JP2007127086A - ポンプ - Google Patents

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Yutaka Misawa
裕 三澤
Koichi Hayakawa
浩一 早川
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Abstract

【課題】構成が簡単で、小型化、軽量化に寄与し、液体移送の定量性に優れたポンプを提供する。
【解決手段】ポンプ1は、先端にポート21を有する筒状のシリンジ外筒2と、シリンジ外筒2内に収納されたガスケット3及びその移動手段4とを備える。移動手段4は、拡径するように変形してシリンジ外筒2の内周面に密着する第1固定用変形部41及び第2固定用変形部42と、これらの間に設けられシリンジ外筒2の軸方向に伸縮する伸縮変形部43とを有する。第1固定用変形部41、第2固定用変形部42及び伸縮変形部43は、各々、通電により変形する層状の電気活性ポリマー44とこれに接合された電極45、46とを有し電極45、46間への通電により作動するアクチュエータ410、420及び430を内蔵し、これらを所定の順序で作動することによりガスケット3を先端方向へ移動し、空間9に充填された液体をポート21より排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ(流体移送装置)、特に医療用のポンプに関するものである。
従来、薬液を微量注入する医療用のポンプとして、シリンジポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このシリンジポンプは、先端に薬液の排出口を有するシリンジ外筒と、シリンジ外筒内に設置されたガスケットと、ガスケットを押圧するプランジャ(押し子)と、プランジャを先端方向へ押圧移動する駆動機構とを備え、前記駆動機構によりプランジャをシリンジ外筒の先端方向へ押圧移動することにより、シリンジ外筒とガスケットとで囲まれる空間内に充填された薬液を排出口より排出するように構成されている。
ここで、前記駆動機構は、プランジャの基端部を支持する支持部を備えたスライダと、駆動原であるモータと、モータの回転を減速する歯車減速機構と、モータの作動により回転する送りねじ(ボールネジ)と、送りねじに螺合し、前記スライダに連結されたナットとを備えた構造をなすものであり、モータの作動により送りねじが回転すると、ナットが送りねじの軸方向に移動し、これに伴いスライダおよびこれに支持されたプランジャが同方向に移動する。シリンジ外筒を固定した状態で、この動作を行うことにより、プランジャの先端に連結されたガスケットが先端方向に押圧され、薬液が排出口から排出されるようになっている。
しかしながら、このような従来のシリンジポンプでは、プランジャおよびガスケットを先端方向へ移動するための駆動機構がシリンジ外筒の外部に設置されており、装置が大型化するとともに、駆動機構としてモータ、歯車減速機構、送りねじ、ナットおよびスライダ等の構成要素を必要とし、これらを所定の配置で組み立てているため、その構造が複雑化するという欠点があった。そのため、従来のシリンジポンプでは、小型化、軽量化、構造の簡素化について、限界があった。
また、前記従来のシリンジポンプでは、モータの回転力を歯車減速機構およびボールネジ機構(送りねじおよびこれに螺合するナット)を介してプランジャの直線運動に変換しているため、モータの回転ムラや各機構における遊び(バッククラッシュ)等が原因で、薬液を生体に投与する際、シリンジポンプからの薬液排出量(排出速度)が不均一となる、すなわち薬液排出の定量性が劣るという問題もある。例えば、ガン患者に抗ガン剤や鎮痛剤(モルヒネ等)を連続的に微量投与する場合には、単位時間当たりの投与量は、なるべく一定であることが必要であり、前記薬液排出の定量性(流量安定性)については、高いレベルが要求される。
この定量性を向上するためには、例えばモータをボールネジ機構との間に設置される歯車減速機構について、その減速比をより大きく取るような設計をすることが可能であるが、この場合には、歯車減速機構の構造の複雑化、大型化を余儀なくされる。
従って、小型化、軽量化、構造の簡素化という課題の解決と、定量性の向上という課題の解決を両立することは困難であった。
また、装置の小型化を図るべく、プランジャを先端方向へ押圧移動する駆動機構を、圧縮状態のコイルバネで構成し、このコイルバネの圧縮力によりガスケットをシリンジ外筒の先端方向へ押圧移動し、シリンジ外筒とガスケットとで囲まれる空間内に充填された薬液を排出口より排出するように構成されたシリンジポンプも開発されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、このシリンジポンプでは、薬液投与開始時に最も収縮していたコイルバネが、経時的に徐々に伸びて行くため、その伸びの程度、すなわち、薬液投与開始時(シリンジ外筒内の薬液の残量が多いとき)と、薬液投与終了前(シリンジ外筒内の薬液の残量が少ないとき)とで、ガスケットを押圧する押圧する押圧力に差が生じ、その結果、前記薬液排出量にバラツキが生じ、定量性が損なわれる。すなわち、薬液投与開始時における薬液排出量が最も多く、その後薬液排出量が経時的に減少し、薬液投与終了直前における薬液排出量が最も少ないという現象が生じる。
この初期と終期との薬液排出量の差を少なくするためには、ガスケットの移動ストロークを短くする必要があり、そのため、シリンジ外筒も短くなるので、薬液の充填量が少ない。すなわち、一度に連続投与できる薬液の量が少なくなり(連続投与時間が短くなり)、薬液が充填されたシリンジを頻繁に交換する必要が生じるという欠点がある。なお、薬液の充填量を多くするために、シリンジ外筒の内径を大きくすることも考えられるが、この場合には、コイルバネの圧縮力を大きくしなければならず、ガスケットの平行移動も不安定となり、結局、薬液排出量にバラツキが生じ、定量性が損なわれることとなる。
さらに、このシリンジポンプでは、シリンジ外筒内への薬液の吸入が完了し、プランジャを取り外した後、バネ圧縮部材とバネ受けの係合により圧縮状態に保持されているコイルバネに対し、バネ圧縮部材とバネ受けの係合を解除する操作を外部より行ってその圧縮状態を解除する必要があり、操作が煩雑で多大な手間を要するという欠点がある。
特開2004−73373号公報 特開平7−67959号公報
本発明の目的は、構成が簡単で、小型化、軽量化に寄与するとともに、液体の移送における定量性に優れたポンプを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(18)の本発明により達成される。
(1) 先端部に流体の排出および/または吸入が可能な少なくとも1つのポートを有するシリンジ外筒と、前記シリンジ外筒内に挿入されたガスケットと、前記ガスケットを前記シリンジ外筒の軸方向に移動する移動手段とを有し、前記ガスケットの移動により前記シリンジ外筒と前記ガスケットとで囲まれる空間内に存在する流体を前記ポートより排出するかまたは流体を前記空間内に吸入するポンプであって、
