JP2007137092A - 折り畳み二輪車の折り畳み機構及び折り畳み二輪車の収納方法 - Google Patents

折り畳み二輪車の折り畳み機構及び折り畳み二輪車の収納方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 より一層のコンパクト化を図り、例えばターミナルコインロッカーの小型サイズにも収納可能となり、折り畳んだとき生じるチェーンの弛みを処理することができ、一般のスポーク方式の後輪でも折り畳みできる折り畳み二輪車の折り畳み機構。
【解決手段】 折り畳み二輪車10で、後輪部40及び前輪部30等を順次折り畳み可能な構造とする。この際、折り畳み工程の順番性の制約を受けないような機構の構成とし、また、一般のスポーク方式の後輪でも折り畳みできるような構造とする。そして、後輪部40と前輪部30とを直立した状態から順次折り畳んだ場合、折り畳み後の後輪44の軸心C2と前輪34の軸心C1とを結ぶ中心線CL3を、接地面GLに対して10°〜25°の範囲で傾斜させた状態になる様に設計的な規定を与える。
【選択図】図1

Description

本発明は、折り畳み二輪車の折り畳み機構及び折り畳み二輪車の収納方法に係り、特に20インチ未満の小径車輪の折り畳み二輪車の折り畳み機構及び折り畳み二輪車の収納方法に関する。
二輪車、特に動力を用いない自転車は、地球に優しい乗り物、誰でも利用することができる乗り物として従来より多用されている。
しかし、自転車は、そのままでは形状が大きいため、利用者が、バス、列車、航空機等の公共交通機関を利用時に携帯物品として運ぶことは容易ではない。そのため、通常は自宅周辺での利用が主であることが現状である。
また、持ち運びが不便で場所をとる等の理由で、いわゆる駅前不法駐輪の問題が生じ、さらに、マンション等で室内に余裕がない場合、或いは余裕が少ない場合等にあっては保管上の問題が常に生じている。
そこで、コンパクトで軽い可搬性のよい折り畳み二輪車(自転車)が生産され、多く利用されるようになっている。一般的な折り畳み二輪車としては、車輪径が12インチ〜20インチのものが多く用いられている。そして、簡便な折り畳み方法をとる形式として、前輪部と後輪部とを連結するメインフレームの長さ方向の中央部で2つ折りにするとともに、サドルとハンドル部とを押し下げにする形式のものがよく知られている。
しかしながら、この折り畳み二輪車では、折り畳んでも、まだハンドル部やサドル等の突出量が多く、全体では大きくて嵩張り、持ち運びとなると不便である。そこで、本出願人は、可搬性及び収納性の観点から、コンパクトに折り畳める折り畳み二輪車を既に提案した(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の折り畳み二輪車110の折り畳み後の側面外形形状は、図16に示すように、かなりコンパクトになっている。
即ち、折り畳まれた二輪車110の側面外形形状は長方形101を形成しており、この長方形101は、この図で長方形の短辺長が後輪144と前輪134とに外接、または後輪144と前輪134とにほぼ外接しており、角部c,f,g,dで囲まれた長方形である。これは、二輪車110のヘッドパイプ133の一部が後輪144、前輪134の外接なる長方形102(e,f,g,h)よりは突出している。
また、特許文献1では、折り畳まれた状態で、前輪134の軸心C1と、後輪144の軸心C2とを結ぶ線(中心線)CLを、接地面GLと平行に定めている。
図16中、符号133は、ハンドルの主柱、つまりハンドルステムパイプを保持するヘッドパイプである。このヘッドパイプ133部分は、メインフレーム120からなる車体の進行方向最先端部に配設されている。
なお、サドル149は、シートパイプ143から取り外された後、上記長方形101の余裕空間に収め得る。
特開平4−145262号公報。
ところで、特許文献1の折り畳み二輪車110では、操行装置のヘッドパイプの小型化対応として特殊構造を提案し、小型化を可能と推測(願望含み寸法)した。しかし、通常タイプのヘッドパイプ133では、小型化には強度保証の観点等から限界がある。
特許文献1の折り畳み二輪車110の折り畳み設計では、長方形101がヘッドパイプ133等の突出部を含んだ寸法H1(図1参照)なので、短辺長に工夫が望まれる。
しかしながら、上述した特許文献1に記載方式のものは、小型化に関してかなり工夫した寸法と見てよい案である。
だがしかし、特許文献1の折り畳み二輪車110では、折り畳んだ状態での長方形の大きさでは、収納具、例えば、ターミナルコインロッカー、特に小型サイズに収納することは短辺長が条件を満さず達成できない。
通勤や旅行時に、折り畳み二輪車110であるならば、ターミナルコインロッカーに収納することが考えられるが、前記折り畳み二輪車では、ロッカー利用なら中型以上のサイズを利用せざるを得ない。
これに対し、多くの駅等では、小型サイズのターミナルコインロッカーに較べて中型以上のサイズのコインロッカーの設置数が少なかったり、あるいは設置されていなかったりするのが現状である。
また、これら中型以上のサイズでは、利用料金が高いので、小型サイズのターミナルコインロッカーに収納することができる折り畳み二輪車であれば経済的でもある。
前述した折り畳み二輪車110では、乗車可能な状態から、後輪部140を前輪部130側に折り畳んだ後も、後輪144のフリーホイール155には、チェーンホイール153との間に掛け回された動力伝達用のチェーン154が噛合されたままの状態である。そして、チェーン154はチェーンホイール153とフリーホイール155との間で一般には弛んだ状態となる。
そのため、後輪部140が折り畳まれた後(後輪回転不可)、クランク152を回転させる必要がある場合、つまり、ペダル151の位置をコンパクト化の観点で最適の位置に収めようとする場合、上記の通り、弛んだチェーン154がフリーホイール155に絡んでいるので、少なくとも一方に関しては回転の自由度がなく、クランク152を、ひいてはチェーンホイール153をこの時点で回転させることが困難になっていた。
また、前述した折り畳み二輪車110では、メインフレーム120が平行な直線状の2要素のフレーム部材で形成されているので、後輪144が一般のスポークを備えたものである場合、ハブ部品の幅寸法が例えばディスク状ホイールのハブ部品の幅寸法より大きいため、折り畳んだとき、途中でスポークやハブ部品がメインフレーム120に干渉し、後輪を完全に収納することができず、折り畳みのコンパクト化に反するという課題が生じていた。
本発明は、上述した種々の不都合の改善であり、より一層のコンパクト化を図り、例えばターミナルコインロッカーの小型サイズに収納可能となる大きさに折り畳む二輪車の折り畳み機構及び折り畳み二輪車の収納方法を提示することを目的とする。
