JP2007127848A - 光ファイバケーブル - Google Patents

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太一 岡本
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友和 柴田
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Abstract

【課題】マゼミが産卵しようとしても、光ファイバ心線が損傷又は断線に至らない光ファイバケーブルを提供するものである。
【解決手段】本発明に係る光ファイバケーブル30は、1本以上の光ファイバテープ心線15と抗張力体16,16を、熱可塑性樹脂で一括成形被覆してなるものであって、一括被覆体18の内部の、光ファイバテープ心線15の外周に、硬度(ショアD)が65以上、厚さが0.15mm以上の熱可塑性樹脂からなる保護材17を配置し、且つ上記保護材にノッチ部を設けたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバケーブルに係り、特に、引き込み線として用いられる光ファイバケーブルに関するものである。
近年、個人家屋や企業などにおいて、インターネット回線や専用回線といった通信線として、光ファイバケーブルが引き込まれている。
これら引き込み線として用いられる従来の光ファイバケーブルは、図5に示すように、複数本の光ファイバ心線71を紫外線硬化型樹脂72で被覆成形してなる1本以上の光ファイバテープ心線73と、光ファイバテープ心線73と平行に配置された抗張力体74,74及び亜鉛メッキ鋼線(支持線)75と、難燃処方を施したポリエチレンをベースとした熱可塑性樹脂からなり、光ファイバテープ心線73、抗張力体74,74、及び亜鉛メッキ鋼線75を一括成形被覆する一括被覆体76で構成される。
従来の光ファイバケーブルにおいては、光接続作業時、光ファイバ心線71を取り出すために、ケーブル本体部の長幅方向(図5中では上下方向)の中央部にV溝ノッチ部(図示せず)を設け、そのV溝ノッチ部より一括被覆体76を上下に切り離すことで、光ファイバ心線71を取り出していた。
なお、本発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2003−315640号公報 特開2004−271870号公報
ところで、夏季に発生するセミ、特にクマゼミが、この光ファイバケーブルに産卵することで、セミの産卵管によって光ファイバ心線71に損傷又は断線が生じるといった事例が報告されている。この損傷又は断線の発生原因の1つとして、V溝ノッチ部が、クマゼミの産卵管を光ファイバ心線71まで到達させるためのガイドとなってしまうため、光ファイバ心線71の損傷又は断線の確率が増しているということがわかっている。
そのため、V溝ノッチ部をなくした構造の光ファイバケーブルが開発され、工具などで一括被覆体76に切り欠き傷を付けることで、光ファイバ心線71を取り出すように提案された(特願2004−348651号などを参照)。これによって、クマゼミによる光ファイバ心線71の損傷又は断線の確率は減ったが、完全にセミの産卵管による損傷又は断線を防ぐまでには至っていない。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、クマゼミが産卵しようとしても、光ファイバ心線が損傷又は断線に至らない光ファイバケーブルを提供することにある。
上記目的を達成すべく請求項1に係る発明は、1本以上の光ファイバ心線又は複数本の光ファイバ心線を紫外線硬化型樹脂で被覆成形してなる1本以上の光ファイバテープ心線と抗張力体を、熱可塑性樹脂で一括成形被覆してなる光ファイバケーブルにおいて、一括被覆体の内部の、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線の外周に、硬度(ショアD)が65以上、厚さが0.15mm以上の熱可塑性樹脂からなる保護材を配置し、且つ保護材に光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線を取り出すためのノッチ部を設けたことを特徴とする光ファイバケーブルである。
請求項2に係る発明は、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線、抗張力体、及び保護材に加え、更に金属製の支持線を、熱可塑性樹脂で一括成形被覆した請求項1記載の光ファイバケーブルである。
請求項3に係る発明は、保護材において、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線を取り出すためのノッチ部を、保護材の短幅面に設けた請求項1又は2記載の光ファイバケーブルである。
