JP2007133317A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部信号処理で用いられる画像データのビット数に対応する階調数表現よりも多くの階調数表現を実現する。
【解決手段】傾き算出部12は、第1画素空間毎に水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値を算出する。置換画素値算出部13は、水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値、および平均階調レベルに基づいて、第1画素空間毎に少なくとも明と暗の2つの置換画素値を算出する。画素置換部14は、第1画素空間を複数の第2画素空間に分割し、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値に基づき、画素値置換処理を実行する。第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては、暗の置換画素値が明の置換画素値よりも多くの割合で配置される。第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては、明の置換画素値が暗の置換画素値よりも多くの割合で配置される。
【選択図】 図1
【解決手段】傾き算出部12は、第1画素空間毎に水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値を算出する。置換画素値算出部13は、水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値、および平均階調レベルに基づいて、第1画素空間毎に少なくとも明と暗の2つの置換画素値を算出する。画素置換部14は、第1画素空間を複数の第2画素空間に分割し、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値に基づき、画素値置換処理を実行する。第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては、暗の置換画素値が明の置換画素値よりも多くの割合で配置される。第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては、明の置換画素値が暗の置換画素値よりも多くの割合で配置される。
【選択図】 図1
Description
本発明は画像データの階調数を増加させるための画像処理装置および画像処理方法に関する。
一般に、多くのパーソナルコンピュータにおいては、画像データを生成するための内部信号処理はR,G,Bそれぞれ8ビットで行われているものの、ディスプレイに出力される表示データはR,G,Bそれぞれ6ビットに制限されている。このため、コンピュータ内部の表示コントローラにおいては、減らした2ビットに基づいてディザリング(dithering)が行われ、これによってR,G,Bの各々について8ビット相当の疑似階調数(階調数=256)が実現されている。
また、幾つかのデジタルテレビジョン受像機においては、デジタル信号処理はR,G,Bそれぞれ10ビットで行われるものの、ディスプレイに出力される表示データはR,G,Bそれぞれ8ビットに制限されている。この場合、デジタルテレビジョン受像機においては、減らした2ビットに基づいてフレームレートコントロール(FRC)を行われ、これによってR,G,Bの各々について10ビット相当の疑似階調数(階調数=1024)が実現される。
これらディザリングおよびフレームレートコントロール(FRC)は共に色数削減技術としてよく知られている。
特許文献1には、下位2ビットを用いたディザリングによって、上位6ビットで表現される階調数を8ビット相当の疑似階調数(階調数=256)にする技術が開示されている。
特開2005−84516号公報
しかし、従来では、ディザリングおよびフレームレートコントロール(FRC)のどちらを使用する場合であっても、表現可能な階調数は、内部信号処理で用いられる画像データのビット数に対応する階調数並に留まっている。つまり、内部信号処理で用いられる画像データのビット数が8ビットであれば表現可能な階調数は256階調に留まり、また内部信号処理で用いられる画像データのビット数が10ビットであれば表現可能な階調数は1024階調に留まる。
このため、緩やかに階調レベルが変化する画像においては、量子化の粗さに起因して、偽輪郭(Contouring)と呼ばれる等高線状の縞模様や、微小ノイズが発生しやすい。
よって、縞模様や微小ノイズを目立たなくするために、内部信号処理で用いられる画像データのビット数に対応する階調数よりも多くの階調数を表現することが可能な新たな画像処理技術の実現が必要である。
本発明は上述の事情を考慮してなされたものであり、内部信号処理で用いられる画像データのビット数に対応する階調数表現よりも多くの階調数表現を実現することが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の画像処理装置は、画像データを複数の第1画素空間に分割し、前記第1画素空間毎に、水平方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す水平方向傾斜値および垂直方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す垂直方向傾斜値を算出する傾き算出手段と、前記複数の第1画素空間の各々に対応する、平均階調レベル、前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値に基づいて、前記第1画素空間毎に、互いに階調レベルの異なる2以上の置換画素値を算出する置換画素値算出手段と、前記複数の第1画素空間の各々を複数の第2画素空間に分割し、処理対象の第1画素空間内の全ての画素値を前記2以上の置換画素値を用いて置換する画素値置換処理を実行する画素値置換手段であって、前記画素値置換処理は、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値に基づき、前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては前記2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置し且つ前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する処理を含む画素値置換手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、内部信号処理で用いられる画像データのビット数に対応する階調数表現よりも多くの階調数表現を実現することが可能となり、縞模様や微小ノイズを目立たなくすることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成の概略を説明する。この画像処理装置は、画像データを表示装置20に表示するための各種画像処理を実行する装置である。この画像処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、デジタルテレビ受像機等に搭載して用いられる。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成の概略を説明する。この画像処理装置は、画像データを表示装置20に表示するための各種画像処理を実行する装置である。この画像処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、デジタルテレビ受像機等に搭載して用いられる。
この画像処理装置は、画像データの階調数を増加するための画像処理(階調補間処理とも云う)を実行する機能を有している。この画像処理装置は、図1に示されているように、画像メモリ11、傾き算出部12、置換画素値算出部13、画素置換部14、出力処理部15を備えている。
画像メモリ11は、表示対象の画像データを一時的に格納するためのフレームメモリである。傾き算出部12は、表示対象の画像データを複数の第1画像空間に分割する。第1画像空間は、例えば、縦横同数の画素数を含むエリアである。図2は、画像データの画面全体を、各々が例えば6×6の正方形の複数の第1画像空間で分割した例を示している。
各第1画素空間内の画像の階調レベルがどちらの方向にどの程度変化しているかを検出するために、傾き算出部12は、各第1画素空間毎に、水平方向に並んだ画素それぞれの階調レベル(画素値)の傾き量を示す水平方向傾斜値と、垂直方向に並んだ画素それぞれの階調レベル(画素値)の傾き量を示す垂直方向傾斜値とを算出する。
水平方向傾斜値は、水平方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの勾配を表すものであり、例えば、図3に示すように、水平方向に並んだ画素それぞれの位置に対する階調レベルを近似する直線の左端と右端との間の階調レベルの差分値として考えることができる。左から右に向かって階調レベルが増加する傾向を持つ画像においては、図3に上向きの矢印で示されているように、水平方向傾斜値は、その階調レベルの傾き量(増加量)に対応する正の値を示す。反対に、左から右に向かって階調レベルが低下する傾向を持つ画像においては、水平方向傾斜値は、その階調レベルの傾き量(減少量)に対応する負の値を示す。
例えば、傾き算出部12は、以下のようにして水平方向傾斜値を算出する。
