JP2007133049A - レンズ交換式カメラの光学フィルター - Google Patents
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Abstract
【目的】 撮影レンズの性能を損なうことなく、撮影者の意図、若しくはフィルムや撮像素子の特性に適した光学フィルターを提供する。
【構成】 撮影レンズ5とフィルム面6や不図示の撮像素子の間のカメラ3側に光学フィルター2を配置し、その形状を円形とすることで、撮影レンズ5の必要光束を遮断することなく、省スペースに光学フィルター2を配置することが可能となり、また、一眼レフタイプのカメラにおいては、撮影レンズ5とクイックリターンミラー7の間にこの円形の光学フィルター2を配置する。
【選択図】図3
【構成】 撮影レンズ5とフィルム面6や不図示の撮像素子の間のカメラ3側に光学フィルター2を配置し、その形状を円形とすることで、撮影レンズ5の必要光束を遮断することなく、省スペースに光学フィルター2を配置することが可能となり、また、一眼レフタイプのカメラにおいては、撮影レンズ5とクイックリターンミラー7の間にこの円形の光学フィルター2を配置する。
【選択図】図3
Description
本発明は、カメラのフィルムや撮像素子の光感光部材と交換可能な撮影レンズの間に配置され、カメラ本体に取り付けられる光学フィルターに関する。
以前より、カメラと撮影レンズの光学系に取り付けることが可能なフィルターは種種知られている。例えば、実開昭42−5481号公報では、撮影レンズとカメラの間に、曲率がついたレンズを配置することによりカメラ機構内にゴミが進入することを防ぐ効果を提案している。特開平8−262564号公報では、一眼レフレックスタイプのカメラと撮影レンズの間に光学フィルターを具備し、この光学フィルターにローパスや赤外カットの効果を持たせる方法が提案されている。
また、撮影レンズには、最前面や最後面に取り付けることが可能な偏光フィルター(PLフィルター)や最前面にUVフィルター、スカイライトフィルター等を取り付けて撮影を行うことがある。カメラ側、特にデジタルカメラの場合には、近赤外光を撮像素子に届かないようにする赤外カットフィルター(IRカットフィルター)や、撮像素子の規則性配列により発生するモアレを減少させるためのローパスフィルターなどが配置されている。
上記の通り、撮影レンズに取り付ける光学フィルターは通常円形形状をしている。これは撮影に必要な光束を遮蔽しない最小寸法になる形状が円形である為である。また、カメラ側についている光学フィルターは、フィルムや撮像素子の形状が矩形の為、それに合わせた矩形形状の光学フィルターが配置されている。
実開昭42−5481号公報
特開平8−262564号公報
しかしながら、上記実開昭42−5481号公報においても、特開平8−262564号公報においても、光学フィルターの形状については全く述べられていない。
撮影光学系の間に光学フィルターを挿入したい場合、上記の通り、撮影レンズ側に配置される場合はレンズの形状に合わせた円形形状に構成され、カメラ側に配置される場合はフィルムや撮像素子の形に合わせた矩形形状に構成されることが多い。
カメラ側に配置される場合、フィルム、撮像素子の近くに光学フィルターを配置する場合は矩形形状で問題ないが、より撮影レンズの近くに配置したい場合、撮像素子の形状に合わせて矩形形状を取ると、撮影レンズ有効光束系を少なくとも内接する大きさの矩形形状にしなければ、撮影レンズにケラレが生じてしまい、撮影レンズの性能を最大に使用することが出来ない。その為矩形形状では光学フィルターの大きさが大きくなってしまう。
上記課題を解決する為に、本発明のレンズ交換式カメラの光学フィルターは撮影光学系中に配置される光学フィルターをカメラ側のフィルムや撮像素子から離れた撮影レンズに近い部位に配置し、その形状を円形とすることで、撮影レンズの有効光束を遮蔽することなく、矩形形状を取った際に余分なスペースを必要とせずに、撮影光路中に光学フィルターを配置することが出来る。
本発明は、この上記光学フィルターを配置し、該光学フィルターにローパスやIRカット、偏光などの光学作用を持たせることにより、撮影レンズの性能を損なうことなく、撮影者の意図、若しくはフィルムや撮像素子の特性に適した光学フィルターを撮影光路中に配置することが出来る。
以下、図面を参照して本発明によるレンズ交換式カメラの光学フィルターに最も適した実施形態について詳細に説明する。
以前よりカメラユーザーには撮影レンズに種種フィルターを取り付けることにより、様々な効果を得た撮影を行うことがあることが知られている。例えば、スカイライトフィルターの様な色温度を補正するフィルターでは、フィルムの種類を変えることなく希望の色温度の撮影を行うことが可能であるし、PLフィルターを使用することで被写体の不要な反射光を遮断する撮影を行うことが可能となる。この様に撮影フィルターに対するカメラユーザーの要望は非常に高い。
