JP2007143461A - テアフラビン類の合成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エピカテキン類とエピガロカテキン類とからテアフラビン類を高選択率・高収率で生合成する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】エピカテキン類とエピガロカテキン類とを反応させてテアフラビン類を合成する方法において、前記反応を、ペルオキシダーゼ活性を有する植物細胞培養物(細胞及び/または培養液を含む)、好ましくは茶培養細胞の培養物であって、より好ましくは0.5unit/mL以上のペルオキシダーゼ活性を有するものと、必要に応じて過酸化水素との存在下に行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、テアフラビン類の新規な合成方法に関する。詳しくは、本発明は、エピカテキン類とエピガロカテキン類とを、ペルオキシダーゼ活性を有する植物細胞培養液の存在下に反応させて、テアフラビン類を高収率、高選択率で合成する方法に関する。
(1)テアフラビン類の重要性
テアフラビン(Theaflavin)類は、もともと紅茶の赤色色素として知られた化合物であるが、近年あらたに、抗酸化作用、血糖降下作用、抗菌作用などさまざまな生理作用をも有することが知られるようになり、天然着色料としてだけではなく、生理活性物質としての有用性も注目され、その研究の展開が期待されている。
テアフラビン類には主に、Theaflavin(TF)、Theaflavin 3-O-gallate(TF3−G)、Theaflavin 3'-O-gallate(TF3’−G)、及びTheaflavin 3,3'-di-O-gallate(TFDG)の4種類の化合物がある。その化学構造を以下の化学式a〜dに示す。
Figure 2007143461
紅茶中に含まれるテアフラビン類全量に対する上記4種類のおよその比率は、TF;8.0重量%、TF3−G;30.0重量%、TF3’−G;20.0重量%、TFDG;40.0重量%である。
(2)従来のテアフラビン類の取得方法と問題点;抽出
テアフラビン類は、紅茶の製造工程中で茶葉中の酵素により生成されることが知られており、紅茶からの抽出操作によって取得するのが一般的であった。しかし、紅茶中の含有量は極めて少なく、例えば紅茶中には全量でも約1重量%しか含まれていない。よって、茶葉からの抽出のみで十分に利用できるほどの量を得ることは容易ではなかった。
(3)従来のテアフラビン類の取得方法と問題点;生合成
近年、テアフラビン類を生合成する方法が知られるようになっている。その生合成経路としては、エピカテキン(EC)とエピガロカテキン(EGC)とからのテアフラビン(TF)の生合成経路を例示すると、以下の化学反応式(I)及び(II)に示す通りである。
Figure 2007143461
まず、エピカテキン(EC)がポリフェノールオキシダーゼ又はペルオキシダーゼによって酸化されてEC−quinoneとなり、次いでEC−quinoneはエピガロカテキン(EGC)を酸化してEGC−quinoneを生成させる。これらの酸化過程で得られたEGC−quinoneのEC−quinoneへのマイケル付加、及びつづくカルボニル付加により、3員環中間体を生成し、続いて酸化、脱炭酸を経てトロボノイド骨格を形成し、テアフラビンが生成される。
エピカテキンとエピガロカテキンとの酸化反応によるテアフラビン類の合成に関しては、これまでにいくつかの報告がなされている(非特許文献1〜5)。
非特許文献1には、触媒としてフェリシアン化カリウム(Potassium ferricyanide)を用いたテアフラビンの合成が報告されている。
非特許文献2には、茶生葉から抽出した酵素試料(やぶきた若葉の水不溶画分)によるエピカテキンとエピガロカテキンの酵素酸化に関する研究が報告されている。
非特許文献3には、エピカテキンとエピガロカテキンとから茶葉中のポリフェノールオキシダーゼを用いた酵素酸化反応によりテアフラビン類を合成したことが報告されている。
非特許文献4には、エピカテキンとエピガロカテキンとから茶葉抽出物又はバナナ果実等の各種果実ホモジネート体を用いてテアフラビン類を合成したことが報告されている。
