JP2007135100A - 画像記録装置及びそのシェーディング補正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを低減しつつ、シェーディング補正を高精度に行う。
【解決手段】ペーパーPを副走査方向Yに搬送しつつ、主走査方向Xに露光エンジン7からレーザー光を照射してペーパーPに画像を露光形成する画像記録装置Aにおいて、第1の補正用画像を露光エンジン7系で露光形成した第1の補正用プリントQ1の発色濃度を測色計19で検出して、その検出値に基づいてCPU16aがHDD16dに記憶されている露光エンジン7の露光量を決定するルックアップテーブルのデータを補正する第1のシェーディング補正を行う。その後、第2の補正用画像を露光エンジン7で露光形成した第2の補正用プリントQ2を視認したオペレータが入力する入力値に基づいてルックアップテーブルのデータをさらに補正する第2のシェーディング補正を行う。
【選択図】図17

Description

本発明は、シェーディングの補正を行うように構成されている画像記録装置及びそのシェーディング補正方法に関するものである。
一般に、画像記録装置等では、感光材料に対して主走査方向にレーザー光を走査することによって感光材料に画像を露光形成する露光系が用いられている。このような露光系では、回転するポリゴンミラーにレーザー光を照射すると共に、該レーザー光をポリゴンミラーの各ミラー面で偏向することによって感光材料に対して走査させている。このため、ポリゴンミラーの回転速度が一定であるとすると、感光材料上のレーザー光の照射時間が主走査方向における中央部と端部とで異なることになる。その結果、主走査方向に露光ムラ(シェーディング)が生じ、感光材料に露光形成される画像の品質が低下してしまう。これを防止するために、特許文献1に係る画像記録装置では、ポリゴンミラーと感光材料との間にfθレンズを介設して、このfθレンズを介してレーザー光を走査させるように構成している。こうすることによって、感光材料上の各位置におけるレーザー光の照射時間を均一にするようにしている。
特開2000−305028号公報
しかし、レーザー光の照射時間を高い精度で均一化しようとすると、高精度なfθレンズが必要となり、かかる高精度なfθレンズは露光系のコストを上昇させてしまうという問題があった。そこで、従来は、高精度なfθレンズを採用するのではなく、fθレンズで吸収できない露光ムラについては、テストプリントの発色濃度の測定結果に基づいて露光系の露光量を補正するシェーディング補正を行うことによって対応していた。
従来、このシェーディング補正は、フラットベッドスキャナを用いて行われていた。フラットベッドスキャナは、テストプリントの発色濃度を高精度で測定できると共に、テストプリント全面の発色濃度を一度の測定で測定できるというメリットがあった。ところが、このシェーディング補正は画像記録装置の組立時や露光系の交換時に行えばよく、頻繁に行う必要があるものではない。それにも拘わらず、フラットベッドスキャナを常備させることは、コストの上昇を招くという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コストを低減しつつ、シェーディング補正を高精度に行うことにある。
本発明は、第1のシェーディング補正を行う第1の補正手段と、第1のシェーディング補正よりも精細な分解能で第2のシェーディング補正を行う第2の補正手段とを備えるようにしたものである。
具体的には、第1の発明は、感光材料を副走査方向に搬送しつつ、該副走査方向と直交する主走査方向に露光系から光を照射して感光材料に画像を露光形成して現像することによってプリントを作成する画像記録装置が対象である。
そして、プリントの発色濃度を検出する濃度検出装置を有していて、第1の補正用画像を前記露光系で露光形成した第1の補正用プリントの発色濃度を該濃度検出装置で検出し、その検出値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第1のシェーディング補正を行う第1の補正手段と、ユーザが補正量を入力するための入力部を有していて、第2の補正用画像を前記露光系で露光形成した第2の補正用プリントに応じて該入力部から入力された入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第2のシェーディング補正を行う第2の補正手段とを備え、前記第1のシェーディング補正における分解能は相対的に粗く、前記第2のシェーディング補正における分解能は相対的に細かいものとする。
前記の構成の場合、第1のシェーディング補正では、第1の補正手段が第1の補正用プリントの発色濃度を前記濃度検出装置が検出するのに対して、第2のシェーディング補正では、ユーザが第2の補正用プリントを視認して前記入力部から補正量を入力する。つまり、第2のシェーディング補正では人間の目によって補正を行うことになる。人間の目は階調分解能力が高く、第2の補正用プリントの発色濃度のばらつきを精細に検出することができる。そして、この人間の目による高い階調分解能力に対応して、第2の補正手段は第1のシェーディング補正よりも精細な分解能で前記第2のシェーディング補正を行うことができるように構成されている。ここで精細な分解能とは、シェーディング補正を精細に行うことができる分解能を意味しており、シェーディング補正を行う際の発色濃度の階調が精細に設定されていることや、シェーディング補正において主走査方向のより多くの位置で発色濃度の補正を行うことができるように補正できる位置の分解能を細かくすること等によって実現される。
このように、シェーディング補正の分解能が相対的に粗い第1の補正手段と、分解能が相対的に細かい第2の補正手段とを備えることによって、まず、第1の補正手段で相対的に粗い分解能で第1のシェーディング補正を行い、その後、第1のシェーディング補正済みの露光系で第2の補正用プリントをプリントして、この第2の補正用プリントをユーザが視認しながら第2の補正手段に入力値を入力して第2のシェーディング補正を行うことができる。このような手順でシェーディング補正を行うことによって、まず、第1のシェーディング補正で予め粗く補正しておくため、後の第2のシェーディング補正の際に人間の目で補正しなければならない補正量が少なくなり、ユーザの負担を低減することができる。そして、最終的には、人間の目で第2のシェーディング補正を行うため、上述のフラットベッドスキャンと同程度かそれ以上の高精度なシェーディング補正を行うことができる。
また、第1の補正手段は、上述の通り、相対的に粗い精度でよいため、フラットベッドスキャナのような高精度の装置を採用する必要がなく、高精度なフラットベッドスキャナを備える構成と比較してコストを抑制することができる。例えば、第1の補正手段は、一般的なフラットベッドスキャナの階調よりも粗い、例えば256階調以下の分解能でシェーディング補正を行うことできる装置を採用すればよい。
したがって、前記第1の補正手段と第2の補正手段とを備えることによって、上述の手順でシェーディング補正を行うことができ、その結果、低コストで高精度なシェーディング補正を行うことができる。
尚、前記第1の補正用画像と第2の補正用画像とは、必ずしも異なる画像である必要はなく、同じ画像であってもよい。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1の補正手段の濃度検出装置は、前記露光系の校正を行うための測色計であるものとする。
前記の構成の場合、前記濃度検出装置として、前記露光系の校正を行うための測色計を採用しているためコストを低減することができる。すなわち、画像記録装置は、一般的に、感光材料や現像処理液等の経時的な変化を校正するために測色計を備えている。この測色計によって、定期的に又は前記経時的な変化の要因が生じたときに露光系の校正を行うようにしている。つまり、シェーディング補正用に新たな装置を別途設けなくても、この測色計を流用することによって、コストを低減しつつ、本発明に係る高精度なシェーディング補正を行うことができる。また、測色計を用いる第1のシェーディング補正では高い精度が要求されないため、測定点数は少なくてもよく、フラットベッドスキャナのように補正用プリントの全面を1度に測定できない場合であっても、煩雑さが増大することを抑制することができる。さらに、前記測色計を用いることによって、発色濃度の調整だけでなく、色合わせも同時に行うことができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記第2の補正用プリントは、前記副走査方向に延びる所定の発色濃度の基準画像と、該基準画像を挟んで前記主走査方向に並ぶ複数の比較画像とを有し、前記各比較画像は、前記所定の発色濃度に露光形成すべき基準パッチを含む複数のパッチが前記副走査方向に前記第1のシェーディング補正時の階調よりも細かい階調で段階的に発色濃度を異ならせて配列されることによって構成されており、前記第2の補正手段は、前記複数の比較画像の前記主走査方向における位置ごとに、ユーザが前記第2の補正用プリントの前記基準画像と前記各比較画像とを視認することによって検出した前記所定の発色濃度と前記基準パッチの発色濃度とのずれ量に応じて入力する入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正するものとする。
前記の構成の場合、ユーザが前記基準画像と各比較画像とを比較して、基準画像の発色濃度が比較画像のいずれのパッチの発色濃度と等しいかを視認することによって、基準画像の発色濃度と比較画像の基準パッチの発色濃度とのずれ量を簡単に検出できる。そして、この比較画像は、基準画像を挟んで主走査方向に複数並んでいるため、主走査方向における各位置におけるずれ量を検出することができる。こうして検出したずれ量に基づいて、ユーザが補正量を入力することによって第2の補正手段は前記露光系の露光量を精細に補正することができる。したがって、前記基準画像と複数の比較画像とで構成された第2の補正用プリントを用いて第2のシェーディング補正を行うことによって、視認であっても露光ムラの程度を容易に検出することができる。
