JP5045405B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、主に冷凍冷蔵装置等に用いられる密閉型圧縮機の吐出弁装置の改良に関するものである。
従来の密閉型圧縮機としては、運転時の低騒音化を図るとともに、吐出リードの開閉時における損失を低減させることでエネルギー効率を向上させる吐出弁装置を備えたもの(例えば、特許文献1参照)がある。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図11は従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図12は従来の密閉型圧縮機の平面断面図、図13は従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図、図14は従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図、図15は図14のA−A線における要部断面図である。
図11から図15において、密閉容器1は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管2と吸入管3を備えており、底部にオイル4を貯溜すると共に、固定子5と回転子6とからなる電動要素7およびこれによって駆動される圧縮機構8を収容し、内部は冷媒9で満たされている。
次に、圧縮機構8の主な構成について説明する。
シリンダ10は略円筒形の圧縮室11と、軸受け部12を備えている。バルブプレート13はシリンダ10の反対側に吐出弁装置14を備え、圧縮室11を塞いでいる。ヘッド15はバルブプレート13を覆ってシリンダ10に固定されている。
吸入マフラ16は、密閉容器1内に開口された冷媒9の吸入通路である尾管17と、消音空間(図示せず)とから構成され、消音空間は圧縮室11内に連通している。
クランクシャフト18は主軸部19と偏心部20を有し、主軸部19はシリンダ10の軸受け部12に軸支されるとともに回転子6が固定されている。
ピストン21は、シリンダ10に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部20との間をコネクティングロッド22によって連結されている。
次に、吐出弁装置14について説明する。
バルブプレート13は、シリンダ10と連通する吐出孔23を備えるとともに、シリンダ10の反対側に、吐出孔23を囲うように形成した弁座部24と、弁座部24と略同一平面上に形成される台座部25とを設けている。
吐出リード28は舌状の板ばね材からなり、台座部25に固定される吐出リード保持部29と、弁座部24を開閉する開閉部30と、吐出リード保持部29近傍にリード折曲部31とを備えている。
スペーサ32はリング状の板材からなり、吐出リード28のリード折曲部31に対応する位置に縁部33を備えている。
スプリングリード34は舌状の板ばね材からなり、台座部25に固定されるスプリングリード保持部35と可動部36とを備えている。
ストッパ37は、台座部25に固定されるストッパ保持部38と、吐出リード28の動きを規制する規制部39とを備えている。
そして、台座部25に吐出リード28、スペーサ32、スプリングリード34を順に配置し、ストッパ37で挟持した状態で固定ピン40によりバルブプレート13に固着している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素7に電気が供給されると回転子6が回転し、クランクシャフト18は回転駆動される。このとき、偏心部20の偏心回転運動がコネクティングロッド22を介してピストン21に伝わることで、ピストン21は圧縮室11内を往復運動する。
ピストン21の往復運動に伴って密閉容器1内の冷媒9は吸入マフラ16から圧縮室11内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒9が冷却システム(図示しない)から吸入管3を通って密閉容器1内に流入する。
圧縮室11内へ吸入された冷媒9はピストン21の動きにより圧縮され、バルブプレート13の吐出弁装置14を経てヘッド15内に吐出される。さらに、ヘッド15内に吐出された高圧の冷媒9は、吐出管2から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
圧縮室11で圧縮された冷媒9がヘッド15内に吐出される際、吐出弁装置14はスペーサ32の縁部33を起点に吐出リード28が開くことによって圧縮室11内とヘッド15内が吐出孔23を介して連通する。
そして、吸入行程に進んだ際に、吐出リード28が弁座部24に当接して閉じることにより、圧縮室11内とヘッド15内を遮断しシールするといった所定の開閉動作を行っている。
また、吐出リード28とスプリングリード34との間にスペーサ32を狭持させてあるため、吐出リード28とスプリングリード34の空間高さ寸法のバラツキを低減する事ができ、所定の空間高さ寸法を精度よく得ることが出来るので、効率を向上させることができる。
特開2006−46171号公報