非特許文献5には、ホースラディッシュ(西洋わさび)・ペルオキシダーゼを用いてベンゾトロポロン骨格を有する化合物(テアフラビン類)を合成し、その抗炎症性及び細胞傷害活性を評価したことが報告されている。
特許文献1には、緑茶抽出液にポリフェノール酸化酵素を含有する植物抽出液を混合し、緑茶抽出液中のカテキン類を、その酸化誘導体であるテアフラビン類に誘導することによる、テアフラビン類を含有する緑茶抽出物の製造方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法ではいずれも多くの副生物が生成し、テアフラビン類の収率が低いという点で不十分である。
例えば、非特許文献1に記載されたフェリシアン化カリウムを用いる方法では、エピカテキン20gとエピガロカテキン10gとからテアフラビン1.6gを得ており、収率は5%程度である。
非特許文献2及び非特許文献3では、テアフラビンの収率自体についての具体的記載はない。非特許文献4では、テアフラビン以外の副生物生成し、分離精製に手数を要する上、反応時間も長い。
非特許文献5に記載されたホースラディッシュ・ペルオキシダーゼを用いてエピカテキン(EC)とエピガロカテキン(EGC)からテアフラビン(TF)を合成する方法では、テアフラビン(TF)の収率は14%弱であり、収率が高いとは到底言えない。
さらに、ポリフェノールオキシダーゼやホースラディッシュ・ペルオキシダーゼは酵素の市販価格が高く、このような酵素そのものを使用する方法は工業的大量生産には向かないという欠点がある。各種果実ホモジナーゼを用いる方法では、大量の果実が必要であり、抽出にも手間がかかる上、季節ごとに果実の種類の調整が必要となるという欠点がある。
したがって、テアフラビン類の優れた生理活性に関する研究は、いまだに紅茶からの抽出物に頼らざるを得ない状況であり、テアフラビン類単体を高選択率、高収率で得る簡便な方法の開発が望まれている。
本発明者は、先に茶培養細胞が高いペルオキシダーゼ活性を有することを報告し、各種医薬品合成への応用を研究してきた(非特許文献6)。この茶培養細胞に代表される植物培養細胞の高いペルオキシダーゼ活性は、テアフラビン類合成へも利用可能であると考えられる。
特開2002−95415 Yoshinori Takino, Hiroshi Imagawa, Agr. Biol. Chem., 27, 319-321, 1964 滝野慶則、今川弘、「農化」第37巻第7号,p417-422, 1963 Alastair Robertson, Derek S. Bendall., Phytochemistry, Vol. 22, No. 4, pp. 883-887, 1983 Takashi Tanaka, Yayoi Betsumiya, Chie Mine, Isao Kouno, Chem. Commun., 2000, 1365-1366 Shengmin Sang., Bioorganic & Medicinal Chemistry 12, 459-467, 2004 Masumi Takemoto, Youichi Aoshima, Nikolay Stoynov and James Peter Kutney, Tetrahedron Letters, 43, 6915-6917, 2002
本発明は、エピカテキン類とエピガロカテキン類とからテアフラビン類を高選択率・高収率で合成する方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上述した課題に鑑み鋭意検討した結果、植物細胞培養液のペルオキシダーゼ活性を利用することにより、上記課題を解決しうることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明は、茶培養細胞に代表される植物培養細胞が有する高いペルオキシダーゼ活性をテアフラビン類の合成に利用することにより、従来の合成からは予測できない優れた選択性及び収率性を達成したものである。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(8)に示すテアフラビン類の合成方法を提供する。
(1)エピカテキン類とエピガロカテキン類とを反応させてテアフラビン類を合成する方法において、前記反応を、ペルオキシダーゼ活性を有する植物細胞培養物の存在下に行うことを特徴とする、テアフラビン類の合成方法。