更に、本発明の他の目的は、上記コンパクト化を維持しつつ後輪が折り畳まれたとき一般に生じるチェーンの弛みの増量を有効処理することができ、同時にクランクの折り畳み工程の順序性に他の折り畳み工程との関係を絶ち、後輪側のフリーホイールとチェーンとの噛合を乖離してチェーンホイールの回転自由化を狙うとともに、一般的なスポーク使用の後輪でもコンパクトに折り畳める折り畳み二輪車の折り畳み機構及び折り畳み二輪車の収納方法を提示することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る折り畳み二輪車の折り畳み機構では、車体であるメインフレームと、このメインフレームの前端部に装備された前輪を含む前輪部と、前記メインフレームの後端部に装備された後輪を含む後輪部と、前記メインフレームの後端部に装備され前記後輪を駆動する駆動部と、前記後輪部に装備され当該後輪部折り畳み時でのチェーンの弛みを主として処理するチェーン弛み処理装置とを備え、前記後輪部及び前輪部を順次折り畳み可能とする折り畳み二輪車の折り畳み機構において、前記後輪部と前記前輪部とが直立した状態で順次折り畳まれた場合、前記前輪の軸心が折り畳み後の前記後輪の軸心を越えるとともに、折り畳み後の前記後輪の軸心と前記前輪の軸心とを結ぶ線(中心線)を、接地面に対して10°〜25°の範囲内で傾斜した状態、且つ前記前輪の軸心位置を前記後輪の軸心位置よりも低い位置になるように規定し、前記折り畳まれた側面外形形状が、前記後輪と前輪とに外接、またはほぼ外接するとともに、ほぼ前記後輪及び前輪の直径とする幾何学的に定義される長方形であることを特徴とする(請求項1)。
この発明によれば、折り畳まれた側面外形形状が、接地面に対して傾斜した状態で、短辺長をほぼ前記後輪及び前輪の直径とする長方形となっているので、折り畳まれたときの側面外形形状が、接地面に対して平行とした場合でのヘッドパイプ等の突出部を、傾斜した長方形内にほぼ収めることができる。
この発明の二輪車は、キャスタアングル、ヘッドパイプの長さ、前輪部の折り畳み位置等をパラメータにした総合的配慮で、折り畳み後の前輪の軸心位置と後輪の軸心位置とをそれぞれ定めて、側面外形形状が、コインロッカーに収納できるようにした前記の傾斜した長方形に折り畳む機構のものである。
従って、本願発明では、ヘッドパイプ等の突出部の突出寸法の分だけ小さくできる。このことにより、ヘッドパイプ長さの設計に余裕が生じ、コンパクト化を図ることができる。この結果、例えばターミナルコインロッカーの小型サイズにも収納できる寸法となり、収納・可搬性が高められる。
本発明の折り畳み二輪車の折り畳み機構では、前記駆動部を、チェーンホイール,チェーン,及びフリーホイールからなるチェーン機構と、前記チェーンホイールに回転力を付与する一対のクランク及びペダルとを備えた構成とし、前記チェーン弛み処理装置を、前記チェーン環の内側から噛合させて付勢力によりチェーンの弛みを規制させる少なくとも1個の遊び歯車と、この遊び歯車を保持しつつ当該遊び歯車を介して前記チェーンに常時所定の張力を付勢する所定長さの張力付勢アームとを備えた構成とし、この張力付勢アームを、その一端取り付け部を後輪折り畳み回動の軸心と前記フリーホイールの軸心とを結ぶ線のほぼ延長上所定寸法離れた位置に配設し、他端部に前記少なくとも1個の遊び歯車を装備した構成とし、前記張力付勢アームを、前記後輪部を折り畳んだ後の状態下において、前記一端取り付け部が前記フリーホイールの軸心から前記前輪部側に延び、前記他端部が前記一端取り付け部から、当該一端取り付け部と前記フリーホイールの軸心とを結ぶ線のほぼ延長上に、前記遊び歯車を前記フリーホイールから離れた位置に移送して弛みを処理すると同時に当該フリーホイールに噛合していた前記チェーンを前記フリーホイールから乖離させるという機能を合わせ持たせた構成にしたことを特徴とする(請求項2)。
この発明によれば、張力付勢アームの他端部に装着した遊び歯車を、張力付勢アームの一端取り付け部とフリーホイールの軸心とを結ぶ線のほぼ延長上、かつフリーホイールからより離れた位置に移送(後輪の折り畳みで自動的に移送)することができるので、折り畳んだときに生じるチェーンの弛みの増量を有効処理することができる。
チェーンとフリーホイールとの間での噛合関係が乖離された状況とは、チェーンホイール(すなわちクランク)をフリーホイールに関係なく自由に回動させることができることである。その結果、折り畳みの大半の工程が済んだ後で、クランクを回転させ、ペダルを希望する位置に移動させたいとき、つまり長方形内の最適位置に収めたいとき等、後輪挟持固定とは無関係に移動させることができ、折り畳み工程の順序性が制約的でないという特徴が出せる。
本発明の折り畳み二輪車の折り畳み機構では、前記メインフレームを、所定の隙間を隔てて平行に配設された複数のフレーム部材で構成すると共に、これらのフレーム部材を、それぞれのほぼ中央部だけを外側且つ上方に向けた湾曲状のフレーム部材に形成したことを特徴とするものである(請求項3)。
この発明によれば、フレーム部材の中央部のみが、それぞれ外側且つ上方に膨出しているので、フレーム部材の長さ方向両端部では、後輪の一部を挟持して固定できている。例えばディスク状ホイールに限定されることなく、一般のスポークを備えたタイプの後輪を収納する際に、上記の湾曲部がスポークやハブ部品を避け得るという効果がある。必要であれば、例えば多段ギヤのハブ部品を備えた後輪をも、湾曲部に収めることができる。
本発明の折り畳み二輪車の収納方法としての特徴は、折り畳み二輪車を折り畳んだ後、収納口が不変形の収納具に収納する折り畳み二輪車の収納方法であって、前記折り畳み二輪車の前記後輪及び前輪の直径が前記収納口より大きく、且つ後輪及び前輪のリム外径が小さい条件のとき、前記後輪及び前輪のタイヤの空気を抜いた後、その折り畳み二輪車を前記収納口からタイヤ並びにチューブ弾性変形を伴わせて前記収納具に収納できるように幾何学的に設計してある二輪車の収納方法である。
この発明では、タイヤやチューブ素材に関して、例えばチューブにレース用を用いるなどの方法をとれば強々さ(ごわごわさ)が弱められ、実質的にリム外径寸法が車輪寸法に置き換えとなるので、タイヤから空気を抜く操作は追加になるが、収納上の長所が発揮できる。
以下、本発明に係る折り畳み二輪車の折り畳み機構の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の折り畳み二輪車の折り畳み機構は、図1に示すような折り畳みの幾何学的関係に基づいて構成されている。
なお、図1における各部品の符号は、前記特許文献1における折り畳み二輪車としての具体例である自転車、及び以下に述べる実施形態の折り畳み二輪車としての具体例である自転車の符号を付して説明する。
前記特許文献1における前記長方形101は角部c,f,g,dで囲まれたものであり、ヘッドパイプ133等の突出部を除外してみた折り畳み後の側面外形形状は、角部e,f,g,hで囲まれた長方形102である。これらの長方形101、102は、後輪144の軸心C2と前輪134軸心C1とを結ぶ線CLが接地面GLと平行である。
これに対して、本願の折り畳み二輪車10では、折り畳まれた後の側面外形形状を、角部(e),(f),(g),(h)で囲まれた長方形103としたものである。この長方形103は、後輪44の軸心C2と前輪34軸心(C1)とを結ぶ中心線CL3が接地面GLに対してα°、例えば17°の傾斜となっている。
なお、α°は17°に限定されず、10°〜25°の範囲であれば適宜選択できる。また、後輪144と後輪44、前輪134と前輪34とは、同一大きさである。