(1)傾き算出部12は、処理対象の第1画素空間内の複数の水平画素列(6本の水平ライン)の各々毎に、水平方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1水平画素列全体にわたって積算する。この積算結果を水平画素値差分積算値と呼ぶ。
(2)次いで、傾き算出部12は、各水平画素列それぞれに対応する水平画素値差分積算値の平均を求める。求められた平均値が、水平方向傾斜値である。
水平方向傾斜値の算出処理の具体例については図12以降で詳述する。
垂直方向傾斜値は、垂直方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの勾配を表すものであり、例えば、図4に示すように、垂直方向に並んだ画素それぞれの位置に対する階調レベルを近似する直線の左端と右端との間の階調レベルの差分値として考えることができる。上から下に向かって階調レベルが増加する傾向を持つ画像においては、図4に上向きの矢印で示されているように、垂直方向傾斜値は、その階調レベルの傾き量(増加量)に対応する正の値を示す。反対に、上から下に向かって階調レベルが低下する傾向の画像においては、垂直方向傾斜値は、その階調レベルの傾き量(減少量)に対応する負の値を示す。
例えば、傾き算出部12は、以下のようにして垂直方向傾斜値を算出する。
(1)傾き算出部12は、処理対象の第1画素空間内の複数の水平画素列(6本の垂直ライン)の各々毎に、垂直方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1水平画素列全体にわたって積算する。この積算結果を垂直画素値差分積算値と呼ぶ。
(2)次いで、傾き算出部12は、各垂直画素列それぞれに対応する垂直画素値差分積算値の平均を求める。求められた平均値が、垂直方向傾斜値である。
この垂直方向傾斜値の算出処理の具体例についても図12以降で詳述する。
置換画素値算出部13は、各第1画素空間毎に、互いに階調レベルの異なる2以上の置換画素値を算出する。ある第1画素空間に対応する2以上の置換画素値は、その第1画素空間にそれぞれ対応する、平均階調レベル、水平方向傾斜値、および垂直方向傾斜値に基づいて算出される。2以上の置換画素値は、対応する第1画素空間内の各画素値を置換するための画素値である。
第1画素空間内の全ての画素(6×6画素)それぞれの画素値を明と暗の2値の階調パターンを用いて置き換える場合には、置換画素値算出部13は、各第1画素空間毎に、互いに階調レベルの異なる2つの置換画素値を算出する。また、もし第1画素空間内の全ての画素(6×6画素)それぞれの画素値を明、暗、およびその中間の3値の階調パターンを用いて置き換える場合には、置換画素値算出部13は、各第1画素空間毎に、互いに階調レベルの異なる3つの置換画素値を算出する。なお、平均階調レベルは、第1画素空間内の全ての画素(6×6画素)それぞれの階調レベル(画素値)の平均値である。
画素置換部14は、各第1画素空間を複数の第2画素空間に分割する。各第2画素空間は縦横同数の画素を含むエリアであり、各第2画素空間に含まれる画素数は、各第1画素空間に含まれる画素数よりも少ない。また、第2画素空間の空間数は、画像全体を分割する第1画素空間の空間数と同数又はそれよりも多い。図5は、6×6の正方向の第1画素空間を、各々が例えば2×2の正方形の6個の第2画像空間で分割した例を示している。
画素置換部14は、各第1画素空間内の全ての画素値を2つまたは3つの置換画素値を用いて置換するための画素値置換処理を実行する。
具体的には、画素置換部14は、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値に基づき、以下の処理を実行する。
(1)画素置換部14は、処理対象の第1画素空間を分割する複数の第2画素空間の内で、処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては、2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する。
(2)画素置換部14は、処理対象の第1画素空間を分割する複数の第2画素空間の内で、処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する。
図5は、階調レベルが左から右に向かって減少している画像を含む第1画素空間に対する画素値置換処理の例を示している。図5においては、2つの置換画素値が用いられている。白丸は階調レベルの高い方の置換画素値(明の置換画素値)を示し、黒丸は階調レベルの低い方の置換画素値(暗の置換画素値)を示している。水平方向に並んだ3つの第2画素空間によって1つの第3画素空間が形成される。
左端に垂直方向に並んでいる3つの第2画素空間は、第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する。したがって、これら3つの第2画素空間の各々においては、階調レベルの高い方の置換画素値が、階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置される。図5においては、2×2の第2画素空間内において、3つの画素位置に階調レベルの高い方の置換画素値が配置され、1つの画素位置に階調レベルの低い方の置換画素値が配置されている。
右端に垂直方向に並んでいる3つの第2画素空間は、第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する。したがって、これら3つの第2画素空間の各々においては、階調レベルの低い方の置換画素値が、階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置される。図5においては、2×2の第2画素空間内において、3つの画素位置に階調レベルの低い方の置換画素値が配置され、1つの画素位置に階調レベルの高い方の置換画素値が配置されている。
また、中央に垂直方向に並んでいる3つの第2画素空間の各々においては、階調レベルの低い方の置換画素値と階調レベルの高い方の置換画素値とが2つずつ配置されている。
図5において、水平方向に並ぶ3つの第2画素空間を比較すると、階調レベルの低い方の置換画素値の数が、左から右に向かって増加していることが理解されよう。
各第2画素空間の階調レベルは、対応する4画素それぞれの画素値の平均値となる。わって、例えば、階調レベルの低い方の置換画素値が100で、階調レベルの高い方の置換画素値が101であるとすると、左端の第2画素空間の階調レベルは100.75、中央の第2画素空間の階調レベルは100.5、右端の第2画素空間の階調レベルは100.25となる。
したがって、図5の置換画素値配列は、表現可能な階調数を、内部信号処理で用いられる画像データの各画素のビット数で決まる階調数よりも増加させることができる。
図6は、階調レベルが左上から右下に向かって減少している画像を含む第1画素空間に対する画素値置換処理の例を示している。
左上側の3つの第2画素空間の各々においては、階調レベルの高い方の置換画素値が、階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置される。図6においては、2×2の第2画素空間内において、3つの画素位置に階調レベルの高い方の置換画素値が配置され、1つの画素位置に階調レベルの低い方の置換画素値が配置されている。
右下側の3つの第2画素空間は、第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する。したがって、これら3つの第2画素空間の各々においては、階調レベルの低い方の置換画素値が、階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置される。図6においては、2×2の第2画素空間内において、3つの画素位置に階調レベルの低い方の置換画素値が配置され、1つの画素位置に階調レベルの高い方の置換画素値が配置されている。
また、左下隅と右上隅とを結ぶ対角線上に存在する3つの第2画素空間の各々においては、階調レベルの低い方の置換画素値と階調レベルの高い方の置換画素値とが2つずつ配置されている。
図1の出力処理部15は、画素値置換処理によって得られた画像データを表示装置20に表示する。
置換禁止処理部16は、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の少なくとも一方が所定の第1のしきい値を超える場合、または処理対象の第1画素空間内の最大階調レベルと最小階調レベルとの差分が所定の第2のしきい値を超える場合には、処理対象の第1画素空間に対する画素値置換処理の実行を禁止する。これにより、絵柄を含む第1画素領域に対して画素値置換処理が施されるのを防止することができる。
画素値置換処理の実行が禁止された第1画素空間の画像データは、画素置換部14をパススルーして、そのまま出力処理部15に送られる。
このように、本実施形態の画像処理装置においては、各第1画素空間の水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値を考慮して第1画素空間毎に2以上の置換画素値が求められ、そして水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値に基づいて2以上の置換画素値の配置位置が自動的に決定される。これにより、内部信号処理で用いられる画像データのビット数に対応する階調数表現よりも多くの階調数表現を実現することが可能となる。よって、従来量子化の粗さに起因して発生していた緩やかに階調レベルが変化する部分の縞模様を目立たなくすることができ、且つ微小なノイズ成分も目立たなくする効果も得られる。