(2)前記植物細胞培養物が、植物培養細胞を含むことを特徴とする、(1)記載のテアフラビン類の合成方法。
(3)前記植物培養細胞が、茶培養細胞であることを特徴とする、(2)記載のテアフラビン類の合成方法。
(4)前記植物細胞培養物が、植物細胞培養液を含むことを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
(5)前記植物細胞培養物が、0.5unit/mL以上のペルオキシダーゼ活性を有することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
(6)前記テアフラビン類が、下記化学式a〜dで表される化合物群から選択される、(1)〜(5)のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
Figure 2007143461
(7)前記反応を、前記植物細胞培養液及び過酸化水素の存在下に行うことを特徴とする、(1)〜(6)のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
(8)前記植物細胞培養物が固定化されていることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
本発明の合成方法は、以下の利点を有する。
(1)本発明で用いる植物細胞培養物は、植物培養細胞を継体して用いるため、いつでも供給することができて機動性に優れている。しかも、少量の培養物で合成が可能なため、市販の酵素を加える方法に比べて極めて安価にテアフラビン類を製造することができ、且つ抽出溶媒の使用量を少量に抑えることもできる。
(2)原料を溶解した緩衝液中に植物細胞培養物と必要に応じて過酸化水素を添加するだけであるから、操作が容易である。
(3)合成反応が極めて迅速であり、従来方法に比べて反応時間が短縮されるため、生産効率を向上させることができる。
(4)エピカテキン類とエピガロカテキン類とからのテアフラビン類への転換率に優れ、従来技術に比べて格段に収率が高い。
(5)副生物の生成が少なく、ほとんどテアフラビン類しか生成しないため、反応液を溶媒抽出した場合、高純度で目的物を得ることができる。
よって、種々の優れた生理活性を有するテアフラビン類を、紅茶からの抽出に頼ることなく効率よく取得することができる。よって、テアフラビン研究への貢献のみならず、工業的な大量生産を可能にする点でも期待できる。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
(1)テアフラビン類
本発明の方法で得られるテアフラビン類は、下記一般式(III)で表されるベンゾトロポロン環を有する化合物群であり、具体的には上記化学式a〜dで表したTheaflavin(TF)、Theaflavin 3-O-gallate(TF3−G)、Theaflavin 3'-O-gallate(TF3’−G)、及びTheaflavin 3,3'-di-O-gallate(TFDG)を主な成分とする。なお、式(III)中、R1、R2は水素原子又はガロイル基を表す。
Figure 2007143461
(2)合成反応
本発明のテアフラビン類の合成は、エピカテキン類とエピガロカテキン類とを反応させることによって行われる。原料のエピカテキン類としては、エピカテキン(EC)、及びエピカテキン−3−O−ガレート(Epicatechin-3-O-gallate;ECG)が挙げられる。エピガロカテキン類としては、エピガロカテキン(EGC)、及びエピガロカテキン−3−O−ガレート(Epigallocatechin-3-O-gallate;EGCG)が挙げられる。
これらエピカテキン類とエピガロカテキン類は、市販または茶葉からの抽出によって入手可能である。
これらの化合物から上記4種のテアフラビン類を合成する反応経路を以下に示す。すなわち、以下の反応式(1)に示すように、ECとEGCとからは、Theaflavin(TF)が得られる。同様にECとEGCGとからは、Theaflavin 3-O-gallate(TF3−G)が(反応式(2))、ECGとEGCとからはTheaflavin 3'-O-gallate(TF3’−G)が(反応式(3))、ECGとEGCGとからはTheaflavin 3,3'-di-O-gallate(TFDG)が得られる(反応式(4))。
