JP2007142063A - シリコン単結晶ウエーハ、これを用いたデバイスの製造方法、並びにそのシリコン単結晶ウエーハの製造方法及び評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶ウエーハであって、少なくとも、低温熱処理を行った場合に発生するBMDが、強度300mW以上のレーザー光を用いた赤外散乱トモグラフ法により検出した時に、1×109個/cm3以上であることを特徴とするシリコン単結晶ウエーハ。
【選択図】なし
Description
ここで、本発明における「低温熱処理」とは、1000℃以上の熱処理が5時間未満である熱処理のことを言う。また、「低温デバイス製造プロセス」とは、1000℃以上の熱処理が5時間未満であるデバイス製造プロセスのことを言う。
前述のように、低温デバイス製造プロセスにおいても、IG能力を十分に発揮でき、しかも、簡単かつ安価で提供できるシリコン単結晶ウエーハの開発が待たれていた。そこで、本発明者は、従来の熱処理ウエーハやエピウエーハよりも簡単かつ安価で、しかも、低温デバイス製造プロセスにおいてIG能力を十分に発揮できるウエーハを開発すべく鋭意検討を重ねた。
低温熱処理により、シリコン単結晶ウエーハ10には、酸素析出核が成長し微小なBMDを含むBMDが高密度で存在するBMD層10aが形成される。したがって、このような本発明のシリコン単結晶ウエーハを、低温デバイス製造プロセスに投入すれば、デバイス製造プロセス中にウエーハのバルク部にこのように微小なBMDを含めBMDが高密度で発生し、該BMDにより金属不純物を十分に除去することができる。したがって、このような本発明のシリコン単結晶ウエーハを用いることで高品質なデバイスを製造することができる。また、このような本発明のシリコン単結晶ウエーハは、従来のようにデバイス製造プロセス投入前に予め熱処理によりウエーハ中にBMDを作り込む必要がないため、比較的簡単且つ安価で提供できる。
このBMDの密度とIG能力の関係は、以下のように調べた。先ず、シリコン単結晶に、1000℃で0.5時間、750〜850℃で19.5時間の低温熱処理を施し、ウエーハバルク部にBMDを発生させた。次に、強度300mWのレーザー光を用いた赤外散乱トモグラフ法により、発生させたBMDの密度を調べた。次に、このシリコン単結晶ウエーハの表面を、3.00E+13(3.00×1013)atoms/cm3のFeで故意汚染した。そして、600℃で20分の熱処理を施した後、シリコン単結晶ウエーハ表層のFe濃度を測定した。
また、Feでの故意汚染後、熱処理を施すことにより、ウエーハバルク部の微小なBMDにFeを捕獲させている。そのため、測定されたウエーハ表層のFe濃度が低ければ低いほど、IG能力が高いことを示している。
シリコン単結晶において、結晶成長速度が比較的高速の場合には、空孔型の点欠陥が集合したボイド起因とされているFPD(Flow Pattern Defect)等のGrown−in欠陥が結晶径方向全域に高密度に存在し、これら欠陥が存在する領域はV(Vacancy)領域と呼ばれている。また、成長速度を低めていくと成長速度の低下に伴いOSF(酸化誘起積層欠陥、Oxidation Induced Stacking Fault)が結晶の周辺からリング状に発生している。一方、結晶成長速度が比較的低速の場合には、格子間シリコンが集合した転位ループ起因と考えられているLSEPD(Large Secco Etch Pit Defect)、LFPD(Large Flow Pattern Defect)等の欠陥が低密度に存在し、この欠陥が存在する領域はI(Interstitial)領域と呼ばれている。
ここで、Cuデポジション法は、シリコン単結晶ウエーハの欠陥位置を正確に測定し、ウエーハ表層に存存する欠陥に対する検出限界を向上させ、より微細な欠陥に対しても正確に評価を行なうことができる特徴を有する。具体的には、ウエーハ表面に所定の厚さの酸化絶縁膜(以下、単に酸化膜ともいう)を形成し、ウエーハ表層に形成された欠陥部位上の酸化絶縁膜を破壊する。そして、破壊された酸化膜部位にCuを析出(デポジション)させて欠陥を特定する。Cuイオンが存在する溶液の中で、ウエーハ表面に形成した酸化膜に電圧を加えると、酸化膜が劣化している部分に電流が流れ、CuイオンがCuとなって析出する。該Cuの析出部は、COP等のボイド起因のグローンイン欠陥の存在部であることが知られているので、これを集光灯下もしくは直接に肉眼で観察するか、光学顕微鏡、透過電子顕微鏡(TEM)、走査電子顕微鏡(SEM)等により観察することによって、欠陥の分布や密度を評価することができる。
ここで、図6は、酸素濃度と低温熱処理後のBMD密度の関係を示すグラフである。図6から、シリコン単結晶ウエーハの酸素濃度が10ppma以上であれば、10ppma未満の場合と比較して、低温熱処理後のBMD密度が大幅に高くなることが判る。すなわち、酸素濃度が10ppma以上であれば、BMDを、容易に高密度で形成することができる
