JP2007127507A - 超音波流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期にわたって精度よく使用できる超音波発受信装置を提供する。
【解決手段】流体が通過する流路の上手と下手に一対の超音波素子を設ける。超音波を発射する際には、電気的負荷(例えばインピーダンス)が合成されるように、この一対の超音波素子を直列接続する。長年使用した場合、超音波素子の電気的負荷が経時変化するため、超音波を発信する際の発信遅延時間が変化するが、電気的負荷を合成する形で接続しているので、発信遅延時間の変化による影響を受けなくなり、正確に流量測定をすることが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波流量計に関するものである。
特開2004−239868号公報
従来から、都市ガスや水などの流量を計測する流量計測装置として、超音波を利用する超音波流量計が知られている。流量の計測には、例えば以下の方法が採用される。すなわち、流路の流れ方向上手側及び下手側に一対の超音波素子を設け、一方の超音波素子(送信側超音波素子)から他方の超音波素子(受信側超音波素子)へ超音波(直接波)が到達する直接伝搬波時間を測定し、更にその直接波が受信側超音波素子の表面で反射して戻るまでの反射伝搬波時間を測定して、これらの伝播時間を用いて流量計測を行うのである。
超音波素子は圧電素子を用いる場合が多い。圧電素子は駆動信号を入力すると超音波を発信する素子であり、長期にわたって正確に流量計測をするためには、駆動信号を入力してから超音波を発信するまでの時間(発信遅延時間)が経年劣化等せず、一定であることが理想的である。
しかし、超音波素子にはそれぞれ固有の電気的負荷(例えばインピーダンス)があり、この電気的負荷によって発信遅延時間が変化することが分かってきた。電気的負荷は経年劣化するので、超音波流量計を長年使用していると発信遅延時間が変化してしまう。そのため、長期にわたって精度よく流量測定を行うことが困難だという問題があった。
図9を用いてより詳細に説明すると、従来の超音波流量計101は、流体が流れる流路102の上手および下手に超音波トランスジューサ103,104が設けられ、これに駆動信号を送信する送信部105が設けられている。そして、送信側スイッチ108および受信側スイッチ109を交互に切り替えることにより、一方の超音波トランスジューサから超音波を送信し、他方の超音波トランスジューサで超音波を受信する。すなわち、上手側から下手側への超音波の送信(順方向)と、下手側から上手側への超音波の送信(逆方向)を交互に行うのである。そして、超音波が到達した時間によって流体の流量を計測する。このように、超音波トランスジューサ103,104を交互に切り替えて超音波の発信・受信を行うと、それぞれの超音波トランスジューサ103,104の電気的負荷が経時変化した場合に、超音波の発射遅延時間が変化し、伝搬時間を正確に測定できなくなる問題があった。その結果、流量を正確に測定できなくなっていた。
本発明は上述のような事情を背景になされたもので、特に、長期にわたって精度よく使用できる超音波流量計を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、流体が通過する流路と、
その流路の上手と下手に配置され、それぞれ所定の電気的負荷を有し、超音波発信機能と超音波受信機能とを複合して備える一対の超音波素子と、
その一対の超音波素子と電気的に接続され、該超音波素子に超音波を発信させるための駆動信号を送信する送信部と、
前記一対の超音波素子の間を超音波が伝播する時間を計測する時間計測手段と、
計測された時間に基づいて、前記流路を流れる前記流体の流量を算出する演算手段と、
を備え、前記一対の超音波素子は、前記超音波を発信する際に直列接続されることを特徴とする超音波流量計である。