Figure 2007143461
Figure 2007143461
Figure 2007143461
Figure 2007143461
(3)ペルオキシダーゼ活性を有する植物細胞培養物
本発明の合成方法は、上記合成反応を、ペルオキシダーゼ活性を有する植物細胞培養物の存在下に行うことを特徴とする。ここでいう植物細胞培養物は、種植物成体から人工的に誘導される不均一な未分化増殖性細胞塊(カルス)を液体培養系に移し、安定に且つ迅速に増殖する懸濁培養細胞の培養物(細胞及び/又は培養液)としたものである。
本発明で用いる植物細胞培養物は、植物培養細胞を継体して用いるため、反応系にいつでも供給することができて機動性に優れており、しかも安価であるという利点を有する。
(i)植物細胞
一般に、植物細胞には、ペルオキシダーゼが含まれており、ペルオキシダーゼ活性を有する植物細胞であればいずれも本発明の合成方法に使用することができるが、本発明で用いる植物細胞培養物において好ましい植物としては、タバコ(N. tabacum)、にんじん(D. carota)、日日草(C. roseus)、茶(C. sinensis)、ポドフィルム(P. peltatum)などが挙げられる。その他に、ダイコン、キュウリ、ナス、ワサビ、大豆などを用いることもできる。
これらのうち、特にペルオキシダーゼ活性が高く本発明の方法に適しているのは茶(C. sinensis)由来の細胞である。
また、茶においては、各部位の組織(実生、葉、子葉、茎、根など)が使用できる。さらに、茶の品種としては、やぶきた、おくひかり、山の息吹、さやまかおり、かなやみどり、するがわせなどがあり、品種によってペルオキシダーゼ活性が異なる。特に好ましいのは、やぶきた子葉、さやまかおり子葉、するがわせ茎などである。
(ii)植物細胞培養物の調製
本発明で用いられる植物細胞培養物は、上記植物細胞の生組織を含む切片を用いて、従来から知られる一般的なカルス作成方法に基づいてカルスを誘導し、それを培地に移植して培養することにより、調製される。本発明の細胞培養物としては、固体培地でカルスを培養して得られる細胞培養物、及び液体培地を用いて得られる懸濁培養細胞の培養物のいずれも使用可能である。
切片の培養は、まず、切片を滅菌処理しこれを寒天培地などの固体培地上で培養してカルスを誘導させる。誘導されたカルスを同様の固体培地上又は液体培地内で十分に増殖させる。切片の滅菌は、エタノール表面殺菌、次亜塩素酸塩による処理、滅菌した蒸留イオン交換水による洗浄などにより行う。
培地は、ムラシゲ・スクーグ(Murashige-Skoog;MS)培地、またはガンボルグB5(Gamborg's B5;B5)培地、ニッチ・ニッチ(Nitch+Nitch)などのような無機塩、ビタミン類を含有する基礎培地に、炭素源としてショ糖、マルトース、グルコースなどの糖類、窒素源として硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、その他カザミノ酸、アミノ酸、ペプトン、酵母菌体、イーストエキストラクト、麦芽エキストラクト等を添加する。
また、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、サイアミン、葉酸、ビオチン等のビタミン類、イノシトール、アデニル酸、グアニル酸、シチジル酸、チミジル酸、サイクリックAMP等; 鉄、マンガン、亜鉛、ホウ素、ヨウ素、カリウム、コバルト、マグネシウム、モリブデン、リン、銅等のミネラルも添加することができる。
上記基礎培地には、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4D)、ナフタレン酢酸、インドール酪酸、インドール酢酸、ベンジルアデニン、カイネチンなどの植物ホルモンが適宜使用される。植物ホルモンとして特に好ましいものは、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4D)である。
さらに、必要に応じて寒天などを添加して構成したものを用いることもできる。
