JP2007135812A - 洗濯機 - Google Patents

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直樹 金澤
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成一郎 鈴木
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Abstract

【課題】より容易な構成でアクティブな方法により洗濯物のアンバランスを修正する洗濯機を提供すること。
【解決手段】洗濯物を収容し、回転軸Aの軸回りで回転するスピンバスケット4と、スピンバスケット4の内周面から径方向に移動可能に突出する第1から第4リフタ23A、23C、23Dと、洗濯物のアンバランス位置及び量を検出するアンバランス検出手段と、アンバランス検出手段の検出結果から、第1から第4リフタ23A、23C、23Dの突出量を調整してアンバランス位置を回転軸Aに近づける通電制御部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば洗濯機の脱水処理時における洗濯物の偏在に起因するアンバランスを修正する洗濯機に関する。
ドラム式洗濯機の脱水工程において、スピンバスケット内にある洗濯物がスピンバスケットの内周面の周方向に沿って不均一な状態で存在することがあり、この状態でスピンバスケットを高速回転させると、洗濯物のアンバランスに起因してスピンバスケットに振動が発生する。この振動はスピンバスケットの回転速度が高速になるにしたがって増大するので、ある回転速度以上でスピンバスケットを回転させることが不可能となる。
このようなスピンバスケット内における洗濯物のアンバランスに起因する振動を抑制する方法として、パッシブな方法とアクティブな方法との2つの方法がある。
パッシブな方法としては、例えば、スピンバスケット内の洗濯物をほぐすほぐし運転と洗濯物によるアンバランス位置の検出とを繰り返して行う方法がある。そして、洗濯物のアンバランス状態が許容値に達すると洗濯物のアンバランスを修正したと判断するものである(例えば、特許文献1参照)。
また、アクティブな方法としては、スピンバスケットと同軸に配置されたバランス重りを用いる方法があり、洗濯物のアンバランス量に対して反作用的に働くように調整し、アンバランスを低減する(例えば、特許文献2〜5参照)。
特開2004−267334号公報 特開平10−323489号公報 特公平7−100095号公報 特表2002−533192号公報 特公平7−114875号公報 特開平11−244594号公報
しかしながら、上記従来の洗濯機には、以下の課題が残されている。すなわち、上記従来のパッシブな方法を用いた洗濯機においては、アンバランスの修正作業の繰り返しによってアンバランスを修正するので、脱水工程の運転時間が定まらないという問題がある。また、アクティブな方法を用いた洗濯機においては、バランス重りを駆動するためのアクチュエータが必要となることや、重量が増大することでスピンバスケットの回転の効率が低下するという問題がある。また、別途水を注水して水の重さを利用してバランス重りを構成する洗濯機もあるが、注水用の装置を配置するなど構成が複雑化してしまう。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、より容易な構成でアクティブな方法により洗濯物のアンバランスを修正する洗濯機を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の洗濯機は、洗濯物を収容し、回転軸の軸回りで回転するスピンバスケットと、該スピンバスケットの内周面から径方向に移動可能に突出する突出部と、前記洗濯物のアンバランス位置及び量を検出するアンバランス検出手段と、該アンバランス検出手段の検出結果から、前記突出部の突出量を調整して前記アンバランス位置を前記回転軸に近づける突出制御部とを備えることを特徴とする。
この発明では、突出部の突出量を変化させることでスピンバスケットにおけるアンバランス位置を回転軸に近づけて回転によるスピンバスケットの振動を抑制するので、容易な構成でアクティブな方法によりアンバランスを修正することができる。