さらに、シリコン単結晶ウエーハが、窒素ドープされたものであれば、ウエーハのバルク部などでは窒素の存在により酸素析出が促進され、容易にBMDを形成することができる。
先ず、チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶からサンプルとしてシリコン単結晶ウエーハをスライスする。
次に、スライスされたシリコン単結晶ウエーハに1000℃以上の熱処理が5時間未満の低温熱処理を施す。この低温熱処理により、ウエーハにBMDを形成させる。
次に、低温熱処理を施したサンプルウエーハのBMDを、強度300mW以上のレーザー光を用いる赤外散乱トモグラフ法により検出する。すなわち、低温熱処理により微小なBMDを含めBMDが高密度で形成される単結晶を選択するためである。
そして、検出されるBMD密度が1×109個/cm3以上であるシリコン単結晶を選択し、このサンプルから切り出されたシリコン単結晶をスライスして得られたシリコン単結晶ウエーハを、低温デバイス製造プロセス用とする。
このようにして、低温デバイス製造プロセス用シリコン単結晶ウエーハを製造することができる。
先ず、シリコン単結晶からスライスされたシリコン単結晶ウエーハに1000℃以上の熱処理が5時間未満の低温熱処理を施す。この低温熱処理により、ウエーハにBMDを形成させる。
次に、低温熱処理を施したサンプルウエーハのBMDを、強度300mW以上のレーザー光を用いる赤外散乱トモグラフ法により検出する。このように、従来よりも強度を上げたレーザー光を用いることで、低温熱処理で発生する微小なBMDを検出することができる。
そして、シリコン単結晶ウエーハのBMDを評価する。
このようにすることで、より正確にシリコン単結晶ウエーハのBMDを評価することができる。
Claims (9)
- チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶ウエーハであって、少なくとも、低温熱処理を行った場合に発生するBMDが、強度300mW以上のレーザー光を用いた赤外散乱トモグラフ法により検出した時に、1×109個/cm3以上であることを特徴とするシリコン単結晶ウエーハ。
- 前記BMDが、1×1010個/cm3以上の密度で発生するものであることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶ウエーハ。
- 前記シリコン単結晶ウエーハの全面が、熱酸化処理をした際にリング状に発生するOSFの外側のNv領域であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶ウエーハ。
- 前記シリコン単結晶ウエーハの全面が、DSODが存在しない領域であることを特徴とする請求項3に記載のシリコン単結晶ウエーハ。
- 前記シリコン単結晶ウエーハの酸素濃度が、10ppma以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶ウエーハ。
- 前記シリコン単結晶ウエーハが、窒素ドープされたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のシリコン単結晶ウエーハ。
- 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のシリコン単結晶ウエーハを、1000℃以上の熱処理が5時間未満である低温デバイス製造プロセスに投入し、デバイスを製造することを特徴とするデバイスの製造方法。
- 低温デバイス製造プロセス用シリコン単結晶ウエーハの製造方法であって、少なくとも、チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶からサンプルとしてスライスされたシリコン単結晶ウエーハに1000℃以上の熱処理が5時間未満の低温熱処理を施し、該低温熱処理を施したサンプルウエーハのBMDを、強度300mW以上のレーザー光を用いる赤外散乱トモグラフ法により検出し、該BMD密度が1×109個/cm3以上であるシリコン単結晶をスライスして得られたシリコン単結晶ウエーハを、低温デバイス製造プロセス用とすることを特徴とする低温デバイス製造プロセス用シリコン単結晶ウエーハの製造方法。
- シリコン単結晶ウエーハの評価方法であって、少なくとも、シリコン単結晶からスライスされたシリコン単結晶ウエーハに1000℃以上の熱処理が5時間未満の低温熱処理を施し、該低温熱処理を施したウエーハのBMDを、強度300mW以上のレーザー光を用いる赤外散乱トモグラフ法により検出し、前記シリコン単結晶ウエーハのBMDを評価することを特徴とするシリコン単結晶ウエーハの評価方法。
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