前記移動手段は、拡径するように変形して前記シリンジ外筒の内周面に密着する第1固定用変形部と、前記第1固定用変形部より先端側に設けられ、拡径するように変形して前記シリンジ外筒の内周面に密着する第2固定用変形部と、前記第1固定用変形部と前記第2固定用変形部との間に設けられ、前記シリンジ外筒の長手方向に伸縮する伸縮変形部とを有し、
前記第1固定用変形部、前記第2固定用変形部および前記伸縮変形部は、それぞれ、通電により変形する電気活性ポリマーと、前記電気活性ポリマーに通電するための少なくとも2つの電極とを有し、前記電極間に通電することにより作動するアクチュエータを内蔵することを特徴とするポンプ。
(2) 前記移動手段は、前記ガスケットの基端側でかつ前記シリンジ外筒内に設置されている上記(1)に記載のポンプ。
(3) 前記移動手段と前記ガスケットとは、連結されている上記(1)または(2)に記載のポンプ。
(4) 前記第1固定用変形部および前記第2固定用変形部の各アクチュエータは、それぞれ、弾性材料で構成された被覆層で覆われており、当該被覆層が前記シリンジ外筒の内周面に密着するよう構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のポンプ。
(5) 前記伸縮変形部のアクチュエータは、弾性材料で構成された被覆層で覆われている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のポンプ。
(6) 前記各アクチュエータは、それぞれ、層状をなす電気活性ポリマーと層状をなす電極とを交互に積層した多層構造体で構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のポンプ。
(7) 前記第1固定用変形部および前記第2固定用変形部の各アクチュエータは、それぞれ、前記電気活性ポリマーと前記電極との積層方向が前記シリンジ外筒の軸方向となっている上記(6)に記載のポンプ。
(8) 前記伸縮変形部のアクチュエータは、前記電気活性ポリマーと前記電極との積層方向が前記シリンジ外筒の半径方向となっている上記(6)または(7)に記載のポンプ。
(9) 前記伸縮変形部の伸長または収縮を促進する促進手段を備える上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のポンプ。
(10) 前記促進手段は、前記第1固定用変形部、前記第2固定用変形部および前記伸縮変形部のそれぞれの中心部を通過するように設置された弾性を有する弾性部材で構成されている上記(9)に記載のポンプ。
(11) 前記弾性部材の基端部および先端部がそれぞれ前記第1固定用変形部および前記ガスケットに係合している上記(10)に記載のポンプ。
(12) 前記第1固定用変形部の拡径、前記伸縮変形部の伸長、前記第2固定用変形部の拡径、前記第1固定用変形部の縮径および前記伸縮変形部の収縮の順に少なくとも1回作動することにより、前記ガスケットを前記シリンジ外筒に対し先端方向へ移動し、前記空間内の流体の排出を行う上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のポンプ。
(13) 前記第2固定用変形部の拡径、前記伸縮変形部の伸長、前記第1固定用変形部の拡径、前記第2固定用変形部の縮径および前記伸縮変形部の収縮の順に少なくとも1回作動することにより、前記ガスケットを前記シリンジ外筒に対し基端方向へ移動し、前記空間内へ流体の吸入を行う上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のポンプ。
(14) 前記空間内の圧力を検出する圧力センサーを備える上記(1)ないし(13)のいずれかに記載のポンプ。
(15) 前記圧力センサーは、電気活性ポリマーと、該電気活性ポリマーに接合された少なくとも2つの電極とを備え、前記電気活性ポリマーに外力が付与されたことにより生じる電荷を前記電極を介して検出するよう構成されているものである上記(14)に記載のポンプ。
(16) 前記圧力センサーは、前記第2固定用変形部と前記ガスケットとの間に設置されている上記(14)または(15)に記載のポンプ。
(17) 前記圧力センサーで検出された情報に基づいて、前記各アクチュエータの作動を制御する上記(14)ないし(16)のいずれかに記載のポンプ。
(18) 薬液を定量的に排出し得る医療用ポンプである上記(1)ないし(17)のいずれかに記載のポンプ。
本発明によれば、構成が簡単で、小型化、軽量化に寄与し、しかも、液体の移送における定量性(流量安定性)に優れたポンプを提供することができる。特に、患者に薬液を連続的に微量づつ投与する薬液供給具に適用するのに好適なポンプを提供することができる。
また、本発明によれば、ガスケットおよび移動手段がシリンジ外筒内で自走するため、シリンジ外筒を長くし、薬液等の充填量を多くすることができる。そのため、薬液排出の定量性を確保しつつ、一度に連続投与できる薬液の量を多くすること、あるいは連続投与時間を長くすることができる。
また、必要に応じガスケットの移動速度を経時的に変化させること等により、液体の排出を断続的に行ったり、液体の排出量を途中で変化させたりすることができ、薬液の投与パターンを自由に設定することができる。
以下、本発明のポンプについて添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.第1実施形態
図1は、本発明のポンプ(液体供給具または液体吸引具)の第1実施形態を示す縦断面図、図2〜図5は、それぞれ、図1に示すポンプの作動状態を示す縦断面図、図14は、本発明のポンプの第1固定用変形部および第2固定用変形部におけるアクチュエータの構成例を模式的に示す斜視図、図15は、本発明のポンプの伸縮変形部におけるアクチュエータの構成例を模式的に示す斜視図である。
なお、以下では、図1〜図5中の右側を「基端」、左側を「先端」として説明するとともに、図1〜図5中の左右方向(シリンジ外筒の長手方向)を「軸方向」、該軸方向を中心とした半径方向を「半径方向」として説明する。
図1〜図5に示すように、本実施形態のポンプ1は、薬液等の液体を連続的に微量づつ排出(投与)するシリンジポンプに適用されるもので、筒状のシリンジ外筒(筒体)2と、シリンジ外筒2内に収納されたガスケット3と、ガスケット3をシリンジ外筒2の軸方向(先端方向)へ移動する移動手段4とを備えている。以下、これらの構成を詳細に説明する。
シリンジ外筒2は、例えばポリエチレン、ポリプロピレンのような樹脂材料よりなるほぼ円筒状の部材で構成されている。シリンジ外筒2の先端部は、縮径しており、シリンジ外筒2内に充填された薬液を排出するポート(排出口)21が突出形成されている。図示されていないが、このポート21には、例えば薬液供給ライン(患者への薬液投与ライン)を構成するチューブ等が直接またはコネクタ等の接続部材を介して接続される。
また、シリンジ外筒2の基端部外周には、フランジ22が形成されている。