上記本発明によると、超音波を発信する時に、一対の超音波素子を直列接続するので、双方の超音波素子から同時に超音波を送信することが可能となる。すなわち、超音波素子を直列接続することにより、それぞれの超音波素子は、自身の電気的負荷(例えばインピーダンス)と相手側の超音波素子の電気的負荷が合成される形で接続される。そのため、超音波を発信する時の遅延時間が共通になる。また、超音波素子の電気的負荷がそれぞれ経時変化した場合であっても、双方同時に超音波を送信することが可能となり、長期にわたって精度の高い流量計測を行えるようになる。
また、上記本発明は、
前記超音波素子が超音波を受信した際に生じる受信信号を検知するための一対の受信部が設けられている超音波流量計
とすることができる。例えば、上手側超音波素子用の受信部と、下手側超音波素子用の受信部とをそれぞれ別に設けることができる。これにより、それぞれの超音波素子において超音波を別々に、ほぼ同時に受信できるようになる。そのため、上手側計測時と下手側計測時との間に起こる流量変動や温度変化等の影響を受けなくなり、計測精度をさらに向上させることが可能となる。
さらに本発明は、
前記超音波素子が超音波を受信した際に生じる受信信号を検知するための受信部が、前記流路の上手側に位置する超音波素子用と、下手側に位置する超音波素子用とで共通して設けられている超音波流量計
としてもよい。このように受信部を共有することで、余分な回路構成等を設けずに同時駆動受信が可能となり、低価格化が可能となる。また、受信部は消費電流が大きいため、上述のように受信部を共有にすることで低電流化が可能となり、例えばガスメータ等で使用する電池でも長期間使用することができる。
また、本発明は、
流体が通過する流路と、
その流路の上手と下手に配置され、それぞれ所定の電気的負荷を有し、超音波発信機能と超音波受信機能とを複合して備える一対の超音波素子と、
その一対の超音波素子と電気的に接続され、該超音波素子に超音波を発信させるための駆動信号を送信する送信部と、
前記超音波素子が超音波を受信した際に生じる受信信号を検知するための受信部と、
超音波を発信する際に、前記一対の超音波素子を直列接続して同時に駆動させ、発信された超音波が伝播している間に電気接続を切り替えて、前記超音波素子が超音波を受信した際に出力する前記受信信号が前記受信部に入力されるようにする切替制御手段と、
前記超音波素子が駆動してから前記受信部が前記受信信号を検知するまでの時間を計測する時間計測手段と、
計測された時間に基づいて、前記流路を流れる前記流体の流量を算出する演算手段と、
を備えることを特徴とする超音波流量計である。
次に、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る超音波流量計1の一実施形態を示す概略ブロック図である。このように、ガス等の被計測媒体が流れる流路2内の上手側に超音波トランスジューサ(本発明の超音波素子)3が設けられ、下手側に超音波トランスジューサ4が設けられている。これら超音波トランスジューサ3,4は例えば圧電素子などから構成されるもので、駆動信号が印加された時に超音波を発信する超音波発信機能と、超音波を受信した時に電気信号(受信信号)を発生する超音波受信機能とを複合して備えるものである。
また、超音波流量計1は、制御部7と、その制御部7の制御によって超音波を発射するための駆動信号を超音波トランスジューサ3,4に対して送信する送信部5を備える。また、送信部5は受信部6a,6bに対して信号を送り、超音波トランスジューサ3,4が駆動されるタイミングを知らせる。
一方、超音波流量計1は、制御部7の制御によってON・OFFが切り替えられるスイッチ8〜10を備える。まず、スイッチ8〜10を1側へ切り替えることにより超音波トランスジューサ3,4を直列接続する。その後、送信部5から駆動信号が入力され、超音波トランスジューサ3,4から同時に超音波が発信される。その超音波は流路2を伝播して相手側の超音波トランスジューサに到達する。超音波が流路2を伝搬している間にスイッチ8,9,10は制御部7の制御によって2側へと切り替えられ、これにより、上手側超音波トランスジューサ3は受信部6aと接続され、下手側超音波トランスジューサ4は受信部6bと接続される。超音波を受信した超音波トランスジューサ3,4は受信信号を発生し、その受信信号はスイッチ8,10を通って受信部6a,6bに検知される。このようにして受信部6a,6bは、順方向・逆方向の直接伝搬波を検知することができる。また、これに続いて反射伝搬波を検知することもできる。