請求項4に係る発明は、保護材の厚さをRt、光ファイバ心線の半径をRo、光ファイバ心線最外層と保護材とのギャップ間隔をRg、保護材の引張降伏伸度をε、光ファイバケーブルの曲率半径をR、光ファイバケーブルの曲げ中心と光ファイバ心線の中心のずれをRzとした際、以下に示す(1)式を満足する請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバケーブルである。
(Ro+Rt+Rg+Rz)/R≦・・・(1)
請求項5に係る発明は、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線の長幅方向長さをLo(mm)、光ファイバケーブルの長幅方向長さをLc(mm)、保護材の長幅方向長さをLg(mm)とした際、以下に示す(2)式を満足する請求項1乃至4のいずれかに記載の光ファイバケーブルである。
Lo+0.3mm<Lg≦Lc・・・(2)
本発明によれば、セミが光ファイバケーブルのケーブル本体部に産卵を行っても、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線に損傷又は断線が生じることがないという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の好適一実施の形態に係る光ファイバケーブルの横断面図を図1に示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る光ファイバケーブル30の基本的な構造は、図5に示した従来の光ファイバケーブルと同様であるが、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線13、光ファイバテープ心線15を保護するために、保護材17を光ファイバテープ心線15の保護層とし、一括被覆体18の内部に、光ファイバテープ心線15と保護材17が一体となった被覆光ファイバ35を設け、且つ保護材17にV溝からなるノッチ部20を設けたことに特徴がある。
この被覆光ファイバ35は、例えば、積層した光ファイバテープ心線15の外周に押出被覆することで得られる。また、熱可塑性樹脂でV溝を含んだパイプ(管体)を形成し、そのパイプ内に光ファイバテープ心線15を挿入し、被覆光ファイバ35を形成しても良い。
光ファイバケーブル30は、主にケーブル本体部31と支持線部12で構成される。ケーブル本体部31は、複数本(図1中では4本を図示)の光ファイバ心線13を紫外線硬化型樹脂14で一括成形被覆してなる1本以上(図1中では2本を図示)の光ファイバテープ心線15と、抗張力体16,16と、保護材17と、熱可塑性樹脂製の一括被覆体18の一部で構成される。光ファイバテープ心線15と保護材17は、当接していてもよく、また、離間していてもよい。支持線部12は、金属線材からなる線材本体(支持線)19と、一括被覆体18の残部で構成される。光ファイバテープ心線15、抗張力体16,16、及び線材本体19は平行に、且つ一平面上に配置される。
保護材17は、熱可塑性樹脂からなる。保護材17を構成する熱可塑性樹脂は、クマゼミが産卵管を貫通させることができない硬度、すなわち硬度(ショアD)が65以上とされる。また、保護材17の長幅面の厚さ(図1中では左右方向の肉厚)は、0.15mm以上とされる。保護材17の厚さが0.15mm未満だと、熱可塑性樹脂の硬度(ショアD)が65以上であっても、クマゼミの産卵管が保護材17を貫通してしまう。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
クマゼミは枯れ木に産卵する性質を持っている。これは、生木に産卵した場合、産み付けた卵が生木の成長に伴って潰されてしまうためであると言われている。また、枯れ木に卵を産み付けた場合、卵から孵化した幼虫が地表に落下し易いことも理由の1つと言われている。
ここで、クマゼミが引き込み用光ファイバケーブルに産卵するのは、クマゼミが引き込み用光ファイバケーブルを枯れ木と誤認し、産卵してしまうためと言われている。産卵時にクマゼミが掘削する穴の深さは、2〜3mm程度であるが、現在使用されている引き込み用光ファイバケーブルの短幅方向長さ(図5中では左右方向の長さ)寸法は2〜4mmである。このため、クマゼミの産卵が引き込み用光ファイバケーブルに対して行われた場合、光ファイバ心線が損傷又は断線することは容易に想像できる。
そこで、本発明者は、クマゼミの繁殖地域である沖縄県西原町と大阪府池田市にて、本実施の形態に係る光ファイバケーブルの検証を行った。
検証には縦1m×横1m×高さ2mのケージを準備し、そのケージ内に捕獲した雌のクマゼミを放し、屋内実験を行った。図4に示すように、ケージ61内には、表1に示すサンプルA〜Hの保護材を用いた光ファイバケーブル62がそれぞれ格子状に張り渡される。各光ファイバケーブル62は、それぞれ10mずつ用いた。また、ケージ61内には、クマゼミ63が好む樹液を出す木64が中央に配置される。これは、クマゼミ63の生命を維持するためであり、産卵活動を活発化させるために行った。