シリンジ外筒2の少なくとも薬液(液体)が収納される部分は、内部の薬液の残量を視認し得るように、透光性を有するもの、すなわち透明または半透明であるのが好ましい。そして、シリンジ外筒2の外周面には、シリンジ外筒2内の薬液の残量を表示し得る目盛り(図示せず)が付されているのが好ましい。
シリンジ外筒2の最大容量は、特に限定されず、収納される薬液等の種類、使用形態、症例等に応じて、適宜決定されるが、通常は、0.1〜1200ml程度のものが好ましく、0.5〜650ml程度のものがより好ましく、1〜500ml程度のものがさらに好ましい。本発明のポンプ1では、後述するように、移動手段4およびガスケット3がシリンジ外筒2内で自走するため、シリンジ外筒2を前記従来のシリンジポンプのそれよりも長くすることができ、そのため、薬液の充填量、すなわち一度に(薬液を補充せずに)排出できる薬液の量を多くすることができる。
ガスケット3は、シリンジ外筒2内で軸方向に液密に摺動するものであり、その少なくとも外周部(本実施例では全体)が弾性材料で構成されている。ガスケット3を構成する弾性材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
図示されていないが、ガスケット3の外周部には、全周に渡って、複数のリング状の突部が軸方向に所定間隔をおいて形成されていてもよい。ガスケット3が軸方向に移動する際には、この突部がシリンジ外筒2の内周面に密着しつつ摺動する。これにより、シリンジ外筒2とガスケット3とで囲まれる空間(薬液貯留空間)9の液密性が良好に保たれ、また、適度な摺動性も得られる。
シリンジ外筒2とガスケット3とで囲まれる空間9には、液体、特に薬液(図示せず)が収納(充填)されている。この薬液は、その使用目的に応じて適宜選択され、例えば、モルヒネ(麻薬性鎮痛剤)等の鎮痛剤、インシュリン製剤、抗生物質、抗ガン剤、局麻剤、循環作動薬等が挙げられる。空間9に収納される液体の種類は、これに限定されるものではなく、例えば、生理食塩水、電解水、蒸留水、洗浄液、透析液、透析液廃液、栄養剤、抗凝固剤、造影剤、接着剤、組織の癒着防止剤等の直接薬効を発揮しないものも含まれ、さらにその他のものであってもよい。
シリンジ外筒2内には、ガスケット3を先端方向に押圧移動する移動手段4が設置されている。以下、この移動手段4の構成について、図1、図14および図15を参照しつつ詳細に説明する。
図1に示すように、移動手段4は、ガスケット3の基端側に設置されており、縮径状態から拡径するように変形してシリンジ外筒2の内周面に密着する第1固定用変形部41と、第1固定用変形部41より先端側の所定距離離間した位置に設けられ、縮径状態から拡径するように変形してシリンジ外筒2の内周面に密着する第2固定用変形部42と、第1固定用変形部41と第2固定用変形部42との間に設けられ、軸方向(シリンジ外筒2の長手方向)に伸縮する伸縮変形部43とを有している。
第1固定用変形部41は、通電(電圧の印加)により変形する電気活性ポリマー44と、電気活性ポリマー44に接合された電極45および46とを備えたアクチュエータ410を内蔵している。電極45は(+)側の電極、電極46は(−)側の電極であり、これらの電極45、46間に通電(電圧を印加)すると、電気活性ポリマー44が変形し、第1固定用変形部41が拡径する。
本実施形態では、アクチュエータ410は、層状をなす電気活性ポリマー44と層状をなす電極45または46とを交互に積層した多層構造体で構成されている。具体的には、アクチュエータ410は、電極45、電気活性ポリマー44、電極46、電気活性ポリマー44、電極45、電気活性ポリマー44および電極46をこの順に軸方向に積層した7層積層体で構成され、その中心部には円形の貫通孔が形成されており、全体で円環状をなしている(図1および図14参照)。各電極45には、(+)側のリード線451が接続され、各電極46には、(−)側のリード線461が接続されている。このリード線451、452は、図示しない給電制御部および電源に接続されている。給電制御部は、例えばマイクロコンピュータやパーソナルコンピュータで構成されたものが挙げられる。
通電により電気活性ポリマー44が変形(拡径)する原理は、次の通りである。電極(+)45、電極(−)46間に通電(電圧を印加)すると、電気活性ポリマー44の電極46との界面付近にプラスの電荷が、電極45との界面付近にマイナスの電荷が分布し、電気活性ポリマー44の対抗する両面が静電力により引き合う。これにより、層状をなす電気活性ポリマー44は、非通電状態(切電状態)に比してその厚さが減少するが、電気活性ポリマー44の体積は一定であるので、電気活性ポリマー44は、その厚さ方向と直交する方向、すなわち半径方向に伸長(拡張)する。ここで、アクチュエータ410の内側は、後述する比較的厚い被覆層47および弾性部材5により形状が規制されるので、電気活性ポリマー44は外周方向に優先的に伸長(拡張)し、その結果、アクチュエータ410が拡径する。
電極45、46間への通電を停止(または印加電圧を低減)すると、前記電気活性ポリマー44の対抗する両面の引き合いが解消され、電気活性ポリマー44の形状は復元され、初期状態(縮径状態)に戻る。
第2固定用変形部42は、通電(電圧の印加)により変形する電気活性ポリマー44と、電気活性ポリマー44に接合された電極45および46とを備えたアクチュエータ420を内蔵している。電極45は(+)側の電極、電極46は(−)側の電極であり、これらの電極45、46間に通電(電圧を印加)すると、電気活性ポリマー44が変形し、第2固定用変形部42が拡径する。第2固定用変形部42におけるアクチュエータ420の構成、作動および作動原理も前記アクチュエータ410と同様である。
アクチュエータ410、420を前述のような多層構造体で構成したことにより、第1固定用変形部41および第2固定用変形部42は、縮径状態と拡径状態との外径比(拡張率)を十分に大きく取ることができるとともに、拡径状態を安定的に維持し、シリンジ外筒2の内周面への高い密着力が得られ、より確実に固定することができる。なお、前記外径比(拡張率)は、特に限定されないが、1.05倍〜2.5倍程度であるのが好ましく、1.05倍〜1.5倍程度であるのがより好ましい。
伸縮変形部43は、通電(電圧の印加)により変形する電気活性ポリマー44と、電気活性ポリマー44に接合された電極45および46とを備えたアクチュエータ430を内蔵している。電極45は(+)側の電極、電極46は(−)側の電極であり、これらの電極45、46間に通電(電圧を印加)すると、電気活性ポリマー44が変形し、伸縮変形部43が伸長し、第1固定用変形部41と第2固定用変形部42との離間距離(間隔)が増大する。
本実施形態では、アクチュエータ430は、層状をなす電気活性ポリマー44と層状をなす電極45または46とを交互に積層した多層構造体で構成されている。具体的には、アクチュエータ430は、電極45、電気活性ポリマー44、電極46、電気活性ポリマー44および電極45をこの順にシリンジ外筒2の半径方向に積層した5層積層体で構成され、その中心部には円形の貫通孔が形成されており、全体で円環状をなしている(図1および図15参照)。各電極45には、(+)側のリード線451が接続され、電極46には、(−)側のリード線461が接続されている。このリード線451、452は、前述した給電制御部および電源に接続されている。
