JP2007137974A - 酸素吸収性樹脂組成物、および該組成物からなるフィルムまたはシート - Google Patents

酸素吸収性樹脂組成物、および該組成物からなるフィルムまたはシート Download PDF

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Abstract

【課題】安全性が高く、湿度の低い雰囲気下でも優れた酸素吸収性を有し、その成形体が透明性を有する酸素吸収性樹脂組成物、それよりなるフィルムまたはシートを提供する。
【解決手段】両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)、(A)以外の熱可塑性樹脂(B)、および遷移金属化合物(C)からなることを特徴とする酸素吸収性樹脂組成物。さらに好ましくは、熱可塑性樹脂(B)がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする前記の酸素吸収性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸素により変質あるいは劣化しやすい製品、特に食品、飲料品、医薬品、化粧品、精密電子部品等の包装に有用に用いられる酸素吸収性樹脂組成物、および該組成物からなるフィルムまたはシートに関するものである。
従来から、食品、飲料品、医薬品、化粧品、精密電子部品等の酸素の影響を受けて品質の低下を起こす物を包装する際に、包装容器や包装袋(以下これらを包装体と称する)の内部に残存する酸素や、包装体を透過してくる酸素を除去する目的で脱酸素剤が使用されている。
この酸素吸収剤として微粒子状の鉄粉を、通気性を有する小袋に入れたものが汎用されているが、水に直接触れると激しく反応するため、水性の食品や飲料品に使用はできない。また食品等に使用された場合には、小袋を誤食する等の安全性に問題を有している。
そこで、誤食の可能性を少なくするために合成樹脂に鉄粉に代表される鉄系酸素吸収剤を配合してフィルムやシート状に成形し、これを多層構成の包装体のいずれかの層に用いたものが利用されている。しかしながら、鉄系酸素吸収剤は、酸素吸収を開始させるため、あるいは持続させるためには水分が必要であり、乾燥状態では酸素吸収速度が極めて遅いという問題があった。またフィルムやシートが鉄系酸素吸収剤により不透明になり透明性が要求される包装分野には使用できないという問題点も有している。
このような状況下、湿度の低い雰囲気下でも酸素吸収性を示し、その成形体が透明性を有する酸素吸収性樹脂組成物として、MXD6ナイロンと遷移金属化合物よりなる樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)、ポリオレフィンと酸化触媒よりなる樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)、エチレン性不飽和炭化水素と遷移金属触媒よりなる樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)、炭素分岐鎖を含み、且つ主鎖または側鎖にカルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基およびカルボニル基から成る群より選択された少なくとも1個の官能基を含む熱可塑性樹脂と遷移金属触媒からなる樹脂組成物(例えば、特許文献4参照)、MXD6ナイロンと酸化性有機成分と遷移金属よりなる樹脂組成物(例えば、特許文献5参照)、ポリエーテルユニットを有する重合体、遷移金属化合物、およびラジカル補足剤よりなる樹脂組成物(例えば、特許文献6参照)、水添スチレンブタジエンゴムと遷移金属触媒よりなる樹脂組成物(例えば、特許文献7参照)等が提案されており、一部商品化もされている。
特表平02−500846号公報 特開平04−213346号公報 特開平05−115776号公報 特開2001−040226号公報 特開2002−241608号公報 特開2003−113311号公報 特開2004−099732号公報
本発明は、上記先行技術とは異なる構成で、安全性が高く、湿度の低い雰囲気下でも優れた酸素吸収性を有し、その成形体が透明性を有する酸素吸収性樹脂組成物、および該組成物からなるフィルムまたはシートを提供することを目的とする。
本発明者等は上記した課題を解決するために鋭意検討した。この結果、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)、(A)以外の熱可塑性樹脂、及び遷移金属化合物を配合した樹脂組成物が、酸素吸収性に優れるとともに、その成形体の透明性が損なわれないことを見いだし本発明に至った。すなわち本発明は、
(1):両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)、(A)以外の熱可塑性樹脂(B)、および遷移金属化合物(C)からなることを特徴とする酸素吸収性樹脂組成物に関するものである。
(2):(A)以外の熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする(1)に記載の酸素吸収性樹脂組成物に関するものである。
(3):(A)以外の熱可塑性樹脂(B)が、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体から選ばれる一種以上であることを特徴とする(1)に記載の酸素吸収性樹脂組成物に関するものである。
(4):(1)乃至(3)のいずれかに記載の酸素吸収性樹脂組成物を成形してなるフィルムまたはシートに関するものである。
本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)、(A)以外の熱可塑性樹脂(B)、および遷移金属化合物(C)からなる。この組成物は湿度の低い雰囲気下でも酸素吸収性を示すというという特長を有している。また、本発明の酸素吸収性樹脂組成物を成形して得られるフィルムまたはシートは透明性を有するものであり、包装材料としての要求性能を備えたものである。
本発明で用いる両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)は、水酸基末端ポリブタジエンまたは水酸基末端ポリイソプレンを炭素−炭素二重結合が実質的に存在しなくなるまで水素添加したものであり、主鎖の両末端に水酸基が位置したものである。その分子量としては1000〜10000、さらには1000〜5000であるものが好ましい。両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物としては三菱化学(株)より「ポリテール(商品名)」が、日本曹達(株)より「GI−1000(商品名)」、「GI−2000(商品名)」、「GI−3000(商品名)」が、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物としては出光興産(株)より「エポール(商品名)」が市販されており、容易に入手が可能である。これらは、一種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる上述した(A)以外の熱可塑性樹脂(B)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩(いわゆる、アイオノマー樹脂)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートの共重合ポリエステル(PETG)等のポリエステル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン12、MXDナイロン等のポリアミド系樹脂;ポリスチレン系樹脂等が挙げられ、これらを単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
