JP2007134437A - 半導体レーザユニット装置及びレーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、半導体レーザ101に対しコリメータレンズ103が設置されている半導体レーザユニット装置であって、前記コリメータレンズ103の設置部分に、流体105を入出できる流体注入室106を有し、かつ前記流体注入室106が膨張・収縮可能な構造であることを特徴としており、このように、流体105を入出できる流体注入室106を有し、かつ前記流体注入室106が膨張・収縮可能な構造であるので、コリメータレンズ103の高精度な位置決めを行うことができる。
【選択図】図1
Description
しかし、この方法はアームを塑性変形させるほど加熱するためレンズやレンズを固定している部分にダメージを与えたり、加熱・冷却による残留応力が発生するため信頼性上良くない。また、コリメータレンズとLDユニットとの距離がある程度取れる構成でなくてはならないため、LDから発光した光を効率よくコリメータレンズに入れることが困難である。
本発明の第1の手段は、半導体レーザに対しコリメータレンズが設置されている半導体レーザユニット装置であって、前記コリメータレンズの設置部分に、流体を入出できる流体注入室を有し、かつ前記流体注入室が膨張・収縮可能な構造であることを特徴とする(請求項1)。
また、本発明の第2の手段は、第1の手段の半導体レーザユニット装置において、前記流体注入室が少なくとも2つに分かれていることを特徴とする(請求項2)。
また、本発明の第4の手段は、第2の手段の半導体レーザユニット装置において、前記流体注入室がアレイ方向に対し光軸方向ではない垂直方向で少なくとも2つに分かれていることを特徴とする(請求項4)。
また、本発明の第6の手段は、第2〜第5のいずれか一つの手段の半導体レーザユニット装置において、前記流体注入室を隔てている隔壁の高さが、該流体注入室よりも低いことを特徴とする(請求項6)。
また、本発明の第8の手段は、第7の手段の半導体レーザユニット装置において、前記流体注入室が紫外線(以下、UVと記す)に対し透明な材質で作られており、前記流体がUV照射することによって硬化する樹脂であることを特徴とする(請求項8)。
さらに、本発明の第9の手段は、第7の手段の半導体レーザユニット装置において、前記流体が加熱することによって硬化する樹脂であることを特徴とする(請求項9)。
さらにまた、本発明の第10の手段は、第7の手段の半導体レーザユニット装置において、前記流体が2液性の化学反応で硬化する樹脂であることを特徴とする(請求項10)。
また、第2の手段の半導体レーザユニット装置では、第1の手段の構成に加えて、前記流体注入室が分かれているので、高精度な位置決めに加え、高精度な傾き調整を行うことができる。
また、第4の手段の半導体レーザユニット装置では、第2の手段の構成に加えて、前記流体注入室がアレイ方向に対し光軸方向ではない垂直方向で少なくとも2つに分かれているので、アレイ方向と垂直な方向で高精度な傾き調整を行うことができる。
また、第6の手段の半導体レーザユニット装置では、第2〜第5のいずれか一つの手段の構成に加えて、前記流体注入室を隔てている隔壁の高さが、該流体注入室よりも低いので、隔壁を基準として、流体を徐々に増加する方向だけで位置決め制御を行うことができる。
また、第8の手段の半導体レーザユニット装置では、第7の手段の構成に加えて、前記流体注入室が紫外線(UV)に対し透明な材質で作られており、流体がUV照射することによって硬化する樹脂であるので、硬化が容易である。
さらに、第9の手段の半導体レーザユニット装置では、第7の手段の構成に加えて、前記流体が加熱することによって硬化する樹脂であるので、均一な硬化が可能となる。
さらにまた、第10の手段の半導体レーザユニット装置では、第7の手段の構成に加えて、前記流体が2液性の化学反応で硬化する樹脂であるので、容易に均一な硬化が可能となる。
なお、以降に使用する図は説明をわかりやすくするため、誇張したり、一部省略して描いてある。
また、これ以降に述べる半導体レーザユニット装置は、少なくともLD光をコリメートするためのコリメータレンズを装備している。
コリメータレンズの位置精度は光軸方向であるZ方向に関係する方向が一番高い位置決め精度を要求される。つまりZ方向とθY方向である。これらの方向を精度良く位置決めし、固定することにより、コリメータレンズを高精度に位置決めすることが可能となる。
ちなみに、Z方向は数ミクロン以下、X方向、Y方向は数十ミクロン以下、θY方向は0.0数度(小数点第2位レベル)以下、θX方向θZ方向は0.数度(小数点第1位レベル)以下という調整精度が要求される。
