JP2007132013A - 受け金具,連結金具及び建築用接合金具 - Google Patents

受け金具,連結金具及び建築用接合金具 Download PDF

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Abstract

【課題】他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避するとともに、十分な機械的強度を維持しつつ、受け金具の突出量を低減し、積載効率を向上させることができる受け金具,連結金具及び建築用接合金具の提供を目的とする。
【解決手段】 梁6を柱5に接合する建築用接合金具1であって、柱5に固定される固定板21,連結ピン孔221と係止部222が形成された、固定板21から直角に折り曲げられた一対の側板22,23,及び,開口部241が形成され、側板22,23から内側に直角に折り曲げられた補強板24,25を具備した受け金具2と、取付け孔33,連結ピン孔34及びピン32が設けられた平板部材31からなる連結金具3とを具備した構成としてある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、木部材どうしを接合するための受け金具,連結金具及び建築用接合金具に関し、特に、ほぼ矩形筒状の受け金具を備えることにより、他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避するとともに、十分な機械的強度を維持しつつ、受け金具の突出量を低減し、積載効率を向上させることができる受け金具,連結金具及び建築用接合金具に関する。
従来、梁等の横木部材と柱等の縦木部材を接合する建築用木部材の接合方法として、ほぞ加工やぬき加工を木材に施し、これら木材どうしを組み合わせて接合する方法が用いられてきた。
しかし、近年では、建築用接合金具を用いて横木部材と縦木部材を接合すると、木材どうしを組み合わせて接合することにより強固に接合でき、かつ、施工現場での作業効率を向上させることができることから、様々な構造の建築用接合金具が提案されている。
たとえば、特許文献1には、金属平板を折り曲げて雄金具と雌金具とを形成し、雄金具が全体としてくさび形をしており、雌金具が雄金具を挿入するための矩形状の挿入口を有している木質構造材の接合構造の技術が開示されている。
また、特許文献2には、矩形の底板部と、この底板部に対向して連結された側板部と、各側板部と連結された二つの背板部とを有する金属板を、二つの背板部を重ね合わせるように折り曲げ成形し、その背板部を支柱にボルトにて固定し、両側板部を、横架材の端部に形成された接合用スリットに嵌合させて、ドリフトピンを貫通することで、一方の木部材と他方の木部材とを接合する建築用接合具の技術が開示されている。
特開平9−67870号公報 特許第3071426号公報
しかしながら、特許文献1に開示された木質構造材の接合構造の技術は、雌金具の矩形状の挿入口に雄金具を挿入する際、横木部材の端面に加工した溝と雄金具との間に形成された隙間に雌金具を挿入する必要があり、作業性が悪いといった問題があった。
また、特許文献2に開示された建築用接合金具は、側板部が背板部から大幅に突出しており、工場で建築用接合金具を木材に固定すると、施工現場まで木材を運搬する際の積載効率が悪いといった問題があった。
さらに、近年、様々な構造の優れた建築用接合金具が商品化されているが、接合金具の取付け作業や木部材どうしの接合作業における使い勝手をさらに向上させることが要望されていた。また、接合強度を維持しつつ受け金具の突出量を低減し、積載効率を向上させる点に関しては、さらなる技術改良が要望されていた。
本発明は、上記諸問題を解決すべく、他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避するとともに、十分な機械的強度を維持しつつ、受け金具の突出量を低減し、積載効率を向上させることができる受け金具,連結金具及び建築用接合金具の提供を目的とする。
この目的を達成するために、本発明の受け金具は、木部材どうしを接合するため、ボルトによって前記木部材の一方の木部材に固定される受け金具であって、前記ボルトの挿入されるボルト孔が貫設され、前記一方の木部材に固定される矩形縦長の固定板と、前記木部材の他方の木部材に取り付けられた連結金具と連結するための連結ピンが挿入される連結ピン孔が貫設され、さらに、少なくとも上端部に、前記連結金具の被係止部が係入される係止部が形成された、前記固定板の横方向の両端部から直角に突設した矩形縦長の対向する一対の側板と、前記一対の側板の反固定板側の端部から内側に直角に突設し、前記固定板と対向して形成され、前記ボルト孔と対向する位置に開口部を有する補強板とを具備した構成としてある。
