シートを用いることで、その繊維シートの内の全芳香族ポリエステル繊維により振動減衰が早まり、炭素繊維により強い反発力を得ようとするものである。
特開2000−342733号公報
特開平7−31702号公報
前記従来の卓球用ラケットのように、卓球用ラケットの打球面の剛性を大きくしたものでは、高反発力が得られる反面、ボールのコントロール性能については考慮されているとはいえなかった。
また、ブレードの構成材料に繊維シートを用いたものにあっては、前記平織シート55は炭素繊維と全芳香族ポリエステル繊維を交織して成る繊維シートであることから、全芳香族ポリエステル繊維自体の弾性特性による振動吸収性と、炭素繊維自体の弾性特性による高反発特性をミックスさせることで、振動減衰性と高反発力を得ようとしたものであり、打球時のボールのコントロール性に関しては十分な効果が得られているとはいえなかった。
また、ブレードの構成材料に繊維シートを用いたものにあっては、前記平織シート55は炭素繊維と全芳香族ポリエステル繊維を交織して成る繊維シートであることから、全芳香族ポリエステル繊維自体の弾性特性による振動吸収性と、炭素繊維自体の弾性特性による高反発特性をミックスさせることで、振動減衰性と高反発力を得ようとしたものであり、打球時のボールのコントロール性に関しては十分な効果が得られているとはいえなかった。
そこで、本発明は、卓球用ラケットの本体部分を構成しているブレードの構造を改良することにより、適度な反発性とボールコントロール性を兼ね備えた卓球用ラケットのブレードを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明は、卓球用ラケットを構成するブレードにおいて、前記ブレードは、中芯部材と該中芯部材の表裏両面に積層される中間部材、および、該中間部材の外側に積層される表面部材により形成され、前記中間部材は、前記中芯部材および表面部材よりも軟質の材料により形成され、かつ、その空隙率が30%〜80%である部材により形成されている卓球用ラケットのブレードである。
以上のように、本発明の卓球用ラケットのブレードによれば、中芯部材と表面部材の間に、前記中芯部材および表面部材よりも軟質の材料により形成された中間部材を介在させたことにより、打球時の表面部材のしなり量を阻害することがないので、表面部材は適度の剛性を有し、かつ、しなりによりボールのコントロール性が向上する。
本発明を図面と共に示す実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明のブレード5を用いた卓球用ラケット1の外観図であり、図2はその縦方向断面説明図である。
本発明は、前記卓球用ラケットの本体部分を成すブレード5に関するもので、ブレード5の打球面部3の両側または片側にラバー2を貼付し、グリップ部4にはグリップ6を取り付けることで卓球用ラケット1としている。
そして、前記ブレード5の構成は、図2に示しているように、このブレード5の形状をなす基本部分である中芯部材7と、その中芯部材7の両側に設けられた中間部材10と、さらにその外側に積層された表面部材8から成る構成となっている。
図1は、本発明のブレード5を用いた卓球用ラケット1の外観図であり、図2はその縦方向断面説明図である。
本発明は、前記卓球用ラケットの本体部分を成すブレード5に関するもので、ブレード5の打球面部3の両側または片側にラバー2を貼付し、グリップ部4にはグリップ6を取り付けることで卓球用ラケット1としている。
そして、前記ブレード5の構成は、図2に示しているように、このブレード5の形状をなす基本部分である中芯部材7と、その中芯部材7の両側に設けられた中間部材10と、さらにその外側に積層された表面部材8から成る構成となっている。
中芯部材7および表面部材8に用いる材料としては、ケヤキ、桐、ヒノキ、柳、アユース材などを使用し、それらを単独で、あるいはこれら木材を薄板にして積層して用いることができ、その材質や厚みは、設計により決定できる。
中芯部材7の両面に接着される前記中間部材10としては、ボールを打球した時に、表面部材8のしなりを制限しない程度の硬度を有するシートに孔を設けることにより空隙部分を設けた形態のものが用いられる。中間部材の打球面部の面積における前記空隙9の占める面積の割合である空隙率は、30%〜80%であることが好ましい。前記空隙率は、30%未満であると、その中間部材が軟質の材料で形成されていても、表面部材のしなりを阻害するので好ましくない。また、80%を超えると、中間部材が表面部材を充分に支持できず表面部材のしなりを制御できないため好ましくない。
このような空隙9は、打球面部に対して均等に存在するのが好ましいが、打球面のスィートスポットを中心として打球面部の面積の少なくとも80%の範囲に存在すれば本発明の目的を達成できる。
中芯部材7の両面に接着される前記中間部材10としては、ボールを打球した時に、表面部材8のしなりを制限しない程度の硬度を有するシートに孔を設けることにより空隙部分を設けた形態のものが用いられる。中間部材の打球面部の面積における前記空隙9の占める面積の割合である空隙率は、30%〜80%であることが好ましい。前記空隙率は、30%未満であると、その中間部材が軟質の材料で形成されていても、表面部材のしなりを阻害するので好ましくない。また、80%を超えると、中間部材が表面部材を充分に支持できず表面部材のしなりを制御できないため好ましくない。
このような空隙9は、打球面部に対して均等に存在するのが好ましいが、打球面のスィートスポットを中心として打球面部の面積の少なくとも80%の範囲に存在すれば本発明の目的を達成できる。
本発明の卓球用ラケットは、中芯部材7と表面部材8の間に、前記中芯部材7や表面部材8よりも硬度が低く、かつ、空隙率が30%〜80%である中間部材10を介在させたことにより、打球時の表面部材8の剛性を維持しつつ、かつ、必要なしなり量を阻害することがないので、ボールの反発力を低下させずにコントロール性が向上する。
前記中間部材10の具体例としては、卓球用ラケットの表面に貼着するラバーの材料に用いられるゴム材料や軟質の発泡合成樹脂材料等の材料をシート状にしたものを用い、図3に示すように、前記シート101に適宜間隔で孔などを形成したものを用いることができる。