培養条件は、用いる培地や添加物の種類等に応じて適宜決定されるが、暗条件下で、好ましくは15〜40℃程度、より好ましくは25〜27℃程度で約10〜14日間程度実施するのが好ましい。この場合、寒天が添加された固体培地を用いて静置状態で培養することも可能であるが、培養細胞が均一になるようにするために、液体培地を用いて50〜170rpm程度、より好ましくは100〜110rpm程度の回転数で振り混ぜながら培養し、懸濁培養細胞の培養物とするのが望ましい。
また、植物ホルモンや炭素源などの添加物の使用量も、用いる培地や培養条件等に応じて適宜決定されるが、植物ホルモンとして2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4D)を用いる場合の濃度は、好ましくは0.05〜20mg/L、より好ましくは0.2〜10mg/Lである。2,4Dの濃度が低すぎるとペルオキシダーゼ活性が低下する傾向にある。
炭素源としてショ糖を使用する場合のショ糖濃度は、好ましくは10,000〜130,000mg/L、より好ましくは30,000〜70,000mg/Lである。ショ糖の濃度が低すぎるとペルオキシダーゼ活性が低下する傾向にある。
このようにして得られる植物細胞培養物には、上述した植物の培養細胞及び培養液(ブロス;broth)が含まれる。ペルオキシダーゼは、植物培養細胞から培養液へ浸出する場合があるため、植物培養細胞と同様に、培養液(ブロス)もペルオキシダーゼ活性を有する。本発明では、植物細胞培養物から植物培養細胞を取り除いたブロスのみの形でもテアフラビン合成に有効に利用することができる。このため、本発明の合成方法の工業的利用可能性が大幅に拡大される。
(iii)固定化培養細胞の培養物
本発明では、培養細胞を固定化して用いるもできる。固定化培養細胞の培養物は、一般的な試薬と同様に適宜使用量を調整して反応系に添加し、且つ簡便な操作で回収し、再利用することができるという利点がある。また、固定化培養細胞の培養物を用いると、一般的には反応が遅くなる傾向にあるが、再利用するたびに酵素活性が向上し、転換率も上昇するため、最終的には収率及び選択率が向上し、純度の高いテアフラビン類が得られる。
固定化担体としては、寒天、アガロース、κ−カラギーナン、アルギン酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、光架橋性樹脂、感光性樹脂等を用いることができる。固定化担体の形状もビーズ状、ブロック状、シリンダー状、フィルム状等とすることができる。固定化方法としては、従来公知の方法を用いることができる。
固定化培養細胞のペルオキシダーゼ活性を高めるためには、固定化培養細胞を作成したのち培地中で一定期間、好ましくは5日以上振とうさせるのが望ましい。より好ましくは、ショ糖濃度を高くした培地中、具体的にはショ糖濃度0.4M以上を含む培地中で5日以上振とうさせる。また、固定化剤(Calcium Alginate)の濃度を高くし、具体的には1.1%以上で作成することも有効である。また、固定化剤(Calcium AlginateまたはStrontium Alginate)の濃度を0.6%以上で作成したのち、20%ジメチルスルホキシド水溶液中に一定時間(約30分間程度)放置させることも有効である。さらに、固定化剤の濃度を0.6%以上で作成したのち10%ジメチルスルホキシド水溶液中に一定時間(約30分間程度)放置させ、その後ヘキサン溶媒中で反応を行うことも有効である。
(iv)ペルオキシダーゼ活性
本発明で用いる植物細胞培養物のペルオキシダーゼ活性の強さに特に制限はないが、好ましくは0.5unit/mL以上、より好ましくは6〜20unit/mLである。ペルオキシダーゼ活性が低いと反応が進行せず、高いとテアフラビンの収率が低くなり副生成物の収率が高くなる場合がある。
(4)過酸化水素
本発明で用いる方法は、ペルオキシダーゼによる酸化反応であるから、反応系に過酸化水素(H22)を同時に存在させるのが好ましい。ただし、必ずしも過酸化水素を存在させなくてもよい場合もある。植物細胞のなかには、過酸化水素を自ら産生しているものもあるため、本発明の培養細胞としてそのような植物細胞を用いる場合は、過酸化水素を添加しなくてもテアフラビン類の合成が可能となる。
(5)反応条件
(i)溶媒
本発明では、原料のエピカテキン類とエピガロカテキン類とを、アセトンと緩衝液の混液中において、好ましくはpH5.4〜7.8程度に保持した状態で、植物細胞培養物(細胞及び/または培養液)と混合し、必要に応じて過酸化水素を加えて反応させる。
