JP2007138791A - エンジンの冷却媒体循環装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの運転状態に応じたより適切なエンジン冷却媒体(冷却水)の循環状態の制御を行い得る、エンジンの冷却媒体循環装置を提供する。
【解決手段】エンジン100の冷却水を循環させる冷却水循環システム170には、第1制御弁179a及び第2制御弁179bが介装されている。第1制御弁179aは、冷却水送出ポンプ171の冷却水吸入側と、ラジエータ172又は当該ラジエータ172をバイパスするバイパス管177との連通状態を選択的に設定するように構成されている。第2制御弁179bは、シリンダブロック内ウォータージャケット112bとラジエータ172との連通状態を設定するように構成されている。制御部190は、エンジン100の運転状態に応じて、第1制御弁179a及び第2制御弁179bの動作状態を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダヘッドとシリンダブロックとを備えたエンジンの冷却媒体を循環し得るように構成された、エンジンの冷却媒体循環装置(以下、単に「循環装置」と称する。)に関する。
上述の循環装置として、従来、様々な構成のものが知られている。例えば、特開2003−148145号公報(特許文献1)には、前記冷却媒体としての冷却水(クーラント)をシリンダヘッドに供給し得る冷却水供給ラインと、当該冷却水をシリンダブロックに供給し得る冷却水供給ラインとを、別々に備えた、エンジン冷却システムが開示されている。このエンジン冷却システムには、2つのサーモスタット弁装置(メインサーモスタット及び補助サーモスタット)が設けられている。
前記メインサーモスタットは、前記シリンダヘッドの冷却水出口側に設置されている。このメインサーモスタットは、冷却水温が82℃以下の場合に、前記シリンダヘッドから冷却水ポンプへの冷却水通路を開通させ、冷却水温が82℃以上の場合に、前記シリンダヘッドからラジエータへの冷却水通路を開通させるように構成されている。前記補助サーモスタットは、前記シリンダブロックの冷却水出口側に設置されている。この補助サーモスタットは、冷却水温が95℃以下の場合に閉弁することで、前記シリンダブロック内の冷却水を停留させ、冷却水温が95℃以上の場合に開弁することで、前記シリンダブロック内の冷却水を前記シリンダヘッドから排出された冷却水と合流させて循環させるように構成されている。
すなわち、上述のエンジン冷却システムにおいては、前記シリンダヘッドと前記シリンダブロックの出口側に、それぞれ異なる作動温度の2つの前記サーモスタット弁装置が備えられている。そして、当該エンジン冷却システムは、冷却水を前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとに一定の比率に分けて供給しつつ、冷却水が所定の温度に達するまで前記シリンダブロックへの冷却水の供給を遮断するように構成されている。
これにより、前記シリンダブロックが短時間に昇温し、シリンダ内部とピストンとの摩擦力が減少することで、燃費が向上する。すなわち、暖機性能が向上する。
特開2003−148145号公報
今日、排気ガスの浄化の要求がますます高まっている。よって、排気ガス再循環(EGR:exhaust gas recirculation)や、ディーゼルエンジンにおける排気中の微粒子(パティキュレート)を捕集するパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)による当該パティキュレートの除去、及び当該パティキュレートフィルタの再生処理(DPF再生処理)等の、排気ガス浄化処理が行われる場合がある。
ここで、排気ガス再循環とは、排気ガスの一部を吸気に再循環させて、燃焼温度を低く抑えることで、NOxの生成を抑制する技術をいう。この排気ガス再循環を行い得るエンジンにおいては、多くの場合、EGRガス(吸気に再循環させる排気ガス)を冷却することでNOxの生成をより抑制するために、EGRクーラが備えられている。EGRクーラは、前記エンジンの排気通路から吸気通路へ排気ガスの一部を導入し得るように構成されたEGRガス通路に介装されている。また、EGRクーラは、エンジンの冷却水循環経路中に介装されている。そして、このEGRクーラは、前記冷却水循環経路を循環しているエンジンの冷却水とEGRガスとの熱交換によって当該EGRガスを冷却し得るように構成されている。
かかる排気ガス再循環において、EGRガスが冷却され過ぎると、却ってHC等が発生してしまう。よって、前記EGRクーラを適切な温度に維持するために、当該EGRクーラへの冷却水の導入状態(流量や温度等)を、運転状態に応じて適切に制御する必要がある。
また、パティキュレートフィルタにパティキュレートが堆積した場合に、当該堆積したパティキュレートを酸化させることで、当該パティキュレートフィルタの捕集能力を再生させる、上述のDPF再生処理を行う場合、排気温度を上昇させることが必要となる。この場合、DPF再生処理に適した排気温度を得るために、前記シリンダヘッドの冷却状態をある程度緩和させる(前記シリンダヘッドの温度を上昇させる)必要が生じることがある。
さらに、上述のパティキュレートフィルタとして、パティキュレートとNOxとを同時に処理し得る触媒装置が知られている。この触媒装置は、排気ガスの空燃比がリーンである場合、NOxを硝酸塩に変化させることで吸蔵し、このとき放出される活性酸素及び排気ガス中の酸素によってパティキュレートを酸化するように構成されている。また、この触媒装置は、排気ガスの空燃比がリッチである場合、吸蔵されたNOxがNOとしてリリースされ、このNOがHC及びCOによって還元されることで、N2と活性酸素とが発生し、このとき発生された活性酸素によってパティキュレートを酸化するように構成されている。
かかる触媒装置においては、運転速度が低い場合に、上述のようなパティキュレートの連続酸化処理が困難となり、パティキュレートが触媒装置内に堆積される。そして、パティキュレートがある程度堆積された場合、触媒装置の床温を例えば600℃以上の高温にすることで、堆積されたパティキュレートを酸化させるDPF再生処理を行う必要が生じる。この触媒装置の床温を効率的に上昇させるために、前記シリンダヘッドの冷却状態をある程度緩和させることで、排気温度を上昇させる必要が生じることがある。
このように、今日の循環装置においては、暖機性能のみならず、排気ガス浄化をも考慮して、エンジンの運転状態に応じたより適切なエンジン冷却媒体(冷却水)の循環状態の制御が求められている。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、エンジンの運転状態に応じたより適切なエンジン冷却媒体の循環状態の制御を行い得る、エンジンの冷却媒体循環装置(循環装置)を提供することにある。
本発明の対象となる循環装置は、シリンダヘッドとシリンダブロックとを備えたエンジンの冷却媒体を循環し得るように構成されている。
具体的には、本循環装置は、冷却媒体送出部と、ラジエータと、シリンダヘッド内冷却媒体通路と、シリンダヘッド排出通路と、シリンダブロック内冷却媒体通路と、シリンダブロック排出通路と、ラジエータ流入通路と、ラジエータ排出通路と、を備えている。
前記冷却媒体送出部は、前記冷却媒体を前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックに向けて送出し得るように構成されている。
前記ラジエータは、前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックを経た前記冷却媒体を外気との熱交換によって冷却し得るように構成されている。
前記シリンダヘッド内冷却媒体通路は、前記シリンダヘッド内に形成されていて、当該シリンダヘッド内冷却媒体通路を前記冷却媒体が通過することで、当該冷却媒体と前記シリンダヘッドとの熱交換によって当該シリンダヘッドが冷却され得るようになっている。
前記シリンダヘッド排出通路は、前記シリンダヘッドから排出されて前記ラジエータに向かう前記冷却媒体の通路であって、前記シリンダヘッド内冷却媒体通路と接続されている。
前記シリンダブロック内冷却媒体通路は、前記シリンダブロック内に形成されていて、当該シリンダブロック内冷却媒体通路を前記冷却媒体が通過することで、当該冷却媒体と前記シリンダブロックとの熱交換によって当該シリンダブロックが冷却され得るようになっている。
前記シリンダブロック排出通路は、前記シリンダブロックから排出されて前記ラジエータに向かう前記冷却媒体の通路であって、前記シリンダブロック内冷却媒体通路と接続されている。
前記ラジエータ流入通路は、前記シリンダヘッド内冷却媒体通路及び前記シリンダブロック内冷却媒体通路を経た前記冷却媒体を前記ラジエータに流入させ得るように構成されている。このラジエータ流入通路は、前記シリンダヘッド排出通路及び前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータとを接続するように設けられている。
前記ラジエータ排出通路は、前記ラジエータによって冷却されて当該ラジエータから排出された前記冷却媒体を前記冷却媒体送出部に送り得るように構成されている。このラジエータ排出通路は、前記ラジエータと前記冷却媒体送出部とを接続するように設けられている。
本発明の特徴は、前記循環装置が、第1制御弁と、第2制御弁と、制御部と、をさらに備えたことにある。
前記第1制御弁は、前記シリンダヘッドにおける前記冷却媒体の状態(温度や流量等)を制御し得るように構成されている。
前記第2制御弁は、前記シリンダブロックにおける前記冷却媒体の状態を制御し得るように構成されている。すなわち、本発明の循環装置は、前記シリンダヘッドの冷却状態と前記シリンダブロックの冷却状態とを独立して制御し得る、いわゆる2系統冷却装置として構成されている。
そして、前記制御部は、前記第1制御弁及び前記第2制御弁の動作を制御し得るように構成されている。
ここで、前記循環装置が、バイパス通路をさらに備えていることが好適である。このバイパス通路は、前記シリンダヘッド排出通路と前記ラジエータ排出通路とを接続するように設けられている。この場合、前記第1制御弁は、前記バイパス通路及び前記ラジエータ排出通路と前記冷却媒体送出部との連通状態を制御し得るように構成されている。また、前記第2制御弁は、前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータ流入通路との連通状態を制御し得るように構成されている。
かかる構成を有する本発明の循環装置においては、前記制御部によって前記第1制御弁の動作が制御されることで、前記シリンダヘッドにおける前記冷却媒体の状態が制御される。
具体的には、例えば、前記制御部及び前記第1制御弁によって、前記バイパス通路及び前記ラジエータ排出通路と前記冷却媒体送出部との連通状態が制御される。これにより、前記シリンダヘッド(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)を経た前記冷却媒体が前記ラジエータを通過することで当該冷却媒体の昇温が抑制されるか(前記ラジエータによって冷却されるか)否かが制御される。
すなわち、前記冷却媒体送出部による前記シリンダヘッドに向けた前記冷却媒体の送出作用に伴って、当該冷却媒体の送出方向における、前記冷却媒体送出部の上流側にて、負圧が発生する。ここで、前記第1制御弁が所定の動作を行う(開弁される)ことで、前記ラジエータ排出通路と前記冷却媒体送出部とが連通する。この場合、前記負圧によって、前記ラジエータ排出通路内の前記冷却媒体が、前記冷却媒体送出部に吸入される。これにより、前記シリンダヘッド(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)を経た前記冷却媒体が、前記ラジエータ及び前記ラジエータ排出通路を介して、前記冷却媒体送出部へ還流する。そして、前記冷却媒体が前記ラジエータを通過する際に、当該冷却媒体と外気との熱交換によって、当該冷却媒体の昇温が抑制される(当該冷却媒体が冷却される)。
