JP2007138874A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アクチュエータの小型化および駆動電力低減と、応答性の向上による高度な噴射量制御とを両立させる。
【解決手段】 ピエゾアクチュエータ13を駆動して、レバー部材2の一端側の端面Aを下方変位させ、支点Bを挟んだ他端側の端面Cを上方に拡大変位させる。端面Cに当接するつば部32とともに制御弁3がリフトすると、バルブ制御室55が低圧燃料通路72に連通して圧力低下し、従動弁4がリフトする。これに伴い、ノズル制御室53が低圧燃料通路72に連通して圧力低下し、ニードル弁5をリフトさせる。レバー部材2の変位拡大機能と変位反転機能により、ピエゾアクチュエータ13の微小変位を上昇開弁する制御弁3に効率よく拡大伝達し、従動弁4に作用する油圧を増減して、応答性よく燃料噴射を制御できるので、小型化と高精度な燃料噴射量制御が両立できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は内燃機関の燃料噴射弁に関し、特にピエゾ素子の変位をてこ原理により拡大して伝達することにより制御弁を駆動し、ニードル弁を開閉する燃料噴射弁に関する。
ディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射装置において、アクチュエータにて制御弁を駆動し、ニードル弁の背圧を増減することで、燃料の噴射と停止とを切替える燃料噴射弁が用いられている。アクチュエータは、ソレノイドを用いたソレノイドアクチュエータやピエゾ素子を用いたピエゾアクチュエータが知られている。
かかる燃料噴射弁において、アクチュエータの小型化により装置全体をコンパクトにすることが要求されている。ところが、アクチュエータを小型化しようとして、例えばソレノイドを小径とすると、磁極面積の低下に伴い吸引力が低下する。あるいはピエゾ素子を構成する圧電体の積層枚数を低減すると、伸長量の低下により駆動力が低下する。このため、駆動力を確保しながら、アクチュエータの小型化を図ることのできる制御弁構造が検討されている。
そこで、本出願人等は、先に、ソレノイド弁駆動の噴射弁において、油圧で作動する従動弁を採用し、アクチュエータの小型化、駆動電力の低減を図ることが提案した(特願2004−135371)。この従動弁は、ノズル背圧室の圧力を低圧源に開放するための開放通路に設けられて、該開放通路の連通・遮断を切替えるもので、上昇開弁するソレノイド弁にて従動弁の背圧を制御する構成となっている。従動弁の駆動力が油圧によって得られるので、ソレノイドの体格に依存せずにリフト量が調整でき、ソレノイドを小型にできる利点がある。
一方、特許文献1には、ピエゾアクチュエータを用いた噴射弁において、ピエゾ素子の微小変位をてこの原理を用いて拡大するレバー部材を設けることが提示されている。このものでは、レバー部材の一端側を支点とし、中間部をピエゾ駆動力が加わる力点として、作用点となる他端側を同方向に拡大変位させる。ピエゾ駆動力の伝達方向は同方向であるため、下降開弁する制御弁が採用され、レバー部材の他端側に当接する制御弁のピストンが、ノズル背圧室の圧力を制御してニードル弁を開閉する。
特表2003−507679号公報
しかしながら、前記構成のソレノイド弁は、通電により発生する電磁力で弁体を吸引駆動するという特性上、低応答性であり、そのため、微小噴射量制御性がよくないことが懸念される。ソレノイド弁に代えて、高応答性のピエゾアクチュエータを用いた弁を採用することで、応答性を改善することが考えられるが、ピエゾ素子の駆動方向(伸長方向)と、ソレノイドの駆動方向(吸引方向)が逆であるため、特許文献1のピエゾアクチュエータとレバー部材を用いた構成をそのまま採用することができない、といった不具合があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、アクチュエータの小型化および駆動電力低減と、応答性の向上による高度な噴射量制御とを両立させることができる燃料噴射弁を実現しようとするものである。