第4の発明は、感光材料を副走査方向に搬送しつつ、該副走査方向と直交する主走査方向に露光系から光を照射して感光材料に画像を露光形成して現像することによってプリントを作成する画像記録装置のシェーディング補正方法が対象である。
そして、第1の補正用画像を前記露光系で露光形成した第1の補正用プリントを作成して、該第1の補正用プリントの発色濃度を濃度検出装置で検出して、その検出値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第1のシェーディング補正を行う第1の工程と、前記第1のシェーディング補正を行った前記露光系で第2の補正用画像を露光形成した第2の補正用プリントを作成して、該第2の補正用プリントに応じてユーザが入力部から補正量を入力して、該入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第2のシェーディング補正を行う第2の工程とを含み、前記第1のシェーディング補正における分解能は相対的に粗く、前記第2のシェーディング補正における分解能は相対的に細かいものとする。
前記の構成の場合、第1のシェーディング補正では、第1の補正用プリントの発色濃度を濃度検出装置で検出するのに対して、第2のシェーディング補正では、ユーザが第2の補正用プリントを視認して入力部から補正量を入力する。つまり、第2のシェーディング補正では人間の目によって補正を行うことになる。人間の目は階調分解能力が高く、第2の補正用プリントの発色濃度のばらつきを精細に検出することができる。そして、この人間の目による高い階調分解能力に対応して、第2の補正手段は第1のシェーディング補正よりも精細な分解能で前記第2のシェーディング補正を行うことができるように構成されている。ここで精細な分解能とは、シェーディング補正を精細に行うことができる分解能を意味しており、シェーディング補正を行う際の発色濃度の階調が精細に設定されていることや、シェーディング補正において主走査方向のより多くの位置で発色濃度の補正を行うことができるように補正できる位置の分解能を細かくすること等によって実現される。
このように、まず、第1の補正手段で相対的に粗い分解能で第1のシェーディング補正を行い、その後、第1のシェーディング補正済みの露光系で第2の補正用プリントをプリントして、この第2の補正用プリントをユーザが視認しながら第2の補正手段に入力値を入力して第2のシェーディング補正を行うことによって、まず、第1のシェーディング補正で予め粗く補正しておくため、後の第2のシェーディング補正の際に人間の目で補正しなければならない補正量が少なくなり、ユーザの負担を低減することができると共に、最終的には、人間の目で第2のシェーディング補正を行うため、上述のフラットベッドスキャンと同程度かそれ以上の高精度なシェーディング補正を行うことができる。
また、第1のシェーディング補正は、上述の通り、相対的に粗い精度でよいため、フラットベッドスキャナのような高精度の装置を用いる必要がなく、高精度なフラットベッドスキャナを用いる方法と比較してコストを抑制することができる。例えば、第1の補正手段は、一般的なフラットベッドスキャナの階調よりも粗い、例えば256階調以下の精度でシェーディング補正を行うことができる装置を採用すればよい。
尚、前記第1の補正用画像と第2の補正用画像とは、必ずしも異なる画像である必要はなく、同じ画像であってもよい。
第5の発明は、第4の発明において、前記第1の工程は、前記露光系の校正を行うための測色計を用いて前記第1のシェーディング補正を行うものとする。
前記の構成の場合、上述の如く画像記録装置が一般的に備えている、露光系の校正を行うための測色計を用いて第1のシェーディング補正を行うことによって、コストを低減しつつ、本発明に係る高精度なシェーディング補正を行うことができる。また、測色計を用いる第1のシェーディング補正では高い精度が要求されないため、測定点数は少なくてもよく、フラットベッドスキャナのように補正用プリントの全面を1度に測定できない場合であっても、煩雑さが増大することを抑制することができる。
第6の発明は、第4又は第5の発明において、前記第2の補正用プリントは、前記副走査方向に延びる所定の発色濃度の基準画像と、該基準画像を挟んで前記主走査方向に並ぶ複数の比較画像とを有し、前記各比較画像は、前記所定の発色濃度に露光形成すべき基準パッチを含む複数のパッチが前記副走査方向に発色濃度を段階的に異ならせて配列されることによって構成されており、前記第2の工程は、前記複数の比較画像の前記主走査方向における位置ごとに、ユーザが前記第2の補正用プリントの前記基準画像と前記各比較画像とを視認することによって前記所定の発色濃度と前記基準パッチの発色濃度とのずれ量を検出すると共に、該ずれ量に応じてユーザが前記第2の補正手段に入力値を入力して、該第2の補正手段が該入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正するものとする。
前記の構成の場合、ユーザが前記基準画像と各比較画像とを比較して、基準画像の発色濃度が比較画像のいずれのパッチの発色濃度と等しいかを視認することによって、基準画像の発色濃度と比較画像の基準パッチの発色濃度とのずれ量を簡単に検出できる。そして、この比較画像は、基準画像を挟んで主走査方向に複数並んでいるため、主走査方向における各位置におけるずれ量を検出することができる。こうして検出したずれ量に基づいて、ユーザが補正量を入力することによって第2の補正手段は前記露光系の露光量を精細に補正することができる。したがって、前記基準画像と複数の比較画像とで構成された第2の補正用プリントを用いて第2のシェーディング補正を行うことによって、視認であっても露光ムラの程度を容易に検出することができる。
前記第1の発明によれば、相対的に分解能が粗い第1のシェーディング補正を行う第1の補正手段と、相対的に分解能が細かい第2のシェーディング補正を行う第2の補正手段とを備えることによって、ユーザの負担を低減すべく、先ず第1の補正手段で第1のシェーディング補正を行い、その後、視認により精細な第2のシェーディング補正を行うことができ、その結果、コストを抑制して高精度なシェーディング補正を行うことができる。
前記第4の発明によれば、ユーザの負担を低減すべく、先ず第1の工程で相対的に精度が粗い第1のシェーディング補正を行い、その後、第2の工程で視認により相対的に精細な第2のシェーディング補正を行うことができ、その結果、コストを抑制して高精度なシェーディング補正を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明に係る画像記録装置Aを備えた写真処理システムの構成を示す部分断面図である。この図1に示す写真処理システムは、画像データを取得し、この画像データに基づいて感光材料としてのペーパーPの乳剤面に画像を焼付露光し、写真プリントを作成する機能を備えている。この写真処理システムは、現像済みの写真フィルムに形成されているコマ画像をスキャニングし、画像データを取得するためのフィルムスキャナー(図示省略)や、デジタルカメラ用の記憶メディアや、その他の記録媒体に格納されている画像データを読み取るためのメディア読取部(図示省略)を備えている。
前記画像記録装置Aは、2つのペーパーマガジン3、3と、このペーパーマガジン3、3からペーパーPを搬送する露光前搬送部Bと、この露光前搬送部Bから搬送されてくるペーパーPに対して画像露光を行う露光部Cと、この露光部Cで画像が露光形成されたペーパーPを搬送する露光後搬送部Dと、この露光後搬送部Dから搬送されてくるペーパーPの現像処理を行う現像処理部E(図1では省略。露光後搬送部Dの左側に並設される。)と、画像記録装置Aの動作を制御するコントローラ16と、ユーザとしてのオペレータがデータ入力や指示を行うためのキーボードやマウス等の入力部17と、画像記録装置Aを操作し易くするGUI(Graphical User Interface)やオペレータへのメッセージ等を表示する表示部18と、前記露光部Cを校正するための測色計19とを備えている。これらペーパーマガジン3、3及び露光部Cは遮光された筐体F内に配設され、コントローラ16、入力部17、表示部18及び測色計19は筐体F上に配設されている。
前記コントローラ16について簡単に説明すると、図2に示すように、コントローラ16は、CPUバスで相互に接続されたCPU16a、ROM16b、RAM16c及びハードディスクドライブ(HDD:ハードディスクを含む)16dを有していて、入力部17からの入力信号を受けて、前記露光前搬送部Bと、露光部Cと、露光後搬送部Dと、現像処理部Eとを制御すると共に、必要に応じて表示部18にGUIやメッセージ等を表示することによって、写真プリントの作成を行う。
CPU16aは、ROM16bやHDD16d等に記憶された各種のプログラムを実行し、画像記録装置A内の各構成要素に指示を与え、かつそれらの動作を制御する。
ROM16bは、起動用プログラム等を記憶している。起動用プログラムは、画像記録装置Aの電源投入時にCPU16aによって実行される。これによって、HDD16dに記憶されているオペレーティングシステム(OS)等のプログラムがRAM16cにロードされ、各種の処理や制御が実行可能となる。
RAM16cには、画像記録装置Aを制御するプログラムが展開され、このプログラムによる処理結果、処理のための一時データ、表示部18の画面上に情報を表示するための表示用データ(テキストデータ、画像データ等)等を保持し、CPU16aの作業領域として使用される。RAM16c上に展開された表示用データは表示部18に伝達され、表示部18はその画面上に表示用データに対応する表示内容(テキスト、画像等)を表示する。
HDD16dは、CPU16aの指示に従って、プログラム、制御用データ、テキストデータ、画像データ等をハードディスクに対して書き込み又読み出す。この実施形態では、HDD16d内のハードディスクに画像記録装置Aの動作のためのプログラムが格納されると共に、後述する、露光エンジン7を制御するためのルックアップテーブルや補正用プリントに露光形成すべき補正用画像に対応する画像データ等が格納されている。このルックアップテーブルは、入力色データに対して変換される出力データ(例えば、発光強度)の関係を表したものであり、本実施形態では、R、G、Bに対応した3つのルックアップテーブルが格納されている。
