JP2007137347A - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 - Google Patents

車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Download PDF

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Abstract

【課題】制駆動力制御の作動状態を視覚情報として伝達する車両用運転操作補助装置を提供する。
【解決手段】車両用運転操作補助装置は、自車両周囲の障害物状況に基づいて障害物に対するリスクポテンシャルを算出する。リスクポテンシャルに基づいてアクセルペダルに発生させる操作反力の反力指令値を算出するとともに、制駆動力制御を行うための目標減速度を算出する。目標減速度が表示しきい値よりも大きい場合は、目標減速度の表示を点灯するように設定する。これにより、リスクポテンシャルに応じた操作反力制御および制駆動力制御が行われるとともに、制駆動力制御の作動状態を示す表示が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
従来の車両用運転操作補助装置は、前方車両との車間距離が所定値以下となった場合にアクセルペダルに発生する操作反力を制御している(特許文献1参照)。また、車両用運転操作補助装置として、自車両と前方の障害物との接触可能性に基づいて自車両の制動制御を行うものが知られている(特許文献2参照)。
特開平10−166889号公報 特開2003−191830号公報 特開平10−166890号公報
上述した特許文献1に記載の装置では、運転者はアクセルペダルに発生する操作反力を触覚により知覚し、特許文献2に記載の装置では、運転者は自車両に発生する減速度を位置感や運動感といった深部感覚で知覚する。運転者が高い頻度で接するアクセルペダルを用いて触覚を介して情報を伝達する場合に比べて、運転者の深部感覚を介した情報の伝達は、運転者に伝達情報を認識させることが困難であるという問題があった。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車両前方に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、障害物検出手段の検出結果に基づいて、障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、自車両に発生させる目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、目標減速度算出手段で算出された目標減速度を発生させるように自車両に発生する制駆動力を制御する制駆動力制御手段と、目標減速度をその値に応じて選択的に表示手段に表示するよう制御する表示制御手段とを備える。
本発明による車両用運転操作補助方法は、自車両前方に存在する障害物を検出し、障害物の検出結果に基づいて、障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを算出し、リスクポテンシャルに基づいて、自車両に発生させる目標減速度を算出し、目標減速度を発生させるように自車両に発生する制駆動力を制御し、目標減速度をその値に応じて選択的に表示手段に表示するよう制御する。
本発明による車両は、自車両前方に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、障害物検出手段の検出結果に基づいて、障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、自車両に発生させる目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、目標減速度算出手段で算出された目標減速度を発生させるように自車両に発生する制駆動力を制御する制駆動力制御手段と、目標減速度をその値に応じて選択的に表示手段に表示するよう制御する表示制御手段とを有する車両用運転操作補助装置を備える。
目標減速度に応じた選択的な表示を行うので、自車両の制駆動力制御における目標減速度を視覚情報として運転者に知らせ、制駆動力制御の作動状態に対する運転者の理解向上を促すことが可能となる。
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載した車両の構成図である。
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。
レーザレーダ10は、車両の前方グリル部もしくはバンパ部等に取り付けられ、水平方向に赤外光パルスを照射して自車両の前方領域を走査する。レーザレーダ10は、前方にある複数の反射物(通常、先行車の後端)で反射された赤外光パルスの反射波を計測し、反射波の到達時間より、前方障害物である先行車までの車間距離と相対速度を検出する。検出した車間距離及び相対速度はコントローラ50へ出力される。レーザレーダ10によりスキャンされる前方の領域は、自車正面に対して±6deg 程度であり、この範囲内に存在する前方物体が検出される。
車速センサ20は、車輪の回転数や変速機の出力側の回転数を計測することにより自車両の車速を検出し、検出した自車速をコントローラ50に出力する。
前方カメラ30は、フロントウィンドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方道路の状況を画像として検出する。前方カメラ30からの画像信号は画像処理装置40で画像処理を施され、コントローラ50へと出力される。前方カメラ30による検知領域は車両の前後方向中心線に対して水平方向に±30deg程度であり、この領域に含まれる前方道路風景が画像として取り込まれる。
図3に示すように、アクセルペダル90には、リンク機構を介してサーボモータ80およびアクセルペダルストロークセンサ81が接続されている。アクセルペダルストロークセンサ81は、リンク機構を介してサーボモータ80の回転角に変換されたアクセルペダル90のストローク量(操作量)SAを検出し、コントローラ50へ出力する。
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成され、車両用運転操作補助装置1全体の制御を行う。コントローラ50は、例えばCPUのソフトウェア形態により、リスクポテンシャル計算部151,アクセルペダル反力指令値計算部152,目標減速度計算部153、および目標減速度表示制御部154を構成する。
リスクポテンシャル計算部151は、レーザレーダ10および車速センサ20から入力される自車速、車間距離および自車両前方の障害物との相対車速と、画像処理装置40から入力される車両周辺の画像情報とから、障害物に対する自車両の接近度合を表すリスクポテンシャルRPを算出する。アクセルペダル反力指令値計算部152は、リスクポテンシャル計算部151で算出されたリスクポテンシャルRPに基づいて、アクセルペダル90に発生させる操作反力の指令値FAを算出する。
目標減速度計算部153は、リスクポテンシャルRPに基づいて、制駆動力制御において自車両に発生させる目標減速度を算出する。目標減速度表示制御部154は、目標減速度計算部153で算出された目標減速度を表示し、視覚情報として運転者に伝達するための制御を行う。
アクセルペダル反力制御装置70は、コントローラ50からの指令値に応じてアクセルペダル操作反力を制御する。サーボモータ80は、アクセルペダル反力制御装置70からの指令に応じてトルクと回転角とを制御し、運転者がアクセルペダル90を操作する際に発生する操作反力を任意に制御する。なお、アクセルペダル反力制御を行わない場合の通常の反力特性は、例えば、操作量SAが大きくなるほどアクセルペダル反力がリニアに大きくなるよう設定されている。通常のアクセルペダル反力特性は、例えばアクセルペダル90の回転中心に設けられたねじりバネ(不図示)のバネ力によって実現することができる。