通電により電気活性ポリマー44が変形(伸長)する原理は、次の通りである。電極(+)45、電極(−)46間に通電(電圧を印加)すると、電気活性ポリマー44の電極46との界面付近にプラスの電荷が、電極45との界面付近にマイナスの電荷が分布し、電気活性ポリマー44の対抗する両面(内周面と外周面)が静電力により引き合う。これにより、層状をなす電気活性ポリマー44は、その厚さが減少するが、電気活性ポリマー44の体積は一定であるので、電気活性ポリマー44は、その厚さ方向と直交する方向、すなわち軸方向に伸長し、その結果、アクチュエータ430が軸方向に伸長する。
電極45、46間への通電を停止(または印加電圧を低減)すると、前記電気活性ポリマー44の対抗する両面の引き合いが解消され、電気活性ポリマー44の形状は復元され、初期状態(収縮状態)に戻る。
アクチュエータ430を前述のような多層構造体で構成したことにより、伸縮変形部43は、収縮状態と伸長状態との長さの比(伸び率)を十分に大きく取ることができるとともに、収縮状態および伸長状態をそれぞれ安定的に維持することができる。なお、前記収縮状態と伸長状態との長さの比(伸び率)は、特に限定されないが、1.1倍〜4倍程度であるのが好ましく、1.1倍〜2倍程度であるのがより好ましい。
アクチュエータ430の電極45、46間への通電パターンは、通電/切電(非通電)の2者択一に限らず、電極45、46間への印加電圧の大小を連続的または段階的に設定することもできる。この場合、電極45、46間への印加電圧の大きさに対応して伸縮変形部43の伸長の度合い(伸び率)が変化する。例えば、ガスケット3の移動速度を比較的遅くする場合には、印加電圧を低めに設定し、ガスケット3の移動速度を比較的速くする場合には、印加電圧を高めに設定すればよい。また、印加電圧を一定にして印加サイクルを増減することでも、ガスケット3の移動速度を可変とすることができる。なお、このような通電パターンは、アクチュエータ410、420についても同様である。
各アクチュエータ410、420および430は、その少なくとも外周面(図示の構成では、全表面)が、被覆層47で覆われている。この被覆層47は、アクチュエータ410、420の拡径やアクチュエータ430の伸縮を容易に可能とするため、弾性材料(伸縮性を有する材料)で構成された弾性膜(伸縮性膜)であるのが好ましい。また、かかる構成は、弾性材料中に各アクチュエータ410、420および430が埋設されているとも言える。
被覆層47を構成する弾性材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
アクチュエータ410の作動により第1固定用変形部41が拡径し、アクチュエータ420の作動により第2固定用変形部42が拡径したとき、シリンジ外筒2の内周面に対し、アクチュエータ410、420の外周面を覆っている被覆層(弾性膜)47が密着するので、アクチュエータ410、420の外周面が直接密着する場合に比べて摩擦力が大きくなり、第1固定用変形部41、第2固定用変形部42をシリンジ外筒2に対し強固に固定することができる。
また、被覆層47は、摩擦の増大による固定力の強化のみならず、防湿(防水)機能をも備えている。これにより、各アクチュエータ410、420、430が湿気から保護され、短絡(リーク)による誤動作や電極45、46やそのリード線の腐食等が防止される。
なお、本発明では、全てのアクチュエータ410、420、430が被覆層47で被覆されている場合に限らず、アクチュエータ410、420、430のうちの少なくとも1つが被覆されていてもよい。この場合でも、シリンジ外筒2に対する固定力の強化を図るために、アクチュエータ410および420は、被覆層47で被覆されているのが好ましい。
各アクチュエータ410、420、430の各部に接続されたリード線451、452は、内周側の被覆層47および後述する弾性部材5の壁部を貫通し、弾性部材5の中空部53を通り、該中空部53の基端開口より引き出され、前述した給電制御部に接続されている。
給電制御部は、各アクチュエータ410、420、430における電極45、46間への通電/切電のタイミング制御(シーケンス制御)、印加電圧の制御、ガスケット3の前進/後退の切り替え制御、異常発生時の停止制御(エラー処理を含む)等の種々の制御を行う機能を有している。また、給電制御部は、後述する圧力センサーからの信号を入力する入力部およびその信号を処理する信号処理部も有している。信号処理部で処理された信号は、前記タイミング制御、印加電圧の制御、異常発生時の停止制御等にフィードバックされる。
各アクチュエータ410、420、430の電極45、46間への印加電圧は、アクチュエータのサイズや発動圧力等の条件により異なり、特に限定されないが、通常、20V(ボルト)〜5kV程度とされる。電極45、46間への印加電圧は、連続的または段階的に変化してもよく、各アクチュエータ410、420、430は、それに応じた挙動を示す。
なお、本発明では、中空部53等に、前述した給電制御部(ICチップ等)およびバッテリー(電池を含む)を収納した構成とすることもでき、この場合には、外部にリード線451、452を引き出す必要がなく、閉鎖系を構成することができ、装置の小型化にも寄与する。
各アクチュエータ410、420、430における電気活性ポリマー44としては、静電力に応じて変形する、またはその変形によって電場が変化するような、実質的に絶縁性を有する任意のポリマーまたはゴムが含まれていればよい。具体的には、電気活性ポリマー44としては、例えば、NuSil CF19−2186(NuSilテクノロジー社製)を含むものが挙げられる他、任意の誘電エラストマーポリマー、シリコーンラバー、フルオロエラストマー、ダウコーリニング730(ダウコーリニング社製)のようなシリコーン系ポリマー、4900 VHBアクリルシリーズ(3M社製)のようなアクリル系ポリマー等が挙げられる。
各アクチュエータ410、420、430における電極45および46としては、導電性を有する材料で構成されていればよく、特に、金、銀、白銀等の金属や、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等の炭素材料等が主材料として含まれていればよく、また、これらの材料と電気活性ポリマーの構成材料との混合物を用いることもできる。
また、電極45、46には、例えば、当該電極45、46を構成する金属材料と異なる材料で構成された層が少なくとも1層積層されていてもよい。
積層される層の構成材料としては、例えば、導電率が、電気活性ポリマー44の導電率より大きく、電極45、46の導電率より小さいものが挙げられる。このような構成材料としては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラックやコロイド銀を含むフルオロエラストマー、比較的少量のヨウ化ナトリウムを含む水性ラテックスラバー乳濁液、テトラチイアフルバレン/テトラシアノキノジメタン(TTF/TCNQ)電荷移動媒体を含むポリウレタン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を主材料とするものを用いることができる。