すなわち、突出部の突出量を小さくすると、スピンバスケットの回転によるアンバランス位置が突出量を減少させた突出部側に近づく。逆に、突出量を大きくすると、アンバランス位置が突出量を増大させた突出部から離間する。このように、突出部の突出量を適宜調整することで、アンバランス位置を回転軸に近づけてアンバランス量を低減することができる。これにより、回転によるスピンバスケットの振動を抑制できる。したがって、重量の増加に伴うスピンバスケットの回転の運転効率が低下することを抑制できる。
本発明の洗濯機によれば、突出部の突出量を変化させることで回転時のスピンバスケットの振動を抑制するので、容易な構成でアクティブな方法によりアンバランスを修正できる。また、回転の運転効率の低下を抑制できる。
以下、本発明にかかる洗濯機の一実施形態を、図を参照しながら説明する。
本実施形態における洗濯機1は、例えば、洗濯工程、脱水工程及び乾燥工程を行うことが可能なドラム式洗濯機である。そして、洗濯機1は、図1及び図2に示すように、筐体2と、筐体2の内部に配置されたタブ3と、タブ3の内部に配置されたスピンバスケット4と、スピンバスケット4を回転軸Aの軸回りで回転させるバスケット回転用モータ5と、洗濯物の回転でのアンバランスを検出するアンバランス検出手段6と、スピンバスケット4内に温風を供給する乾燥手段7と、スピンバスケット4への注排水を行う注排水手段8と、これらを制御する制御部9とを備えている。
タブ3は、有底円筒状を有しており、その中心軸が水平面とほぼ平行であって開口端がやや上方を向くように傾斜して配置されている。また、筐体2の内部においてバネ11やダンパ12によって吊り下げ支持されている。そして、タブ3の開口端は、筐体2の前面に設けられた扉13によって開閉可能となっている。
また、タブ3の後端には、スピンバスケット4の後述する主軸21を回転可能に片持ち状態で支持する軸受14が設けられている。
スピンバスケット4は、タブ3と同様に有底円筒状を有しており、その中心軸である回転軸Aがタブ3の中心軸と一致するように配置されている。また、タブ3は、その後方端にスピンバスケット4を回転軸Aの軸回りで回転可能とする主軸21が設けられており、この主軸21がタブ3の軸受14によって軸支されている。
また、スピンバスケット4には、スピンバスケット4の内部とタブ3とを連通する貫通孔である通水孔22が複数形成されている。そして、スピンバスケット4は、この通水孔22を介して、タブ3に注水された水をスピンバスケット4内に供給し、脱水時に洗濯物から脱水された水をスピンバスケット4からタブ3に飛散させる構成となっている。
さらに、スピンバスケット4の内周面には、周方向等間隔で4箇所にスピンバスケット4の径方向内方に突出する第1から第4リフタ(突出部)23A〜23Dが配設されている。なお、図1では、第1、第3及び第4リフタ23A、23C、23Dのみを図示し、第2リフタ23Bを省略している。
第1から第4リフタ23A〜23Dは、それぞれスピンバスケット4の前方部から後方部にわたって回転軸Aと平行となるように形成された突条であって、スピンバスケット4の回転に伴って洗濯物をかき上げる構成となっている。
また、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれは、図3(a)、(b)に示すように、端辺がスピンバスケット4の内周面に固定されて伸縮可能な樹脂膜31と、この樹脂膜31を回転軸Aに向けて張設させる支持部32と、スピンバスケット4の外周面に設けられて支持部32のスピンバスケット4の径方向における移動を拘束するロック部33と、ロック部33による拘束状態を解除するロック解除部34とを備えている。
樹脂膜31は、支持部32によってスピンバスケット4の径方向の内方に向けて突出支持されているときに、スピンバスケット4の径方向の内方に向けて突出する中空の突条形状となる。
支持部32は、軸状の部材であって、スピンバスケット4に設けられた貫通孔(図示略)に挿通され、スピンバスケット4の径方向に移動可能となっている。そして、支持部32のスピンバスケット4の径方向内方の一端及び径方向外方の他端には、それぞれ上記貫通孔よりも大径のフランジ部32A、32Bが設けられている。
フランジ部32Aには、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの重心位置をスピンバスケット4の径方向内方に移動させる重り35が設けられている。
フランジ部32Bは、スピンバスケット4の外方に位置しており、その周面にロック部33の後述する係合凸部33Aと係合する係合溝部32Cが形成されている。
また、支持部32には、支持部32をスピンバスケット4の径方向で移動させる形状記憶バネ(駆動手段)36が巻回されている。