なお、ここで順方向とは、上手側超音波トランスジューサ3から下手側超音波トランスジューサ4へ向かう方向であり、逆方向とは下手側超音波トランスジューサ4から上手側超音波トランスジューサ3へ向かう方向である。また、直接伝搬波(以下、直接波とも記す)とは、発射された超音波が反射せずに直接、相手の超音波トランスジューサに伝達する超音波であり、反射伝搬波(以下、反射波とも記す)とは相手の超音波トランスジューサで反射して戻ってくる超音波である。
また、図1の実施形態では、受信部を2個設けている。これにより、各超音波トランスジューサ3,4から同時に発射された超音波を双方の超音波素子3,4で同時に受信することができる。受信部を1個しか設けない場合は、超音波を2回に分けて発信し、上手側計測と下手側計測を別々に行わざるを得ない場合がある。しかし図1の実施形態のようにすると、超音波を同時に受信できるので、上手側計測時と下手側計測時との間に起きる温度変化や流量変化等の影響を受けなくなり、計測精度を一層向上させることが可能となる。
一方、受信部6a,6bには時間計測手段(図示しない)が接続され、直接伝搬波が到達するまでの時間と、反射伝搬波が到達するまでの時間を計測する。超音波が発信される時のタイミングは、送信部5から受信部6a,6bへ送られる信号を基準としている。そして、順方向の直接伝搬時間および反射伝搬時間と、逆方向の直接伝搬時間および反射伝搬時間とを使って、流路2を流れる流体の流量を演算する。この演算は、本発明の演算手段(制御部7)が行っている。演算方法についての詳細は後述する。
このように本発明の超音波流量計1は、超音波を発信する際に、各超音波トランスジューサ3,4の電気的負荷(例えばインピーダンス)を合成する形で送信部5に接続する(直列接続する)ので、超音波を同時に発信することができる。また、超音波流量計1を長年使用していると、各超音波トランスジューサ3,4の電気的負荷が経時変化するが、上述のようにすることで、電気的負荷が変化したとしても同時に超音波を発信することができる。これにより、正確な流量計測を行えるようになる。
次に図8を使って、制御部7について説明する。制御部7は、例えばマイコンによって構成されるもので、CPU16と、RAM17と、ROM18と、I/Oと、これらを繋ぐバスライン19とを備える。そして、ROM18には送信部制御プログラム18a,切替制御プログラム18b,演算プログラム18cが記憶されている。CPU16が送信部制御プログラム18aを実行することにより、送信部5を制御している。また、切替制御プログラム18b,演算プログラム18cを実行することにより、本発明の切替制御手段および演算手段が実現されている。
次に、本発明に係る超音波流量計1の別の実施形態を図2に示す。この実施形態では、制御部7によって切替操作されるスイッチ8〜12を備え、超音波を発信する時にはスイッチ8,9,10を1側にし、超音波トランスジューサ3,4を直列接続している。そして、超音波を受信する時には、スイッチ8,9,10を2側にし、スイッチ11,12を1側にする。これにより、超音波トランスジューサ3で受信した逆方向直接伝搬波を受信部6aで検知でき、超音波トランスジューサ4で受信した順方向直接伝搬波を受信部6bで検知できる。
その後、各超音波トランスジューサ3,4の表面で超音波が反射して反射波となり、流路2を伝播する。そして反射波が伝播している間にスイッチ11,12を2側に切り替える。これにより、超音波トランスジューサ3で受信した順方向反射伝搬波を受信部6bで検知でき、超音波トランスジューサ4で受信した逆方向反射伝搬波を受信部6aで検知できる。
次に、図3を用いて、超音波を送受信する際のタイミングについて説明する。まず、上述したように超音波トランスジューサ3,4を直列接続し、送信部5から駆動信号を送る。これにより超音波トランスジューサ3,4に電圧が印加され、超音波が同時に発信される。相手側の超音波トランスジューサがその超音波を受信すると受信信号が発し、その受信信号を受信部6a,6bが検知して、図3に示すタイミングで波形が現れる。図3の例では、流路2に流体が流れていため、上手側から送信された超音波が下手側に先に到達し、その後、下手側から送信された超音波が上手側へ到達する。