前記ペーパーマガジン3,3には、それぞれ、長尺のペーパーがロール状に巻かれたロールRとして収容されており、該ペーパーマガジン3,3は、筐体F内に着脱可能に取り付けられている。そして、該画像記録装置A本体に取り付けられた2台のペーパーマガジン3,3のうち、一方のペーパーマガジン3がプリントサイズ等に応じて選択され、該選択された方のペーパーマガジン3から引き出されたペーパーPは、アドバンスローラユニット4により方向変換され、ペーパーカッター5により、所定のプリントサイズに切断される。そして、切断されたペーパーPは、搬送ユニット6によって、下流側に位置する露光部Cへと搬送される。
前記露光部Cには、レーザー光を露光する露光エンジン7と、露光中のペーパーPを搬送する露光搬送ローラ9が設けられている。露光搬送ローラ9は上流側の上流側露光搬送ローラ9aと下流側の下流側露光搬送ローラ9bとを有しており、これらの露光搬送ローラ9a,9bの間には、ペーパーPをレーザー光によって露光処理するための露光位置が設定されている。露光搬送ローラ9の上流側には、ペーパー検出センサー10が設けられており、ペーパーPが送り込まれてくると、その先端(前端)部分を検出して信号を出力するようになっている。このペーパー検出センサー10は、赤外光を出力する発光素子と、これを受光する受光素子とにより構成される。このペーパー検出センサー10によってペーパーPの位置を検出することで、前記露光位置における露光開始タイミングを決めることができる。
前記露光エンジン7は、公知の構造からなるもので、レーザー光源(レーザーダイオード等)から出力されるレーザー光を画像データに基づいて光変調し、この光変調されたレーザー光をペーパーPに照射することで、画像露光を行う。画像露光を行う際には、ペーパーPは、露光搬送ローラ9a,9bにより挟持された状態で、所定速度(一定速度)で搬送される。
そして、上述のような画像露光が行われながら、ペーパーPは、下流側露光搬送ローラ9bによって露光位置よりも下流側へ送り出されていく。前記露光部Cの下流側(図1において下流側露光搬送ローラ9bの左側)には、下流側露光搬送ローラ9bからペーパーPを受け取って、さらに下流へ搬送する第1搬送ユニット11と、この第1搬送ユニット11よりもさらに下流側に設けられ、ペーパーPを現像処理部Eへ搬送するための第2搬送ユニット12と、第1搬送ユニット11と第2搬送ユニット12との間には、ペーパーPを一時的に収容するための収容空間部Sとが設けられている。
<露光エンジンの構成>
以下に前記露光エンジン7について、さらに詳しく説明する。
露光エンジン7は、図3に示すように、ペーパーPの搬送方向である副走査方向(矢印X方向:図1参照)と直交する主走査方向(矢印Y方向)にレーザー光を走査してペーパーPに画像を露光形成するレーザ露光式に構成される。この実施形態では、露光エンジン7が露光系を構成する。
露光エンジン7は、遮光された筐体F内の適所に内蔵された3原色用の3つのレーザー光源70R,70G及び70Bを有する。レーザー光源70Rは、たとえば波長680nmのR(赤色)のレーザー光を射出する半導体レーザ(LD)で構成される。レーザー光源70Gは、半導体レーザと、この半導体レーザから射出されたレーザー光をたとえば波長532nmのG(緑色)のレーザー光に変換する第2高調波発生器(SHG)とで構成される。レーザー光源70Bは、半導体レーザと、この半導体レーザから射出されたレーザー光をたとえば波長473nmのB(青色)のレーザー光に変換する第2高調波発生器(SHG)とで構成される。
レーザー光源70R,70Gおよび70Bの出力側には、レーザー光の強度を調整(変調)するためのAOM(音響光学素子)72R,72Gおよび72Bが対応して配設されるとともに、ミラー74R,74Gおよび74B、ミラー74R,74Gおよび74Bからのレーザー光を反射する反射ミラー76、ならびに反射ミラー76からのレーザー光を所定範囲で主走査方向Yに走査するポリゴンミラー78が順に配置される。
AOM72R,72Gおよび72Bはそれぞれ、レーザー光源70R,70Gおよび70Bから与えられた一定の強度のレーザー光を0〜100%の範囲で調整する。具体的には、前記HDD16dに格納されたルックアップテーブルのデータに基づいてレーザー光を調整する。
ミラー74Rは全反射ミラーであり、ミラー74Gおよび74Bはハーフミラーである。AOM72Rから射出されるレーザー光は、ミラー74Rで全反射され、ミラー74GでAOM72Gから射出されるレーザー光と合波された後、さらにミラー74BでAOM72Bから射出されるレーザー光と合波されることにより、3色のレーザー光が合成される。合成されたレーザー光は、反射ミラー76によって反射され、ポリゴンミラー78に入射する。
ポリゴンミラー78は、一定の角速度で矢印Z方向に回転することによって、入射したレーザー光を副走査方向Xに搬送されるペーパーPに対して主走査方向Yに走査する。
また、ポリゴンミラー78とペーパーPとの間には、ポリゴンミラー78の回転によって走査されるレーザー光のペーパーP上での移動速度(走査速度)を一定に保つためのfθレンズ79が配置される。
このような露光エンジン7は、副走査方向Xに搬送されるペーパーPに対してレーザー光を主走査方向Yに走査することによって、ペーパーP上には1ラインごとに画像(潜像)が焼付露光される。こうして、コントローラ16から入力される画像データに基づく画像をペーパーPに露光形成する。
<収容空間部の構成>
次に、前記収容空間部Sの構成について、図4、5を参照して、詳しく説明する。
前記第1搬送ユニット11は、挟持搬送ローラ対11aと、ガイド板11bとを備えている。この挟持搬送ローラ対11aの高さ方向位置は、露光搬送ローラ9と同じ高さ位置になるように設定されているとともに、前記ガイド板11bの上流側端部には開口部11cが形成されており、ペーパーPの受け入れが容易になっている。この第1搬送ユニット11は、所定の回転軸芯周りに90゜回転可能に構成されていて(図14参照)、90゜回転した状態では、第2搬送ユニット12へペーパーPを受け渡すことができるようになっている。
前記第2搬送ユニット12は、搬送経路に沿うように配置された複数の挟持搬送ローラ対12aと、搬送経路を形成するためのガイド板12bとを備えており、前記第1搬送ユニット11から受け取ったペーパーPを現像処理部Eへと送り込む役割を果たす。搬送ローラ対12aは図示しない駆動機構によって駆動されるように構成されている。
前記収容空間部Sは、ペーパーPを一時的に収容する機能を備えている。すなわち、露光中に現像処理部EにペーパーPが入ると、該現像処理部Eでの処理によって発生する振動がペーパーPの露光部分に伝達されて副走査方向Xにおける露光ムラの原因となるため、前記収容空間部S内にペーパーPを収容することで副走査方向Xの露光ムラの発生を防止するようにしている。なお、詳しくは後述するように、ペーパーPの搬送方向長さに応じて前記収容空間部S内に収容する方法が異なる。
この収容空間部Sには、ペーパーPを巻き取るための巻き取りドラム20と、この巻き取りドラム20の外周面にペーパーPを圧着して保持するための圧着ローラ21と、これら巻き取りドラム20と圧着ローラ21とで構成される巻き取り機構8を上下方向に移動させるための巻き取り移動機構13と、収容空間部S内に収容されるペーパーPのたるみを検出するためのたるみ検出センサー22が配置されている。
前記巻き取りドラム20は、樹脂製であって、回転軸芯20a周りに回転可能に構成されていて、その外周面上にペーパーPが巻き取られるようになっている。この巻き取りドラム20によりペーパーPの巻取りを開始する前は、巻き取りドラム20の外周面と圧着ローラ21の表面とは離間していて隙間が形成された状態になっている。これにより、搬送されてくるペーパーPを前記巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に容易に挿入することができる。また、前記巻き取りドラム20によるペーパーPの受け入れ高さは、露光搬送ローラ9による搬送面の高さや、第1搬送ユニット11の回動前の搬送面と同じ高さになるように設定されている(図1参照)。これにより、露光搬送ローラ9によって送り出されるペーパーPを巻き取りドラム20側でスムーズに受け入れることができる。なお、図4に示す状態では、圧着ローラ21の軸芯は、巻き取りドラム20の軸芯のちょうど真上に位置している。さらに、巻き取りドラム20の軸方向両端部には、図5に示すように、圧着ローラ21を圧着方向に付勢するためのコイルスプリング24を掛ける円周溝202が設けられていて、該巻き取りドラム20の軸方向両端部のうち一方の端部の円周溝202よりも端側には、巻き取りドラム20を回転させるための連結ギヤ201が設けられている。
前記圧着ローラ21は、巻き取りドラム20の軸線に対して略平行に配置されるローラ支軸210と、このローラ支軸210の外周面を覆うように軸方向に複数個並んで設けられる樹脂製の支軸211,211,…と、更にこの各支軸211の表面にそれぞれ取り付けられる圧着部材212,212,…と、を備えている。この圧着部材212は、スポンジ等のように弾性を有する発泡部材(例えば発泡ウレタン等)により形成されていて、巻き取りドラム20の外周面との間でペーパーPを挟持する際に容易に弾性変形を生じるようになっている。これにより、ペーパーPを巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間で挟持する際には、該ペーパーPに対して大きな振動や負荷変動が加わるのを防止して、該ペーパーPに大きな振動や負荷変動が作用して副走査方向Xの露光ムラが生じるのを防止している。なお、前記ローラ支軸210には、支軸211,211,…が該ローラ支軸210に対して軸方向に移動するのを防止するためのEリング213が嵌合されている。