形状記憶バネ36は、例えばTi−Ni合金によって形成されており、その形状記憶変態点が洗濯工程におけるスピンバスケット4内の水温から十分離れた温度となるように合金処理されている。また、形状記憶バネ36は、制御部9の後述する通電制御部(突出量制御部)62によって通電制御されており、ジュール熱により所定温度まで加熱されたときに収縮するように形成されている。
したがって、形状記憶バネ36を通電加熱して収縮させると、支持部32は、図3(a)に示すように、支持部32の他端が貫通孔からスピンバスケット4の径方向外方に向けて突出する。これにより、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの突出量が減少する。一方、図3(b)に示すように、通電加熱を停止して形状記憶バネ36を冷却して伸長させると、支持部32が貫通孔からスピンバスケット4の径方向内方に向けて突出する。これにより、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの突出量が増加する。
ロック部33は、円板形状を有し、スピンバスケット4の外周面に沿って支持部32に対して接近離間するように移動可能となっている。そして、ロック部33の支持部32に向かう面には、係合溝部32Cと係合する係合凸部33Aが形成されている。
ロック解除部34は、一端がロック部33に連結された軸部37と、スピンバスケット4の外周面に固定されて軸部37を支持部32に向けて移動可能に挿通させるフランジ部38と、軸部37に巻回されて一端がロック部33に連結された形状記憶バネ39とを有している。
軸部37は、フランジ部38に設けられた貫通孔(図示略)に挿通され、スピンバスケット4の外周面に沿ってフランジ部38に対して移動可能となっている。
形状記憶バネ39は、上述した形状記憶バネ36と同様に、制御部9の後述する通電制御部62によって通電制御されており、ジュール熱により所定温度まで加熱されたときに収縮するように形成されている。なお、形状記憶バネ39は、形状記憶バネ36と比較してやや低い温度で収縮するように形成されている。
したがって、形状記憶バネ39を通電加熱して収縮させると、図3(a)に示すように、ロック部33を支持部32から離間して係合凸部33Aと係合溝部32Cとの係合状態が解除される。一方、図3(b)に示すように、形状記憶バネ39への通電加熱を停止して伸長させると、ロック部33が支持部32に近接して係合凸部33Aと係合溝部32Cとが係合する。
以上より、第1から第4リフタ23A〜23Dの突出量は、形状記憶バネ36、39を伸長状態としたときと収縮状態としたときとの2段階で調整可能となっている。
バスケット回転用モータ5は、図1に示すように、例えばDCモータであって、主軸21をその軸心の軸回りで回転させる構成となっており、制御部9の後述するバスケット回転制御部61によって回転制御されている。
アンバランス検出手段6は、バスケット回転用モータ5中に流れる電流のうち、q軸電流がスピンバスケット4のトルクに対応していることを利用してアンバランス位置及び量を算出する構成となっている。そして、アンバランス検出手段6は、図2に示すように、バスケット回転用モータ5中に流れる電流からアンバランスによるトルクを算出するトルク算出部41と、バスケット回転用モータ5が1回転したことを検出するロータリーエンコーダ42と、トルク算出部41によるトルクの算出量とロータリーエンコーダ42による検出とからアンバランス位置を算出するアンバランス算出部43を備えている。
トルク算出部41は、バスケット回転用モータ5中に流れる電流を検出して3相−2相変換する3相2相変換器44と、3相2相変換器44で2相変換された電流をさらにd−q変換するdq変換器45と、dq変換器45でd−q変換されたq軸電流からスピンバスケット4のトルクを検出するq軸電流検出部46とを備えている。
ロータリーエンコーダ42は、バスケット回転用モータ5が1回転するごとに、その旨をパルス信号としてアンバランス算出部43に出力する構成となっている。ここで、ロータリーエンコーダ42は、第1から第4リフタ23A〜23Dのうち、第1リフタ23Aがスピンバスケット4の最下点から90°回転した位置に位置したときにパルス信号を出力するように構成されている。
アンバランス算出部43は、アンバランス量及び位置を検出して、その検出結果を制御部9の後述する通電制御部62に出力する構成となっている。
