JP2007135309A - 多自由度超音波モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】高トルクを実現することができる多自由度超音波モータを提供することを課題とする。
【解決手段】振動子3の第1の端子31t、第2の端子32t及び第3の端子33tのうち2つを選択し、これら2つの端子の双方から位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、ステータ2に振動が発生し、ロータ6と接触するステータ2の段差9に楕円振動が発生する。ステータ2が一体に形成されたリング部材10を有しているため、ステータ2の振動に伴ってリング部材10もロータ6に非接触の状態で振動し、リング部材10から放射される音波の放射圧によってロータ6がステータ2の段差9に対して加圧され、これらロータ6と段差9との間の摩擦力が大きくなってロータ6に効果的に回転力が伝達される。
【選択図】図1

Description

この発明は、多自由度超音波モータに係り、特に球体状のロータを複数の軸回りに回転させるモータに関する。
近年、超音波振動を利用してロータを回転させる超音波モータが提案され、実用化されている。この超音波モータは、圧電素子を用いてステータの表面に進行波を発生させ、ステータにロータを加圧接触させることによりこれら両者間の摩擦力を介してロータを移動させるものである。
例えば、特許文献1には、ベアリングを介してバネでロータに予圧をかけることによりロータをステータに加圧接触させ、この状態で互いに重ね合わされた複数の圧電素子板に駆動電圧を印加してステータに超音波振動を発生させることでロータを回転させる多自由度超音波モータが開示されている。
特開2004−312809号公報
しかしながら、予圧をかけるためにベアリングをロータに接触させるので、摩擦損失に起因してトルクが低下するという問題点があった。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、高トルクを実現することができる多自由度超音波モータを提供することを目的とする。
この発明に係る多自由度超音波モータは、ステータと、ステータにより接触支持される略球体状のロータと、ステータを振動させることによりロータを回転させるステータ振動手段と、ロータの表面に対向する予圧部材と、少なくとも前記ロータを回転させる際に予圧部材を振動させて予圧部材からの放射圧によりロータをステータに対して予圧する予圧力を発生するための予圧部材振動手段とを備えるものである。
予圧部材としては、ロータの表面に対応した湾曲形状を有するリング部材、あるいは、それぞれロータの表面に対応した湾曲形状を有する複数の湾曲部材を用いることができる。
予圧部材をステータから離間して配置し、予圧部材振動手段として予圧部材に圧電素子板を取り付けることができ、この場合、予圧部材が圧電素子板により振動するときに形成される節位置でこの予圧部材を支持することが好ましい。
また、予圧部材をステータと一体に形成し、ステータ振動手段が予圧部材振動手段を兼ねるように構成することもできる。
予圧部材は、予圧部材振動手段により振動するときにはロータの表面から離れた状態にあり、振動しないときにはロータの表面に接触してこのロータを保持するように構成してもよい。
また、予圧部材振動手段により振動される予圧部材の振幅を制御することにより、ロータをステータに対して予圧する予圧力の大きさを変化させることもできる。
なお、ステータ振動手段は、互いに異なる3方向の振動を生じる3対の圧電素子板を有し、これら3方向の振動のうち少なくとも2方向の振動を互いに位相をずらして組み合わせた合成振動を発生させることによりステータのロータとの接触部分に楕円運動を形成するように構成することができる。
ここで、本発明において予圧とはロータをステ―タに向けて押し付ける圧力のことをいう。
この発明によれば、高トルクを実現することができる多自由度超音波モータが得られる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1及び2に、この発明の実施の形態1に係る多自由度超音波モータを示す。基部ブロック1とステータ2との間にステータ振動手段となる円筒状の振動子3が挟持されると共に基部ブロック1とステータ2とが振動子3内に通された連結ボルト4を介して互いに連結されており、多自由度超音波モータ全体としてほぼ円柱状の外形を有している。ここで、説明の便宜上、基部ブロック1からステータ2へと向かう円柱状の外形の中心軸をZ軸と規定し、Z軸に対して垂直方向にX軸が、Z軸及びX軸に対して垂直にY軸がそれぞれ延びているものとする。
振動子3は、それぞれXY平面上に位置し且つ互いに重ね合わされた平板状の第1〜第3の圧電素子部31〜33を有しており、これらの圧電素子部31〜33が絶縁シート34〜37を介してステータ2及び基部ブロック1から、また互いに絶縁された状態で配置されている。
ステータ2には、振動子3に接する面とは反対側に凹部5が形成されており、この凹部5内に球体状のロータ6が収容される。凹部5は、ロータ6の直径より小さな内径を有する小径部7と、ロータ6の直径より大きな内径を有する大径部8とからなり、これら小径部7と大径部8との境界部にXY平面上に位置する環状の段差9が形成されている。ロータ6は凹部5内の段差9に当接することにより回転自在に支持されている。また、ステータ2は、凹部5の開口周縁部からほぼZ軸方向に突出するように形成された環状のリング部材10を有している。リング部材10は、ロータ6を周方向、つまりロータのXY平面方向断面の周方向に沿って囲むように配置され、リング部材10の先端部10aからロータ6の一部が露出している。また、リング部材10の内面がロータ6の表面に近接して対向している。