各光ファイバケーブル62に約20箇所の産卵箇所が確認された後、各光ファイバケーブル62の損失増加量を測定した。その後、各光ファイバケーブル62を解体して光ファイバ心線及び保護材の損傷及び断線を調査した。
表1に示すように、保護材の厚さが0.15mm以上の場合、硬度(ショアD)が65未満の保護材(サンプルA〜C)はクマゼミの産卵管が貫通していることが確認できた。しかし、硬度(ショアD)が65以上の保護材(サンプルD〜H)では、保護材の最外層には損傷が確認されるものの、保護材をクマゼミの産卵管が貫通するまでには至らないことがわかった。
クマゼミが引き込み用光ファイバケーブルに産卵を行う際、産卵管を光ファイバケーブルに約30度から40度程度の進入角度で差し込み、産卵を行う。進入角度が大きい場合、硬度(ショアD)が65未満の保護材は貫通される。一方、進入角度が比較的小さい場合、つまり30度程度の場合、硬度(ショアD)が65未満の保護材であっても貫通までには至らない。
本実施の形態に係る光ファイバケーブルの保護材であるサンプルD〜Hは、硬度(ショアD)が65以上の熱可塑性樹脂で構成されているため、進入角度が大きい場合であっても、保護材は貫通されない。このため、クマゼミは、その場所での産卵を諦めて、次の産卵場所に移動するということが確認できた。また、その産卵を諦めた場所を解体して確認したところ、保護材については若干の損傷が確認されたが、光ファイバ心線については損傷又は断線に至るまでではないことが確認できた。
保護材の厚さが0.10mm、0.15mmの各試料を準備して同様の試験を実施した。その結果、保護材の厚さが0.10mmの試料の場合、硬度(ショアD)が120の樹脂で構成しても、光ファイバ心線の損傷が確認できた。一方、保護材の厚さが0.15mmの試料の場合、硬度(ショアD)が65の樹脂で構成しても、光ファイバ心線の損傷は確認されなかった。この結果、保護材に熱可塑性樹脂を用いる場合には、保護材の厚さを0.15mm以上確保する必要があることがわかった。
次に、保護材の厚さが0.30mmの試料を準備して同様の試験を実施した。硬度(ショアD)が64の樹脂からなる試料を用いた光ファイバケーブルでは、保護材の損傷は認められたものの貫通は確認できなかった。しかし、クマゼミが産卵を行う際に、産卵管を保護材に局所的に押し付け、保護材に塑性変形によるくぼみが発生することを確認した。この光ファイバケーブルの伝送損失増加量を測定したところ、伝送損失が0.05dB増加していた(残留ロスあり)。これに対して、硬度(ショアD)が65の樹脂からなる試料を用いた光ファイバケーブルで同様の試験を実施したところ、保護材に損傷は認められたものの、前記のような塑性変形によるくぼみは発生しなかった。また、この光ファイバケーブルの伝送損失増加量を測定したところ、伝送損失の増加は認められなかった(残留ロスなし)。
つまり、硬度(ショアD)が65以上の熱可塑性樹脂からなり、且つ厚さが0.15mm以上の保護材を用いれば、クマゼミによる光ファイバケーブルへの産卵行動が行われたとしても、クマゼミの産卵管によって光ファイバ心線が損傷又は断線に至ることはなく、また、伝送損失の増加もないということが確認できた。
このように、本実施の形態に係る光ファイバケーブル30は、一括被覆体18の内部の、光ファイバテープ心線15の外周に保護材17を配設しているため、クマゼミが光ファイバケーブル30に対して産卵を行ったとしても、クマゼミの産卵管は保護材17の位置までしか達しないため、光ファイバ心線13に損傷や断線が生じるおそれはない。
さらに、保護材において、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線13又は光ファイバテープ心線15を保護するために、長幅面の厚さは0.15mm以上が必要であるため、光ファイバ心線13又は光ファイバテープ心線15を取り出すためのV溝からなるノッチ部20は、保護材17の短幅面に設けるのが好適である。保護材17の短幅面にV溝からなるノッチ部20を設けることにより、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線13又は光ファイバテープ心線15を保護し、且つ保護材17のV溝からなるノッチ部20を切り離すことで容易に光ファイバ心線13又は光ファイバテープ心線15を取り出すことができる。
一方、保護材17の降伏伸度が小さい場合、光ファイバケーブル30を曲げ、保護材17の最外層(表層部)の伸度が降伏伸度以上となった時に、保護材17が塑性変形して折れ曲がり、座屈などの発生に至る。その結果、曲げを開放した場合においても、曲げを加える前の形状に戻らなくなるばかりでなく、光ファイバテープ心線15(光ファイバ心線13)に恒常的に大きな曲げが加わってしまうこととなり、クマゼミの産卵による被害を防ぐことはできても、実使用上好ましくない。