請求項1記載の発明は、噴孔を開閉するニードル弁と、油圧で作動する従動弁と、該従動弁を作動させる制御部を備え、該制御部にて従動弁に作用する油圧を増減するのに伴いニードル弁が昇降して燃料の噴射と停止とを切替える燃料噴射弁であり、制御部は、ピエゾアクチュエータと、このピエゾアクチュエータの駆動時にニードル弁のリフト方向に変位する制御弁を有する。ピエゾアクチュエータと制御弁の間には、ピエゾアクチュエータの変位を拡大する変位拡大機能と、変位方向を反転する変位反転機能とを備える変位伝達部を設けている。
上記構成によれば、変位伝達部により、ピエゾアクチュエータの変位が拡大して伝達されるので、小さな変位量で制御弁を大きくリフトさせることができる。また、変位方向が反転するので、駆動方向が従来のソレノイド弁と同方向となり、ピエゾアクチュエータ駆動の燃料噴射弁に、上昇開弁する弁構造と油圧作動従動弁を組み合わせた機構を容易に適用して、駆動力を低減できる。しかも、ピエゾアクチュエータはソレノイドに比べて応答性がよいので、微小噴射等の制御性が向上する。よって、小型で駆動電力が小さく、かつ高精度な燃料噴射量制御が可能な燃料噴射弁を得ることができる。
請求項2記載の発明では、変位伝達部を、中間部を支点とし、両端部にピエゾアクチュエータの駆動力と制御弁の閉弁付勢力がそれぞれ同方向に作用するてこ構造のレバー部材にて構成する。レバー部材は、一端側がピエゾアクチュエータと一体に変位する時に、他端側が制御弁をピエゾアクチュエータの変位と反対方向に、かつ拡大された変位量で駆動する。
変位伝達部は、好適には、てこ原理を利用したレバー部材からなり、両端をピエゾアクチュエータおよび制御弁に当接させることで、一端に加えたピエゾアクチュエータの駆動力を他端において反転させ、かつ中間部の支点からの距離の比に応じて拡大伝達することができる。
請求項3記載の発明では、制御弁は、弁軸体の外周につば部を備える。また、レバー部材は、他端側の先端に設けた二股部が弁軸体を両側から挟持して弁保持部となっており、該弁保持部が制御弁のつば部と当接してピエゾアクチュエータの駆動力を伝達する。
ピエゾアクチュエータの駆動時には、レバー部材の先端に設けた弁保持部が制御弁の弁軸体を挟持するので、レバー部材と制御弁が一体に変位し、弁保持部が制御弁のつば部に当接してリフトさせることで、駆動力を効率よく伝達してニードル弁を開閉し、応答性を高めることができる。
請求項4記載の発明では、制御弁を、レバー部材による駆動力の伝達方向と反対方向に付勢して、ピエゾアクチュエータの非駆動時に制御弁を閉弁位置に安定させるバネ部材を設ける。
ピエゾアクチュエータの駆動停止時には、バネ部材が制御弁を速やかに付勢して閉弁位置に安定させるので、燃料噴射が速やかに終了する。この時、バネ部材の付勢力は制御弁の閉弁が維持できるに足りればよく、ピエゾアクチュエータはこの付勢力に抗して制御弁を開弁できればよいので、必要な駆動力は小さい。
請求項5記載の発明では、制御弁は、従動弁に背圧を与えるバルブ制御室と低圧源との連通・遮断を切替えることで、従動弁を駆動する。
ピエゾアクチュエータで駆動される制御弁により、バルブ制御室と低圧源の連通・遮断を二値切替する簡単な構成で、従動弁を駆動し燃料噴射を制御できる。従動弁を開閉する駆動力が油圧によって得られるので、弁構造が比較的自由に設定でき、所望の噴射特性が得られる。
請求項6記載の発明では、制御弁は、バルブ制御室の上方に位置し低圧源に連通する制御弁室に配設され、ピエゾアクチュエータの非駆動時に、バルブ制御室から制御弁室への通路出口を閉鎖する閉弁位置にある。
具体的には、閉弁時に制御弁が下降してバルブ制御室からの通路出口を閉鎖する構成とするとよい。制御弁がバルブ制御室の圧力をリフト方向に受けるので、ピエゾアクチュエータの駆動時に、油圧力アシストにより開弁が容易になる。
請求項7記載の発明では、従動弁は、ニードル弁に背圧を与えるノズル制御室と低圧源との間に配設され、バルブ制御室の圧力が増減するのに伴い昇降してノズル制御室と低圧源との連通・遮断を切替える。
