JP2007137827A - 粘性化粧品 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘性化粧料を効果的に塗布し、汚染を回避する塗布部を先端部に設けた中味戻し可能な押出し容器に防腐剤としてジプロピレングリコールなどの2価アルコールを含有する微生物による二次汚染防止の配合で調製した粘性化粧料を用いる粘性化粧品。
【解決手段】ジプロピレングリコールなどの2価アルコールを好ましくは0.1wt%以上で含有し、微生物による二次汚染を防止する配合で調製した粘性化粧料を筒状の収納部を形成する中味戻し可能な押出し容器内に収納し、この容器の先端に塗布部を設け、該容器の一部に位置する回動体を一方向に回転させることによって、収納部内に収納した粘性化粧料を押圧して、粘性化粧料を塗布部の分配口から外方に押出し可能にし、及び該回動体を逆方向に回転させることによって、塗布部上の余分な粘性化粧料を塗布部の分配口から収納部内に戻すことを可能とする中皿を収納部内に装着した粘性化粧品。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘性化粧品に関し、より詳細には、防腐剤としてジプロピレングリコールなどの2価アルコールを0.05wt%より高く、好ましくは0.1wt%、さらにより好適には0.2wt%以上で含有する微生物による二次汚染防止の配合で調製した粘性化粧料を中味戻し可能な押出し容器に収納し、この粘性化粧料を塗布するための塗布部を当該容器の先端部に設けた粘性化粧品に関する。
従来からの固形の棒状に形成した化粧料を用いずに、近年では、筒状の収納部内に粘性化粧料を収納し、この化粧料を、蓋体と一体に設けた塗布具により唇等の被塗布部に塗布する容器形状の粘性化粧品が市販されている。(例えば、特許文献1参照。)しかしながら、このような容器を用いた粘性化粧品を使用する場合、使用後に収納部に蓋体を取り付けた際に、上記塗布具が収納部内に配置されて、使用後の塗布具が収納部内の粘性化粧料と接触し、肌あるいは唇等に付着している微生物および汗、皮脂、各層の剥離片、食べカスなど微生物が資化可能なものにより収納部内の未使用の粘性化粧料が汚染されやすく不衛生なものとなっていた。
また、同様に筒状の収納部内に粘性化粧料を収納し、この収納部内に配置した中皿などの部材を押上げる機構によって、粘性化粧料を収納部の先端に形成した分配口から外方に吐出しすることにより、唇等の被塗布部に塗布する容器形状の粘性化粧品も市販されている。また、このような化粧品は、収納部内の中皿を容器の底部方向に下げることにより、塗布面に吐出した余分な粘性化粧料を収納部内に再度戻すことも可能であり、使用するだけの粘性化粧料を調節でき、使用後に塗布面に残存する化粧料も収納部内に再度戻すことができる粘性化粧品である。しかしながら、この粘性化粧品においても上記した問題と同様に、使用後の塗布面上に残存する被塗布部と接触した粘性化粧料が収納部内の粘性化粧料と接触し、肌あるいは唇等に付着している微生物および汗、皮脂、各層の剥離片、食べカスなど微生物が資化可能なものにより、収納部内の未使用の粘性化粧料が汚染されやすく不衛生なものとなっていた。
一方、肌や唇等の被塗布部に接触する化粧料において、微生物等の雑菌などによる汚染に対抗して、化粧料に防腐効果をもたせるために、一般的にパラベンが多用されてきた。しかし、近年、パラベンに代わる防腐剤として、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールが使用されてきている。(例えば、特許文献2、3参照。)ジプロピレングリコールなどの2価アルコールは、従来は保湿成分として化粧料の原料の一部として使用されてきたが、防腐剤としての効果も見出され、処方系によってはパラベンよりも有効に防腐効果を有する可能性があり、その有用性が重視されており、粘性化粧料の処方系に依存して、パラベンとジプロピレングリコールなどの2価アルコールを共に含有した配合や、パラベンを全く含有せずにジプロピレングリコールなどの2価アルコールを含有した配合で調製されるなど、様々な化粧料に応用されてきている。
特開平8−317818号公報 特開平6−239731号公報 特開2003−40725号公報
しかしながら、上述した中味戻し可能な押出し容器を用いる粘性化粧品において、防腐剤としてジプロピレングリコールなどの2価アルコールを含有して、微生物による二次汚染防止の配合で調製された粘性化粧料を用いた粘性化粧品は未だ存在していなかった。
また、一般的に、粘性化粧料などの粘性の液体は、微生物等の汚染物質の影響を受けやすく、それらの汚染物質が存在する被塗布部に接触すると、容易に汚染されやすい傾向がある。上述したような肌あるいは唇等に付着している微生物および汗、皮脂、各層の剥離片、食べカスなど微生物が資化可能なものなどが潜在的に存在する被塗布部に塗布する中味戻し可能な押出し容器を用いる粘性化粧品では、粘性化粧料に防腐剤を使用するだけでなく、容器に形成する塗布部の形状を工夫することによって、使用する際の粘性化粧料の汚染物質による影響を抑え、使用後に塗布部に残存する粘性化粧料を容器内に戻しても容器の収納部内の未使用の粘性化粧料に対して、なるべく汚染の影響を与えず、製品の汚染やそれによる劣化を防ぐ必要性も望まれていた。