前記ローラ支軸210の軸方向両端部には、前記コイルスプリング24を掛けるための溝部214,214が形成されている。更に、ローラ支軸210の軸方向両端部で前記溝部214,214よりも軸方向内側には、それぞれ、カム連結軸215,215が設けられていて、該各カム連結軸215が後述するカム機構のカム面203aの形状に応じて上下動することで、前記圧着ローラ21を圧着方向若しくは非圧着方向へと移動させることができるようになっている。かかる図5に示す機構によれば、巻き取りドラム20が回転すると、これに連動して圧着ローラ21も巻き取りドラム20の外周方向に沿って回転移動(固定軸200回りに回転移動)することができる。なお、圧着ローラ21自身は、ローラ支軸210を回転中心として、フリーに回転できるように軸支されている。
次に、前記圧着ローラ21を圧着方向に移動させるためのカム機構を図6に基づいて説明する。図6は、図5に示す巻き取り機構8を、カムの形成されている箇所で固定軸200に垂直な面で切断した断面図を示している。図6に示すように、カム部材203は、クラッチ部材204を介して固定軸200に対して結合されている。該カム部材203は、カム面203aを有しており、先ほど説明したコイルスプリング24の付勢力により、カム連結軸215の先端215aがカム面203aに常時接触するようになっている。
前記カム面203aは、図6に示すように、カム部材203の外周面上のθ=210゜の範囲に形成されているため、カム連結軸215(圧着ローラ21)がカム部材203に対して回転移動できる範囲も210゜となる。そして、このカム面203aの周方向両端には、第1壁面203b及び第2壁面203cが形成されていて、カム連結軸215が該カム面203a上を相対移動すると、該カム連結軸215がこれらの壁面203b,203cに当接して位置決めされる。
図6(a)は、圧着ローラ21と巻き取りドラム20との間に隙間が形成された初期状態を示す図であり、図6(b)は圧着ローラ21が210゜回転し、圧着ローラ21によってペーパーPが圧着された状態を示す図である。このように、巻き取りドラム20を210゜回転させると、図6(b)の状態となるが、更に巻き取りドラム20を回転させると、カム連結軸215が第2壁面203cに当接して、強制的にカム部材203も一緒に固定軸200回りに回転させることになる。このとき、クラッチ部材204には摩擦すべりが生じている状態である。すなわち、前記クラッチ部材204を設けることで、圧着ローラ21をカム部材203によって規制される範囲(210゜)以上に回転させることが可能になる。
前記巻き取り移動機構13は、図4に示すように、巻き取り機構8全体を露光エンジン7の露光位置に近い上方の第1位置(図4の位置)から、露光位置から遠ざかる下方の第2位置(図11の位置)へと移動させることができる。詳しくは、前記巻き取り移動機構13は、上下方向に延びるガイド部材13aと、巻き取り機構8を該ガイド部材13aに沿って移動させるためのタイミングベルト13bとを備えているとともに、このタイミングベルト13bには巻き取り機構8を支持するための支持体15が固定されていて、該タイミングベルト13bを図示しないモータ等によって駆動させることで巻き取り機構8を上下動させることができるようになっている。なお、前記支持体15には、巻き取りドラム20を回転駆動するためのドラム駆動手段(モーターや減速機構など)が搭載されている。
ここで、前記収容空間部Sは、現像処理部Eと隣接していて(現像処理部Eは、図1、4おいて収容空間部Sの左隣りに設けられている。)、壁面14によって仕切られているが、前記巻き取りドラム20にペーパーPを巻き取った状態で上下動させる場合、ペーパーPが該壁面14をこすらないようにするのが好ましい。これに対して、前記収容空間部Sを大きくすれば、壁面14とペーパーPとのこすれを解消することはできるが、装置全体が大きくなるという問題点がある。そこで、前記巻き取り移動機構13を、図4に示すように、巻き取り機構8が斜め下方に移動するように構成する。具体的には、前記巻き取り移動機構13は、巻き取り機構8が下方に下がるほど壁面14から遠ざかる方向に移動するように構成されている。これにより、ペーパーPが壁面14をこすることなく巻き取り機構8は収容空間部S内の下方に向かって移動することができる。なお、詳しくは後述するが、前記巻き取り機構8を巻き取り移動機構13によって下方に移動させた後、ペーパーPに所定以上のたるみが生じた場合には、該巻き取り機構8によってペーパーPを巻き取るようにしている。このように、或る程度、たるみを持たせることで、ペーパーPの露光されている部分に大きな振動や負荷変動を伝えることなく、ペーパーPを巻き取ることができ、副走査方向Xの露光ムラなどの発生を防止することができる。
前記たるみ検出センサー22は、発光素子22aと受光素子22bとによって構成され、発光素子22aから照射される光がペーパーPによって遮断されると、たるみ量が所定量よりも大きい状態であると判断される。ここで、前記発光素子22aと受光素子22bとを結ぶラインは、図4に示すように、水平線に対し傾斜するように設定されている。
<制御ブロック図>
次に、画像記録装置Aのコントローラ16による、露光から現像処理部へ搬送されるまでの制御ブロック構成を図7に基づいて説明する。この図7において、ペーパー先端検出手段30は、ペーパー検出センサー10からの出力信号によってペーパーPの先端(前端)を検出して、ペーパーPが到来したことを検出するものである。また、ペーパーPの先端が検出されるタイミングによって、現在、ペーパーPが下流側のどの位置にあるかを認識することもできる。ローラ駆動手段31は、露光搬送ローラ9を駆動するため駆動機構や駆動回路等により構成される。さらに、搬送量検出手段32は、露光搬送ローラ9の回転量を検出することで、ペーパーPの搬送量を検出するように構成されている。すなわち、露光搬送ローラ9は、一定速度で回転するように制御されているため、エンコーダ等により搬送量をモニターすることができる。
ペーパー位置検出部33は、前記ペーパー先端検出手段30により検出されたペーパーPの先端位置と、前記搬送量検出手段32により検出されたペーパーPの搬送量とに基づいて、ペーパーPの種々の位置を演算して求める機能を有する。具体的には、前記ペーパー位置検出部33は、露光開始タイミング検出手段33a、ペーパー後端脱出検出手段33b及び挿入検出手段33cを備えている。
前記露光開始タイミング検出手段33aは、ペーパー先端検出手段30によって検出されたペーパーPの先端位置に基づいてレーザー光による露光開始タイミングを検出するように構成されている。すなわち、ペーパー検出センサー10の位置及びレーザー光による露光位置は、設計的に定まっているため、ペーパーPの先端位置が分かれば前記露光開始タイミング検出手段33aによって露光位置における露光開始タイミングを演算することができる。前記ペーパー後端脱出検出手段33bは、画像の焼付露光が完了したペーパーPの後端が、前記露光位置から脱出したことを検出するためのものである。前記挿入検出手段33cは、ペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に挿入されたことを検出するためのものである。この隙間への挿入量は通常、20mm程度だが、この挿入量は適宜設定することができる。
露光制御部34は、露光開始タイミング検出手段33aによる露光タイミングの演算結果に基づいてレーザー光による画像露光を開始するように構成されている。これにより、ペーパーPの乳剤面に画像データにより光変調されたレーザー光を走査して、潜像を形成することができる。
第1搬送ユニット駆動部35は、第1搬送ユニット11を駆動するための機構を有する。具体的には、前記第1搬送ユニット駆動部35は、搬送ローラ対11aを圧着状態と非圧着状態とに切り替えるための圧着駆動手段35aと、第1搬送ユニット11の全体を90゜回転させて水平状態と垂直状態とに切り替えるためのユニット回転手段35bと、搬送ローラ対11aを回転駆動させるローラ駆動手段35cと、を備えている。ここで、前記圧着駆動手段35aは、露光エンジン7により画像露光が行われているときは、搬送ローラ対11aを非圧着状態とし、ペーパーPに負荷が作用しないようにする。
第2搬送ユニット駆動部36は、第2搬送ユニット12を駆動するための機構を有するもので、搬送ローラ対12aを回転駆動させるローラ駆動手段36aを備えている。
搬送ユニット駆動制御手段37は、第1搬送ユニット11及び第2搬送ユニット12の駆動制御を行うように構成されている。例えば、ペーパー位置検出部33によってペーパーPの後端が前記露光位置から脱出したことが検出された場合には、搬送ローラ対11aを圧着状態に切り替える。
プリントサイズ設定手段40には、画像露光されるペーパーPのプリントサイズのデータが設定記憶される。そして、このプリントサイズ設定手段40に記憶されているプリントサイズデータに基づいて巻き取り移動機構13に対する制御や巻き取りドラム20に対する制御が行われる。例えば、ペーパーPの長さが所定長さ(本実施形態では430.1mm)よりも短い場合には、巻き取り機構8によるペーパーPの圧着は行わないようにする。
たるみ量検出手段41は、たるみ検出センサー22からの出力信号に基づいて、たるみ量が所定量以上かどうかを検出するように構成されている。ドラム駆動手段42は、巻き取りドラム20を回転駆動するための機構を備えている。回転量検出手段43は、巻き取りドラム20の回転量を検出できるように構成されている。例えば、巻き取りドラム20に連動して回転するエンコーダにより、回転量をモニターすることができるようになっている。
ドラム回転制御手段44は、巻き取りドラム20の回転駆動制御を行う機能を有する。このドラム回転制御手段44は、挿入検出手段33cによるペーパーPの先端挿入の検出や、プリントサイズ設定手段40に記憶・設定されているプリントサイズのデータなどに基づいて、巻き取りドラム20の回転及び停止制御を行う。
巻き取り制御手段45は、巻き取り移動機構13の駆動制御を行う。例えば、回転量検出手段43により圧着ローラ21による圧着動作が完了(θ=210゜回転)したことを検出すると、巻き取りドラム20を第1位置から第2位置へ移動させるように制御する。また、長さの短いペーパーPの場合は、巻き取り機構8による巻き取り動作を行わないため、巻き取りドラム20を一番下の第2位置に逃がしておくようにする。また、中間の長さのペーパーPの場合には、巻き取り機構8によるペーパーPの圧着は行うが、たるみ検出センサー22によるたるみ量の検出は行わないため、巻き取りドラム20を第1位置と第2位置の中間位置(第3位置)まで移動させるように制御する。このように、巻き取り制御手段45は、ペーパーPの搬送方向の長さに応じて巻き取り移動機構13に対する制御を変更するように構成されている。なお、ペーパーPの長さ寸法に関する情報は、前記プリントサイズ設定手段40から得ることができる。