図3に示されるように、リング部材10は、凹部5の開口周縁部に位置する基端部10bから先端部10aに向かうほど、すなわちZ軸方向に向かうほど徐々に縮径するように形成されると共に、図4に示されるように、リング部材10の断面は、ロータ6の表面の形状すなわち球面形状に対応して湾曲した円弧形状を有している。
例えば、基部ブロック1とステータ2はジェラルミンから形成され、多自由度超音波モータ全体が直径40mm及び高さ100mm程度のほぼ円柱体を形成している。ロータ6としては、直径25.8mmの鋼球が用いられ、ステータ2のリング部材10は、内径25.4mm、厚さを1.5mmで、内面が曲率半径12.7mm及び角度23度の円弧を描くように立ち上がっている。
図5に示されるように、振動子3の第1の圧電素子部31は、それぞれ円板形状を有する電極板31a、圧電素子板31b、電極板31c、圧電素子板31d及び電極板31eが順次重ね合わされた構造を有している。同様に、第2の圧電素子部32は、それぞれ円板形状を有する電極板32a、圧電素子板32b、電極板32c、圧電素子板32d及び電極板32eが順次重ね合わされた構造を有し、第3の圧電素子部33は、それぞれ円板形状を有する電極板33a、圧電素子板33b、電極板33c、圧電素子板33d及び電極板33eが順次重ね合わされた構造を有している。
図6に示されるように、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dは、Y軸方向に2分割された部分が互いに逆極性を有してそれぞれZ軸方向(厚み方向)に膨張と収縮の反対の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板31bと圧電素子板31dは互いに裏返しに配置されている。
第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dは、2分割されることなく全体がZ軸方向(厚み方向)に膨張あるいは収縮の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板32bと圧電素子板32dは互いに裏返しに配置されている。
第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dは、X軸方向に2分割された部分が互いに逆極性を有してそれぞれZ軸方向(厚み方向)に膨張と収縮の反対の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板33bと圧電素子板33dは互いに裏返しに配置されている。
図1に示されるように、第1の圧電素子部31の両面部分に配置されている電極板31a及び電極板31eと、第2の圧電素子部32の両面部分に配置されている電極板32a及び電極板32eと、第3の圧電素子部33の両面部分に配置されている電極板33a及び電極板33eがそれぞれ電気的に接地されている。また、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dの間に配置されている電極板31cから第1の端子31tが、第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dの間に配置されている電極板32cから第2の端子32tが、第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dの間に配置されている電極板33cから第3の端子33tがそれぞれ引き出されている。
次に、この実施の形態1に係る多自由度超音波モータの動作について説明する。
まず、振動子3に対して、第1の端子31tからステータ2の固有振動数に近い周波数の交流電圧を印加すると、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dの2分割された部分がZ軸方向に膨張と収縮を交互に繰り返し、ステータ2にY軸方向のたわみ振動を発生する。また、第2の端子32tからステータ2の固有振動数に近い周波数の交流電圧を印加すると、第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dがZ軸方向に膨張と収縮を繰り返し、ステータ2にZ軸方向の縦振動を発生する。さらに、第3の端子33tからステータ2の固有振動数に近い周波数の交流電圧を印加すると、第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dの2分割された部分がZ軸方向に膨張と収縮を交互に繰り返し、ステータ2にX軸方向のたわみ振動を発生する。
そこで、第1の端子31tと第2の端子32tの双方から位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、Y軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされてロータ6と接触するステータ2の段差9にYZ面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介してロータ6がX軸回りに回転することとなる。