一方、前記第1制御弁における前記所定の動作が禁止又は解除される(前記第1制御弁が閉弁される)ことで、前記ラジエータ排出通路と前記冷却媒体送出部との連通が遮断される。この場合、前記負圧によって、前記バイパス通路内の前記冷却媒体のみが、前記冷却媒体送出部に吸入される。これにより、前記シリンダヘッド(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)を経た前記冷却媒体が、前記バイパス通路を通って(前記ラジエータをバイパスして)、前記冷却媒体送出部へ還流する。そして、この場合、前記シリンダヘッド(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)を経た前記冷却媒体の流れが前記ラジエータをバイパスするので、当該ラジエータによる当該冷却媒体の昇温の抑制は行われない。
このようにして、当該シリンダヘッド(当該シリンダヘッド内冷却媒体通路)を通過する前記冷却媒体の昇温状態が制御され得る。
また、前記制御部によって前記第2制御弁の動作が制御されることで、前記シリンダブロックにおける前記冷却媒体の状態が制御される。
具体的には、例えば、前記制御部及び前記第2制御弁によって、前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータ流入通路との連通状態が制御されることで、前記シリンダブロック内冷却媒体通路内の前記冷却媒体が前記ラジエータに向けて流動するか否かが制御される。
すなわち、前記第2制御弁が所定の動作を行う(開弁される)ことで、前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータ流入通路とが連通する。この場合、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)内の前記冷却媒体が、前記ラジエータ流入通路を介して前記ラジエータに流入して、前記ラジエータ排出通路を介して前記冷却媒体送出部へ還流し得る。
一方、前記第2制御弁における前記所定の動作が禁止又は解除される(前記第2制御弁が閉弁される)ことで、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)を、前記冷却媒体の循環経路から孤立させ得る。具体的には、例えば、前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータ流入通路との連通が遮断されることで、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)内にて前記冷却媒体が滞留する。この場合、当該シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)内の前記冷却媒体が、前記循環系路中の前記冷却媒体よりも高温となる。すなわち、当該シリンダブロック内の前記冷却媒体が昇温する。
このようにして、当該シリンダブロック(当該シリンダブロック内冷却媒体通路)内の前記冷却媒体の昇温状態が制御され得る。
かかる構成によれば、前記エンジンの運転状態に応じた、より適切な前記冷却媒体の循環状態(昇温状態)の制御が行われ得る。
・前記制御部が、以下のように動作するように構成されていてもよい:当該制御部は、前記冷却媒体の温度が第1基準温度以上となった場合に、前記第1制御弁に第1の動作を行わせることで、前記シリンダヘッド内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定する。また、当該制御部は、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度よりも高い第2基準温度以上となった場合に、前記第2制御弁に第2の動作を行わせることで、前記シリンダブロック内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定する。さらに、当該制御部は、前記エンジンの運転状態に応じて、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度より低温であっても、前記第2制御弁に前記第2の動作を行わせる。
具体的には、例えば、前記制御部は、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度以上となった場合に、前記ラジエータ(前記ラジエータ排出通路)と前記冷却媒体送出部とを連通させるように、前記第1制御弁に前記第1の動作を行わせる(前記第1制御弁を開弁させる)。また、前記制御部は、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度以上となった場合に、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック排出通路)と前記ラジエータ(前記ラジエータ流入通路)とを連通させるように、前記第2制御弁に前記第2の動作を行わせる(前記第2制御弁を開弁させる)。さらに、前記制御部は、前記エンジンの運転状態に応じて、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度より低温であっても、前記第2制御弁に前記第2の動作を行わせる(前記第2制御弁を開弁させる)。
前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度より低い場合、前記第1制御弁及び前記第2制御弁は、前記第1及び第2の動作を行わない(開弁しない)。これにより、前記シリンダヘッド内及び前記シリンダブロック内の前記冷却媒体の昇温の抑制動作が行われないように、前記冷却媒体の循環状態が設定される。具体的には、前記ラジエータ(前記ラジエータ排出通路)と前記冷却媒体送出部との連通が遮断される。また、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック排出通路)と前記ラジエータ(前記ラジエータ流入通路)との連通が遮断される。
前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度以上であって前記第2基準温度より低い場合、前記第1制御弁が前記第1の動作を行う(開弁する)。これにより、前記シリンダヘッド内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、(当該シリンダヘッドを経た)前記冷却媒体の循環状態が設定される。具体的には、前記ラジエータ(前記ラジエータ排出通路)と前記冷却媒体送出部とが連通することで、当該ラジエータにて外気との熱交換によって昇温が抑制された(冷却された)前記冷却媒体が、前記冷却媒体送出部を介して前記シリンダヘッドに供給される。なお、この場合、前記第2制御弁は前記第2の動作を行わない(開弁しない)。
前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度以上である場合、前記第1制御弁及び前記第2制御弁は、前記第1及び第2の動作を行う(開弁する)。これにより、前記シリンダヘッド内及び前記シリンダブロック内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、(当該シリンダヘッド及び当該シリンダブロックを経た)前記冷却媒体の循環状態が設定される。具体的には、前記ラジエータ(前記ラジエータ排出通路)と前記冷却媒体送出部とが連通されて、当該ラジエータによって冷却された前記冷却媒体が前記シリンダヘッドに供給される。また、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック排出通路)と前記ラジエータ(前記ラジエータ流入通路)とが連通されて、当該シリンダブロック(当該シリンダブロック排出通路)の前記循環経路からの孤立(前記冷却媒体の滞留)が解消される。
ここで、前記制御部は、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度より低温であっても、前記エンジンの運転状態に応じて(具体的には、例えば、前記エンジンの運転状態が急激に高負荷状態となった場合)、前記第2制御弁に前記第2の動作を行わせる(開弁させる)。
かかる構成によれば、前記エンジンの冷間始動時や、前記エンジンの暖機運転中等、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度より低温である場合であっても、当該エンジンの運転状態に応じて前記制御部が適宜前記第2制御弁を開弁させることで、当該運転状態に応じたより適切な前記冷却媒体の循環状態の制御が行われ得る。例えば、前記エンジンの暖機運転中に、運転状態が急激に高負荷状態となった場合であっても、前記エンジンの摺動部の過熱が防止される。
・前記制御部が、以下のように動作するように構成されていてもよい:当該制御部は、前記エンジンの運転状態に応じて、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度以上になるまで前記第1制御弁に前記第1の動作を行わせない(開弁させない)。
かかる構成によれば、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度以上であっても、前記エンジンの運転状態に応じて(具体的には、例えば、冷間始動後の暖機運転中)、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度以上になるまで前記第1制御弁が前記第1の動作を行わない(開弁しない)。これにより、当該運転状態に応じたより適切な前記冷却媒体の循環状態の制御が行われ得る。例えば、より急速な暖機が行われ得る。
・前記循環装置が、前記シリンダヘッド(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)と前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)とを連通させる連通路をさらに備えていてもよい。具体的には、前記連通路は、前記シリンダヘッド(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)を経た前記冷却媒体を前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)に導入し得るように構成されている。
かかる構成によれば、前記冷却媒体送出部から前記シリンダブロックに向けて送出され、当該シリンダブロック(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)を経た前記冷却媒体が、前記連通路を介して、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)に導入され得る。よって、前記シリンダヘッド(前記シリンダヘッド内冷却媒体通路)に前記冷却媒体を供給する冷却媒体通路、及び前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)に前記冷却媒体を供給する冷却媒体通路が、簡略な構成で実現され得る。
また、前記シリンダブロックにて熱を吸収した前記冷却媒体が前記シリンダブロックに供給され得る。よって、冷間始動時における暖機性能が向上する。
・前記循環装置が、EGRクーラと、EGR製脚制御部と、をさらに備えていてもよい。
前記EGRクーラは、前記エンジンの排気通路から吸気通路へガスを導入し得るように構成されたEGR通路に介装されている。このEGRクーラは、前記EGR通路を通過する前記ガス(EGRガス)と前記冷却媒体との熱交換によって、当該ガスを冷却し得るように構成されている。
前記EGR冷却制御部は、前記EGRクーラへの前記冷却媒体の供給状態を制御し得るように構成されている。
かかる構成において、前記制御部は、前記EGR通路を介しての排気ガス再循環(EGR)の実施状況に応じて、前記第1制御弁、前記第2制御弁、及び前記EGR冷却制御部の動作を制御する。
特に、前記EGR冷却制御部によって、前記EGRクーラに前記冷却媒体が流されることで、当該冷却媒体と前記EGRガスとの熱交換が生じる。これにより、前記EGRガスが冷却される。ここで、例えば、当該EGRガスの温度が低温である場合には、当該EGRガスの過度の冷却によるHCの発生を抑制するために、前記EGR冷却制御部は、前記EGRクーラにおける前記冷却媒体の流れを遮断し、当該EGRクーラによる前記EGRガスの冷却を制限する。
かかる構成によれば、前記排気ガス再循環の実施状況に応じて、前記冷却媒体の循環状態が適切に制御され得る。