具体的には、従動弁にてノズル制御室と低圧源との間を開閉し、ニードル弁の背圧を増減して燃料噴射を制御する構成とする。従動弁のシート径やリフト量、ノズル制御室の圧力低下速度の設定等を適切に行うことにより、燃料噴射の制御性を向上できる。
図1、図2に本発明を適用した第1実施形態になる燃料噴射弁Iの構成を示す。燃料噴射弁Iは、例えば、コモンレール式の燃料噴射システムを備えたディーゼルエンジンに適用され、図示しないエンジンの各気筒に1対1に対応して設けられる。燃料噴射弁Iは、公知のECUによる制御で、エンジンの運転状態に応じた所定の噴射時期・噴射量となるように開閉駆動されて、コモンレールに所定の噴射圧で蓄圧される高圧燃料を噴射する。
燃料噴射弁Iの基体は、ボデー61、レバーボデー62、制御弁ボデー63、オリフィスプレート64、従動弁ボデー65、オリフィスプレート66、ノズルボデー67、およびリテーニングナット68により構成され、略丸棒状の全体形状を与えている。ボデー61、レバーボデー62、制御弁ボデー63、オリフィスプレート64、従動弁ボデー65、オリフィスプレート66、ノズルボデー67はこの順に積層されて対向端面で当接しリテーニングナット68により互いに結合している。
基体には内部に種々の凹所や孔が形成されて、後述する各種構成部材が収容されるとともに、燃料の流路が形成される。燃料噴射弁Iは先端部(図中の下端部)を気筒燃焼室内に突出するノズル部11としており、そのノズルボデー67には基体の軸方向に縦孔67aが形成されて、ニードル弁5を収容している。ニードル弁5はその上端部が縦孔67aに圧入した筒状部材67b内に保持され、摺動自在となっている。縦孔67aの下端はノズルボデー67の先端部に達しており、該先端部に形成されるサック室の室壁を貫通して噴孔51が形成してある。
基体内には、ボデー61からノズルボデー67へ至る高圧燃料通路71が形成され、基体の上端面に開口する燃料導入口71aがコモンレールに連通している。高圧燃料通路71は、ノズルボデー67内において、縦孔67aの中間部に形成される燃料溜まり52に接続し、コモンレールからの加圧された燃料を供給している。しかして、ニードル弁5の離座時には、ニードル弁5と縦孔67aの間隙および先端サック室を経て供給される高圧燃料が噴孔51から噴射される。
縦孔67aの上端部には、ニードル弁5の上端面を室壁としてニードル弁5の背圧を発生させるノズル制御室53が形成される。縦孔67a内にはまた、ニードル弁5の上部外周にニードルスプリング5aが収容され、常時、ニードル弁5を閉弁方向(図の下方)に付勢している。一方、ニードル弁5には高圧燃料通路71からの燃料圧力が開弁方向(図の上方)に作用しており、ノズル制御室53の圧力が所定の開弁開始圧力以下になった時にニードル弁5が離座して燃料が噴射される。ノズル制御室53の圧力が所定の閉弁開始圧力以上になるとニードル弁5のニードルシート5bが着座して燃料噴射が停止する。余剰の燃料は、低圧燃料通路72(一部図示を略す)から外部の低圧源に戻される。
燃料噴射弁Iは中間部に、ノズル制御室53の圧力の高低の切替えを行う従動弁4を配置し、その上方に従動弁4を制御する制御部12を設けている。従動弁4は従動弁ボデー65に収容される。制御部12は、ボデー61に収容されるピエゾアクチュエータ13と、制御弁ボデー63に収容される制御弁3、およびこれらの間に配設される変位伝達部であるレバー部材2とを有している。ピエゾアクチュエータ13は、ピエゾ素子14とピストン15を有し、レバー部材2はレバーボデー62に収容される。
図1により、従動弁4および制御部12の詳細構成を説明する。従動弁ボデー65には、縦孔651が基体の軸方向に形成され、下端部が拡径して従動弁室54を形成している。従動弁4は棒状で下端寄りにくびれ部を有しており、くびれ部よりも上端部側の軸部4bが縦孔651の小径部に摺動自在に保持されている。従動弁4のくびれ部よりも下端側は従動弁室54内に突出して、弁体部4aとなっている。弁体部4aは、軸部4bよりもやや大径でかつ従動弁室54の側壁面との間に環状の間隙が形成される大きさとしてあり、その外周部上下端縁はテーパ状に面とりされている。
