JP2007132262A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸入行程において、吸入リード弁の開き遅れに起因する吸入損失の増大防止を図る。
【解決手段】往復動するピストンを収納するシリンダ113と、シリンダ113の開口端に配設され吸入孔123を穿設した弁座板120と、弁座板120のシリンダ113の開口端側に吸入孔123を囲うように設けた弁座121と、開口端と弁座板120の間に備えられ弁座121を開閉する吸入リード弁122とを備え、弁座121は円形部124に異形部125を合成した形状をなしているため、吸入行程において、吸入リード弁122に作用する圧縮室114と吸入孔123の圧力差による差圧荷重が大きくなるため、吸入リード弁122の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は主に冷蔵庫等の冷凍装置に用いられる圧縮機の効率向上に関するものである。
従来、この種の圧縮機は、弁座板に設けられた吸入孔の径を漸次拡大させる拡径部を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の圧縮機を説明する。
図5は、従来の圧縮機の断面図、図6は従来の圧縮機の吸入リード弁部の断面図、図7は従来の圧縮機の弁座板平面図、図8は従来の圧縮機の吸入リード弁平面図である。
図5から図8において、密閉容器1は、固定子2と回転子3からなる電動要素4と、電動要素4によって駆動される圧縮要素5を収容する。吸入管6は、密閉容器1に固定されると共に冷凍サイクルの低圧側(図示せず)に接続され、吐出管(図示せず)は密閉容器1に固定されると共に冷凍サイクルの高圧側(図示せず)に接続されている。また、密閉容器1の底部にはオイル7が貯留されている。
次に圧縮要素5について説明する。
クランクシャフト10は、回転子3を圧入固定した主軸部11および主軸部11に対して偏心して形成された偏心部12を有する。
シリンダ13は、略円筒形の圧縮室14を形成すると共に主軸部11を軸支する軸受部15を備えている。
ピストン16は、圧縮室14に往復摺動自在に挿入され、偏心部12との間をコンロッド17によって連結されている。
圧縮室14の開口端面を封止する弁座板20は、弁座21が設けられ、弁座21と吸入リード弁22の開閉により圧縮室14と連通する吸入孔23を備えている。
高圧室を形成するシリンダヘッド24は、弁座板20を介して圧縮室14の反対側に固定されている。
合成樹脂で形成されて膨張空間25を有する吸入マフラー26は、弁座板20とシリンダヘッド24の間に吸入孔23と連通して挟持固定されている。
吸入マフラー26の吸入口26aは、密閉容器1の空間1a内に開口している。
また、図7に示す二点鎖線は、ボア内径の仮想線30及び吸入リード弁の仮想線31である。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素4に通電がなされると、回転子3と回転子3に固着されたクランクシャフト10が回転し、偏芯部12の回転運動でコンロッド17を介してピストン16が圧縮室14で往復運動を行う。
吸入行程において、ピストン16が下死点方向へ移動し、圧縮室14内の圧力が弁座板20の吸入孔23内の圧力より低下すると、吸入リード弁22が開き始めて冷媒ガスの吸入が開始される。そして圧縮行程において冷媒ガスは、圧縮室14内で圧縮された後に圧縮室14から吐出される。
このように、ピストン16の往復運動により吸入・圧縮・吐出の行程を繰り返すことで圧縮作用をなしており、冷媒ガスは、冷凍サイクルの低圧側(図示せず)から、吸入管6、密閉容器1内の空間1aを経て吸入マフラー26の吸入口26aから膨張空間25を通り弁座板20の吸入孔23から吸入され、圧縮室14内で圧縮された後、吐出管(図示せず)を通って密閉容器1に接続された冷凍サイクルの高圧側(図示せず)へと吐出される。
また、密閉容器1の底部に貯留されたオイル7は、給油機構(図示せず)により圧縮要素5の摺動部を潤滑すると共に、圧縮室14内のピストン16のシール部や、吸入リード弁22と弁座21のシール部をシールしている。
特開平11−241683号公報
しかしながら上記従来の構成では、吸入行程において圧縮室14の圧力低下に伴って吸入リード弁22が開き始める時、吸入リード弁22と弁座21をシールしているオイル7の粘性の密着力により吸入リード弁22の開き開始が遅れるため、吸入効率が吸入リード弁22の開き遅れの分だけ低下しており、オイル7の粘度が高い条件や、弁座21のシール部へのオイル7の供給が過度に多い条件の場合に、吸入リード弁22と弁座21の密着力増大により開き遅れが増大し、吸入効率が低下するという課題を有していた。