これらのフィルターは、撮影レンズの光学系光路中に差し込む形式のものもあるし、撮影レンズの最終レンズの後ろに取り付ける形式のものがあるが、多くは、撮影レンズの最前面に円形フィルターを取り付け、上記のような光学作用を得ることが多い。しかしレンズ交換式カメラにおけるレンズの種類は非常に多く、撮影レンズの最前面の大きさ(フィルター径)も多くの種類があり、複数のレンズでの流用、共用は難しい場合が多い。
そのため、同じ例えばPL効果を得る為にでも、撮影レンズの違いにより数種類のPLフィルターを使い分ける必要があり、非常に煩雑である。これは、PLフィルターに関わらず、スカイライトフィルターやUVフィルターなどでも同様な煩雑さがある。また、撮影レンズ最後部にフィルターホルダーを持つものもあるが、使い勝手が良いとは言い難いし、フィルターの共用が難しいことは変わらない。
また、カメラ特にデジタルカメラでは撮像素子の受光分光感度曲線が人の視感度曲線と大きく異なる為、この違いを補正するIRカットフィルターを撮影光路中に装着することが必須となっている。このIRカットフィルターは、赤外光を吸収する色ガラスフィルターであったり、基板ガラスの上に幾層もの層を蒸着により構成したIRカットフィルターであったりするし、色ガラスフィルターの上に多層膜蒸着を行った両者の効能を併せ持つフィルターであったり、また、デジタルカメラの撮像素子は規則的な格子状に配列されている為、フィルムカメラには発生しないモアレが発生する。このモアレを減少させるためには、撮影レンズの高周波領域の解像力を撮像素子格子ピッチに合わせて低下させるローパスフィルターを光路中に配置することが必要となっている。
また、撮影レンズの光束は、入射時点では完全な円形になっており、その後光学系の口径食の影響で円形が、略楕円形状(数学的な意味での楕円ではなく、レモン型)等になり、撮影レンズから射出されるが、その光束の大きさや口径食の量、形は撮影レンズそれぞれの固有の値であり、撮影レンズの種類毎に異なる。しかし、この形状は矩形よりも円に近い形状をしている。矩形でこの光束を遮断してしまうと、例えばピントがボケている領域のボケ形状が円形ではなく矩形や略矩形の非常に汚いボケになってしまう。
上記の様に、撮影レンズから見て、レンズ形状に合わせた円形の光学フィルターの要望は非常に高く、またカメラ側から見て、撮像素子形状に合わせた、矩形フィルターの要望が高い。しかし矩形フィルターでは、撮影レンズの近くに配置するほど、撮影レンズの性能を最大限に引き出すことは難しい上に無駄なスペースが生じてしまう。
本発明では、図3のように撮影レンズ5とフィルム面6や不図示の撮像素子の間のカメラ3側に光学フィルター2を配置し、その形状を図1に示されるように円形とすることで、撮影レンズ5の必要光束を遮断することなく、省スペースに光学フィルター2を配置することが可能となる。また、一眼レフタイプのカメラにおいては、撮影レンズ5とクイックリターンミラー7の間にこの円形の光学フィルター2を配置することが、スペース的にも、光学効果的にもさらに望ましい。また、このフィルターは完全な円形ではなく、矩形形状の四隅が略R形状に面取りをしていても、ほぼ同様の効果を得ることが出来る。
実施例1では本発明装置の光学フィルターの形状を現したものである。図3のように、撮影レンズ5を取り付けるカメラ3のフランジ面とフィルム面6や不図示の撮像素子の感光部材の間に円形の光学フィルター2を配置する。この円形の大きさはカメラに装着可能な撮影レンズの有効射出光束の径から決められている。カメラ3のカメラマウント面4から撮影レンズ5までの距離はカメラによって決まっている為、光学的に同じ厚さの光学フィルターを常に装着しておく必要がある。
実施例2では本発明装置の光学フィルターを光偏光作用を持つ偏光フィルターとすることによりPLフィルターとしての効果を持たせている。この光学フィルター2のカメラ3への保持方法を図5のaに示される0度の状態からbの状態へ90度回転することが出来る構成にすることにより、偏光作用の有無をユーザーが容易に選択することが出来る。また、図3のようにカメラ3と撮影レンズ5の間に構成されていることにより、ユーザーが容易に光学フィルター2の着脱、取替えを行うことが出来る。
実施例3では本発明の光学フィルターをデジタルカメラに装着され赤外光カットの性質を持つ円形の光学フィルターとして構成している。デジタルカメラの撮像素子(CCDやCMOS)は可視領域に感度を持っているが、人の視感度の無い赤外領域にも強い感度を持っている。その為、デジタルカメラにはこの赤外領域の光束を撮像素子に届かなくする為に赤外カットフィルターが必ず用いられる。図2のように、この光学フィルター2を取り外し交換可能な構成とすることで、被写体により、より赤外光が必要な被写体(星雲撮影など)では、赤外カット効果の弱いフィルターを選択設定することが可能となる。