・前記循環装置が、シリンダヘッド供給通路と、EGRクーラ供給通路と、をさらに備えていて、前記EGR冷却制御部が、前記EGRクーラ供給通路に介装された弁機構から構成されていてもよい。
前記シリンダヘッド供給通路は、前記シリンダヘッドへの前記冷却媒体の供給通路を構成するものであって、具体的には、前記冷却媒体送出部と前記シリンダヘッドとを接続するように設けられている。
前記EGRクーラ供給通路は、前記シリンダヘッド供給通路から分岐して前記EGRクーラに前記冷却媒体を供給し得るように構成されている。
すなわち、かかる構成においては、前記EGRクーラに前記冷却媒体を供給するための前記EGRクーラ供給通路が、前記シリンダヘッド供給通路における、前記シリンダヘッドよりも前記冷却媒体の流動方向における手前側から分岐している。
かかる構成においては、前記EGR冷却制御部を構成する前記弁機構が開弁されることによって、前記EGRクーラ供給通路が開通される。すると、前記シリンダヘッド供給通路を流れる前記冷却媒体の一部が、前記シリンダヘッドの手前から分岐されて、前記EGRクーラに流される。これにより、当該冷却媒体と前記EGRガスとの熱交換が生じ、前記EGRガスが冷却される。ここで、例えば、当該EGRガスの温度が低温である場合には、当該EGRガスの過度の冷却によるHCの発生を抑制するために、前記弁機構が閉弁される。これにより、前記EGRクーラにおける前記冷却媒体の流れが遮断され、当該EGRクーラによる前記EGRガスの冷却が制限される。
かかる構成によれば、前記シリンダヘッドにて発生した熱を吸収する前の、(前記ラジエータによって外気との熱交換により冷却された)比較的低温の前記冷却媒体が、前記EGRクーラに供給される。よって、前記EGRクーラが効果的に冷却される。また、前記EGR冷却制御部を構成する前記弁機構の開放・閉鎖状態を制御することで、エンジンの運転状態に応じて、前記EGRクーラにおける冷却状態が容易に制御され得る。
・前記制御部が、以下のように動作するように構成されていてもよい:当該制御部は、前記冷却媒体の温度が第1基準温度以上となった場合に、前記第1制御弁に第1の動作を行わせることで、前記シリンダヘッド内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定する。また、当該制御部は、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度よりも高い第2基準温度以上となった場合に、前記第2制御弁に第2の動作を行わせることで、前記シリンダブロック内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定する。さらに、当該制御部は、DPF再生処理が行われている場合には、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度以上であっても、前記第1制御弁に前記第1の動作を行わせない。ここで、前記DPF再生処理とは、排気中の微粒子を捕集し得るように構成されたパティキュレートフィルタにて捕集された微粒子を酸化することで、当該パティキュレートフィルタを再生するための処理である。
かかる構成において、前記DPF再生処理が行われている場合には、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度以上であっても、前記第1制御弁は前記第1の動作を行わない(開弁しない)。これにより、前記シリンダヘッド内の前記冷却媒体の昇温の抑制動作が行われないように、前記冷却媒体の循環状態が設定される。したがって、前記シリンダヘッドの冷却状態が緩和され、当該シリンダヘッドを通過する排気ガスに対する冷却が抑制される。
かかる構成によれば、暖機運転中であっても、前記DPF再生処理の必要性が生じた場合に、より高温の排気ガスを前記パティキュレートフィルタに送り込むことができる。したがって、DPF再生処理がより効率的に行われ得る。
・前記制御部が、以下のように動作するように構成されていてもよい:当該制御部は、前記DPF再生処理が行われている場合には、当該DPF再生処理が行われていない場合よりも、前記第2基準温度を上昇させる。
かかる構成においては、前記DPF再生処理中に、前記第2基準温度、すなわち、前記シリンダブロック内の前記冷却媒体の昇温を抑制するための前記第2制御弁における前記第2の動作の開始温度が上昇する。これにより、当該循環装置全体に亘って、前記冷却媒体の温度が高めに設定され、当該循環装置全体の温度が昇温する。すなわち、前記DPF再生処理中に前記シリンダヘッドが昇温する。よって、当該シリンダヘッドを通過する排気ガスに対する冷却が抑制され、より高温の排気ガスが前記パティキュレートフィルタに送り込まれる。したがって、DPF再生処理がより効率的に行われ得る。
・前記制御部が、以下のように動作するように構成されていてもよい:当該制御部は、前記DPF再生処理が行われている場合には、前記冷却媒体送出部を停止させる。
かかる構成においては、前記DPF再生処理中に、前記冷却媒体送出部が停止することで、当該循環装置全体の温度が昇温し、前記シリンダヘッドが昇温する。これにより、当該シリンダヘッドを通過する排気ガスに対する冷却が抑制され、より高温の排気ガスが前記パティキュレートフィルタに送り込まれる。したがって、DPF再生処理がより効率的に行われ得る。
・前記循環装置が、高温クーラント収容状態設定部をさらに備えていてもよい。この高温クーラント収容状態設定部は、冷間始動の際に、昇温された前記冷却媒体を前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)内に収容させ得るように構成されている。
ここで、「昇温された」前記冷却媒体とは、通常の冷間始動の際の前記冷却媒体の温度(略外気温程度)よりも高い温度に設定された前記冷却媒体をいうものとする。例えば、前回の前記エンジンの定常運転中(暖機運転終了後)に充分高温になった後に断熱状態で貯留された前記冷却媒体が該当し得る。あるいは、ヒータや潜熱蓄熱装置等の所定の加熱手段によって加熱された前記冷却媒体が該当し得る。
具体的には、例えば、前記高温クーラント収容状態設定部は、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)内に収容された潜熱蓄熱装置から構成され得る。この潜熱蓄熱装置は、潜熱蓄熱材と、蓄熱材容器と、発核装置と、から構成されている。
前記潜熱蓄熱材は、過冷却状態にて潜熱を保持し得るとともに、当該過冷却状態が解除されることで前記潜熱を放出し得る物質である。この潜熱蓄熱材としては、例えば、酢酸ナトリウム3水和物(CH3COONa・3H2O)、シュウ酸、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、硫酸ニッケル、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸亜鉛、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、及びこれらの水和物や、ナフタレン、パルミチン酸、安息香酸、高純度パラフィン等、及びこれらの混合物等が用いられ得る。
前記蓄熱材容器は、前記潜熱蓄熱材を液密的に収容する容器であって、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)内に収容されている。
前記発核装置は、前記潜熱蓄熱材の過冷却状態を解除し得るように構成されている。具体的には、この発核装置は、過冷却状態の前記潜熱蓄熱材に対して、始動時に何らかの刺激を与えることで、当該過冷却状態が解除された微小な固相の核を生成させ得るように構成されている。この微小な固相の核が生成されることで、その周囲に存在する前記潜熱蓄熱材の過冷却状態が順次解除されるようになっている。
あるいは、例えば、前記高温クーラント収容状態設定部は、前記定常運転中の高温の前記冷却媒体を蓄熱状態(断熱状態)で貯留可能な蓄熱タンクと、その蓄熱タンク内に貯留された前記冷却媒体を前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)に供給する(始動時に前記シリンダブロック内に収容されていた前記冷却媒体と前記蓄熱タンク内の前記冷却媒体とを置換する)ように構成された高温クーラント供給部とから構成され得る。この高温クーラント供給部は、前記蓄熱タンクと前記シリンダブロックとを連結する連結管と、その連結管に介装されたクーラント置換ポンプとから構成され得る。なお、前記蓄熱タンク内には、ヒータが備えられ得る。
かかる構成によれば、特に、前記第2制御弁における前記所定の動作(前記第2の動作)が禁止されて、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)が前記冷却媒体の循環経路から孤立させられている状態で、前記シリンダブロック(前記シリンダブロック内冷却媒体通路)内の前記冷却媒体のみを、高温状態に設定することができる。これにより、昇温された前記冷却媒体が前記シリンダヘッド等に流出することが効果的に抑制されつつ、前記シリンダブロックが効率的に昇温される。したがって、暖機運転がより効率的に行われ得る。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
<エンジンの概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係るエンジン100の概略構成図である。本エンジン100は、ディーゼルエンジンであって、エンジンブロック110と、潜熱蓄熱装置120と、吸気系統130と、排気系統140と、コモンレール式燃料噴射装置150と、EGR系統160と、冷却水循環システム170と、制御部190と、を備えている。
<<エンジンブロックの構成>>
エンジンブロック110は、シリンダヘッド111と、シリンダブロック112とからなる。
シリンダヘッド111内には、冷却水の通路であるシリンダヘッド内ウォータージャケット111aが形成されている。このシリンダヘッド内ウォータージャケット111aを冷却水が通過することで、当該冷却水とシリンダヘッド111との熱交換によって当該シリンダヘッド111が冷却され得るようになっている。
また、シリンダヘッド111内には、エンジン100の吸気通路を構成する吸気ポート111bと、エンジン100の排気通路を構成する排気ポート111cとが形成されている。吸気ポート111bは、エンジン100の吸気通路を構成する、吸気系統130における吸気管131と接続されている。排気ポート111cは、エンジン100の排気通路を構成する、排気系統140における排気管141と接続されている。
シリンダブロック112内には、シリンダボア112aが形成されている。このシリンダボア112aには、ピストン113が図中上下方向に往復移動可能に収容されている。このシリンダボア112aを囲むように、シリンダブロック112内には、冷却水の通路であるシリンダブロック内ウォータージャケット112bが形成されている。このシリンダブロック内ウォータージャケット112bを冷却水が通過することで、当該冷却水とシリンダブロック112との熱交換によって当該シリンダブロック112が冷却され得るようになっている。
シリンダヘッド111とシリンダブロック112との接合部には、ブロック間連通路110aが形成されている。このブロック間連通路110aは、シリンダヘッド内ウォータージャケット111aとシリンダブロック内ウォータージャケット112bとを接続するように形成されている。すなわち、ブロック間連通路110aは、シリンダヘッド内ウォータージャケット111aからシリンダブロック内ウォータージャケット112bへ冷却水を流出させ得るように形成されている。
シリンダブロック112には、潜熱蓄熱装置120が備えられている。この潜熱蓄熱装置120は、冷間始動時にシリンダブロック内ウォータージャケット112b内に貯留されている冷却水を急速に昇温させ得るように構成されている。
具体的には、潜熱蓄熱装置120は、潜熱蓄熱材容器121と、発核装置122とから構成されている。潜熱蓄熱材容器121は、過冷却状態にて潜熱を保持し得るとともに、当該過冷却状態が解除されることで前記潜熱を放出し得る物質である潜熱蓄熱材を、液密的に収容し得るように構成されている。発核装置122は、過冷却状態の前記潜熱蓄熱材に対して何らかの刺激を与えて、当該過冷却状態が解除された微小な固相の核を生成させることで、前記潜熱蓄熱材の過冷却状態を解除し得るように構成されている。この潜熱蓄熱材容器121及び発核装置122の詳細な構成については後述する。