このような材料で構成された層が、例えば電極45、46に設けられている場合、前記電極45、46間に通電したとき、電気活性ポリマー44の電極45、46との界面付近の電荷の分布(集中)を促進することができる。このようかことから、この積層される層は、電荷分布層と言うことができる。
本実施形態では、移動手段4の全体がシリンジ外筒2の内部に収納されている。これにより、シリンジ外筒2の基端開口を塞ぐ部材(蓋体等)を設置することができ、シリンジ外筒2内への塵、埃、細菌等の侵入を防止することができる。特に、薬液を全量排出した後、再度ポート21よりシリンジ外筒2内に薬液を導入(補充)してそれを投与する場合でも、シリンジ外筒2内に侵入した塵、埃、細菌等の悪影響を排除することができ、場合によっては、シリンジ外筒2内を無菌状態に保持することができる。
以上のような移動手段4とガスケット3とは、連結(固定)されている。移動手段4は、シリンジ外筒2に対し先端方向に移動(本明細書では、単に「前進」とも言う)する。移動手段4が前進のみする場合には、移動手段4とガスケット3とは単に当接しているだけでもよいが、移動手段4がシリンジ外筒2に対し基端方向へ移動(本明細書では、単に「後退」とも言う)する場合には、その移動に伴ってガスケット3も後退させることができるよう、移動手段4とガスケット3とが連結されている必要がある。
移動手段4とガスケット3との連結方法は、特に限定されず、本実施形態では、移動手段4の先端面とガスケット3の基端面とが融着または接着剤による接着により固着されている。また、移動手段4とガスケット3とは、例えば螺合、嵌合等により着脱自在に連結されていてもよい。この場合には、シリンジ外筒2およびガスケット3に対し、移動手段4を適宜選択し、または交換して用いることができる。
本実施形態のポンプ1は、伸縮変形部43の収縮(または伸長)を促進(補助)する促進手段を備えている。この促進手段は、第1固定用変形部41、第2固定用変形部42および伸縮変形部43のそれぞれの中心部を通過するように設置された弾性を有する弾性部材5で構成されている。
弾性部材5は、中心部に中空部53が形成された管状をなす部材であり、その基端部および先端部に、それぞれ、第1固定用変形部41およびガスケット3と係合する基端側係合部51および先端側係合部52が形成されている。基端側係合部51はフランジ状(鍔状)をなし、先端側係合部52は、笠状をなしている。
弾性部材5の構成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
伸縮変形部43が収縮した状態で、弾性部材5は、自然状態(外力が付与されていない状態)を保持する。そして、伸縮変形部43が伸長すると、これに伴い、弾性部材5は、基端側係合部51と先端側係合部52とが離間するように引っ張られて伸長する。この弾性部材5の張力(弾性力)は、伸長した伸縮変形部43が再び収縮する際にその収縮を促進する。
次に、ポンプ1の作動について、図1〜図5を参照しつつ説明する。なお、図2〜図5中では、リード線451、461の記載が省略されている。
<1A> 図1に示すように、各アクチュエータ410、420、430をいずれも初期状態(非通電状態)とする。この初期状態では、第1固定用変形部41および第2固定用変形部42は縮径状態、伸縮変形部43は収縮状態である。
<2A> 前記初期状態から、図2に示すように、アクチュエータ410の電極45、46間に通電してアクチュエータ410を作動し、第1固定用変形部41を拡径する。この拡径により、第1固定用変形部41の外周面がシリンジ外筒2の内周面に密着し、固定される。
<3A> 次に、図3に示すように、アクチュエータ430の電極45、46間に通電してアクチュエータ430を作動し、伸縮変形部43を伸長する。移動手段4は、第1固定用変形部41がシリンジ外筒2に対し固定されているため、伸縮変形部43が伸長すると、収縮状態の第2固定用変形部42およびこれに連結されたガスケット3が先端方向に徐々に押し出され、移動する。これにより、空間9内に充填された液体(薬液等)がポート21より排出される。
なお、この状態では、伸縮変形部43の伸長に伴い弾性部材5も伸長され、弾性力を蓄える。
<4A> 伸縮変形部43が十分に伸長したところで、図4に示すように、アクチュエータ420の電極45、46間に通電してアクチュエータ420を作動し、第2固定用変形部42を拡径する。この拡径により、第2固定用変形部42の外周面がシリンジ外筒2の内周面に密着し、固定される。
次いで、アクチュエータ410の電極45、46間への通電を停止し、第1固定用変形部41を縮径させる(初期状態に戻す)。これにより、第1固定用変形部41での固定が解除される。
<5A> 次に、図5に示すように、アクチュエータ430の電極45、46間への通電を停止し、伸縮変形部43を収縮させる。移動手段4は、第2固定用変形部42で固定され、第1固定用変形部41での固定が解除されているため、伸縮変形部43が収縮すると、1固定用変形部41が先端方向に移動する。
なお、このとき、伸長されていた弾性部材5もその弾性力により収縮しようとするため、前記伸縮変形部43の収縮を促進させる。従って、当該伸縮変形部43の収縮動作および次の動作への移行を迅速に行うことができる。
<6A> 伸縮変形部43が十分に収縮したら、アクチュエータ410を作動し、第1固定用変形部41を拡径して固定するとともに、アクチュエータ420への通電を停止して第2固定用変形部42を縮径させ、固定を解除する。
以後、前記工程<3A>に戻り、それ以後の工程を順次繰り返すことにより、ガスケット3が前進し、空間9内に充填された液体(薬液等)をポート21より連続的または断続的に排出することができる。
患者に対し薬液を長時間にわたり微量づつ投与する場合には、ガスケット3の先端方向への移動速度を低速かつ一定速度とすることによりこれを可能とすることができ、その際、薬液の投与量(注入速度)が一定となり、定量性に優れる。
また、ガスケット3は、その先端面がシリンジ外筒2の先端壁23に当接するまで前進させることができ、これにより、空間9内の液体を無駄なく排出することができる。
空間9内の液体を全量排出したら、ガスケット3を後退させ、ポート21より液体を吸引し、空間9内に導入(補充)することもできる。この動作は、移動手段4を前記とは逆の動作で作動させる。すなわち、図1に示す初期状態(ただし、ガスケット3はシリンジ外筒2の先端部に位置している)から、第2固定用変形部42の拡径、伸縮変形部43の伸長、第1固定用変形部41の拡径、第2固定用変形部42の縮径、伸縮変形部43収縮、第2固定用変形部42の拡径および第1固定用変形部41の縮径の順に行い、これを複数回繰り返す。これにより、移動手段4およびこれに連結されたガスケット3は、後退し、空間9内に再び液体が導入(補充)される。
2.第2実施形態
