JP2007132039A - シールド機及びこれを用いたシールド工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一次覆工セグメントの外側に二次覆工コンクリートを打設するようにしたシールド機において、シールド機の掘進作業、セグメントの組立作業の制約を受けることなく、これらの作業と併行して二次覆工となるコンクリートの打設作業を行えるようにする。
【解決手段】シールド機本体2に対して、前記スキンプレート4内面との間にシール材10を介して配設される外周側プレート6と、該外周側プレート6と略同心状にその内側に配設されるとともに、後部側にテールシール12を備え、内方側空間においてセグメントの組立が行われる内周側プレート7と、前記外周側プレート6及び内周側プレート7の後端側において、該外周側プレート6と内周側プレート7とによって形成される環状空間部分を封鎖する妻壁面8とを含む覆工体構築用内筒3を伸縮ジャッキ9によりシールド機軸方向にスライド制御可能に連結する。
【選択図】図2

Description

本発明は、一次覆工となるセグメントの組立てを行うとともに、前記セグメントの外側に二次覆工となるコンクリートの打設を行いながら地山を掘進可能としたシールド機及びこれを用いたシールド工法に関する。
地下に道路、鉄道、上下水道、共同溝等を構築するシールド工法において採用されている覆工構造は、主にセグメントによる一次覆工後にセグメントの内側にコンクリートによる二次覆工を行う構造(従来構造1)、二次覆工を省略してセグメントのみにより覆工体を構築する構造(従来構造2)、場所打ちライニング工法(ECL工法)における場所打ちコンクリートによる一次覆工のみの構造(従来構造3)等に大別することができる。
前記従来構造1は、掘進とセグメント組立てとを交互に繰り返し行い、掘進と同時に覆工体と地山との空隙をモルタル等の裏込注入材を充填しながらセグメントによる一次覆工体を構築した後、後工程で前記セグメントによる一次覆工体の内側にコンクリート打設による二次覆工体を行うものであり、前記従来構造2は、掘進と同時に二次覆工省略型セグメントの組立を行い、掘進と同時に覆工体と地山との空隙をモルタル等の裏込注入材で充填するものである。さらに、前記従来構造3は、セグメントに代えてシールドテール部でコンクリートを打設し、シールドの掘進と同時にフレッシュコンクリートを加圧し、地山と密着したコンクリート覆工体を構築するものである。
近年、これらの覆工構造の他に、セグメントによる一次覆工体の外側にコンクリート打設により二次覆工体を構築する構造が幾つか提案されている。例えば、下記特許文献1では、図11(A)に示されるように、アーチ状または筒状に形成され地山の土圧に抗して内部空間を形成するトンネル構造体50と、該トンネル構造体50の内側に形成されるトンネル空間51とからなる大断面トンネルであって、図11(B)に示されるように、前記トンネル構造体50は構築すべきトンネル長手方向に形成され互いに隣接する多数のシールドトンネル52,52…により構成され、かつ隣接形成された二つのシールドトンネル52,52…の覆工体の一部が切削され、ここに他方のシールドトンネル53,53…の覆工体が位置して形成されることにより、これらシールドトンネル52…、53…が互いに重合して一体化されている大断面トンネルの構築工法に係り、前記シールドトンネル52,53は、図12に示されるように、シールド機54の掘進に伴い組立てられるセグメント55を一次覆工体とし、掘進と共に前記セグメント55の外側に裏込め硬化充填材(モルタル又はコンクリート)56を打設し二次覆工体を構築するものである。
また、下記特許文献2、3では、金属覆工体を用い、シールド掘削に伴い前記金属覆工体を組み立てるとともに、組立て後にその内部及び裏込空間部分にコンクリートを充填するトンネル覆工工法が提案されている。