<<吸気系統の構成>>
吸気ポート111bよりも、吸入空気の流動方向における上流側の、吸気管131には、各気筒間における吸気干渉を抑制し、かつ吸気の脈動を抑制し得るように所定の体積を有するサージタンク132が介装されている。サージタンク132のさらに上流側には、スロットルバルブ133が介装されている。スロットルバルブ133は、DCモータからなるスロットルバルブアクチュエータ133aによって開度が変更され得るように構成されている。このスロットルバルブ133の開度は、スロットルポジションセンサ133bによって検出されるようになっている。スロットルバルブ133のさらに上流側には、吸気温度センサ134が介装されている。
<<排気系統の構成>>
吸気管131及び排気管141は、ターボチャージャー142と接続されている。このターボチャージャー142よりも、排気ガスの流動方向における下流側の排気管141には、触媒装置143が介装されている。
触媒装置143には、排気中の微粒子(パティキュレート)を捕集するパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)として機能し得るとともに、NOxとを同時に処理し得る触媒としても機能し得るDPF触媒(DPNR触媒:DPNRは本出願人が権利者である登録商標であって、Diesel Particulate−NOx Reduction system の略でもある。)143aが収容されている。すなわち、このDPF触媒143aは、排気ガスの空燃比がリーンである場合、NOxを硝酸塩に変化させることで吸蔵し、このとき放出される活性酸素及び排気ガス中の酸素によってパティキュレートを酸化するように構成されている。また、DPF触媒143aは、排気ガスの空燃比がリッチである場合、吸蔵されたNOxがNOとしてリリースされ、このNOがHC及びCOによって還元されることで、N2と活性酸素とが発生し、このとき発生された活性酸素によってパティキュレートを酸化するように構成されている。
触媒装置143には、DPF触媒143aの床温を検知するための触媒床温センサ143bが設けられている。
触媒装置143よりも、排気ガスの流動方向における下流側の排気管141には、当該触媒装置143を経た排気ガスの酸素濃度を検知することで当該排気ガスの空燃比を検知し得るように構成された空燃比センサ144が介装されている。この空燃比センサ144としては、限界電流式又は起電力式(濃淡電池式)の酸素濃度センサが用いられ得る。
<<コモンレール式燃料噴射装置の構成>>
コモンレール式燃料噴射装置150は、燃料タンク151と、燃料吸入管152と、燃料供給ポンプ153と、コモンレール154と、燃料圧センサ155と、燃料供給管156と、燃焼室インジェクター157と、燃料供給分岐管158と、排気ポートインジェクター159とを備えている。
燃料タンク151には、燃料吸入管152の一端が挿入されている。この燃料吸入管152には、燃料供給ポンプ153が介装されている。この燃料供給ポンプ153は、燃料吸入管152の他端と接続されたコモンレール154に向けて燃料を高圧で供給(送出)し得るように構成されている。
コモンレール154は、その内部に容積一定の蓄圧室を有していて、燃料供給ポンプ153によって高圧状態で供給された燃料を当該蓄圧室内にて蓄え得るように構成されている。このコモンレール154には、蓄圧室内の燃料の圧力を検知するための燃料圧センサ155が装着されている。
コモンレール154からシリンダヘッド111に向かって、燃料供給管156が延びるように設けられている。この燃料供給管156の先端には、シリンダヘッド111内に収容された燃焼室インジェクター157が接続されている。この燃焼室インジェクター157は、シリンダヘッド111とシリンダボア112aとピストン113の頂面とによって囲まれた空間である燃焼室内に燃料を噴射し得るように配置されている。また、燃料供給管156から分岐するように、燃料供給分岐管158が設けられている。この燃料供給分岐管158の先端には、排気ポートインジェクター159が接続されている。この排気ポートインジェクター159は、排気管141に装着されていて、排気ポート111cを介して燃焼室から排出された排気ガス中に燃料を噴射し得るように配置されている。
このコモンレール式燃料噴射装置150は、燃料供給ポンプ153で昇圧された燃料を、コモンレール154内に蓄積して均圧化させた後に、各気筒における燃焼室インジェクター157に供給することで、精度の高い燃料噴射が行われ得るように構成されている。
<<EGR系統の構成>>
EGR系統160は、EGR通路161と、EGRクーラ162と、EGR通路開閉制御弁163とを備えている。
EGR通路161は、排気管141とサージタンク132とを接続するガス通路として設けられている。このEGR通路161は、排気ポート111cを介して燃焼室から排出された排気ガスの一部を、サージタンク132を介して吸気管131に導入し得るように構成されている。
EGRクーラ162は、EGR通路161に介装されていて、EGR通路161を通過するEGR(排気ガス再循環:exhaust gas recirculation)ガスを冷却し得るように構成されている。
EGR通路161には、EGR通路開閉制御弁163が介装されている。このEGR通路開閉制御弁163は、電磁弁機構から構成されていて、当該EGR通路開閉制御弁163の開閉によって、EGRの実施の有無が制御され得るようになっている。
<<冷却水循環システムの構成>>
本実施形態の冷却水循環システム170は、シリンダヘッド111とシリンダブロック112とを備えたエンジン100の冷却水を循環し得るように構成されている。具体的には、冷却水循環システム170は、冷却水送出ポンプ171と、ラジエータ172と、を備えている。また、冷却水循環システム170は、冷却水送出ポンプ171及びラジエータ172と、シリンダヘッド111、シリンダブロック112、及びEGRクーラ162等の冷却対象とを接続する冷却水流路を構成する各種の部材を備えている。以下、本実施形態の冷却水循環システム170の詳細な構成について説明する。
シリンダブロック112の側方かつ下方における外壁部には、当該冷却水循環システム170内における冷却水の循環の流れを生じさせるための冷却水送出ポンプ171が装着されている。この冷却水送出ポンプ171は、単位時間あたりの流量が可変な電動ポンプから構成されている。ラジエータ172は、シリンダヘッド111及びシリンダブロック112を経た冷却水を外気との熱交換によって冷却し得るように構成されている。
冷却水送出ポンプ171の冷却水送出側は、ポンプ送出管173aを介して、シリンダヘッド111に形成されたシリンダヘッド内ウォータージャケット111aと接続されている。すなわち、冷却水送出ポンプ171は、ポンプ送出管173aを介して、シリンダヘッド内ウォータージャケット111a、及び当該シリンダヘッド内ウォータージャケット111aとブロック間連通路110aを介して接続されたシリンダブロック内ウォータージャケット112bに向けて、冷却水を送出(供給)し得るように構成されている。また、冷却水送出ポンプ171の冷却水吸入側には、ポンプ吸入管173bが接続されている。
シリンダヘッド内ウォータージャケット111aには、シリンダヘッド排出管174が接続されている。このシリンダヘッド排出管174は、シリンダヘッド111(シリンダヘッド内ウォータージャケット111a)から排出されてラジエータ172に向かう冷却水の通路を構成する部材である。また、シリンダブロック内ウォータージャケット112bには、シリンダブロック排出管175が接続されている。このシリンダブロック排出管175は、シリンダブロック112(シリンダブロック内ウォータージャケット112b)から排出されてラジエータ172に向かう冷却水の通路を構成する部材である。
ラジエータ172の冷却水流入側には、ラジエータ流入管176aが接続されている。このラジエータ流入管176aの、冷却水の流動方向における上流側の端部は、シリンダヘッド排出管174及びシリンダブロック排出管175と接続されている。このラジエータ流入管176aは、シリンダヘッド内ウォータージャケット111a及びシリンダブロック内ウォータージャケット112bを経た冷却水をラジエータ172に流入させ得るように構成されている。
ラジエータ172の冷却水排出側には、ラジエータ排出管176bが接続されている。このラジエータ排出管176bの、冷却水の流動方向における下流側の端部は、ポンプ吸入管173bと接続されている。すなわち、このラジエータ排出管176bは、ラジエータ172と冷却水送出ポンプ171とを接続するように設けられていて、ラジエータ172によって冷却されて当該ラジエータ172から排出された冷却水を冷却水送出ポンプ171に送り得るように構成されている。
シリンダヘッド排出管174とラジエータ流入管176aとの接続部よりも、冷却水の流動方向における上流側には、バイパス管177の一端部が接続されている。バイパス管177の他端部は、ポンプ吸入管173bと接続されている。すなわち、バイパス管177は、ラジエータ172をバイパスするように、シリンダヘッド排出管174とポンプ吸入管173bとを接続する部材である。
ポンプ送出管173から分岐するように、EGRクーラ供給管178aが設けられている。このEGRクーラ供給管178aは、EGRクーラ162の冷却水流入側と接続されていて、EGRクーラ162を冷却するための冷却水を当該EGRクーラ162に供給し得るように構成されている。EGRクーラ162の冷却水排出側には、EGRクーラ排出管178bの一端部が接続されている。このEGRクーラ排出管178bの他端部は、ポンプ吸入管173bにおける、ラジエータ排出管176b及びバイパス管177との合流位置よりも下流側の部分と接続されている。
ポンプ吸入管173bにおける、ラジエータ排出管176b及びバイパス管177との合流位置には、第1制御弁179aが介装されている。第1制御弁179aは、電磁弁からなり、バイパス管177及びラジエータ排出管176bと冷却水送出ポンプ171との連通状態を制御し得るように構成されている。すなわち、第1制御弁179aは、冷却水送出ポンプ171の冷却水吸入側と、ラジエータ172又は当該ラジエータ172をバイパスするバイパス管177との連通状態を選択的に設定するように構成されている。
具体的には、本実施形態においては、第1制御弁179aは、閉弁することで、ラジエータ172(ラジエータ排出管176b)と冷却水送出ポンプ171との連通を遮断し、かつバイパス管177と冷却水送出ポンプ171とを連通させるように構成されている。また、この第1制御弁179aは、開弁することで、ラジエータ172(ラジエータ排出管176b)と冷却水送出ポンプ171とを連通させ、かつバイパス管177と冷却水送出ポンプ171との連通を遮断するように構成されている。
シリンダヘッド排出管174及びシリンダブロック排出管175とラジエータ流入管176aとの合流位置には、第2制御弁179bが介装されている。この第2制御弁179bは、シリンダブロック排出管175とラジエータ流入管176aとの連通状態を制御し得るように構成されている。すなわち、本実施形態においては、第2制御弁179bは、開弁することで、シリンダブロック112(シリンダブロック排出管175)とラジエータ172(ラジエータ流入管176a)とを連通させ、閉弁することで、シリンダブロック112とラジエータ172との連通を遮断するように構成されている。なお、本実施形態においては、シリンダヘッド排出管174とラジエータ172(ラジエータ流入管176a)とは、第2制御弁179bの動作状態にかかわらず、常時連通するようになっている。
EGRクーラ供給管178aには、EGR冷却制御弁179cが介装されている。このEGR冷却制御弁179cは、電磁弁からなり、EGRクーラ162への冷却水の供給状態を制御し得るように構成されている。
冷却水循環システム170には、冷却水温センサ181が介装されている。この冷却水温センサ181は、シリンダヘッド111(シリンダヘッド内ウォータージャケット111a)を経た冷却水の温度に応じた出力信号を発生するように構成されている。
<<制御部の構成>>