しかしながら、上記従来の構成では、吸入圧力が高く冷媒循環量が多い運転では、比較的密度の高い冷媒9を吸入、圧縮、吐出するために、吐出リード28が開く際、吐出リード28には大きな荷重が作用する。
吐出リード28は、リング形状のスペーサ32の縁部33を起点に開閉動作を行なうため、当接点は点接触となり、そのため、繰り返し開閉動作を行なうと、吐出リード28に作用する曲げ応力の応力集中により、吐出リード28が折損を起こし圧縮不良にいたる可能性があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、吐出リードがスペーサを起点に開閉動作を行なう際に作用する曲げ応力の応力集中を抑制し、信頼性の高い密閉型圧縮機を提供する事を目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、スペーサの吐出リード側の縁部は吐出リードのリード折曲部よりも幅が広い形状としたもので、吐出リードが開閉動作を行なう際、スペーサの縁部と吐出リードのリード折曲部とが常に線接触状態となるため、吐出リードのリード折曲部に作用する曲げ応力の応力集中を抑制するという作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、スペーサの吐出リード側の縁部は吐出リードのリード折曲部よりも幅が広い形状としたものであり、吐出リードのリード折曲部に作用する曲げ応力の応力集中を抑制することができるので、折損しにくい信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内にピストンが往復動するシリンダと、前記シリンダの端部を封止するバルブプレートと、前記バルブプレートの反シリンダ側に形成した吐出弁装置とを備え、前記吐出弁装置は、前記シリンダ内に連通する吐出孔と、前記吐出孔の外側に設けられた弁座部と、前記弁座部と略同一平面上に形成した台座部とを前記バルブプレートに形成し、板ばね材から形成され前記吐出孔を開閉する吐出リードと、前記吐出リードの動きを規制するストッパと、板ばね材から形成され前記吐出リードと前記ストッパとの間に挟持されるスプリングリードとを前記台座部に固定するとともに、前記吐出リードと前記スプリングリードとの間に挟持されるスペーサを備え、前記スペーサの前記弁座部側の縁部は、当接する前記吐出リードのリード折曲部よりも幅が広い形状としたもので、吐出リードが開閉動作を行なう際、スペーサの縁部との当接面が線接触になり、リード折曲部の曲げ応力の応力集中を抑制できるため、折損しにくい信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、スペーサの弁座部側の縁部は、前記弁座部と台座部とを結ぶ吐出リードの中心軸に対して略垂直となる直線形状としたもので、吐出リードが開閉動作を行なう際、吐出リードは吐出リードの中心軸に対して傾斜せず開閉動作を行なうことができるので、リード折曲部に生じる曲げ応力を抑制することができるため、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、スペーサの弁座部側の縁部は、当接する吐出リードのリード折曲部における等応力線と略一致する形状としたもので、吐出リードが開閉動作を行なう際、リード折曲部に生じる曲げ応力がほぼ均一で集中のない応力分布となり、吐出リードのリード折曲部に生じる曲げ応力の応力集中をさらに抑制することができるため、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、吐出弁装置はバルブプレートの反シリンダ側に設けた凹部に形成したもので、吐出孔を形成する空間容積を小さくでき、吐出リードから吐出されずに吐出孔内に残った圧縮された冷媒が、吸入行程時に再膨張することで生じる体積効率の低下を低減することができるので、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに効率の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、弁座部と台座部とを結ぶ中心軸に対する略垂直方向において、スペーサは凹部に対して僅かな隙間を有したもので、吐出弁装置の組み立て作業において特別な組み立てを必要とすることなく、スペーサを凹部内の所定位置に配置することができ、スペーサの縁部が吐出リードのリード折曲部の全域に当接する状態を維持できるので、請求項4に記載の発明の効果に加えて、さらに生産性が高く、信頼性を向上させた密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、ピストンで圧縮される冷媒がR404Aであるもので、吸入圧力が高く、冷媒循環量が多い場合でも、吐出リードのリード折曲部に作用する曲げ応力の応力集中を抑制することができるため、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに吐出リードが折損しにくく、高い信頼性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は同実施の形態における密閉型圧縮機の平面断面図、図3は同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の分解図、図4は同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の側面断面図、図5は図4のB−B線における要部断面図である。