エンジン電子制御コントローラ100は、エンジンへの制御指令を算出し、自車両に発生する駆動力を制御する駆動力制御手段である。エンジン電子制御コントローラ100は、コントローラ50の目標減速度計算部153で算出された目標減速度を実現するように、駆動力の低下補正を行う。具体的には、エンジン電子制御コントローラ100は、図4に示すような関係に従って、アクセルペダル操作量SAに応じたドライバ要求駆動力Fdaを算出する。そして、ドライバ要求駆動力Fdaから目標減速度に相当する値を減算することにより、エンジンへの制御指令を算出する。
ブレーキアクチュエータ110は、ブレーキ液圧指令を出力し、自車両に発生する制動力を制御する制動力制御手段である。ブレーキアクチュエータ110は、目標減速度計算部153で算出された目標減速度を実現するように、制動力の増加補正を行う。なお、ブレーキアクチュエータ110による制動力制御は、エンジン電子制御コントローラ100による駆動力制御のみでは目標減速度を実現することができない場合に行う。ブレーキアクチュエータ110は、図5に示すような関係に従って、ブレーキペダル操作量(踏み込み量)SBに応じたドライバ要求制動力Fdbを算出する。そして、ドライバ要求制動力Fdbに、目標減速度に相当する値を加算することにより、ブレーキ液圧指令を出力する。ブレーキアクチュエータ110からの指令に応じて各車輪に設けられたブレーキ装置130が作動する。
表示装置120は、例えばドットマトリクス型の表示手段であり、図6に示すように、運転者が視認しやすいように運転席前方のインストルメントパネルに設置されたコンビネーションメータ121の一部に設けられる。表示装置120は、コントローラ50の目標減速度表示制御部154からの信号に応じた表示パターンにより表示を行う。
次に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の動作を説明する。まず、その概要を説明する。
コントローラ50は、レーザレーダ10、車速センサ20および前方カメラ30で検出された自車両の車両状態および自車両周囲の走行環境に基づいて、自車両周囲の障害物に対する自車両のリスクポテンシャルRPを算出する。リスクポテンシャルRP(Risk Potential)は、「潜在的なリスク/危急」を意味し、ここでは特に、自車両と自車両周囲に存在する障害物とが接近していくことにより増大するリスクの大きさを表す。したがって、リスクポテンシャルは、自車両と障害物とがどれほど近づいているか、すなわち自車両と障害物とが近づいている程度(接近度合)を表す物理量であるといえる。
コントローラ50は、リスクポテンシャルRPに基づいてアクセルペダル90に発生する操作反力を制御するとともに、自車両に減速度を発生させることにより、リスクポテンシャルRPを伝達して運転者の注意を喚起する。運転者は、アクセルペダル90を操作する際に発生する操作反力を触覚を介して知覚し、自車両に発生する減速度を位置感や運動感といった深部感覚により知覚する。運転者はアクセルペダル90と高い頻度で接触し、表面感覚として操作反力を感じているので、車両に発生する減速度の変化に比べて操作反力の変化を直感的に感じやすい。すなわち、運転者にとっては、リスクポテンシャルRPに応じた制駆動力制御の作動状態よりも、リスクポテンシャルRPに応じた操作反力制御の作動状態の方が理解しやすいという傾向にある。
そこで、第1の実施の形態においては、視覚情報、すなわち表示を用いることにより、リスクポテンシャルRPに応じた制駆動力制御の作動状態に対する運転者の理解を補助する。具体的には、リスクポテンシャルRPに基づく目標減速度の表示を行うことにより、制駆動力制御の作動状態に対する運転者の理解を促す。
以下に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の動作を、図7を用いて詳細に説明する。図7は、コントローラ50における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャートである。本処理内容は、一定間隔(例えば50msec)毎に連続的に行われる。
ステップS101で、レーザレーダ10、車速センサ20および前方カメラ30によって検出される自車両周囲の走行環境を認識する。具体的には、自車両と自車両前方の障害物、例えば先行車との車間距離D、相対速度Vr,および自車速V1を読み込む。ステップS102では、ステップS101で読み込んだ走行環境に基づいて、前方障害物に対する自車両のリスクポテンシャルRPを算出する。以下に、リスクポテンシャルRPの算出方法を説明する。
図8(a)に示すように、自車両200の前方に仮想的な弾性体300を設けたと仮定し、この仮想的な弾性体300が前方車両400に当たって圧縮され、自車両200に対する擬似的な走行抵抗を発生するというモデルを考える。障害物に対するリスクポテンシャルRPは、図8(b)に示すように仮想弾性体300が前方車両400に当たって圧縮された場合の反発力と定義する。ここでは、自車両と前方障害物との余裕時間TTCに関連付けた仮想弾性体と、自車両と前方障害物との車間時間THWに関連付けた仮想弾性体を設定し、算出される2つの反発力からセレクトハイによりリスクポテンシャルRPを選択する。以下に、リスクポテンシャルRPの算出方法を、図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS121で、自車両と前方障害物との車間時間THWおよび余裕時間TTCを算出する。車間時間THWは、前方障害物、例えば先行車の現在位置に自車両が到達するまでの時間を示す物理量であり、以下の(式1)から算出される。
THW=D/V1 ・・・(式1)
先行車に対する余裕時間TTCは、先行車に対する現在の自車両の接近度合を示す物理量であり、現在の走行状況が継続した場合、つまり自車速V1および相対車速Vrが一定の場合に、何秒後に車間距離Dがゼロとなり自車両と先行車両とが接触するかを示す値である。なお、相対速度Vrは、(自車速−先行車速)として算出され、自車速よりも先行車速が速い場合は、相対速度Vr=0として扱う。障害物に対する余裕時間TTCは、以下の(式2)で求められる。
TTC=D/Vr ・・・(式2)
余裕時間TTCの値が小さいほど、先行車への接触が緊迫し、先行車への接近度合が大きいことを意味している。例えば先行車への接近時には、余裕時間TTCが4秒以下となる前に、ほとんどのドライバが減速行動を開始することが知られている。
ステップS122では、車間時間THWをしきい値TH1と比較する。車間時間THWが制御開始を判断するために適切に設定されたしきい値TH1(例えば2sec)より小さい場合(THW<TH1)は、ステップS123へ進む。ステップS123では、自車速V1と車間時間THWを用いて、以下の(式3)から車間時間THWに基づくリスクポテンシャルRPthwを算出する。
RPthw=K_THW×(TH1−THW)×V1 ・・・(式3)
(式3)においてK_THWは車間時間THWに関連付けた仮想弾性体のばね定数であり、TH1・V1は仮想弾性体の長さに相当する。
ステップS122でTHW≧TH1と判定された場合は、ステップS124へ進んでリスクポテンシャルRPthw=0にする。
ステップS125では、余裕時間TTCをしきい値TH2と比較する。余裕時間TTCが制御開始を判断するために適切に設定されたしきい値TH2(例えば8sec)より小さい場合(TTC<TH2)は、ステップS126へ進む。ステップS126では、相対速度Vrと余裕時間TTCを用いて、以下の(式4)から余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャルRPttcを算出する。
RPttc=K_TTC×(TH2−TTC)×Vr ・・・(式4)
(式4)においてK_TTCは余裕時間TTCに関連付けた仮想弾性体のばね定数であり、TH2・Vrは仮想弾性体の長さに相当する。
ステップS125でTTC≧TH2と判定された場合は、ステップS127へ進んでリスクポテンシャルRPttc=0にする。
つづくステップS128では、ステップS123またはS124で算出した車間時間THWに基づくリスクポテンシャルRPthwと、ステップS126またはS127で算出した余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャルRPttcのうち、大きい方の値を最終的なリスクポテンシャルRPとして選択する。なお、以降の表示制御処理に備えて、選択されたリスクポテンシャルRPが車間時間THWに基づくものか、余裕時間TTCに基づくものであるかを記憶しておく。