特許第2849605号公報 特開平5−156896号公報 特開平6−10597号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されるシールド機は、同公報3頁右欄1〜7行に「シールド機10としては、テールボイドの極めて大きいものを使用し、これにより筒状構造体6は、掘削穴8内径に対して小径に形成されたものとなっている。筒状構造体6が形成された部分については、その背面側空隙すなわち筒状構造体6と掘削穴8との間に前記裏込め硬化充填材7を打設する。これによって覆工体20が完成される。」と記載され、かつ図12を参照すると分かるように、シールド機のテールを二重管状として小径化し、テールボイドを大きく設定するものである。従って、前記裏込め硬化充填材の充填作業は、シールド機の掘進に合わせ、空隙が生じた分だけ順次充填する方法とならざるを得ず、シールド機の掘進が、前記裏込め硬化充填材の硬化時間の制約を受ける等の問題が発生することになり、効率的に作業を行うことができないなどの問題があった。
一方、上記特許文献2,3記載の覆工工法の場合は、金属覆工体を内面側の型枠を兼用するものであるから、一連の作業はシールド機の掘進、金属覆工体の組立て、裏込コンクリートの注入の作業を手順通りに行わなければならず、効率的に作業を行うことができない等の問題があった。
そこで本発明の主たる課題は、一次覆工となるセグメントの組立てを行いながら地山を掘進するとともに、前記セグメントの外側に二次覆工となるコンクリートを順次打設するようにしたシールド機において、シールド機の掘進作業、セグメントの組立作業の制約を受けることなく、これらの作業と併行して二次覆工となるコンクリートの打設作業を行えるようにしたシールド機及びこれを用いたシールド工法を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、一次覆工となるセグメントの組立てを行うとともに、前記セグメントの外側に二次覆工となるコンクリートの打設を行いながら地山を掘進可能としたシールド機であって、
前記シールド機は、前面にカッターヘッドを備えるとともに、周囲を囲むスキンプレートと、前記スキンプレート内に設けられたシールドジャッキ、エレクターを含む掘進設備一式とを備えるシールド機本体と、前記スキンプレートの後部側内部に配設される覆工体構築用内筒とからなり、
前記覆工体構築用内筒は、前記スキンプレート内面との間にシール材を介して配設される外周側プレートと、該外周側プレートと略同心状にその内側に配設されるとともに、後部側にテールシールを備え、内方側空間においてセグメントの組立が行われる内周側プレートと、前記外周側プレート及び内周側プレートの後端側において、該外周側プレートと内周側プレートとによって形成される環状空間部分を封鎖する妻壁面とを含み、前記シールド機本体に対して伸縮ジャッキによりシールド機軸方向にスライド制御可能に連結されていることを特徴とするシールド機が提供される。
上記請求項1記載の本発明においては、掘進作業と一次覆工となるセグメントの組立作業を行うシールド機本体と、二次覆工となるコンクリートの打設作業を行うための覆工体構築用内筒とが伸縮ジャッキによりシールド機軸方向にスライド制御可能に連結されていることによって、後述するように、シールド機の掘進作業およびセグメントの組立作業の制約を受けることなく、これらの作業と併行して二次覆工コンクリートの打設作業を行うことが可能になる。
また、シールド機の掘進作業およびセグメントの組立作業の制約を受け、二次覆工コンクリートの作業時間帯が制約される場合は、コンクリート打設口或いは配管内でコンクリートによる閉塞が問題となるが、本発明の場合には、他からの制約を受けることなく二次覆工コンクリートの打設作業が行えるため、このような問題も解消されるようになる。
さらに、コンクリート打設口でコンクリートによって閉塞した場合は、覆工体構築用内筒をスキンプレート最後部より内側に入れることにより、地山からの漏水は二次覆工コンクリートにより遮断されるため、コンクリート打設口を清掃したり、或いは交換が可能になる。
請求項2に係る本発明として、前記覆工体構築用内筒の妻壁面に、前記二次覆工となるコンクリートを打設するためのコンクリート打設口を備える請求項1記載のシールド機が提供される。