そのほか、中間部材10としては、図4に示すように、炭素繊維を用いて繊維シートを形成するにあたり、その繊維間隔を変化させて空隙率が大きくなるような形態の繊維シート102を用いる。このようなシートを中間部材として配置するときに、その繊維全体に接着用の樹脂を含浸させない状態で用いると、前記シートに圧力を加えて圧縮した後、開放すると復元するので、その性質を利用する。そのような繊維シート102としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維やアラミド繊維、あるいはその他の合成繊維で空隙率が30%〜80%と成るように形成した繊維シート102などを用いることができる。前記繊維シートの繊維糸の太さは、表面部材のたわみ量の設計により選択する。
図4〜図5に示すように、中間部材10として、50tex〜200tex(g/1000m)の炭素繊維を糸103として、その糸103を縦・横・±斜めの4方向に、前記糸間の空隙9の割合が大きくなるように編み込むことで各糸を重合させて形成した繊維シート102を用いた。この織物の空隙率は50%〜70%であった。ここで、空隙率は、前記繊維シートを平面上に置いてこれを垂直方向から見たときの、繊維シート面積に対する繊維の存在しない部分の割合を表す。
前記繊維シート102の中芯部材7および表面部材8への接着は、接着材を、該接着材が繊維シート102の内部にまで含侵しないように付着させて接着する。本実施例では、別添の不織布などの補助材104に予め接着材を含浸させておき、前記補助材104を繊維シート102と中芯部材7あるいは表面部材8の間に挟むことにより、前記重合部105のみを接着させている。
したがって、繊維シート102は、この4方向の糸の重合部105の表面が、表面部材8と、中芯部材7に接触していて、打球時には、表面部材自体の剛性による反発力が発揮されるのと同時に、表面部材8に接触している重合部105が、内部にまで接着剤が含浸していないため、表面部材8のしなり量に対して、ある程度縮むことにより、そのたわみ量を阻害しないが完全にたわまないようにするので、ラケットに適度なしなりをもたらし、ボールコントロールを良好にする。
前記繊維シート102の中芯部材7および表面部材8への接着は、接着材を、該接着材が繊維シート102の内部にまで含侵しないように付着させて接着する。本実施例では、別添の不織布などの補助材104に予め接着材を含浸させておき、前記補助材104を繊維シート102と中芯部材7あるいは表面部材8の間に挟むことにより、前記重合部105のみを接着させている。
したがって、繊維シート102は、この4方向の糸の重合部105の表面が、表面部材8と、中芯部材7に接触していて、打球時には、表面部材自体の剛性による反発力が発揮されるのと同時に、表面部材8に接触している重合部105が、内部にまで接着剤が含浸していないため、表面部材8のしなり量に対して、ある程度縮むことにより、そのたわみ量を阻害しないが完全にたわまないようにするので、ラケットに適度なしなりをもたらし、ボールコントロールを良好にする。
1 卓球用ラケット
2 ラバー
3 打球部
4 ブリップ部
5 ブレード
6 グリップ
7 中芯部材
8 表面部材
9 空隙
10 中間部材
101 シート
102 繊維シート
103 糸
104 補助材
50 ブレード
51 表面板
52 中芯
53 ブレード
54 木質薄板
55 繊維シート
2 ラバー
3 打球部
4 ブリップ部
5 ブレード
6 グリップ
7 中芯部材
8 表面部材
9 空隙
10 中間部材
101 シート
102 繊維シート
103 糸
104 補助材
50 ブレード
51 表面板
52 中芯
53 ブレード
54 木質薄板
55 繊維シート
Claims (1)
- 卓球用ラケットを構成するブレードにおいて、前記ブレードは、中芯部材と該中芯部材の表裏両面に積層される中間部材、および、該中間部材の外側に積層される表面部材により形成され、前記中間部材は、前記中芯部材および表面部材よりも軟質の材料により形成され、かつ、その空隙率が30%〜80%である部材により形成されていることを特徴とする卓球用ラケットのブレード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005338833A JP2007143613A (ja) | 2005-11-24 | 2005-11-24 | 卓球用ラケットのブレード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005338833A JP2007143613A (ja) | 2005-11-24 | 2005-11-24 | 卓球用ラケットのブレード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007143613A true JP2007143613A (ja) | 2007-06-14 |
Family
ID=38205760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005338833A Pending JP2007143613A (ja) | 2005-11-24 | 2005-11-24 | 卓球用ラケットのブレード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007143613A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111870908A (zh) * | 2020-09-03 | 2020-11-03 | 上海红双喜股份有限公司 | 适于削球型兼快攻打法的乒乓球拍 |
-
2005
- 2005-11-24 JP JP2005338833A patent/JP2007143613A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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