したがって、本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、中味戻し可能な押出し容器に防腐剤としてジプロピレングリコールなどの2価アルコールを含有して、微生物による二次汚染防止の配合で調製された粘性化粧料を用いる粘性化粧品を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、当該粘性化粧料を中味戻し可能な押出し容器内に収納し、この粘性化粧料を効果的に塗布し、かつ、汚染の可能性をできるだけ回避するための塗布部を当該容器の先端部に設けた粘性化粧品を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討して、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールの濃度を変えて粘性化粧料を作製し、中味戻し可能な押出し容器に収納して試行錯誤を繰り返した結果、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールを0.05wt%より高く、好ましくは0.1wt%、さらにより好適には0.2wt%以上で含有し、微生物による二次汚染防止の配合で調製された粘性化粧料を中味戻し可能な押出し容器内に収納し、この粘性化粧料を効果的に塗布し、かつ、汚染の可能性をできるだけ回避する塗布部を当該容器の先端部に設けることで本発明の粘性化粧品を開発するに到った。
すなわち、請求項1記載の発明は、
ジプロピレングリコールを0.1wt%以上で含有し、微生物による二次汚染防止の配合で調製した粘性化粧料を筒状の収納部を形成する中味戻し可能な押出し容器内に収納し、この容器の先端に塗布部を設け、該容器の一部に位置する回動体を一方向に回転させることによって、収納部内に収納した粘性化粧料を押圧して、粘性化粧料を塗布部の分配口から外方に押出し可能にし、及び該回動体を逆方向に回転させることによって、塗布部上の余分な粘性化粧料を塗布部の分配口から収納部内に戻すことを可能とする中皿を収納部内に装着したことを特徴とする粘性化粧品によって達成される。
上記発明によれば、筒状の収納部内にジプロピレングリコールの配合量が0.1wt%以上で含有した微生物による二次汚染防止の配合で調製した粘性化粧料を収納し、容器の一部に設けられた回動体を一方向あるいはそれとは逆方向に回転させて当該収納部内に配置した中皿を上下することによって、化粧に適量なだけの粘性化粧料を無駄なく使用することができる。特に、化粧後の塗布面上に残存する粘性化粧料を、回動体を逆方向に回転させて収納部内に戻すことによって、使用後の塗布面が不衛生にならず、0.1wt%以上配合したジプロピレングリコールなどの2価アルコールの汚染防止効果により、微生物による二次汚染を効果的に防止することができ、保存時にも汚染などに対して有効な防腐効果を有し、粘性化粧料を良好な状態に保つことが可能である。
また、請求項2記載の発明は、
請求項1に記載の粘性化粧品において、
前記塗布部は、粘性化粧料を塗布部まで送達するための少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配部を介して収納部と連通して容器先端部に設けられたことを特徴とする。
上記発明によれば、粘性化粧料を塗布部まで送達するための少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配部を介して収納部と連通して、塗布部を当該容器の先端部に設けたことにより、粘性化粧料を効果的に塗布し、かつ、汚染の可能性をできるだけ回避することができる。
また、請求項3の発明は、
請求項1又は2に記載の粘性化粧品において、
前記塗布部は先端壁を有し、少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配口を形成して、先端壁の外側を塗布面として設けることを特徴とする。
上記発明によれば、少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配口を形成して、先端壁の外側を塗布部、かつ塗布面として設けることにより、粘性化粧料を効果的に塗布し、かつ、汚染の可能性をできるだけ回避することができる。
また、請求項4の発明は、
請求項1又は2に記載の粘性化粧品において、
前記塗布部は、収納部から一体となって形成された一つの分配部自体であり、その先端は粘性化粧料を外方に排出する分配口及び塗布面として作用し、分配部の収納部側から分配口にかけて傾斜した、先細形状であることを特徴とする。
上記発明によれば、収納部から一体となって形成された一つの分配部自体であり、その先端は粘性化粧料を外方に排出する分配口及び塗布面として作用し、分配部の収納部側から分配口にかけて傾斜し、窄んだ形状となるように、容器に形成する塗布部の形状を特に工夫することによって、使用する際の粘性化粧料の汚染影響を最小限に抑えることができ、使用後に塗布部に残存する粘性化粧料を容器内に戻しても容器の収納部内の未使用の粘性化粧料に対する影響を抑え、製品の汚染やそれによる劣化を防ぐことが可能となる。
また、請求項5の発明は、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の粘性化粧品において、