長方形102の短辺長は、ヘッドパイプ133等の突出部を含む寸法H1である。長方形102の短辺長は、後輪144及び前輪134の直径とほぼ同じ寸法のHである。
長方形103の短辺長も、後輪44及び前輪34の直径とほぼ同じ寸法のHである。
本願発明は、長方形103を形ちづける側面外形形状の構成であり、その長方形103内にヘッドパイプ133等の突出部を収めたものである。その結果、本願発明では、特許文献1に比較して、上記寸法H1と前記寸法Hの差分長だけ短辺長を短くさせるものである。
なお、本願発明では、長方形103の短辺長が後輪及び前輪の直径と同一寸法、つまり、後輪44と前輪34とに外接する例で示したが、後輪44と前輪34とにほぼ外接する長方形であってもよい。
また、長方形103で長辺長をWとする。長方形102及び長方形101では長辺長をW1とする。
図2には、本発明に係る折り畳み二輪車の折り畳み機構の一実施形態が示されている。
本実施形態の折り畳み二輪車10としては、折り畳み自転車が適用されている。
そして、この折り畳み二輪車10は、前述の図1に示す折り畳みの幾何学的関係に基づいて各々が構成されたものである。
折り畳み二輪車10は、水平方向に延びる車体であるメインフレーム20と、このメインフレーム20の前端部に設けられ前輪34を含み構成された前輪部30と、メインフレーム20の後端部に設けられ後輪44を含み構成された後輪部40と、メインフレーム20の後端側に装備された駆動部50と、を備えて構成されている。
折り畳み二輪車10は、その前輪34及び後輪44の直径が14インチの大きさで例示しており、いわゆる小径の二輪車としての構成である。
なお、本発明の折り畳み二輪車は、車輪径が14インチに限らず、車輪径が12インチ〜18インチの折り畳み二輪車にも、基本原理は適用することができ、14インチと同じような折り畳みコンパクト化効果が発揮される。
折り畳み二輪車10の前輪34及び後輪44は、強度は維持しつつ薄型化するために、車輪が、例えばディスク状ホイールにより構成されている。
図2、図3に示すように、メインフレーム20は、前輪部30と後輪部40とを連結し保持する板状やパイプ状等の2要素のフレーム部材21により構成され、これらのフレーム部材21は、所定の隙間を隔てて互いに平行に配設され、ほぼ水平となって水平方向に延びている。
そして、後輪部40の折り畳み時には、平行に配設されたフレーム部材21の隙間に後輪44のタイヤの一部が挿入され、かつタイヤ並びにチューブ弾性変形により、弾性保持的に保持・固定されるようになっている。
メインフレーム20の前端側には蝶番22が設けられ、この蝶番22の合わせ面により第2折り畳み部12が構成されている。メインフレーム20は、第2折り畳み部12で、図2において右側から手前側に、つまり、メインフレーム20の側方から折り畳まれるようにしてある。
一方のフレーム部材21の外側側面には、前輪部30を折り畳んだとき、その前輪部固定用ストッパ38が設けられている。このストッパ38は、前輪部30の前輪フォーク31に設けられた図略の係止部材との間で係止し合い、前輪部30を固定できるようにしてある。
さらに、2要素のフレーム部材21の後端部は、補強板23で連結、補強されている。
前記前輪部30は、前輪34を支持する前輪フォーク31、前輪フォーク31の上端に連結されるとともにハンドルステムパイプ32を支持するヘッドパイプ33、及びハンドルステムパイプ32の上端に接合されたハンドルバー35とを備えて構成されている。
ハンドルステムパイプ32は、蝶番37を介してヘッドパイプ33と連結された第1ステムパイプ32Aと、この第1ステムパイプ32Aの上部に蝶番36を介して連結された第2ステムパイプ32Bとで形成され、ハンドルバー35は第2ステムパイプ32Bに接合されている。
第1ステムパイプ32Aと第2ステムパイプ32Bとは、蝶番36で二つ折りに折り畳み可能である。そして、この蝶番36の合わせ面により第3折り畳み部13が構成されている。
なお、前記ヘッドパイプ33の構造は、本出願人が既に出願した下記のヘッドパイプを適用するとコンパクト化に関して有効性が高い(特許文献2参照)。
特開2005−47379号公報
前記蝶番37は、ハンドルステムパイプ32をヘッドパイプ33に対して二つ折りに折り畳み可能であり、この蝶番37の合わせ面により第4折り畳み部14が構成されている。
ヘッドパイプ33は、接地面GLに対して後輪44側にキャスタアングルθ°で傾斜させている。このキャスタアングルθ°は、公知の経験値から、主に操縦性、安定性の条件を考慮にいれて、数値が選択される二輪車設計基本値である。
キャスタアングルθ°の他に、折り畳み二輪車として必要機能上の諸元的寸法は、車輪径、ホイールベース、サドル高、クランク軸心位置等が挙げられる。
前記後輪部40は、後輪44を支持する後輪フォーク41を備えて構成されており、後輪部40は、メインフレーム20の後端に設けられた支持ポスト43に支持されている。
後輪フォーク41は、側面視において全体形状がほぼ三角形状に形成されている。そして、三角形の頂点のうち、紙面右側の2つの頂点は支持パイプ43に連結され、紙面左側の1つの頂点には後輪44が支持されている。左側の頂点の近傍突出部41Aには、張力付勢アーム65の一端取り付け部が回動軸62を介して取り付けられるようになっている。
右側2つの頂点のうち、上部の頂点には弾性部材45が設けられている。また、支持パイプ43には、上部の頂点と係合するフック状の係合部材48が設けられている。そして、係合部材48と後輪部40との係合を離脱することにより、図6に示すように、後輪部40が前輪部30側に回動して後輪部40の折り畳みが可能となっている。
図2に戻って、前記2つの頂点のうち、下部の頂点は、支持パイプ43に設けられた回動支点としての回動中心軸46に回動自在に係合されている。従って、後輪部40を折り畳む際には、係合部材48と後輪部40との係合を離脱させると、後輪部40が回動中心軸46を中心として前輪部30側に回動する折り畳み方式を採っている。
そして、以上の係合部材48、弾性部材45及び回動中心軸46を含んで第1折り畳み部11が構成されている(図6参照)。
なお、第2折り畳み部12、第3折り畳み部13、第4折り畳み部14には、各蝶番の開動作を規制する図略のロック機構が設けられている。
後輪部40の後輪フォーク41には、後輪44の上部に荷台42が設けられ、この荷台42の一部には、回転自在な補助車47が設けられている。
補助車47は、折り畳み二輪車10の後輪部40、及び前輪部30の前輪34を折り畳んだ状態で、ハンドル35を引いて、あるいは押して移動させる際、前輪34との間で協働して転がり、運搬、移動を容易とするように設けられている。この補助車47に関しては、本出願人が既に出願した下記を適用すると有用性が高い(特許文献3参照)。
特願2005−195041号
以上のような後輪部40は、メインフレーム20の長手方向に沿って、かつ回動中心軸46を中心として接地面GL側を経由して所定角度(約180°)回動された後、前述のように、後輪44の一部としてのタイヤ部が左右のフレーム部材21間にタイヤ並びにチューブ弾性変形により、弾性保持的に保持・固定されるものである。