なお、画像データの各画素がRGBデータから構成されているならば、本実施形態の画像処理は、R,G,Bの各々に対して個別に実行すればよい。
また、画素値置換処理は以下の手順で行うこともできる。
(1)置換画素値算出部13は、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の中で傾き量の大きい一方の傾斜値を選択する。そして、置換画素値算出部13は、選択した一方の傾斜値と、処理対象の第1画素空間に対応する平均階調レベルとに基づいて、処理対象の第1画素空間に対応する2以上の置換画素値を算出する。
(2)画素置換部14は、処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては、2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する。また、画素置換部14は、処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する。
(3)画素置換部14は、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の他方の傾斜値に基づいて、所定の第2画素空間に配置された置換画素値の値を修正する。
この修正処理により、結果として、各置換画素値は水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の双方を考慮して決定されることになる。
次に、図7を参照して、本実施形態の画像処理装置が適用されるコンピュータ内における画像データの流れについて説明する。
このコンピュータは、アナログ放送受信部1000、外部映像信号入力部1001、スイッチ1010、A/D変換&ビデオデコーダ回路1100、PCIバス1101、CPU1200、メインメモリ1300、ノースブリッジ1400、サウスブリッジ1500、光ディスクドライブ(ODD)1510、ハードディスクドライブ(HDD)1520、表示コントローラ1600、D/A変換器1700、およびディスプレイ装置1800を備えている。
以下では、アナログ放送受信部1000によって受信された映像信号、または外部映像信号入力部1001に外部から入力される映像信号をディスプレイ装置1800に表示する場合を想定する。
アナログ放送受信部1000によって受信された放送信号に含まれる映像信号と外部映像信号入力部1001に外部から入力される映像信号の一方はスイッチ1010によって選択され、そしてA/D&ビデオデコーダ回路1100に送られる。A/D&ビデオデコーダ回路1100は、入力された映像信号をYUV形式のベースバンド信号(デジタル画像データ)に変換する。A/D&ビデオデコーダ回路1100によって得られた画像データは、PCIバス1101、サウスブリッジ1500、およびノースブリッジ1400を介してメインメモリ1300に転送される。CPU1200によって実行されるソフトウェアは、必要に応じてメインメモリ1300に格納された画像データに対して各種画像処理を施す。この後、画像データはCPU1200によってメインメモリ1300から表示コントローラ1600に送られる。
表示コントローラ1600は、入力された画像データからディスプレイ装置1800に出力するための表示データを生成する。この表示コントローラ1600においては、画像データは、まず、正方スケーラ回路1610に送られ、そこでピクセル形状が整えられる。次に、画像データはYUV→RGB変換回路1620によってYUVデータからRGBデータに変換される。RGBデータは、例えば、1画素当たり24ビットから構成されている(RGB各8ビット)。RGB形式の画像データは画質調整回路1630によって画質バランスが整えられた後に、αブレンド&スケーラ回路1640に送られる。αブレンド&スケーラ回路1640は、画像データのサイズをディスプレイ装置1800の画面サイズに変更するためのスケーリング処理を実行する。スケーリングされた画像データは、8→6bit削減&ディザ回路1650に送られる。8→6bit削減&ディザ回路1650においては、画像データは1画素当たりRGB各8ビットのデータ形式からRGB各6ビットのデータ形式に変換された後に、ディザリング処理が施される。ディザリングが施された画像データは、必要に応じてD/A変換器1700によってアナログ信号に変換された後に、ディスプレー装置1800に送られる。
なお、光ディスクドライブ(ODD)1510によって駆動されるDVDメディアに格納されたDVDコンテンツのような画像データを表示する場合にも、同様の処理が行われる。
このように、通常、コンピュータ内における画像処理は主に8bitで行われるが、表示コントローラ1600の出力段にて6bit化される。そして、削減された2bitを用いてディザリングが行われる。このディザリングによって階調表現としては8bit相当を実現しているものの、最大表現可能な階調数はRGB各8bit相当に留まっている。
本実施形態の画像処理装置をコンピュータに適用することにより、最大表現可能な階調数をRGB各8bit相当の階調数よりも増やすことが可能となる。コンピュータに適用した場合の画像処理装置の構成の例については図9を参照して後述する。
次に、図8を参照して、本実施形態の画像処理装置が適用されるテレビジョン受像機内における画像データの流れについて説明する。
このテレビジョン受像機は、アナログ放送受信部2000、映像信号入力部2001、スイッチ2010、A/D&ビデオデコーダ回路2020、デジタル放送受信部2100、MPEG2−TSデコーダ回路2200、バックエンドプロセッサ2300、D/A変換器2400、およびディスプレイ部2500を備えている。
アナログ放送受信部2000によって受信された放送信号に含まれる映像信号と外部映像信号入力部2001に外部から入力される映像信号の一方はスイッチ2010によって選択され、そしてA/D&ビデオデコーダ回路2020に送られる。A/D&ビデオデコーダ回路2020は、入力された映像信号をYUV形式のベースバンド信号(デジタル画像データ)に変換する。A/D&ビデオデコーダ回路2020によって得られた画像データは、バックエンドプロセッサ2300に送られる。
デジタル放送受信部2100で受信されたデジタル放送信号はMPEG2−TSデコーダ回路2200でデコードされる。デコード処理によって得られた画像データはバックエンドプロセッサ2300に送られる。
バックエンドプロセッサ2300においては、画像データはスケーラ回路2310で画像サイズが調整され、そして画質調整回路2320で画質が調整される。この後、画像データはYUV−RGB変換回路2330によってYUVデータからRGBデータに変換される。RGBデータは、例えば、1画素当たり30ビットから構成されている(RGB各10ビット)。RGB形式の画像データは、10→8変換&階調補正回路2340に送られる。10→8変換&階調補正回路2340では、画像データは1画素当たりRGB各10ビットのデータ形式からRGB各8ビットのデータ形式に変換された後に、フレームレートコントロール(FRC)処理によって階調補正される。階調補正された画像データは、必要に応じてD/A変換器2400によってアナログ信号に変換された後に、ディスプレー部2500に送られる。
このように、通常、テレビジョン受像機内における画像処理は主に10bitで行われるが、出力段にて8bit化される。そして、削減された2bitを用いてFRCが実行される。このFRCによって階調表現としては10bit相当を実現しているものの、最大表現可能な階調数はRGB各10bit相当に留まっている。
本実施形態の画像処理装置をテレビジョン受像機に適用することにより、最大表現可能な階調数をRGB各10bit相当の階調数よりも増やすことが可能となる。テレビジョン受像機に適用した場合の画像処理装置の構成の例については図10を参照して後述する。
図9は、コンピュータに適用される画像処理装置の具体的な構成例を示している。
図9に示されているように、画像処理装置は、例えば、表示コントローラ1600内のαブレンド&スケーラ回路1640と8→6bit削減&ディザ回路1650との間に設けられる。なお、画像データはR,G,Bの3種類の信号から構成されるが、説明を簡単にするために、以下では、画像データがあたかも一つの信号から構成されているものとして説明する。
画像処理装置は、RGBフレームメモリ3010、第1画素空間取り込み部3020、平均値算出部3030、水平画素差分積算値算出部3040、垂直画素差分積算値算出部3050、差分値検出部3060、置換画素作成部3070、画素傾斜方向算出部3080、画素置換判定部3090、フレーム単位画素位置シフト処理部3120、および画素置換処理部3130を備えている。
RGBフレームメモリ3010は図1の画像メモリ11に対応し、水平画素差分積算値算出部3040、垂直画素差分積算値算出部3050、および画素傾斜方向算出部3080は、図1の傾き算出部12に対応する。また画素置換判定部3090は図1の置換禁止処理部16に対応し、8→6bit削減&ディザ回路1650は図1の出力処理部15に対応している。また、置換画素作成部3070、フレーム単位画素位置シフト処理部3120、および画素置換処理部3130は、図1の置換画素値算出部13および画素置換部14を構成している。