前記塗布部は、容器本体の縦軸に対して、傾斜していることを特徴とする。
上記発明によれば、容器本体の縦軸に対して、傾斜した塗布部とすることで、塗布部が肌あるいは唇等に対して適切に接触するように、表面積が広くて、例えば、口紅やコンシーラーなどの粘性化粧品とした場合、肌あるいは唇等の任意の被塗布部につきやすく、塗布面上の分配口から吐出された粘性化粧料は、塗布面上に拡がり、より簡便に肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して塗布することができ、粘性化粧料を効果的に塗布できる。
本発明によると、筒状の収納部内にジプロピレングリコールなどの2価アルコールの配合量が0.1wt%以上で含有した微生物による二次汚染防止の配合の粘性化粧料を収納し、収納部を包含する容器の一部に設けられた回動体を一方向あるいはそれとは逆方向に回転させて当該収納部内に配置した中皿を上下することによって、化粧に適量なだけの粘性化粧料を無駄なく使用することができる。特に、化粧後の塗布面上に残存する化粧料を回動体を逆方向に回転させて収納部内に再収納することによって、使用後の塗布面が不衛生にならず、0.1wt%以上配合したジプロピレングリコールなどの2価アルコールの効果により、微生物による二次汚染に対する効果的な防止となり、保存時にも汚染などに対する防腐効果を有し、粘性化粧料を良好な状態に保つことが可能である。さらにまた、容器に形成する塗布部の形状を工夫することによって、使用する際の粘性化粧料の汚染影響を最小限に抑えることができ、使用後に塗布部に残存する粘性化粧料を容器内に戻しても容器の収納部内の未使用の粘性化粧料に対する影響を抑え、製品の汚染やそれによる劣化を防ぐことが可能となる。
以下、本発明にしたがって実施した具体例を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、その細部については様々な態様が可能である。
本発明による粘性化粧品は、防腐剤としてジプロピレングリコールなどの2価アルコールを0.05wt%より高く、好ましくは0.1wt%、さらにより好適には0.2wt%以上で含有して、微生物による二次汚染防止の配合で調製した粘性化粧料を中味戻し可能な押出し容器に収納し、この粘性化粧料を塗布するための塗布部を当該容器の先端部に設けたことを特徴とする。
まず、本発明の粘性化粧品の容器の構成を説明する。
本発明の粘性化粧品は、粘性化粧料を中味戻し可能な押出し容器内に設けた収納部に収納することによって構成される。容器の先端には、分配部を介して、粘性化粧料を塗布するための塗布部が設けられている。本発明で用いられる粘性化粧料を収納する中味戻し可能な押出し容器は公知な容器であり、粘性化粧料を塗布部から吐出するだけでなく、戻すための機構を備えていれば、特に、容器の構成は限定されない。
本発明の好ましい態様によれば、例えば、本発明の容器は、収納部内に中皿が設けられており、中皿には繰出棒が容器底部として設けられた回動体から接続されている。この回動体を左右に回転させることで、中皿が上下して、粘性化粧料を塗布部から吐出し、かつ戻すことが可能である。したがって、本発明の粘性化粧料は、収納部の上部から中皿までの領域に収納されており、使用に必要なだけの粘性化粧料を調節することができ、無駄なく効果的に使用することができる。本実施態様によれば、回動体は容器の底部に設けられており、左右方向に回転して作動するものであるが、容器の一部として容器に設けられて、その作動も任意の動作によってなされてよく、本発明の趣旨および請求の範囲内であれば、様々な形態とすることが可能である。
また、本発明の粘性化粧料を塗布するための塗布部は、収納部から少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配部を介して、中味戻し可能な押出し容器の先端に形成されており、本発明の粘性化粧品を効率的に塗布しやすく、かつ塗布時に扱いやすいような形状で設けたものである。一般的には、粘性化粧料を肌あるいは唇などの任意の被塗布部に対して効果的に塗布できるように、塗布部には塗布面を形成して設けることができる。したがって、塗布部は、収納部から少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配部を介して、粘性化粧料を塗布部に送達することができ、本発明の趣旨及び請求の範囲を逸脱しない限り、任意の形態となることが可能であり、様々な形態の粘性化粧品を提供することができる。
本発明の粘性化粧品に設けられた塗布部の一つの態様として、例えば、塗布部の形態は、図1に示すように、筒状の容器先端を傾斜して切断したような形状とし、上部の外面が塗布部を兼ねた塗布面となり、収納部と塗布部との間に複数の分配部が存在する構成である。この構成とすることにより、塗布部が肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して適切に接触するように、表面積が広くて、例えば、肌あるいは唇等の被塗布部につきやすく、塗布面上の分配口から吐出された粘性化粧料は、塗布面上に拡がり、より簡便に肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して塗布することができる。