ここで、図7に示す制御ブロックは、コンピュータソフトウェアやハードウェアの機能により構築することができる。どの機能をソフトウェアで実現し、どの機能をハードウェアにより実現するかについては、ペーパー処理の能力等に応じて適宜決めることができる。
<巻き取り機構の動作>
次に、ペーパーPに対して画像露光を行ってから現像処理部Eへ送り出すまでの動作について、図8A,8Bのフローチャート及び図4、図9〜図14により説明する。なお、プリントサイズ設定手段40には、巻き取り機構8を第2位置まで下降させる必要がある長さのプリントサイズが設定されているものとする。
まず、所定のプリントサイズに切断されたペーパーPの先端がペーパー検出センサー10及びペーパー先端検出手段30により検出される(ステップST1)。ペーパーPの先端が検出されてから所定タイミングが経過して、露光開始タイミング検出手段33aによって露光開始のタイミングであることが検出された後、露光制御部34によってペーパーPの乳剤面に対してレーザー光が走査露光され、画像が形成されていく(ステップST2)。
このようにレーザー光による走査露光が行われながら、ペーパーPは露光搬送ローラ9により下流側に向かって搬送されて、ペーパーPの先端は、第1搬送ユニット11のガイド板11bを通過する。このとき、第1搬送ユニット11の搬送ローラ対11aは圧着が解除された状態であるため、ペーパーPに大きな負荷が作用することなく、該ペーパーPは第1搬送ユニット11の位置を通過することができる。
巻き取りドラム20は、予め図4に示すような第1位置に設定されているため、上述のように第1搬送ユニット11を通過したペーパーPは、そのまま巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に向かって搬送される。そして、挿入検出手段33cによってペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に挿入されたか否かを判断する(ステップST3)。
前記挿入検出手段33cによりペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間内に挿入されたことが検出された場合(ステップST3においてYESの場合)、巻き取りドラム20の回転を開始する(ステップST4)。図4は、ペーパーPの先端が前記隙間内に挿入された直後の状態を示している。そして、巻き取りドラム20は、図4において反時計方向に回転すると共に、圧着ローラ21も同様に回転軸芯20a周りに回転する。その後、上述したカム機構によって圧着ローラ21と巻き取りドラム20との間の隙間は徐々に狭くなっていき、圧着ローラ21は圧着方向に移動することになる。
このとき、前記ペーパーPの搬送方向後方側では、レーザー光による走査露光が行われている。すなわち、露光中のペーパーPの搬送方向先端側が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間に挟持されることになる。
そして、前記巻き取りドラム20が所定量(図の例では210゜)回転したかどうか判定し(ステップST5)、所定量回転したと判定された場合(ステップST5でYESの場合)には、巻き取りドラム20の回転を停止する(ステップST6)。この回転量の検出は回転量検出手段43により行う。図9は、巻き取りドラム20の回転が停止した直後の状態を示す図である。ここで、巻き取りドラム20の回転速度は、その周速度が露光搬送ローラ9によるペーパーPの送り速度とほぼ同一になるように設定されている。このように巻き取りドラム20の回転速度に設定することで、ペーパーPに対して大きな負荷変動が作用することなく、できる限り速い速度でペーパーPを巻き取ることができる。なお、巻き取りドラム20の回転をペーパーPの送り速度に対して少し遅くすれば、若干のたるみを持たせて巻取りを行うことができるため、ペーパーPに負荷変動が生じるのをより確実に防止することができる。
前記ステップST6で巻き取りドラム20の回転を停止した後、巻き取り制御手段45によって巻き取り移動機構13を駆動させて、巻き取り機構8を第1位置から第2位置へと下降させる(ステップST7)。なお、ステップST6、ST7については、ほぼ同時に行ようにしてもよい。例えば、巻き取りドラム20が停止する直前に、巻き取り機構8の下方への移動を開始してもよい。
ここで、上述のような巻き取り機構8の下方への移動は、ペーパーPが収容空間部S内へ送り込まれてくる速度よりも遅くなるように設定されるのが好ましい。これにより、ペーパーPに対して大きな負荷変動を与えなくて済む。図10は、巻き取りドラム20が第1位置と第2位置との中間位置(第3位置)まで移動した状態を示している。この図10では、巻き取りドラム20の下降速度が遅いため、巻き取りドラム20と第1搬送ユニット11との間のペーパーP部分には、たるみが生じ始めている。図11は、巻き取りドラム20が第2位置まで下降完了した状態を示している。
上述のように巻き取りドラム20の回転を停止して該巻き取りドラム20を第2位置へ移動した後も、ペーパーPは露光搬送ローラ9により収容空間部S内に送り込まれてくる。このとき、ペーパー後端脱出検出手段33bによってペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達したか否かを判断する(ステップST8)。ペーパーPの後端が到達していると判定されれば(ステップST8でYESの場合)、ステップST15へ移行する。一方、ステップST8で後端が到達していないと判定されれば(NOの場合)、ペーパーPが送り込まれることで徐々にたるみが大きくなるため、図12に示すように、発光素子22aからの光がペーパーPのたるみで遮断される状態となる(ステップST9)。このとき、たるみが大きくなったとしても、巻き取りドラム20は斜め下方に壁面14から遠ざかる方向に移動するため、ペーパーPは壁面14をこすらない状態でたるみが発生する。
ここで、第1搬送ユニット11にペーパーPの後端が到達した状態とは、挟持搬送ローラ対11aよりもペーパーPの後端が少し上流側に突出した状態として定義される。この突出量については、適宜設定することができる。
図12の状態になると、たるみ量検出手段41により所定量以上のたるみが生じたものと判断し(ステップST9でYESの場合)、巻き取りドラム20を再び回転させる(ステップST10)。この巻き取りドラム20の回転は、先ほどのステップST4における回転駆動よりも高速で行われる。これは、大きくなりすぎたたるみを早期に解消するためである。巻き取りドラム20の回転により、発光素子22aの光の遮断状態が解消され、たるみ量が所定量以下になったと判断された場合(ステップST11でYESの場合)、再び巻き取りドラム20を停止させる(ステップST12)。その後、ステップST8へ戻り、ペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達したか否かを判断する。
たるみ量が所定量以下でない場合(ステップST11でNOの場合)には、一旦ステップST13に移行して、ステップST8と同じ判定を行う。ペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達していなければ(ステップST13でNOの場合)、ステップST11に戻り、再びたるみ量のモニターを行う。一方、ペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達していれば(ステップST13でYESの場合)、巻き取りドラム20の回転を停止する(ステップST14)。図13は、図12の状態から更に巻き取りドラム20が回転した状態を示しているが、圧着ローラ21は210゜以上回転していることから、クラッチ部材204がすべっている状態である。
以上のような巻き取りドラム20の回転及び停止の制御は、ドラム回転制御手段44の機能に基づいて行われる。そして、たるみ検出センサー22によってたるみ量を検出して、そのたるみ量に基づいて巻き取りドラム20の回転制御を行うことで、巻き取りドラム20は回転及び停止を繰り返す間歇駆動制御が行われることになる。この回転及び停止を何回繰り返すかについては、プリントサイズにより決まる。
ペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達し、且つ巻き取りドラム20の回転が停止すると、圧着駆動手段35aによって、第1搬送ユニット11の挟持搬送ローラ対11aは非圧着状態から圧着状態へと切り替えられる(ステップST15)。そして、図14に示すように、ユニット回転手段35bによって第1搬送ユニット11は90゜回転して垂直姿勢となる(ステップST16)。このとき、第1搬送ユニット11の搬送面と第2搬送ユニット12の搬送面とが一列に並んだ状態となる。次に、搬送ローラ対11aを回転駆動させて(ステップST17)、ペーパーPを第2搬送ユニット12へ向かって搬送し、受け渡す(ステップST18)。この際、巻き取りドラム20は逆回転(時計回り)させる。
これにより、第2搬送ユニット12によって挟持されたペーパーPは上方に搬送され、図示しない現像処理部Eに送り込まれて現像処理が施される。すなわち、ペーパーPは、巻き取り機構8によりペーパーPが巻き取られる前と、第2搬送ユニット12によって搬送されるときとでは、搬送方向における先端側と後端側とが入れ替わった状態で搬送されることになる。
上述のような第2搬送ユニット12へのペーパーPの受け渡しが完了すると、次のペーパーPを受け入れるべく初期状態にセットする。すなわち、巻き取り機構8を第2位置から第1位置へと上昇させると共に、圧着ローラ21も初期位置に復帰させ、次のペーパーPを受け入れ可能な状態にする。また、第1搬送ユニット11も水平状態に復帰させると共に、搬送ローラ対11aを非圧着状態にセットする。