同様に、第2の端子32tと第3の端子33tの双方から位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、X軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされてロータ6と接触するステータ2の段差9にXZ面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介してロータ6がY軸回りに回転することとなる。
さらに、第1の端子31tと第3の端子33tの双方から位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、X軸方向のたわみ振動とY軸方向のたわみ振動とが組み合わされてロータ6と接触するステータ2の段差9にXY面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介してロータ6がZ軸回りに回転することとなる。
このように、振動子3の第1の端子31t、第2の端子32t及び第3の端子33tのうち2つの端子を選択し、これら2つの端子の双方から位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、ステータ2に振動が発生し、図7に破線矢印で示されるように、ロータ6と接触するステータ2の段差9に、選択された2つの端子に対応する面内の楕円振動が発生する。
ここで、ステータ2は一体に形成されたリング部材10を有しているため、ステータ2の振動に伴って図7に実線矢印で示されるように、リング部材10もロータ6に非接触の状態で振動することになる。これにより、リング部材10から放射される音波の放射圧によってロータ6がステータ2の段差9に対して加圧される。その結果、これらロータ6と段差9との間の摩擦力が大きくなり、ロータ6に効果的に回転力が伝達される。
上述のように、リング部材10によりロータ6に非接触の状態で予圧をかけることができるため、リング部材10とロータ6の表面との間で摩擦損失を生じることがなく、これにより高トルクで高効率な多自由度超音波モータを実現することができる。
また、リング部材10とロータ6とが接触して騒音等を生じることもない。
また、リング部材10はステータ2と一体に設けられ、振動子3によるステータ2の振動を利用してリング部材10を振動させるため、単純な構成の多自由度超音波モータを得ることができる。
また、振動子3の3つの端子31t及び32t及び33tのうち2つを選択して電圧を印加するだけで、ステータ2が振動して段差9にロータ6を回転するための楕円運動が生じると共にリング部材10によりロータ6に非接触の状態で予圧がかけられ、ロータ6を多自由度で回転させることができる。
また、エアーや静電力、電磁力を用いてロータ6に非接触で予圧をかけることもできるが、エアーの場合には、吸引装置等を設ける必要があるため構成が複雑になるおそれがあり、静電力または電磁力の場合には、静電力または電磁力が周りの機器に影響を及ぼすおそれがあり使用が好ましくないことがある。これに対して、この多自由度超音波モータは、単純な構成であり、静電力や電磁力の使用が好ましくない環境でも用いることができる。
また、振動子3の駆動によりリング部材10の振幅を制御すれば、リング部材10から放射される放射圧の大きさを変化させて段差9に対するロータ6の加圧力を変化させることにより、この多自由度超音波モータのトルク制御、位置制御、回転数制御等を行うことができる。
従って、リング部材10の先端部10aを通して露出するロータ6の表面部分に図示しないアーム、撮像装置等を取り付けることで、多自由度のアクチュエータ、広視野範囲を対象とするカメラ等を実現することができる。
実施の形態2.
図8を参照して、この発明の実施の形態2に係る多自由度超音波モータを示す。この実施の形態2は、実施の形態1における環状のリング部材10をその周方向に沿って4つの湾曲部材11に分割したものである。すなわち、ステータ2は一体に形成される4つの湾曲部材11を有すると共に、これら4つの湾曲部材11はロータ6の周方向に沿って互いに間隔を隔てて配置されている。それぞれの湾曲部材11はロータ6の表面に沿った湾曲形状を有しており、各湾曲部材11の内面がロータ6の表面に近接して対向している。
このような構成にすれば、4つの湾曲部材11は互いに分割されてそれぞれ独立しているため振動しやすくなる。したがって、振動子3の駆動によりそれぞれの湾曲部材11をロータ6に非接触の状態で振動させることにより、ロータ6に効果的に予圧をかけることができる。
なお、湾曲部材11は、振動する時も振動しない時もロータ6に対して非接触の状態とすることができるが、図9に示されるように、振動子3が停止されて振動しない時には、その先端部11aがロータ6の表面に接触するような構成とすることもできる。このようにすれば、振動子3の停止時に回転していないロータ6の表面に湾曲部材11の先端部11aを接触させてこのロータ6を保持することができる。この場合でも、振動時には湾曲部材11がロータ6の表面から離れた状態になることが必要である。振動停止時にロータ6に接触している湾曲部材11も、振動時には湾曲部材11から放射される音波の放射圧によって、湾曲部材11自体がロータ6から浮き上がるようにすればよい。
また、4つの湾曲部材11に限定されず、3つ以下、あるいは5つ以上の湾曲部材に分割されてもよい。
実施の形態3.