このようにすると、補強板により連結ピン孔の機械的強度が確保されるので、側板の反固定板側端部が連結ピン孔に接近するまで、側板の横幅(一方の木部材からの突出量)を低減でき、受け金具が固定された一方の木部材のトラックへの積載効率を向上させることができる。
また、本発明の受け金具は、前記補強板が、前記ボルトの先端部より反固定板側に設けられた構成としてある。
このようにすると、ボルトの先端部が補強板より固定板側に位置するので、ボルトの先端部を他の木材と接触させてしまい、他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避できる。また、補強板が重ねられた木部材と面接触することとなるので、受け金具の側板によって傷を付けることもなくなる。
また、本発明の受け金具は、前記側板が、上端部及び下端部に前記係止部を形成され、さらに、前記側板の長手方向の中央位置に対し、対称となるように二以上の前記連結ピン孔を貫設され、前記固定板が、貫設された各前記連結ピン孔から、前記長手方向の一方向に同じ距離だけ離して、前記ボルト孔を貫設された構成としてある。
このようにすると、一方の木部材に、他方の木部材を直交して二本取り付ける際、第二の受け金具を長手方向に反転させて一方の木部材に固定するだけでよく、受け金具の共用化を図ることができる。
また、本発明の受け金具は、前記固定板,一対の側板及び補強板が、一体的に成形された矩形筒状体からなる構成としてある。
このようにすると、固定板,一対の側板及び補強板があらかじめ連結されており、溶接接合する必要がないので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、本発明の受け金具は、前記固定板が二枚重ねられ、それぞれの固定板に設けられた側板及び補強板がプレス成形され、前記補強板の先端どうしが当接することによって矩形筒状体をなす構成としてある。
このようにすると、固定板が重なり合うことによって補強の効果があり、鋼板を薄くすることができる。
また、本発明の受け金具は、前記固定板が二枚重ねられ、一方の固定板に設けられた側板と他方の固定板に設けられた側板及び補強板がプレス成形され、前記一方の固定板の側板先端と他方の固定板の補強板先端が当接することによって矩形筒状体をなす構成としてある。
このようにしても、固定板が重なり合うことによって補強の効果があり、鋼板を薄くすることができる。
また、本発明の受け金具は、前記補強板のほぼ中央長手方向に沿って隙間を形成した構成としてある。
このようにすると、上方からの大きな外力に対して、受け金具が多少変形するので、木部材への損傷を軽減することができる。また、形成された隙間に、連結金具の平板部材を装入させることができるので、一枚の平板部材からなる連結金具にも対応することができ、受け金具の共用化を図ることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の連結金具は、木部材どうしを接合するため、上記請求項7記載の受け金具とともに使用され、前記木部材の他方の木部材に取り付けられる連結金具であって、前記木部材の一方の木部材に固定された受け金具と連結するための連結ピンが挿入される連結ピン孔が穿設された一枚の平板部材を備え、前記平板部材が、前記受け金具に形成された係止部に係入される被係入部を有し、前記一方の木部材側に、ボルト用非干渉部が形成され、さらに、前記一方の木部材側の端部から直角に突設された連結ピン孔用補強板を有する構成としてある。
このようにすると、連結ピン孔用補強板により連結ピン孔の機械的強度が確保されるので、受け金具の側板の横幅(一方の木部材からの突出量)の増大を抑制でき、受け金具が固定された一方の木部材のトラックへの積載効率を向上させることができる。また、連結金具の構造を単純化することができるので、廉価な建築用接合金具を提供することができる。さらに、横木部材の端面への溝加工も一つですむので、小型の横木部材の接合を効率よく行うことができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の建築用接合金具は、木部材どうしを接合するための建築用接合金具であって、前記木部材の一方の木部材に固定される、上記請求項1〜7のいずれかに記載の受け金具と、前記一方の木部材に固定された受け金具と連結するための連結ピンが挿入される連結ピン孔が穿設された、前記木部材の他方の木部材に取り付けられる二枚の平板部材,及び,この二枚の平板部材の間に設けられ、前記受け金具に形成された係止部に係入される被係入部を有する連結金具とを備えた構成としてある。