図6は、本発明のポンプ(液体供給具または液体吸引具)の第2実施形態を示す縦断面図、図7〜図10は、それぞれ、図6に示すポンプの作動状態を示す縦断面図である。以下、これらの図に基づき、第2実施形態のポンプについて説明するが、前記第1実施形態と同様の事項についてはその説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、図6〜図10中では、リード線451、461の記載が省略されている。
本実施形態のポンプ1は、伸縮変形部43の伸長(または収縮)を促進(補助)する促進手段を備えており、この促進手段の構成が前記第1実施形態と異なっており、それ以外の構成は前記第1実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態のポンプ1における促進手段は、第1固定用変形部41、第2固定用変形部42および伸縮変形部43のそれぞれの中心部を通過するように設置された弾性を有するコイル状のバネ6で構成されている。
バネ6の先端部は、ガスケット3内に埋設されて固定され、バネ6の基端部は、固定部材61により第1固定用変形部41の基端部に固定されている。
バネ6の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼等の各種金属材料や各種硬質樹脂材料が挙げられる。
伸縮変形部43が伸長した状態(通電時)で、バネ6は、自然状態(外力が付与されていない状態)を保持する。従って、伸縮変形部43が収縮した状態(非通電時)では、これに伴い、バネ6も収縮した状態となり、このバネ6の圧縮力により、第1固定用変形部41とガスケット3とが離間しようと力が作用する。このバネ6の圧縮力(弾性力)は、収縮状態の伸縮変形部43が伸長する際に、その伸長を促進する。すなわちガスケット3の前進による薬液の排出を補助する。
なお、バネ6は、前記弾性部材5と同様に、伸縮変形部43が収縮した状態で、自然状態を保持し、伸長状態の伸縮変形部43が収縮する際、その収縮を促進(補助)するものであってもよい。
また、本実施形態においても、各アクチュエータ410、420、430に対するリード線451、461の接続は、前記第1実施形態と同様であり、各リード線451、452は、内周側の被覆層47を貫通し、バネ6の内腔部を通り、固定部材61に形成された貫通孔62より引き出され、前述した給電制御部に接続されている。
次に、ポンプ1の作動について、図6〜図10を参照しつつ説明する。
<1B> 図6に示すように、各アクチュエータ410、420、430をいずれも初期状態(非通電状態)とする。この初期状態では、第1固定用変形部41および第2固定用変形部42は縮径状態、伸縮変形部43は収縮状態である。
なお、この状態では、バネ6は圧縮されて収縮状態とされており、弾性力を蓄えている。
<2B> 前記初期状態から、図7に示すように、アクチュエータ410の電極45、46間に通電してアクチュエータ410を作動し、第1固定用変形部41を拡径する。この拡径により、第1固定用変形部41の外周面がシリンジ外筒2の内周面に密着し、固定される。
<3B> 次に、図8に示すように、アクチュエータ430の電極45、46間に通電してアクチュエータ430を作動し、伸縮変形部43を伸長する。移動手段4は、第1固定用変形部41がシリンジ外筒2に対し固定されているため、伸縮変形部43が伸長すると、収縮状態の第2固定用変形部42およびこれに連結されたガスケット3が先端方向に徐々に押し出され、移動する。これにより、空間9内に充填された液体(薬液等)がポート21より排出される。
なお、このとき、圧縮されていたバネ6もその弾性力により伸長しようとするため、前記伸縮変形部43の伸長を促進させる。従って、当該伸縮変形部43の伸長動作を迅速、確実に(安定的に)行うことができる。
<4B> 伸縮変形部43が十分に伸長したところで、図9に示すように、アクチュエータ420の電極45、46間に通電してアクチュエータ420を作動し、第2固定用変形部42を拡径する。この拡径により、第2固定用変形部42の外周面がシリンジ外筒2の内周面に密着し、固定される。
次いで、アクチュエータ410の電極45、46間への通電を停止し、第1固定用変形部41を縮径させる(初期状態に戻す)。これにより、第1固定用変形部41での固定が解除される。
<5B> 次に、図10に示すように、アクチュエータ430の電極45、46間への通電を停止し、伸縮変形部43を収縮させる。移動手段4は、第2固定用変形部42で固定され、第1固定用変形部41での固定が解除されているため、伸縮変形部43が収縮すると、1固定用変形部41が先端方向に移動する。
<6B> 伸縮変形部43が十分に収縮したら、アクチュエータ410を作動し、第1固定用変形部41を拡径して固定するとともに、アクチュエータ420への通電を停止して第2固定用変形部42を縮径させ、固定を解除する。
以後、前記工程<3B>に戻り、それ以後の工程を順次繰り返すことにより、ガスケット3が前進し、空間9内に充填された液体(薬液等)をポート21より連続的または断続的に排出することができる。
患者に対し薬液を長時間にわたり微量づつ投与する場合には、ガスケット3の先端方向への移動速度を低速かつ一定速度とすることによりこれを可能とすることができ、その際、薬液の投与量(注入速度)が一定となり、定量性に優れる。
また、ガスケット3は、その先端面がシリンジ外筒2の先端壁23に当接するまで前進させることができ、これにより、空間9内の液体を無駄なく排出することができる。
空間9内の液体を全量排出したら、ガスケット3を後退させ、ポート21より液体を吸引し、空間9内に導入(補充)することもできる。この動作は、移動手段4を前記とは逆の動作で作動させる。すなわち、図6に示す初期状態(ただし、ガスケット3はシリンジ外筒2の先端部に位置している)から、第2固定用変形部42の拡径、伸縮変形部43の伸長、第1固定用変形部41の拡径、第2固定用変形部42の縮径、伸縮変形部43収縮、第2固定用変形部42の拡径および第1固定用変形部41の縮径の順に行い、これを複数回繰り返す。これにより、移動手段4およびこれに連結されたガスケット3は、後退し、空間9内に再び液体が導入(補充)される。
3.第3実施形態
図11は、本発明のポンプ(液体供給具または液体吸引具)の第3実施形態を示す縦断面図である。以下、図11に基づき、第3実施形態のポンプについて説明するが、前記第1実施形態と同様の事項についてはその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態のポンプ1は、空間9内の圧力(液圧)を検出する圧力センサー7を備えており、それ以外の構成および作動は、前記第1実施形態と同様である。
圧力センサー7は、移動手段4の第2固定用変形部42とガスケット3との間に挟持されて設置されている。この圧力センサー7は、前記と同様の電気活性ポリマー71と、電気活性ポリマー71の両面にそれぞれ接合された電極72、73とを備える。電極72、73には、それぞれ、リード線721、731が接続され、前記リード線451、461と同様に、中空部53を通って外部に引き出されている。