αブレンド&スケーラ回路1640から出力される画像データは、RGBフレームメモリ3010に一旦蓄えられる。RGBフレームメモリ3010に格納された画像データは最終段の画素置換処理部3130に送られると共に、第1画素空間取り込み部3020にも送られる。
第一画素空間取り込み部3020は、RGBフレームメモリ3010に格納された画像データを第1画素空間に対応する画素ブロック単位で順次取り込む。取り込まれた画像ブロックは、平均値算出部3030、水平画素差分積算値算出部3040、垂直画素差分積算値算出部3050、差分値検出部3060および置換画素作成部3070にそれぞれ送られる。
平均値算出部3030は、処理対象の第1画素空間内の全画素それぞれの画素値の平均値(平均階調レベル)を算出し、その算出した平均値(平均階調レベルまたは画素平均値とも云う)を置換画素作成部3070に送る。
水平画素差分積算値算出部3040は処理対象の第1画素空間内の複数の水平画素列それぞれに対応する水平画素値差分積算値を算出し、そしてそれら水平画素値差分積算値の平均値を、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値として算出する。水平画素値差分積算値は、水平方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1水平画素列全体にわたって積算した値である。算出された水平方向傾斜値(水平画素値差分積算値の平均値)は、画素傾斜方向算出部3080および画素置換判定部3090にそれぞれ送られる。
垂直画素差分積算値算出部3050は、処理対象の第1画素空間内の複数の垂直画素列それぞれに対応する垂直画素値差分積算値を算出し、そしてそれら垂直画素値差分積算値の平均値を、処理対象の第1画素空間に対応する垂直方向傾斜値として算出する。垂直画素値差分積算値は、垂直方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1垂直画素列全体にわたって積算した値である。算出された垂直方向傾斜値(垂直画素値差分積算値の平均値)は、画素傾斜方向算出部3080および画素置換判定部3090にそれぞれ送られる。
差分値検出部3060は、処理対象の第1画素空間内の最大画素値(最大階調レベル)と最小画素値(最小階調レベル)との差分値(以下、最大/最小差分値)を算出する。算出された差分値は、画素置換判定部3090に送られる。
画素傾斜方向算出部3080は、水平方向傾斜値と垂直方向傾斜値とを比較して処理対象の第1画素空間の階調レベルの主たる傾斜方向を判断する。そして、画素傾斜方向算出部3080は、水平方向傾斜値と垂直方向傾斜値の中で、傾斜値の大きい方を置換画素作成部3070に送る。
画素置換判定部3090は、処理対象の第1画素空間にそれぞれ対応する水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値、および最大/最小差分値に基づいて、処理対象の現在の第1画素空間内の画像が画素値置換処理を施すべき画像であるか否かを判定する。水平画素差分積算値あるいは垂直画素差分積算値の少なくとも一方が所定の第1のしきい値を超えているか、あるいは最大/最小差分値が所定の第2のしきい値を超えているならば、画素置換判定部3090は、画素置換処理の実行を禁止する。
置換画素作成部3070は、処理対象の第1画素空間にそれぞれ対応する水平方向傾斜値と垂直方向傾斜値の中で傾斜量の大きい一方の傾斜値と、平均値算出部3030によって算出された処理対象の第1画素空間の画素平均値とに基づいて、2以上の置換画素値を算出する。そして、置換画素作成部3070は、処理対象の第1画素空間を分割する複数の第2画素空間それぞれに対して2以上の置換画素値を配置する。この後、置換画素作成部3070は、処理対象の第1画素空間にそれぞれ対応する水平方向傾斜値と垂直方向傾斜値の中で傾斜量の小さい他方の傾斜値に基づいて、所定の第2画素空間上に配置された置換画素値を修正する処理を実行する。これにより、処理対象の第1画素空間に対応する新たな画像データが作成される。
フレーム単位画素位置シフト処理部3120は、連続する複数のフレーム間で、各第2の画素空間それぞれの階調レベルを変更せずに各第2の画素空間上における置換画素値の配置位置を変更する画素位置変更処理を実行する。画素置換処理部3130は、画素置換判定部3080の制御の下、画素位置変更処理された画像データとRGBフレームメモリ3010から読み出される画像データの一方を選択する。この選択処理は、第1画素空間に対応するブロックを単位として実行される。選択された画像データは、8→6bit削減&ディザ回路1650に送られる。
図10は、テレビジョン受像機に適用される画像処理装置の具体的な構成例を示している。
図10に示されているように、画像処理装置は、例えば、YUV−RGB変換回路2330と10→8変換&階調補正回路2340との間に設けられる。
画像処理装置の構成は、図9で説明した、コンピュータに適用した場合の構成と同じであるので、ここでは説明を省略する。
次に、図11を参照して、2種類の置換画素値の配置例を説明する。
図11の(A)には、第1画素空間の画素数が6×6で、第2画素空間が2×2、第3画素空間が2×6である場合における画素配置例が示されている。この例は、左から右に向かって階調レベルが低下する傾向の画像に対応する画素配置例である。白抜きの画素が画素値の大きい方の置換画素値であり、灰色の塗りつぶしの画素が画素値の小さい方の置換画素値である。
図11の(A)の画素配置を90度単位で回転させて使えば、水平方向と垂直方向のいずれの方向に階調レベルが増加または減少している画像に対しても対応可能である。図11の(A)に示される4つの画素配置パターンの一つは置換画素作成部3070によって作成される。フレーム単位画素位置シフト処理部3120は、置換画素作成部3070によって作成された画素配置パターンの画素配置を変更することにより、4つの異なる画素配置パターンを作成する。4フレームを1周期として、4つの画素配置パターンをフレーム毎に順番に切り替えて使用することにより、同一の第2画素空間内に属する4画素間で階調レベルを均等化することができる。
図11の(B)には、第1画素空間の画素数が12×12で、第2画素空間が4×4で、第3画素空間が4×12である場合における画素配置例が示されている。この例は、左から右に向かって階調レベルが低下する傾向の画像に対応する画素配置例である。白抜きの画素が画素値の大きい方の置換画素値であり、灰色の塗りつぶしの画素が画素値の小さい方の置換画素値である。視覚的効果は図11の(A)の画素配置パターンと同じである。
図12は、処理対象の画像データの実際の画素値の例を示している。
この画素値例を用いて、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値を算出する方法、置換画素値を算出する方法、画素置換処理の方法について順に説明する。
説明の便宜上、図12の各第1画素空間に名前を付けたものを図13に示す。
図12において画素値の数値例が記載されている中央の4つの第1画素空間が、図13の領域f、g、j、kである。
(1)傾斜値算出方法の例
例えば、領域fについては、水平方向傾斜値は以下の手順で算出される。
例えば、領域fについては、水平方向傾斜値は以下の手順で算出される。
まず、領域f内の6つの水平ラインそれぞれに対応する水平画素値差分積算値を算出する。各水平ラインの水平画素値差分積算値は、水平方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1水平画素列全体にわたって積算することによって求められる。水平方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分と、それら画素値差分の積算値(水平画素値差分積算値)とを列記すると、次のようになる。
*水平ライン1: +1 0 0 0 -1 (水平画素値差分積算値=0)
*水平ライン2: 0 0 0 +1 -1 (水平画素値差分積算値=0)
*水平ライン3: 0 +1 0 +1 0 (水平画素値差分積算値=2)
*水平ライン4: -1 +1 0 0 +1 (水平画素値差分積算値=1)
*水平ライン5: 0 0 0 +2 -1 (水平画素値差分積算値=1)
*水平ライン6: -1 1 0 0 +1 (水平画素値差分積算値=1)
これら6つの水平ラインそれぞれに対応する水平画素値差分積算値を平均した値(0.8)が領域fの水平方向傾斜値となる。
*水平ライン2: 0 0 0 +1 -1 (水平画素値差分積算値=0)
*水平ライン3: 0 +1 0 +1 0 (水平画素値差分積算値=2)
*水平ライン4: -1 +1 0 0 +1 (水平画素値差分積算値=1)
*水平ライン5: 0 0 0 +2 -1 (水平画素値差分積算値=1)
*水平ライン6: -1 1 0 0 +1 (水平画素値差分積算値=1)
これら6つの水平ラインそれぞれに対応する水平画素値差分積算値を平均した値(0.8)が領域fの水平方向傾斜値となる。
領域fの垂直方向傾斜値は以下の手順で算出される。
まず、領域f内の6つの垂直ラインそれぞれに対応する垂直画素値差分積算値を算出する。各垂直ラインの垂直画素値差分積算値は、垂直方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1垂直画素列全体にわたって積算することによって求められる。垂直方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分と、それら画素値差分の積算値(垂直画素値差分積算値)とを列記すると、次のようになる。