本発明の方法によれば、原料を溶解した緩衝液中に植物細胞培養物と必要に応じて過酸化水素を添加するだけであり、操作が簡便且つ容易であるという利点を有する。
緩衝液は原料のエピカテキン類とエピガロカテキン類とを溶解させるため該原料と予め混合して用いる他、使用する植物細胞培養物のペルオキシダーゼ活性に応じて該植物細胞培養物の濃度を薄めるため、該植物細胞培養物と予め混合して用いる場合がある。
緩衝液としては、通常の合成反応に用いられるものであれば制限はなく、例えばリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等が挙げられる。緩衝液の濃度は0.1M〜1/15M程度である。
また、アセトンについては、その代わりにエタノール等を用いることもできる。
原料(エピカテキン類とエピガロカテキン類)、アセトンと緩衝液、及び植物細胞培養物の混合順序は特に限定されないが、好ましくは、まず原料をアセトンと緩衝液の混液中に溶解し、一方で植物細胞培養物を該培養物を作成した培地と緩衝液の混液に混合し、さらに両混液を混合した後、過酸化水素を加えて反応させる。
(ii)植物細胞培養物及び過酸化水素の濃度
本発明の反応系における植物細胞培養液の濃度は特に限定されないが、濃度が高すぎるとペルオキシダーゼ活性が強すぎて、テアフラビン類が十分な収率で得られない場合がある。その場合、テアフラビン類の代わりにTheasinesinn(テアシネシン;構造不明)等の二量体が得られるのではないかと推測される。
よって、本発明においては、植物細胞培養物の使用量を比較的少なくするのが好ましい。具体的には、5〜40ml/EC20mg、より好ましくは8〜34ml/EC20mgである。植物細胞培養物の使用量を少なくすることにより、テアフラビン類への転換率がさらに向上し、また合成後の抽出操作が簡便になる。
本発明の方法によれば、少量の培養物で合成が可能なため、市販の酵素を加える方法に比べて極めて安価にテアフラビン類を製造することができ、且つ抽出溶媒の使用量を少量に抑えることもできる。
植物細胞培養物とともに過酸化水素を存在させる場合、反応系に植物細胞培養物とともに、適切な濃度に調整した過酸化水素水を添加する。使用する過酸化水素水の濃度は、好ましくは0.1〜30%、より好ましくは0.3〜10%である。濃度が高すぎるとテアフラビン類が十分な収率で得られない場合がある。
またこの場合、反応系中の好ましい過酸化水素の総量が1〜30mg/EC20mg、より好ましくは3〜10mg/EC20mgとなるようにするのがよい。
(iii)反応温度及び反応時間
本発明の植物細胞培養物の存在下におけるエピカテキン類とエピガロカテキン類の反応は、好ましくは15〜70℃、より好ましくは25〜40℃の温度で、好ましくは0.15〜2時間、より好ましくは0.3〜0.5時間程度行うのが望ましいが、これらの反応温度及び反応時間は、他の反応条件を考慮して適宜選択することができる。
本発明の方法によれば、合成反応が極めて迅速に進むため、従来方法に比べて反応時間を短縮することができ、生産効率を向上させることができるという利点を有する。
(5)分離・精製
上記合成反応が終了したのち、反応混合物から目的とするテアフラビン類を分離・精製する。分離は、抽出操作により行うことができる。抽出には、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル等のエーテル類等の一般的に用いられる抽出溶媒を用いることができる。なお、これらの抽出溶媒には反応液に残る未反応のエピカテキン類及びエピガロカテキン類は溶解しない。
抽出操作後、抽出溶媒に溶解したテアフラビン類は、該溶媒を硫酸マグネシウム等により脱水後、減圧濃縮等により留去して分離する。これにより、テアフラビン類を含む抽出残渣が得られる。
上記抽出操作後のテアフラビン類を含む抽出残渣は、更にイオン交換樹脂等を用いたカラムクロマトグラフィー等の公知の技術によって、分離精製することができる。これにより、精製されたテアフラビン類を得ることができる。テアフラビン類が生成したかどうかは、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、マススペクトロメトリー等を用いて分析することができる。