図1から図5において、密閉容器101は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管102と吸入管103を備えており、底部にオイル104を貯溜すると共に、固定子105と回転子106とからなる電動要素107およびこれによって駆動される圧縮機構108を収容し、内部は冷媒109で満たされている。
次に、圧縮機構108の主な構成について説明する。
シリンダ110は略円筒形の圧縮室111と、軸受け部112を備えている。バルブプレート113はシリンダ110の反対側に吐出弁装置114を備え、圧縮室111を塞いでいる。ヘッド115はバルブプレート113を覆ってシリンダ110に固定されている。
吸入マフラ116は、密閉容器101内に開口された冷媒109の吸入通路である尾管117と、消音空間(図示せず)とから構成され、消音空間は圧縮室111内に連通している。
クランクシャフト118は主軸部119と偏心部120を有し、主軸部119はシリンダ110の軸受け部112に軸支されるとともに回転子106が固定されている。
ピストン121は、シリンダ110に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部120との間をコネクティングロッド122によって連結されている。
次に、吐出弁装置114について説明する。
バルブプレート113は、横長の凹部123を設け、凹部123の底にはシリンダ110と連通する吐出孔124を備えるとともに、シリンダ110の反対側に、吐出孔124を囲うように形成した弁座部125と、弁座部125と略同一平面上に形成される台座部126とを設けている。
吐出リード128は舌状の板ばね材からなり、台座部126に固定される吐出リード保持部129と、弁座部125を開閉する開閉部130と、吐出リード保持部129近傍にリード折曲部131とを備えている。
スペーサ132は板材からなり、吐出リード128のリード折曲部131に対応する位置に縁部133を備え、縁部133は、当接する吐出リード128のリード折曲部131よりも幅が広い形状である。
また、スペーサ132の弁座部125側の縁部133は、弁座部125と台座部126とを結ぶ吐出リード128の中心軸に対して略垂直となる直線形状である。
そのため、スペーサ132の直線形状をなす縁部133で、当接する吐出リード128のリード折曲部131全域が押さえられている。
また、弁座部125と台座部126とを結ぶ中心軸に対する略垂直方向において、スペーサ132は凹部123に対して僅かな隙間を有している。
スプリングリード134は舌状の板ばね材からなり、台座部126に固定されるスプリングリード保持部135と可動部136とを備えている。
ストッパ137は、台座部126に固定されるストッパ保持部138と吐出リード128の動きを規制する規制部139とを備えている。
そして、台座部126に吐出リード128、スペーサ132、スプリングリード134を順に配置し、ストッパ137で狭持した状態で固定ピン140によりバルブプレート113に固着している。
また、冷媒109はR404Aを用いている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素107に電気が供給されると回転子106が回転し、クランクシャフト118は回転駆動される。このとき、偏心部120の偏心回転運動がコネクティングロッド122を介してピストン121に伝わることで、ピストン121は圧縮室111内を往復運動する。
ピストン121の往復運動に伴って密閉容器101内の冷媒109は吸入マフラ116から圧縮室111内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒109が冷却システム(図示しない)から吸入管103を通って密閉容器101内に流入する。
圧縮室111内へ吸入された冷媒109は圧縮され、バルブプレート113の吐出弁装置114を経てヘッド115内に吐出される。さらに、ヘッド115内に吐出された高圧の冷媒109は、吐出管102から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
圧縮室111で圧縮された冷媒109がヘッド115内に吐出される際、吐出弁装置114はスペーサ132の縁部133を起点に吐出リード128が開くことによって圧縮室111内とヘッド115内が吐出孔124を介して連通する。
そして、吸入工程に進んだ際に、吐出リード128が弁座部125に当接して閉じることにより、圧縮室111内とヘッド115内を遮断しシールするといった所定の開閉動作を行っている。
ここで、吸入圧力が高く、冷媒循環量が多い場合では、比較的密度の高い冷媒109を圧縮、吐出する事により、吐出リード128が開く際、吐出リード128には大きな荷重が作用する。
