JP2007129967A - 刈芝及びサッチの分解促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】自然条件下でも、短期間で十分に刈芝やサッチの分解・減容化をすることができ、実用性に優れる微生物を用いた刈芝及びサッチの分解促進剤を提供する。
【解決手段】セルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌にさらにセルラーゼを添加・混合し、刈芝やサッチに施用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、微生物を用いて刈芝やサッチを分解・減容化するための刈芝及びサッチの分解促進剤に関する。
庭やゴルフ場のグリーンなどにおいては、芝を定期的に手入れする必要があり、定期的に芝草の刈かすが発生する。さらに、枯死した刈りかすや芝草や他の植物の茎、葉、根などの残渣が、分解されない状態で芝生上に蓄積し、サッチが形成される。このような刈かすやサッチを長期間放置しておくと、各種の病原菌が発生・増殖したり、有害なガスが発生したりし、その結果、芝の枯死や生育不良などの被害が起こることが知られている。特に、胞子を形成する病原菌が一旦発生すると、サッチ層内で胞子の形成が促進され、これが病原菌の新たな接種源となって、被害はさらに深刻化する。また、土壌に刈芝やサッチの層が一定以上の厚みで蓄積することによって、土壌や芝の根への空気、水、栄養源、農薬などの移行が妨げられ、その結果、芝の生育阻害が起こったり、病気が発生しやすくなったりすることも知られている。このような問題を引き起こす刈芝やサッチを除去するために、従来、ゴルフ場等では、バーチカルやエアレーションを実施したり、目土を施すなどの物理的手段が用いられていた。しかしながら、これらの方法は、簡便な方法とは言いがたく、定期的に実施するには労力を要し、さらにコストもかかるなどの問題があった。また、これらの方法によっては、十分に刈芝及びサッチを除去することができなかった。
このような状況下で、刈芝やサッチを細菌などの微生物を用いて分解・減容化することにより、除去する方法が提案されている。芝草やサッチにはセルロースが多く含まれているため、このような方法に用いる微生物として、セルロースを分解する能力を有する細菌が探し求められている。このような細菌として例えば、セルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌が知られており、この細菌を含有する生ごみ処理剤が提案されている(特許文献1)。また、セルロースを分解する能力を有するペニシリウム属細菌及びバチルス・マセランス(Bacillus macerans)が知られており、この菌体を刈芝やサッチ層を有する土壌に施用することが提案されている(特許文献2、3)。しかしながら、これらの細菌を含む微生物資材のセルロースを分解する能力は十分であるとはいえず、このような資材を用いて刈芝やサッチを50%以上分解するには、数十日という長期間を要し、実用的ではないという問題があった。さらに、上記の何れの細菌も、一定の試験条件下においては増殖し、セルロースを分解することができるものの、実用段階においては、日照、温度、降雨などの自然条件が、その増殖速度などに大きく影響し、十分かつ安定した効果が得られないという問題があった。
特開2005−21010号公報 特開平11−225747号公報 特開平11−225748号公報
本発明は、刈芝やサッチの分解に能力を発揮する細菌を用いて、短期間で十分に刈芝やサッチの分解・減容化をする方法及びこれに用いる刈芝及びサッチの分解促進剤を提供することを課題とする。特に、自然条件下でも十分に安定した刈芝やサッチ分解能を奏する刈芝及びサッチの分解促進剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、セルロースを分解する能力を有する微生物にさらにセルラーゼを組み合わせて刈芝やサッチに施用することにより、施用後、刈芝やサッチの分解が効率的に促進され、その後も安定して分解・減容化が起こることを発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1) セルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌及びセルラーゼを含む刈芝及びサッチの分解促進剤。
(2) 前記バチルス属細菌が、バチルス・ズブチルス BSTH−1(FERM AP−20663)及び/又はこの変異株である(1)に記載の刈芝及びサッチの分解促進剤。
セルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌にさらにセルラーゼを組み合わせた本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤を刈芝やサッチに施用することにより、刈芝及びサッチの分解・減容化が短期間で十分に行われる。特に、本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、自然条件下での効率的かつ安定的な分解能力を発揮するため、屋外での使用にも十分耐え得るものであり、製品としての品質安定性、実用性を備えている。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、セルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌を含有することを特徴とする。