上記請求項2記載の本発明は、前記覆工体構築用内筒の妻壁面に、前記二次覆工となるコンクリートを打設するためのコンクリート打設口を備えるようにするものである。二次覆工コンクリートの打設口はセグメントに対して設けることも可能であるが、好ましくは覆工体構築用内筒の妻壁面に設けるようにするのが望ましい。配設位置は上部側に1又は2箇所程度とするのがよい。
請求項3に係る本発明として、前記覆工体構築用内筒の妻壁面に、前記コンクリート打設口から打設されたコンクリートを締固めるための振動体を周方向に適宜の間隔で備える請求項1,2いずれかに記載のシールド機が提供される。
上記請求項3記載の本発明は、前記覆工体構築用内筒の妻壁面に、前記コンクリート打設口から打設されたコンクリートを締固めるための振動体を周方向に適宜の間隔で備えるようにするものである。二次覆工コンクリートに空洞、ジャンカ等の不良箇所を無くすとともに、地山との密着性を確保し、コンクリートの品質を高めるには前記妻型枠に振動体(加振機)を取付け、充填したコンクリートを締固めするのが望ましい。なお、二次覆工コンクリートとして、高流動コンクリートを用いる場合には、前記振動体は省略することが可能である。
請求項4に係る本発明として、前記覆工体構築用内筒の妻壁面は、前記内周側プレートの後端から外周側プレートの後端にかけて切羽側に傾斜したすり鉢状の傾斜面としてある請求項1〜3いずれかに記載のシールド機が提供される。
上記請求項4記載の本発明は、前記妻壁面を、前記内周側プレートの後端から外周側プレートの後端にかけて切羽側に傾斜したすり鉢状の傾斜面とするものである。妻壁面を二次覆工コンクリートから脱型させる際、せん断方向の力によって良好に脱型することができるとともに、打設した二次コンクリートに圧縮力を加えると、地山側に広がる方向に圧縮されるため、二次覆工コンクリートを地山へ確実に密着させることができるようになる。
請求項5に係る本発明として、前記請求項1〜4いずれかに記載のシールド機を用い、一次覆工となるセグメントの組立てを行うとともに、前記セグメントの外側に二次覆工となるコンクリートの打設を行いながら地山を掘進するシールド工法であって、
前記覆工体構築用内筒の内周側プレート内で行われるセグメントの組立作業と、シールド機本体に設備されたシールドジャッキによる掘進作業とを交互に繰り返し一次覆工体を構築する一方で、前記伸縮ジャッキにより覆工体構築用内筒の位置及び移動量を制御することにより、前記セグメントの組立て作業及びシールド機の掘進作業による制約を受けることなく、これらの作業と併行して二次覆工用コンクリートの打設作業を行うことを特徴とするシールド工法が提供される。
上記請求項5記載の本発明においては、前記覆工体構築用内筒の内周側プレート内でセグメントの組立作業が行えるようにする一方で、前記覆工体構築用内筒はシールド機本体に対して伸縮ジャッキによりシールド機軸方向にスライド制御可能に連結されているため、シールド機の掘進時に前記伸縮ジャッキを伸長制御することによりシールド機の掘進量の全部又は一部を相殺し、覆工体構築用内筒を所望の位置に制御することが可能であるとともに、コンクリート打設時に打設量及び打設速度に応じて覆工体構築用内筒を移動制御することができ、セグメントの組立て作業及びシールド機の掘進作業による制約を受けることなく、これらの作業と併行して二次覆工用コンクリートの打設作業を行うことができる。
以上詳説のとおり本発明によれば、一次覆工となるセグメントの組立てを行いながら地山を掘進するとともに、前記セグメントの外側に二次覆工となるコンクリートを順次打設するようにしたシールド機において、シールド機の掘進作業、セグメントの組立作業の制約を受けることなく、これらの作業と併行して二次覆工となるコンクリートの打設作業を行えるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係るシールド機1の組み立て要領図、図2はシールド機1の縦断面図である。
図1、2に示されるように、本シールド機1は、シールド機本体2と覆工体構築用内筒3とから構成される単円形のシールド機である。前記シールド機本体2は、前面にカッターヘッド5を備えるとともに、周囲を囲むスキンプレート4と、前記スキンプレート4内に設けられたシールドジャッキ、エレクターを含む掘進設備一式とを備える。