このように、本発明は、建築用接合金具の発明としても有効であり、受け金具の補強板により連結ピン孔の機械的強度が確保されるので、側板の反固定板側端部が連結ピン孔に接近するまで、側板の横幅(一方の木部材からの突出量)を低減でき、受け金具が固定された一方の木部材のトラックへの積載効率を向上させることができる。
本発明における受け金具,連結金具及び建築用接合金具によれば、十分な接合強度を維持しつつ、受け金具の突出量を低減し、積載効率を向上させることができる。また、他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避し、受け金具が固定された木部材の搬送作業における使い勝手を向上させるとともに、廉価な受け金具,連結金具及び建築用接合金具を提供することができる。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の概略斜視図を示している。
同図において、建築用接合金具1は、縦木部材である柱5に横木部材である梁6を接合する接合金具であって、柱5の側面に、ボルト41,ナット42及び平座金43によって固定される受け金具2と、梁6の端部に、取付け部材である連結金具固定ピン44によって取り付けられる連結金具3を備え、連結ピン45を後打ちすることによって、梁6と柱5を接合させる構成としてある。
なお、柱5に梁6を接合する例について説明するが、この例に限定されないことはもちろんである。
(受け金具)
図2は、本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の受け金具の概略図であり、(a)は斜視図を、(b)は拡大平面図を、(c)は拡大正面図を、(d)は拡大側面図を示している。
同図において、受け金具2は、金属製の固定板21,側板22,23,及び補強板24,25とからなるほぼ矩形筒状体としてある。
固定板21は、プレス成形により補強板24及び側板22とともに一体成形された矩形縦長の金属板212と、プレス成形により補強板25及び側板23とともに一体成形された矩形縦長の金属板211を、重ね合わせた状態で溶接接合した積層板としてある。このように、金属板211,212どうしが重ね合わせられた構成としてあり、固定板21の機械的強度が補強され、補強板24,25や側板22,23より強くなるので、金属板を薄くすることができる。
上記固定板21は、上部,中央部及び下部に、ボルト41の挿入されるボルト孔213が貫設されており、ボルト41及びナット42によって柱5に固定される。
側板22,23は、固定板21の横方向の両端部から正面側(反固定板側)方向に直角に折り曲げられた矩形縦長の対向する一対の金属板としてある。側板22,23は、上下方向の中央部であってかつ正面側の端部近傍の二箇所に、梁6に取り付けられた連結金具3と連結するための連結ピン45が挿入される連結ピン孔221が貫設されている。
なお、本実施形態では、側板22,23は、直角に折り曲げられることにより、固定板21から突設した構造としてあるが、この構造に限定されるものではなく、たとえば、金属板212,211に側板22,23を溶接接合してもよい。また、連結ピン孔221は、連結ピン45を打ち込む際、梁6に割れが発生しないように、固定板21から所定距離だけ正面側に離れた位置に穿設してある。
さらに、側板22,23は、上端部及び下端部の中央に、ほぼ半円状に切り欠いた係止部222,222´を設けてあり、上端部の係止部222に、後述するピン32が係入される。この係止部222(222´)は、正面側上部(下部)に円弧状のガイド部223が形成してあり、ピン32が係止部24へ容易に係入されるようにしてある。
また、側板22,23は、上端部及び下端部が、外側方向から面取りされており、ガイド面224が形成されている。このガイド面224は、円弧状の斜面としてあり、ガイド面224によって、後述する連結金具3の対向する一対の平板部材31が、側板22,23を挟むように容易に装入される。