ここで、以上の説明では、ペーパーPの搬送方向の長さが所定値(例えば594.1mm、第1の長さ)以上のプリントサイズの場合の搬送方法について説明したが、ペーパーPの長さが前記所定値以下の場合には、その長さに応じて次のような2通りの動作を行う。
すなわち、サービスサイズのようにペーパーPの搬送方向長さが所定長さよりも短い場合(例えば430.1mmよりも短い場合、第2の長さ)は、該ペーパーPを巻き取りドラム20で巻き取る必要がないため、巻き取り機構8を最初から第2位置へと移動させておく。この場合、ペーパーPは、露光形成中は下流側露光搬送ローラ9bに挟持された状態で、最終的には挟持搬送ローラ対11aに挟持された状態で、収容空間部Sに垂れ下がった状態で収容される。その結果、ペーパーPに加わる負荷をより確実に低減することができる。その後、ペーパーPは、第1搬送ユニット11により方向変換され、第2搬送ユニット12へと受け渡しされる。
一方、ペーパーPの長さが第1の長さと第2の長さとの中間の第3の長さ(本実施形態の例では430.1〜594.1mm)の場合には、巻き取り機構8による巻き取り動作、及び巻き取り機構8の第1位置と第2位置との中間位置(第3位置)への移動のみを行う。すなわち、図8AのステップST7において、巻き取りドラム20を中間位置まで下降させる。このとき、第3の長さのペーパーPの場合は、たるみ検出センサー22によるたるみ検出の必要がないため、たるみ検出は行わない。従って、図8A,Bにおいて、たるみ検出に関するステップを除いた動作が行われる。
上述のような構成の収容空間部Sや巻き取り機構8を設けることによって、以下のような効果が得られる。前記露光エンジン7による画像露光は、露光搬送ローラ9によってペーパーPを所定速度で搬送させながら行われているが、この走査露光が行われているときに、搬送方向先端側で例えば現像処理等が行われると、ペーパーPに大きな振動や負荷変動が生じたり、潜像進行の時間を十分に確保できなかったりして、ペーパーPに形成される画像の画質が低下する。これに対して、上述のように、下流側露光搬送ローラ9bにより送り出されるペーパーPを露光完了まで前記収容空間部S内に一時的に収容することで、ペーパーPに大きな振動や負荷変動が生じないようにすることができるとともに、潜像進行のための時間も十分に確保することができる。
しかも、搬送方向の長さが長い長尺のペーパーを収容空間部S内に収容しようとすると、大きな収容スペースが必要になるが、上述のような巻き取り機構8を設けてペーパーPを巻き取ることによって収容空間部Sのスペースを小さくすることができ、装置全体の大型化を防止することができる。つまり、装置全体の小型化を図りつつ副走査方向Xの露光ムラを十分に防止できるような露光後バッファを確保することができる。
<露光部の校正>
こうして、写真プリントを作成する画像記録装置Aにおいては、ペーパーマガジン3、3のペーパーPや現像処理部Eの現像処理液等の経時的な変化によって、作成される写真プリントの発色状態がしだいに変化していく。そのため、ペーパーマガジン3を交換する等の変動要因が生じたときや定期的な校正時期が到来したときに、適切な発色の写真プリントが得られるように測色計19で校正することによって、写真処理システムの品質を維持するようにしている。
具体的には、写真プリントは、入力される色データに対応した目標濃度値があり、この目標濃度値になるように作成される必要がある。それを調べるために、まず、校正のための校正用画像を露光形成した校正プリントを作成し、この校正プリントを測色計19で測色し、その測色結果に基づいて露光エンジン7(露光時間や光源の強さ等)の調整を行うことで、目標濃度値が得られるようにしている。この校正プリントには、色データの0から255(8ビット濃淡値)までに対応する画像が段階的に露光されている。また、露光エンジン7の調整は、露光エンジン7により画像を露光させるためにHDD16dに記憶されているルックアップテーブルのデータを補正することによって行われる。
こうして、測色計19を用いて露光エンジン7を校正して、写真プリントの品質を維持している。
<シェーディング補正>
次に、本発明の特徴であるシェーディング補正について説明する。まず、図3、15を参照して、主走査方向Yにおける露光ムラの発生理由について説明する。図3に示すように、露光エンジン7には操作速度を一定に保つためにfθレンズ79が配設されているが、fθレンズ79によってペーパーP上における走査速度、即ち照射時間の差を完全に吸収することは難しい。このために、レーザー光の強度が一定であっても走査方向の各位置においてペーパーPへの露光量が変化し、主走査方向Yの露光ムラが生じる。言い換えれば、レーザー光の強度が一定であってもペーパーP上における光量分布が不均一になる。
具体的には、図3の主走査方向Yに走査されるレーザー光の走査速度は、ペーパーPのy1側端部から中央部にかけて低下し、ペーパーPの中央部からy2側端部にかけて上昇する。このために、図15(a)に示すように、ペーパーPへの露光量は、ペーパーPのy1側端部から中央部にかけて増加し、ペーパーPの中央部からy2側端部にかけて減少する。
また、ポリゴンミラー78が矢印Z方向(図3参照)に回転することによってポリゴンミラー78におけるレーザー光の入射位置及び入射角度が移り変わり、レーザー光の反射率が変化する場合がある。このために、ペーパーPのy1側端部とy2側端部とにおいても露光量に差異が生じる場合がある。図15(a)においては、レーザー光の反射率が変化し、y1側端部への露光量よりもy2側端部への露光量が小さくなっているのがわかる。尚、反射率の変化が大きく、ペーパーPのy1側端部とy2側端部tの露光量の差異が大きければ、図15(b)に示すように、ペーパーPのy1側端部及びy2側端部のいずれか一方の端部への露光量が中央部への露光量よりも大きくなることもある。
本実施形態では、上述のようにして発生する主走査方向Yの露光ムラを、相対的に精度が低い第1のシェーディング補正と相対的に精度が高い第2のシェーディング補正とを順次行うことによって補正する。この第1のシェディング補正は前記測色計19及びCPU16aで構成される第1の補正手段によって行われ、第2のシェーディング補正は前記入力部17、表示部18及びCPU16aで構成される第2の補正手段によって行われる。
詳しくは、オペレータは、表示部18に表示されるGUIに従ってシェーディング補正を行う。
まず、オペレータがシェーディング補正を行うべく入力部17を操作する(例えば、GUIに表示される補正ボタンをオペレータが入力部17によって選択する)と、第1のシェーディング補正を行う第1の工程として、第1の補正用プリントQ1が自動的に作成されると共に、この第1の補正用プリントQ1を測色計19にセットするように指示される。具体的には、オペレータの入力を受けて、CPU16aがHDD16dから第1の補正用画像に対応する画像データを読み出して、この第1の補正用画像が形成された第1の補正用プリントQ1を作成するように露光エンジン7等を制御すると共に、作成した第1の補正用プリントQ1を測色計19にセットするように表示部18にメッセージを表示する。この第1の補正用プリントQ1は、露光エンジン7がペーパーPに第1の補正用画像を露光形成し、現像処理部Eで露光済みのペーパーPに現像処理と加熱・乾燥処理を施すことによって作成される。この第1の補正用画像は、ペーパーP全面に亘って、所定の基準発色濃度のグレー一色であって、無模様の画像である。
前記第1の補正用プリントQ1は、図16(a)に示すように、主走査方向Yに露光ムラが発生しており、その発色濃度は、主走査方向における中央部において発色濃度が高く、両端部において発色濃度が低くなっている。このように、第1の補正用画像はペーパーP全面に亘って一様な基準発色濃度であるにも拘わらず、露光エンジン7によって実際に露光形成された第1の補正用プリントQ1の発色濃度は、主走査方向Yにおいて一様ではない。尚、図16及び後述の図17においては、主走査方向Yの露光ムラを明確に示すために濃淡の差を誇張して表示している。
そして、オペレータが、この第1の補正用プリントQ1を測色計19にセットすると、第1の補正用プリントQ1の主走査方向Yについての発色濃度が測色計19によって測色される。具体的には、第1の補正用プリントQ1の主走査方向Yについて、複数の測定点における発色濃度を測定する。本実施形態では、図16中の×印で示すように、第1の補正用プリントQ1の主走査方向Yにおける中央部と両端部近傍とを含む5個の測定点における発色濃度を測定する。この測色計19が第1の補正手段における濃度検出装置を構成する。
こうして、第1の補正用プリントQ1の発色濃度が検出されると、CPU16aは、これら5個の検出値に基づいて、第1の補正用プリントQ1の主走査方向Yの発色濃度分布を推定する(図16(b)中の近似曲線参照)。そして、主走査方向Yの各位置ごとに検出又は推定された発色濃度と前記基準発色濃度(図16(b)中の一点鎖線参照)との差を算出して、HDD16dに格納された、露光エンジン7を制御するためのルックアップデータを算出された差に基づいて書き換える。こうして、オペレータは、作成された第1の補正用プリントQ1を測色計19にセットするだけで、自動的に第1のシェーディング補正が行われる。
第1の工程に引き続いて、第2の工程で第2のシェーディング補正が行われる。第2の工程では、第1の工程が終了すると、第2の補正用プリントQ2が自動的に作成され、オペレータはこの第2の補正用プリントQ2を視認して補正値を入力するように指示される。具体的には、前記第1の工程が終了すると、CPU16aがHDD16dから第2の補正用画像に対応する画像データを読み出して、この第2の補正用画像が形成された第2の補正用プリントQ2を作成するように露光エンジン7等を制御すると共に、作成した第2の補正用プリントQ2を視認しながら補正量を入力できるGUIを表示部18に表示する。このとき、露光エンジン7は、第1のシェーディング補正によって書き換えられたルックアップテーブルを用いて、第2の補正用画像を露光形成する。