次に、支持パイプ43には、上方に延びた第1スライドパイプ43Aがスライド自在に挿通され、この第1スライドパイプ43Aには、上方に延びた第2スライドパイプ43Bがスライド自在に挿通されている。また、第2スライドパイプ43Bには、サドル49が着脱可能に装着されている。
支持パイプ43と第1スライドパイプ43A、第1スライドパイプ43Aと第2スライドパイプ43Bとは、図略のストッパにより、所定位置に固定可能となっている。
そのため、ストッパを緩め、サドル49を取り外しておいて、第2スライドパイプ43Bを第1スライドパイプ43Aに、第1スライドパイプ43Aを支持パイプ43に、それぞれ差し込んで全体高さを低くしたとき、折り畳み二輪車10の折り畳み後の側面外形形状が、長方形の短辺長を後輪、前輪の直径とする長方形103となる。
折り畳み二輪車10には、前述のように、メインフレーム20、前輪部30、及び後輪部40の他、後輪44へ駆動力を伝達するための駆動部50が設けられている。
駆動部50は、メインフレーム20の後端部に設けられており、一対のペダル51及びクランク52と、これらのペダル51及びクランク52により駆動力を伝達されるチェーンホイール53、このチェーンホイール53に掛け回されるチェーン54、前記後輪44と同軸上に装備され前記チェーン54により駆動力を伝達されるフリーホイール55からなるチェーン機構56とを備えて構成されている。
後輪部40には、当該後輪部40をメインフレーム20の長手方向に沿って折り畳む際に生じるチェーン54の弛みを処理するチェーン弛み処理装置(以下、単に処理装置という)60が装備されている。
この処理装置60を図4で詳細に示す。処理装置60は前記チェーン54と噛合して自在に回転する遊び歯車64と、この遊び歯車64を保持しつつ当該遊び歯車64を介して前記チェーン54に常時所定の張力を付勢する張力付勢アーム65とを備えて構成されている。
張力付勢アーム65は、板状部材で側面視ほぼL字状に形成されている。この張力付勢アーム65は、その一端取り付け部が、前記後輪フォーク41の先端三角部の近傍突出部41Aに、回動軸62を介して回動自在に取り付けられている。
張力付勢アーム65の一端取り付け部の取り付け中心C5は、後輪フォーク41で支持する後輪44の軸心C2と回動中心軸46の軸心C6とを結ぶ線のほぼ延長上、且つフリーホイール55の外側位置に規定されている。そして、取り付け中心C5は、図4、図5に示すように、後輪44の軸心C2(フリーホイール55の軸心と同じ)から寸法L1離れた距離に規定されている。
張力付勢アーム65の一端取り付け部が近傍突出部41Aに取り付けられる際、張力付勢アーム65の他端部は、上記一端取り付け部の取り付け中心C5から軸心C2側に戻る方向に向いて配設されている。そして、張力付勢アーム65の他端部には、前記遊び歯車64が装着されている。
そして、張力付勢アーム65の一端取り付け部の取り付け中心C5と、張力付勢アーム65における他端の遊び歯車64の軸心C3とは寸法L2の距離に各種の条件を考慮して規定されている。
従って、通常の乗用使用の状態、つまり折り畳む前の状態下では、後輪44の軸心C2から遊び歯車64の軸心C3までの距離は、概略、寸法L2から寸法L1を減算した距離が設計的に決められる。
図5における寸法L1、寸法L2は、図4のV1矢視、V2矢視を、図面の記載上便宜のために合体してあり、近似的に表したものである。
図4で、前記回動軸62には、張力付勢アーム65を一方回転方向に付勢するための図略のばね機構が内蔵されている。このばね機構は、張力付勢アーム65の先端、ひいては遊び歯車64を、常時チェーン環を広げる方向(接地面GL側)に付勢する。
その結果、チェーン54には、遊び歯車64の作用により、運転時の弛みが生じない。
なお、回動軸62には、当該回動軸62が所定角度以上回動しないように、近傍突出部41Aとの間で作用する突起62Aが設けられている。また、遊び歯車64の他に、チェーン54をS字状にとり廻すように、もう1個の遊び歯車64Aが配設されているが、この遊び歯車64Aは削除のケースもある。
一般二輪車(実用自転車)では、使用による経時的チェーンの弛み(伸び)に関して、その対処法として後輪位置を反進行方向に位置替えできるメカニズムを後輪フォークがとっている。
本願の折り畳み自転車10の場合、折り畳み後の後輪の軸心C2は幾何学的原理上堅守が条件である。よって、チェーンの弛み処理の機能には、このことがまず含まれていなければならない。
これを処理装置60がM1位置・姿勢にあるときこの役目を負っている。そして、ここでは、まだ折り畳み前であるので、M1位置・姿勢を初期位置・姿勢とする。
後輪部40を折り畳めば、一般には、この操作に伴うチェーン54の弛みが発生する。前記の経時的事象とは別の幾何学的な弛みのことである。このことへの対応が処理装置60の最大の役目である。
後輪部40は、初期位置・姿勢M1から折り畳まれ、矢印Aで示すように、φ°、例えば、約180°回動して停止位置・姿勢M2で停止する。この停止位置・姿勢M2では、後輪44が水平なフレーム部材21にタイヤ並びにチューブ弾性変形により、弾性保持的に保持・固定される。
このとき、図4の右方に仮想線で示すように、張力付勢アーム65が、後輪44の軸心C2から、チェーンホイール53の軸心C4と後輪44の軸心C2とを結ぶ線のほぼ延長先、つまりチェーンホイール53から遠ざかる側に延びている。
その結果、張力付勢アーム65の先端に装着された遊び歯車64が、後輪44の軸心C2から、前記寸法L1の距離と、前記寸法L2の距離との加算距離にほぼ等しい距離、つまり、後輪44の軸心C2からより離れた位置に規定されることになる。これにより、アームがあたかも伸びた効果でチェーン54の弛み対応がなされる。
後輪部40が初期位置・姿勢M1から折り畳まれ、停止位置・姿勢M2まで回動する際、張力付勢アーム65の他端の軌道、つまり遊び歯車64の軌道と後輪44の軸心C2の回動軌道とが異なるため、後輪部40の折り畳みが進行するに連れ、フリーホイール55とチェーン54との噛合関係が徐々に乖離される。
そして、停止位置・姿勢M2では、フリーホイール55とチェーン54との噛合関係は完全に乖離され、チェーン54は、遊び歯車64とチェーンホイール53との間にのみ掛け回しの状態を得る。
後輪部40が停止位置・姿勢M2に固定されたとき、チェーンホイール53と遊び歯車64との間に掛け回されているチェーン54は、図4に示すように、自重によって降下するが、降下した場合でも、フリーホイール55とチェーン54とが非接触となるように、停止位置・姿勢M2及びチェーン54の長さ等が設計的に決められる。
張力付勢アーム65および遊び歯車64は、停止位置・姿勢M2で、回転ストッパ66により位置決めされる。回転ストッパ66は、回動軸62の側面に形成された突起62Aと、近傍突出部41Aの表面に突出して設けられた受部41Bとで構成されている。
停止位置・姿勢M2の規定は複数のパラメータに基づいている。