また、本発明の粘性化粧品の容器の塗布部の形状は、粘性化粧料に対する汚染をできるだけ防ぐためにも、塗布部の先端は、被塗布部との接触をなるべく回避する形状の構成とすることもできる。
本発明の別の態様によると、本発明の粘性化粧料を含有する中味戻し可能な容器の収納部から連通して設けられた一つの分配部自体が、本発明の粘性化粧料を肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して塗布する塗布部とすることができる。そのような分配部を塗布部とする構成は、容器内に設けた収納部から一体となって分配部が構成されており、例えば、先端に向かって、先細な形状とすることができる。例えば、収納部からそのまま筒状で分配部を形成した場合、分配口は楕円形の短軸方向に沿って平たくつぶしたような扁平状の楕円形状となり、分配部を筒型でなく、方形型で形成する場合、分配部を形成する一対の2面(例えば、側面部)の幅はそのままで、もう一対の2面(例えば、上下面)が先細となる形状とすることができる。つまり、分配部の上下面は、分配口の内側方向に向かって傾斜するが、側面部は平行を保った形状となる。さらに、分配部の上下面が分配口の内側方向に向かって傾斜し、側面部は、分配口の内側又は外側方向に向かって傾斜する形状となる。つまり、分配部の収納部側から分配口にかけて、任意の窄んだ形状とすることができ、粘性化粧料を外方に排出するための分配口が実質的に塗布面として作用する構成になっており、ここから直接的に肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して塗布される。塗布面として作用する分配口の形状は、特に限定されないが、上述したように、筒型の場合は扁平状の楕円形、方形型の場合、一方の幅が広くて、もう一方の幅が狭いか、又は両幅を狭くして形成される長方形などの方形が一般的であるが、粘性化粧料を効果的に塗布することができ、被塗布部に対する接触面積が小さい形状であれば、任意の形状とすることができる。このような形状とすることで、本発明の粘性化粧品を肌あるいは唇等に付着している微生物および汗、皮脂、各層の剥離片、食べカスなど微生物が資化可能なものが潜在的に存在する被塗布部に使用する際に、粘性化粧料の汚染物質からの影響を最小限に抑えることができる。また、従来の塗布面と同様に、塗布面として作用する分配部の分配口は、容器本体の軸に対して、傾斜して設けることができる。このような傾斜した分配口とすることで、粘性化粧料の唇に対する接触面積を広くして、粘性化粧料を肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して塗布しやすくすることができる。さらにまた、本発明の容器内部に設けられた収納部と分配口、つまり塗布面との間の距離を長く保つような分配部として形成することもできる。これにより、使用後に塗布部に残存する粘性化粧料を容器内に戻しても、使用した粘性化粧料は分配部の分配口先端付近にごくわずか戻されるだけであって、容器の収納部内の未使用の粘性化粧料との接触が回避される可能性が高く、汚染の影響が低くなり、製品の汚染やそれによる劣化を防ぐことができる。
また、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料の好ましい態様は、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールを0.05wt%より高く、好ましくは0.1wt%、より好ましくは0.2wt%以上で含有して、微生物による二次汚染防止の配合とした、例えば、粘性口紅(リップグロス)などの粘性化粧料である。なお、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料の処方系によっては、1,3−ブタンジオール、イソプロピレングリコール、プロピレングリコール、ペンタンジオール、へキシレングリコールなどの2価アルコールでも同様の効果を有する。したがって、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料で使用する防腐剤は、ジプロピレングリコールに限ったものではなく、粘性化粧料の処方系に依存して、これらの2価アルコール群から選択して使用することができる。
また、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料は、適正な粘性を保つように、粘性化粧料に無水ケイ酸を1.0wt%乃至10.0wt%配合するものであり、この無水ケイ酸は、シリル化処理した疎水性の性質を有するシリル化無水ケイ酸を使用しており、その一次粒子の平均径が5.0乃至30nmとしたものである。
また、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料の硬度は、25℃の雰囲気下にてレオメーター(不動工業株式会社製 NRM−3002D 直径11.3mm、3mm針入)で測定した値が5乃至30であることを特徴とする。