*垂直ライン1:
+1
0
+1
0
+1
(垂直画素値差分積算値=3)
*垂直ライン2:
0
0
0
+1
0
(垂直画素値差分積算値=1)
*垂直ライン3:
0
+1
0
0
+1
(垂直画素値差分積算値=2)
*垂直ライン4:
0
+1
0
0
+1
(垂直画素値差分積算値=2)
*垂直ライン5:
+1
+1
-1
+2
-1
(垂直画素値差分積算値=2)
*垂直ライン6:
+1
+2
0
0
+1
(垂直画素値差分積算値=4)
これら6つの垂直ラインそれぞれに対応する垂直画素値差分積算値を平均した値(2.3)が領域fの垂直方向傾斜値となる。
+1
0
+1
0
+1
(垂直画素値差分積算値=3)
*垂直ライン2:
0
0
0
+1
0
(垂直画素値差分積算値=1)
*垂直ライン3:
0
+1
0
0
+1
(垂直画素値差分積算値=2)
*垂直ライン4:
0
+1
0
0
+1
(垂直画素値差分積算値=2)
*垂直ライン5:
+1
+1
-1
+2
-1
(垂直画素値差分積算値=2)
*垂直ライン6:
+1
+2
0
0
+1
(垂直画素値差分積算値=4)
これら6つの垂直ラインそれぞれに対応する垂直画素値差分積算値を平均した値(2.3)が領域fの垂直方向傾斜値となる。
水平方向傾斜値=0.8、垂直方向傾斜値=2.3であることから、領域fの画像は、水平方向よりも垂直方向における階調レベルの傾斜が大きく、且つ上から下に向かって階調レベルが増加する傾向の画像であることが分かる。
同様にして、領域g、j、kについても、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値を求めることができる。
図14は、領域f、g、j、kの各々について、画素平均値、水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値を示している。
図14から、図12の画素値例で示される画像は、垂直方向の傾斜値が大きく、fからj、gからkに向かって階調レベルが増加方向に傾斜していることが分かる。
(2)置換画素値算出方法の例
(例A)
領域f
領域fにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.2は四捨五入すると2である。したがって、領域fの画素平均値104に±1を加算し、103(=104-1)と、105(=104+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値2.2を四捨五入した値となる。
(例A)
領域f
領域fにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.2は四捨五入すると2である。したがって、領域fの画素平均値104に±1を加算し、103(=104-1)と、105(=104+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値2.2を四捨五入した値となる。
領域g
領域gにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.7を四捨五入すると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値104.8を105として扱っているので、マイナス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-2、+1とする。したがって、領域gの画素平均値105に-2、+1を加算し、103(=105-2)と、106(=105+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値2.7を四捨五入した値となる。
領域gにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.7を四捨五入すると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値104.8を105として扱っているので、マイナス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-2、+1とする。したがって、領域gの画素平均値105に-2、+1を加算し、103(=105-2)と、106(=105+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値2.7を四捨五入した値となる。
領域j
領域jにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値3.2を四捨五入すると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値107.2を107として扱っているので、プラス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-1、+2とする。したがって、領域jの画素平均値107に-1、+2を加算し、106(=107-1)と、109(=107+2)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値3.2を四捨五入した値となる。
領域jにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値3.2を四捨五入すると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値107.2を107として扱っているので、プラス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-1、+2とする。したがって、領域jの画素平均値107に-1、+2を加算し、106(=107-1)と、109(=107+2)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値3.2を四捨五入した値となる。
領域k
領域kにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.8を四捨五入すると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値108.1を108として扱っているので、プラス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-1、+2とする。したがって、領域kの画素平均値108に-1、+2を加算し、107(=108-1)と、110(=108+2)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値2.8を四捨五入した値となる。
領域kにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.8を四捨五入すると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値108.1を108として扱っているので、プラス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-1、+2とする。したがって、領域kの画素平均値108に-1、+2を加算し、107(=108-1)と、110(=108+2)とを暗と明の2つの置換画素値とする。2つの置換画素値の差分は、垂直方向傾斜値2.8を四捨五入した値となる。
(例B)
領域f
領域fにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.2は小数点以下を切り捨てると2である。したがって、領域fの画素平均値104に±1を加算し、103(=104-1)と、105(104+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
領域f
領域fにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.2は小数点以下を切り捨てると2である。したがって、領域fの画素平均値104に±1を加算し、103(=104-1)と、105(104+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
領域g
領域gにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.7は小数点以下を切り捨てると2である。したがって、領域gの画素平均値105に±1を加算し、104(=105-1)と、106(105+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
領域gにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.7は小数点以下を切り捨てると2である。したがって、領域gの画素平均値105に±1を加算し、104(=105-1)と、106(105+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
領域j