このようにステップS102でリスクポテンシャルRPを算出した後、ステップS103へ進む。ステップ103では、アクセルペダルストロークセンサ81によって検出されるアクセルペダル90の操作量SAを読み込む。ステップS104では、ステップS102で算出したリスクポテンシャルRPに基づいて、アクセルペダル反力指令値FAを算出する。まず、リスクポテンシャルRPに応じた反力増加量ΔFを算出する。
図10に、リスクポテンシャルRPと反力増加量ΔFとの関係を示す。図10に示すように、リスクポテンシャルRPが最小値RPmin以下の場合は、反力増加量ΔFを0とする。これは、自車両周囲のリスクポテンシャルRPが非常に小さいときにアクセルペダル反力FAを増加することによって、運転者に煩わしさを与えてしまうことを避けるためである。最小値RPminは、予め適切な値を設定しておく。
リスクポテンシャルRPが最小値RPminを超える領域では、リスクポテンシャルRPに応じて反力増加量ΔFが指数関数的に増加するように設定する。反力増加量ΔFは、以下の(式5)で表される。
ΔF=α・RP ・・・(式5)
ここで、定数α、nはそれぞれ車種等によって異なり、ドライブシミュレータや実地試験によって取得される結果に基づいて、リスクポテンシャルRPを効果的に反力増加量ΔFに変換できるように予め適切に設定しておく。(式5)に従って算出した反力増加量ΔFを、アクセルペダル操作量SAに応じた通常の反力特性に加算することにより、アクセルペダル反力指令値FAを算出する。
ステップS105では、ステップS102で算出したリスクポテンシャルRPに基づいて、自車両に発生させる減速度の目標値(目標減速度)Ddを算出する。図11に、リスクポテンシャルRPと目標減速度Ddとの関係を示す。図11に示すように、リスクポテンシャルRPが所定値RP1よりも大きくなると、目標減速度Ddが徐々に大きくなり、所定値RP2(>RP1)を超えると目標減速度Ddが所定の最大値Ddmaxに固定される。
ステップS106では、ステップS105で算出した目標減速度Ddを表示装置120に表示するための表示内容を設定する。ここでの処理を、図12のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS161で、ステップS105で算出した目標減速度Ddを読み込む。ステップS162では、目標減速度Ddが車間時間THWに基づくものか否かを判定する。目標減速度Ddが車間時間THWに基づくリスクポテンシャルRPthwから算出されている場合は、ステップS163へ進む。
ステップS163では、車間時間THWに基づく目標減速度Ddが、目標減速度表示しきい値THthwよりも大きいか否かを判定する。目標減速度表示しきい値THthwは、目標減速度Ddを表示装置120に表示するか否かを判定するための閾値であり、運転者が自車両に発生する減速度を知覚できる程度の値として予め適切な値を設定しておく。目標減速度Ddがしきい値THthwよりも大きい場合は、ステップS164へ進み、目標減速度Ddに応じた表示内容を設定する。具体的には、目標減速度Ddに関する表示を点灯するように設定する。Dd≦THthwの場合は、ステップS164をスキップしてこの処理を終了する。
一方、ステップS162で目標減速度Ddが余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャルRPttcから算出されていると判定されると、ステップS165へ進む。ステップS165では、余裕時間TTCに基づく目標減速度Ddが、目標減速度表示しきい値THttcよりも大きいか否かを判定する。目標減速度表示しきい値THttcは、目標減速度Ddを表示装置120に表示するか否かを判定するための閾値であり、運転者が自車両に発生する減速度を知覚できる程度の値として予め適切な値を設定しておく。目標減速度Ddがしきい値THttcよりも大きい場合は、ステップS166へ進み、目標減速度Ddに応じた表示内容を設定する。具体的には、目標減速度Ddに関する表示を点灯するように設定する。Dd≦THttcの場合は、ステップS166をスキップしてこの処理を終了する。
なお、しきい値THthwおよびしきい値THttcは、図13に示すように余裕時間TTCに対応するしきい値THttcが車間時間THWに対応するしきい値THthwよりも小さくなるように設定する。余裕時間TTCに基づく値RPttcがリスクポテンシャルRPとして選択されている場合は、自車両が前方障害物に接近している最中で、運転者が前方障害物とのリスクポテンシャルRPの変化に気づきやすい状態である。したがって、早いタイミングで表示を点灯することにより、運転者のリスク感覚に合った表示制御を行うようにする。
このように、ステップS106で目標減速度表示内容を設定した後、ステップS107へ進む。ステップS107では、ステップS104で算出したアクセルペダル反力指令値FAを、アクセルペダル反力制御装置70へ出力する。アクセルペダル反力制御装置70は、コントローラ50から入力された指令に従ってサーボモータ80を制御し、運転者がアクセルペダル90を操作するときに発生する操作反力を制御する。
ステップS108では、ステップS105で算出した目標減速度Ddをエンジン電子制御コントローラ100へ出力する。エンジン電子制御コントローラ100は、運転者によるアクセルペダル操作量SAに基づくドライバ要求駆動力Fdaと目標減速度Ddとを比較し、目標減速度Ddを実現するようにドライバ要求駆動力Fdaを減算補正してエンジン制御指令を出力する。これにより、自車両に発生する駆動力が低下し、運転者に減速感を与えて運転者の注意を喚起することができる。目標減速度Ddに相当する駆動力低下量がドライバ要求駆動力Fdaよりも大きい場合は、次のステップS109において制動力を増加する制動力制御を行う。
ステップS109では、ステップS105で算出した目標減速度Ddをブレーキペダルアクチュエータ110に出力する。目標減速度Ddに相当する駆動力低下量がドライバ要求駆動力Fdaよりも大きく、駆動力制御のみでは目標減速度Ddを実現できない場合は、制動力制御を行う。具体的には、目標減速度Ddの不足分を発生するように、運転者によるブレーキペダル操作量SBに基づくドライバ要求制動力Fdbを増加補正してブレーキ液圧指令を出力する。これにより、自車両に発生する制動力が増加し、運転者に減速感を与えて運転者の注意を喚起することができる。この場合は、自車両に発生する駆動力を低下するとともに、制動力を増加することにより、全体として自車両に目標減速度Ddを発生させる。
つづくステップS110では、ステップS106で設定された表示内容に従って、目標減速度Ddに関する表示を行うよう表示装置120に信号を出力する。図14に、表示装置120における目標減速度Ddの表示例を示す。表示装置120において、右側の領域は自車表示部122、左側の領域は先行車、すなわち前方障害物を検出していることを表示する先行車検出表示部123、自車表示部122と先行車検出表示部123との間の領域は、目標減速度Ddを表示する目標減速度表示部124である。
自車表示部122には、自車両を示す略円形のアイコンを表示する。先行車検出表示部123は、側方からみた先行車両を模式的に示すアイコンを表示する。目標減速度表示部124には、目標減速度表示として台形状のアイコンを表示する。
リスクポテンシャルRPに応じた制駆動力制御の実行中に、目標減速度Ddがしきい値THthwあるいはTHttcよりも大きい場合は、図14に示すように表示装置120のアイコンが点灯し、それ以外の場合はアイコンが全て消灯する。これにより、制駆動力制御の作動状態を視覚情報として運転者にわかりやすく伝えることができる。
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)車両用運転操作補助装置1は、自車両前方に存在する障害物を検出し、その検出結果に基づいて障害物に対する自車両のリスクポテンシャルRPを算出する。そして、リスクポテンシャルRPに基づいて自車両に発生させる目標減速度Ddを算出し、算出した目標減速度Ddを発生させるように自車両に発生する制駆動力を制御する。さらに、目標減速度Ddをその値に応じて選択的に表示装置120に表示するよう制御する。制駆動力制御により運転者に減速感を与えることにより、障害物に対するリスクポテンシャルRPを運転者に伝えて注意を喚起することができる。また、目標減速度Ddに応じた選択的な表示を行うので、制駆動力制御の作動状態を視覚情報として運転者に知らせ、システムとしてどのような制御が行われているかを運転者が理解することを補助することができる。