図10を参照して、この発明の実施の形態3に係る多自由度超音波モータを示す。この実施の形態3は、実施の形態1において、ステータ12に一体に設けられるリング部材10の代わりに、ステータ12から離間してリング部材13を配置するものである。すなわち、リング部材13とステータ12とは、互いに独立した部材としてそれぞれ形成されると共にZ軸方向に互いに間隔をあけて配置されている。リング部材13は、実施の形態1のリング部材10と同様にZ軸方向に向かうほど徐々に縮径するような形状を有すると共に、その内面がロータ6の表面に近接して対向した状態に配置され、図11に破線で示されるように支持部材14により支持されている。また、リング部材13の外面には、リング部材13を振動させるための4つの振動子15が貼付されている。なお、リング部材13が振動子15によって振動した場合の振動モードにおいて、節になる部分で支持部材14によって支持したり振動子15を貼付けたりするのが好ましい。
図12に示すように、各振動子15は、電極板15a、圧電素子板15b及び電極板15cが順次重ね合わされた構造を有している。各振動子15の圧電素子板15bは、その厚み方向に膨張あるいは収縮の変形挙動を行うように分極されており、電極板15a及び15c間に独立した交流電圧を印加することにより、この振動子15を駆動制御することができるように構成されている。このような振動子15の両面にそれぞれ絶縁シート16及び17が配置され、振動子15は一方の絶縁シート17を介してリング部材13から絶縁された状態で配置されている。
なお、ステータ12は、実施の形態1におけるステータ2と同様に、基部ブロック1との間に振動子3を挟持した状態で連結ボルト4により互いに連結されており、ステータ12の振動子3に接する面とは反対側に、ロータ6の直径より小さな内径を有する凹部18が形成されている。この凹部18の開口端周縁にXY平面上に位置する環状の角部19が形成され、この角部19にロータ6が当接して回転自在に保持されている。
このような構成にしても、振動子3の第1の端子31t、第2の端子32t及び第3の端子33tのうち2つの端子を選択し、これら2つの端子の双方から位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、ステータ12に振動が発生し、ロータ6と接触するステータ12の角部19に、選択された2つの端子に対応する面内の楕円振動が発生する。
このとき、振動子15を駆動制御すると、振動子15の厚み方向、すなわちロータ6の表面に直交する方向の縦振動がリング部材13に発生し、リング部材13がロータ6に非接触の状態で振動する。これにより、リング部材13から放射される音波の放射圧によってロータ6がステータ12の角部19に対して加圧される。したがって、上述の実施の形態1と同様に、高トルクで高効率な多自由度超音波モータを実現することができると共にリング部材13とロータ6との接触による騒音等を防止できる。
加えて、この実施の形態3では、リング部材13は振動子15により駆動されると共にステータ12は振動子3により駆動され、リング部材13をステータ12と独立して振動させることができるため、振動子15の駆動によりリング部材13の振幅を制御することで、この多自由度超音波モータのトルク制御、位置制御、回転数制御等を容易に行うことができる。
また、リング部材13が振動子15によって振動するときに形成される節位置で支持部材14によりリング部材13を支持することができ、このようにすればリング部材13の振動に与える影響を最小限に抑えながらリング部材13を支持することができる。
さらに、図示しないバネ等を用いてステータ12あるいは基部ブロック1に対して弾力的に支持部材14を保持することもできる。
なお、リング部材13は、上述の実施の形態2と同様に、その周方向に沿って複数の湾曲部材に分割されてもよく、この場合、複数の湾曲部材はそれぞれ振動時の節位置で支持部材14により支持されると共に、各湾曲部材に1つの振動子15が貼付されるように構成することができる。このような構成とすれば、複数の湾曲部材は互いに分割されてそれぞれ独立しているため振動しやすくなり、ロータ6に効果的に予圧をかけることができる。
リング部材はロータの周方向に配置されたが、放射圧によって予圧力を発生できるのであれば、周方向に限らない。
また、リング部材13は、上述の実施形態2の変形例のように、ロータ6停止時に接触させるように弾性的に保持するようにし、ロータ6回転時には振動子15を振動させ、リング部材13から放射される音波の放射圧によってリング部材13自体がロータ6から浮き上がるようにしても良い。
なお、上記実施の形態において、振動子3の第1の端子31t、第2の32t、第3の33tのうち2つを選択して印加する交流電圧の位相は90度シフトさせていたが、90度に限らず変化させても良い。また、印加する交流電圧の電圧値を変化させてもよい。交流電圧を様々に制御することでステ―タ2,12に発生する楕円振動を制御することができる。