上述した時間計測手段は、上手側超音波トランスジューサ3に駆動信号が入力されてから、直接伝搬波(1)を検知するまでの時間を、順方向直接伝搬波到達時間として計測する。次に、下手側超音波トランスジューサ4に駆動信号が入力されてから、直接伝搬波(2)を検知するまでの時間を、逆方向直接伝搬波到達時間として計測する。各直接伝搬波は、超音波トランスジューサ3,4の表面に反射して反射伝搬波となり、上手側超音波トランスジューサ3,下手側超音波トランスジューサ4にそれぞれ到達する。時間計測手段は、上手側超音波トランスジューサ3に駆動信号が入力されてから、反射波(3)を検知するまでの時間を、順方向反射伝搬波到達時間として計測する。また、下手側超音波トランスジューサ4に駆動信号が入力されてから、反射波(4)を検知するまでの時間を、逆方向反射伝搬波到達時間として計測する。
次に、流量を演算するための方法について説明する。まず、図4に示す各記号を以下に定義する。
t1 上手側超音波トランスジューサ3の表面から下手側超音波トランスジューサ4の表面まで超音波が到達する時間
t2 下手側超音波トランスジューサ4の表面から上手側超音波トランスジューサ3の表面まで超音波が到達する時間
tT1 上手側超音波トランスジューサ3に駆動信号が入力されてから、その上手側超音波トランスジューサ3の表面から超音波が発信されるまでの発信遅延時間
tR1 上手側超音波トランスジューサ3の表面に超音波が到達してから受信信号が検知されるまでの受信遅延時間
tT2 下手側超音波トランスジューサ4に駆動信号が入力されてから、その下手側超音波トランスジューサ4の表面から超音波が発信されるまでの発信遅延時間
tR2 下手側超音波トランスジューサ4の表面に超音波が到達してから受信信号が検知されるまでの受信遅延時間
T1 上手側超音波トランスジューサ3に駆動信号が入力されてから、下手側超音波トランスジューサ4が直接波を受信したことを受信部6が検知するまでの順方向直接伝搬波到達時間
T2 下手側超音波トランスジューサ4に駆動信号が入力されてから、上手側超音波トランスジューサ3が直接波を受信したことを受信部6が検知するまでの逆方向直接伝搬波到達時間
τ1 上手側超音波トランスジューサ3に駆動信号が入力されてから、反射波を上手側超音波トランスジューサ3が受信したことを受信部6が検知するまでの順方向反射伝搬波到達時間
τ2 下手側超音波トランスジューサ4に駆動信号が入力されてから、反射波を下手側超音波トランスジューサ4が受信したことを受信部6が検知するまでの逆方向反射伝搬波到達時間
L 超音波トランスジューサ3,4間の距離(伝搬距離)
S 流路2の断面積
各計測時間は、
T1=tT1+t1+tR2 (1)
T2=tT2+t2+tR1 (2)
τ1=tT1+t1+t2+tR1 (3)
τ2=tT2+t1+t2+tR2 (4)
と表せ、実際に流量を算出する為に必要な真の伝播時間t1、t2は、(3)−(2)より
t1=τ1−T2−(tT1−tT2) (5)
(4)−(1)より
t2=τ2−T1+(tT1−tT2) (6)
と表される。上述したように、超音波トランスジューサ3,4は、それぞれの電気的負荷を合成する形で接続(直列接続)しており、同時駆動される。そのため、(5)式および(6)式における発信遅延時間tT1およびtT2は同じ値となる。この値をtT3と表すと、(5)式および(6)式は、以下のようになる。
t1=τ1−T2−(tT3−tT3)=τ1−T2 (7)
t2=τ2−T1+(tT3−tT3)=τ2−T1 (8)
t1、t2を求めた後、
流速V=(L/2)×(1/t1−1/t2) となり、
流量Q=S×V として求めることができる。
このように、(7)式および(8)式を用いることで、超音波トランスジューサ3,4の発信遅延時間tT1,tT2の影響を全く受けずに、t1,t2を求めることができる。