この第2の補正用画像は、第1の補正用画像と同じであり、ペーパーP全面に亘って、所定の基準発色濃度のグレー一色であって、無模様の画像である。しかし、第2の補正用画像を実際にプリントした第2の補正用プリントQ2は、図17(a)に示すように、主走査方向Yに露光ムラが残っている。これは、第1のシェーディング補正では、主走査方向Yの露光ムラが完全に補正できないためである。つまり、第1のシェーディング補正で用いた測色計19は8ビットの階調で発色濃度を測定することができるが、人間の目はそれ以上の階調分解能を有し、人間の目で見れば異なる発色濃度であっても、測色計19では同じ発色濃度であるとしか判断できない場合があるからである。よって、この第2の補正用プリントQ2の発色濃度を測色計19で測定しても、主走査方向における発色濃度は、図17(b)で示すように、前記基準発色濃度と一致する。尚、図中の実線は実際の濃度分布を示す。
こうして、第2のシェーディング補正では、第1のシェーディング補正では完全に補正しきれなかった主走査方向Yの露光ムラを人間の目で視認することによって補正する。詳しくは、表示部18には、図18に示す主走査方向Yにおける濃度分布の図を含むGUIが表示され、主走査方向Yの各位置における濃度値を、第1のシェーディング補正後の濃度分布を基準として増減させることが指示される。オペレータは、第2の補正用プリントQ2を視認しながら、入力部17を操作して、主走査方向Yにおいて、発色濃度が濃いと思われる位置の濃度値を減少させたり、発色濃度が薄いと思われる位置の濃度値を増加させたりすることによって入力値としての補正量を入力する。
例えば、第2の補正用プリントQ2が図17(a)に示す濃度分布であった場合には、図18中の二点鎖線で示す曲線で示すように、y1側端部及びy2側端部における濃度値を増加させる。この補正量は、12ビットの階調で入力可能であって、前記測色計19の階調よりも細かい分解能で入力することができる。また、第1のシェーディング補正では、主走査方向における5個の測定点に基づいて、主走査方向の全範囲を近似的に補正しているが、第2のシェーディング補正において濃度値を補正できるのは前記5個の測定点に限られず、露光エンジン7の主走査方向Yの解像度と同じ分解能で、即ち、主走査方向Yの位置についてより細かく濃度値を補正することができる。
そして、CPU16aは、このGUIに対してオペレータが入力した入力値に基づいて、HDD16dに格納された、露光エンジン7を制御するためのルックアップデータを書き換える。こうして、オペレータが第2の補正用プリントQ2を視認しながら手動で補正量を入力することによって、第2のシェーディング補正が行われる。
こうして、第1の工程(第1のシェーディング補正)と第2の工程(第2のシェーディング補正)とが終了するとシェーディング補正が完了する。シェーディング補正完了後は、露光エンジン7は、ペーパーPの主走査方向Yの露光ムラが補正され、主走査方向Yに亘って一様な発色濃度で画像を露光形成することができるようになっている。
したがって、前記実施形態によれば、まず測色計19で相対的に粗い精度で第1のシェーディング補正を行い、この第1のシェーディング補正を行った露光エンジン7で露光形成した第2の補正用プリントQ2をオペレータが視認することで第2のシェーディング補正を行うことによって、低コストで高精度なシェーディング補正を行うことができる。すなわち、最終的には、人間の目で第2のシェーディング補正を行うため、フラットベッドスキャナと同程度かそれ以上の高精度なシェーディング補正を行うことができる。また、測色計19で予め粗く第1のシェーディング補正を行うことによって、後の第2のシェーディング補正の際に人間の目で補正しなければならない補正量が少なくなり、オペレータの負担を低減することができる。そして、測色計19は、相対的に粗い精度でも構わないため、フラットベッドのような高精度な装置を採用する必要がなく、フラットベッドスキャナを備える構成と比較してコストを抑制することができる。さらに、この測色計19は、ペーパーPや現像処理液等の経時的な変化を校正するために画像記録装置Aに備え付けられたものを流用しているため、さらにコストを抑制することができる。
《発明の実施形態2》
次に、本実施形態に係る実施形態2について説明する。この実施形態2は、第2のシェーディング補正が実施形態1と異なり、それ以外の構成は、実施形態1と同様である。実施形態と同様の構成については、同様の符号を付し、それ以上の説明を省略する。
第2のシェーディング補正に用いる、第2の補正用画像101が露光形成された第2の補正用プリントQ2’を図19に示す。尚、第1のシェーディング補正に用いる第1の補正用画像は、実施形態1と同様である。第2の補正用画像101は、基準画像102、6つの比較画像104a〜104f(104aと104fのみ図示)およびテキスト画像106a〜106f(106aと106fのみ図示)を含む。
前記基準画像102は、所定の発色濃度(12ビット濃淡値、0〜4095階調のたとえば2048番目の階調)で副走査方向Xに延びる帯状の画像であり、ペーパーPの中央部に配置される。ここでは基準画像102の色としてグレーが用いられるものとする。
前記比較画像104a〜104fはそれぞれ、基準画像102と同色(グレー)のパッチP1〜P15を矢印A方向に順に配列することによって、矢印A方向に濃度が段階的に濃くなる帯状のスケール画像(グレースケール画像)に構成される。ここではパッチP8が基準パッチに相当する。パッチP8は、基準画像102の濃度と同じ濃度(0〜4095階調のたとえば2048番目の階調)になるように、基準画像102を露光形成する際のレーザー光の強度で露光形成される。
比較画像104a〜104fは、基準画像102に対して主走査方向Yに並んでおり、比較画像104aはペーパーPの主走査方向Yのy1側端部に配置される一方、比較画像104fは、ペーパーPの主走査方向Yのy2側端部に配置される。そして、図示省略の比較画像104b,104cは、比較画像104aと基準画像102との間に主走査方向Yに並んで等間隔に配置される一方、図示省略の比較画像104d,104eは、比較画像104fと基準画像102との間に主走査方向Yに並んで等間隔に配置される。こうして、比較画像104a〜104fは、ペーパーPの中央部の基準画像102を挟むように配置される。
また、比較画像104a〜104fそれぞれに沿ってテキスト画像106a〜106fが配置される。テキスト画像106a〜106fはそれぞれ、パッチP1〜P7に対応して配置されるテキスト「−7」〜「−1」と、パッチP8に対応して配置されるテキスト「Normal」と、パッチP9〜P15に対応して配置されるテキスト「+1」〜「+7」とによって構成される。
このように構成される第2の補正用画像が露光形成された第2の補正用プリントQ2’が、第2のシェーディング補正に用いられる。
具体的には、オペレータが、基準画像102の発色濃度が各比較画像104においていずれのパッチの発色濃度と一致するかを視認することによって、基準画像102の発色濃度と各比較画像104におけるパッチP8の発色濃度とのずれ量を検出する。
たとえば、基準画像102の発色濃度と比較画像104aのパッチP10の発色濃度とが一致する場合、基準画像102の発色濃度と比較画像104aのパッチP8の発色濃度とのずれ量はテキスト画像106aの「+2」である。これによって、比較画像104aのパッチP8の発色濃度が基準画像102の発色濃度に対して2段階薄く、ペーパーPの主走査方向Yのy1側端部への露光量がペーパーPの中央部への露光量よりも小さいことを認識できる。また、たとえば、基準画像102の発色濃度と比較画像104fのパッチP11の発色濃度とが一致する場合、基準画像102の発色濃度と比較画像104fのパッチP11の発色濃度とのずれ量はテキスト画像106fの「+3」である。これによって、比較画像104fのパッチP8の発色濃度が基準画像102の発色濃度に対して3段階薄く、ペーパーPの主走査方向Yのy2側端部への露光量がペーパーPの中央部への露光量よりも小さいことを認識できる。
このように、基準画像102の発色濃度と各比較画像104のパッチP8の発色濃度とのずれ量を検出することによって、比較画像104a〜104fが位置する主走査方向における各位置の発色濃度のずれ量を検出することができる。
そして、第2の工程においては、表示部18に各比較画像104が形成されている主走査方向における位置のずれ量を入力できるようなGUIが表示され、オペレータは、第2の補正用プリントQ2’を視認・比較しながら、入力部17によって各位置におけるずれ量を入力値として入力する。すると、CPU16aが、入力されたずれ量を打ち消すようにHDD16dに記憶されているルックアップテーブルのデータを書き換える。こうして、第2のシェーディング補正が行われる。
このような第2の補正用プリントQ2’を用いれば、基準画像102と比較画像104a〜104fとを視認・比較することによって、基準画像102の発色濃度と比較画像104a〜104fのパッチP8(基準パッチ)の発色濃度とのずれ量を簡単に検出できる。ひいては、フラットベッドスキャナ等の測色装置によって測定せずとも画像記録装置Aにおいて主走査方向Yの露光ムラの程度を容易且つ高精度に判定できる。したがって、フラットベッドスキャン等を準備する必要がなく、低コストにシェーディング補正できる。また、視認による比較で主走査方向Yの露光ムラの程度を判定できるので、作業時間を短くでき、効率よくシェーディング補正できる。
また、ペーパーPの中央部の基準画像102を挟むように複数の比較画像104a〜104fが配置することによって、主走査方向について比較画像の数だけ細かく主走査方向Yの露光ムラを補正することができ、シェーディング補正の精度を向上させることができる。
さらに、テキスト画像106a〜106fを比較画像104a〜104fに対応して配置することによって、比較画像104a〜104fのパッチP8の発色濃度が基準画像102の発色濃度に対して何段階ずれているのかを確認しやすくなる。
《その他の実施形態》