汎用品として使用されている光ファイバ心線13の最小曲げ半径は30mmであるが、この最小曲げ半径で曲げた時の光ファイバ心線13の曲げ歪は0.21%となる。本実施の形態に係る光ファイバケーブル30においては、光ファイバ心線13の半径をRo、保護材17の厚さをRt、光ファイバ心線13の最外層と保護材17とのギャップ間隔をRg、光ファイバケーブル30の曲率半径をR、光ファイバケーブルの曲げ中心と光ファイバ心線の中心のずれをRzとした時に、保護材17が受ける曲げ歪εは、以下に示す(3)式で表される。
ε=(Ro+Rt+Rg+Rz)/R・・・(3)
ここで、直径0.125mmの光ファイバ心線13に、クマゼミが産卵管を貫通させることができない保護材17の必要最小限の厚さが0.15mmであることから、考え得る各パラメータの最小値は、
Ro≧0.0625mm、
Rt≧0.15mm、
Rg=0mm、
Rz=0mm、
R≧30mm、
となる。εの最小値を(3)式から求めるとε≧0.71%となる。
つまり、保護材17は少なくとも0.71%以上の歪を受けることとなり、微小域として考えれば、伸び歪が連続的(恒常的)に加わっていることと一般的に考えられる。よって、本実施の形態に係る光ファイバケーブル30の保護材17に用いられる熱可塑性樹脂としては、0.71%以上の降伏伸びを持つものでないと、光ファイバケーブル30を30mm半径で曲げる環境下において使用することができない。つまり、本実施の形態に係る光ファイバケーブル30の保護材17は、以下に示す(1)式を満足する熱可塑性樹脂で構成する必要がある。
(Ro+Rt+Rg+Rz)/R≦ε・・・(1)
最近の光ファイバ心線は、コアとクラッドの非屈折率差を大きくしたり、コアの周辺に空孔を設けたりすることで、曲げ特性を向上させている。これらの光ファイバ心線13の最小曲げ半径は2mm〜15mm程度となるが、その際の曲げ歪εは2mmのときで10.6%、15mmのときで1.42%となるので、(3)式で求めた0.71%以上の引張降伏伸度を持つ樹脂で保護材17を構成しなければならない。
保護材17を構成する硬度(ショアD)が65以上の樹脂としては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド46などを主材料とした熱可塑性樹脂が、表面硬度が高いことから好ましい。
保護材17を構成するその他の樹脂としては、例えば、ABS樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、ABS/PVCアロイ、ASA樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合体、フッ素樹脂、ポリアミドイミド、ポリアリレート、オレフィンビニルアルコール共重合体、フェノール樹脂、ポリアミド系樹脂(アモルファスポリアミド、変性ポリアミドなど)、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリチオエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ノルボルネン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニルなどや、これらの樹脂を主材として、変性又は合成、混合したもの、炭酸カルシウムやチタン酸カリウムウィスカー、カオリン粘土、タルクや雲母などの充填材を添加して硬度を向上させたもの、或いは架橋材を添加した後に架橋させて硬度を向上させたもの、などが挙げられる。
保護材17の断面形状は、樹脂の押出成形を行うダイスのダイス穴形状によって決定されるものであり、例えば、長方形状の他に、正方形状、扇形状、半楕円状、楕円状、半円状、円状、アーチ状、三角形状、星形状、多角形状などであってもよい。さらに、保護材17は幅方向に波付き状に湾曲していてもよい。
また、このとき、光ファイバテープ心線15の長幅方向長さをLo(mm)、光ファイバケーブル30の長幅方向長さをLc(mm)、保護材17の長幅方向長さをLg(mm)とした際、各長さは、以下に示す(2)式を満足するように調整される。
Lo+0.3mm<Lg≦Lc・・・(2)
また、本実施の形態に係る光ファイバケーブル30を、家屋内や局舎内で用いられる光ファイバケーブルや、地中管路などのケーブルに適用する場合、支持線部12は必ずしも必要としないことから、ケーブル本体部31自体を光ファイバケーブルとして用いてもよい。
また、本実施の形態においては、一括被覆体18の内部に、積層した光ファイバテープ心線15を保護材17の層で覆った被覆光ファイバ35を有する光ファイバケーブル30を例に挙げて説明を行ったが、これに限定するものではない。例えば、(光ファイバテープ心線15を内蔵した)被覆光ファイバ35の代わりに、図2に示すように、1本以上(図2中では1本を図示)の光ファイバ心線13の外周に、硬度(ショアD)が65以上の熱可塑性樹脂からなる保護材47の層を0.15mm以上の厚さで設け、且つV溝からなるノッチ部20を設けた光ファイバ心線13のみを内蔵した被覆光ファイバ45を用いた光ファイバケーブル40であってもよい。