「セルロースを分解する能力を有する」とは、セルロースを栄養源として生育できること、すなわち、セルロースをグルコースにまで分解し、代謝できることをいう。具体的には、細胞内でセルラーゼを産生し、細胞壁の外側に産生セルラーゼを付着しているか、細胞外に産生セルラーゼを分泌することをいう。セルラーゼは、β−1,4グルコシド結合を加水分解する酵素をいい、セルロース鎖をランダムに分解するエンドグルカナーゼ、及びセルロースの還元末端からセルロース鎖を分解し、セロビオースを生成するセロビオヒドロラーゼの両方を含む。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤におけるバチルス属細菌は、胞子の状態であってもよいし、栄養細胞の状態であってもよい。通常は、保存性の観点から胞子の状態であることが好ましい。
本発明に用いるセルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌は、例えば、分離源をカルボキシメチルセルロースなどのセルロースを基質とした寒天培地に添加し、培養を行った後、コロニーを形成した菌体を分離することにより得ることができる。このようなバチルス属細菌は、セルロースを分解する能力を有しているため、刈芝やサッチに施用した場合、セルロースを栄養源として効率よく増殖することができる。
本発明の刈芝及びサッチに用いるバチルス属細菌の菌種は、バージーズ・マニュアル・オブ・デターミネイティブ・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Determinative Bacteriology)第9版(1994)において「バチルス属(Bacillus)」に分類される細菌であって、上記の性質を有しているものであれば特に制限されない。例えば、バチルス・ズブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・マセランス(Bacillus macerans)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・クラウジ(Bacillus clausii)、バチルス・スミシー(Bacillus smithii)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)などが挙げられる。この中では、バチルス・ズブチルスが好ましく用いられ、例えば、バチルス・ズブチルス BSTH−1菌株、バチルス・
ズブチルス(IFO13719)菌株又はこれらの変異株を好ましく用いることができる。バチルス・ズブチルス BSTH−1菌株は、平成17年9月13日より、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に受領番号 AP−20663で寄託されている。バチルス・ズブチルス(IFO13719)は、財団法人発酵研究所(Institute for fermentation, Osaka; IFO)に登録された株であるが、現在はその移管先である独立行政法人製品評価技術基盤機構の生物遺伝資源部門(NBRC)(千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)より入手可能である。
バチルス・ズブチルス BSTH−1菌株(以下、BSTH−1という。)は、千葉県内の畑土壌から見出した菌株であって、高いセルロース分解能を有する。
BSTH−1の16S rRNA遺伝子のDNA塩基配列を配列番号1に示す。BLASTを用いた細菌基準株データベースに対する相同性検索の結果、BSTH−1の16S
rRNAの全塩基配列は相同率99.8%でバチルス・ズブチルス(Bacillus subtilis)基準株の16S rRNAに対し最も高い相同性を示した。
上記のことから、BSTH−1は、バチルス・ズブチルスに帰属すると推定された。
また、本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤に用いることができるBSTH−1の変異株は、これが自然変異することにより得られた菌株や、化学的変異剤や紫外線等で変異処理することにより得られた菌株から、BSTH−1と同様の菌学的性質を有し、セルロース分解能を有する菌株を選抜することにより得ることができる。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤に用いるバチルス属細菌を培養する方法は特に制限されず、細菌の性質に応じた適当な条件下で常法により行うことができる。例えば、培養温度は20〜40℃で行うことができるが、通常は30〜37℃で培養することが好ましい。また、培養方法は、往復動式振とう培養、ジャーファーメンター培養などによる液体培養法や固体培養法を用いることができる。
培養に用いる培地成分も特に制限されず、動物性又は植物性の何れを用いてもよく、例えば、ふすま、コメヌカ、麦、乳製品等を含む資材を用いることができる。さらに、炭素源としてグルコース、スクロース、糖蜜などの糖類、クエン酸などの有機酸類、グリセリンなどのアルコール類、また窒素源としてアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩や硝酸塩等を添加することができる。