なお、本実施形態の受け金具2は、下端部に係止部222´が形成されているので、長手方向に反転させて、柱5に固定して使用することができる。
また、受け金具2は、長手方向の中央位置20に対し、対称となるように(中央位置20から上下方向に距離Hだけ離れた位置に)二つの連結ピン孔221を貫設し、かつ、貫設された各連結ピン孔221から、長手方向の一方向(下方向)に同じ距離Δh(Δh>ボルト孔213の直径)だけ離して、中央部及び下部のボルト孔213を貫設してある。また、中央部のボルト孔213から、中央部のボルト孔213と下部のボルト孔213のピッチPだけ上方に、上部のボルト孔213を貫設してある。このようにすると、図3に示すように、梁6を直交して取り付けるため、柱5の直交する面にそれぞれ受け金具2を取り付ける際、一方の受け金具2を長手方向に反転させて柱5に固定することにより、直交する受け金具2のボルト孔213に挿入されるボルト41どうしの柱5内での干渉を防止することができる。
これにより、一種類の受け金具2でありながら、異なった態様での使用が可能となり、組合せて同時に使用することも可能となる。
補強板24,25は、対向する一対の側板22,23の反固定板側の端部から、内側に直角に折り曲げられた金属板としてある。このようにすると、補強板24,25により正面側方向の外力に対する連結ピン孔221の機械的強度が確保されるので、側板22,23の反固定板側端部が連結ピン孔221に接近するまで、側板22,23の横幅(柱5からの突出量L)を低減できる。したがって、たとえば、プレカット工場で受け金具2が固定された柱5を、施工現場まで輸送する際、柱5からの受け金具2の突出量Lが少なくなり、木部材をかさばることなく効率よくトラックに積め、積載効率を向上させることができる。
また、補強板24,25の直角に折り曲げられた部分には、通常、面取りされたように円弧状の曲面が形成されるので、連結金具3の対向する平板部材31が容易に装入される。
なお、本実施形態では、補強板24,25は、直角に折り曲げられることにより、側板22,23から突設した構造としてあるが、この構造に限定されるものではなく、たとえば、側板22,23に補強板24,25を溶接接合してもよい。
また、補強板24,25は、固定板21のボルト孔213と対向して、ボルト41を固定するためのナット42を締め込むための円弧状の開口部241が形成されている。開口部241は、ナット42を締め込むためのソケットレンチ(図示せず)が、挿入可能な大きさとしてある。
さらに、本実施形態では、対向する補強板24,25どうしの間に、長手方向に沿って隙間242を形成してある。このようにすると、上方からの大きな外力に対して、受け金具2が多少変形するので、梁6や柱5への損傷を軽減することができる。また、形成された隙間242に、後述する連結金具3aの一枚の平板部材31aを装入させることができるので、一つの平板部材31aを有する連結金具3aにも対応することができ、受け金具2の共用化が図られる。
また、補強板24,25を設けるとともに、これらの補強板24,25を、固定されたボルト41の先端部より反固定板側に位置するように設けるとよい。すなわち、ボルト41の先端部を補強板24,25より固定板側に位置させることにより、ボルト41の先端部(特に、雌ねじ部)が他の木材と接触し、他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避できる。また、仮に、補強板24,25を設けないとすると、側板22,23の反固定板側端部が、他の木部材と線接触して傷を付けるのに対して、補強板24,25は、他の木部材と面接触するので、他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避できる。たとえば、図4に示すように、補強板24,25の外表面が、他の木部材と当接しても、他の木部材に傷を付けないので、まくら木51を入れなくても、補強板24,25上に柱5を載置したり、柱5上に補強板24,25を当接させたりすることができる。これにより、まくら木51を削減できるとともに、まくら木51を入れることにより増加するスペース分だけ、トラックへの積載効率を向上させることができる。
(連結金具)
図5は、本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の連結金具の概略図であり、(a)は斜視図を、(b)は拡大正面図を、(c)は拡大側面図を示している。