前記覆工体構築用内筒3は、前記スキンプレート4内面との間にシール材10を介して配設される外周側プレート6と、該外周側プレート6と略同心状にその内側に配設されるとともに、後部側にテールシール12を備え、内方側空間においてセグメントの組立が行われる内周側プレート7と、前記外周側プレート6及び内周側プレート7の後端側において、該外周側プレート6と内周側プレート7とによって形成される環状空間部分を封鎖する妻壁面8とを含み、前記スキンプレート4の後部側内部に、前記シールド機本体2に対して伸縮ジャッキ9によりシールド機軸方向にスライド制御可能に連結される。なお、前記外周側プレート6の外面とスキンプレート4の内面との間には、シール材10とは別にコロ11、11…が配設され、覆工体構築用内筒3が円滑に滑動できるようにしてある。
以下、前記シールド機本体2および覆工体構築用内筒3について、それぞれ具体的に詳述する。
先ず、前記シールド機本体2は、図2に示されるように、前面に備えられた回転中心軸13によって支持された円形のカッタヘッド5が回転することによって円形断面を掘削するようになっている。泥水は送泥管15Aによりカッターチャンバ内に導入され、掘削された土砂と共に、バルクヘッド14の下部に設けられた排泥管15Bにより外部に排出されるようになっている。掘削に伴うセグメント20の組立は、エレクター16によって覆工体構築用内筒3の内周側プレート7の内部空間で行われ、セグメント20の組立てを終えたならば、シールドジャッキ19,19…によってシールド機1の1サイクル分(1セグメント幅)の掘進が行われる。組み立てられたセグメント20と内周側プレート7との間隙は、テールシール12、12…によって止水および地山土砂の流入防止が図られている。
一方、前記覆工体構築用内筒3においては、図2に示されるように、前記覆工体構築用内筒3の妻壁面8は、前記内周側プレート7の後端から外周側プレート6の後端にかけて切羽側に傾斜したすり鉢状の傾斜面とされる。前記妻壁面8を、前記内周側プレート7の後端から外周側プレート6の後端にかけて切羽側に傾斜したすり鉢状の傾斜面とすることにより、伸縮ジャッキ9を収縮させて前記妻壁面8を二次覆工コンクリートから脱型させる際、せん断方向の力によって二次覆工コンクリート21と切り離しでき、良好に脱型することができるとともに、打設した二次コンクリートに圧縮力を加えると、地山側に広がる方向に圧縮されるため、二次覆工コンクリート21を地山へ確実に密着させることができるようになる。
また、前記妻壁面8の上部に、前記二次覆工コンクリート21を打設するためのコンクリート打設口17が設けられるとともに、打設されたコンクリートを締固めるために振動体18,18…が周方向に適宜の間隔で設けられている。
次に、図3〜7に基づいて、本発明に係るシールド機1の掘進方法について詳述する。
〈第1の態様〉
図3に示される状態から、シールド機本体2の内部に配置されたシールドジャッキ19,19…の反力を、設置したセグメント20の端面に取り、シールド機1を1サイクル分(1セグメント分)だけ掘進させるようにする。
この際、打設した二次覆工コンクリート21の硬化を待つため覆工体構築用内筒3は伸縮ジャッキ9をシールドジャッキ19,19…の伸長量に合わせて伸長させ、前記覆工体構築用内筒3が移動しないように保持する。図4に示されるように、シールド機1が1セグメント分の掘進を終えたならば、シールドジャッキ19,19を収縮させてセグメント設置空間を確保する。
次に、図5に示されるように、内周側プレート7の内部側空間内でエレクター16によりセグメント20の組立てを行う一方で、覆工体構築用内筒3を伸縮ジャッキ9,9を徐々に収縮させることにより切羽側に移動させながら、覆工体構築用内筒3の背面に生じたクリアランスC部分に二次覆工コンクリート21を充填する。ここで、前記覆工体構築用内筒3の移動量はシールド機の1掘進長(1セグメント分)と同じとする。