これらの特性により、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料は、粘性化粧料の処方系に応じて、ジプロピレングリコールなどの2価アルコール群から選択された防腐剤を0.05wt%より高く、0.1wt%、より好ましくは0.2wt%以上で含有して微生物による二次汚染を防止する防腐効果を有するだけでなく、適正な粘度および硬度を有することができ、高温下での保管を行なっても、液だれによる粘性化粧料の漏れの心配がなく、清潔で快適な使用性を持続させることが可能であるとともに、被塗布部に粘性化粧料を塗布した際に、軽く滑らかな塗り心地を得ることができ、肌や唇などの任意の被塗布部に均一に塗布することが可能で、塗布部におけるにじみの少ない良好な仕上がりを得ることをできる。
なお、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料の詳細な組成は下記の実施例に示すが、防腐剤として、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールを含有して、微生物による二次汚染を防止するように配合して調製した粘性化粧料は公知であるので、当業者であれば、従来の粘性化粧料の製造法にしたがって容易になすことができる。
本実施態様の粘性化粧品の粘性化粧料は、粘性口紅であるが、本発明の趣旨および請求の範囲を逸脱しない限り、化粧品として使用するものであれば、その形態にこだわらず、任意の形態であってよい。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
図1は、本発明の粘性化粧品の断面図であり、例えば、粘性化粧料として粘性口紅と、それを収納する化粧品容器を示す。
図1を参照するに、この中味戻し可能な押出し容器(1)に設けた収納部(2)内に以下に記載する粘性化粧料(3)を収納することにより、本発明の粘性化粧品を得ることができる。収納部(2)は、先端から基端までの内周径を均一に形成しており、先端には収納部(2)の軸方向に対して交差するよう傾斜するとともに、楕円平面状に形成した先端壁(4)を設けて、塗布面(5)と一体化した塗布部としている。これにより、中味戻し可能な押出し容器(1)を、先端壁(4)側を上方に向けて支持することで、容易に塗布面(5)全体を塗布目的である唇などの被塗布面に対して容易に当接させることが可能となる。
したがって、塗布面(5)全体が被塗布面に密着するよう、使用者が容器(1)の支持角度をあえて調節する必要がなく、容易かつ円滑に粘性化粧料(3)を被塗布面に塗布することが可能となる。またこの塗布面(5)、つまり先端壁(4)には、分配部を介した分配口(9)が複数箇所設けられている。典型的には、3乃至6箇所設けることが一般的であり、この実施例では、収納部(2)の軸方向に対して平行に形成軸が配置された、直径1mmの分配口(9)を6箇所形成しており、収納部(2)内に収納した粘性化粧料(3)を分配部を介して、6箇所の分配口(9)から外方に吐出可能なものとしている。また、収納部(2)と塗布部、すなわち塗布面(5)と連通する分配部は、少なくとも一つ以上であればよく、図4に示すように、分配口(9)を1箇所だけ設けた塗布部の構成としてもよい。
また、図1に示されるように、収納部(2)内には、粘性化粧料(3)を先端壁(4)方向に押圧するための中皿(6)が配置されている。この中皿(6)は円柱状に形成されており、収納部(2)内で軸方向に摺動可能なものとしている。なお、図2、3、4及び7から分かるように、中皿は、その先端形状が容器(1)の先端壁(4)の内面(23)の形状に対応するように、中皿の先端面(10)を容器(1)の先端壁(4)の内面(23)に当接可能なものとすることができる。
また、中皿(6)の先端壁(4)側の上面(10)とは反対側の底面(11)には、外周螺溝を形成した繰出棒(12)を基端部方向に接続している。この繰出棒(12)は、中皿(6)側の一端に妖合突部(13)を突出形成しており、この慨合突部(13)を中皿(6)の底面(11)中央に形成した歓合受部(14)に歓合させることにより、中皿(6)に対して回動できるように接続している。また、繰出棒(12)は、中皿(6)に接続して収納部(2)内に取り付けた際に、中皿(6)が先端壁(4)まで移動可能となる長さを有している。
また、収納部(2)内の基端部側には、繰出棒(12)を先端方向に送り出すための送出環(15)を、軸方向に垂直に設けている。この送出環(15)は、収納部(2)の内周面に移動不能に固定されており、中央に貫通口(16)を開口している。この貫通口(16)の内周面には、繰出棒(12)の外周螺溝と螺合可能な内周螺溝を形成し、繰出棒(12)は、この内周螺溝に外周螺溝を螺合させた状態で、収納部(2)内に取り付けられている。
また、図1に示すように、収納部(2)の基端には、容器(1)の底部に回動体(17)を設けている。この回動体(17)の収納部(2)側の外周面に、係合突部(18)を突出形成しており、この係合突部(18)を、収納部(2)の基端部側の内周面に形成した環状の係合受部(20)に係合することにより、回動体(17)を収納部(2)に定位置で回動可能に接続している。なお、本実施例で回動体(17)は容器(1)の底部に設けられているが、回動体として作用する限り、容器の一部として任意の位置に設けられてよい。