制御部190は、第1制御弁179a、第2制御弁179b、EGR冷却制御弁179c等の動作を制御し得るように構成されている。具体的には、制御部190は、CPU191と、ROM192と、RAM193と、バックアップRAM194と、インターフェース195とを備えている。これらは、互いにバス196で接続されている。
ROM192には、CPU191が実行するルーチン(プログラム)、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、及びパラメータ等が予め格納されている。RAM193及びバックアップRAM194は、CPU191がルーチンを実行する際に、必要に応じてデータを一時的に格納し得るように構成されている。バックアップRAM194は、電源が投入された状態でデータが格納されるとともに、この格納されたデータが電源遮断後も保持され得るように構成されている。
インターフェース195は、発核装置122、スロットルバルブアクチュエータ133a、スロットルポジションセンサ133b、吸気温度センサ134、触媒床温センサ143b、空燃比センサ144、燃料供給ポンプ153、燃料圧センサ155、燃焼室インジェクター157、排気ポートインジェクター159、EGR通路開閉制御弁163、冷却水送出ポンプ171、第1制御弁179a、第2制御弁179b、EGR冷却制御弁179c、冷却水温センサ181等と電気的に接続されている。
上述の通りの構成を有する制御部190は、吸気温度センサ134、触媒床温センサ143b、スロットルポジションセンサ133b、及び冷却水温センサ181等の各種センサからの信号を、インターフェース195を介して受け取り、当該信号に応じたCPU191の演算結果に基づいて、第1制御弁179a、第2制御弁179b、及びEGR冷却制御弁179c等の各種アクチュエータを作動させるための駆動信号を当該各種アクチュエータに向けて送出するように構成されている。
具体的には、制御部190は、冷却水温が所定の第1基準温度(70℃)以上となった場合に、第1制御弁179aを開弁させることで、ラジエータ172(ラジエータ排出管176b)と冷却水送出ポンプ171とを連通させ、かつバイパス管177と冷却水送出ポンプ171との連通を遮断するように構成されている。また、制御部190は、冷却水温が所定の第2基準温度(80℃)以上となった場合に、第2制御弁179bを開弁させることで、シリンダブロック112(シリンダブロック排出管175)とラジエータ172(ラジエータ流入管176a)とを連通させるように構成されている。さらに、制御部190は、エンジン100の運転状態に応じて、冷却水温が前記第2基準温度より低温であっても、第2制御弁179bを開弁させるように構成されている。
また、制御部190は、エンジン100の運転状態に応じて、EGR冷却制御弁179cの開閉状態を制御することで、EGRクーラ162への冷却水の供給を許可したり遮断したりし得るように構成されている。例えば、暖機運転中にEGR冷却制御弁179cを閉弁し、暖機運転の終了後にEGR冷却制御弁179cを開弁するように、当該制御部190が構成されている。また、暖機運転中であっても、エンジン負荷が高い場合等、必要に応じてEGR冷却制御弁179cを開弁するように、当該制御部190が構成されている。
<潜熱蓄熱装置の構成>
図2は、図1に示されている潜熱蓄熱装置120に備えられた、潜熱蓄熱材容器121の具体的な構成を説明するための斜視図である。また、図3は、図1に示されている潜熱蓄熱装置120に備えられた、発核装置122の具体的な構成を説明するための側断面図である。なお、図3(A)には、発核装置122の非作動状態が示されていて、図3(B)には、発核装置122の作動状態が示されているものとする。
<<潜熱蓄熱材容器の構成>>
図2を参照すると、潜熱蓄熱材容器121は、アルミニウム製の細い棒状部材からなる骨格121aと、その骨格121aに支持されたバッグ121bと、そのバッグ121bの上方及び下方の端から延びるように設けられた上下スペーサー121cと、バッグ121bの外側面から外側に延びるように設けられた側方スペーサー121dとから構成されている。
骨格121aは、第1骨格121a1と、第2骨格121a2と、第3骨格121a3とから構成されている。第1骨格121a1は、平面視にて略瓢箪形状(同一径の複数の円を互いに連結させつつ所定方向に配列した形状)に形成されている。第2骨格121a2は、第1骨格121a1の内側に配置されていて、当該第1骨格121a1と同様の形状に形成されている。一対の第1骨格121a1及び第2骨格121a2は、同一平面内に位置するように配置されていて、両者の間隔が略等しくなるように形成されている。第3骨格121a3は、真っ直ぐな棒状に形成されている。そして、複数対の第1骨格121a1及び第2骨格121a2を上下方向に配列し、すべての第1骨格121a1を上下方向に複数の第3骨格121a3で接続し、すべての第2骨格121a2を上下方向に複数の第3骨格121a3で接続することにより、骨格121aが形成されている。
バッグ121b内には、潜熱蓄熱材が収容されている。本実施形態における潜熱蓄熱材は、酢酸ナトリウム3水和物(CH3COONa・3H2O:融点58℃)からなる。この潜熱蓄熱材は、暖機運転終了時点の冷却水温(例えば80℃程度)よりも低い融点を有する物質である。また、この潜熱蓄熱材は、当該融点を超える温度に加熱されることで液相(ゲル相)となった後、融点以下の温度(マイナス20℃〜マイナス30℃程度まで)に冷却されても固相に相変化を起こさず潜熱を保持したまま液相(ゲル相)の状態を保つ特性(すなわち過冷却性)を有し、融点以下の温度にて外部からの刺激により過冷却状態が解除されることで潜熱を放出し得る物質である。
バッグ121bは、潜熱蓄熱材の濡れ性が悪いフッ素系の合成樹脂から構成されている。このバッグ121bを構成する合成樹脂の厚さは、可撓性を示す30〜40μm程度に形成されている。かかる構成のバッグ121bは、骨格121aの内側の空間内にて、当該骨格121aによって溶着等により支持されている。また、バッグ121bの側面には、外側に向けて略水平に突出するように、突出部121b1が形成されている。この突出部121b1は、後述する発核装置122と接続されている。
上下スペーサー121cは、バッグ121bの上端面及び下端面に溶着されている。側方スペーサー121dは、バッグ121bの側面に溶着されている。これらの上下スペーサー121c及び側方スペーサー121dによって、図1に示されているように、潜熱蓄熱材容器121の外壁面(外側面及び底面)とシリンダブロック内ウォータージャケット112bの内壁面(内側面及び底面)との間に冷却水が通過可能な間隙が形成されるようになっている。
<<発核装置の構成>>
図3を参照すると、発核装置122は、潜熱蓄熱材LMに対して機械的な衝撃を与えることによって、当該潜熱蓄熱材LMの微小領域にて過冷却状態を解除して、微小な固相の核を生成させる(発核させる)ことで、当該潜熱蓄熱材LMから潜熱を取り出し得るように、以下の通りに構成されている。
本実施形態における発核装置122は、シリンダブロック112の側面に設けられていて、上述の突出部121b1と接続されている。この発核装置122における発核動作を行う部分は、シリンダブロック112の側面に着接された発核装置カバー122aによって覆われている。
突出部121b1の先端部には、厚さが数mm程度の平板状の封止部121b2が設けられている。この封止部121b2には、略円筒形状の貫通孔121b3が形成されている。この貫通孔121b3を貫通するように、バネ鋼からなる発核針122bが配置されている。
発核針122bは、略円錐形状に形成された先端部122b1を除いて、一定の太さを有する略円柱形状に形成されている。この発核針122bは、図3(B)に示されているように、突出部121b1内の潜熱蓄熱材LM内に挿入されて当該潜熱蓄熱材LMと接触することで、当該接触した過冷却状態の潜熱蓄熱材LMを発核させ得るように構成されている。
封止部121b2における、貫通孔121b3の円筒面に面するように、Oリング溝121b4が形成されている。このOリング溝121b4には、Oリング122cが収容されている。Oリング122cには、発核針122bが常時挿通されている。このOリング122cは、発核針122bの側面と液密的に接触しつつ、図3(A)及び図3(B)に示されているように、発核針122bと図中左右方向に相対移動し得るように構成されている。すなわち、発核針122bが、図3(a)に示されている第1の位置と、図3(b)に示されている第2の位置との間で移動する際に、当該発核針122bの側面とOリング122cとが常時液密的に接触し得るようになっている。
発核針122bは、平板状の支持板122dによって支持されている。具体的には、発核針122bにおける先端部122b1と反対側の基端部122b2が、支持板122dに固着されている。この支持板122dは、1.5mm程度の厚さの鋼板からなり、図中上下方向に撓まないように(実質的に剛体となるように)構成されている。また、支持板122dは、封止部121b2と対向するように、当該封止部121b2と平行に配置されている。
封止部121b2と支持板122dとの間には、コイルスプリング122eが、発核針122bの周囲を囲むように配置されている。このコイルスプリング122eは、発核針122bにおける先端部122b1側から基端部122b2側に向かって支持板122dを弾性的に付勢するように構成されている。
突出部121b1、封止部121b2、発核針122b、支持板122d、及びコイルスプリング122eは、合成樹脂製の薄板(フィルム)からなるカバー部材122fによって覆われている。このカバー部材122fは、伸縮部122f1を備えている。この伸縮部122f1は、折り目を有するベローズ(蛇腹)状ないしアコーディオン状に形成されていて、図3(A)及び図3(B)に示されているように、当該折り目にしたがって図中左右方向(コイルスプリング122eによる支持板122d及び発核針122bの付勢方向)に沿って伸縮自在に構成されている。
コイルスプリング122eによる付勢方向先には、ソレノイド122gが配置されている。このソレノイド122gは、発核装置カバー122aによって支持されている。ソレノイド122gは、通電されることで、図3(B)に示されているように可動鉄芯シャフト122g1が突出し得るように構成されている。支持板122dがコイルスプリング122eによって図中右方向に付勢されることで、可動鉄芯シャフト122g1がカバー部材122fを挟んで支持板122dに常時当接するように、ソレノイド122gが配置されている。
<実施形態の冷却水循環システムの動作>
次に、上述のような、ブロック間連通路110a、シリンダヘッド内ウォータージャケット111a、及びシリンダブロック内ウォータージャケット112bを備えたエンジンブロック110と、冷却水循環システム170と、制御部190とを備えた、本実施形態の循環装置の動作について説明する。
図4ないし図6は、本実施形態の循環装置に係るエンジンブロック110、EGRクーラ162、及び冷却水循環システム170における、冷却水の流動状態を示すための概略図である。
(A)まず、暖機運転中であって、冷却水温が前記第1基準温度よりも低い場合、第1制御弁179a及び第2制御弁179bが閉弁される。これにより、シリンダヘッド排出管174からバイパス管177を介して(ラジエータ172をバイパスして)、冷却水送出ポンプ171に達するバイパス流路が形成される。また、シリンダブロック排出管175とラジエータ流入管176aとの連通が遮断される。これにより、図4において矢印で示されているような、冷却水の流れが形成される。
すなわち、冷却水が、冷却水送出ポンプ171からポンプ送出管173aに向けて送出される。このポンプ送出管173aに向けて送出された冷却水は、シリンダヘッド111(図2におけるシリンダヘッド内ウォータージャケット111a)に流入する。シリンダヘッド111に流入した冷却水は、当該シリンダヘッド111を冷却した後、シリンダヘッド排出管174に排出される。
このとき、第2制御弁179bが閉弁しているので、バイパス管177と冷却水送出ポンプ171とが連通する一方、ラジエータ排出管176bと冷却水送出ポンプ171との連通が遮断されている。よって、シリンダヘッド111からシリンダヘッド排出管174に排出された冷却水は、ラジエータ流入管176a、ラジエータ172、及びラジエータ排出管176bを通る流路ではなく、バイパス管177を通る流路を介して、冷却水送出ポンプ171に還流する。