乾燥手段7は、図1に示すように、タブ3の上方に設けられ、ヒータ51と、ファン52と、ファン52を回転させるファン回転用モータ53とを備えており、ヒータ51とファン52とによって温風を形成する。また、乾燥手段7は、一端がスピンバスケット4の後端に臨み、他端がスピンバスケット4の前端に臨むダクト54を備えており、形成された温風をスピンバスケット4の後端からスピンバスケット4内に送り出し、スピンバスケット4の前端からダクト54内に送り込む構成となっている。
注排水手段8は、タブ3内に注水する注水管55と、注水管55に設けられた注水用バルブ56と、タブ3から排水する排水管57と、排水管57に設けられた排水用バルブ58とを備えている。
注水管55は、洗濯機1の外部に設けられている水道管とタブ3の後端とを接続しており、タブ3及びスピンバスケット4に形成された通水孔22を介してスピンバスケット4内に水を供給する。
また、排水管57は、一端がタブ3の下部に接続されており、タブ3及び通水孔22を介してスピンバスケット4内の水を排水する。
制御部9は、バスケット回転用モータ5の回転を制御するバスケット回転制御部61と、形状記憶バネ36、39への通電を制御する通電制御部62と、乾燥工程においてスピンバスケット4内に温風を循環させる乾燥制御部63と、注排水を制御する注排水制御部64とを備えている。
また、筐体2の上部には、操作パネル65が設けられており、洗濯物の材質に応じた洗濯工程や脱水工程、乾燥工程の選択などを行うことができるように構成されている。
次に、このような構成の洗濯機1による洗濯物の洗濯方法について説明する。
まず、扉13を開状態としてスピンバスケット4内に洗濯物を投入し、扉13を閉状態とする。そして、操作パネル65で所定の操作を行うことにより洗濯工程を開始する。
これは、注排水制御部64が、注水用バルブ56を開状態として注水管55からスピンバスケット4内に水を供給し、所定量の注水後に注水用バルブ56を閉状態として水の供給を停止する。そして、バスケット回転制御部61が、スピンバスケット4を回転軸Aの軸回りで所定の回転運動となるように回転させる。このとき、通電制御部62は形状記憶バネ36、39への通電加熱を行っておらず、形状記憶バネ36、39は共に伸長状態となっている。したがって、第1から第4リフタ23A〜23Dは回転軸Aに向けて突出しており、第1から第4リフタ23A〜23Dがスピンバスケット4の回転に伴って洗濯物をかき上げる。なお、スピンバスケット4内には洗剤が適宜供給されている。
所定の回転運動の終了後、注排水制御部64が、排水用バルブ58を開状態として排水管57からスピンバスケット4内の水を排水した後、排水用バルブ58を閉状態とする。そして、再びスピンバスケット4内に水を供給した状態で回転運動を行った後、スピンバスケット4内の水を排水することで、すすぎ処理を行う。
続いて、洗濯物に含まれる水を排水する脱水工程を行う。これは、バスケット回転制御部61がスピンバスケット4を回転軸Aの軸回りで所定の回転速度となるように回転させる。また、注排水制御部64は、排水用バルブ58を開状態としておく。これにより、洗濯物に含まれる水が、スピンバスケット4の回転によって発生する遠心力によって通水孔22を介してタブ3に飛散される。そして、タブ3に飛散された水を、排水管57を介して排水する。ここで、脱水工程におけるスピンバスケット4の回転速度が高速であることから、スピンバスケット4内における洗濯物の偏在によって回転時に振動が発生する場合があるが、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの突出量を調整することにより、この振動が抑制される。この第1から第4リフタ23A〜23Dによる振動の制御方法は後述する。
そして、洗濯物を乾燥する乾燥工程を行う。これは、乾燥制御部63がファン52を所定の回転速度となるように回転させ、乾燥制御部63がヒータ51によりダクト54内を加熱する。これにより、ダクト54からスピンバスケット4内に温風が送り出され、この温風が洗濯物を加熱すると共に洗濯物中に含まれる水分を奪って再びスピンバスケット4の前端からダクト54内に送り込まれる。このとき、バスケット回転制御部61がスピンバスケット4を回転軸Aの軸回りで適宜回転させることで、乾燥手段7による洗濯物の乾燥が効率よく行われる。乾燥工程の終了後、扉13を開状態としてスピンバスケット4内の洗濯物を回収する。
以上のようにして、洗濯機1により洗濯物の洗濯を行う。
次に、脱水工程における振動の制御方法について詳細に説明する。