すなわち、チェーン54の長さ、前輪34および後輪44の車輪径、ホイールベース長、後輪44の折り畳み回動中心位置、後輪44の折り畳み回動角度、後輪44の軸心C2から取り付け中心C5までの長さL1、張力付勢アーム65の長さL2、遊び歯車64の個数、チェーン54の自重による降下量等を考慮に入れ、チェーン54とフリーホイール55との接触がなく、折り畳まれたハンドルステムパイプ32等の各種パーツ等に、遊び歯車64、張力付勢アーム65、およびチェーン54が接触しないような位置が、前記停止位置・姿勢M2となっている。
窮極的とでもいうべき折り畳みサイズを考えたとき、後輪部40及び前輪部30を順次折り畳む際に、前輪部30の軸心が折り畳まれた後輪部40の軸心位置を越えるような長方形形成が規定されてくる。
このとき、後輪44の軸心C2と前輪34の軸心C1とを結ぶ中心線CL3は、接地面GLに対して、前輪34の軸心C1が低くなる傾斜角度α°になっており、この傾斜角度α°が、実施形態では例えば17°となるように、メインフレーム20に対接地面傾斜角度、第2折り畳み部の傾斜角度が、コンパクト性の観点から幾何学的な規定を与えている(図10参照)。
図6〜図10に基づいて、以上のような折り畳み二輪車10の折り畳み方法を、説明する。
まず、図6に示すように、折り畳み二輪車10を接地面GLに直立させた状態で、係合部材48と後輪フォーク41の1つの頂点部との係合を外し、メインフレーム20を持ち上げると、後輪フォーク41は回動中心軸46の軸心C6を中心として、後輪部40の重量によって矢印Bで示す反時計方向に回動する。
さらに回動させて、後輪44を、図7に示すように、接地面GL側を経由させて回動させ、平行に配設されたフレーム部材21の隙間に、タイヤ並びにチューブ弾性変形により、弾性保持的に保持・固定する。
この際、後輪44のフリーホイール55、処理装置60の遊び歯車64、及びチェーンホイール53間に掛け回されたチェーン54は、初期位置・姿勢M1と停止位置・姿勢M2との間の回動途中から、徐々にフリーホイール55との間の噛合関係が乖離される。
後輪部40の回動がさらに進み、遊び歯車64が停止位置・姿勢M2に固定されたときには、チェーン54は、遊び歯車64とチェーンホイール53との間にのみ掛け回された状態であり、チェーン54とフリーホイール55とは完全に非接触状態となっている。また、チェーン54が自重で降下しても、フリーホイール55に接触することはない。
次に、蝶番の図略のロック機構を解除して、図7に示すように、メインフレーム20を、第2折り畳み位置12の蝶番22の位置において折り畳み、前輪34をメインフレーム20の側方、かつ折り畳まれた後輪44の軸心C2を越えた位置で重なるように位置させ、ストッパ38に係止させる。
この際、折り畳み前の前輪34の軸心C1と、折り畳み後の前輪34の軸心C1とを直線で結び、その直線の二等分の直交線面Mが、メインフレーム20を折り畳む蝶番22の求める折り畳み面である。
その後、第2ステムパイプ32Bを、図8に矢印S1で示すように、蝶番36で第1ステムパイプ32A側に折り畳む。
次に、ハンドルステムパイプ32の第2ステムパイプ32Bを、第4折り畳み位置14である蝶番37の位置において、矢印S2で示すように、ヘッドパイプ33側に折り畳む。
続いて図9に示すように、第2スライドパイプ43Aからサドル49を取り外すとともに、第2スライドパイプ43Bと第1スライドパイプ43A、及び第1スライドパイプ43Aと支持パイプ43との固定具の係合を解除して、第2スライドパイプ43Bをスライドさせて第1スライドパイプ43Aに押込むとともに、第1スライドパイプ43Aをスライドさせて支持パイプ43に差し込む。
その後、図10に示すように、サドル49を、例えばメインフレーム20の一端側(図の右側)にできる空間内に収めることにより、側面外形形状が、後輪及び前輪の直径を長方形の短辺長とする角部(e),(f),(g),(h)で囲まれた長方形103内に納まる折り畳みができる。
最後に、図10の状態から、クランク52を回転させ、ペダル51が長方形103内の最適位置に設置されるように移動させる。そのため、ヘッドパイプ33の一部が上方に突出する前記特許文献1の折り畳み後の長方形101に比べて、側面外形形状が高さに改良を加えた背の低い長方形103となる(図1参照)。
図11には、生産商品として市販されている小径自転車(16インチ)折り畳み自転車における折り畳み後で、サイズの小さいことでは高い評価となっている自転車の側面外形形状、前記特許文献1で示された折り畳み方式を採用してみた二輪車(16インチ)の折り畳み後の側面外形形状、本実施形態に係る折り畳み二輪車の折り畳み後の側面外形形状の3車の比較を示す。
市販商品の折り畳み後の長辺寸法W5が、例えば600mm、短辺寸法H5が、例えば580mmであるのに対して、特許文献1に係る16インチ車輪径の折り畳み二輪車の長辺寸法W1が555mm、短辺寸法H1が443mmに設計でき、市販商品の折り畳み二輪車に比べて、特許文献1による折り畳み方式での二輪車の折り畳み寸法は相当小さい。
14インチ車輪径の本実施形態のケースでは、図12に示すように、折り畳み二輪車10における折り畳み後での長方形の長辺寸法Wが474mm、短辺寸法Hが330mmに設計可能で、特許文献1の折り畳み二輪車に比べて、本実施形態の折り畳み二輪車の折り畳み形状が、より小さくすることができ、その結果、本実施形態の折り畳み二輪車を、例えば、ターミナルコインロッカー70の小型サイズに収納することができる。
すなわち、ターミナルコインロッカー70は、一般に開口幅360mm、高さ320mm、奥行が575mmであり、そのため、本実施形態の折り畳み二輪車10は、長方形の短辺長Hを間口幅、長辺寸法Wを奥行に該当させて取り扱えば、小型サイズに収納することができる寸法に設計できる。
本願発明では、16インチの自転車でも、側面外形形状として、長方形の長辺寸法Wを518mm、短辺寸法を350mmに折り畳むことが可能で、14インチと同様に短辺寸法Hをコインロッカー70の開口幅に、長辺寸法Wをコインロッカー70の奥行に該当させて収納させることができる(請求項4;図11)。
以上のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)折り畳み二輪車10では、折り畳まれた側面外形形状が、接地面GLに対して傾斜した状態で、短辺長Hをほぼ後輪44及び前輪34の直径とする長方形103となっているので、折り畳まれたときの側面外形形状が、接地面GLに対して平行とした場合でのヘッドパイプ133等の突出部を、傾斜した長方形103内にほぼ収めることができる。
従って、本実施形態では、ヘッドパイプ133等の突出部の突出寸法の分だけ、つまり、突出部を含んだ短辺長H1と後輪44等の直径Hとの差分長だけ小さくできる。このことは、ヘッドパイプ133の長さの設計が有利となり、コンパクト化を図ることができることであり、この結果、例えばターミナルコインロッカーの小型サイズにも収納できる寸法となり、収納・可搬性が高められる。
(2)折り畳み二輪車10の折り畳まれた側面外形形状が、長方形の短辺長を後輪44及び前輪34の直径とする幾何学的に定義される長方形103となるので、より一層のコンパクト化を図ることができる。その結果、後輪44及び前輪34が入るだけの収納口70Aを有している収納具、例えばターミナルコインロッカー70であれば、そのコインロッカー70の小型サイズにも収納できる。