また、より吸入リード弁22の開き開始を早期化するために弁座21の径を大きくすると、吐出行程時において、吸入リード弁22は、吐出圧力により作用する円周応力が増大するため、吸入リード弁22や弁座21の信頼性が低下するという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、吸入リード弁22の開き遅れに起因する吸入損失を低減した効率の高い圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機は、弁座板に穿設された吸入孔を囲うように設けられた弁座が、円形部に異形部を合成した形状をなすものであり、吸入行程において圧縮室の圧力低下に伴って吸入リード弁は、圧縮室と吸入孔の圧力差と弁座の内周部面積の積で求まる差圧荷重を受け、この差圧荷重が吸入リード弁と弁座の密着力より大きくなると吸入リード弁が開き始めるが、弁座は円形部に異形部を合成した形状をなしており、弁座の内周部面積が拡大するため、吸入リード弁に作用する差圧荷重が増大し、吸入リード弁の開き始めを早期化して吸入効率を高めるという作用を有する。
また、吐出行程時において吸入リード弁に作用する円周応力は、弁座の内径の2乗に比例するが、弁座の異形部の大きさと形状が、円形部の内径より小さく且つ滑らかな曲線で形成されるため、吸入リード弁の開き始めを早期化して吸入効率を高めた場合においても吸入リード弁に作用する円周応力はほとんど増大しないという作用を有する。
本発明の圧縮機は、吸入行程時における吸入リード弁の開き遅れに起因する吸入損失を低減すると共に、圧縮行程時における吸入リード弁の円周応力の増大を防止することにより、効率及び信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、往復動するピストンを収納するシリンダと、前記シリンダの開口端に配設され吸入孔を穿設した弁座板と、前記弁座板の前記シリンダの開口端側に前記吸入孔を囲うように設けた弁座と、前記開口端と前記弁座板の間に備えられ前記弁座を開閉する吸入リード弁とを備え、前記弁座は円形部に異形部を合成した形状をなしたものであり、吸入行程時の圧縮室の圧力低下に伴って吸入リード弁は、圧縮室と吸入孔の圧力差による差圧荷重を受け、この差圧荷重が吸入リード弁と弁座の密着力より大きくなると吸入リード弁が開き始めるが、弁座は円形部に異形部を合成した形状をなしており、弁座の内周部面積が拡大するため、吸入リード弁に作用する差圧荷重が増大し、吸入リード弁の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができるため、吸入行程時における吸入リード弁の開き遅れに起因する吸入損失を低減でき、効率の高い圧縮機を提供することができる。
また、吐出行程時において吸入リード弁に作用する円周応力は、弁座の異形部の大きさと形状が、円形部の内径より小さく且つ滑らかな曲線で形成されるため、異形部のない円形の弁座と比較して円周応力がほとんど増大せず、吸入リード弁の開き始めを早期化して吸入効率を高めた場合においても吸入リード弁の円周応力の増大を防止でき、信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、弁座の異形部は吸入リード弁の変形部側に設けられたものであり、吸入リード弁の形状を変更することなく弁座の内周部面積を拡大できるので吸入リード弁の可動部質量が増加せず、固有値の低下も生じないため、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、吸入リード弁の閉じ遅れに起因する吸入効率の低下を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、弁座板は焼結材料で成型されたものであり、弁座板に設けられた弁座の形状が単純な円形でなく、円形部に異形部を合成した複雑な形状をなしたものであっても、金属粉末を型に封入後、加圧、加熱して成型するという焼結材料で成型される弁座板の加工工数は変わらないため、コストが増大することもないため、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