図10はLDアレイベース102上に配置したLDアレイ101の近傍にコリメータレンズベース104に設置したコリメータレンズ103を配置するため、コリメータレンズベース104を固定剤(例えば接着剤)110で固定したものである。精度の厳しいZ方向とθY方向を高精度に調整するためコリメータレンズ103を設置したコリメータレンズベース104を空中で機械的に保持し、各方向の調整後、固定剤(例えば接着剤)110で空中接着する。しかし、接着剤硬化後コリメータレンズベース104の保持をはずすと、接着剤の硬化収縮力と保持力のバランスが崩れ、コリメータレンズベース104の位置がずれてしまうため、コリメータレンズ103の位置もずれてしまうという欠点がある。また、接着剤の量のコントロールや塗布位置のコントロールがしにくいため、位置ずれの再現性が得られない。
図1は本発明の第1の実施例を示す半導体レーザユニット装置の構成説明図である。図1(a)は半導体レーザユニット装置の概略要部平面図を表しており(ただし、コリメータレンズ103は破線で表示し、流体注入室106は断面を表している)、図1(b)は半導体レーザユニット装置の概略要部側面図を表している(ただし、流体注入室106は断面を表している)。
精度の良いコリメート光にするためには、主にZ方向の調整精度を上げないといけないが、コリメート評価しながら流体注入室106に流体105を流し込み、その量を増減することでZ方向の位置を微調整することができる。
図2は本発明の第2の実施例を示す半導体レーザユニット装置の構成説明図である。図2(a)は半導体レーザユニット装置の概略要部平面図を表しており(ただし、コリメータレンズ103は破線で表示し、流体注入室106は断面を表している)、図2(b)は半導体レーザユニット装置の概略要部側面図を表している(ただし、流体注入室106は断面を表している)。
精度の良いコリメート光にするためには、主にZ方向の調整精度を上げないといけないが、コリメート評価しながら流体注入室106に流体105を流し込み、その量を増減することでZ方向の位置を微調整することができる。さらに流体注入室106がX方向に2つに分かれているためθY方向の微調整も容易に行うことができる。
隔壁107の高さ(Z方向の長さ)は、流体注入室106よりも低く設定されているため、隔壁107の高さをコリメータレンズ103の調整されるべき位置よりも小さく設定することにより、隔壁107の高さを最低基準とし、流体105を増減させるのではなく、徐々に増加させながら硬化させることが可能となり、図2(a)の例よりも制御が簡易化できる。
また、隔壁107ではなく、図3(a)の変形例のように、2室の流体注入室106の間に基準板108を配置しても同様の効果が得られ、さらには、図3(b)の変形例のように、隔壁107による流体注入室106の分離と、基準板108の配置とを併用することもできる。
図4は本発明の第3の実施例を示す半導体レーザユニット装置の構成説明図である。図4(a)は半導体レーザユニット装置の概略要部平面図を表しており(ただし、コリメータレンズ103は破線で表示し、流体注入室106は断面を表している)、図4(b)は半導体レーザユニット装置の概略要部側面図を表している(ただし、流体注入室106は断面を表している)。
精度の良いコリメート光にするためには、主にZ方向の調整精度を上げないといけないが、コリメート評価しながら流体注入室106に流体105を流し込み、増減することでZ方向の位置を微調整することができる。さらに流体注入室106がY方向に2つに分かれているため、θX方向の微調整も容易に行うことができる。
隔壁107の高さ(Z方向の長さ)は、流体注入室106よりも低く設定されているため、隔壁107の高さをコリメータレンズ103の調整されるべき位置よりも小さく設定することにより、隔壁107の高さを最低基準とし、流体105を増減させるのではなく、徐々に増加させながら硬化させることが可能となり、図4(a)の例よりも制御が簡易化できる。
また、隔壁107ではなく、図5(b)の変形例のように、2室の流体注入室106の間に基準板108を配置しても同様の効果が得られる。
図6は本発明の第4の実施例を示す半導体レーザユニット装置の構成説明図である。図6(a)は半導体レーザユニット装置の概略要部平面図を表しており(ただし、コリメータレンズ103は破線で表示し、流体注入室106は断面を表している)、図6(b)は半導体レーザユニット装置の概略要部側面図を表している(ただし、流体注入室106は断面を表している)。
精度の良いコリメート光にするためには、主にZ方向の調整精度を上げないといけないが、コリメート評価しながら流体注入室106に流体105を流し込み、増減することでZ方向の位置を微調整することができる。さらに流体注入室106がX方向、Y方向にそれぞれ2つずつの4つに分かれているため、θX方向、θY方向の微調整も容易に行うことができる。