同図において、連結金具3は、柱5などの木部材に接合される梁6などの木部材に取り付けられ、対向する二枚の平板部材31と、平板部材31どうしを連結するとともに、受け金具2に形成された係止部24に係止される被係入部であるピン32を備えた構成としてある。
このピン32は、平板部材31の先端部側の上部に穿設したピン用孔35に挿入された状態で、平板部材31に溶接してある。このようにすると、ピン32がピン用孔35に係止されるので、たとえば上下方向の外力に対して、ピン32と平板部材31の接合強度を向上させることができる。また、梁6の柱5側かつ上部にピン32が設けられているので、ピン32を係止部24に係入させる作業を容易に行うことができ、係入作業の安全性を向上させることができる。
また、平板部材31は、正面側端部付近の中央部及び下部に、梁6に取り付けるための部材である連結金具固定ピン44が挿入される取付け孔33を穿設し、背面側端部付近の中央部及び下部に、受け金具2と連結するための連結ピン45が挿入される連結ピン孔34を穿設してある。このようにすると、ピン32により一体化された連結金具3を梁6に容易に取り付けることができ、また、受け金具2の係止部24にピン32が係止されるので、梁6と柱5の接合作業を容易かつ安全に行うことができる。
次に、建築用接合金具の接合手順について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の接合手順を説明するための概略斜視図を示している。
建築用接合金具1は、受け金具2と連結金具3から構成されている。このうち、受け金具2は、柱5にボルト41,ナット42及び平座金43によって固定されている。
連結金具3は、梁6の端面に加工された切欠61及びこの切欠61の両側に連続して形成された二本の溝62に平板部材31が挿入される。そして、梁6の側面に穿設された挿入孔63から打ち込まれた連結金具固定ピン44が、取付け孔33を貫通することにより、梁6に取り付けられる。
なお、通常、梁6の二本の溝62は、既存の、溝間距離がほぼ規格化された溝加工装置によって加工される。
通常、プレカット工場で上記前段取り作業が施された柱5及び梁6は、施工現場に輸送される。この際、本実施形態の受け金具2は、補強板24,25を設けることにより、柱5からの受け金具2の突出量Lが低減される。したがって、プレカット工場で受け金具2が固定された柱5を、施工現場まで輸送する際、柱5をかさばることなく効率よくトラックに積めるので、積載効率を向上させることができる。
施工現場において、立設された柱5に梁6を接合させる際、まず、連結金具3のピン32が、受け金具2の係止部222に係止される。この際、補強板24,25のガイド面224によって、連結金具3の対向する平板部材31が、受け金具2を挟むように滑らかに装入され、ガイド部223によって、ピン32を係止部24に容易に係止することができる。また、連結金具3が受け金具2に係止されるので、連結ピン45の後打ち作業を安全に行うことができる。
また、打ち込まれた連結ピン45は、補強板24,25によって補強され、十分な機械的強度を有する受け金具2の連結ピン孔221に挿入され、連結金具3と受け金具2を強固に接合させるので、梁6と柱5の接合強度を向上させることができる。
このように、本実施形態にかかる建築用接合金具1は、十分な接合強度を維持しつつ、受け金具2の突出量Lを低減し、積載効率を向上させることができる。また、他の木部材に傷を付けるといった不具合を回避し、受け金具2が固定された柱5の搬送作業における使い勝手を向上させるとともに、廉価な建築用接合金具1を提供することができる。
なお、本実施形態の受け金具2は、様々な応用例を有しており、次に、これら応用例について、図面を参照して説明する。
<第一応用例>
図7は、本発明の第一応用例にかかる受け金具を説明するための概略図であり、(a)は斜視図を、(b)はC−C拡大断面図を示している。
同図において、受け金具2aは、第一実施形態の受け金具2と比較して、補強板24a,25aを中央側に延ばし先端どうしを当接させ,矩形筒状体とした点が相違する。他の構成要素は受け金具2とほぼ同様としてある。
したがって、図7において、図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、本応用例の受け金具2aにおいては、補強板24aと補強板25aを溶接接合すると、全体的な機械的強度が向上し、梁6と柱5の接合強度を強くすることができる。