、弁座板の加工コストの増大を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、吸入リード弁の中心線と弁座の円形部の中心位置とを一致しないようにずらせたため、吸入行程時の圧縮室の圧力低下に伴って吸入リード弁は、圧縮室と吸入孔の圧力差による差圧荷重を受け、差圧荷重の作用点が吸入リード弁の中心線と一致しないため、吸入リード弁が、吸入リード弁の中心線を軸に捩りのモーメント力を受け、捩り変形を生じて開き始めるため、吸入リード弁と弁座のシール部が引き剥がされ易くなり、吸入リード弁の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができるため、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、吸入行程時における吸入リード弁の開き遅れに起因する吸入損失を低減することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、電動要素は複数の運転周波数でインバータ駆動されるものであり、特に冷媒循環量の小さい低速運転時において、吸入行程時の圧縮室の圧力低下速度も遅いため吸入リード弁の開き遅れが生じ易いが、低速運転時であっても吸入リード弁の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができるため、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、インバータ駆動による低速運転時においても吸入行程時における吸入リード弁の開き遅れに起因する吸入損失を低減することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、圧縮媒体はハイドロカーボン冷媒であり、ハイドロカーボン冷媒は圧力が低いため、吸入行程時の圧縮室の圧力低下に伴って吸入リード弁に作用する圧縮室と吸入孔の圧力差による差圧荷重が小さいが、弁座の内周部面積が拡大するため、吸入リード弁に作用する差圧荷重が増大し吸入リード弁の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができるため、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、圧縮媒体が圧力の低いハイドロカーボン冷媒である場合においても吸入行程時における吸入リード弁の開き遅れに起因する吸入損失を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における圧縮機の断面図、図2は、同実施の形態における圧縮機の要部断面図、図3は、同実施の形態における圧縮機の弁座板平面図、図4は、同実施の形態における圧縮機の吸入リード弁平面図である。
図1から図4において、密閉容器101は、固定子102と回転子103からなり複数の運転周波数でインバータ駆動される電動要素104と、電動要素104によって駆動される圧縮要素105を収容する。吸入管106は、密閉容器101に固定されると共に冷凍サイクルの低圧側(図示せず)に接続され、吐出管(図示せず)は密閉容器101に固定されると共に冷凍サイクルの高圧側(図示せず)に接続されている。また、密閉容器101の底部にはオイル107が貯留されている。
封入される冷媒は、炭化水素系のR600aやR290で、オイル107は鉱油あるいはアルキルベンゼンである。
次に圧縮要素105について説明する。
クランクシャフト110は、回転子103を圧入固定した主軸部111および主軸部111に対して偏心して形成された偏心部112を有する。
シリンダ113は、略円筒形の圧縮室114を形成すると共に主軸部111を軸支する軸受部115を備えている。
ピストン116は、圧縮室114に往復摺動自在に挿入され、偏心部112との間をコンロッド117によって連結されている。
圧縮室114の開口端面を封止する弁座板120は、弁座121が設けられ、弁座121と吸入リード弁122の開閉により圧縮室114と連通する吸入孔123を備えており、鉄系焼結材で成型されている。
弁座121は、吸入孔123の周囲に円形に設けられた円形部124と、円形部124より小径の円弧形状をした異形部125とを合成した形状をなしており、異形部125は吸入リード弁122の変形部122a側に設けられている。また、円形部124の中心位置124aは吸入リード弁122の中心線122b位置と一致しないようにずらせてある。また、円形部124の内径は、吸入リード弁122の許容円周応力により定まる許容最大径に近い値である。