図7は本発明の第5の実施例を示す半導体レーザユニット装置の構成説明図である。図7(a)は半導体レーザユニット装置の概略要部平面図を表しており(ただし、コリメータレンズ103は破線で表示し、流体注入室106は断面を表している)、図7(b)は半導体レーザユニット装置の概略要部側面図を表している(ただし、流体注入室106は断面を表している)。
精度の良いコリメート光にするためには、主にZ方向の調整精度を上げないといけないが、コリメート評価しながら流体注入室106に流体105を流し込み、増減することでZ方向の位置を微調整することができる。さらに補助用流体注入室109がX方向、Y方向にそれぞれ2つずつ4つに分かれているため、θX方向、θY方向の微調整も容易に行うことができる。
図8は、実施例1〜5で説明した本発明のコリメータレンズ光軸調整機能付きの半導体レーザユニット装置を使用したレーザ装置の一実施例を示すものであり、図8(a)はレーザ装置の概略平面図、図8(b)はレーザ装置の概略側面図を表している。
また、実施例1〜5では流体105としてUV硬化樹脂を使用していたが、流体105が加熱することによって硬化する熱硬化樹脂であっても良いし、流体105が2液性の化学反応で硬化する化学硬化型の樹脂であっても良い。また、この場合は、流体注入室106はUVに対し透明でなくとも良いことは言うまでもない。
また、言うまでもないが、各実施例で述べたことは、それぞれ独立していなくても良く、互いに組み合わせても良い。
102:LDアレイベース
103:コリメータレンズ
104:コリメータレンズベース
105:流体
106:流体注入室
107:隔壁
108:基準板
109:補助用流体注入室
110:固定剤(接着剤)
111:固定用アーム
112:フォーカスレンズ
113:フォーカスレンズベース
114:レーザ結晶
115:レーザ結晶ベース
116:波長変換素子
117:全体ベース
Claims (11)
- 半導体レーザに対しコリメータレンズが設置されている半導体レーザユニット装置であって、
前記コリメータレンズの設置部分に、流体を入出できる流体注入室を有し、かつ前記流体注入室が膨張・収縮可能な構造であることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項1記載の半導体レーザユニット装置において、
前記流体注入室が少なくとも2つに分かれていることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項2記載の半導体レーザユニット装置において、
前記半導体レーザがアレイ状であり、前記流体注入室がアレイ方向で少なくとも2つに分かれていることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項2記載の半導体レーザユニット装置において、
前記流体注入室がアレイ方向に対し光軸方向ではない垂直方向で少なくとも2つに分かれていることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項2〜4のいずれか一つに記載の半導体レーザユニット装置において、
さらに補正用の補助流体注入室が設置されていることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項2〜5のいずれか一つに記載の半導体レーザユニット装置において、
前記流体注入室を隔てている隔壁の高さが、該流体注入室よりも低いことを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項1〜6のいずれか一つに記載の半導体レーザユニット装置において、
前記流体が、硬化して固体になる材質であることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項7記載の半導体レーザユニット装置において、
前記流体注入室が紫外線(以下、UVと記す)に対し透明な材質で作られており、前記流体がUV照射することによって硬化する樹脂であることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項7記載の半導体レーザユニット装置において、
前記流体が加熱することによって硬化する樹脂であることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 請求項7記載の半導体レーザユニット装置において、
前記流体が2液性の化学反応で硬化する樹脂であることを特徴とする半導体レーザユニット装置。 - 半導体レーザに対しコリメータレンズが設置されている半導体レーザユニット装置を備えたレーザ装置であって、
前記半導体レーザユニット装置に請求項1〜10のいずれか一つに記載の半導体レーザユニット装置を使用したことを特徴とするレーザ装置。
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