本発明の構成は、前記実施形態1、2に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記第1のシェーディング補正では、256階調の測色計を用いているが、これに限られるものではない。256階調に限られず、それ以下の階調又はそれ以上の階調であってもよい。ただし、第1のシェーディング補正は、後の第2のシェーディング補正のための予備的な補正であるため、人間の目で微調整を行えば済む程度まで補正できる階調であればよく、それ以上のオーバースペックの装置はコストの面で好ましくない。また、前記第1のシェーディング補正では、主走査方向に5個の測定点で発色濃度を検出して、その検出値を用いて補正を行っているが、これに限られず、それ以上の測定点又はそれ以下の測定点を用いて補正を行っても良い。ただし、前記階調と同様に、人間の目で微調整を行えば済む程度まで補正できる測定点数であればよく、測定点が多くなり過ぎることは、測定時間が長くなるため好ましくない。
また、前記第1のシェーディング補正は主走査方向について5個の測定点数に基づき且つ256階調でシェーディング補正を行い、第2のシェーディング補正は主走査方向の位置については解像度と同じ分解能まで細かく、且つ4096階調でシェーディング補正を行っているが、これに限られるものではない。つまり、第1のシェーディング補正よりも第2のシェーディング補正の精度の方が精細であればよい。例えば、前記第2のシェーディング補正は、4096階調で発色濃度を補正できるように構成されているが、これに限れられず、それ以上又はそれ以下の階調であってもよい。ただし、第2のシェーディング補正は、第1のシェーディング補正よりも精度が精細である必要があるため、第1のシェーディング補正における階調よりも詳細な階調で補正できる必要がある。
また、前記実施形態1、2では、第1の補正手段における濃度検出装置として前記測色計19を採用しているが、これに限られず、ペーパーPの主走査方向について発色濃度を検出できる装置であれば、任意の装置を採用することができる。ただし、一般的な画像記録装置であれば、露光エンジン7の校正用に測色計を備えているため、この校正用の測色計を流用することがコストの面で好ましい。
さらに、前記第1のシェーディング補正は、第1の補正用プリントQ1を測色計19にセットすれば、後はCPU16a等が自動的にシェーディング補正を完了するが、必ずしも自動的にシェーディング補正が完了する必要はない。例えば、測色計19で検出した発色濃度に基づいて、オペレータが補正値を入力する構成であってもよい。
また、前記実施形態2に係る第2の補正用プリントQ2’は、主走査方向に6つの比較画像104a〜104fが並んで配置されているが、比較画像の数はこれに限られるものではない。ただし、第2のシェーディング補正は、第1のシェーディング補正よりも精度が精細である必要があるため、第1のシェーディング補正において検出して補正に用いる発色濃度の測定点数よりも多いことが好ましい。
さらにまた、第1の補正用プリントQ1及び第2の補正用プリントQ2(Q2’)の画像は、前記第1の補正用画像及び第2の補正用画像に限られるものではなく、相対的に精度が粗い第1のシェーディング補正と相対的に精度が精細な第2のシェーディング補正とを行える画像であれば、任意の画像を採用することができる。また、第1の補正用画像と第2の補正用画像とは、同じ画像でも異なる画像であってもよい。
以上説明したように、本発明における画像記録装置は、第1のシェーディング補正と第2のシェーディング補正とで高精度にシェーディング補正を行うことができるようになるため、例えば、高精度なfθレンズを備えない、即ち、主走査方向Yに露光ムラが生じてしまう画像記録装置に特に有用である。
画像記録装置を備えた写真処理システムの構成を示す部分断面図である。 写真処理システムのブロック図である。 露光エンジンのブロック図である。 収容空間部の構成を示す図である 巻き取り機構の構成を示す詳細な斜視図である。 圧着ローラを移動させるカム機構を示す断面図である。 画像記録装置の制御ブロック構成を示す図である。 画像記録装置の動作を示すフローチャート(前半)である。 画像記録装置の動作を示すフローチャート(後半)である。 画像記録装置の動作(その1)を示す図である。 画像記録装置の動作(その2)を示す図である。 画像記録装置の動作(その3)を示す図である。 画像記録装置の動作(その4)を示す図である。 画像記録装置の動作(その5)を示す図である。 画像記録装置の動作(その6)を示す図である。 ペーパーの主走査方向についての露光量分布を示す図である。 (a)が第1の補正用プリントを示す図で、(b)が第1の補正用プリントの主走査方向についての発色濃度分布を示す図である。 (a)が第2の補正用プリントを示す図で、(b)が第2の補正用プリントの主走査方向についての発色濃度分布を示す図である。 第2のシェーディング補正時にGUIに表示される、主走査方向の各位置についての発色濃度の補正量を入力する際の図である。 実施形態2に係る第2の補正用プリントを示す図である。
符号の説明
A 画像記録装置
P ペーパー(感光材料)
Q1 第1の補正用プリント
Q2 第2の補正用プリント
Q2’ 第2の補正用プリント
P8 基準パッチ
X 副走査方向
Y 主走査方向
16 コントローラ(第1の補正手段、第2の補正手段)
17 入力部(第2の補正手段)
18 表示部(第2の補正手段)
19 測色計(第1の補正手段、濃度検出装置)
7 露光エンジン(露光系)
102 基準画像
104 比較画像

Claims (6)

  1. 感光材料を副走査方向に搬送しつつ、該副走査方向と直交する主走査方向に露光系から光を照射して感光材料に画像を露光形成して現像することによってプリントを作成する画像記録装置であって、
    プリントの発色濃度を検出する濃度検出装置を有していて、第1の補正用画像を前記露光系で露光形成した第1の補正用プリントの発色濃度を該濃度検出装置で検出し、その検出値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第1のシェーディング補正を行う第1の補正手段と、
    ユーザが補正量を入力するための入力部を有していて、第2の補正用画像を前記露光系で露光形成した第2の補正用プリントに応じて該入力部から入力された入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第2のシェーディング補正を行う第2の補正手段とを備え、
    前記第1のシェーディング補正における分解能は相対的に粗く、前記第2のシェーディング補正における分解能は相対的に細かいことを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1に記載の画像記録装置において、
    前記第1の補正手段の濃度検出装置は、前記露光系の校正を行うための測色計であることを特徴とする画像記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像記録装置において、
    前記第2の補正用プリントは、前記副走査方向に延びる所定の発色濃度の基準画像と、該基準画像を挟んで前記主走査方向に並ぶ複数の比較画像とを有し、
    前記各比較画像は、前記所定の発色濃度に露光形成すべき基準パッチを含む複数のパッチが前記副走査方向に前記第1のシェーディング補正時の階調よりも細かい階調で段階的に発色濃度を異ならせて配列されることによって構成されており、
    前記第2の補正手段は、前記複数の比較画像の前記主走査方向における位置ごとに、ユーザが前記第2の補正用プリントの前記基準画像と前記各比較画像とを視認することによって検出した前記所定の発色濃度と前記基準パッチの発色濃度とのずれ量に応じて入力する入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正することを特徴とする画像記録装置。
  4. 感光材料を副走査方向に搬送しつつ、該副走査方向と直交する主走査方向に露光系から光を照射して感光材料に画像を露光形成して現像することによってプリントを作成する画像記録装置のシェーディング補正方法であって、
    第1の補正用画像を前記露光系で露光形成した第1の補正用プリントを作成して、該第1の補正用プリントの発色濃度を濃度検出装置で検出して、その検出値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第1のシェーディング補正を行う第1の工程と、
    前記第1のシェーディング補正を行った前記露光系で第2の補正用画像を露光形成した第2の補正用プリントを作成して、該第2の補正用プリントに応じてユーザが入力部から補正量を入力して、該入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正することによって第2のシェーディング補正を行う第2の工程とを含み、
    前記第1のシェーディング補正における分解能は相対的に粗く、前記第2のシェーディング補正における分解能は相対的に細かいことを特徴とするシェーディング補正方法。
  5. 請求項4に記載のシェーディング補正方法において、
    前記第1の工程の濃度検出装置は、前記露光系の校正を行うための測色計であることを特徴とするシェーディング補正方法。
  6. 請求項4又は5に記載のシェーディング補正方法において、
    前記第2の補正用プリントは、前記副走査方向に延びる所定の発色濃度の基準画像と、該基準画像を挟んで前記主走査方向に並ぶ複数の比較画像とを有し、
    前記各比較画像は、前記所定の発色濃度に露光形成すべき基準パッチを含む複数のパッチが前記副走査方向に前記第1のシェーディング補正時の階調よりも細かい階調で段階的に発色濃度を異ならせて配列されることによって構成されており、
    前記第2の工程は、前記複数の比較画像の前記主走査方向における位置ごとに、ユーザが前記第2の補正用プリントの前記基準画像と前記各比較画像とを視認することによって前記所定の発色濃度と前記基準パッチの発色濃度とのずれ量を検出すると共に、該ずれ量に応じてユーザが前記第2の補正手段に補正量を入力して、該第2の補正手段が該入力値に基づいて前記露光系の露光量を補正することを特徴とするシェーディング補正方法。
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