また、回動体(17)の内周面には、係合片(21)を軸方向に突設している。そして、繰出棒(12)の外周面に、この係合片(21)と係合可能な係合凹溝(22)を軸方向に形成し、係合片(21)に係合凹溝(22)を係合することにより、繰出棒(12)が、回動体(17)の回動時に回動体(17)と一体となって回動するよう構成している。また、係合片(21)と係合凹溝(22)との間に間隙を設けることにより、繰出棒(12)は、回動体(17)に対して軸方向に揺動自在となるように形成されている。
また、本実施例では、収納部(2)は、不透明な材質にて形成し、収納部(2)内に収納した粘性化粧料(3)が外光の影響を受けないよう構成している。そのため、外光による粘性化粧料(3)の変質や劣化などの品質の低下を防ぐことができる。なお、収納部(2)を透明な材質にて形成することにより、収納部(2)内を透視可能なものとし、使用後の収納部(2)内の粘性化粧料(3)の残量を、外観により容易に確認することも可能である。
次に、収納部(2)内に収納した粘性化粧料(3)の吐出方法について以下に示す。容器(1)の底部に設けた回動体(17)を左右両方向に回動させることにより、回動体(17)に係合した繰出棒(12)がその動きに連動してそれぞれの方向に回動する。例えば、右方向への回動により、繰出棒(12)は、外周螺溝と螺合している送出環(15)の内周螺溝によって、先端方向に送り出される。この時繰出棒(12)は、回動体(17)とは独立して軸方向に摺動可能となるよう回動体(17)に係合しているため、円滑に先端軸方向に移動する。次いで、この繰出棒(12)の移動に伴って、繰出棒(12)の先端側の一端に設けた中皿(6)が先端方向に移動するため、収納部(2)内に収納された粘性化粧料(3)は中皿(6)によって先端壁(4)方向に押し出され、塗布面(5)の分配口(9)から外方に吐出する。また、回動体(17)を左方向へ回動させることにより、上述した作用とは逆に、中皿(6)が基端部方向に下がり、分配口(9)から吐出した余分な粘性化粧料(3)を収納部(2)内に戻すことができる。このような作用により、分配口(9)から粘性化粧料(3)を調節して必要量だけを塗布面(5)上に吐出させることにより、この粘性化粧料(3)を唇等の被塗布部に対して無駄なく、効果的に塗布することが可能となる。なお、本実施例の粘性化粧料では、回動体(17)は化粧品容器(1)の底部に設けられて、左右に回動させることで収納部(2)内の中皿(6)を上下するものであるが、中皿を上下させる回動体として作用する限り、容器の一部として任意の位置に設けられてよく、その回動方向も左右の回動に限らず、任意の回動方向であってよい。
また、本発明の粘性化粧品において、塗布面の構成を図3、7に示すような形状とすることもできる。いずれの形状も塗布部が肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して適切に接触するように、表面積が広くて、例えば、唇などの被塗布部につきやすく、塗布面上の分配口から吐出された粘性化粧料は、塗布面上に拡がり、より簡便に肌あるいは唇等の任意の被塗布部に対して塗布することができる。
なお、図示はしないが、本発明の粘性化粧料を含有する中味戻し可能な容器の収納部から連通して設けられた分配部自体が、本発明の粘性化粧料を被塗布部に対して塗布する塗布部とすることができる。そのような分配部を塗布部とする構成は、容器内に設けた収納部から一体となって分配部が構成されており、例えば、先端に向かって、徐々に先細となる形状とすることができる。例えば、収納部からそのまま筒状で分配部を形成した場合、分配口は楕円形をさらにつぶしたような扁平状の楕円形状とすることができ、一方、分配部を筒型でなく、方形型で形成する場合、分配部を形成する一対の2面(例えば、側面部)の幅はそのままで、もう一対の2面(例えば、上下面)が分配口を窄めるように徐々に先細となる形状とすることができる。つまり、分配部の上下面は、収納部から分配口の内側方向に向かって緩やかに傾斜するが、側面部は、平行を保った形状となった、ハケのような形状となる。さらに、分配部の上下面が分配口の内側方向に向かって傾斜し、側面部は、分配口の内側又は外側方向に向かって傾斜する形状となる。つまり、分配部の収納部側から分配口の先端にかけて傾斜して、分配口が窄んだ形状とすることができ、粘性化粧料を外方に排出するための分配口が実質的に塗布面として作用する構成になっており、ここから直接的に肌あるいは唇などの被塗布部に対して塗布される。塗布面として作用する分配口の形状は、特に限定されないが、筒型の場合は平たくつぶれた楕円形、方形型の場合、一方の幅が広くて、もう一方の幅が狭いか、又は両幅が狭い、長方形などの方形、つまり、ハケ様の形態で、ハケの幅が広くか狭い、が好ましいが、粘性化粧料を効果的に塗布することができ、被塗布部に対する接触面積が小さい形状であれば、任意の形状とすることができる。このような形状とすることで、本発明の粘性化粧品を肌あるいは唇等に付着している微生物および汗、皮脂、各層の剥離片、食べカスなど微生物が資化可能なものが潜在的に存在する被塗布部に使用する際に、粘性化粧料の汚染物質からの影響を最小限に抑えることができる。また、上述した実施例の塗布面と同様に、塗布面として作用する分配部の分配口は、容器本体の軸に対して、傾斜して設けることができる。このような傾斜した分配口とすることで、粘性化粧料の唇に対する接触面積を広くして、塗布しやすくすることができる。さらにまた、本発明の容器内部に設けられた収納部と分配口、つまり塗布面との間の距離を長く保つような分配部として形成することもできる。これにより、使用後に塗布部に残存する粘性化粧料を容器内に戻しても、使用した粘性化粧料は分配部の分配口の先端付近に戻されるだけであって、容器の収納部内の未使用の粘性化粧料との接触が回避される可能性が高く、粘性化粧料に対する汚染の影響が低くなり、製品の汚染やそれによる劣化を防ぐことができる。