領域jにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値3.2は小数点以下を切り捨てると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値107.2を107として扱っているので、プラス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-1、+2とする。したがって、領域jの画素平均値107に-1、+2を加算し、106(=107-1)と、109(=107+2)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
領域jにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値3.2は小数点以下を切り捨てると3であるが、この場合、暗と明の2つの置換画素値それぞれに配分される値は1.5となってしまう。小数点以下は表現することはできない。画素平均値107.2を107として扱っているので、プラス側に重み付けし、画素平均値に加算する値を-1、+2とする。したがって、領域jの画素平均値107に-1、+2を加算し、106(=107-1)と、109(=107+2)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
領域k
領域kにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.8は小数点以下を切り捨てると2である。したがって、領域kの画素平均値108に±1を加算し、107(=108-1)と、109(108+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
領域kにおいては、垂直方向傾斜値は水平方向傾斜値よりも大きい。垂直方向傾斜値2.8は小数点以下を切り捨てると2である。したがって、領域kの画素平均値108に±1を加算し、107(=108-1)と、109(108+1)とを暗と明の2つの置換画素値とする。
(3)画素置換処理の例
図15には、図11の(A)に示した4つの階調パターンの一つ(方向は90度回転してある)が示されている。図15の階調パターンは、上から下に向かって階調レベルが増加する場合の画素配置の例である。図15において、白丸は明の置換画素値を示し、黒丸は暗の置換画素値を示している。
図15には、図11の(A)に示した4つの階調パターンの一つ(方向は90度回転してある)が示されている。図15の階調パターンは、上から下に向かって階調レベルが増加する場合の画素配置の例である。図15において、白丸は明の置換画素値を示し、黒丸は暗の置換画素値を示している。
例Aで求めた、領域f、g、j、kそれぞれに対応する暗と明の置換画素値(暗/明)は以下の通りである。
f:103/105 g:103/106
j:106/109 k:107/110
領域f、g、j、kのいずれの画像も、上から下に向かって階調レベルが増加する傾向を持つ。したがって、領域f、g、j、kの画素値置換処理は図15の階調パターンを用いて実行することができる。画素値置換処理の結果を図16に示す。
j:106/109 k:107/110
領域f、g、j、kのいずれの画像も、上から下に向かって階調レベルが増加する傾向を持つ。したがって、領域f、g、j、kの画素値置換処理は図15の階調パターンを用いて実行することができる。画素値置換処理の結果を図16に示す。
図16の画素配置は垂直方向傾斜値のみに基づいた画素配置例であり、水平方向傾斜値は考慮されていない。従って、さらに水平方向の傾斜を考慮した修正を行うことが必要となる。この修正処理の手順を以下に説明する。
領域f、g、j、kそれぞれの水平方向傾斜値を四捨五入すると、
領域f:1 領域g:0
領域j:1 領域k:1
となる。
領域f:1 領域g:0
領域j:1 領域k:1
となる。
これら値から、領域f,j,kの画像はどれも左から右に階調レベルが増加している傾向を持つことが分かる。このため、領域f,j,kの各々について、置換画素値の修正を行う。修正量は、水平方向傾斜値によって決定される。
領域f,j,kの水平方向傾斜値は1なので、例えば、傾斜方向に従って+側は明の置換画素値に1加算し、傾斜方向−側は暗の置換画素値から1減算する処理を行う。修正処理の結果を図17に示す。
領域f
領域f内の左端領域に位置する3つの第2画素空間においては、暗の置換画素値は103から102に変更される。また、領域f内の右端領域に位置する3つの第2画素空間においては、明の置換画素値は105から106に変更される。
領域f内の左端領域に位置する3つの第2画素空間においては、暗の置換画素値は103から102に変更される。また、領域f内の右端領域に位置する3つの第2画素空間においては、明の置換画素値は105から106に変更される。
領域j
領域j内の左端領域に位置する3つの第2画素空間においては、暗の置換画素値は106から105に変更される。また、領域j内の右端領域に位置する3つの第2画素空間においては、明の置換画素値は109から110に変更される。
領域j内の左端領域に位置する3つの第2画素空間においては、暗の置換画素値は106から105に変更される。また、領域j内の右端領域に位置する3つの第2画素空間においては、明の置換画素値は109から110に変更される。
領域k
領域k内の左端領域に位置する3つの第2画素空間においては、暗の置換画素値は107から106に変更される。また、領域k内の右端領域に位置する3つの第2画素空間においては、明の置換画素値は110から111に変更される。
領域k内の左端領域に位置する3つの第2画素空間においては、暗の置換画素値は107から106に変更される。また、領域k内の右端領域に位置する3つの第2画素空間においては、明の置換画素値は110から111に変更される。
次に、水平方向傾斜値と垂直方向傾斜値の双方が所定の閾値よりも大きい場合の置換画素の配置例について説明する。
図18の(A)には、第1画素空間の画素数が6×6で、第2画素空間が2×2であるの場合における画素配置例が示されている。この例は、左上から右下に向かって階調レベルが低下する傾向の画像に対応する画素配置例である。白抜きの画素が明の置換画素値であり、灰色の塗りつぶしの画素が暗の置換画素値である。明および暗の置換画素値は、水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値、および画素平均値を考慮して置換画素作成部3070によって算出される。なお、水平方向傾斜値と垂直方向傾斜値の双方が所定の閾値よりも大きい場合のみならず、水平方向傾斜値と垂直方向傾斜値の一方が閾値よりも大きい場合においても、水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値、および画素平均値に基づいて明および暗の置換画素値を算出してもよい。
図18の(A)の画素配置を90度単位で回転させて使えば、あらゆる斜め方向の階調レベルの傾斜に対しても対応可能である。図18の(A)に示される4つの画素配置パターンの一つは置換画素作成部3070によって作成される。フレーム単位画素位置シフト処理部3120は、置換画素作成部3070によって作成された画素配置パターンの画素配置を変更することにより、4つの異なる画素配置パターンを作成する。4フレームを1周期として、4つの画素配置パターンをフレーム毎に順番に使用することにより、同一の第2画素空間内に属する4画素間の階調レベルを均等化することができる。
図18の(B)は、第1画素空間の画素数が12×12で、第2画素空間が4×4であるの場合における画素配置例である。視覚的効果は図18の(A)の画素配置パターンと同じである。
次に、図19のフローチャートを参照して、本実施形態の画像処理の手順について説明する。
画像処理装置は、表示対象の画像データを複数の第1画素空間に分割する(ステップS11)。次いで、画像処理装置は、第1画素空間毎に、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値を算出する(ステップS12)。画像処理装置は、第1画素空間毎に、そこに含まれる全画素の画素値の平均値である平均階調レベルを算出する(ステップS13)。この後、画像処理装置は、第1画素空間毎に置換画素値算出処理を実行する(ステップS14)。もし処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の双方がしきい値を超えているならば、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間に対応する、水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値および平均階調レベルに基づいて、2以上の置換画素値を算出する。もちろん、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の双方がしきい値を超えているかどうかにかかわらず、常に、処理対象の第1画素空間に対応する、水平方向傾斜値、垂直方向傾斜値および平均階調レベルに基づいて、2以上の置換画素値を算出するようにしてもよい。
画像処理装置は、各第1画素空間を複数の第2画素空間に分割する(ステップS15)。そして、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値に基づいて、画素値置換処理を実行する(ステップS16)。画素値置換処理においては、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置し、且つ処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する。
次に、図20のフローチャートを参照して、置換画素値算出処理の他の例を説明する。