なお、本応用例は、側板22,23に補強板24a,25aを突設した構成としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、図8に示す受け金具2a´ように、側板23だけに補強板25a´を突設した構成としてもよい。
<第二応用例>
図9は、本発明の第二応用例にかかる受け金具を説明するための概略図であり、(a)は斜視図を、(b)はD−D拡大断面図を示している。
同図において、受け金具2bは、第一実施形態の受け金具2と比較して、固定板21b,側板22,23及び補強板24,25が一体的に成形されたほぼ矩形筒状体からなる点が相違する。他の構成要素は受け金具2とほぼ同様としてある。
したがって、図9において、図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
受け金具2bは、一枚の金属板から、ボルト孔213、連結ピン孔221,係止部222,222´,開口部241及び隙間242が形成された状態で打ち抜かれ、続いて、補強板24,25が折り曲げられ、さらに、側板22,23が折り曲げられる。
この受け金具2bによれば、固定板21b,一対の側板22,23及び補強板24,25があらかじめ連結されており、溶接接合する必要がないので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
<第三応用例>
図10は、本発明の第三応用例にかかる受け金具を説明するための概略図であり、(a)は斜視図を、(b)はE−E拡大断面図を示している。
同図において、受け金具2cは、第一応用例の受け金具2aと比較して、固定板21c,側板22,23及び補強板25cが、鍛造成形や射出成形などにより一体的に成形された矩形筒状体からなり、この矩形筒状体に機械加工を行うことによって製作された点が相違する。他の構成要素は受け金具2aとほぼ同様としてある。
したがって、図10において、図7と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本応用例の受け金具2cは、固定板21c,側板22,23及び補強板25cが一体的に成形された矩形筒状体からなるので、全体的な機械的強度が向上し、梁6と柱5の接合強度を強くすることができる。また、受け金具2cは、全体的な機械的強度が向上しているので、堅い木材どうしの接合に適している。
[第二実施形態]
図11は、本発明の第二実施形態にかかる建築用接合金具の概略斜視図を示している。
同図において、建築用接合金具1aは、第一実施形態の建築用接合金具1と比較して、連結金具3の代わりに、連結金具3aを用いた点が相違する。他の構成要素は第一実施形態とほぼ同様としてある。
したがって、図11において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
(連結金具)
図12は、本発明の第二実施形態にかかる建築用接合金具の連結金具の概略図であり、(a)は斜視図を、(b)は拡大正面図を、(c)は拡大側面図を示している。
同図において、連結金具3aは、一枚の平板部材31aの背面側(柱5側)上部に、ピン用孔35が穿設してあり、このピン用孔35には、ピン32aが貫通され、ピン32aの左右の突出量が同じとなるように(ピン32aの中央部がピン用孔35に支持された状態で)、ピン32aが平板部材31aに溶接接合されている。このようにすると、梁6への溝加工も一つですむので、梁6の接合を効率よく行うことができる。また、連結金具3aの構造を単純化することができるので、製造原価のコストダウンが図られる。
また、平板部材31aは、背面側(柱5側)に、ボルト41と干渉しないように、ボルト用非干渉部37が切欠形成されており、平板部材31aを受け金具2の隙間242に装入させることができる。さらに、平板部材31aは、ピン32aの接合部を除く柱5側の端部に、この柱5側の端部から直角に折り曲げられた連結ピン孔用補強板36が設けられている。このようにすると、連結ピン孔用補強板36により連結ピン孔34の機械的強度が確保される。
なお、本実施形態では、連結ピン孔用補強板36は、直角に折り曲げられることにより、平板部材31aから突設した構造としてあるが、この構造に限定されるものではなく、たとえば、平板部材31aに連結ピン孔用補強板36を溶接接合してもよい。
図13は、本発明の第二実施形態にかかる建築用接合金具の、接合状態を説明するための概略図であり、(a)は平面図を、(b)は側面方向の断面図を示している。