従動弁4の弁体部4aを収容する従動弁室54と、ニードル弁5に背圧を与えるノズル制御室53とは、連通路73にて常時、連通している。連通路73は、従動弁ボデー65とノズルボデー67との間に挟まれるオリフィスプレート66を貫通する孔にて形成される。
また、オリフィスプレート66には、低圧燃料通路72から分岐し、アウトオリフィス75aを介して従動弁室54に通じる低圧分岐通路75が形成されている。低圧分岐通路75は、従動弁4と対向する位置で従動弁室54の底面に開口し、従動弁4が下方変位した時に弁体部4a下端面にて閉鎖される。この開口端の外周縁部が弁体部4aが着座する下側シート541となる。また、従動弁4が上方変位すると、弁体部4aの上側のテーパ部が従動弁室54の段面を上側シート542として着座する。
従動弁ボデー65には、高圧燃料通路71から分岐する高圧分岐通路74が形成されている。高圧分岐通路74の先端は、従動弁4のくびれ部位置で縦孔651の側壁面に開口しており、従動弁4のくびれ部外周の環状空間43と常時、連通している。また、従動弁4の上方には、オリフィスプレート64に設けた凹所にてバルブ制御室55が形成され、従動弁4の上端部がバルブ制御室55内に突出している。従動弁4には、その上面に開口してバルブ制御室55に連通するとともに底部が前記くびれ部位置に達する縦孔41と、該縦孔41と環状空間43とを連通する横孔からなるインオリフィス42とが形成され、高圧分岐通路74から従動弁4内を経てバルブ制御室55に高圧燃料が供給されるようになっている。また、バルブ制御室55には従動弁スプリング44が配設されて、そのスプリング力により従動弁4を下方に付勢している。
従動弁4は、制御弁3を駆動してバルブ制御室55の圧力を増減することにより変位する。制御弁3は、棒状の弁軸部3aが制御弁ボデー63を貫通する縦孔631に摺動自在に保持され、その下端面に設けた凹部に略半球状の弁体部31を保持して一体に変位する構成となっている。弁体部31は、縦孔631の下端部を拡径して設けた制御弁室56内に位置している。縦孔631の上端はレバーボデー62内空間621に開口し、該空間621に突出する制御弁3の上端部は、弁軸部3aより大径のつば部32となっている。制御弁3の上方には、つば部32上面に当接するバネ部材としての制御弁スプリング33が配設されて、そのスプリング力により制御弁3を下方に付勢している。
制御弁室56と、バルブ制御室55とは、オリフィスプレート64に設けた連通路76にてアウトオリフィス76aを介して接続される。アウトオリフィス76aは制御弁室56の底面に開口し、弁体部31の平坦な下端面に対向位置している。アウトオリフィス76aの開口端の外周縁部は、シート面561となり、弁体部31が着座することで、制御弁室56とバルブ制御室55との連通が遮断される。制御弁室56は、オリフィスプレート64上面に設けた環状凹部を介して低圧燃料通路72と常時、連通しており、弁体部31が離座すると、バルブ制御室55の圧力が開放される。
図2において、制御弁3を駆動するピエゾアクチュエータ13は、通電により伸縮して変位を発生するピエゾ素子14と、ピエゾ素子14の下端面に当接するロッド15aを有してピエゾ素子14と一体に上下動するピストン15とからなる。これらピエゾ素子14およびピストン15は、ボデー61に形成した縦孔611内に収容される。ピエゾ素子14は、多数の圧電板と内部電極を交互に積層して一体化した公知の積層体構造を有する。圧電板は、例えば、PZT (チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料を矩形に成形してなり、その表面に内部電極を印刷形成したものを所定枚数積層して焼成することによりピエゾ素子14とする。各圧電板は上下表面に形成した一対の内部電極が、ピエゾ素子14の対向する二側面に形成した一対の側面電極にそれぞれ接続され、ピエゾ素子14の上面に接続する電極リード棒131を介して、図示しない外部回路により通電制御される。