細菌に胞子を形成させる場合は、培養の周期において、培地の組成、培地のpH、培養温度、培養湿度、培養する際の酸素濃度などの培養条件を、その胞子形成条件に適合させるように調整すればよい。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤におけるバチルス属細菌の菌体の濃度は、施用した場合に菌体が死滅せず、増殖可能な濃度であれば特に制限されないが、通常は、刈芝及びサッチの分解促進剤に対して103〜1011CFU/g(コロニー形成単位)、好ましくは107〜109CFU/gとすることができる。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、セルラーゼを含むことを特徴とする。これにより、刈芝及びサッチの分解促進剤を施用した後、セルラーゼによってセルロースが速やかに分解され糖が生成し、これを栄養源として短時間のうちに上記バチルス属細菌が増殖し、菌数が安定する。
この場合のセルラーゼは、β−1,4グルコシド結合を加水分解する酵素であれば、エンドグルカナーゼ及びセロビオヒドロラーゼの何れか一方でもよいし、これらの両方でもよい。また、セルラーゼの由来は特に制限されず、高等植物、細菌、糸状菌、木材腐朽菌、軟体動物などに由来する天然のセルラーゼを用いてもよいし、遺伝子工学的方法や化学
的方法で人工的に産生したものを用いてもよい。また、製剤化された市販のものなどを用いることもできる。本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤に用いるセルラーゼとして、例えば、糸状菌であるトリコデルマ菌やアスペルギルス菌由来のセルラーゼなどが好ましく例示できる。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤におけるセルラーゼの濃度は、施用後に上記バチルス属細菌の増殖を促進することができる濃度である限り特に制限されない。例えば、セルラーゼ活性が7000U/gであるセルラーゼ製剤を用いる場合には、分解促進剤において、セルラーゼ製剤の濃度を0.01〜5%(W/V)、好ましくは0.05〜1%(W/V)とすることが好ましい。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤における、上記バチルス属細菌及びセルラーゼの含有比は、施用後にバチルス属細菌に十分な糖を供給することができる限りにおいて特に制限されない。
また、本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、上記バチルス属細菌の増殖を促進するための栄養源をさらに含んでいることが好ましい。栄養源を添加することにより、本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤を施用した後、上記バチルス属細菌の増殖が促進されるため、より迅速な刈芝及びサッチの分解・減容化が可能となる。
栄養源の種類は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、通常バチルス属細菌の増殖に用いられるものを選択することができる。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、セルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌とセルラーゼを混合することにより製造することができる。ここで、上記バチルス属細菌とセルラーゼを混合する方法は、特に制限されず、例えば、バチルス属細菌の培養後、得られた培養物にセルラーゼを加えて混合してもよいし、得られた培養物から菌体を含む一部を分離してセルラーゼを加えて混合してもよい。例えば、固体培地を用いて菌体の培養を行う場合には、菌体を培地とともに乾燥、粉砕してセルラーゼと混合してもよい。液体培地を用いて菌体の培養を行う場合には、培地とセルラーゼを混合してもよいし、培地を遠心分離することにより、菌体を分離した後、スプレー乾燥や凍結乾燥により乾燥してセルラーゼと混合してもよい。
また、バチルス属細菌の菌体とセルラーゼを別々に配置し、使用時に混合する形態の刈芝及びサッチの分解促進剤のキットとすることもできる。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、製品としての品質安定性、保存性を高めるために乾燥させることが好ましい。この場合、上記バチルス属細菌とセルラーゼを混合した後に乾燥を行ってもよいし、予め各成分を乾燥させ、バチルス属細菌の生菌剤とセルラーゼ製剤を得てからこれらを混合してもよい。また、刈芝及びサッチの分解促進剤のキットを製造する場合には、上記二つの成分をそれぞれ乾燥して製剤化した後、組み合わせて製品とすることが好ましい。
乾燥は、刈芝及びサッチの分解促進剤の水分含有量が10重量%以下となるように行うことが好ましい。乾燥方法は特に制限されず、自然乾燥、通風乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥などが挙げられるが、この中でも噴霧乾燥及び通風乾燥が好ましく用いられる。乾燥する際には、スキムミルク、グルタミン酸ナトリウム及び糖類などの保護剤を用いることができる。糖類を用いる場合は、グルコースやトレハロースを用いることができる。さらに、乾燥後は、得られた乾燥物に、脱酸素剤、脱水剤を加えて、ガスバリアー性のアルミ袋に入れて密封し、室温から低温で貯蔵することが好ましい。これにより、細菌を長期間生きたまま保存することが可能となる。
また、本発明の刈芝及びサッチの分解剤は、上記バチルス属細菌及びセルラーゼに、製
剤化のための担体や増量剤などの任意の物質をさらに加えて加工することもできる。