脱水工程において、水分を含んだ洗濯物がスピンバスケット4の周方向で偏在している状態で、バスケット回転用モータ5がスピンバスケット4を回転軸Aの軸回りで高速回転させると、スピンバスケット4に作用するアンバランスによりスピンバスケット4には大きな振動が発生する。また、脱水工程では、バスケット回転用モータ5によるスピンバスケット4の回転速度が低速回転状態から徐々に高速回転状態に移行する。
そこで、スピンバスケット4の回転速度が低速回転状態となっているときに、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの突出量を調整して洗濯物のアンバランス位置をスピンバスケット4の回転軸Aに近づける。
最初に、アンバランス検出手段6がスピンバスケット4の回転のアンバランスを検出する。
これは、まず、トルク算出部41がバスケット回転用モータ5中に流れる電流からスピンバスケット4のトルクを算出する。ここでは、バスケット回転用モータ5中に流れる電流のうち、q軸電流がスピンバスケット4のトルクに対応していることを利用して算出している。すなわち、3相2相変換器44がバスケット回転用モータ5中に流れる電流を検出して3相−2相変換し、dq変換器45がさらにd−q変換した後、q軸電流検出部46がd−q変換されたq軸電流からスピンバスケット4のトルクを検出する。
ところで、図4に示すように、スピンバスケット4の回転時に洗濯物の自重によってスピンバスケット4の内周面から離間しない程度の回転速度でスピンバスケット4が図4に示すB方向で回転しているとき、洗濯物のアンバランスUによって発生するアンバランストルクTumbは以下の式を満たす。
Tumb=mgr・sinθ
ここで、洗濯物のアンバランス位置の回転軸Aからの距離をr、アンバランス量をmとしている。また、角度θは洗濯物のアンバランス位置がスピンバスケット4の回転によって最下点に至るときを基準として図4に示す矢印B方向での回転角度を、gは重力加速度(m/s)をそれぞれ示している。
したがって、q軸電流検出部46は、アンバランストルクTumbの振幅を求めることでアンバランス量を算出できる。
また、ロータリーエンコーダ42は、第1リフタ23Aがスピンバスケット4の最下点から90°回転した位置に位置するごとに、その旨をパルス信号としてアンバランス算出部43に出力する。ここで、第1から第4リフタ23A〜23D及びアンバランスUの位置が図4に示すようになっているとき、アンバランストルクTumbとロータリーエンコーダ42からのパルス信号とは、図5に示す関係となる。これにより、アンバランス位置が第1リフタ23Aよりも角度φだけ遅れた位置にあることがわかる。
以上より、アンバランス算出部43が、スピンバスケット4の回転でのアンバランス量及び位置を検出し、この結果を通電制御部62に出力する。
次に、通電制御部62が第1から第4リフタ23A〜23Dのうち、アンバランス位置及び量に対応する適宜の形状記憶バネ36、39を通電加熱してアンバランスの位置を回転軸Aに近づけてアンバランス量を低減する。
ここで、図6(a)に示すように、アンバランスUの位置が第1リフタ23A上にある場合について説明する。このとき、アンバランスUの質量をm、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの質量をM、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの突出量を縮小したときの回転軸Aとの距離をr、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれにおける突出量の可変量をΔrとする。また、第1リフタ23Aがスピンバスケット4の最下点から90°回転した位置にある状態について考える。なお、第1から第4リフタ23A〜23Dの重心位置は、スピンバスケット4の径方向内方側の端部に位置しているものとする。
このとき、スピンバスケット4の角速度をωとすると、第1リフタ23A及びアンバランスUによる遠心力が(M+m)(r−Δr)ωとなり、トルクが(M+m)g(r−Δr)となる。一方、第1リフタ23Aと回転軸Aを介して対向する位置にある第3リフタ23Cによる遠心力がM(r−Δr)ωとなり、トルクがMg(r−Δr)となる。
ここで、通電制御部62は、第3リフタ23Cの形状記憶バネ36、39を通電加熱する。これにより、形状記憶バネ39を収縮させて、上述のように、ロック部33による係合凸部33Aと係合溝部32Cとの係合状態を解除する。また、形状記憶バネ36を収縮させて、支持部32のスピンバスケット4の内周面に対する突出量を小さくする。これにより、図6(b)に示すように、第3リフタ23Cの径方向の先端と回転軸Aとの距離がrとなる。