高圧室を形成するシリンダヘッド130は、弁座板120を介して圧縮室114の反対側に固定されている。
合成樹脂で形成されて膨張空間131を有する吸入マフラー132は、弁座板120とシリンダヘッド130の間に吸入孔123と連通して挟持固定されている。
吸入マフラー132の吸入口132aは、密閉容器101の空間101a内に開口している。
また、図3に示す二点鎖線は、ボア内径の仮想線140及び吸入リード弁の仮想線141である。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素104に通電がなされると、回転子103と回転子103に固着されたクランクシャフト110が回転し、偏芯部112の回転運動でコンロッド117を介してピストン116が圧縮室114で往復運動を行う。
ピストン116の往復運動により圧縮室114にて吸入・圧縮・吐出の行程を繰り返すことで圧縮作用をなしており、冷媒ガスは、冷凍サイクルの低圧側(図示せず)から、吸入管106、密閉容器101内の空間101aを経て吸入マフラー132の吸入口132aから膨張空間131を通り弁座板120の吸入孔123から吸入され、圧縮室114内で圧縮された後、吐出管(図示せず)を通って密閉容器1に接続された冷凍サイクルの高圧側(図示せず)へと吐出される。
このとき、吸入行程において吸入リード弁122は、圧縮室114の圧力低下に伴って圧縮室114と吸入孔123の圧力差と弁座121の内周部面積の積で求まる差圧荷重を受け、この差圧荷重が吸入リード弁122と弁座121の密着力より大きくなると吸入リード弁122が開き始めるが、弁座121は円形部124に異形部125を合成した形状をなしており、弁座121の内周部面積が拡大するため、吸入リード弁122に作用する差圧荷重が増大し、吸入リード弁122の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができる。
また、吐出行程時において吸入リード弁122に作用する円周応力は、弁座121の内径の2乗に比例するが、弁座121の異形部125の大きさと形状が、円形部124の内径より小さく且つ滑らかな曲線で形成されているため、吸入リード弁122の開き始めを早期化して吸入効率を高めた場合においても吸入リード弁122に作用する差圧荷重の円周応力はほとんど増大しない。
従って、吸入行程時における吸入リード弁122の開き遅れに起因する吸入損失の低減により高効率化を図ると共に、吸入リード弁122に作用する円周応力の増大を防止し、信頼性の高い圧縮機を提供できるとの効果を得られる。
また、弁座121の異形部125は吸入リード弁122の変形部122a側に設けられたものであり、吸入リード弁122の形状を変更することなく弁座121の内周部面積を拡大できるので吸入リード弁122の可動部質量が増加せず、固有値の低下も生じないため、吸入リード弁122の変位速度の低下や閉じ始めるタイミングのズレも生じない。よって、吸入行程における吸入リード弁122の閉じ遅れを防止することができる。
従って、吸入効率の低下を防止することができ、高効率の圧縮機を提供できるとの効果を得られる。
また、弁座板120は焼結材料で成型されたものであり、弁座板120に設けられた弁座121の形状が単純な円形でなく、円形部124に異形部125を合成した複雑な形状をなしたものであっても、金属粉末を型に封入後、加圧、加熱して成型するという焼結材料で成型される弁座板120の加工工数はほとんど変わらないため、生産性がほとんど低下しない。
従って、弁座板120の生産性の低下を抑制することができるとの効果を得られる。
また、密閉容器101の底部に貯留されたオイル107は、給油機構(図示せず)により圧縮要素105の摺動部を潤滑すると共に、圧縮室114内のピストン116のシール部や、吸入リード弁122と弁座121のシール部をシールしている。一方で、オイル107が粘性を有することで吸入リード弁122と弁座121との間に粘着力が働き、吸入リード弁122が弁座121からはがれ難くなる。