また、第2制御弁179bが閉弁していることにより、シリンダブロック排出管175における冷却水の流れ、すなわち、シリンダブロック112から排出される冷却水の流れが、遮断されている。よって、当該シリンダブロック112内(図1におけるシリンダブロック内ウォータージャケット112b内)には、冷却水が滞留している。これにより、シリンダブロック112における速やかな昇温が達成される。すなわち、速やかな暖機運転の進行が達成される。よって、当該シリンダブロック112におけるフリクションが早期に低減される。
ここで、図1を参照すると、冷間始動の際の始動直後において、発核装置122が作動することで、潜熱蓄熱材容器121に収容されている潜熱蓄熱材から潜熱が放出される。この潜熱は、シリンダブロック112(シリンダブロック内ウォータージャケット112b)内に滞留している冷却水に伝熱される。これにより、当該滞留している冷却水が急速に昇温される。この昇温された冷却水は、当該シリンダブロック112(シリンダブロック内ウォータージャケット112b)からほとんど流出せずに、当該シリンダブロック112内に引き続き滞留している。よって、シリンダブロック112の暖機がより効率的に行われ、シリンダボア112aとピストン113との摺動部等におけるフリクションロスが減少し、燃費が向上する。
この発核装置122の作動(発核動作)は、以下の通り行われる。CPU191により、発核装置122の動作指令信号が出力されると、ソレノイド122g(図3参照)が通電される。これにより、図3(B)に示されているように、ソレノイド122gにおける可動鉄芯シャフト122g1が突出する。これにより、発核針122bが、Oリング122cと摺動しつつ、潜熱蓄熱材LM内に挿入される。このOリング122cと摺動した発核針122bの表面は、潜熱蓄熱材LMによる濡れが生じていない新鮮なバネ鋼の表面である。この新鮮面が、過冷却状態の潜熱蓄熱材LMと接触することで、当該新鮮面と新たに接触した潜熱蓄熱材LMの微小部分にて、過冷却状態が解除され、微小な固相の核が生成される。この微小な固相の核が生成されることで、その周囲の潜熱蓄熱材LMの過冷却状態が、連鎖反応的に順次解除される。このようにして、潜熱蓄熱材LMの全体に亘って過冷却状態の解除がなされ、当該潜熱蓄熱材LMから潜熱が放出される。
上述の発核動作が終了すると、ソレノイド122gに対する通電がすみやかに終了され、ソレノイド122gにおける可動鉄芯シャフト122g1の突出が解除される。これにより、図3(A)に示されているように、コイルスプリング122eの付勢によって、発核針122bが退避する。
再び図4を参照すると、当該冷却水温においては、通常は、EGR冷却制御弁179cは閉弁されている。よって、この場合、EGRクーラ162への冷却水の供給は停止される。もっとも、エンジン負荷が高い場合等、必要に応じて、EGR冷却制御弁179cが開放されることで、EGRクーラ162とシリンダヘッド111との間の冷却水の交流が行われる(図中破線で描かれた矢印参照)。
(B)次に、冷却水温が前記第1基準温度以上であって、前記第2基準温度よりも低い場合、第1制御弁179aのみが開弁される。これにより、バイパス管177と冷却水送出ポンプ171とを連通させるバイパス流路が遮断される。これにより、図5において矢印で示されているような、冷却水の流れが形成される。
すなわち、シリンダヘッド111からシリンダヘッド排出管174に排出された冷却水は、ラジエータ流入管176a、ラジエータ172、及びラジエータ排出管176bを通る流路を介して、冷却水送出ポンプ171に還流する。これにより、ラジエータ172で外気との熱交換によって冷却された冷却水が、冷却水送出ポンプ171に供給される。
ここで、上述の(A)の場合と同様に、当該冷却水温においても暖機運転中であるので、通常は、EGR冷却制御弁179cは閉鎖され、必要に応じて、EGR冷却制御弁179cが開放される(図中破線で描かれた矢印参照)。
(C)次に、冷却水温が前記第2基準温度以上である場合、第2制御弁179bも開弁する(暖機運転終了)。これにより、シリンダブロック排出管175とラジエータ流入管176aとが連通され、図6において矢印で示されているような、冷却水の流れが形成される。
すなわち、冷却水送出ポンプ171からポンプ送出管173aを介してシリンダヘッド111に流入した冷却水は、当該シリンダヘッド111を冷却した後、その一部がブロック間連通路110a(図1参照)を介して、シリンダブロック112に流入する。シリンダヘッド111に流入した冷却水のうちの、シリンダブロック112に流入した残りの部分は、シリンダヘッド排出管174に排出され、ラジエータ172で冷却された後に冷却水送出ポンプ171に還流する。
また、シリンダブロック112に流入した冷却水は、当該シリンダブロック112を冷却した後、シリンダブロック排出管175に排出され、ラジエータ172で冷却された後に冷却水送出ポンプ171に還流する。
ここで、当該冷却水温においては、EGR冷却制御弁179cが開放される。よって、この場合、EGRクーラ162への冷却水の供給が行われる。これにより、EGRクーラ162が冷却される。
(D)なお、上述の(A)及び(B)の条件下であっても、エンジン負荷が急激に高くなった場合、上述の(C)と同様に、第1制御弁179a及び第2制御弁179bが開弁され、シリンダヘッド111及びシリンダブロック112内の冷却水がラジエータ172に導入される(図6参照)。
(E)また、上述の(B)の条件下であっても、冷間始動時(特に始動時の外気温が極低温である場合)においては、冷却水温が前記第2基準温度に達するまで、上述の(A)と同様に、第1制御弁179a及び第2制御弁179bを閉弁させる(図4参照)。これにより、暖機がより促進される。
(F)さらに、上述の(C)の条件下、すなわち、暖機運転終了後であっても、エンジン100においてDPF再生処理が行われる場合、第1制御弁179aが閉弁される。この場合、上述の(A)の場合と同様に、シリンダヘッド111を経た冷却水が、ラジエータ172によって冷却されることなく、冷却水送出ポンプ171に還流する。これにより、シリンダヘッド111が昇温され、以て排気ガスの温度が上昇し、DPF触媒143aの再生処理が効率的に行われる。
なお、この場合、EGR冷却制御弁179cが開弁されていると、EGRクーラ162への冷却水の導入が継続される。この場合、EGR通路161に導入された、昇温したEGRガスと、EGRクーラ162に導入された冷却水との熱交換が生じる。これにより、NOx低減効果が充分奏され得る程度に、EGRガスが冷却される。また、EGRクーラ162における、EGRガスから冷却水への伝熱によって、当該冷却水がさらに昇温することで、シリンダヘッド111の昇温が促進される。したがって、NOx低減のための排気ガス再循環(EGR)を不都合なく実施しつつ、DPF触媒143aの再生処理(DPF再生処理)を効率的に行うことができる。
<<制御部による制御の具体例>>
次に、図1に示されている制御部190にて実行される処理の具体例について、図1に示された各部材の符号を参照しつつ、図7ないし図9のフローチャートを用いて説明する。
図7及び図9は、第1制御弁179a及び第2制御弁179bの制御ルーチンである。本実施形態においては、所定時間毎に、エンジン100の運転状態に応じて、図7ないし図9の制御ルーチンのうちのいずれかが、選択的に起動・実行される。
図7における通常運転時の弁制御ルーチン700が起動されると、ステップ705にて、今回のルーチン起動がエンジン始動後の初回であるか否かが判定される。今回のルーチン起動がエンジン始動後の初回である場合(ステップ705=Yes)、ステップ710にて、冷却水温センサ181の出力に基づき、初期冷却水温Tw0が取得される。一旦初期冷却水温Tw0が取得された後は、ステップ710はスキップされる(ステップ705=No)。
続くステップ715において、冷却水温センサ181の出力に基づき、現在の冷却水温Twが取得される。
続くステップ720においては、初期冷却水温Tw0と所定温度TLとの大小関係が判定されることで、今回の始動が冷間始動であるか否かが判定される。
今回の始動が冷間始動でなく、通常の始動条件である場合(Tw0≧TL、すなわちステップ720=Yes)、ステップ725にて、現在の冷却水温Twが第1基準温度T1以上であるか否かが判定される。現在の冷却水温Twが第1基準温度T1以上である場合(ステップ725=Yes)、ステップ730にて第1制御弁179aが開弁され、処理がステップ735に進む。現在の冷却水温Twが第1基準温度T1より低温である場合(ステップ725=No)、ステップ730以下がスキップされ、処理がステップ795に進んで本ルーチンが一旦終了される。ステップ735においては、現在の冷却水温Twが第2基準温度T2以上であるか否かが判定される。現在の冷却水温Twが第2基準温度T2以上である場合(ステップ735=Yes)、ステップ740にて第2制御弁179bが開弁され、その後、ステップ795にて、本ルーチンが一旦終了される。現在の冷却水温Twが第2基準温度T2より低温である場合(ステップ735=No)、ステップ740がスキップされ、処理がステップ795に進んで本ルーチンが一旦終了される。
今回の始動が冷間始動である場合(Tw0<TL、すなわちステップ720=No)、処理がステップ745に進んで、現在の冷却水温Twが第2基準温度T2以上であるか否かが判定される。現在の冷却水温Twが第2基準温度T2以上である場合(ステップ745=Yes)、ステップ750にて第1制御弁179a及び第2制御弁179bが開弁され、その後、ステップ795にて、本ルーチンが一旦終了される。現在の冷却水温Twが第2基準温度T2より低温である場合(ステップ745=No)、ステップ750がスキップされ、処理がステップ795に進んで本ルーチンが一旦終了される。
高負荷運転時においては、図8における高負荷時の弁制御ルーチン800が起動される。この場合、ステップ810にて、第1制御弁179a及び第2制御弁179bが開弁され、その後、ステップ895にて、本ルーチンが一旦終了される。
DPF再生処理時においては、図9における触媒再生時の弁制御ルーチン900が起動される。まず、ステップ910にて、暖機運転が終了したか(現在の冷却水温Twが第2基準温度T2以上であるか)否かが判定される。暖機運転終了後である場合(ステップ910=Yes)、処理がステップ920以降に進む。暖機運転中である場合(ステップ910=No)、ステップ920以降の処理がスキップされ、処理がステップ995に進んで、本ルーチンが一旦終了される。
ステップ920においては、高負荷運転から所定時間経過したか否かが判定される。高負荷運転から所定時間経過した場合(ステップ920=Yes)、ステップ930にて、現在の冷却水温Twが、前記第2基準温度T2よりも高温な第3基準温度T3(例えば95℃)以上であるか否かが判定される。現在の冷却水温Twが前記第3基準温度T3以上である場合(ステップ930=Yes)、ステップ940にて第1制御弁179aが閉弁され、処理がステップ995に進んで本ルーチンが一旦終了される。
高負荷運転から所定時間経過していない場合(ステップ920=No)、あるいは、現在の冷却水温Twが前記第3基準温度T3よりも低温である場合(ステップ930=No)、処理がステップ950に進んで、第1制御弁179aが開弁され、処理がステップ995に進んで本ルーチンが一旦終了される。
<実施形態の構成による効果>
以下、本実施形態の構成による作用・効果を、図面を参照しつつ説明する。
図1を参照すると、本実施形態の構成によれば、エンジン100の運転状態に応じて、制御部190によって第1制御弁179a、第2制御弁179b、及びEGR冷却制御弁179cの動作を制御することで、シリンダヘッド111、シリンダブロック112、及びEGRクーラ162の冷却状態を、当該運転状態に適した状態に制御することができる。
また、EGRクーラ供給管178aが、シリンダヘッド111の手前で分岐しているので、ラジエータ172によって冷却された後の比較的低温の冷却水がEGRクーラ162に供給され得る。よって、EGRガスの冷却が効果的に行われ得る。