このように第3リフタ23Cの突出量を小さくすると、第3リフタ23Cにおける遠心力がMrωとなり、トルクがMgrとなる。したがって、第3リフタ23Cにおける遠心力がmΔrω、トルクがmgΔrだけ増大する。これにより、アンバランス位置が第3リフタ23Cに近づく。以上のようにして、アンバランス位置を回転軸Aに近づけて、アンバランス量を低減する。なお、図6において、例えば、第1から第4リフタ23A〜23Dの伸縮率Δr/rを15%、第1から第4リフタ23A〜23Dの質量Mを300gとすると、修正できるアンバランス量は約53gとなる。
ここで、アンバランス量mが、m=Δr/(r−Δr)×Mの場合、第1リフタ23A及びアンバランスUによる遠心力と第3リフタ23Cによる遠心力とが等しくなると共に、第1リフタ23A及びアンバランスによるトルクと第3リフタ23Cによるトルクとが等しくなる。したがって、このときにはアンバランス位置が回転軸Aと一致することとなる。
以上のようにして、スピンバスケット4の回転速度が低速回転状態である間に、第1から第4リフタ23A〜23Dのそれぞれの突出量を調整し、洗濯物のアンバランス位置をスピンバスケット4の回転軸Aに近づける。
その後、バスケット回転用モータ5によるスピンバスケット4の回転速度を高速回転状態に移行して洗濯物の脱水を行う。このとき、アンバランス位置を回転軸Aに近づけてアンバランス量を低減しているので、回転によるスピンバスケット4の振動が抑制される。また、ロック部33によって支持部32のスピンバスケット4の径方向での移動が拘束されているので、スピンバスケット4の高速回転によって支持部32に、例えば10000Nを超える大きな遠心力が付加されても、支持部32がスピンバスケット4の径方向の外方に移動することを回避する。
なお、図6では、アンバランス位置が第1リフタ23Aにある場合について説明しているが、スピンバスケット4の内周における他の位置にアンバランス位置がある場合でも、第1から第4リフタ23A〜23Dのうち、アンバランス位置に対応する適宜の形状記憶バネ36、39を通電加熱することで、アンバランスの位置を回転軸Aに近づけて、アンバランス量を低減できる。
このように構成された洗濯機1によれば、第1から第4リフタ23A〜23Dのうちアンバランス位置及び量に対応する適宜の突出量を変化させることで回転時におけるスピンバスケット4の振動を抑制するので、容易な構成でアクティブな方法によるアンバランスの修正を行える。また、重量の増加に伴う回転の運転効率の低下を抑制できる。
ここで、洗濯工程において洗濯物をかき上げる第1から第4リフタ23A〜23Dの突出量を変化させているので、スピンバスケット4の内周面から突出する突出部材を別途設ける必要がなく、構成を簡略化できる。
また、支持部32の一端に重り35を設けることで、支持部32の重心位置を回転軸Aに近づけることができ、支持部32の突出量の変化に対するアンバランス位置の移動を効率よく行うことができる。
そして、ロック部33によって支持部32のスピンバスケット4の径方向での移動を拘束するので、スピンバスケット4の高速回転によって支持部32に大きな遠心力が付加されても、支持部32がスピンバスケット4の径方向で移動することが回避される。これにより、高速回転時においても支持部32の突出状態を維持することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、洗濯機1をスピンバスケット4を横向きに配置したドラム式洗濯機としているが、スピンバスケット4を縦向きに配置してもよい。
また、洗濯機1は、乾燥手段7を備えており、洗濯工程、脱水工程及び乾燥工程を行うことが可能であるが、乾燥手段7を設けない構成としてもよい。
また、第1から第4リフタ23A〜23Dの突出量を調整することでアンバランス位置を回転軸Aに近づけているが、リフタの突出量を調整するのではなく、スピンバスケット4から突出してその突出量を変更可能な突出部を別途設け、この突出部の突出量を調整することによってアンバランス位置を回転軸Aに近づける構成としてもよい。
また、第1から第4リフタ23A〜23Dは、突出量が形状記憶バネ36、39の伸長状態及び収縮状態の2段階で調整可能となっているが、突出量を多段で調整可能な構成としてもよい。これにより、アンバランスの修正をより細かく行うことができ、アンバランス位置をより確実に回転軸Aに近づけることができる。