本発明の方法では、エピカテキン類とエピガロカテキン類とからのテアフラビン類への転換率に優れ、従来技術に比べて格段にテアフラビン類の収率が高い。また、副生物の生成が少なく、ほとんどテアフラビン類しか生成しないため、反応液を溶媒抽出することにより、高純度で目的物を得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(1)植物細胞培養物の調製
本実験では、植物細胞として茶の成体細胞(茶の品種;さやまかおり、茶の使用部位;実生)を用い、以下のように茶細胞培養物を調製した。すなわち、寒天培地上で作成した茶培養細胞のカルスを、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸及び蔗糖を含むGamborg's B5(B5)培地(フラスコ1個あたりに100mL)に移植した。次いで、培養細胞が均一になるまで25℃、暗条件下において約10日間、110rpmでふりまぜながら培養し、茶細胞培養物(C. sinensis cell culture)を調製した。B5培地の組成を表1に示す。
なお、この茶細胞培養物のペルオキシダーゼ活性は15.5unit/mLである。
(2)テアフラビン(TF)の合成
EC(エピカテキン;6mg、0.02mmol;三井農林(株)製)と、EGC(エピガロカテキン;6mg、0.02mmol;三井農林(株)製)とを、アセトン1mL、0.1Mリン酸(H3PO4)緩衝液(pH6)10mLの混液に溶解し、茶葉(C. Sinensis)細胞培養液2.5mL(細胞;0.6g、ブロス;1.9g)、B5培地2.5mL、0.1MH3PO4緩衝液(pH6)5mLの混液に加え、3%H220.03mLを滴下した。
15分後、酢酸エチル(AcOEt)にて抽出し、AcOEt層を硫酸マグネシウム(MgS04)で乾燥後、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Sephadex LH-20;メタノール)を用いて分離精製して赤色結晶のTF(5.7mg)を得た。収率は48%であった。結果を表2に示す。
また、各段階での反応液のHPLCチャートを図1〜3に示す。図1は酢酸エチルによる抽出前の反応液のHPLCチャートである。図2は酢酸エチルによる抽出後の反応液のHPLCチャートである。図3はカラムクロマトグラフィーによる精製後のHPLCチャートである。
(1)植物細胞培養物の調製
実施例1において、茶の代わりに、タバコ(N. tabacum)、及び、にんじん(D. carota)の成体細胞を用い、それぞれ表1に示す組成の培地で培養した他は、実施例1と同様にして該培養細胞を含む植物細胞培養物を調製した。
なお、これら細胞培養物のペルオキシダーゼ活性はタバコ(N. tabacum)=9.6unit/mL、にんじん(D. carota)=8.0unit/mLである。
Figure 2007143461
(2)テアフラビン(TF)の合成
B5培地を添加しなかったこと、及び0.1MH3PO4緩衝液の使用量をペルオキシダーゼ活性に応じて表2に示すように適宜変更したこと以外は、実施例1と同様にテアフラビンの合成を行った。結果を表2に示す。表2中、実施例2(a)はタバコ(N. tabacum)の植物細胞培養物を、実施例2(b)はにんじん(D. carota)の植物細胞培養物を用いた実験の結果である。
本実験(比較実験)では、植物細胞培養液のペルオキシダーゼの代わりに、市販のポリフェノールオキシダーゼを用いた。
EC(200mg、0.690mmol)とEGC(211mg、0.690mmol)とを、300mL三角フラスコに入れ、0.1MH3PO4緩衝液(pH6)89mLに溶かした後、PPO(ポリフェノールオキシダーゼ;800unit/mg)を58mg加え、振とう機(110rpm)にて18分間反応させた。なお、ここで用いたPPOはTyrosinase mushroomで、フナコシ製;商品名「115A2000」である。
その後、酢酸エチルにて抽出し、硫酸マグネシウムにて脱水した後、エバポレーターにて酢酸エチルを留去した。
次に、イオン交換樹脂(商品名;ダイヤイオン、三菱化学(株)製)を用いてカラム(2.5cm×25.5cm)にて分離精製を行った。