これらのうち、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)との相溶性の点でポリオレフィン系樹脂が好ましく、更に好ましくは、酸素吸収速度の点でエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、及びアイオノマー樹脂が、更に一層好ましくはエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体が用いられる。
両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)と、(A)以外の熱可塑性樹脂(B)との配合割合は、酸素吸収性が良好で、(A)と(B)との相溶性が良好であるという観点から、(A)、(B)の合計100重量部のところ、(A)が1〜30重量部、より好ましくは1.5〜25重量部を占めるようにするのが望ましい。
一方、本発明で用いられる遷移金属化合物(C)としては、遷移金属の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;遷移金属の酢酸塩;2−エチルヘキサン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、ネオデカン酸塩、ナフテン酸塩等の有機酸塩;遷移金属のβ―ジケトン、β―ジケト酸エステル等との錯体が挙げられる。
遷移金属化合物に含まれる遷移金属としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、銅、ロジウム、クロム、バナジウム、チタン等が挙げられるが、中でも活性の点でコバルト、マンガン、鉄が好ましく、特にコバルトが好ましく用いられる。
遷移金属化合物の配合量としては樹脂組成物中に遷移金属として1ppm〜5000ppm、特に50ppm〜2000ppmとするのが酸素吸収性と物性の点から好ましい。
本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、上記した組成の他に酸素吸収性や透明性に悪影響を及ぼさない範囲で合成樹脂の加工の際において通常用いられる酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、アンチブロッキング剤、滑剤、耐電防止剤、顔料等を配合することができる。
また本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、上述した成分を通常のニーダー、ロール、バンバリーミキサー、二軸混練機等で混練することによって製造できる。またこのようにして得られる本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、インフレーション式成形法やTダイ式成形法に代表される押出成形法、カレンダー式成形法、プレス式成形法等公知の方法によりフィルムまたはシート等の形状に成形することができる。このようにして得られたフィルムまたはシートはそれら単独であるいは、他の合成樹脂と積層して用いることができる。
以下本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。また、以下の実施例、比較例においては下記する原料を用い、下記のごとく略称する。
(A):両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物
・A1:水酸基末端水添ポリブタジエン…「ポリテールH(商品名)」 水酸基含有量:0.81mol/kg、三菱化学(株)製
・A2:水酸基末端水添ポリイソプレン…「エポール(商品名)」 水酸基含有量:0.90mol/kg、出光興産(株)
(B):熱可塑性樹脂
・B1:低密度ポリエチレン…「ノバテックLF441B(商品名)」 日本ポリエチレン(株)製
・B2:エチレン−メタクリル酸共重合体…「ニュクレル0903HC(商品名)」 メタクリル酸含量:5%、三井デュポンポリケミカル(株)製
・B3:亜鉛塩系アイオノマー樹脂…「ハイミラン1702(商品名)」 三井デュポンポリケミカル(株)製
・B4:エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体…「ボンダインTX8030」 コモノマー含量:15% アトフィナジャパン(株)製
(C):遷移金属化合物
・C1:ステアリン酸コバルト…試薬、コバルト含量:7.5〜9.5%、和光純薬工業(株)製
また、以下の実施例、比較例においては得られたシートにつき、次のようにして透明性、酸素吸収性を評価した。
[透明性]
JIS K 7105に準拠して測定したヘイズ値により評価した。
[酸素吸収性]
得られたシート5gを直ちにコック付きアルミ蒸着袋(幅:140mm、長さ:180mm)に入れ、袋内の空気を抜いた。そして速やかに、温度23℃、湿度50%に保たれた恒温恒湿室内で袋内に100mlの空気を封入した。この袋を同雰囲気下で保管し、所定日数経過毎にマイクロシリンジを用い袋内の空気を1.5mlサンプリングした。これを微量酸素濃度計(飯島電子工業社製 RO−102−SDP)に注入し酸素濃度(%)を測定することにより評価した。
<熱可塑性樹脂(B)として低密度ポリエチレンを用いた系>
[実施例1、2]
A1、A2、B1、及びC1を、表1に示す割合で配合して混合し、ローラーミキサーを用いて180℃で混練した。得られた組成物を200℃でプレスして厚み約150μmのシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1においてC1を配合しない以外は、実施例1と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1においてA1を配合せず、B1の配合量を100重量部とする以外は、実施例1と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1のA1を、水添スチレンブタジエンゴム(ダイナロン1320P 日本合成ゴム(株)製 表1ではBDと略称)に替える以外は、実施例1と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表1に示す。