ここでは、処理対象の第1画素空間の階調レベルの主たる傾斜方向に基づいて置換画素値が算出される。
画像処理装置は、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の中から傾斜量の大きい一方の傾斜値を選択する(ステップS21)。そして、画像処理装置は、選択した傾斜値と、処理対象の第1画素空間の平均階調レベルとに基づいて、処理対象の第1画素空間に対応する2以上の置換画素値を算出する(ステップS22)。
次に、図21のフローチャートを参照して、図20の置換画素値算出処理に対応する画素値置換処理の手順を説明する。
画像処理装置は、図20の置換画素値算出処理で選択された傾斜値に基づき、処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては、処理対象の第1画素空間に対応する2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置し、且つ処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する(ステップS31)。この後、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の中で選択されなかった方の傾斜値に基づいて、処理対象の第1画素空間を分割する複数の第2画素空間内の所定の第2画素空間に配置された置換画素値の値を修正する(ステップS32)。
次に、図22のフローチャートを参照して、第1画素空間毎に画素値置換処理を実行すべきか否かを判定する処理の手順について説明する。
画像処理装置は、処理対象の第1画素空間に対応する水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の双方が所定の第1のしきい値よりも大きいかどうかを判別する(ステップS41)。第1のしきい値は、処理対象の第1画素空間が絵柄も持つ部分であるかどうかを判定するためのしきい値である。水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の双方が所定の第1のしきい値よりも大きいならば(ステップS41のYES)、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間に対する画素値置換処理の実行を禁止する。
一方、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の双方が所定の第1のしきい値よりも大きいという条件を満たさないならば(ステップS41のNO)、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間の最大/最小差分値(diff1)が所定の第2のしきい値よりも大きいかどうかを判別する(ステップS42)。第2のしきい値も、処理対象の第1画素空間が絵柄も持つ部分であるかどうかを判定するために規定されたしきい値である。
処理対象の第1画素空間の最大/最小差分値(diff1)が所定の第2のしきい値よりも大きいならば(ステップS42のYES)、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間に対する画素値置換処理の実行を禁止する。
一方、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値の双方が所定の第1のしきい値よりも大きいという条件を満たさず(ステップS41のNO)、且つ処理対象の第1画素空間の最大/最小差分値(diff1)が所定の第2のしきい値よりも大きいという条件を満たさなかったならば(ステップS42のNO)、画像処理装置は、処理対象の第1画素空間が比較的緩やかに階調レベルが変化する部分であると判断し、画素値置換処理を実行する(ステップS43)。
以上説明したように、本実施形態によれば、水平方向傾斜値および垂直方向傾斜値に基づいて画素値置換処理を実行することにより、内部信号処理で用いられる画像データのビット数に対応する階調数よりも多くの階調数を表現することが可能となり、偽輪郭(Contouring)と呼ばれる縞模様や微小ノイズを目立たなくすることができる。
なお、図9、図10では、本実施形態の画像処理装置をRGBデータをそれぞれ扱う回路間に挿入する例を説明したが、YUVデータをそれぞれ扱う回路間に挿入してもよい。また、本実施形態の画像処理装置によって得られた画像データを、8→6bit削減&ディザ回路1650や10→8変換&階調補正回路2340を介さずに、ディスプレイ装置に出力するようにしてもよい。
また、本実施形態の画像処理装置によって実行される画像処理をすべてソフトウェアよって実行することも可能である。したがって、本実施形態の画像処理の手順をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じて通常のコンピュータに導入するだけで、本実施形態と同様の効果を容易に得ることができる。
また、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11…画像メモリ、12…傾き算出部、13…置換画素値算出部、14…画素置換部、16…置換禁止処理部、3010…RGBフレームメモリ、3020…第1画素空間取り込み部、3030…平均値算出部、3040…水平画素差分積算値算出部、3050…垂直画素差分積算値算出部、3060…差分値検出部、3070…置換画素作成部、3080…画素傾斜方向算出部、3090…画素置換判定部、3120…フレーム単位画素位置シフト処理部、3130…画素置換処理部。
Claims (15)
- 画像データを複数の第1画素空間に分割し、前記第1画素空間毎に、水平方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す水平方向傾斜値および垂直方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す垂直方向傾斜値を算出する傾き算出手段と、
前記複数の第1画素空間の各々に対応する、平均階調レベル、前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値に基づいて、前記第1画素空間毎に、互いに階調レベルの異なる2以上の置換画素値を算出する置換画素値算出手段と、
前記複数の第1画素空間の各々を複数の第2画素空間に分割し、処理対象の第1画素空間内の全ての画素値を前記2以上の置換画素値を用いて置換する画素値置換処理を実行する画素値置換手段であって、前記画素値置換処理は、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値に基づき、前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては前記2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置し且つ前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する処理を含む画素値置換手段とを具備することを特徴とする画像処理装置。 - 前記置換画素値算出手段は、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の中で傾き量の大きい一方の傾斜値を選択する手段と、前記選択した一方の傾斜値と前記処理対象の第1画素空間に対応する平均階調レベルとに基づいて、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記2以上の置換画素値を算出する手段とを含み、
前記画素置換手段は、
前記選択した一方の傾斜値に基づき、前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては前記別の2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置し、且つ前記処理対象の第1画素空間内において階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては前記別の2以上の置換画素値の中で階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する第1の処理を実行する手段と、
前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の他方の傾斜値に基づいて、前記処理対象の第1画素空間を分割する前記複数の第2画素空間内の所定の第2画素空間に配置された置換画素値の値を修正する手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記各第1の画素空間は縦横同数の複数の画素を含み、前記各第2の画素空間は縦横同数の複数の画素を含み、前記各第2の画素空間に含まれる画素数は前記各第1の画素空間に含まれる画素数よりも少ないことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の少なくとも一方が第1のしきい値を超える場合、または前記処理対象の第1画素空間内の最大階調レベルと最小階調レベルとの差分が第2のしきい値を超える場合、前記処理対象の第1画素空間に対する前記画素値置換処理の実行を禁止する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記画素値置換処理は、連続する複数のフレーム間で、前記各第2の画素空間の階調レベルを変更せずに前記各第2の画素空間における前記2以上の置換画素値の配置位置を変更する処理を含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記傾き算出手段は、