また、スピンバスケット4に第1から第4リフタ23A〜23Dのように4箇所にリフタが設けられているが、4箇所に限らず、1〜3箇所や5箇所以上であってもよい。このようにリフタの設置箇所を増やすことで、アンバランスの修正をより細かく行うことができる。
また、第1から第4リフタ23A〜23Dがスピンバスケット4の内周面で周方向等間隔に配置されているが、周方向に等間隔で配置しなくてもよい。
また、第1から第4リフタ23A〜23Dはスピンバスケット4の軸方向で延在する突条形状を有しているが、ピン形状など、他の形状であってもよい。
また、形状記憶バネ36、39への通電加熱によって第1から第4リフタ23A〜23Dの突出量を変化させているが、洗濯機1の重量が許容されれば、例えばモータやウォームギアを用いて突出量を変更する構成としてもよい。
また、ロック部33は、係合凸部33Aを係合溝部32Cと係合させることで支持部32のスピンバスケット4における径方向の移動を拘束しているが、支持部32の移動が拘束できれば、他の構成としてもよい。
また、ロック部33によって支持部32のスピンバスケット4の径方向での移動を拘束しているが、支持部32が高速回転時の遠心力によってもスピンバスケット4の径方向で移動しなければロック部33を設けない構成としてもよい。
また、支持部32の一端に重り35を設けているが、支持部32の突出量の調整によってアンバランス位置を回転軸Aに近づけることができれば、重り35を設けなくてもよい。
本発明の洗濯機を示す断面図である。 図1の洗濯機の制御系を示すブロック図である。 図1のリフタの伸縮状態を示す該略図である。 アンバランストルクの算出方法を示す説明図である。 アンバランストルクとリフタ位置との関係を示す説明図である。 アンバランスの修正方法の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 洗濯機
4 スピンバスケット
5 バスケット回転用モータ
6 アンバランス検出手段(検出手段)
23A 第1リフタ(突出部)
23B 第2リフタ(突出部)
23C 第3リフタ(突出部)
23D 第4リフタ(突出部)
33 ロック部
34 ロック解除部
35 重り
36 形状記憶バネ(駆動手段)
39 形状記憶バネ
62 通電制御部(突出量制御部)
A 回転軸

Claims (6)

  1. 洗濯物を収容し、回転軸の軸回りで回転するスピンバスケットと、
    該スピンバスケットの内周面から径方向に移動可能に突出する突出部と、
    前記洗濯物のアンバランス位置及び量を検出するアンバランス検出手段と、
    該アンバランス検出手段の検出結果から、前記突出部の突出量を調整して前記アンバランス位置を前記回転軸に近づける突出制御部とを備えることを特徴とする洗濯機。
  2. 前記回転軸が鉛直方向に対して傾斜して設けられると共に、
    前記突出部が、洗濯処理時に前記洗濯物をかき上げるリフタを構成していることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 前記突出部は、前記スピンバスケットの径方向に移動自在な重りと、該重りを前記径方向で移動する駆動手段と、前記重りの移動を拘束するロック部と、該ロック部を解除状態とするロック解除部とを備え、
    前記突出制御部は、前記アンバランス位置を前記回転軸に近づけるときに前記駆動手段及び前記ロック部を作動させる構成であることを特徴とする請求項1または2に記載の洗濯機。
  4. 前記駆動手段が、形状記憶バネであることを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
  5. ロック解除部に、前記ロック部に連結した形状記憶バネが設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の洗濯機。
  6. 前記スピンバスケットを回転させるバスケット回転用モータを備え、
    前記アンバランス検出手段が、前記バスケット回転用モータのトルクに対応する電流成分であるq軸電流を検出することで、前記アンバランス位置及び前記アンバランス量を算出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の洗濯機。
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