(3)後輪部40を折り畳む前の状態では、遊び歯車64とフリーホイール55の軸心C2との距離が、張力付勢アーム65の寸法L2から、フリーホイール55の軸心C2と張力付勢アーム65の一端取り付け部の取り付け中心C5との寸法L1を減算した距離であり、折り畳んだ後では、寸法L1と寸法L2とを加算した距離としてある。そのため、折り畳む前は、チェーンホイール53、フリーホイール55および遊び歯車64間に掛け回されていたチェーン54が、折り畳んだ後では、フリーホイール55との間での噛合関係が乖離される。その結果、後輪部40が折り畳まれた後では、フリーホイール55にチェーン54が接触してないので、チェーンホイール53を容易に回転させることができ、大半の工程の折り畳みが済んだ後で、クランク52を回転させ、ペダル51を希望する位置に移動させたいとき等、つまり長方形103内の最適位置に収めたいとき等、フリーホイール55とは無関係にいつの時点でも移動させることができ、折り畳み工程の順序性が制約的でない、という大きな利点がある。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。また、以下の各変形形態において、前記実施形態と同様の使用部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
例えば、前記実施形態の説明では、折り畳み二輪車10のメインフレーム20が板状のフレーム部材21で形成され、これらのフレーム部材21は、互いに平行に長手方向に延びているが、これに限らない。例えば、図14に示すように、メインフレーム20Aを構成する左右のフレーム部材21Aの長さ方向中央部に、互いに外側に膨出する湾曲部21Bを形成するとともに、図15に示すように、長さ方向中央部に、上方に盛り上がった上方湾曲部21Gを形成した折り畳み二輪車10Aとしてもよい。この場合、フレーム部材21Aの長さ方向両端部が、後輪44を弾性保持的に固定する固定部21Cとなっている。
この実施形態によれば、車輪が、実施形態のディスク状ホイールでなくても、一般に用いられるスポーク81が張設されたタイプの車輪を用いた自転車に適用することができる。即ち、スポーク81のハブ部側がリム側より広くなっているいわゆるソロバン球形状車輪となっていても、広い部位を湾曲部21Bに収納することで、対応することができる。そのため、多段のギヤーを有するものでも対応することができる。
また、スポークが張設され、ハブ部の直径が大きなタイプの車輪であっても、上方湾曲部21Gに収納することができるので、市販のハブ部の直径が大きなタイプの車輪でも使用することができる。
また、前記実施形態では、折り畳み二輪車10の車輪径が14インチであるが、16インチ等のケースを考えてもよい。このようなケースでは、実施形態の折り畳み二輪車と比べて収納性に劣る。
即ち、前記実施形態と同様の工程で折り畳み、その折り畳み二輪車を、図13に示すように、収納口70Aが不変形の収納具、例えばターミナルコインロッカー70の小型サイズに収納する際、通常の状態では収納できない。そこで、タイヤから空気を抜いてタイヤに変形可能部Kを形成し、その変形可能部Kをターミナルコインロッカー70に弾性変形により収納することができる。ただし、この場合、タイヤのリム径はターミナルコインロッカー70の収納口70Aより小さいことが条件である。
なお、折り畳み二輪車の所定の位置に空気入れを装備し、あるいは、圧縮空気が充填された市販の簡易空気入れを持参することで、前述のような16インチの自転車で空気を抜いて使用する方法でも、操作の迅速性、違和感、および不安感は少ない。
空気を抜く作業は、一瞬ですむので容易である。一方、再度の使用時に空気を入れるには、小型の空気入れボンベが安価(数百円)で市販されている現況から、これまた容易であり、経済的負担も苦にならない。
また、前記実施形態では、ハンドルステムパイプ32が第1ステムパイプ32Aと第2ステムパイプ32Bとで形成され、両者32A,32Bが蝶番36を介して折り畳み可能とされ、第1ステムパイプ32Aが蝶番36を介して折り畳み可能とされているが、これに限らない。例えば、前記実施形態で支持パイプ43に対して、第2スライドパイプ43B等をスライドさせて押込んで縮小させているのと同じように、ハンドルステムパイプ32をヘッドパイプ43に対してスライドさせて差し込む方式にしてもよい。
さらに、第2スライドパイプ43B等を支持パイプ43にスライドさせる方法に変えて、支持パイプ43と第1スライドパイプ43Aとを蝶番で連結し、この蝶番部で折り畳み可能としてもよい。
また、前記実施形態では、後輪44の軸心C2と前輪34の軸心C1とを結ぶ中心線CL3が、接地面に対して、後輪44の軸心C2が低い傾斜となるように規定され、この傾斜角度α°を17°で例示しているが、傾斜角度α°は固定的ではない。二輪車の車輪径等に応じて、例えば10°〜25°の範囲の選択設計となる。
要は、後輪34の軸心C2と前輪34の軸心C1とを結ぶ中心線CL3を、接地面GLに対して傾斜させ、ヘッドパイプ43等の突出部が、長方形の短辺長を後輪、前輪の直径とする長方形103内に収まるような条件から具体的角度が規定される。
また、前記実施形態では、張力付勢アーム65の側面形状が、ホイールベース寸法に応じて、また、対象部品との接触干渉を考慮してほぼL字状に形成されているが、張力付勢アームの形状は限定されず、条件が許せば直線状のアーム部材としてもよい。
本発明は、二輪車のうち原動機を持たない二輪車、つまり自転車、特に車輪径が20インチ以下の自転車をはじめアシスト付自転車、原付二輪車(バイク)を折り畳む際に利用できる。
本発明に係る折り畳み二輪車の折り畳みの幾何学的関係を示す側面図。 本発明に係る折り畳み二輪車の一実施形態を示す側面図。 前記実施形態の折り畳み二輪車のメインフレームを示す平面図。 前記実施形態のチェーン弛み処理装置を示す詳細図。 図4のV1、V2矢視を近似的に合体した図。 前記実施形態の折り畳み二輪車の第1折り畳み工程を示す側面図。 前記実施形態の折り畳み二輪車の第2折り畳み工程を示す側面図。 前記実施形態の折り畳み二輪車の第3折り畳み工程を示す側面図。 前記実施形態の折り畳み二輪車の第4折り畳み工程を示す側面図。 前記実施形態の折り畳み二輪車の第5折り畳み工程を示す側面図。 各種の折り畳み二輪車の折り畳み後の側面外形形状を比較した図。 前記実施形態の折り畳み二輪車をターミナルコインロッカーに収納した状態図。 本発明の変形形態の折り畳み二輪車をターミナルコインロッカーに収納した状態図。 本発明の水平フレームの変形形態を示す平面図。 本発明のさらに他の変形形態を示す側面図。 従来の折り畳み二輪車を折り畳んだ状態を示す側面図。
符号の説明
10 折り畳み二輪車
11 第1折り畳み部
12 第2折り畳み部
13 第3折り畳み部
14 第4折り畳み部
20 メインフレーム
21 フレーム部材
22 第2折り畳み部を構成する蝶番
30 前輪部
31 前輪フォーク
32 ハンドルステムパイプ
32A 第1ステムパイプ