処理対象の第1画素空間内の複数の水平画素列の各々毎に、水平方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1水平画素列全体にわたって積算して水平画素値差分積算値を算出する手段と、前記複数の水平画素列それぞれに対応する水平画素値差分積算値を平均して前記水平方向傾斜値を算出する手段と、前記処理対象の第1画素空間内の複数の垂直画素列の各々毎に、垂直方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1垂直画素列全体にわたって積算して垂直画素値差分積算値を算出する手段と、前記複数の垂直画素列それぞれに対応する垂直画素値差分積算値を平均して前記垂直方向傾斜値を算出する手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 画像データを複数の第1画素空間に分割し、前記第1画素空間毎に、水平方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す水平方向傾斜値および垂直方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す垂直方向傾斜値を算出する傾き算出手段と、
処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の中で傾き量の大きい一方の傾斜値と、前記処理対象の第1画素空間の平均階調レベルとに基づいて、前記処理対象の第1画素空間それぞれ対応する、第1の置換画素値と前記第1の置換画素値よりも大きい第2の置換画素値とを算出する置換画素値算出手段と、
前記処理対象の第1画素空間を複数の第2画素空間に分割し、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記一方の傾斜値に基づき、前記処理対象の第1画素空間内の全ての画素値を前記2以上の置換画素値を用いて置換する画素値置換処理を実行する画素値置換手段であって、前記画素値置換処理は、前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対して前記第1の置換画素値を前記第2の置換画素値よりも多くの割合で配置し且つ前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対して前記第2の置換画素値を前記第1の置換画素値よりも多くの割合で配置する処理と、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記第1傾斜値および前記第2傾斜値の中の他方の傾斜値に基づいて、前記処理対象の第1画素空間を分割する前記複数の第2画素空間内の所定の第2画素空間に配置された置換画素値の値を修正する処理とを含む画素値置換手段とを具備すること特徴とする画像処理装置。 - 前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の少なくとも一方が第1のしきい値を超える場合、または前記処理対象の第1画素空間内の最大階調レベルと最小階調レベルとの差分が第2のしきい値を超える場合、前記処理対象の第1画素空間に対する前記画素値置換処理の実行を禁止する手段をさらに具備することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
- 前記画素値置換処理は、連続する複数のフレーム間で、前記各第2の画素空間の階調レベルを変更せずに前記各第2の画素空間における前記2以上の置換画素値の配置位置を変更する処理を含むことを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
- 前記傾き算出手段は、
処理対象の第1画素空間内の複数の水平画素列の各々毎に、水平方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1水平画素列全体にわたって積算して水平画素値差分積算値を算出する手段と、前記複数の水平画素列それぞれに対応する水平画素値差分積算値を平均して前記水平方向傾斜値を算出する手段と、前記処理対象の第1画素空間内の複数の垂直画素列の各々毎に、垂直方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1垂直画素列全体にわたって積算して垂直画素値差分積算値を算出する手段と、前記複数の垂直画素列それぞれに対応する垂直画素値差分積算値を平均して前記垂直方向傾斜値を算出する手段とを含むことを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。 - 画像データを処理する画像処理方法であって、
画像データを複数の第1画素空間に分割し、前記第1画素空間毎に、水平方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す水平方向傾斜値および垂直方向に並んだ画素それぞれの階調レベルの傾き量を示す垂直方向傾斜値を算出するステップと、
前記複数の第1画素空間の各々に対応する、平均階調レベル、前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値に基づいて、前記第1画素空間毎に、互いに階調レベルの異なる2以上の置換画素値を算出する置換画素値算出ステップと、
前記複数の第1画素空間の各々を複数の第2画素空間に分割し、処理対象の第1画素空間内の各画素値を置換するために、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値に基づき、前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては前記2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置し且つ前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する画素値置換ステップとを具備することを特徴とする画像処理方法。 - 前記置換画素値算出ステップは、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の中で傾き量の大きい一方の傾斜値を選択するステップと、前記選択した一方の傾斜値と前記処理対象の第1画素空間に対応する平均階調レベルとに基づいて、前記処理対象の第1画素空間に対応する前記2以上の置換画素値を算出するステップとを含み、
前記画素置換ステップは、
前記選択した一方の傾斜値に基づき、前記処理対象の第1画素空間内の階調レベルの低い領域に位置する第2画素空間に対しては前記別の2以上の置換画素値の中で階調レベルの低い方の置換画素値を階調レベルの高い方の置換画素値よりも多くの割合で配置し、且つ前記処理対象の第1画素空間内において階調レベルの高い領域に位置する第2画素空間に対しては前記別の2以上の置換画素値の中で階調レベルの高い方の置換画素値を階調レベルの低い方の置換画素値よりも多くの割合で配置する第1の処理を実行するステップと、
前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の他方の傾斜値に基づいて、前記処理対象の第1画素空間を分割する前記複数の第2画素空間内の所定の第2画素空間に配置された置換画素値の値を修正するステップとを含むことを特徴とする請求項11記載の画像処理方法。 - 前記処理対象の第1画素空間に対応する前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値の少なくとも一方が第1のしきい値を超える場合、または前記処理対象の第1画素空間内の最大階調レベルと最小階調レベルとの差分が第2のしきい値を超える場合、前記処理対象の第1画素空間に対する前記画素値置換処理の実行を禁止するステップをさらに具備することを特徴とする請求項11記載の画像処理方法。
- 連続する複数のフレーム間で、前記各第2の画素空間の階調レベルを変更せずに前記各第2の画素空間における前記2以上の置換画素値の配置位置を変更する配置位置変更ステップをさらに具備することを特徴とする請求項11記載の画像処理方法。
- 前記水平方向傾斜値および前記垂直方向傾斜値を算出するステップは、
処理対象の第1画素空間内の複数の水平画素列の各々毎に、水平方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1水平画素列全体にわたって積算して水平画素値差分積算値を算出するステップと、前記複数の水平画素列それぞれに対応する水平画素値差分積算値を平均して前記水平方向傾斜値を算出するステップと、前記処理対象の第1画素空間内の複数の垂直画素列の各々毎に、垂直方向に隣接する2つの画素毎の画素値差分を1垂直画素列全体にわたって積算して垂直画素値差分積算値を算出するステップと、前記複数の垂直画素列それぞれに対応する垂直画素値差分積算値を平均して前記垂直方向傾斜値を算出するステップとを含むことを特徴とする請求項11記載の画像処理方法。
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