ピエゾ素子14およびピストン15の変位は、変位伝達部であるレバー部材2により、制御弁3に拡大伝達される。レバー部材2は、てこの原理を用いて変位を拡大する変位拡大機能と、変位方向を反転する変位反転機能とを備える。図1において、レバー部材2はレバーボデー62内空間621に収容され、一端側(図の左端側)上面に設けた凸状部21が空間621内に突出するピストン15下端面に当接している。レバー部材2の他端側(図の右端側)は制御弁3の本体部側面を挟持する弁保持部22となり、レバー部材2下面に設けた凸状部23にて、制御弁ボデー63上面に設けた凹部632に遊嵌支持されている。このレバー部材2の詳細形状を図3により説明する。
図3に示すように、レバー部材2は概略矩形平板状で、図の左端上面を蒲鉾形に突出させて凸状部21とし、その湾曲する表面をピストン当接端面Aとしている。凸状部21に隣接するレバー部材2の下面側に、同様の蒲鉾形に突出する凸状部23が設けられ、支点Bとなる。凹部632は、支点受け部として機能する。弁保持部22は、レバー部材2の右端部が、制御弁3の弁軸体3a外周面に沿って先端方向に略U字状に延出した二股状となっており、対向する一対の腕部22a、22b間に制御弁3を挟持する。一対の腕部22a、22bの上面は蒲鉾形に突出し、その湾曲する表面が制御弁3のつば部31下面に当接してフランジ当接端面Cとなる。
ピストン当接端面Aの頂部と支点Bの頂部との距離Lxと、支点Bの頂部とフランジ当接端面Cの頂部との距離Lyは、下記式で表される関係を満足するように設定するとよい。
Lx<Ly
1.1≦Ly/Lx≦3
Lx<Lyとすることで、ピエゾ素子14の変位を拡大伝達することができ、好適には、距離の比Lx/Lyが1.1〜3の範囲となるように、適宜設定される。本実施形態では、例えば、Lx:Ly=1:2(Ly/Lx=2)としている。本発明では、レバー部材2の長手方向(水平方向)において、支点Bがピストン当接端面Aとフランジ当接端面Cの間に位置し、レバー部材2の板面に対して、ピストン当接端面Aとフランジ当接端面Cは同一方向(上方向)に、支点Bは下方向に突設される。これにより、ピエゾ素子14の伸縮方向(垂直方向)に対し、ピストン当接端面Aの変位方向とは反対方向に、フランジ当接端面Cを変位させることが可能となる。
図1において、レバー部材2には、左端のピストン当接端面Aにピストン15が当接し、右端のフランジ当接端面Cに制御弁3のつば部32が当接している。フランジ当接端面Cにはつば部32を介して上方の制御弁スプリング33から下向きの付勢力が作用し、支点Bを挟んで反対側のピストン当接端面Aを上向きに付勢している。制御弁スプリング33の付勢力は、ピストン当接端面Aをピストン15に当接させるとともに、制御弁3の弁体部31が連通路76の閉鎖を維持可能な程度であればよい。なお、ピストン当接端面A、支点B、フランジ当接端面Cを構成する凸状部21、23、弁保持部22の表面を湾曲面とするのは、当接端面間の位置ずれ等を吸収して変位の伝達を良好に行うためである。
次に図4〜6により本発明の作動を説明する。図4〜6では上記構成の燃料噴射弁Iを模式的に示している。図4は、ピエゾ素子14の非通電時の状態を示し、ピエゾ素子14は収縮状態にあるので、ピエゾ素子14と一体のピストン15からピストン当接端面Aにピエゾ素子14の駆動力は作用せず、レバー部材2の弁保持部22と一体の制御弁3は、制御弁スプリング33の付勢力で制御弁室56の弁体部31がシート面561に着座する。これによりアウトオリフィス76aが閉鎖され、インオリフィス42を介して高圧分岐通路74に連通するバルブ制御室55の圧力が高くなり、従動弁4が下側シート541に着座し、低圧燃料通路72に連通するアウトオリフィス75aを閉鎖する。この時、ノズル制御室53は、連通路73および従動弁室54を介して高圧分岐通路74に連通して高圧となり、ニードル弁5のニードルシート5bがサック室を閉鎖する下端位置となるので、燃料は噴射されない。