同図において、建築用接合金具1aは、受け金具2が、梁6の溝62に嵌入され、ピン32aも溝62に嵌入されるので、ピン32aは、容易かつ確実に係止部222に係止される。
また、受け金具2の隙間242に装入された連結金具3aは、短い突出量Lの間に、ナット42,ボルト41の先端部,連結ピン孔用補強板36,連結ピン45,補強板24,25が干渉することなく収容され、かつ、連結ピン孔用補強板36及び補強板24,25が、連結ピン45に対する機械的強度を十分強い状態に維持する。すなわち、建築用接合金具1aは、梁6を柱5に十分強い接合強度で、接合させることができるとともに、受け金具2の柱5からの突出量Lの増大を抑制でき、受け金具2が固定された柱5のトラックへの積載効率を向上させることができる。
このように、本実施形態にかかる建築用接合金具1aによれば、連結金具3aの構造を単純化することができるので、廉価な建築用接合金具1aを提供することができる。また、梁6への溝加工も一つですむので、小型の梁6の接合を効率よく行うことができる。
以上、本発明の受け金具,連結金具及び建築用接合金具について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る受け金具,連結金具及び建築用接合金具は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態の補強板24,25及び連結ピン孔用補強板36は、上部から下部までつながった形状に限定されるものではなく、たとえば、連結ピン孔221及び連結ピン孔34の付近に部分的に設ける構成としてもよい。
また、第一実施形態では、二枚の平板部材31を有する連結金具3を用い、第二実施形態では、一枚の平板部材31aを有する連結金具3aを用いているが、この構成に限定されるものではなく、たとえば、連結金具3aのピン32aの両端部に、平板部材31を溶接接合した三枚の平板部材を有する連結金具(図示せず)を用いてもよい。
本発明の受け金具,連結金具及び建築用接合金具は、木部材どうしを接合する構成としてあるが、接合対象物は木部材に限定されるものではなく、木部材その他の建築用部材どうしの接合にも適用が可能である。
本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の概略斜視図を示している。 本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の受け金具の概略図であり、(a)は斜視図を、(b)は拡大平面図を、(c)は拡大正面図を、(d)は拡大側面図を示している。 本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の、梁を柱に直交取付けする際の受け金具の固定状態を説明するための概略図であり、(a)は平面図を、(b)はA−A側面図を、(c)はB−B側面図を示している。 本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の、受け金具が固定された柱の積載状態を説明するための概略図を示している。 本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の連結金具の概略図であり、(a)は斜視図を、(b)は拡大正面図を、(c)は拡大側面図を示している。 本発明の第一実施形態にかかる建築用接合金具の接合手順を説明するための概略斜視図を示している。 本発明の第一応用例にかかる受け金具を説明するための概略図であり、(a)は斜視図を、(b)はC−C拡大断面図を示している。 本発明の第一応用例の変化例にかかる受け金具を説明するための概略図であり、(a)は斜視図を、(b)はC´−C´拡大断面図を示している。 本発明の第二応用例にかかる受け金具を説明するための概略図であり、(a)は斜視図を、(b)はD−D拡大断面図を示している。 本発明の第三応用例にかかる受け金具を説明するための概略図であり、(a)は斜視図を、(b)はE−E拡大断面図を示している。 本発明の第二実施形態にかかる建築用接合金具の概略斜視図を示している。 本発明の第二実施形態にかかる建築用接合金具の連結金具の概略図であり、(a)は斜視図を、(b)は拡大正面図を、(c)は拡大側面図を示している。 本発明の第二実施形態にかかる建築用接合金具の、接合状態を説明するための概略図であり、(a)は平面図を、(b)は側面方向の断面図を示している。
符号の説明
1,1a 建築用接合金具