残留物を10%エタノール約10mLに溶解し、カラムに吸着させた後、20%エタノールを4リットル溶出し、その後60%エタノールを0.6リットル溶出した。各フラクションをHPLC分析し、目的物質のフラクションをエバポレーターにて濃縮し、秤量した。目的物質TFは、20%エタノールを溶出したフラクション及び60%エタノールを溶出したフラクションから検出された。収量112g、収率29%であった。
しかし、このものは副生物が多く、純度の高いテアフラビン類を分離・生成するのが容易でなかった。また、高価な市販の酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)を用いたため、コストがかかった。結果を表2に示す。
Figure 2007143461
本実験では、固定化茶培養細胞を用いてテアフラビンを合成した。
5%アルギン酸ナトリウム水溶液26mL、0.6%塩化カルシウム水溶液500mL、および蒸留水500mLは、あらかじめオートクレーブにて滅菌操作を行った。実施例1で調製した茶細胞培養物26mL(細胞;6.2g、ブロス;19.8g)を5%アルギン酸ナトリウム水溶液26mL中に加えてよく混合した液を、1滴ずつ0.6%塩化カルシウム水溶液500mL中に滴下した。滴下終了後、2時間穏やかに撹拌して、固定化茶培養細胞を得た。この固定化茶培養細胞を取り出し、滅菌蒸留水にてよく洗浄した。
このようにして得られた固定化茶培養細胞を、B5培地50mL中に加え、暗黒下で、168時間120rpmにて振とう培養を行った後、アセトン3mL、0.1MH3PO4緩衝液(pH6)30mLの混液に溶解したEC(20mg、0.07mmol)、ECG(20mg、0.07mmol)を加えた。3%H221mLを数回に分け滴下して反応を行い、1時間後にAcOEtにて抽出し、AcOEt層をMgS04で乾燥後、減圧濃縮してテアフラビンを得た。収率は15%であった。
固定化細胞培養物を用いる場合、再利用が可能であるという利点がある。また、再利用するたびに酵素活性が向上し、転換率も上昇する傾向にある。
本発明の方法によれば、種々の優れた生理活性を有するテアフラビン類を高選択率・高収率で合成することができるので、紅茶からの抽出に頼ることなく効率よく取得することができる。また、簡便な操作で短時間に且つ安価にテアフラビン類を製造することができる。よって、本発明の方法は今後のテアフラビン研究の発展への貢献が期待されるとともに、テアフラビン類の工業的な大量生産を可能にする点でも産業への貢献が期待される。
実施例1における反応液(酢酸エチルによる抽出前)のHPLCチャートである。 実施例1における反応液(酢酸エチルによる抽出後)のHPLCチャートである。 実施例1における反応液(カラムクロマトグラフィーによる精製後)のHPLCチャートである。

Claims (8)

  1. エピカテキン類とエピガロカテキン類とを反応させてテアフラビン類を合成する方法において、前記反応を、ペルオキシダーゼ活性を有する植物細胞培養物の存在下に行うことを特徴とする、テアフラビン類の合成方法。
  2. 前記植物細胞培養物が、植物培養細胞を含むことを特徴とする、請求項1記載のテアフラビン類の合成方法。
  3. 前記植物培養細胞が、茶培養細胞であることを特徴とする、請求項2記載のテアフラビン類の合成方法。
  4. 前記植物細胞培養物が、植物細胞培養液を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
  5. 前記植物細胞培養物が、0.5unit/mL以上のペルオキシダーゼ活性を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
  6. 前記テアフラビン類が、下記化学式a〜dで表される化合物群から選択される、請求項1〜5のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
    Figure 2007143461
  7. 前記反応を、前記植物細胞培養液及び過酸化水素の存在下に行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。
  8. 前記植物細胞培養物が固定化されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のテアフラビン類の合成方法。

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