二次覆工コンクリート21の打設作業は、妻壁面8の上部に設けられたコンクリート打設口17より行う。クリアランスC内へのコンクリート打設が完了したならば、図6に示されるように、伸縮ジャッキ9…により覆工体構築用内筒3を後方側に押し付けて、二次覆工コンクリート21に圧縮力を与えるとともに、妻壁面8の周方向に適宜の間隔で配設された振動体18により振動を与える。この圧縮力および加振により、打設したコンクリート21は周囲の地山やセグメントとの密着を図ることができ、強固な二次覆工体が可能となるとともに、地山との空隙が抑えられるため止水性に優れた覆工体を構築することが可能となる。
セグメント20の組立を終え、かつ二次覆工コンクリート21の打設を完了したならば、次サイクルの掘進作業を行うようにする。
なお、本掘進作業により施工されたトンネルは、図7に示されるように、一次覆工されたセグメント20の周囲に肉厚なコンクリート21が二次覆工された断面形状となる。この一次覆工セグメント20および二次覆工コンクリート21は、覆工体として十分な強度を確保することができる。また、従来のように、一次覆工体となるセグメントの内側に二次覆工体となるコンクリートを打設して構築されるトンネルと比べると、セグメントの使用量を大幅に低減できるようになるため、低コストでトンネルを構築できるようになる。
〈第2の態様〉
次いで、図8〜図10に基づいて第2態様に係るトンネル構築方法について詳述する。
図3に示される状態から、シールド機本体2の内部に配置されたシールドジャッキ19,19…の反力を、設置したセグメント20の端面に取り、シールド機1を1サイクル分(1セグメント分)だけ掘進させるようにする。この際、図8に示されるように、覆工体構築用内筒3についても徐々に移動させて、覆工体構築用内筒3の背面に生じたクリアランスC部分に二次覆工コンクリート21を充填する。前記覆工体構築用内筒3の移動量は、シールド機1の移動量に対して複数分の1、図示例では1/2に設定している。
シールド機1が1サイクル分の掘進を終えたならば、図9に示されるように、シールドジャッキ19,19を収縮させてセグメント設置空間を確保したならば、内周側プレート7の内部側空間内でエレクター16によりセグメント20の組立てを行う。また、同時にこのセグメント組立て作業と併行して、残り分の二次覆工コンクリート21の打設作業を行う。二次覆工コンクリートの打設作業は、覆工体構築用内筒3を伸縮ジャッキ9,9を徐々に収縮させることにより切羽側に移動させながら、覆工体構築用内筒3の背面に生じたクリアランスC部分に二次覆工コンクリート21を充填する。この際の前記覆工体構築用内筒3の移動量は、シールド機の1掘進長(セグメント幅)の半分である。
その後、図10に示されるように、セグメント20の組立を終え、かつ二次覆工コンクリート21の打設を完了したならば、次サイクルの掘進作業を行うようにする。
以上、第1態様及び第2態様に係るシールド掘進手順について説明したが、これらは、シールド機1による掘進時間、セグメント20の組立作業時間、二次覆工コンクリート21の打設時間等を総合的に考慮し、最適時間で作業が行えるように作業手順を決定すればよい。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、二次覆工コンクリート21の締固めを行うために、妻壁面8に振動体18,18…を設けるようにしたが、覆工体構築用内筒3を油圧サーボ機構で振動させることもできる。すなわち、前記覆工体構築用内筒3に連結されている伸縮ジャッキ(油圧)9,9…を油圧サーボ機構で振動させることにより二次覆工コンクリート21に振動を与えるようにしてもよい。
(2)本シールド機及びシールド工法は、上記特許文献1に記載される大断面トンネルの構築に際し、互いに重合して構築される各トンネル構造体50を構築するのに好適に採用することができる。
(3)本シールド機及びシールド工法では、一次覆工となるセグメント20の外側に二次覆工コンクリート21を打設した二重覆工構造のトンネルを構築するものであるが、一次覆工体となるセグメント(又は型枠)を、硬化した二次覆工体側から順次、撤去し前側に転用することにより、コンクリートによる一次覆工のみのトンネルを構築することも可能である。