(2)コントローラ50の目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddを表示装置120に表示するかを判断するための表示しきい値THthw,THttcよりも目標減速度Ddが大きい場合に、目標減速度Ddを示す表示を表示装置120に表示するよう制御する。運転者が自車両に発生する減速度を知覚できないような状況で目標減速度Ddを示す表示が行われると、システムの作動状態に対する運転者の感覚と表示とが合致せず、運転者に違和感を与えてしまう。しかし、目標減速度Ddが表示しきい値THthw,THttcよりも大きく、運転者が自車両に発生する減速度を知覚できる場合にのみ選択的に表示が行われるので、システムの機能に対する運転者の理解向上とわずらわしさの防止とを両立させることができる。
(3)目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddが表示しきい値THthw,THttcよりも大きい場合に、目標減速度Ddを表す表示を連続点灯するよう制御する。例えば、図14に示すように表示装置120の目標減速度表示部124に目標減速度Ddを示すアイコンを連続して点灯する。これにより、制駆動力制御が実行されていることを視覚情報として運転者にわかりやすく伝えることができる。
(4)目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddを算出する際の複数の算出パラメータ毎に表示しきい値THthw,THttcを設定する。複数の算出パラメータ毎に異なる表示しきい値THthw,THttcを設定することにより、運転者にわずらわしさを与えることのない表示を行うことが可能となる。
(5)コントローラ50のリスクポテンシャル計算部151は、自車両と障害物との車間時間THWに基づくリスクポテンシャル(第1のリスクポテンシャル)RPthwと、自車両と障害物との余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャル(第2のリスクポテンシャル)RPttcとを算出し、目標減速度計算部153は、複数の算出パラメータである第1のリスクポテンシャルRPthwと第2のリスクポテンシャルRPttcのいずれかに基づいて目標減速度Ddを算出する。目標減速度表示制御部154は、RPthwに基づいて算出される目標減速度Ddに対する表示しきい値THthwが、RPttcに基づいて算出される目標減速度Ddに対する表示しきい値THttcよりも大きくなるように設定する。車間時間THWに基づく第1のリスクポテンシャルRPthwが選択され、自車両が障害物に追従走行しているような状況では、余裕時間TTCに基づく第2のリスクポテンシャルRPttcが選択され、自車両が障害物に接近しつつある状況に比べて、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が低いと考えられる。そこで、RPthwに基づく目標減速度Ddに対する表示しきい値THthwを大きく設定することにより、運転者が減速度を知覚していないのに目標減速度Ddの表示が行われるといった違和感を低減することが可能となる。
(6)車両用運転操作補助装置1は、リスクポテンシャルRPに基づいて、さらに運転操作機器に発生する操作反力を制御する。これにより、リスクポテンシャルRPを運転操作機器を介した触覚情報として運転者に伝達することができる。
−第1の実施の形態の変形例−
表示装置120における目標減速度表示部124の表示内容を、目標減速度Ddの大きさに基づいて設定することもできる。
ここでは、図15に示すように、目標減速度Ddの大きさに基づいて目標減速度表示部124に表示するアイコンの表示面積を変更する。図15に示すように、目標減速度Ddが所定値Dd1よりも小さい領域(ただし、Dd1>しきい値Ththw、Thttc)では、アイコンの表示面積を小とする。目標減速度Ddが所定値Dd1から所定値Dd2の範囲の場合は、アイコンの表示面積を中、目標減速度Ddが所定値Dd2から所定の最大値Ddmaxの場合は、アイコンの表示面積を大とする。
また、図16に示すように、目標減速度Ddの大きさに基づいて目標減速度表示部124に表示するアイコンの表示色を変更することもできる。図16に示すように、目標減速度Ddが所定値Dd1よりも小さい領域ではアイコンの表示色を緑色に設定し、所定値Dd1から所定値Dd2の範囲ではアイコンの表示色を黄色に設定し、所定値Dd2から最大値Ddmaxの範囲ではアイコンの表示色を赤色に設定する。なお、表示色を変更する代わりに、表示するアイコンの輝度を変更することも可能である。
《第2の実施の形態》
本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第2の実施の形態における車両用運転操作補助装置の基本構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第2の実施の形態においては、表示装置120に表示するアイコンを、目標減速度Ddの大きさに応じて点滅させる。第2の実施の形態における目標減速度表示内容設定処理を、図17のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図7のフローチャートのステップS106で実行される。ステップS261〜ステップS266での処理は、図12のステップS161〜S166での処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS267では、ステップS264またはS266で表示を点灯すると設定されたか否かを判定する。表示を点灯する場合は、ステップS268ヘ進み、表示の点滅周波数Dfreqを決定する。具体的には、目標減速度Ddが大きくなるほど点滅周期が短くなるように点滅周波数Dfreqを設定する。
図18に、目標減速度Ddと点滅周期との関係を示す。目標減速度Ddがしきい値THttcまたはTHthwを超えると、目標減速度Ddが大きくなるほど点滅周期を短くして早い点滅とし、目標減速度Ddが小さくなるほど点滅周期を長くして遅い点滅とする。なお、目標減速度Ddの増加時と減少時では点滅周期にヒステリシスを持たせている。すなわち、目標減速度Ddの増加中は減少中よりも点滅周期が短くなるように設定する。自車両と前方障害物との接近度合が低下してリスクポテンシャルRPが低下するような場合には、自車両が前方障害物に接近しているような場合に比べて、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が低いと考えられる。そこで、目標減速度Ddの減少時には運転者の感覚にあわせて、表示するアイコンの点滅周期を長く設定する。
ステップS267が否定判定されると、ステップS268をスキップしてこの処理を終了する。表示装置120は、コントローラ50からの指令に応じて、アイコンを表示する場合は目標減速度Ddに応じた点滅周期で点滅させる。なお、表示装置120に表示するアイコンのうち、目標減速度表示部124のアイコンのみを点滅させたり、自車表示部122、先行車検出表示部123および目標減速度表示部124のすべてのアイコンを点滅させることもできる。
このように、以上説明した第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddが表示しきい値THthw,THttcよりも大きい場合に、目標減速度Ddを示す表示を点滅させるよう制御する。例えば、図14に示すように表示装置120の目標減速度表示部124に表示される目標減速度Ddを示すアイコンを点滅させる。これにより、制駆動力制御が実行されていることを視覚情報として運転者にわかりやすく伝えることができる。
(2)目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddを示す表示の点滅周期を、目標減速度Ddに応じて変更する。これにより、どの程度の減速度が自車両に発生しているかを視覚的に運転者に伝えることが可能となる。