次に、上記の如き粘性化粧品において、収納部(2)内に収納する粘性化粧料(3)について説明する。本実施例において、粘性化粧料(3)は、粘性口紅とした。本発明の粘性化粧料(3)の硬度は、一般的に高すぎると、分配口(9)から吐出にくくなるとともに、塗布抵抗が高くなって被塗布部に伸ばしにくく、また、使用中のうるおい感等も低いものとなる。逆に、粘性化粧料(3)の硬度が低すぎると、使用時において、被塗布部に塗布した際に被塗布部にじみを生じたり、分配口(9)の粘性化粧料(3)の漏れ(液ダレ)を生じやすくなる。また、保存時において、外気温が上昇した場合には粘性化粧料(3)の粘度が低くなって液ダレを生じ易くなる。したがって、本発明の粘性化粧料(3)は、適正な粘性を保つように、粘性化粧料(3)に無水ケイ酸を1.0wt%乃至10.0wt%配合するものである。この無水ケイ酸は、シリル化処理した疎水性の性質を有するシリル化無水ケイ酸を使用しており、その一次粒子の平均径が5.0乃至30nmとしたものである。
また、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料の硬度は、25℃の雰囲気下にてレオメーター(不動工業株式会社製 NRM−3002D 直径11.3mm、3mm針入)で測定した値が5乃至30であることを特徴とする。
これらの特性により、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料は、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールを0.05wt%より高く、好ましくは0.1wt%、さらにより好適には0.2wt%以上で含有して微生物による二次汚染を防止する防腐効果を有するだけでなく、適正な粘度および硬度を有することができ、高温下での保管を行なっても、液だれによる粘性化粧料の漏れの心配がなく、清潔で快適な使用性を持続させることが可能であるとともに、被塗布部に粘性化粧料を塗布した際に、軽く滑らかな塗り心地を得ることができ、肌や唇などの任意の被塗布部に均一に塗布することが可能で、塗布部におけるにじみの少ない良好な仕上がりを得ることをできる。
また、本実施例では、粘性化粧料(3)の処方例によって配合量が異なるが、固化剤として、デキストリンパルチミン酸エステルを用い、油分として、脱臭ポリブデン、ワセリン、流動パラフィン、トリイソステアリン、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒマシ油およびその他流動油分を用い、色材として赤色202号を用いた。なお、これらは全て公知のものである。
また、本発明の粘性化粧品において、収納部(2)内に収納する粘性化粧料(3)の防腐剤は、微生物による二次汚染を防止するために、粘性化粧料の処方系によって、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、イソプロピレングリコール、プロピレングリコール、ペンタンジオール、へキシレングリコールなどの2価アルコール群から選択して配合し、調製されてよい。なお、本実施例において、以下の配合例で処方した粘性化粧料(3)を下記表1に示す。処方例1は、低粘度の粘性化粧料であり、処方例2は高粘度の粘性化粧料である。処方例1と2では、粘性に差をもたらすために、粘性化粧料(3)に添加する油分と色材の配合比を大きく変えたが、防腐剤としての2価アルコールの配合比は処方例1と2で変更せず、本実施例では2価アルコールをジプロピレングリコールとして選択し、その配合量は、共に変わらず、0wt%、0.05wt%、0.1wt%、0.2wt%及び0.3wt%で処方例1及び2に配合した。
Figure 2007137827
表1に従い、本発明の粘性化粧料をそれぞれの処方例で調製して作製した。なお、防腐剤として、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールを含有して、微生物による二次汚染を防止する粘性化粧料は公知であり、かつその他の油分や色材などの組成物も上述したように、化粧料に必須な公知な物質であるので、本発明の粘性化粧料は、従来から知られている公知の粘性化粧料の製造法で作製してよい。そして、作製した10例の処方例1−1乃至1−5、2−1乃至2−5の粘性化粧料(3)を図1に示す容器の収納部(2)に収納した粘性化粧品とし、細菌、酵母及びカビに対する評価を行い、それぞれの処方例に対して、
○:効果あり、
△:やや効果あり、
×:効果なし、
として、上記の表1の結果を得た。
表1から分かるように、粘性の高低にかかわらず、防腐剤として、2価アルコールのジプロピレングリコールの配合量が0.05wt%より高く、好ましくは0.1wt%、さらにより好適には0.2wt%以上で十分な防腐効果があることが確認された。