この圧力センサー7では、電気活性ポリマー71に軸方向の圧縮力が作用すると、電気活性ポリマー71の基端面および先端面にそれぞれ(+)および(−)の電荷が生じ(分布し)、電極(+)72、電極(−)73間に電位差が生じる。この電位差を検出することにより、電気活性ポリマー71に軸方向の圧縮力が作用したことが分かる。
移動手段4がシリンジ外筒2に対し固定された状態(第1固定用変形部41、第2固定用変形部42の少なくとも一方が拡径した状態)で、空間9内の圧力(液圧)が高まると、その反力によりガスケット3が基端方向へ押圧され、圧力センサー7の電気活性ポリマー71が軸方向の圧縮力を受ける。空間9内の圧力の大小は、電気活性ポリマー71が受ける軸方向の圧縮力の大小に対応しており、さらにこれは電極72、73間に生じる電位差に対応しているため、当該電位差を検出することにより、空間9内の圧力またはその変化を検知することができる。
圧力センサー7により検出された情報は、いかなることにいかなる方法で利用してもよい。一例を挙げれば、圧力センサー7で検出された情報に基づいて、各アクチュエータ410、420、430のうちの少なくとも1つ(好ましくは全部)の作動を制御することができる。この制御の一例について、以下に詳述する。
圧力センサー7で検出される圧力値に予め閾値を設定しておき、圧力センサー7で随時圧力を検出しつつ、その検出値が前記閾値を超えた場合には、全てのアクチュエータ410、420、430の作動を停止する。すなわち、アクチュエータ410、420、430の各電極45、46への通電を全て停止し、図11に示す初期状態とする。
前記閾値は、例えば、ポート21に接続された患者への薬液投与ライン(図示せず)のいずれかの箇所に目詰まりが生じたことによる圧力上昇を想定した値とすることができる。これにより、かかる異常状態の発生に、迅速かつ有効に対応することができ、高い安全性を確保することができる。
また、その他の制御の方法として、ガスケット3の先端方向への移動時(薬液排出時)に、空間9内の圧力が一定(一定範囲内)となるように、アクチュエータ430の電極45、46間に印加する印加電圧を自動制御する構成が挙げられる。これにより、患者への薬液の投与等に際し、より一層優れた定量性を確保することができる。
4.第4実施形態
図12は、本発明のポンプ(液体供給具または液体吸引具)の第4実施形態を示す縦断面図である。以下、図12に基づき、第4実施形態のポンプについて説明するが、前記第1〜第3実施形態と同様の事項についてはその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態のポンプ1は、バネ6を備えた前記第2実施形態のポンプ1に前記第3実施形態の圧力センサー7を組み込んだ構成であり、該ポンプ1の基本的な作動は、前記第2実施形態とほぼ同様である。
なお、本実施形態のポンプ1において、バネ6は、伸縮変形部43の伸長状態で自然状態を保持するものでも、伸縮変形部43の収縮状態で自然状態を保持するものでもよいが、後者が好ましい。バネ6の弾性力による圧力センサー7への影響をより少なくすることができるからである。また、この構成の場合、バネ6の経時劣化が少ないという利点もある。
5.第5実施形態
図13は、本発明のポンプ(液体供給具または液体吸引具)の第5実施形態を示す縦断面図である。以下、図13に基づき、第5実施形態のポンプについて説明するが、前記第1〜第3実施形態と同様の事項についてはその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態のポンプ1は、シリンジ外筒2の先端部の構造が異なる以外は、前記第3実施形態のポンプ1と同様である。
シリンジ外筒2の先端部には、2つのポート21および24が形成されている。ポート21は、空間9内の液体を排出する専用のポート(排出口)であり、ポート24は、空間9内に液体を吸引して導入する専用のポート(吸入口)である。
ポート21には、空間9内の液体を排出する方向(図13中の矢印方向)への流れは許容するがその反対方向の流れは阻止する一方向弁(逆止弁)81が設置され、ポート24には、空間9内へ液体が流入する方向(図13中の矢印方向)への流れは許容するがその反対方向の流れは阻止する一方向弁(逆止弁)82が設置されている。なお、各一方向弁81、82は、それぞれ、ポート21、24内に設置されている場合に限らず、ポート21、24に接続された管路に設置されていてもよく、あるいは、必要に応じ省略されていてもよい。
本実施形態のポンプ1では、移動手段4の作動によりガスケット3が前進すると、空間9内の液体がポート21から排出されるが、一方向弁82の機能によりポート24からは排出されない。逆に、移動手段4の作動によりガスケット3が後退すると、ポート24に接続された流路より供給される液体は、ポート24より空間9内に吸引されて導入されるが、一方向弁81の機能によりポート24からは吸引されない。このような構成としたことにより、液体の排出ライン(薬液投与ライン)と、ポンプ1への液体の補充ラインとを部分的に併用することなく区別することができ、例えば、ポート21に接続された薬液投与ラインにおける薬液の逆流を防止することができる。
以上、本発明のポンプ1を第1〜第5実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、第1〜第5実施形態のうちの任意の2以上の構成を組み合わせたものでもよい。例えば、第5実施形態におけるシリンジ外筒2の先端部の構造を、第1〜第4実施形態の各ポンプ1に適用してもよい。
本発明のポンプ1では、ガスケット3および移動手段4がシリンジ外筒2に対し自走する構成であり、しかもそれらがシリンジ外筒2内に収納されているため、構成が簡単であり、小型化、軽量化が図れ、しかも、操作性、取り扱い性(持ち運び等)にも優れている。また、ガスケット3の先端方向への押圧力を安定させ、ガスケット3の軸方向の移動量を一定にすることができる。よって、液体をより一定に近い速度で供給(排出)することができ、患者への薬液投与等の際の定量性に優れる。特に、長時間にわたる薬液の微量投与の場合には、投与量の変動による患者への悪影響が大きいため、本発明を適用することの有効性は大きい。
また、本発明のポンプ1では、各アクチュエータ410、420、430への通電のタイミングや印加電圧の設定により、液体の供給速度(流量)を自由かつ容易に設定・調整することができる。また、移動手段4によるガスケット3への押圧力の大きさをより高い自由度で多彩に調整することもできるので、供給する液体の粘度の大小等の条件にも有効に対応することができ、液体の種類や特性を選ばない。
そして、必要に応じガスケット3の移動速度を経時的に(投与治療の途中で)変化させることも可能であり、これにより、薬液の投与を断続的に行ったり、薬液の投与量を途中で増加または減少させたりすることができ、薬液の投与パターンを自由に設定することができる。