(3)目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddが大きくなるほど点滅周期を短くする。目標減速度Ddが大きく、障害物に対するリスクポテンシャルRPが大きい状況では、自車両の減速に対する運転者の感度が高まっていると考えられるので、点滅周期を短くすることで、運転者の感覚に合った表示を行うことができる。
(4)目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddの変化方向に応じて点滅周期を変化させる。目標減速度Ddの変化方向、すなわちリスクポテンシャルRPの変化方向により、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が変化するので、点滅周期を変化させることにより運転者の感覚に合った表示を行うことができる。
(5)目標減速度Ddが増加中の点滅周期を、目標減速度Ddが減少中の点滅周期よりも短くする。具体的には、図18に示すように目標減速度Ddの増加中と減少中とで点滅周期にヒステリシスを持たせている。目標減速度Ddが減少し、リスクポテンシャルRPが低下しているような状況では、リスクポテンシャルRPが増加する場合に比べて自車両の減速に対する運転者の感度が低下していると考えられる。そこで、点滅周期を長く設定することで、運転者が減速度をあまり知覚していないにもかかわらず目標減速度Ddの表示が速く点滅するといったわずらわしさを低減することができる。
《第3の実施の形態》
本発明の第3の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第3の実施の形態における車両用運転操作補助装置の基本構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、上述した第2の実施の形態との相違点を主に説明する。
第3の実施の形態においては、上述した第2の実施の形態と同様に目標減速度Ddの大きさに応じて表示装置120に表示するアイコンの点滅周期を変更する。ただし、目標減速度Ddの減少時の点滅周期の設定方法が、上述した第2の実施の形態と相違する。
図19に、目標減速度Ddと点滅周期との関係を示す。目標減速度Ddがしきい値THttcまたはTHthwを超えると、目標減速度Ddが大きくなるほど点滅周期を短くして早い点滅とする。目標減速度Ddが小さくなる場合は、点滅周期を所定の最大値に固定する。このように、リスクポテンシャルRPが低下し、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が低いと考えられる場合には、運転者の感覚にあわせて、表示するアイコンの点滅周期を長く設定する。
なお、目標減速度Ddの増加時のみアイコンを点滅し、減少時には点滅させずに点灯させたままに設定することも可能である。
以上説明したように点滅周期を設定することによっても、車両用運転操作補助装置1の機能に対する運転者の理解促進とわずらわしさの低減とを両立させることが可能となる。
《第4の実施の形態》
本発明の第4の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第4の実施の形態における車両用運転操作補助装置の基本構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、上述した第2の実施の形態との相違点を主に説明する。
第4の実施の形態においては、自車両の車両周囲状況に基づいて目標減速度Ddの表示条件を変更する。具体的には、目標減速度Ddの表示しきい値THthw、THttcを目標減速度Ddの変化率Ddvに基づいて補正する。第4の実施の形態における目標減速度表示内容設定処理を、図20のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図7のフローチャートのステップS106で実行される。
まず、ステップS361で、ステップS105で算出した目標減速度Ddを読み込む。ステップS362では、目標減速度Ddが車間時間THWに基づくものか否かを判定する。目標減速度Ddが車間時間THWに基づくリスクポテンシャルRPthwから算出されている場合は、ステップS363へ進む。
ステップS363では、目標減速度表示しきい値THthwの補正値THthwcを算出する。まず、しきい値THthwを補正するための補正量THeを目標減速度Ddの変化率Ddvに基づいて算出する。なお、目標減速度Ddの変化率Ddvは、例えば目標減速度Ddを時間微分することにより算出できる。図21に、目標減速度変化率Ddvとしきい値補正量THeとの関係を示す。図21において、車間時間THWに基づくリスクポテンシャルRPthwから目標減速度Ddを算出した場合の補正量THe_thwを破線で示し、余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャルRPttcから目標減速度Ddを算出した場合の補正量THe_ttcを実線で示す。
図21に示すように、目標減速度変化率Ddvが所定値Ddv1以上の変化率で増加している場合は、しきい値補正量THe_thwを徐々に大きくする。目標減速度Ddvが所定値Ddv1よりも小さい場合は、補正量THe_thw=0とする。
目標減速度表示しきい値補正値THthwcは、目標減速度変化率Ddvに基づいて算出した補正量THe_thwと、所定のしきい値THthwとを用いて、以下の(式6)から算出する。
THthwc=THthw−THe_thw ・・・(式6)
目標減速度Ddの増加中は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が上昇するので、増加率が速くなるほどしきい値THthwが小さくなるように補正する。
つづくステップS364では、車間時間THWに基づく目標減速度Ddが、しきい値補正値THthwcよりも大きいか否かを判定する。目標減速度Ddがしきい値補正値THthwcよりも大きい場合は、ステップS365へ進み、目標減速度Ddに関する表示を点灯するように設定する。Dd≦THthwcの場合は、ステップS365をスキップしてステップS369へ進む。
一方、ステップS362で目標減速度Ddが余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャルRPttcから算出されていると判定されると、ステップS366へ進む。ステップS366では、目標減速度表示しきい値THttcの補正値THttccを算出する。まず、しきい値THttcを補正するための補正量THe_ttcを目標減速度Ddの変化率Ddvに基づいて算出する。図21に実線で示すように、目標減速度変化率Ddvが所定値Ddv1以上の変化率で増加している場合は、しきい値補正量THe_ttcを徐々に大きくする。しきい値補正量THe_ttcの増加率は、しきい値補正量THe_thwの増加率よりも大きくなるように設定する。目標減速度Ddvが所定値Ddv1よりも小さい場合は、補正量THe_ttc=0とする。
目標減速度表示しきい値補正値THttccは、目標減速度変化率Ddvに基づいて算出した補正量THe_ttcと、所定のしきい値THttcとを用いて、以下の(式7)から算出する。
THttcc=THttc−THe_ttc ・・・(式7)
目標減速度Ddの増加中は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が上昇するので、増加率が速くなるほどしきい値THttcが小さくなるように補正する。
つづくステップS367では、余裕時間TTCに基づく目標減速度Ddが、目標減速度表示しきい値補正値THttccよりも大きいか否かを判定する。目標減速度Ddがしきい値補正値THttccよりも大きい場合は、ステップS368へ進み、目標減速度Ddに関する表示を点灯するように設定する。Dd≦THttccの場合は、ステップS368をスキップしてステップS369へ進む。
ステップS369では、ステップS365またはS368で目標減速度Ddに関する表示を点灯すると設定されたか否かを判定する。目標減速度Ddの表示を点灯する場合は、ステップS370へ進んで表示装置120に表示するアイコンの点滅周期を設定する。