この状態からピエゾ素子14に通電すると、図5のように、ピエゾ素子14が伸長してピストン15を下降させ、レバー部材2のピストン当接端面Aを下向きに変位させる。これに伴い、支点Bを挟んで反対側のフランジ当接端面Cが、制御弁3のつば部32を、制御弁スプリング33の付勢力に抗して上向きに変位させる。この変位量は、距離の比Ly/Lxに応じて、例えば2倍に拡大される(Ly/Lx=2の時)。制御弁3の弁軸部3aが上昇すると、弁体部31の底面に作用する連通路76の燃料圧力を受けて、弁体部31がシート面561から容易に離座し、バルブ制御室55がアウトオリフィス76aおよび制御弁室56を介して低圧燃料通路72と連通する。バルブ制御室55の圧力が低下して、従動弁4に作用する下向き付勢力が上向き付勢力を下回ると、従動弁4の弁体部4aが下側シート541から離座して低圧燃料通路72に連通するアウトオリフィス75aを開放する。次いで、弁体部4aが上側シート542に着座して高圧分岐通路74との連通を遮断する。
このため、従動弁室54およびアウトオリフィス75aを介してノズル制御室53が低圧燃料通路72と連通し、圧力が低下する。ニードル弁5に作用する下向き付勢力が上向き付勢力を下回るとニードル弁5が上昇を開始し、噴孔52が開放されて燃料が噴射される。なお、本実施形態の構成では、アウトオリフィス75aの絞り作用により弁体部41aと下側シート541との間隙における圧力が急減しないので、この残圧が弁体部4aのリフトをアシストする方向に作用し、開弁を速める方向に作用するとともに、作動安定性を高める。
燃料噴射の停止時は、図6のように、ピエゾ素子14を放電させて再び収縮状態とし、ピストン15を上昇させる。すると、レバー部材2のピストン当接端面Aへの下向きの付勢力が解消され、ピストン当接端面Aがピストン15に追従して上昇するのに伴い、反対側のフランジ当接端面Cおよび制御弁3が制御弁スプリング33の付勢力により下向きに変位する。この変位量は、距離の比Ly/Lxに応じて、例えば2倍に拡大される(Ly/Lx=2の時)。制御弁3が下降すると弁体部31がシート面541に着座し、次いで、バルブ制御室55の圧力が上昇して、従動弁4を下降させる。従動弁4の弁体部4aが上側シート542から離座し、下側シート541に着座して低圧燃料通路72に連通するアウトオリフィス75aを閉鎖すると、従動弁室54を介して高圧分岐通路74から流入する燃料により、ノズル制御室53が高圧となり、ニードル弁5が下降して噴孔51を閉鎖する。
以上の構成において、ピエゾアクチュエータ13は、制御弁スプリング33の付勢力に抗してレバー部材2を駆動し、制御弁3を上昇開弁させて流体圧を制御し従動弁4およびニードル弁5を開弁する。弁体吸引力を発生するソレノイド弁と異なり、ピエゾ素子14が伸縮して変位を発生する高応答性のピエゾアクチュエータ13を用い、かつ遅れのない機械的伝達機構のレバー部材2を採用することで、制御弁の応答性を大きく向上することができる。
さらに、レバー部材2は、てこ原理によるリフト拡大機能を有して、ピエゾアクチュエータ13に要求される変位量を小さくできるとともに、駆動方向を反転する機能を有し、油圧力アシストが得られる上昇開弁する弁機構を採用して、駆動力を低減できる。この小変位量・小駆動力によりアクチュエータの小型化や駆動電力の低減が可能となる。
図7は、本発明の燃料噴射弁Iの効果を従来の燃料噴射弁と比較して示すタイムチャートである。従来の燃料噴射弁は、ソレノイドアクチュエータを用いた以外は本発明と同様の構成を有する。図示するように、電磁力駆動の従来の燃料噴射弁は、通電による磁力で吸引力を発生させて弁体部を移動させるため、制御弁3のリフト開始時には弁体部の質量による遅れが生じ、リフト終了時には慣性力による遅れが生じる。これに対し、本発明の構成では、駆動電圧に応じて変位が生じるため、リフト開始時および終了時の遅れが極めて小さい。従って、通電時間に応じて容易に噴射量を増減することができるので(図中、実線および点線に示す)、噴射量制御性が向上する。
よって、本発明によれば、小型かつ小電力駆動であり高精度な噴射量制御が可能な燃料噴射弁を実現することができ、特に微小噴射量の制御性に優れている。