また、上記実施の形態においてステ―タ2,12とロータ6との接触は段差9や角部19のような角部であったが、この構成に限らない。楕円運動が伝達できれば平面で接触するようにしても曲面で接触しても良いし、環状でなくてもよい。
また、上記実施形態において振動子3は互いに異なる3方向の振動としてZ方向の縦振動と、X,Y方向のたわみ振動を発生する振動子を用いているが、このように互いに直交する振動でなくても良い。また、3方向の振動を発生させる振動子は第1圧電素子部31、第2圧電素子部32、第3圧電素子部33とそれぞれの方向に対応した圧電素子を用いているが、それぞれの方向の振動を発生させるのに複数の圧電素子部による振動を合成させても良いし、1つの圧電素子部を3つ以上に分極して1つの圧電素子部で2つ以上の方向の振動を発生させても良い。
また、上記実施の形態では3方向のうちの2方向を選択して振動を発生させていたが、3方向に対応した圧電素子全てに交流電圧を印加し、各方向の振動の位相や振幅を制御して合成振動を発生させてもよい。
この発明の実施の形態1に係る多自由度超音波モータを示す断面図である。 実施の形態1に係る多自由度超音波モータを示す平面図である。 実施の形態1におけるリング部材の形状を示す斜視図である。 実施の形態1におけるリング部材を示す部分断面図である。 実施の形態1で用いられた振動子の構成を示す部分断面図である。 実施の形態1で用いられた振動子の3対の圧電素子板の分極方向を示す斜視図である。 実施の形態1に係る多自由度超音波モータの部分拡大断面図である。 実施の形態2に係る多自由度超音波モータを示す平面図である。 実施の形態2の変形例に係る多自由度超音波モータの部分拡大断面図である。 実施の形態3に係る多自由度超音波モータを示す断面図である。 実施の形態3に係る多自由度超音波モータを示す平面図である。 実施の形態3で用いられた振動子の構成を示す部分断面図である。
符号の説明
1 基部ブロック、2,12 ステータ、3,15 振動子、4 連結ボルト、5,18 凹部、6 ロータ、7 小径部、8 大径部、9 段差、10,13 リング部材、10a,11a 先端部、10b 基端部、11 湾曲部材、14 支持部材、15a,15c,31a,31c,31e,32a,32c,32e,33a,33c,33e 電極板、15b,31b,31d,32b,32d,33b,33d 圧電素子板、16,17,34,35,36,37 絶縁シート、19 角部、31 第1圧電素子部、31t 第1の端子、32 第2圧電素子部、32t 第2の端子、33 第3圧電素子部、33t 第3の端子。

Claims (9)

  1. ステータと、
    前記ステータにより接触支持される略球体状のロータと、
    前記ステータを振動させることにより前記ロータを回転させるステータ振動手段と、
    前記ロータの表面に対向する予圧部材と、
    少なくとも前記ロータを回転させる際に前記予圧部材を振動させて前記予圧部材からの放射圧により前記ロータを前記ステータに対して予圧する予圧力を発生させるための予圧部材振動手段と
    を備えることを特徴とする多自由度超音波モータ。
  2. 前記予圧部材は、前記ロータの表面に対応した湾曲形状を有するリング部材からなる請求項1に記載の多自由度超音波モータ。
  3. 前記予圧部材は、それぞれ前記ロータの表面に対応した湾曲形状を有する複数の湾曲部材からなる請求項1に記載の多自由度超音波モータ。
  4. 前記予圧部材は前記ステータから離間して配置され、前記予圧部材振動手段は、前記予圧部材に取り付けられる圧電素子板を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の多自由度超音波モータ。
  5. 前記予圧部材は、前記圧電素子板により振動するときに形成される節位置で支持される請求項4に記載の多自由度超音波モータ。
  6. 前記予圧部材は前記ステータと一体に形成され、前記ステータ振動手段は前記予圧部材振動手段を兼ねている請求項1〜3のいずれか一項に記載の多自由度超音波モータ。
  7. 前記予圧部材は、前記予圧部材振動手段により振動するときには前記ロータの表面から離れた状態にあり、振動しないときには前記ロータの表面に接触してこのロータを保持する請求項1〜6のいずれか一項に記載の多自由度超音波モータ。
  8. 前記予圧部材振動手段により振動される前記予圧部材の振幅を制御することにより、前記ロータを前記ステータに対して予圧する予圧力の大きさを変化させる請求項1〜7のいずれか一項に記載の多自由度超音波モータ。
  9. 前記ステータ振動手段は、互いに異なる3方向の振動を生じる3対の圧電素子板を有し、これら3方向の振動のうち少なくとも2方向の振動を互いに位相をずらして組み合わせた合成振動を発生させることにより前記ステータの前記ロータとの接触部分に楕円運動を形成する請求項1〜8のいずれか一項に記載の多自由度超音波モータ。
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