即ち、超音波トランスジューサ3,4を直列接続して同時駆動することにより、(5)式および(6)式における遅延項の影響が無くなるのである。超音波トランスジューサ3,4は、長期間使用することにより、その電気的負荷(インピーダンス等)が経時変化する。そのため、発信遅延時間tT1,tT2が変化するが、上述のように同時駆動することにより、仮にtT3がtT3’へと変化してもその影響を受けることが無くなる。そのため、長期にわたって精度の高い流量計測を行うことが可能となる。
ここで従来の超音波流量計との比較をする。従来の超音波流量計101は、図9に示すように、送信側スイッチ108及び受信側スイッチ109を切り替えることにより、超音波トランスジューサ103,104の一方を送信用にし、他方を受信用にし、これを交互に切り替えて使用していた。そのため、超音波トランスジューサ103,104の発信遅延時間tT1およびtT2は同じ値にならず、t1及びt2を求める際に、上記(5)式および(6)式を使用せざるを得なかった。発信遅延時間tT1及びtT2は制御手段7に予め初期値として記憶していたが、超音波トランスジューサ103,104の電気的負荷が経年劣化すると、発信遅延時間tT1およびtT2が変わってしまうので、t1,t2を正確に求めることができなかった。それに対して本発明は、超音波トランスジューサ103,104を同時駆動するため上記(7)式および(8)式を使用でき、電気的負荷が経時変化することにより発信遅延時間tT1およびtT2が変化したとしても、その影響を受けることなく正確にt1,t2を求めることができる。
次に、本発明の別の実施形態を図5に示す。この実施形態では、受信部6を一つだけ設けて、その一つの受信部6が上手側超音波トランスジューサ3の受信部と、下手側超音波トランスジューサ4の受信部を兼ねている。受信部は例えば電圧検出回路から構成されており、比較的消費電流が大きいので、図5のように受信部6を一つにすることで、全体の消費電流を抑えることができる。特に、超音波トランスジューサ3,4からの受信信号を検出する時の瞬間的な消費電流を抑えることが可能になる。
超音波を検出する際には、例えば図6に示す方法を採用することができる。すなわち、先ず一回目の同時駆動により、上手側超音波トランスジューサ3と下手側超音波トランスジューサ4の双方から超音波を発射する。そして、上手側超音波トランスジューサ3から発射された超音波を下手側超音波トランスジューサ4にて(5)として受信し、更に、下手側超音波トランスジューサ4の表面にて反射した超音波を上手側超音波トランスジューサ3にて(7)として受信することで、順方向直接伝搬波到達時間T1および順方向反射伝搬波到達時間τ1を計測する。なお、1回目の同時駆動では、下手側超音波トランスジューサ4からの直接波(6)及びその反射波(8)は測定しない。
その後、二回目の同時駆動により、再度、上手側超音波トランスジューサ3と下手側超音波トランスジューサ4の双方から超音波を同時発射する。そして、下手側超音波トランスジューサ4から発射された超音波を上手側超音波トランスジューサ3にて(9)として受信し、更に、上手側超音波トランスジューサ3の表面にて反射した超音波を下手側超音波トランスジューサ4にて(11)として受信することで、逆方向直接伝搬波到達時間T2および逆方向反射伝搬波到達時間τ2を計測する。
また、図7に示すように、超音波トランスジューサ3,4を並列接続してもよい。この実施形態ではスイッチ13,14,15を備え、これらのスイッチを制御部7によって切替制御している。超音波を発射する際には、まずスイッチ13をONにし、スイッチ14,15をOFFにすることにより、超音波トランスジューサ3,4を並列接続し、送信部5から駆動信号を入力して、超音波トランスジューサ3,4から第1回目の超音波同時発信を行う。その後、超音波が伝播している間にスイッチ13をOFFにし、スイッチ14をOFF、スイッチ15をONにする。そして、超音波トランスジューサ4が受信した順方向直接伝搬波を受信部6によって検知する。その後、スイッチ13をOFFにしたままスイッチ14をONにし、スイッチ15をOFFにして、超音波トランスジューサ3が受信した順方向反射伝搬波を受信部6によって検知する。続いてスイッチ13をONにし、スイッチ14,15をOFFにして超音波トランスジューサ3,4を並列接続し、2回目の超音波同時発信を行う。その後、スイッチ13をOFF、スイッチ14をON、スイッチ15をOFFにして逆方向直接伝搬波を検知し、さらにスイッチ13をOFF、スイッチ14をOFF、スイッチ15をONにして逆方向反射伝搬波を検知する。このようにすることにより、図6に示すタイミングで順方向および逆方向の直接伝搬波到達時間および反射伝搬波到達時間を計測することができる。