この時、吐出リード128のリード折曲部131はスペーサ132の緑部133を起点に開閉動作を行なうが、スペーサ132の弁座部125側の縁部133は、当接する吐出リード128のリード折曲部131よりも幅が広い形状としたもので、吐出リード128が開閉動作を行なう際、スペーサ132の縁部133との当接面が線接触になり、リード折曲部131の曲げ応力の応力集中を抑制できるため、折損しにくい信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
また、スペーサ132の弁座部125側の縁部133は、弁座部125と台座部126とを結ぶ吐出リード128の中心軸に対して略垂直となる直線形状としたもので、吐出リード128が開閉動作を行なう際、吐出リード128は吐出リード128の中心軸に対して傾斜せず開閉動作を行なうことができるので、リード折曲部131に生じる曲げ応力を抑制することができるため、さらに信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
また、吐出弁装置114はバルブプレート113の反シリンダ110側に設けた凹部123に形成しているので、吐出孔124を形成する空間容積を小さくでき、吐出リード128から吐出されずに吐出孔124内に残った圧縮された冷媒109が、吸入行程時に再膨張することで生じる体積効率の低下を低減することができるので、さらに効率の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
また、弁座部125と台座部126とを結ぶ中心軸に対する略垂直方向において、スペーサ132は凹部123に対して僅かな隙間を有したもので、吐出弁装置114の組み立て作業において特別な組み立てを必要とすることなく、スペーサ132の縁部133が吐出リード128のリード折曲部131の全域に当接する状態を維持できるので、さらに生産性が高く、信頼性を向上させた密閉型圧縮機を提供することができる。
また、R404Aのような吸入圧力が高く、冷媒循環量の多い場合でも、開閉動作の際に生じる吐出リード128のリード折曲部131に作用する曲げ応力の応力集中を抑制することができるため、前記同様の作用、効果により、さらに吐出リード128が折損しにくく、高い信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
なお、本実施の形態では、R404Aを用いたが、同様の性質を備えた冷媒としてR410A、R407C、R290、CO等の高圧冷媒を用いても同様の作用、効果が得られる。
なお、吐出リード128がスペーサ132の縁部133に当接する際、吐出リード128は縁部133を起点に開閉するが、本実施の形態においては、スペーサ132の縁部133の当接面はアール加工されており、吐出リード128にかかる衝撃のストレスが吐出弁装置114の特性及び、信頼性にほとんど影響しないように設計している。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図、図7は同実施の形態における密閉型圧縮機の平面断面図、図8は同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の分解図、図9は同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の側面断面図、図10は図9のC−C線における要部断面図である。
図6から図10において、密閉容器201は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管202と吸入管203を備えており、底部にオイル204を貯溜すると共に、固定子205と回転子206とからなる電動要素207およびこれによって駆動される圧縮機構208を収容し、内部は冷媒209で満たされている。
次に、圧縮機構208の主な構成について説明する。
シリンダ210は略円筒形の圧縮室211と、軸受け部212を備えている。バルブプレート213はシリンダ210の反対側に吐出弁装置214を備え、圧縮室211を塞いでいる。ヘッド215はバルブプレート213を覆ってシリンダ210に固定されている。
吸入マフラ216は、密閉容器201内に開口された冷媒209の吸入通路である尾管217と、消音空間(図示せず)とから構成され、消音空間は圧縮室211内に連通している。
クランクシャフト218は主軸部219と偏心部220を有し、主軸部219はシリンダ210の軸受け部212に軸支されるとともに回転子206が固定されている。
ピストン221は、シリンダ210に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部220との間をコネクティングロッド222によって連結されている。
次に、吐出弁装置214について説明する。
バルブプレート213は、横長の凹部223を設け、凹部223の底にはシリンダ210と連通する吐出孔224を備えるとともに、シリンダ210の反対側に、吐出孔224を囲うように形成した弁座部225と、弁座部225と略同一平面上に形成される台座部226とを設けている。