また、本発明のポンプ1では、ガスケット3および移動手段4がシリンジ外筒2内で自走することにより液体を排出(または吸入)する構成であるため、シリンジ外筒2の長さを長くし(シリンジ外筒2の内径を大きくすることなく)、薬液の充填量を多くすることができる。これにより、薬液投与の定量性を高いレベルで確保しつつ、一度に連続投与できる薬液の量を多くすること、あるいは連続投与時間を長くすることができる。そのため、シリンジの交換やシリンジ内への薬液の再充填の頻度を少なくすることができ、その手間を軽減することができるとともに、薬液投与が停止している時間を少なくすることができ、薬液投与の停止による患者への悪影響を軽減することができる。
また、本発明のポンプ1は、バネの圧縮力により駆動する従来のポンプでは不可能であった、ガスケットの後退を可能にしたため、液体の吸引、特に薬液の吸入による再充填が可能となり、薬液の投与時間の延長を図ることができる。
本発明のポンプ1は、医師、看護婦または患者自身が病院等の医療機関内で使用することもできるが、前述したように、小型、軽量であり、しかも、薬液の投与に至る操作を簡単、迅速に行うことができ、また、安全性も高く、衛生的であるという種々の利点を有することから、患者自身が携帯し、自宅や職場等において使用するのにも適している。
この場合、ポンプ1は、小型であるため、液体供給具(または液体吸引具)を患者の身体に付けたり、衣服のポケット等に入れたりして携帯することができ、便利である。
また、ポンプ1は、生体への薬液の投与に用いる場合に限らず、例えば、薬液を他の容器へ移送、特に薬液を輸液バッグ内や血液バッグ内に注入(配合)したり、輸液バッグ、血液バッグ、栄養剤バッグから各々輸液、血液、経口栄養剤を取り出し、ポンプ1内に導入するのに適用することもできる。また、人工透析、腹膜透析等における透析液または透析液廃液の注入・排出に用いることもできる。さらに、バルーンカテーテルにおけるバルーンの拡張・収縮を行うための作動流体の供給に用いることもでき、その使用目的は任意かつ広範にわたり可能である。
また、本発明のポンプ1は、医療用ポンプに限らず、工業用等の他の用途にも適用することができる。
以上、本発明のポンプを図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されず、ポンプを構成する各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものに置換することができ、また、任意の構成が付加されていてもよい。
本発明のポンプの第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す第1実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 図1に示す第1実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 図1に示す第1実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 図1に示す第1実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 本発明のポンプの第2実施形態を示す縦断面図である。 図6に示す第2実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 図6に示す第2実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 図6に示す第2実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 図6に示す第2実施形態のポンプの作動状態を示す縦断面図である。 本発明のポンプの第3実施形態を示す縦断面図である。 本発明のポンプの第4実施形態を示す縦断面図である。 本発明のポンプの第5実施形態を示す縦断面図である。 本発明のポンプの第1固定用変形部および第2固定用変形部におけるアクチュエータの構成例を模式的に示す斜視図である。 本発明のポンプの伸縮変形部におけるアクチュエータの構成例を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1 ポンプ(液体供給または吸引具)
2 シリンジ外筒
21 ポート
22 フランジ
23 先端壁
24 ポート
3 ガスケット
4 移動手段
41 第1固定用変形部
410 アクチュエータ
42 第2固定用変形部
420 アクチュエータ
43 伸縮変形部
430 アクチュエータ
44 電気活性ポリマー
45 電極(+)
451 リード線
46 電極(−)
461 リード線
47 被覆層
5 弾性部材
51 基端側係合部
52 先端側係合部
6 バネ
61 固定部材
62 貫通孔
7 圧力センサー
71 電気活性ポリマー
72 電極(+)
721 リード線
73 電極(−)
731 リード線
81、82 一方向弁(逆止弁)
9 空間

Claims (7)

  1. 先端部に流体の排出および/または吸入が可能な少なくとも1つのポートを有するシリンジ外筒と、前記シリンジ外筒内に挿入されたガスケットと、前記ガスケットを前記シリンジ外筒の軸方向に移動する移動手段とを有し、前記ガスケットの移動により前記シリンジ外筒と前記ガスケットとで囲まれる空間内に存在する流体を前記ポートより排出するかまたは流体を前記空間内に吸入するポンプであって、
    前記移動手段は、拡径するように変形して前記シリンジ外筒の内周面に密着する第1固定用変形部と、前記第1固定用変形部より先端側に設けられ、拡径するように変形して前記シリンジ外筒の内周面に密着する第2固定用変形部と、前記第1固定用変形部と前記第2固定用変形部との間に設けられ、前記シリンジ外筒の長手方向に伸縮する伸縮変形部とを有し、
    前記第1固定用変形部、前記第2固定用変形部および前記伸縮変形部は、それぞれ、通電により変形する電気活性ポリマーと、前記電気活性ポリマーに通電するための少なくとも2つの電極とを有し、前記電極間に通電することにより作動するアクチュエータを内蔵することを特徴とするポンプ。
  2. 前記移動手段は、前記ガスケットの基端側でかつ前記シリンジ外筒内に設置されている請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記移動手段と前記ガスケットとは、連結されている請求項1または2に記載のポンプ。
  4. 前記伸縮変形部の伸長または収縮を促進する促進手段を備える請求項1ないし3のいずれかに記載のポンプ。
  5. 前記促進手段は、前記第1固定用変形部、前記第2固定用変形部および前記伸縮変形部のそれぞれの中心部を通過するように設置された弾性を有する弾性部材で構成されている請求項4に記載のポンプ。
  6. 前記空間内の圧力を検出する圧力センサーを備える請求項1ないし5のいずれかに記載のポンプ。
  7. 前記圧力センサーは、電気活性ポリマーと、該電気活性ポリマーに接合された少なくとも2つの電極とを備え、前記電気活性ポリマーに外力が付与されたことにより生じる電荷を前記電極を介して検出するよう構成されているものである請求項6に記載のポンプ。
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