<変形例の示唆>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施形態を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において種々の変形を施すことができることは当然である。
以下、先願主義の下で本願の出願の際に追記し得る程度で、変形例について幾つか例示するが、変形例とてこれらに限定されるものではないことはいうまでもない。本願発明を、上述の実施形態・実施例、及び下記変形例の記載に基づき限定解釈することは、先願主義の下で出願を急ぐ出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し、許されない。
また、技術的に矛盾しない範囲において、下記の各変形例のうちの複数のものが適宜組み合わされ得ることは、言うまでもない。
(i)本発明の構成は、ガソリンエンジン等、ディーゼルエンジン以外のエンジンに対しても適用可能である。また、エンジンの用途も、自動車に限定されない。例えば、本発明は、発電機用のエンジンにも適用され得る。
(ii)図1を参照すると、第1制御弁179aに代えて、ラジエータ排出管176bに介装されていてラジエータ172と冷却水送出ポンプ171との連通状態を制御する弁と、バイパス管177に介装されていて当該バイパス管177と冷却水送出ポンプ171との連通状態を制御する弁と、の2つの弁が用いられていてもよい。
(iii)第2制御弁179bは、シリンダブロック排出管175に介装されていてもよい。
(iv)第2制御弁179bは、前記第1基準温度以上にてシリンダヘッド排出管174とラジエータ流入管176aとを連通させ、前記第1基準温度よりも低温にてシリンダヘッド排出管174とラジエータ流入管176aとの連通を遮断するように構成されていてもよい。
(v)第1制御弁179a及び第2制御弁179bとしては、電磁弁以外に、いわゆる電子サーモスタット弁が用いられ得る。この電子サーモスタット弁は、公知のサーモスタット弁とヒータとを組み合わせたものである。かかる電子サーモスタット弁は、ヒータに電流を流して当該ヒータを発熱させることで、当該ヒータからの熱によってサーモスタット弁を強制的に開弁させ得るように構成されている。
(vi)冷却水送出ポンプ171として、エンジン100のサイクル運動によって発生する回転駆動力によって駆動されるように構成された、メカニカルポンプが用いられてもよい。
(vii)冷却水送出ポンプ171として、送出流量が可変な、いわゆる可変式ウォーターポンプから構成されていてもよい。かかる構成によれば、例えば、運転状態に応じて送出流量を上げることで、シリンダヘッド111やEGRクーラ162の冷却性を向上させることが可能になる。
(viii)図1を参照すると、運転状態に応じて、冷却水送出ポンプ171の駆動状態を変化させてもよい。特に、DPF触媒143aの再生処理(DPF再生処理)の際に、制御部190の制御下で冷却水送出ポンプ171を停止させてもよい、これにより、排気ガスの昇温が効果的に行われ、DPF再生処理が効率的に行われる。
図10は、DPF再生処理時に、冷却水送出ポンプ171の駆動状態を制御するルーチンの例を示すフローチャートである。DPF再生処理時に、ルーチン1000が起動されると、まず、ステップ1010にて、暖機運転が終了したか(現在の冷却水温Twが第2基準温度T2以上であるか)否かが判定される。暖機運転終了後である場合(ステップ1010=Yes)、処理がステップ1020以降に進む。暖機運転中である場合(ステップ1010=No)、ステップ1020以降の処理がスキップされ、処理がステップ1095に進んで、本ルーチンが一旦終了される。
ステップ1020においては、高負荷運転から所定時間経過したか否かが判定される。高負荷運転から所定時間経過した場合(ステップ1020=Yes)、ステップ1040にて冷却水送出ポンプ171が停止され、処理がステップ1095に進んで本ルーチンが一旦終了される。
高負荷運転から所定時間経過していない場合(ステップ1020=No)、処理がステップ1050に進んで、冷却水送出ポンプ171の運転が維持され、処理がステップ1095に進んで本ルーチンが一旦終了される。
(ix)上述の図9のルーチンにおいて、変形例に係る図10のルーチンと同様に、ステップ930は省略可能である。一方、上述の図10のルーチンにおいて、実施形態に係る図9のルーチンと同様に、ステップ930と同様の処理ステップが挿入され得る。
(x)図1における潜熱蓄熱装置120に代えて、図11に示されているように、変形例のエンジン200が、蓄熱装置220を備えていてもよい。この蓄熱装置220は、暖機運転終了後の高温の冷却水を断熱容器内に収容することで、当該冷却水を所定期間保温しつつ貯留するとともに、始動時に当該冷却水によって暖機運転を促進し得るように構成されている。なお、上述の実施形態と同様の構造・機能を有する構成要素に対しては、図11において、上述の実施形態と同一の符号が付されているものとし、当該構成要素の構成・作用・効果の説明については、上述の実施形態における説明が援用され得るものとする。
この蓄熱装置220は、蓄熱クーラントタンク223と、連結管224a及び224bと、クーラント置換ポンプ225とから構成されている。蓄熱クーラントタンク223は、冷却水を蓄熱状態(断熱状態)で貯留し得るように構成されている。この蓄熱クーラントタンク223は、シリンダブロック112と、連結管224a及び224bを介して接続されている。一方の連結管224aには、クーラント置換ポンプ225が介装されている。このクーラント置換ポンプ225が運転されることで、蓄熱クーラントタンク223内の冷却水と、シリンダブロック112内の冷却水とが置換(循環)され得るようになっている。
かかる構成によれば、冷間始動時であって、第1制御弁179a(及び第2制御弁179b)が閉弁されていてシリンダブロック112内の冷却水がラジエータ172に流出しない状態で、蓄熱クーラントタンク223内の暖かい冷却水が、シリンダブロック112内に導入される。これにより、暖機運転がよりいっそう促進され得る。
なお、蓄熱クーラントタンク223内には、ヒータや、上述の潜熱蓄熱装置が備えられていてもよい。
(xi)その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の範囲内に含まれることは当然である。例えば、上述の各実施形態の説明において、一体に形成されていた構成要素は、継ぎ目なく一体成形されていてもよいし、複数の別体のパーツを接着・溶着・ネジ止め等により接合することによって形成されていてもよいことは当然である。
(xii)また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
本発明の実施形態に係るエンジンの概略構成図である。 図1に示されている潜熱蓄熱装置に備えられた、潜熱蓄熱材容器の具体的な構成を説明するための斜視図である。 図1に示されている潜熱蓄熱装置に備えられた、発核装置の具体的な構成を説明するための側断面図である。 図1に示されている、本実施形態の循環装置に係るエンジンブロック、EGRクーラ、及び冷却水循環システムにおける、冷却水の流動状態を示すための概略図である。 図1に示されている、本実施形態の循環装置に係るエンジンブロック、EGRクーラ、及び冷却水循環システムにおける、冷却水の流動状態を示すための概略図である。 図1に示されている、本実施形態の循環装置に係るエンジンブロック、EGRクーラ、及び冷却水循環システムにおける、冷却水の流動状態を示すための概略図である。 図1に示されている制御部にて実行される、第1制御弁及び第2制御弁の制御ルーチンの具体例を示すフローチャートである。 図1に示されている制御部にて実行される、第1制御弁及び第2制御弁の制御ルーチンの具体例を示すフローチャートである。 図1に示されている制御部にて実行される、第1制御弁及び第2制御弁の制御ルーチンの具体例を示すフローチャートである。 図9に示されている制御ルーチンの変形例を示すフローチャートである。 図1に示されているエンジンの変形例の概略構成を示す図である。
符号の説明
100…エンジン、 110…エンジンブロック、110a…ブロック間連通路、
111…シリンダヘッド、 111a…シリンダヘッド内ウォータージャケット、
112…シリンダブロック、112b…シリンダブロック内ウォータージャケット、
120…潜熱蓄熱装置(高温クーラント収容状態設定部)、
121…潜熱蓄熱材容器、 122…発核装置、 122b…発核針、
122g…ソレノイド、 130…吸気系統、 131…吸気管、
132…サージタンク、 140…排気系統、 141…排気管、
143…触媒装置、 143a…DPF触媒、 143b…触媒床温センサ、
160…EGR系統、 161…EGR通路、 162…EGRクーラ、
163…EGR通路開閉制御弁、 170…冷却水循環システム、
171…冷却水送出ポンプ(冷却媒体送出部)、 172…ラジエータ、
173a…ポンプ送出管(シリンダヘッド供給通路)、
173b…ポンプ吸入管(ラジエータ排出通路)、
174…シリンダヘッド排出管(シリンダヘッド排出通路)、
175…シリンダブロック排出管(シリンダブロック排出通路)、
176a…ラジエータ流入管(ラジエータ流入通路)、
176b…ラジエータ排出管(ラジエータ排出通路)、
177…バイパス管(バイパス通路)、
178a…EGRクーラ供給管(EGRクーラ供給通路)、
178b…EGRクーラ排出管、 179a…第1制御弁、
179b…第2制御弁、 179c…EGR冷却制御弁(EGR冷却制御部)、
181…冷却水温センサ、 190…制御部、 191…CPU、
200…エンジン、 220…蓄熱装置(高温クーラント収容状態設定部)、
223…蓄熱クーラントタンク、 224a…連結管、
224b…連結管、 225…クーラント置換ポンプ、
LM…潜熱蓄熱材

Claims (20)

  1. シリンダヘッドとシリンダブロックとを備えたエンジンの冷却媒体を循環し得るように構成された、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記冷却媒体を前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックに向けて送出し得るように構成された冷却媒体送出部と、
    前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックを経た前記冷却媒体を外気との熱交換によって冷却し得るように構成されたラジエータと、
    前記シリンダヘッド内に形成されたシリンダヘッド内冷却媒体通路と、
    前記シリンダヘッド内冷却媒体通路と接続されていて、前記シリンダヘッドから排出されて前記ラジエータに向かう前記冷却媒体の通路を構成するシリンダヘッド排出通路と、
    前記シリンダブロック内に形成されたシリンダブロック内冷却媒体通路と、
    前記シリンダブロック内冷却媒体通路と接続されていて、前記シリンダブロックから排出されて前記ラジエータに向かう前記冷却媒体の通路を構成するシリンダブロック排出通路と、
    前記シリンダヘッド内冷却媒体通路及び前記シリンダブロック内冷却媒体通路を経た前記冷却媒体が前記ラジエータに流入し得るように、前記シリンダヘッド排出通路及び前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータとを接続するラジエータ流入通路と、
    前記ラジエータによって冷却されて当該ラジエータから排出された前記冷却媒体を前記冷却媒体送出部に送り得るように、前記ラジエータと前記冷却媒体送出部とを接続するラジエータ排出通路と、
    前記シリンダヘッド排出通路と前記ラジエータ排出通路とを接続するバイパス通路と、
    前記バイパス通路及び前記ラジエータ排出通路と前記冷却媒体送出部との連通状態を制御し得るように構成された第1制御弁と、
    前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータ流入通路との連通状態を制御し得るように構成された第2制御弁と、
    前記第1制御弁及び前記第2制御弁の動作を制御し得るように構成された制御部と、
    を備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  2. 請求項1に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、