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、芝が生育する土壌の上に蓄積している刈芝や刈草、サッチに施用することができる。施用の対象は、刈芝、刈草、サッチの何れか一種でもよいし、これらの二種以上であってもよい。この際、バチルス属細菌及びセルラーゼを予め混合した形態の刈芝及びサッチの分解促進剤を施用してもよいし、バチルス属細菌及びセルラーゼを組み合わせたキット形態の刈芝及びサッチの分解促進剤を用いて、各成分を別々に施用してもよい。各成分を別々に施用する場合の順序は特に制限されない。また、本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤を施用する場合には、粉剤を散布しても良いし、施用時に粉剤を水などの液体などで希釈して散布してもよい。
本発明の刈芝及びサッチ分解促進剤の投与量も、バチルス属細菌が死滅せず増殖可能な菌体数を有している限りにおいて特に制限されないが、粉剤であれば、通常は0.1〜100g/m2、好ましくは20〜50g/m2とすることができる。また、本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤を、水和剤として水で1000倍に希釈した場合は、500〜1000ml/m2とすることができる。
また、本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤は、通常芝の生育において用いられる無機肥料、有機肥料、除草剤などと共に用いることができる。
(1)菌体の分離
千葉県内の畑土壌及び腐葉土を界面活性剤を含む水でけん濁し、遠心分離して得た上清を70℃で20分間過熱した後、これを、カルボキシメチルセルロース(CMC)を栄養源として加えた寒天培地に添加して、26℃で7日間培養した。培養後、最も大きいコロニーを形成した菌を分離した。このようにして得られた菌株をBSTH−1とし、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに受領番号 FERM AP−20663として寄託した。この菌株の性質は前述したとおりである。
(2)菌体の培養
上記で得られたバチルス・ズブチルス BSTH−1をブイヨン培地(肉エキス、ペプトン、KH2PO4、MgSO4を含む液体培地)を用いて30℃で2日間培養した。
(3)刈芝の分解能の評価
本発明の刈芝及びサッチの分解促進剤の刈芝及びサッチの分解能力を、ゴルフ場刈芝の分解試験法を用いて評価した。すなわち、ゴルフ場ベントグラスの刈芝を10mm前後に切断したものを、天日で10日間十分に乾燥させ、1gずつフラスコにとった。それぞれのフラスコに水20mlを添加し、オートクレーブにて滅菌した。
それぞれのフラスコに、その内容物に対して下記に示す組成に従ってセルラーゼ及び/又はバチルス・ズブチルスの菌体を添加し、比較例1〜3及び実施例1、2とした。また、刈芝に上記の水20mlを加えたのみで、他に何も加えないものを対照とした。
<比較例1>
セルラーゼ製剤(エンチロン剤:洛東化成工業社製、トリコデルマ菌由来、セルラーゼ活性 7000U/g)
0.1%(W/V)
<比較例2>
バチルス・ズブチルス BSTH−1 1.0×108CFU/ml
<比較例3>
バチルス・ズブチルス(IFO13719) 1.0×108CFU/ml
<実施例1>
セルラーゼ製剤 0.1%(W/V)
バチルス・ズブチルス BSTH−1 1.0×108CFU/ml
<実施例2>
セルラーゼ製剤 0.1%(W/V)
バチルス・ズブチルス(IFO13719) 1.0×108CFU/ml
このようにして得た比較例1〜3及び実施例1、2のフラスコを28℃にて3日間放置した。3日後にフラスコ内の刈芝を二重にしたガーゼで回収し、軽く水で洗浄した後、70℃で24時間乾燥させ、乾燥重量を測定した。また、対照の刈芝の乾燥重量とそれぞれの比較例及び実施例の刈芝の乾燥重量の差が、対照の刈芝の乾燥重量に対して占める割合を算出し、それぞれの菌体や製剤のサッチ分解能力を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2007129967
セルラーゼ製剤のみを添加して処理した比較例1の刈芝の分解率は48.3%であった。また、バチルス属細菌の菌体のみを添加して処理した比較例2及び3の刈芝の分解率はそれぞれ37.9%及び22.4%であった。一方、セルラーゼ産生能力を有するバチルス・ズブチルスであるBSTH−1又はIFO13719とセルラーゼ製剤を組み合わせて添加して処理した実施例1及び2の刈芝の分解率は、何れも、3日間という短期間で刈芝の乾燥重量は著しく減少した。これらの実施例1及び2とそれぞれの菌体を単独で用いた比較例2及び3の刈芝の分解率をそれぞれ比較すると、菌体とセルラーゼ製剤を組み合わせた場合は、菌体を単独で用いた場合に比して2倍以上に増大していた。特に、バチルス属細菌としてBSTH−1を添加して処理した場合は、分解率は86.2%にまで達し、非常に高い効果が得られた。
以上の結果から、セルラーゼを産生する能力を有するバチルス属細菌及びセルラーゼを組み合わせて刈芝に添加することにより効率的、かつ安定的に刈芝を分解・減容化することができることが分かった。

Claims (2)

  1. セルロースを分解する能力を有するバチルス属細菌及びセルラーゼを含む刈芝及びサッチの分解促進剤。
  2. 前記バチルス属細菌が、バチルス・ズブチルス BSTH−1(FERM AP−20663)及び/又はこの変異株である請求項1に記載の刈芝及びサッチの分解促進剤。
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