32B 第2ステムパイプ
33 ヘッドパイプ
34 前輪
36 第3折り畳み部を構成する蝶番
37 第4折り畳み部を構成する蝶番
38 前輪部固定用ストッパ
40 後輪部
41 後輪フォーク
41A 近傍突出部
43 支持ポスト
44 後輪
46 回動折り畳み用回動中心軸
48 係合部材
50 駆動部
52 クランク
53 チェーンホイール
54 チェーン
55 フリーホイール
56 チェーン機構
60 チェーン弛み処理装置
62 張力付勢アーム用回動軸
64 遊び歯車
65 張力付勢アーム
70 ターミナルコインロッカー
C1 前輪の軸心
C2 後輪の軸心(フリーホイールの軸心)
C3 遊び歯車の軸心
C4 チェーンホイールの軸心
C5 張力付勢アームの取り付け軸心
C6 回動折り畳み用回動中心軸の軸心
M1 張力付勢アームの初期位置・姿勢
M2 張力付勢アームの停止位置・姿勢
θ° キャスタアングル
α° 折り畳み後の側面外形形状の接地面に対する傾斜角
L1 後輪の軸心とチェーン弛み処理装置回動中心軸の軸心との距離
L2 チェーン弛み処理装置回動中心軸の軸心と張力付勢アーム他端の遊び歯車の軸心との距離
W 折り畳み後の側面外形形状の長方形長辺
H 折り畳み後の側面外形形状の長方形短辺
H1 折り畳み後の側面外形形状のヘッドパイプの一部を含む長方形(水平配置)短辺
特開2002−200995号公報。
上記目的を達成するために、本発明に係る折り畳み二輪車の折り畳み機構では、車体であるメインフレームと、このメインフレームの前端部に装備されたヘッドパイプ及び前輪を含む前輪部と、前記メインフレームの後端部に装備された後輪を含む後輪部と、前記メインフレームの後端部に装備され前記後輪を駆動する駆動部と、前記後輪部に装備され当該後輪部折り畳み時でのチェーンの弛みを主として処理するチェーン弛み処理装置とを備え、前記後輪部及び前輪部を順次折り畳み可能とする折り畳み二輪車の折り畳み機構において、前記後輪部と前記前輪部とが直立した状態で順次折り畳まれた場合、前記前輪の軸心が折り畳み後の前記後輪の軸心を越えるとともに、折り畳み後の前記後輪の軸心と前記前輪の軸心とを結ぶ線(中心線)を、接地面に対して10°〜25°の範囲内で傾斜した状態、且つ前記前輪の軸心位置を前記後輪の軸心位置よりも低い位置になるように規定し、前記折り畳まれた側面外形形状が、前記後輪と前輪とに外接、またはほぼ外接するとともにほぼ前記後輪及び前輪の直径とする幾何学的に定義される長方形となり、この長方形内に、折り畳まれた前記ヘッドパイプの上端も収容したことを特徴とする(請求項1)。
この発明によれば、折り畳まれた側面外形形状が、接地面に対して傾斜した状態で、短辺長をほぼ前記後輪及び前輪の直径とする長方形となっているので、接地面に対して平行とした場合でのヘッドパイプ等の突出部を、傾斜した長方形内にほぼ収めることができる。
この発明の二輪車は、キャスタアングル、ヘッドパイプの長さ、前輪部の折り畳み位置等をパラメータにした総合的配慮で、折り畳み後の前輪の軸心位置と後輪の軸心位置とをそれぞれ定めて、側面外形形状が、コインロッカーに収納できるようにした前記の傾斜した長方形に折り畳む機構のものである。
従って、本願発明では、ヘッドパイプ等の突出部の突出寸法の分だけ小さくできる。このことにより、ヘッドパイプ長さの設計に余裕が生じ、コンパクト化を図ることができる。この結果、例えばターミナルコインロッカーの小型サイズにも収納できる寸法となり、収納・可搬性が高められる。
本発明の折り畳み二輪車の折り畳み機構では、前記駆動部を、チェーンホイール、チェーン、および軸心が前記後輪の軸心と同一であるフリーホイールからなるチェーン機構と、前記チェーンホイールに回転力を付与する一対のクランク及びペダルとを備えた構成とし、前記チェーン弛み処理装置を、前記チェーン環の内側から噛合させて付勢力によりチェーンの弛みを規制させる少なくとも1個の遊び歯車と、この遊び歯車を保持しつつ当該遊び歯車を介して前記チェーンに常時所定の張力を付勢する所定長さの張力付勢アームとを備えた構成とし、この張力付勢アームを、その一端取り付け部を後輪折り畳み回動の軸心と前記後輪の軸心とを結ぶ線のほぼ延長上所定寸法離れた位置に配設し、他端部に前記少なくとも1個の遊び歯車を装備した構成とし、前記張力付勢アームを、前記後輪部を折り畳んだ後の状態下において、前記一端取り付け部が前記後輪の軸心から前記前輪部側に延び、前記他端部が前記一端取り付け部から、当該一端取り付け部と前記後輪の軸心とを結ぶ線のほぼ延長上に延び、前記遊び歯車を前記フリーホイールから離れた位置に移送して弛みを処理すると同時に当該フリーホイールに噛合していた前記チェーンを前記フリーホイールから乖離させるという機能を合わせ持たせた構成にしたことを特徴とする(請求項2)。
本発明の折り畳み二輪車の折り畳み機構では、前記後輪をスポークタイプの車輪とし、前記メインフレームを、平面方向に所定の隙間を隔てて平行に配設された複数のフレーム部材で構成すると共に、これらのフレーム部材を、それぞれのほぼ中央部だけを外側且つ上方に向けた湾曲部を有するフレーム部材に形成し、この湾曲部を含めた平行フレーム隙間内に折り畳んだ前記後輪を収容可能としたことを特徴とする(請求項3)。
本発明の折り畳み二輪車の収納方法としての特徴は、折り畳み二輪車を折り畳んだ後、収納口が不変形の収納具に収納する折り畳み二輪車の収納方法であって、前記折り畳み二輪車の前記後輪及び前輪の直径が前記収納口より大きく、且つ後輪及び前輪のリム外径が小さい条件のとき、前記後輪及び前輪のタイヤの空気を抜いた後、その折り畳み二輪車を前記収納口からタイヤ並びにチューブ弾性変形を伴わせて前記収納具に収納できるように幾何学的に設計してある二輪車の収納方法である。
この発明では、タイヤやチューブ素材に関して、例えばチューブにレース用を用いるなどの方法をとれば強々さ(ごわごわさ)が弱められ、実質的にリム外径寸法が車輪寸法に置き換えとなるので、タイヤから空気を抜く操作は追加になるが、収納上の長所が発揮できる。
長方形101の短辺長は、ヘッドパイプ133等の突出部を含む寸法H1である。長方形102の短辺長は、後輪144及び前輪134の直径とほぼ同じ寸法のHである。
長方形103の短辺長も、後輪44及び前輪34の直径とほぼ同じ寸法のHである。