このように、以上説明した第4の実施の形態においては、上述した第1から第3の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)目標減速度表示制御部154は、表示しきい値THthw,THttcを、目標減速度Ddの変化率Ddvに応じて設定する。具体的には、予め設定した表示しきい値THthw,THttcを目標減速度変化率Ddvに応じて補正し、補正値THthwc,THttccを算出する。これにより、自車両に発生する減速度の変化に対する運転者の感度を考慮して、目標減速度Ddを表示するか否かを判断することができる。
(2)目標減速度表示制御部154は、目標減速度Ddの増加率Ddvが大きいほど表示しきい値THthw,THttcが小さくなるように設定する。目標減速度Ddの増加中は自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が上昇するので、表示しきい値THthw,THttcを小さくして早いタイミングから表示を行うことにより、運転者の感覚に合った表示を行うことができる。
《第5の実施の形態》
本発明の第5の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第5の実施の形態における車両用運転操作補助装置の基本構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、上述した第4の実施の形態との相違点を主に説明する。
第5の実施の形態においては、運転者による自車両の運転操作状況に基づいて目標減速度Ddの表示条件を変更する。具体的には、目標減速度Ddの表示しきい値THthw、THttcをアクセルペダル90の操作速度Apvに基づいて補正する。アクセルペダル操作速度Apvは、例えばアクセルペダル操作量SAを時間微分することにより算出でき、アクセルペダル90が踏み込み方向に操作されている場合に正の値、戻し方向に操作されている場合に負の値で示す。
図22に、アクセルペダル操作速度Apvとしきい値補正量THeとの関係を示す。図22において、車間時間THWに基づくリスクポテンシャルRPthwから目標減速度Ddを算出した場合の補正量THe_thwを破線で示し、余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャルRPttcから目標減速度Ddを算出した場合の補正量THe_ttcを実線で示す。
図22に示すように、アクセルペダル90が所定値Apv1よりも速い速度で戻し方向に操作されている場合は、補正量THe_thw、THe_ttcを徐々に大きくする。すなわち、アクセルペダル90を所定速度Apv1以上で戻し方向に操作している場合は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が上昇すると考えられるので、表示しきい値TH_thw、TH_ttcが小さくなるように補正する。
一方、アクセルペダル90が所定値Apv2よりも速い速度で踏み込み方向に操作されている場合は、補正量THe_thw、THe_ttcを徐々に小さくする。すなわち、アクセルペダル90を所定速度Apv2以上で踏み込み方向に操作している場合は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が低下すると考えられるので、表示しきい値TH_thw、TH_TTCが大きくなるように補正する。なお、車間時間THWに対応する補正量THe_thwの変化率は、余裕時間TTCに対応する補正量THe_ttcの変化率よりも小さくなるように設定されている。
このように、以上説明した第5の実施の形態においては、上述した第1から第4の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)目標減速度表示制御部154は、表示しきい値THthw,THttcを、運転者による自車両の運転操作状況に応じて設定する。運転操作状況によって自車両に発生する減速度に対する運転者の感度は変化するので、これを考慮して目標減速度Ddを表示するか否かを判断することができる。
(2)運転操作状況としてアクセルペダル90の操作速度Apvに応じて表示しきい値THthw,THttcを設定する。具体的には、予め設定した表示しきい値THthw,THttcをアクセルペダル操作速度Apvに応じて補正し、補正値THthwc,THttccを算出する。これにより、アクセルペダル90の操作状況によって変化する運転者の減速度に対する感度を考慮して、目標減速度Ddを表示するか否かを判断することができる。
(3)目標減速度表示制御部154は、アクセルペダル90の踏み込み速度Apvが大きいほど表示しきい値THthw,THttcが大きくなるように設定する。アクセルペダル90を速い速度で踏み込んでいる場合は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が低下するので、表示しきい値THthw,THttcを大きくして表示のタイミングを遅らせることにより、運転者に違和感を与えることのない表示制御を行うことができる。
(4)アクセルペダル90の戻し速度Apvが大きいほど表示しきい値THthw,THttcが小さくなるように設定する。アクセルペダル90を速い速度で戻している場合は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が上昇するので、表示しきい値THthw,THttcを小さくして早いタイミングから表示を行うことにより、運転者の感覚に合った表示を行うことができる。
《第6の実施の形態》
本発明の第6の実施の形態による車両用運転操作補助装置について説明する。第6の実施の形態における車両用運転操作補助装置の基本構成は、図1および図2に示した第1の実施の形態と同様である。ここでは、上述した第4の実施の形態との相違点を主に説明する。
第6の実施の形態においては、リスクポテンシャルRPの変化状況に基づいて目標減速度Ddの表示条件を変更する。具体的には、目標減速度Ddの表示しきい値THthw、THttcをリスクポテンシャルRPの時間変化率RPvに基づいて補正する。リスクポテンシャル変化率RPvは、例えばリスクポテンシャルRPを時間微分することにより算出できる。
図23に、リスクポテンシャル変化率RPvとしきい値補正量THeとの関係を示す。図23において、車間時間THWに基づくリスクポテンシャルRPthwから目標減速度Ddを算出した場合の補正量THe_thwを破線で示し、余裕時間TTCに基づくリスクポテンシャルRPttcから目標減速度Ddを算出した場合の補正量THe_ttcを実線で示す。
図23に示すように、リスクポテンシャルRPが所定値RPv1よりも速い速度で増加する場合は、補正量THe_thw、THe_ttcを徐々に大きくする。すなわち、リスクポテンシャルRPが所定変化率RPv1以上で増加する場合は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が上昇すると考えられるので、表示しきい値TH_thw、TH_ttcが小さくなるように補正する。なお、車間時間THWに対応する補正量THe_thwの変化率は、余裕時間TTCに対応する補正量THe_ttcの変化率よりも小さくなるように設定されている。
このように、以上説明した第6の実施の形態においては、上述した第1から第5の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)目標減速度表示制御部154は、表示しきい値THthw,THttcを、車両前方状況に応じて設定する。車両前方状況によって自車両に発生する減速度に対する運転者の感度は変化するので、これを考慮して目標減速度Ddを表示するか否かを判断することができる。
(2)車両前方状況としてリスクポテンシャルRPの変化率RPvに応じて表示しきい値THthw,THttcを設定する。具体的には、予め設定した表示しきい値THthw,THttcをリスクポテンシャル変化率RPvに応じて補正し、補正値THthwc,THttccを算出する。これにより、リスクポテンシャルRPの変化によって変化する運転者の減速度に対する感度を考慮して、目標減速度Ddを表示するか否かを判断することができる。