    前記冷却媒体の温度が第1基準温度以上となった場合に、前記第1制御弁に第1の動作を行わせることで、前記ラジエータ排出通路と前記冷却媒体送出部とを連通させ、
    前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度よりも高い第2基準温度以上となった場合に、前記第2制御弁に第2の動作を行わせることで、前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータ流入通路とを連通させ、
    前記エンジンの運転状態に応じて、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度より低温であっても、前記第2制御弁に前記第2の動作を行わせるように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  3. 請求項2に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、前記エンジンの運転状態に応じて、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度以上になるまで前記第1制御弁に前記第1の動作を行わせないように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記シリンダヘッド内冷却媒体通路と前記シリンダブロック内冷却媒体通路とを連通させる連通路をさらに備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記エンジンの排気通路から吸気通路へガスを導入し得るように構成されたEGR通路に介装されていて、前記ガスと前記冷却媒体との熱交換によって当該ガスを冷却し得るように構成されたEGRクーラと、
    前記EGRクーラへの前記冷却媒体の供給状態を制御し得るように構成されたEGR冷却制御部と、
    をさらに備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  6. 請求項5に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記冷却媒体送出部と前記シリンダヘッドとを接続する前記冷却媒体の通路を構成するシリンダヘッド供給通路と、
    前記シリンダヘッド供給通路から分岐して前記EGRクーラに前記冷却媒体を供給し得るように構成されたEGRクーラ供給通路と、
    をさらに備え、
    前記EGR冷却制御部は、前記EGRクーラ供給通路に介装された弁機構からなることを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、
    前記冷却媒体の温度が第1基準温度以上となった場合に、前記第1制御弁に第1の動作を行わせることで、前記ラジエータ排出通路と前記冷却媒体送出部とを連通させ、
    前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度よりも高い第2基準温度以上となった場合に、前記第2制御弁に第2の動作を行わせることで、前記シリンダブロック排出通路と前記ラジエータ流入通路とを連通させ、
    排気中の微粒子を捕集し得るように構成されたパティキュレートフィルタにて捕集された微粒子を酸化することで当該パティキュレートフィルタを再生するDPF再生処理が行われている場合には、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度以上であっても、前記第1制御弁に前記第1の動作を行わせないように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  8. 請求項7に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、
    前記DPF再生処理が行われている場合には、当該DPF再生処理が行われていない場合よりも、前記第2基準温度を上昇させるように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、
    前記DPF再生処理が行われている場合には、前記冷却媒体送出部を停止させるように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    冷間始動の際に、昇温された前記冷却媒体を前記シリンダブロック内冷却媒体通路に収容させ得るように構成された高温クーラント収容状態設定部をさらに備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  11. シリンダヘッドとシリンダブロックとを備えたエンジンの冷却媒体を循環し得るように構成された、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記シリンダヘッドにおける前記冷却媒体の状態を制御し得るように構成された第1制御弁と、
    前記シリンダブロックにおける前記冷却媒体の状態を制御し得るように構成された第2制御弁と、
    前記第1制御弁及び前記第2制御弁の動作を制御し得るように構成された制御部と、
    を備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  12. 請求項11に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、
    前記冷却媒体の温度が第1基準温度以上となった場合に、前記第1制御弁に第1の動作を行わせることで、前記シリンダヘッド内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定し、
    前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度よりも高い第2基準温度以上となった場合に、前記第2制御弁に第2の動作を行わせることで、前記シリンダブロック内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定し、
    前記エンジンの運転状態に応じて、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度より低温であっても、前記第2制御弁に前記第2の動作を行わせるように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  13. 請求項12に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、前記エンジンの運転状態に応じて、前記冷却媒体の温度が前記第2基準温度以上になるまで前記第1制御弁に前記第1の動作を行わせないように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  14. 請求項11ないし請求項13のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記シリンダヘッドと前記シリンダブロックとを連通させる連通路をさらに備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  15. 請求項11ないし請求項14のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記エンジンの排気通路から吸気通路へガスを導入し得るように構成されたEGR通路に介装されていて、前記ガスと前記冷却媒体との熱交換によって当該ガスを冷却し得るように構成されたEGRクーラと、
    前記EGRクーラへの前記冷却媒体の供給状態を制御し得るように構成されたEGR冷却制御部と、
    をさらに備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  16. 請求項15に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記シリンダヘッドへの前記冷却媒体の供給通路を構成するシリンダヘッド供給通路と、
    前記シリンダヘッド供給通路から分岐して前記EGRクーラに前記冷却媒体を供給し得るように構成されたEGRクーラ供給通路と、
    をさらに備え、
    前記EGR冷却制御部は、前記EGRクーラ供給通路に介装された弁機構からなることを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  17. 請求項11ないし請求項16のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、
    前記冷却媒体の温度が第1基準温度以上となった場合に、前記第1制御弁に第1の動作を行わせることで、前記シリンダヘッド内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定し、
    前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度よりも高い第2基準温度以上となった場合に、前記第2制御弁に第2の動作を行わせることで、前記シリンダブロック内の前記冷却媒体の昇温が抑制され得るように、前記冷却媒体の循環状態を設定し、
    排気中の微粒子を捕集し得るように構成されたパティキュレートフィルタにて捕集された微粒子を酸化することで当該パティキュレートフィルタを再生するDPF再生処理が行われている場合には、前記冷却媒体の温度が前記第1基準温度以上であっても、前記第1制御弁に前記第1の動作を行わせないように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  18. 請求項17に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置であって、
    前記制御部は、
    前記DPF再生処理が行われている場合には、当該DPF再生処理が行われていない場合よりも、前記第2基準温度を上昇させるように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  19. 請求項17又は請求項18に記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    前記シリンダヘッドへの前記冷却媒体の供給通路を構成するシリンダヘッド供給通路と、
    前記シリンダヘッド供給通路に向けて前記冷却媒体を送出し得るように構成された冷却媒体送出部と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記DPF再生処理が行われている場合には、前記冷却媒体送出部を停止させるように構成されたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
  20. 請求項11ないし請求項19のいずれかに記載の、エンジンの冷却媒体循環装置において、
    冷間始動の際に、昇温された前記冷却媒体を前記シリンダブロック内に収容させ得るように構成された高温クーラント収容状態設定部をさらに備えたことを特徴とする、エンジンの冷却媒体循環装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014163224A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Mazda Motor Corp 多気筒エンジンの冷却構造
CN104781530A (zh) * 2012-09-25 2015-07-15 Avl里斯脱有限公司 具有构造成共同用于多个缸的缸盖的内燃机
JP2016121578A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 三菱自動車工業株式会社 シリンダブロック
KR101795167B1 (ko) * 2015-11-20 2017-11-08 현대자동차주식회사 배기매니폴드 및 egr쿨러 일체형 실린더헤드

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