図7のように超音波トランスジューサ3,4を並列に接続した場合も、各超音波トランスジューサ3,4の発信遅延時間を共通にすることができる。そのため、上記(7)式および(8)式を用いることができ、長期にわたって精度の高い流量計測を行うことが可能となる。
本発明に係る超音波流量計1のブロック図 スイッチ11,12を更に設けた実施形態 超音波を発信・受信する時のタイミングチャート 流量測定を算出する方法を説明するための図 受信部を一つだけ設けた実施形態 図5の超音波流量計1で用いるタイミングチャート 超音波トランスジューサ3,4を並列接続する実施形態 制御部7の例 従来例
符号の説明
1 超音波流量計
2 流路
3 上手側超音波トランスジューサ(超音波素子)
4 下手側超音波トランスジューサ(超音波素子)
5 送信部
6a,6b 受信部
7 制御部(切替制御手段、演算手段)
8〜15 スイッチ

Claims (4)

  1. 流体が通過する流路と、
    その流路の上手と下手に配置され、それぞれ所定の電気的負荷を有し、超音波発信機能と超音波受信機能とを複合して備える一対の超音波素子と、
    その一対の超音波素子と電気的に接続され、該超音波素子に超音波を発信させるための駆動信号を送信する送信部と、
    前記一対の超音波素子の間を超音波が伝播する時間を計測する時間計測手段と、
    計測された時間に基づいて、前記流路を流れる前記流体の流量を算出する演算手段と、
    を備え、前記一対の超音波素子は、前記超音波を発信する際に直列接続されることを特徴とする超音波流量計。
  2. 前記超音波素子が超音波を受信した際に生じる受信信号を検知するための一対の受信部が設けられている請求項1記載の超音波流量計。
  3. 前記超音波素子が超音波を受信した際に生じる受信信号を検知するための受信部が、前記流路の上手側に位置する超音波素子用と、下手側に位置する超音波素子用とで共通して設けられている請求項1記載の超音波流量計。
  4. 流体が通過する流路と、
    その流路の上手と下手に配置され、それぞれ所定の電気的負荷を有し、超音波発信機能と超音波受信機能とを複合して備える一対の超音波素子と、
    その一対の超音波素子と電気的に接続され、該超音波素子に超音波を発信させるための駆動信号を送信する送信部と、
    前記超音波素子が超音波を受信した際に生じる受信信号を検知するための受信部と、
    超音波を発信する際に、前記一対の超音波素子を直列接続して同時に駆動させ、発信された超音波が伝播している間に電気接続を切り替えて、前記超音波素子が超音波を受信した際に出力する前記受信信号が前記受信部に入力されるようにする切替制御手段と、
    前記超音波素子が駆動してから前記受信部が前記受信信号を検知するまでの時間を計測する時間計測手段と、
    計測された時間に基づいて、前記流路を流れる前記流体の流量を算出する演算手段と、
    を備えることを特徴とする超音波流量計。
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JPH10221140A (ja) * 1997-01-28 1998-08-21 Electrowatt Technol Innov Ag 超音波測定装置のパラメータを自動設定する方法及び流量測定用超音波測定装置
JP2005257360A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波流体計測装置

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