(3)目標減速度表示制御部154は、リスクポテンシャルRPの増加率RPpvが大きいほど表示しきい値THthw,THttcが小さくなるように設定する。リスクポテンシャルRPが増加している場合は、自車両に発生する減速度に対する運転者の感度が上昇するので、表示しきい値THthw,THttcを小さくして早いタイミングから表示を行うことにより、運転者の感覚に合った表示を行うことができる。
上述した第1から第6の実施の形態においては、自車両と前方障害物との車間時間THWおよび余裕時間TTCに関連付けた2つの仮想弾性体の反発力をリスクポテンシャルRPとして算出した。ただしこれには限定されず、車間時間THWまたは余裕時間TTCに関連付けた仮想弾性体の反発力のみをリスクポテンシャルRPとして算出することも可能である。あるいは、車間時間THWの逆数の関数と余裕時間TTCの逆数の関数とを加算したり、これらからセレクトハイによりリスクポテンシャルRPを算出することもできる。
第4から第6の実施の形態において、上述した第3の実施の形態のように点滅周期を設定することもできる。また、第4から第6の実施の形態を第1の実施の形態と組み合わせ、アイコンの点滅は行わないように構成することもできる。
上述した第1から第6の実施の形態においては、図14に示したように表示装置120に自車表示部122、先行車検出表示部123、および目標減速度表示部124を設け、3つのアイコンを表示した。ただし、これには限定されず、リスクポテンシャルRPに応じた制駆動力制御の作動状態を視覚情報として運転者に伝えることができれば、種々の表示形態をとることが可能である。例えば、目標減速度表示部124のみを設け、目標減速度Ddに関するアイコンのみを表示するように構成することができる。また、先行車検出表示部123、目標減速度表示部124および自車表示部122を縦方向に並べて表示することも可能である。また、表示装置120をコンビネーションメータ121以外に配置したり、ドットマトリクス型以外の表示手段として構成することも可能である。
上述した第2から第6の実施の形態においては、表示装置120に表示するアイコンの点滅周期を目標減速度Ddに応じて可変とした。ただし、これには限定されず、例えばアイコンの点灯と消灯の比率を変化させることも可能である。
第4の実施の形態において、自車両の運転操作状況としてアクセルペダル90の操作速度Apvに応じて表示しきい値補正値THthwc,THttccを算出した。自車両の運転操作状況としてアクセルペダル操作速度Apv以外のパラメータを用いることももちろん可能である。例えばアクセルペダル90の操作量SAを用いたり、ブレーキペダルの操作速度を用いることもできる。また、第5の実施の形態においては、車両前方状況としてリスクポテンシャルRPの変化率RPvに応じて表示しきい値補正値THthwc,THttccを算出した。車両前方状況としてリスクポテンシャル変化率RPv以外のパラメータを用いることももちろん可能である。例えば自車両と障害物との車間距離Dや相対速度Vrを用いることもできる。
リスクポテンシャルRPと反力増加量ΔFとの関係は図10に示すものには限定されず、リスクポテンシャルRPが増加するほど反力増加量ΔFが増加するように設定することができる。上述した第1から第6の実施の形態においては、リスクポテンシャルRPに応じたアクセルペダル操作反力制御を行った。アクセルペダル90は、運転者が自車両を運転操作するときに操作する運転操作機器であり、リスクポテンシャルRPを操作反力として運転者に連続的に伝達することができる。なお、運転操作機器として、例えばブレーキペダルやステアリングホイールを用い、リスクポテンシャルRPに応じてブレーキペダルやステアリングホイールに発生する操作反力を制御することも可能である。
上述した第1から第6の実施の形態では、リスクポテンシャルRPに応じて運転操作機器に発生する操作反力を制御する操作反力制御と目標減速度Ddを発生させる制駆動力制御を行った。ただし、これには限定されず、リスクポテンシャルRPに応じて制駆動力制御のみを行うシステムにも、本発明を適用することが可能である。また、制駆動力制御のうち、駆動力制御のみを行うことも可能である。
以上説明した第1から第6の実施の形態において、レーザレーダ10,車速センサ20,および前方カメラ30は障害物検出手段として機能し、リスクポテンシャル計算部151はリスクポテンシャル算出手段として機能し、目標減速度計算部153は目標減速度算出手段として機能し、エンジン電子制御コントローラ100およびブレーキアクチュエータ110は制駆動力制御手段として機能し、目標減速度表示制御部154は表示制御手段および表示しきい値設定手段として機能することができる。また、アクセルペダル反力指令値計算部152およびアクセルペダル反力制御装置70は、操作反力制御手段として機能することができる。ただし、これらには限定されず、障害物検出手段として別方式のミリ波レーダ等を用いることもできる。また、制駆動力制御手段としてエンジン電子制御コントローラ100およびブレーキアクチュエータ110のいずれか一方を用いたり、これらとは別の手段により自車両に減速度を発生させるように構成することも可能である。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 アクセルペダル周辺の構成図。 アクセルペダル操作量とドライバ要求駆動力との関係を示す図。 ブレーキペダル操作量とドライバ要求制動力との関係を示す図。 コンビネーションメータに設置される表示装置を示す図。 第1の実施の形態による車両用運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 (a)(b)リスクポテンシャルの算出方法を説明する図。 リスクポテンシャル算出処理の処理手順を示すフローチャート。 リスクポテンシャルと反力増加量との関係を示す図。 リスクポテンシャルと目標減速度との関係を示す図。 目標減速度表示内容設定処理の処理手順を示すフローチャート。 目標減速度と表示しきい値との関係を示す図。 表示装置の表示例を示す図。 目標減速度と目標減速度表示部の表示面積との関係を示す図。 目標減速度と目標減速度表示部の表示色との関係を示す図。 第2の実施の形態における目標減速度表示内容設定処理の処理手順を示すフローチャート。 目標減速度と表示アイコンの点滅周期との関係を示す図。 第3の実施の形態における目標減速度と表示アイコンの点滅周期との関係を示す図。 第4の実施の形態における目標減速度表示内容設定処理の処理手順を示すフローチャート。 目標減速度変化率と表示しきい値補正量との関係を示す図。 第5の実施の形態におけるアクセルペダル操作速度と表示しきい値補正量との関係を示す図。 第6の実施の形態におけるリスクポテンシャル変化率と表示しきい値補正量との関係を示す図。
符号の説明
10:レーザレーダ、20:車速センサ、30:前方カメラ、50:コントローラ、70:アクセルペダル反力制御装置、100:エンジン電子制御コントローラ、110:ブレーキアクチュエータ、120:表示装置

Claims (22)

  1. 自車両前方に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物検出手段の検出結果に基づいて、前記障害物に対する前記自車両のリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、前記自車両に発生させる目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、
    前記目標減速度算出手段で算出された前記目標減速度を発生させるように前記自車両に発生する制駆動力を制御する制駆動力制御手段と、