なお、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料の処方系によっては、ジプロピレングリコール以外に、1,3−ブタンジオール、イソプロピレングリコール、プロピレングリコール、ペンタンジオール、へキシレングリコールなどの2価アルコールでも同様の防腐効果を有することが分かっている。したがって、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料で使用する防腐剤は、ジプロピレングリコールに限ったものではなく、粘性化粧料の処方系に依存して、これらの2価アルコール群から適宜選択して使用してすることができる。
また、本実施例では、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料を粘性口紅としたが、これに限ったものではなく、例えば、コンシーラーなど肌の一部に適用するものとなすことも可能であり、本発明の趣旨および請求の範囲を逸脱しない限り、任意の形態とすることができる。
以上、筒状の収納部内にジプロピレングリコールなどの2価アルコールの配合量が0.05wt%より高く、好ましくは0.1wt%、さらにより好適には0.2wt%以上で含有した微生物による二次汚染防止の配合で調製した粘性化粧料を収納し、収納部を包含する容器の一部に位置する回動体を一方向および逆方向に回転させて当該収納部内に配置した中皿を上下することによって、化粧に適量なだけの粘性化粧料を無駄なく使用することができる。特に、化粧後の塗布面上に残存する粘性化粧料を、回動体を逆方向に回転させて収納部内に戻すことによって、使用後の塗布面が不衛生にならず、好ましくは0.1wt%以上配合したジプロピレングリコールなどの2価アルコールの効果により、微生物による二次汚染を効果的に防止することができ、保存時にも汚染などに対して有効な防腐効果を有し、粘性化粧料を良好な状態に保つことが可能である。
さらにまた、容器に形成する塗布部の形状を工夫することによって、使用する際の粘性化粧料の汚染影響を最小限に抑えることができ、使用後に塗布部に残存する粘性化粧料を容器内に戻しても容器の収納部内の未使用の粘性化粧料に対する影響を抑え、製品の汚染やそれによる劣化を防ぐことが可能となる。
また、本発明の粘性化粧品の粘性化粧料を上述した本発明の容器と組み合わせることによって、バラエティーに富んだ粘性化粧品とすることが可能である。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の粘性化粧品の断面図である。 塗布部に複数の分配口を設けた本発明の実施例の化粧品の先端部分の拡大断面図である。 塗布部がドーム状である本発明の別の実施例の粘性化粧品の先端部分の拡大断面図である。 塗布部に分配口を一つだけ設けた本発明の別の実施例の粘性化粧品の先端部分の拡大断面図である。 塗布部に複数の分配口を設けて、図1に示すような粘性化粧品の先端部分の斜視図である。 図5に示す粘性化粧品の先端部分の断面図(a)及び正面図(b)である。 塗布部の先端部が円形である本発明の別の実施例の粘性化粧品の先端部分の拡大断面図である。 図7に示す粘性化粧品の先端部分の正面からの斜視図(a)及び上面図(b)である。
符号の説明
1 中味戻し可能な押出し容器
2 収納部
3 粘性化粧料
4 先端壁
5 塗布面
6 中皿
9 分配口
24 分配部

Claims (5)

  1. ジプロピレングリコールを0.1wt%以上で含有し、微生物による二次汚染防止の配合で調製した粘性化粧料を筒状の収納部を形成する中味戻し可能な押出し容器内に収納し、この容器の先端に塗布部を設け、該容器の一部に位置する回動体を一方向に回転させることによって、収納部内に収納した粘性化粧料を押圧して、粘性化粧料を塗布部の分配口から外方に押出し可能にし、及び該回動体を逆方向に回転させることによって、塗布部上の余分な粘性化粧料を塗布部の分配口から収納部内に戻すことを可能とする中皿を収納部内に装着したことを特徴とする粘性化粧品。
  2. 前記塗布部は、粘性化粧料を塗布部まで送達するための少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配部を介して収納部と連通して容器先端部に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の粘性化粧品。
  3. 前記塗布部は先端壁を有し、少なくとも一つ以上の粘性化粧料の分配口を形成して、先端壁の外側を塗布面として設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘性化粧品。
  4. 前記塗布部は、収納部から一体となって形成された一つの分配部自体であり、その先端は粘性化粧料を外方に排出する分配口及び塗布面として作用し、分配部の収納部側から分配口にかけて傾斜した、先細形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘性化粧品。
  5. 前記塗布部は、容器本体の縦軸に対して、傾斜していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の粘性化粧品。
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