実施例4では本発明の光学フィルターをカメラに色温度補正の性質を持つ円形の光学フィルターとして構成する。この光学フィルター2は例えばスカイライトフィルターと呼ばれる色温度補正フィルターであり、撮影レンズの大きさの種類に関わらず、1枚のフィルターで同じ色温度の撮影を行うことが出来る。また、図3のようにカメラ3と撮影レンズ5の間に光学フィルター2が構成されていることにより、ユーザーが容易に選択設定することが出来る。
実施例5では本発明の光学フィルターをデジタルカメラの撮影レンズとの間に円形のローパスフィルターとして構成する。このローパスフィルターはニオブ酸リチウムや水晶の複屈折をおこす材質で構成される。ローパスフィルターはモアレ発生の減少のために光学光路中に構成されるが、モアレ発生の有無は被写体によって大きく異なる。モアレが発生しない様な被写体をデジタルカメラで撮影する際は、ローパスフィルターは撮影レンズの持っている解像力を落とす効果しかなく有害である。図3のように、カメラ3と撮影レンズ5の間に円形のローパスフィルターを構成し、容易に取り外し可能な構成とすることにし、複数の複屈折力を持つフィルターを使い分けることで、ユーザーが被写体の条件によってローパスフィルターの有無、ローパス作用の強さを容易に選択設定することが出来る。
1 光学フィルターホルダー
2 光学フィルター
3 カメラ
4 カメラマウント面
5 撮影レンズ
6 フィルム面
7 クイックリターンミラー
2 光学フィルター
3 カメラ
4 カメラマウント面
5 撮影レンズ
6 フィルム面
7 クイックリターンミラー
Claims (7)
- 撮影レンズの着脱により、撮影レンズが交換可能なレンズ交換式カメラにおいて、フィルムや撮像素子などの感光部材と、前記交換可能な撮影レンズとの間に光学フィルターを配置し、該光学フィルターは円形形状をしていることを特徴とするレンズ交換式カメラの光学フィルター。
- 撮影レンズの着脱により、撮影レンズが交換可能なレンズ交換式カメラにおいて、フィルムや撮像素子などの感光部材と、前記交換可能な撮影レンズとの間に光学フィルターを配置し、該光学フィルターは略矩形形状をしており、その四隅が略角R形状に面取りをされている形状をしていることを特徴とするレンズ交換式カメラの光学フィルター。
- 上記光学フィルターはレンズ交換式の一眼レフレックスタイプのカメラに装着され、クイックリターンミラーと撮影レンズの間に配置されていることを特徴とする請求項1若しくは2に記載のレンズ交換式カメラの光学フィルター。
- 上記光学フィルターは近赤外領域の光束をカットする赤外カットの機能を持つことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ交換式カメラの光学フィルター。
- 上記光学フィルターはローパス効果を持つことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のレンズ交換式カメラの光学フィルター。
- 上記光学フィルターは取り外し交換が容易に可能にカメラに構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ交換式カメラの光学フィルター。
- 上記光学フィルターは、取り外し交換可能にカメラに構成されており、取り付けの際に一つの決まった回転角度だけでなく複数の回転角度位置に取り付けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のレンズ交換式カメラの光学フィルター。
Priority Applications (1)
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JP2005324216A JP2007133049A (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | レンズ交換式カメラの光学フィルター |
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Family
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Family Applications (1)
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-
2005
- 2005-11-09 JP JP2005324216A patent/JP2007133049A/ja active Pending
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