(4)上記形態例では、覆工体構築用内筒3の妻壁面8は、前記内周側プレート7の後端から外周側プレート6の後端にかけて切羽側に傾斜したすり鉢状の傾斜面としたが、垂直面とすることも可能である。
本発明に係るシールド機1の組み立て要領図である。 本発明に係るシールド機1の縦断面図である。 第1態様に係るシールド機1の掘進作業手順(その1)を示す縦断面図である。 第1態様に係るシールド機1の掘進作業手順(その2)を示す縦断面図である。 第1態様に係るシールド機1の掘進作業手順(その3)を示す縦断面図である。 第1態様に係るシールド機1の掘進作業手順(その4)を示す縦断面図である。 構築された二重覆工構造のトンネル断面を示す横断面図である。 第2態様に係るシールド機1の掘進作業手順(その1)を示す縦断面図である。 第2態様に係るシールド機1の掘進作業手順(その2)を示す縦断面図である。 第2態様に係るシールド機1の掘進作業手順(その3)を示す縦断面図である。 特許文献1に示される大断面トンネルを示す、(A)は断面図、(B)はトンネル構造体50の構築要領を示す要部横断図である。 特許文献1に示されるシールドトンネル52,53の構築要領を示すシールド機縦断面図である。
符号の説明
1…シールド機、2…シールド機本体、3…覆工体構築用内筒、4…スキンプレート、5…カッターヘッド、6…外周側プレート、7…内周側プレート、8…妻壁面、9…伸縮ジャッキ、10…シール材、11…コロ、12…テールシール、16…エレクター、17…コンクリート打設口、18…振動体、19…シールドジャッキ

Claims (5)

  1. 一次覆工となるセグメントの組立てを行うとともに、前記セグメントの外側に二次覆工となるコンクリートの打設を行いながら地山を掘進可能としたシールド機であって、
    前記シールド機は、前面にカッターヘッドを備えるとともに、周囲を囲むスキンプレートと、前記スキンプレート内に設けられたシールドジャッキ、エレクターを含む掘進設備一式とを備えるシールド機本体と、前記スキンプレートの後部側内部に配設される覆工体構築用内筒とからなり、
    前記覆工体構築用内筒は、前記スキンプレート内面との間にシール材を介して配設される外周側プレートと、該外周側プレートと略同心状にその内側に配設されるとともに、後部側にテールシールを備え、内方側空間においてセグメントの組立が行われる内周側プレートと、前記外周側プレート及び内周側プレートの後端側において、該外周側プレートと内周側プレートとによって形成される環状空間部分を封鎖する妻壁面とを含み、前記シールド機本体に対して伸縮ジャッキによりシールド機軸方向にスライド制御可能に連結されていることを特徴とするシールド機。
  2. 前記覆工体構築用内筒の妻壁面に、前記二次覆工となるコンクリートを打設するためのコンクリート打設口を備える請求項1記載のシールド機。
  3. 前記覆工体構築用内筒の妻壁面に、前記コンクリート打設口から打設されたコンクリートを締固めるための振動体を周方向に適宜の間隔で備える請求項1,2いずれかに記載のシールド機。
  4. 前記覆工体構築用内筒の妻壁面は、前記内周側プレートの後端から外周側プレートの後端にかけて切羽側に傾斜したすり鉢状の傾斜面としてある請求項1〜3いずれかに記載のシールド機。
  5. 前記請求項1〜4いずれかに記載のシールド機を用い、一次覆工となるセグメントの組立てを行うとともに、前記セグメントの外側に二次覆工となるコンクリートの打設を行いながら地山を掘進するシールド工法であって、
    前記覆工体構築用内筒の内周側プレート内で行われるセグメントの組立作業と、シールド機本体に設備されたシールドジャッキによる掘進作業とを交互に繰り返し一次覆工体を構築する一方で、前記伸縮ジャッキにより覆工体構築用内筒の位置及び移動量を制御することにより、前記セグメントの組立て作業及びシールド機の掘進作業による制約を受けることなく、これらの作業と併行して二次覆工用コンクリートの打設作業を行うことを特徴とするシールド工法。
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