上記目的を達成するために、本発明に係る折り畳み二輪車の折り畳み機構では、車体であるメインフレームと、このメインフレームの前端部に装備されたヘッドパイプ及び前輪を含む前輪部と、前記メインフレームの後端部に装備された後輪を含む後輪部と、前記メインフレームの後端部に装備され前記後輪を駆動する駆動部と、前記後輪部に装備され当該後輪部折り畳み時でのチェーンの弛みを主として処理するチェーン弛み処理装置とを備え、前記後輪部及び前輪部を順次折り畳み可能とする折り畳み二輪車の折り畳み機構において、前記後輪部と前記前輪部とが直立した状態で順次折り畳まれた場合、前記前輪の軸心が折り畳み後の前記後輪の軸心を越えるとともに、折り畳み後の前記後輪の軸心と前記前輪の軸心とを結ぶ線(中心線)を、接地面に対して10°〜25°の範囲内で傾斜した状態、且つ前記前輪の軸心位置を前記後輪の軸心位置よりも低い位置になるように規定し、前記折り畳まれた側面外形形状が、前記後輪と前輪とに外接、またはほぼ外接するとともに、ほぼ前記後輪及び前輪の直径とする幾何学的に定義される長方形となり、この長方形内に、折り畳まれた前記ヘッドパイプの上端も収容して構成し、前記駆動部を、チェーンホイール、チェーン、および軸心が前記後輪の軸心と同一であるフリーホイールからなるチェーン機構と、前記チェーンホイールに回転力を付与する一対のクランク及びペダルとを備えた構成とし、前記チェーン弛み処理装置を、前記チェーン環の内側から噛合させて付勢力によりチェーンの弛みを規制させる少なくとも1個の遊び歯車と、この遊び歯車を保持しつつ当該遊び歯車を介して前記チェーンに常時所定の張力を付勢する所定長さの張力付勢アームとを備えた構成とし、この張力付勢アームを、その一端取り付け部を後輪折り畳み回動の軸心と前記後輪の軸心とを結ぶ線のほぼ延長上所定寸法離れた位置に配設し、他端部に前記少なくとも1個の遊び歯車を装備した構成とし、前記張力付勢アームを、前記後輪部を折り畳んだ後の状態下において、前記一端取り付け部が前記後輪の軸心から前記前輪部側に延び、前記他端部が前記一端取り付け部から、当該一端取り付け部と前記後輪の軸心とを結ぶ線のほぼ延長上に延び、前記遊び歯車を前記フリーホイール側から離れた位置に移送して弛みを処理すると同時に当該フリーホイールに噛合していた前記チェーンを前記フリーホイールから乖離させるという機能を合わせ持たせた構成にしたことを特徴とする(請求項1)。
この発明によれば、折り畳まれた側面外形形状が、接地面に対して傾斜した状態で、短辺長をほぼ前記後輪及び前輪の直径とする長方形となっているので、接地面に対して平行とした場合でのヘッドパイプ等の突出部を、傾斜した長方形内にほぼ収めることができる。
この発明の二輪車は、キャスタアングル、ヘッドパイプの長さ、前輪部の折り畳み位置等をパラメータにした総合的配慮で、折り畳み後の前輪の軸心位置と後輪の軸心位置とをそれぞれ定めて、側面外形形状が、コインロッカーに収納できるようにした前記の傾斜した長方形に折り畳む機構のものである。
従って、本発明では、ヘッドパイプ等の突出部の突出寸法の分だけ小さくできる。このことにより、ヘッドパイプ長さの設計に余裕が生じ、コンパクト化を図ることができる。この結果、例えばターミナルコインロッカーの小型サイズにも収納できる寸法となり、収納・可搬性が高められる。
また、張力付勢アームの他端部に装着した遊び歯車を、張力付勢アームの一端取り付け部とフリーホイールの軸心とを結ぶ線のほぼ延長上、かつフリーホイールからより離れた位置に移送(後輪の折り畳みで自動的に移送)することができるので、折り畳んだときに生じるチェーンの弛みの増量を有効処理することができる。
チェーンとフリーホイールとの間での噛合関係が乖離された状況とは、チェーンホイール(すなわちクランク)をフリーホイールに関係なく自由に回動させることができることである。その結果、折り畳みの大半の工程が済んだ後で、クランクを回転させ、ペダルを希望する位置に移動させたいとき、つまり長方形内の最適位置に収めたいとき等、後輪挟持固定とは無関係に移動させることができ、折り畳み工程の順序性が制約的でないという特徴が出せる。
本発明の折り畳み二輪車の折り畳み機構では、前記後輪をスポークタイプの車輪とし、前記メインフレームを、平面方向に所定の隙間を隔てて平行に配設された複数のフレーム部材で構成すると共に、これらのフレーム部材を、それぞれのほぼ中央部だけを外側且つ上方に向けた湾曲部を有するフレーム部材に形成し、この湾曲部を含めた平行フレーム隙間内に折り畳んだ前記後輪を収容可能としたことを特徴とする(請求項2)。

Claims (4)

  1. 車体であるメインフレームと、このメインフレームの前端部に装備された前輪を含む前輪部と、前記メインフレームの後端部に装備された後輪を含む後輪部と、前記メインフレームの後端部に装備され前記後輪を駆動する駆動部と、前記後輪部に装備され当該後輪部折り畳み時でのチェーンの弛みを主として処理するチェーン弛み処理装置とを備え、前記後輪部及び前輪部を順次折り畳み可能とする折り畳み二輪車の折り畳み機構において、
    前記後輪部と前記前輪部とが直立した状態で順次折り畳まれた場合、前記前輪の軸心が折り畳み後の前記後輪の軸心を越えるとともに、折り畳み後の前記後輪の軸心と前記前輪の軸心とを結ぶ線(中心線)を、接地面に対して10°〜25°の範囲内で傾斜した状態、且つ前記前輪の軸心位置を前記後輪の軸心位置よりも低い位置になるように規定し、前記折り畳まれた側面外形形状が、前記後輪と前輪とに外接、またはほぼ外接するとともに、ほぼ前記後輪及び前輪の直径とする幾何学的に定義される長方形であることを特徴とする折り畳み二輪車の折り畳み機構。
  2. 請求項1に記載の折り畳み二輪車の折り畳み機構において、前記駆動部を、チェーンホイール、チェーン、および軸心が前記後輪の軸心と同一であるフリーホイールからなるチェーン機構と、前記チェーンホイールに回転力を付与する一対のクランク及びペダルとを備えた構成とし、
    前記チェーン弛み処理装置を、前記チェーン環の内側から噛合させて付勢力によりチェーンの弛みを規制させる少なくとも1個の遊び歯車と、この遊び歯車を保持しつつ当該遊び歯車を介して前記チェーンに常時所定の張力を付勢する所定長さの張力付勢アームとを備えた構成とし、
    この張力付勢アームを、その一端取り付け部を後輪折り畳み回動の軸心と前記後輪の軸心とを結ぶ線のほぼ延長上所定寸法離れた位置に配設し、他端部に前記少なくとも1個の遊び歯車を装備した構成とし、
    前記張力付勢アームを、前記後輪部を折り畳んだ後の状態下において、前記一端取り付け部が前記後輪の軸心から前記前輪部側に延び、前記他端部が前記一端取り付け部から、当該一端取り付け部と前記後輪の軸心とを結ぶ線のほぼ延長上に、前記遊び歯車を前記フリーホイールから離れた位置に移送して弛みを処理すると同時に当該フリーホイールに噛合していた前記チェーンを前記フリーホイールから乖離させるという機能を合わせ持たせた構成にしたことを特徴とする折り畳み二輪車の折り畳み機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載の折り畳み二輪車の折り畳み機構において、
    前記メインフレームを、所定の隙間を隔てて平行に配設された複数のフレーム部材で構成すると共に、これらのフレーム部材を、それぞれのほぼ中央部だけを外側且つ上方に向けた湾曲状のフレーム部材に形成したことを特徴とする折り畳み二輪車の折り畳み機構。
  4. 折り畳み二輪車を折り畳んだ後、収納口が不変形の収納具に収納する折り畳み二輪車の収納方法であって、
    前記折り畳み二輪車の前記後輪及び前輪の直径が前記収納口より大きく、且つ後輪及び前輪のリム外径が小さい条件のとき、前記後輪及び前輪のタイヤの空気を抜いた後、その折り畳み二輪車を前記収納口からタイヤ並びにチューブ弾性変形を伴わせて前記収納具に収納できるように幾何学的に設計した構造となっていることを特徴とする折り畳み二輪車の収納方法。
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