    前記目標減速度をその値に応じて選択的に表示手段に表示するよう制御する表示制御手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度を前記表示手段に表示するかを判断するための表示しきい値よりも前記目標減速度が大きい場合に、前記目標減速度を示す表示を前記表示手段に表示するよう制御することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  3. 請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度が前記表示しきい値よりも大きい場合に、前記目標減速度を示す表示を連続点灯するよう制御することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  4. 請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度が前記表示しきい値よりも大きい場合に、前記目標減速度を示す表示を点滅させるよう制御することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  5. 請求項4に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度を示す表示の点滅周期を、前記目標減速度に応じて変更することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  6. 請求項5に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度が大きくなるほど前記点滅周期を短くすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度の変化方向に応じて前記点滅周期を変化させることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  8. 請求項7に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度が増加中の前記点滅周期を、前記目標減速度が減少中の前記点滅周期よりも短くすることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  9. 請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示制御手段は、前記目標減速度算出手段において前記目標減速度を算出する際の複数の算出パラメータ毎に、前記表示しきい値を設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  10. 請求項9に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記リスクポテンシャル算出手段は、前記自車両と前記障害物との車間時間に基づく第1のリスクポテンシャルと、前記自車両と前記障害物との余裕時間に基づく第2のリスクポテンシャルとを算出し、
    前記目標減速度算出手段は、前記複数の算出パラメータである前記第1のリスクポテンシャルと前記第2のリスクポテンシャルのいずれかに基づいて、前記目標減速度を算出し、
    前記表示制御手段は、前記第1のリスクポテンシャルに基づいて算出される前記目標減速度に対する前記表示しきい値が、前記第2のリスクポテンシャルに基づいて算出される前記目標減速度に対する前記表示しきい値よりも大きくなるように設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  11. 請求項2から請求項10のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値を前記目標減速度の変化率に応じて設定する表示しきい値設定手段をさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  12. 請求項11に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値設定手段は、前記目標減速度の増加率が大きいほど前記表示しきい値が小さくなるように設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  13. 請求項2から請求項10のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値を運転者による前記自車両の運転操作状況に応じて設定する表示しきい値設定手段をさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  14. 請求項13に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値設定手段は、前記自車両の運転操作状況としてアクセルペダルの操作速度に応じて前記表示しきい値を設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  15. 請求項14に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値設定手段は、前記アクセルペダルの踏み込み速度が大きいほど前記表示しきい値が大きくなるように設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  16. 請求項14または請求項15に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値設定手段は、前記アクセルペダルの戻し速度が大きいほど前記表示しきい値が小さくなるように設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  17. 請求項2から請求項10のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値を車両前方状況に応じて設定する表示しきい値設定手段をさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  18. 請求項17に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値設定手段は、前記車両前方状況として、前記リスクポテンシャルの変化率に応じて前記表示しきい値を設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  19. 請求項18に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記表示しきい値設定手段は、前記リスクポテンシャルの増加率が大きくなるほど前記表示しきい値が小さくなるように設定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  20. 請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記リスクポテンシャルに基づいて、運転操作機器に発生する操作反力を制御する操作反力制御手段をさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  21. 自車両前方に存在する障害物を検出し、
    前記障害物の検出結果に基づいて、前記障害物に対する前記自車両のリスクポテンシャルを算出し、
    前記リスクポテンシャルに基づいて、前記自車両に発生させる目標減速度を算出し、
    前記目標減速度を発生させるように前記自車両に発生する制駆動力を制御し、
    前記目標減速度をその値に応じて選択的に表示手段に表示するよう制御することを特徴とする車両用運転操作補助方法。
  22. 自車両前方に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物検出手段の検出結果に基づいて、前記障害物に対する前記自車両のリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、前記自車両に発生させる目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、
    前記目標減速度算出手段で算出された前記目標減速度を発生させるように前記自車両に発生する制駆動力を制御する制駆動力制御手段と、
    前記目標減速度をその値に応じて選択的に表示手段に表示するよう制御する表示制御手段とを有する車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
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