しかしながら本実施の形態においては、吸入リード弁122の中心線122bと弁座121の円形部124の中心位置124aが一致しないため、吸入行程時の圧縮室114の圧力低下に伴って吸入リード弁122は、圧縮室114と吸入孔123の圧力差による差圧荷重を受け、差圧荷重の作用点が吸入リード弁122の中心線122bと一致せずにずれているため、吸入リード弁122が、吸入リード弁122の中心線122bを軸に捩りのモーメント力を受け、捩り変形を生じて開き始めるため、吸入リード弁122と弁座121のシール部が引き剥がされ易くなり、吸入リード弁122の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができる。
従って、吸入行程時における吸入リード弁122の開き遅れに起因する吸入損失を低減することができ、高効率の圧縮機を提供できるとの効果を得られる。
また、電動要素104は複数の運転周波数でインバータ駆動されるものであり、特に冷媒循環量の小さい低速運転時において、吸入行程時の圧縮室114の圧力低下速度も遅いため吸入リード弁122の開き遅れが生じ易いが、低速運転時であっても弁座121の内周部面積が拡大しているため吸入リード弁122に作用する差圧荷重が増大し、吸入リード弁122の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができる。
従って、インバータ駆動による低速運転時においても吸入行程時における吸入リード弁122の開き遅れに起因する吸入損失を低減することができ、高効率の圧縮機を提供できるとの効果を得られる。
また、圧縮媒体はハイドロカーボン冷媒であり、ハイドロカーボン冷媒は圧力が低いため、吸入行程時の圧縮室114の圧力低下に伴って吸入リード弁122に作用する圧縮室114と吸入孔123の圧力差による差圧荷重が小さいが、弁座121の内周部面積が拡大するため、吸入リード弁122に作用する差圧荷重が増大し吸入リード弁122の開き始めを早期化して吸入効率を高めることができる。
これより、本実施の形態における効率(COP)向上効果は、R600a冷媒を使用した冷蔵庫用圧縮機の標準運転条件において、吸入損失低減により入力が1%低減して冷凍性能が1%増大することで、COPは2%向上するとの効果を確認した。
従って、圧縮媒体が圧力の低いハイドロカーボン冷媒である場合においても吸入行程時における吸入リード弁122の開き遅れに起因する吸入損失を低減することができ、高効率の圧縮機を提供できるとの効果を得られる。
なお、本実施の形態において、弁座121は、異形部125が1箇所設けられた形状をなしているが、吸入リード弁に作用する円周応力の増大が僅かであれば、複数の異形部を有する形状でもよい。
また、弁座121の円形部124は完全な真円でなくても良い。
以上のように、本発明にかかる圧縮機は、吸入行程時における吸入リード弁の開き遅れに起因する吸入損失の低減により高効率化を図ると共に、吸入リード弁に作用する円周応力の増大を防止し、信頼性の高い圧縮機を提供できるので自販機、冷凍ショーケース、除湿機などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における圧縮機の断面図 同実施の形態における圧縮機の要部断面図 同実施の形態における圧縮機の弁座板平面図 同実施の形態における圧縮機の吸入リード弁平面図 従来の圧縮機の断面図 従来の圧縮機の吸入リード弁部の断面図 従来の圧縮機の弁座板平面図 従来の圧縮機の吸入リード弁平面図
符号の説明
104 電動要素
113 シリンダ
116 ピストン
120 弁座板
121 弁座
122 吸入リード弁
122a 変形部
122b 中心線
123 吸入孔
124 円形部
124a 中心位置
125 異形部

Claims (6)

  1. 往復動するピストンを収納するシリンダと、前記シリンダの開口端に配設され吸入孔を穿設した弁座板と、前記弁座板の前記シリンダの開口端側に前記吸入孔を囲うように設けた弁座と、前記開口端と前記弁座板の間に備えられ前記弁座を開閉する吸入リード弁とを備え、前記弁座は円形部に異形部を合成した形状をなす圧縮機。
  2. 弁座の異形部は吸入リード弁の変形部側に設けられた請求項1に記載の圧縮機。
  3. 弁座板は焼結材料で成型された請求項1に記載の圧縮機。
  4. 吸入リード弁の中心線と弁座の円形部の中心位置とを一致しないようにずらせた請求項1に記載の圧縮機。
  5. 電動要素は複数の運転周波数でインバータ駆動される請求項1から4のいずれか一項に記載の圧縮機。
  6. 圧縮媒体はハイドロカーボン冷媒である請求項1から5のいずれか一項に記載の圧縮機。
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