本発明の第1実施形態になる燃料噴射弁の要部断面図である。 第1実施形態の燃料噴射弁の全体断面図である。 第1実施形態の燃料噴射弁の要部拡大断面図であり、図1のA−A線断面図である。 第1実施形態の燃料噴射弁の作動を説明するための図で、ピエゾ素子に通電しない初期状態を示す燃料噴射弁の全体概略図である。 第1実施形態の燃料噴射弁の作動を説明するための図で、燃料噴射時の状態を示す燃料噴射弁の全体概略図である。 第1実施形態の燃料噴射弁の作動を説明するための図で、噴射停止時の状態を示す燃料噴射弁の全体概略図である。 本発明の効果を従来と比較して示す燃料噴射制御のタイミングチャートである。
符号の説明
I 燃料噴射弁
11 ノズル部
12 制御部
13 ピエゾアクチュエータ
14 ピエゾ素子
15 ピストン
2 レバー部材
21 凸状部
22 弁保持部
23 凸状部
3 制御従動弁
3a 弁軸体
31 弁体部
32 つば部
33 制御弁スプリング(バネ部材)
4 従動弁
41 縦孔
42 インオリフィス
44 従動弁スプリング
5 ニードル弁
51 噴孔
52 燃料溜まり
53 ノズル制御室
54 従動弁室
55 バルブ制御室
56 制御弁室
61 ボデー
62 レバーボデー
63 制御弁ボデー
632 凹部
64、66 オリフィスプレート
65 従動弁ボデー
67 ノズルボデー
68 リテーニングナット
71 高圧燃料通路
72 低圧燃料通路
73 連通路
74 高圧分岐通路
75 低圧分岐通路
75a アウトオリフィス
76 連通路
76a アウトオリフィス

Claims (7)

  1. 噴孔を開閉するニードル弁と、油圧で作動する従動弁と、該従動弁を作動させる制御部を備え、該制御部にて前記従動弁に作用する油圧を増減するのに伴い前記ニードル弁が昇降して燃料の噴射と停止とを切替える燃料噴射弁において、
    前記制御部が、ピエゾアクチュエータと、前記ピエゾアクチュエータの駆動時に前記ニードル弁のリフト方向に変位する制御弁とを有し、
    前記ピエゾアクチュエータと前記制御弁の間に、前記ピエゾアクチュエータの変位を拡大する変位拡大機能と、変位方向を反転する変位反転機能とを備える変位伝達部を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記変位伝達部は、中間部を支点とし両端部に前記ピエゾアクチュエータの駆動力と前記制御弁の閉弁付勢力がそれぞれ同方向に作用するてこ構造のレバー部材からなり、
    該レバー部材の一端側が前記ピエゾアクチュエータと一体に変位する時に、他端側が前記制御弁を前記ピエゾアクチュエータの変位と反対方向に、かつ拡大された変位量で駆動する構成とした請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記制御弁は、弁軸体の外周につば部を備え、
    前記レバー部材は、前記他端側の先端二股部が前記弁軸体を両側から挟持する弁保持部となるとともに、該弁保持部が前記つば部と当接して前記ピエゾアクチュエータの駆動力を伝達する構成とした請求項2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記制御弁を、前記レバー部材による駆動力の伝達方向と反対方向に付勢して、前記ピエゾアクチュエータの非駆動時に前記制御弁を閉弁位置に安定させるバネ部材を設けた請求項2または3記載の燃料噴射弁。
  5. 前記制御弁は、前記従動弁に背圧を与えるバルブ制御室と低圧源との連通・遮断を切替えることで、前記従動弁を駆動する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記制御弁は、前記バルブ制御室の上方に位置し低圧源に連通する制御弁室に配設され、前記ピエゾアクチュエータの非駆動時に、前記バルブ制御室から前記制御弁室への通路出口を閉鎖する閉弁位置にある請求項5記載の燃料噴射弁。
  7. 前記従動弁は、前記ニードル弁に背圧を与えるノズル制御室と低圧源との間に配設され、前記バルブ制御室の圧力が増減するのに伴い昇降して前記ノズル制御室と低圧源との連通・遮断を切替える請求項6記載の燃料噴射弁。
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