Figure 2007137974
表1より明らかなように、実施例1、2に示された本発明の酸素吸収性樹脂組成物よりなるシートは、早い酸素吸収速度と優れた酸素吸収性を示した。また透明性も良好であった。これに対し、遷移金属化合物が配合されていない比較例1は全く酸素吸収性を示さなかった。また、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物が配合されていない比較例2もほとんど酸素吸収性を示さなかった。一方、比較例3は、ジエン系ポリマーの水添物である水添スチレンブタジエンゴム(表1ではBDと略称)を用いたものであるが、実施例1、2に比較すると著しく酸素吸収性が劣っており、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、ならびに両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物を用いることの効果が歴然と現れている。
<熱可塑性樹脂(B)としてエチレン−メタクリル酸共重合体を用いた系>
[実施例3〜11]
A1、A2、B2、及びC1を、表2に示す割合で配合して混合し、ローラーミキサーを用いて180℃で混練した。得られた組成物を200℃でプレスして厚み約150μmのシートを作成した。 得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表2に示す。
[比較例4]
実施例9においてC1を配合しない以外は、実施例9と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表2に示す。
[比較例5]
実施例9においてA1を配合せず、B2の配合量を100重量部とする以外は、実施例9と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表2に示す。
[比較例6]
実施例9のA2を、水添スチレンブタジエンゴム(ダイナロン1320P 日本合成ゴム(株)製 表2ではBDと略称)に替える以外は、実施例9と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表2に示す。
Figure 2007137974
表2より明らかなように、実施例3〜11に示された本発明の酸素吸収性樹脂組成物よりなるシートは、早い酸素吸収速度と優れた酸素吸収性を示した。また透明性も良好であった(但し、実施例8に関しては、強度的が若干不足する傾向が見られた)。これに対し、遷移金属化合物が配合されていない比較例4は全く酸素吸収性を示さなかった。また、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物が配合されていない比較例5は比較例4ほどではないにしても酸素吸収性が不足していた。一方、比較例6は、ジエン系ポリマーの水添物である水添スチレンブタジエンゴム(表2では、BDと略称)を用いたものであるが、実施例3〜11に比較すると酸素吸収性がかなり劣っており、本発明のごとく、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、ならびに両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物を用いることの効果が歴然と現れている。
<熱可塑性樹脂(B)としてアイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体を用いた系>
[実施例12、13]
A1、A2、B3、B4及びC1を、表3に示す割合で配合して混合し、ローラーミキサーを用いて180℃で混練した。得られた組成物を200℃でプレスして厚み約150μmのシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表3に示す。
[比較例7]
実施例12においてA2を配合せず、B3の配合量を100重量部とする以外は、実施例12と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表3に示す。
[比較例8]
実施例13においてA1を配合せず、B4の配合量を100重量部とする以外は、実施例13と同様にしてシートを作成した。得られたシートの透明性および酸素吸収性の評価結果を表3に示す。
Figure 2007137974
表3より明らかなように、実施例12、13に示された本発明の酸素吸収性樹脂組成物よりなるシートは、早い酸素吸収速度と優れた酸素吸収性、ならびに透明性を示した。これに対し、両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物が配合されていない比較例7、8はいずれも実施例12、13に比べ酸素吸収性に劣るものであった。
以上説明したように本発明によれば、湿度の低い雰囲気下でも優れた酸素吸収性を有し、その成形体が透明性を有する酸素吸収性樹脂組成物が提供される。この酸素吸収性樹脂組成物は押出成形、射出成形等の方法により成形品とすることができる。また本発明によれば、前記酸素吸収性樹脂組成物を成形してなるフィルムまたはシートが提供される。これらは単独で、あるいは他の合成樹脂層と積層し、酸素存在下で劣化を起こしやすい内容物、特に食品、飲料品、医薬品、化粧品、精密電子部品等の包装に有用に用いられる。

Claims (4)

  1. 両末端に水酸基を有するポリブタジエンの水添物、および/または、両末端に水酸基を有するポリイソプレンの水添物(A)、(A)以外の熱可塑性樹脂(B)、および遷移金属化合物(C)からなることを特徴とする酸素吸収性樹脂組成物。
  2. (A)以外の熱可塑性樹脂(B)が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の酸素吸収性樹脂組成物。
  3. (A)以外の熱可塑性樹脂(B)が、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の酸素吸収性樹脂組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の酸素吸収性樹脂組成物を成形してなるフィルムまたはシート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010180389A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Kuraray Co Ltd 酸素吸収性多層ペレット
JP2010180388A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Kuraray Co Ltd 酸素吸収性樹脂組成物の製造方法

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