吐出リード228は舌状の板ばね材からなり、台座部226に固定される吐出リード保持部229と、弁座部225を開閉する開閉部230と、吐出リード保持部229近傍にリード折曲部231とを備えている。
スペーサ232は板材からなり、吐出リード228のリード折曲部231に対応する位置に縁部233を備え、縁部233は、当接する吐出リード228のリード折曲部231よりも幅が広い形状である。
また、スペーサ232の弁座部225側の縁部233は、当接する吐出リード228のリード折曲部231における等応力線と略一致する形状である。
そのため、スペーサ232の縁部233で、当接する吐出リード228のリード折曲部231全域が等応力線と略一致して押さえられている。
また、弁座部225と台座部226とを結ぶ中心軸に対する略垂直方向において、スペーサ232は凹部223に対して僅かな隙間を有している。
スプリングリード234は舌状の板ばね材からなり、台座部226に固定されるスプリングリード保持部235と可動部236とを備えている。
ストッパ237は、台座部226に固定されるストッパ保持部238と吐出リード228の動きを規制する規制部239とを備えている。
そして、台座部226に吐出リード228、スペーサ232、スプリングリード234を順に配置し、ストッパ237で狭持した状態で固定ピン240によりバルブプレート213に固着している。
また、冷媒209はR404Aを用いている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素207に電気が供給されると回転子206が回転し、クランクシャフト218回転駆動される。このとき、偏心部220の偏心回転運動がコネクティングロッド222を介してピストン221に伝わることで、ピストン221は圧縮室211内を往復運動する。
ピストン221の往復運動に伴って密閉容器201内の冷媒209は吸入マフラ216から圧縮室211内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒209が冷却システム(図示しない)から吸入管203を通って密閉容器201内に流入する。
圧縮室211内へ吸入された冷媒209は圧縮され、バルブプレート213の吐出弁装置214を経てヘッド215内に吐出される。さらに、ヘッド215内に吐出された高圧の冷媒209は、吐出管202から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
圧縮室211で圧縮された冷媒209がヘッド215内に吐出される際、吐出弁装置214はスペーサ232の縁部233を起点に吐出リード228が開くことによって圧縮室211内とヘッド215内が吐出孔224を介して連通する。
そして、吸入工程に進んだ際に、吐出リード228が弁座部225に当接して閉じることにより圧縮室211内とヘッド215内を遮断しシールするといった所定の開閉動作を行っている。
ここで、吸入圧力が高く、冷媒循環量が多い場合では、比較的密度の高い冷媒209を圧縮、吐出する事により、吐出リード228が開く際、吐出リード228には大きな押し付け荷重がかかる。
この時、吐出リード228のリード折曲部231はスペーサ232の緑部233を起点に開閉動作を行なうが、スペーサ232の弁座部225側の縁部233は、当接する吐出リード228のリード折曲部231よりも幅が広い形状としたもので、吐出リード228が開閉動作を行なう際、スペーサ232の縁部233との当接面が線接触になり、リード折曲部231の曲げ応力の応力集中を抑制できるため、折損しにくい信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
また、スペーサ232の弁座部225側の縁部233は、当接する吐出リード228のリード折曲部231における等応力線と略一致する形状としたもので、吐出リード228が開閉動作を行なう際、リード折曲部231に生じる曲げ応力がほぼ均一で集中のない応力分布となり吐出リード228のリード折曲部231に生じる曲げ応力の応力集中をさらに抑制することができるため、さらに信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
また、吐出弁装置214はバルブプレート213の反シリンダ210側に設けた凹部223に形成しているので、吐出孔224を形成する空間容積を小さくでき、吐出リード228から吐出されずに吐出孔224内に残った圧縮された冷媒209が、吸入行程時に再膨張することで生じる体積効率の低下を低減することができるので、さらに効率の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
また、弁座部225と台座部226とを結ぶ中心軸に対する略垂直方向において、スペーサ232は凹部223に対して僅かな隙間を有したもので、吐出弁装置214の組み立て作業において特別な組み立てを必要とすることなく、スペーサ232の縁部233が吐出リード228のリード折曲部231の全域に当接する状態を維持できるので、さらに生産性が高く、信頼性を向上させた密閉型圧縮機を提供することができる。