また、図3に示すように、本発明の別の好適一実施の形態に係る光ファイバケーブル50は、金属線材からなる線材本体19の外周をポリエチレンなどで構成される一括被覆体18で覆ってなる支持線部52の周りに、複数本(図3中では8本を図示)のケーブル本体部11を撚り合わせてなる。本実施の形態に係る光ファイバケーブル50は、引き込み用の光ファイバケーブルとしてではなく、集合ドロップケーブルとして用いることができる。
光ファイバケーブル50においても、前述した光ファイバケーブル30,40と同様の作用効果を得ることができる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
また、本発明の光ファイバケーブルは、家屋などへの引き込み用光ファイバケーブルや集合ドロップケーブルとしてだけではなく、電柱間を渡す架線用光ファイバケーブルにも適用可能である。
なお、上記実施例においては、ノッチ部としてV溝を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、クマゼミの産卵管から光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線を保護し、且つ容易に光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線を取り出すことができるという、ノッチ部としての機能を有するものであるならば、その形状はどのようなものであっても良い。そして、このような機能を有するノッチ部としては、V溝以外に、半円形溝、四角形溝などが考えられる。
また、上記実施例においては、ケーブル本体部31,41の長幅方向(図1、図2中では上下方向)の中央部にV溝ノッチ部を設けなかったが、本発明はこれに限定されるものではなく、ケーブル本体部にV溝ノッチ部を設けても良い。
本発明の好適一実施の形態に係る光ファイバケーブルの横断面図である。 本発明の別の好適一実施の形態に係る光ファイバケーブルの横断面図である。 本発明の別の好適一実施の形態に係る光ファイバケーブルの横断面図である。 実験に用いたケージの模式図である。 従来の光ファイバケーブルの横断面図である。
符号の説明
12 支持線部
13 光ファイバ心線
14 紫外線硬化型樹脂
15 光ファイバテープ心線
16 抗張力体
17 保護材
18 一括被覆体
19 線材本体(支持線)
20 ノッチ部
30 光ファイバケーブル
31 ケーブル本体部
35 被覆光ファイバ
40 光ファイバケーブル
41 ケーブル本体部
45 光ファイバ心線のみを内蔵した被覆光ファイバ
47 保護材
50 光ファイバケーブル
52 支持線部

Claims (5)

  1. 1本以上の光ファイバ心線又は複数本の光ファイバ心線を紫外線硬化型樹脂で被覆成形してなる1本以上の光ファイバテープ心線と抗張力体を、熱可塑性樹脂で一括成形被覆してなる光ファイバケーブルにおいて、上記一括被覆体の内部の、上記光ファイバ心線又は上記光ファイバテープ心線の外周に、硬度(ショアD)が65以上、厚さが0.15mm以上の熱可塑性樹脂からなる保護材を配置し、且つ上記保護材に光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線を取り出すためのノッチ部を設けたことを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 上記光ファイバ心線又は上記光ファイバテープ心線、上記抗張力体、及び上記保護材に加え、更に金属製の支持線を、上記熱可塑性樹脂で一括成形被覆した請求項1記載の光ファイバケーブル。
  3. 上記保護材において、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線を取り出すためのノッチ部を、保護材の短幅面に設けた請求項1又は2記載の光ファイバケーブル。
  4. 上記保護材の厚さをRt、上記光ファイバ心線の半径をRo、光ファイバ心線最外層と保護材とのギャップ間隔をRg、保護材の引張降伏伸度をε、光ファイバケーブルの曲率半径をR、光ファイバケーブルの曲げ中心と光ファイバ心線の中心のずれをRzとした際、以下に示す(1)式を満足する請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
    (Ro+Rt+Rg+Rz)/R≦ε・・・(1)
  5. 上記光ファイバ心線又は上記光ファイバテープ心線の長幅方向長さをLo(mm)、光ファイバケーブルの長幅方向長さをLc(mm)、上記保護材の長幅方向長さをLg(mm)とした際、以下に示す(2)式を満足する請求項1乃至4のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
    Lo+0.3mm<Lg≦L・・・(2)
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