2,2a,2a´,2b,2c 受け金具
3,3a 連結金具
5 柱
6 梁
20 中央位置
21,21b,21c 固定板
22,23 側板
24,24a 補強板
25,25a,25a´,25c 補強板
31,31a 平板部材
32,32a ピン
33 取付け孔
34 連結ピン孔
35 ピン用孔
36 連結ピン孔用補強板
37 ボルト用非干渉部
41 ボルト
42 ナット
43 平座金
44 連結金具固定ピン
45 連結ピン
51 まくら木
61 切欠
62 溝
63 挿入孔
64 挿入孔
211,212 金属板
213 ボルト孔
221 連結ピン孔
222,222´ 係止部
223 ガイド部
224 ガイド面
241 開口部
242 隙間

Claims (9)

  1. 木部材どうしを接合するため、ボルトによって前記木部材の一方の木部材に固定される受け金具であって、
    前記ボルトの挿入されるボルト孔が貫設され、前記一方の木部材に固定される矩形縦長の固定板と、
    前記木部材の他方の木部材に取り付けられた連結金具と連結するための連結ピンが挿入される連結ピン孔が貫設され、さらに、少なくとも上端部に、前記連結金具の被係止部が係入される係止部が形成された、前記固定板の横方向の両端部から直角に突設した矩形縦長の対向する一対の側板と、
    前記一対の側板の反固定板側の端部から内側に直角に突設し、前記固定板と対向して形成され、前記ボルト孔と対向する位置に開口部を有する補強板と
    を具備したことを特徴とする受け金具。
  2. 前記補強板が、前記ボルトの先端部より反固定板側に設けられたことを特徴とする請求項1記載の受け金具。
  3. 前記側板が、上端部及び下端部に前記係止部を形成され、さらに、前記側板の長手方向の中央位置に対し、対称となるように二以上の前記連結ピン孔を貫設され、
    前記固定板が、貫設された各前記連結ピン孔から、前記長手方向の一方向に同じ距離だけ離して、前記ボルト孔を貫設された
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の受け金具。
  4. 前記固定板,一対の側板及び補強板が、一体的に成形された矩形筒状体からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受け金具。
  5. 前記固定板が二枚重ねられ、それぞれの固定板に設けられた側板及び補強板がプレス成形され、前記補強板の先端どうしが当接することによって矩形筒状体をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受け金具。
  6. 前記固定板が二枚重ねられ、一方の固定板に設けられた側板と他方の固定板に設けられた側板及び補強板がプレス成形され、前記一方の固定板の側板先端と他方の固定板の補強板先端が当接することによって矩形筒状体をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受け金具。
  7. 前記補強板のほぼ中央長手方向に沿って隙間を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の受け金具。
  8. 木部材どうしを接合するため、上記請求項7記載の受け金具とともに使用され、前記木部材の他方の木部材に取り付けられる連結金具であって、
    前記木部材の一方の木部材に固定された受け金具と連結するための連結ピンが挿入される連結ピン孔が穿設された一枚の平板部材を備え、
    前記平板部材が、前記受け金具に形成された係止部に係入される被係入部を有し、前記一方の木部材側に、ボルト用非干渉部が形成され、さらに、前記一方の木部材側の端部から直角に突設された連結ピン孔用補強板を有することを特徴とする連結金具。
  9. 木部材どうしを接合するための建築用接合金具であって、
    前記木部材の一方の木部材に固定される、上記請求項1〜7のいずれかに記載の受け金具と、
    前記一方の木部材に固定された受け金具と連結するための連結ピンが挿入される連結ピン孔が穿設された、前記木部材の他方の木部材に取り付けられる二枚の平板部材,及び,この二枚の平板部材の間に設けられ、前記受け金具に形成された係止部に係入される被係入部を有する連結金具と
    を備えたことを特徴とする建築用接合金具。
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