また、R404Aのような吸入圧力が高く、冷媒循環量の多い場合でも、開閉動作の際に生じる吐出リード228のリード折曲部231に作用する曲げ応力の応力集中を抑制することができるため、前記同様の作用、効果により、さらに吐出リード228が折損しにくく、高い信頼性の密閉型圧縮機を提供することができる。
なお、本実施の形態では、R404Aを用いたが、同様の性質を備えた冷媒としてR410A、R407C、R290、CO等の高圧冷媒を用いても同様の作用、効果が得られる。
なお、吐出リード228がスペーサ232の縁部233に当接する際、吐出リード228は縁部233を起点に開閉するが、本実施の形態においては、スペーサ232の縁部233の当接面はアール加工されており、吐出リード228にかかる衝撃のストレスが吐出弁装置214の特性及び、信頼性にほとんど影響しないように設計している。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、吸入圧力が高い場合や、冷媒循環量が多い場合でも、信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができるので、エアーコンディショナー、冷凍空調機器等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の平面断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の分解図 同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の側面断面図 図4のB−B線における要部断面図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の平面断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の分解図 同実施の形態の密閉型圧縮機における吐出弁装置の側面断面図 図9のC−C線における要部断面図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 従来の密閉型圧縮機の平面断面図 従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図 従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図 図14のA−A線における要部断面図
符号の説明
101,201 密閉容器
109,209 冷媒
110,210 シリンダ
113,213 バルブプレート
114,214 吐出弁装置
121,221 ピストン
123,223 凹部
124,224 吐出孔
125,225 弁座部
126,226 台座部
128,228 吐出リード
131,231 リード折曲部
132,232 スペーサ
133,233 縁部
134,234 スプリングリード
137,237 ストッパ

Claims (6)

  1. 密閉容器内にピストンが往復動するシリンダと、前記シリンダの端部を封止するバルブプレートと、前記バルブプレートの反シリンダ側に形成した吐出弁装置とを備え、前記吐出弁装置は、前記シリンダ内に連通する吐出孔と、前記吐出孔の外側に設けられた弁座部と、前記弁座部と略同一平面上に形成した台座部とを前記バルブプレートに形成し、板ばね材から形成され前記吐出孔を開閉する吐出リードと、前記吐出リードの動きを規制するストッパと、板ばね材から形成され前記吐出リードと前記ストッパとの間に挟持されるスプリングリードとを前記台座部に固定するとともに、前記吐出リードと前記スプリングリードとの間に挟持されるスペーサを備え、前記スペーサの前記弁座部側の縁部は、当接する前記吐出リードのリード折曲部よりも幅が広い形状であるとともに前記吐出リードは舌状の板ばね材からなり、前記吐出リード折曲部の全域が前記スペーサによって押さえられている密閉型圧縮機。
  2. スペーサの弁座部側の縁部は、前記弁座部と台座部とを結ぶ吐出リードの中心軸に対して略垂直となる直線形状である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. スペーサの弁座部側の縁部は、当接する吐出リードのリード折曲部における等応力線と略一致する形状である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  4. 吐出弁装置はバルブプレートの反シリンダ側に設けた凹部に形成した請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 弁座部と台座部とを結ぶ中心軸に対する略垂直方向において、スペーサは凹部に対して僅かな隙間を有する請求項4に記載の密閉型圧縮機。
  6. ピストンで圧縮される冷媒がR404Aである請求項1から5のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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